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小泉総理の演説・記者会見等
 


日・EU間の人的交流と対話を促進するための枠組み
(FRamework Initiative for Exchange Networks and Dialogues:FRIEND)



 互いに異なる背景を持つ人々や文化の間の交流から生まれる相互理解は、国と国、人と人との信頼関係を育て友好関係を発達させていく上で、不可欠の要素である。また、交流や対話を通じて、多様な文化が共生していくための方法を探り、また、国際社会の共通の価値観やルールを確立していくことは、協力して地球規模の国際問題に取り組むための土台を構築するものである。

 日本とは、2001年からの10年を「日欧協力の10年」として、その具体的な指針である「日・EU協力のための行動計画」を定め、右において、人的・文化的交流の促進についてもその重要性を認め、重点目標のひとつとして、様々な分野において協力を促進してきた。
 また、「日欧協力の10年」の中間年である2005年を「日・EU市民交流年」として、日本とEU25か国の間では約1900件の多様な交流事業が実施され、人口約4億5500万人のEU25か国と日本の人々の結びつきを深めるという効果をあげた。

 我が国は、この成果を将来につなげるべく、2005年に示された日・EU双方の市民の交流に対する高い関心を、今後も維持し発展させていくために、一層の人的交流と対話を促進していく。具体的には、若者、有識者、ビジネス関係者、観光客を対象に、以下のとおり、EU規模での日欧人的交流を推進する。特に、日・EUの将来を担う若者の交流については、毎年4000人を目標に受け入れることとし、また本年より高校生を60名受け入れることとする。

1.若者の交流

 将来の日欧関係の基盤を作るために、日本とEUの若者の交流事業を実施、相互理解を促進する。

(1)日・EU留学生交流

  • EU加盟国からの留学生の受入れ。
  • 日・EU間の留学生交流促進を目的とした多国間学生交流プログラムである「日・EU留学生交流パイロットプロジェクト」による派遣の実施。

(2)EU青年の招聘

  • JETプログラム:JETプログラムにおいて、引き続きEU加盟国全体を招致の対象とするとともに、日本側自治体からの要望に応じて今後漸進的に招致を増大することを検討。
  • 欧州青年研修:欧州各国において将来指導的立場に立つことが嘱望される青年をグループで招聘。EU加盟国、EU加盟候補国を対象として実施。
  • 高校生交流プログラム:EU加盟国の高校生を対象として、長期(6ヶ月)と短期(5週間)の二つの招聘事業を実施。
  • ヴルカヌス・プログラム:日・EU理工系の学部学生・大学院生の企業内研修プログラム。一年間にわたって日・EU相互に派遣し、互いに研修(語学研修と企業内インターンシップにより構成)を実施。(日・EU共同事業)

(3)ワーキングホリデー

  • 現在、日本とEU加盟国の一部との間で実施されているワーキングホリデー制度につき、新たにデンマーク、イタリア、アイルランドとの間において拡大を検討中。

(4)若手外交官交流

  • EU加盟国の一部との間で実施している欧州若手外交官の外務省への受入れを、今後、他のEU加盟国も対象に検討。

2.経済面での交流

 EU加盟国、欧州委員会の経済面での政策立案者及び専門家を招聘する他、日欧間の経済界の交流を促進するため、日欧産業協力センターが日・EU関係の重要な担い手であるビジネス関係者の交流を実施(日・EU共同事業)。

  • 欧州委員会等実務者招聘事業:EU加盟国、欧州委員会の実務者及び専門家を招聘し、対日理解の促進を図る。
  • 受入研修事業:日・EU間の貿易投資を活発化するため、EU加盟国の中堅幹部・ビジネス関係者を対象として、日本企業の経営実態等に関する受入研修を実施(日・EU共同事業)。
  • 投資促進専門家交流事業:「日EU双方向投資促進のための協力の枠組み」に基づき、日・EU投資促進専門家の交流事業を実施(日・EU共同事業)。

3.有識者の交流

 中長期的な日欧関係の基盤を支える研究者の交流、有識者の招聘・派遣をEU規模で実施し、日欧間で様々な問題についての認識の共有の促進を図る。

(1)日・EU間における研究者の受入・派遣

  • 日本学術振興会事業:EU加盟国を含む欧州全域において、すべての学問領域を対象に研究者の受入・派遣を実施。具体的には、若手第一線の研究者から重鎮まで実績別に複数の招聘事業を実施。また、日本の優れた若手研究者をEU加盟国の研究機関等に派遣。さらに、欧州諸国の対応機関との覚書等に基づく、二国間共同研究・セミナー及び研究者の交流を促進。
  • 国際交流基金事業:EU加盟国を含む欧州地域における人文・社会科学分野の学者、研究者で、日本に関わる研究を行う者を招聘。また、日本の研究者を派遣する。

(2)日・EU間における有識者の招聘・研修・派遣

  • オピニオン・リーダー招待:EU加盟国を対象に世論の形成に大きな影響を有する有識者(オピニオンリーダー)を招聘、日本の実情を紹介。
  • 講師派遣事業:日本の有識者・学者などをEU加盟国に派遣し、講演を行う派遣事業を実施。
  • 国際交流基金事業:EU加盟国を対象に文化関係者(個人あるいはグループ)を一定期間招聘し、日本の関係者との交流、共同研究、創作活動などの活動に従事する機会を提供。また、日本の文化分野の専門家をEU加盟国に派遣して日本文化の紹介を行うとともに、助成プログラムを活用して民間の文化人によるEU加盟国での日本文化紹介事業を支援。

4.観光交流

 日欧間の人的交流としても重要な意義をもつ観光を促進。我が国から欧州への観光者数に比して、欧州から我が国に対する観光者数については、未だ発展の余地がある。

  • 「ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)」の積極的活用。EU加盟国のうち、英・独・仏もVJCの重点国の対象。