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第31回 外交の秋平成17年11月26日放送
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| こんにちは、小泉純一郎です。 |
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よろしくお願いいたします。
総理、今月はブッシュ大統領やプーチン大統領の来日、それから釜山でのAPEC首脳会談と、外交日程が目白押しでしたね。 |
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そうですね。特に、先週の1週間は本当に忙しかったですね。
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| ─ | ブッシュ大統領とは、京都の金閣寺を御一緒に散策していらっしゃいましたけれども。 |
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一般の参観客が来る前に見ないとみんなに迷惑かかるだろうということで、朝8時過ぎに金閣寺に行ったんですよ。その日は、朝日がきれいで、あんな金閣寺が太陽に輝いて綺麗なのは私も初めてでした。
東京とは違った日本の景色の中で、ブッシュ大統領夫妻を迎えることができて良かったなと思いました。 |
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そうですね。
そして、京都の迎賓館で首脳会談をなさったということですが。 |
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京都迎賓館は、この4月に完成したばかりなんです。建物も、庭園も、調度品に至るまで、日本の伝統技術の粋を集めた和風の迎賓館ですから。
あの迎賓館を下見に来たアメリカの関係者も、これはすばらしいと言って気に入って、当初、近くのホテルに泊まる予定を変えて、ここにはブッシュ夫妻に泊まってもらいたいと言って、あの和風迎賓館に泊まってもらったんです。 |
| ─ | そういうことだったんですか。 |
| だから、ブッシュ夫妻もすばらしい、すばらしいの連発でした。気に入ってもらって、かえって会談も難しい話の割には和やかにいきました。 |
| ─ | そうですか。 |
| 実際、テロの問題とか、北朝鮮あるいはイラク情勢、更に日本の米軍再編、基地の問題、いろいろ話しましたけれども、世界の中の日米同盟という考え方に立って率直ないい話し合いができたと思います。 |
| ─ | イラク情勢といいますと、サマワの自衛隊の話もなさったんでしょうか。 |
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これは、日本がどういう支援ができるか。日本独自の考えで、総合的に判断すると。その際には、まずイラクの国民が必要とする支援を日本はしていくと。それと、国際社会の中で日本の責任を果たすと。そして、日米同盟。この重要性をよく認識していると。そういう認識の上に立って、日本ができることを主体的に考えるということを私は述べたんです。
最近、イラクのサマワで復興支援している自衛隊員が初めて親子でしているという報告が入ったんです。お父さんが自衛官だったと。その姿を見て娘さんが、自分もいつか自衛官になりたいと思っていたと。お父さんがイラク人の必要としている支援をやっている、誇りを持ってやっている姿を見て、自分もできたらイラクにも行ってみたいなと思ったのが実現したと。 |
| ─ | 親子二代で。 |
| 親子二代。今、自衛官は数か月ごとに交代しているんですけれども、そのお父さんが交代。今度は、代わりにお嬢さんが、娘さんがお父さんと交代して、イラクで、今、復興支援に汗を流しているんです。 |
| ─ | そうですか。すばらしいですね。 |
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その報告を、メルマガにも書いていただきました。更に、夫婦で支援している。そういう例もありました。
だから、親子、夫婦、みんな誇りを持って、イラク人のためになる仕事をしているんだという報告を受けて、私も心強く感じました。 |
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そうですね。
そして、ブッシュ大統領との会談の後、昼食会もなさったと。 |
| 和風迎賓館の中、日本間があるんです。掘りごたつ形式で、そこでローラ夫人も交えて和食で懇談しました。ちょうど部屋から池が見えるんです。そこに珍しく近くの鴨川からアオサギが飛んできたんです。それをブッシュ大統領が見つけて、あっ鳥が来ていると。そのサギが魚をねらっているんですね、池の。 |
| ─ | そうなんですか。昼食会のときに何か総理からプレゼントを差し上げたと。 |
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ローラ夫人が書道を体験したと聞いたので、日本の筆でつくった化粧筆というのがあるでしょう。世界でも日本の化粧筆というのは非常に好評なんです。筆というのは、最近、若い人は少なくなりましたね。しかし、この筆を化粧用に使ってみようというのは、いい知恵でしたね。
化粧筆は、今、世界のマーケットの6割を日本が占めているんです。 |
| ─ | そんなに。 |
| 実際の書道に使う筆が少なくなったからピンチをチャンスに変えたんです。この化粧筆。ですから、その化粧筆のセットをプレゼントに送ったんです。喜んでいましたよ。 |
| ─ | 総理には何かプレゼントはあったんですか。 |
| 私には、セグウェイというんですか、電動式で竹馬みたいなもの、2つの車輪が付いていましてね。まだ、よく乗りこなせませんけれども。少し練習してね、乗れるようになったら、公邸から官邸に出勤するときに乗ってみようかなと思っているんです。 |
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楽しみですね。
それから、総理は釜山のAPEC首脳会談に出席なさいましたけれども。 |
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釜山、韓国の盧武鉉大統領の生まれ故郷でもあるんです。
首脳会談の場で、私はもともと日中友好論者であり、日韓友好論者であると。仮に一つの問題で意見の違いがあったり、対立があったとしても、全体の友好関係を害さないような配慮が必要じゃないかなと、そういう話を会議の場でもしたんです。 アメリカとは、日本は60年前敵対国でしたよね。今はもう最良の同盟国。30年前はベトナムとアメリカが戦争したでしょう。ブッシュ大統領とベトナムの首席は隣りでしたよ。30年前敵対同士でも、今、仲よく友好関係を結んでいるじゃないかと。 ロシアのプーチン大統領も出席しましたから、ロシアとは領土問題で対立していると、意見の違いがあると。しかし、これがあるから日露関係の友好発展させないような動きは好ましくないと、そういうのを乗り越えながら日露関係も友好的に発展させようと、そういう中で話し合いでこの領土問題を解決しようじゃないかと。 だから、韓国と中国とも一つの問題で意見の違いがあるから、全体の発展というものを阻害させるようなことはしない方がいいと、そういう話もしているんです。 私の靖国参拝も、いずれ理解されてくるだろうと思っております。 |
| ─ | 総理そろそろお時間ですけれども。 |
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そうですね。もう来月は師走、年末ですけれども、次回は17日土曜日にお目にかかりましょう。
さようなら。 |
| ※このメッセ−ジは、全国38局のラジオで11月26日(土)に放送されたものです。 |
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