【河野推進本部事務局長】 それでは、ただいまから中央省庁等改革推進本部顧問会議第1回会議を開会いたします。
私は事務局長の河野でございますが、座長が決まりますまでの間、議事の進行を務めさせていただきます。
なお、本日は石原顧問は所用のため御欠席でございます。
それでは、初めに本部長であります橋本内閣総理大臣からごあいさつをいただきます。
【橋本内閣総理大臣】 中央省庁等改革推進本部顧問会議の第1回に当たりまして一言ごあいさつを申し上げます。
まず、各界において枢要な地位にある皆様方が、この中央省庁等改革推進本部の顧問の仕事をお引き受けいただきましたことに対し、心からお礼を申し上げます。
私は行政改革を内閣の最重要課題に掲げ、行政の枠組みを根本から見直し、21世紀にふさわしい行政システムを構築すべく、今日まで全力で取り組んでまいりました。そのため、一昨年の秋、私の直属の機関として行政改革会議を発足させ、各界の有識者に広く御参加をいただいた訳です。
行政改革会議では、21世紀における国家機能の在り方、それを踏まえた中央省庁の再編の在り方、そして官邸機能の強化のための具体的方策の3点に的を絞って検討を進めていただき、50回を超える熱心な御討議を経て、昨年12月に最終報告を取りまとめていただきました。
これを受けて、政府では直ちに最終報告にのっとった中央省庁等改革基本法案を作成し、国会での御審議をお願いいたしまして、先般成立の運びとなりました。
改革は、これからまさに具体化の段階に移ってまいります。今後は各省の業務の徹底した見直しやスリム化と、新たな省の設置法の立案などを総合的、一体的に行う必要があります。
特に業務の見直しとスリム化に当たりましては、本年5月に決定した地方分権推進計画などに基づく地方分権の推進や、本年新たに策定した規制緩和推進3か年計画などに基づく規制の見直し、撤廃を着実に進めながら、実質的なものとしていく必要がございます。このような作業は極めて膨大ですし、かつ広範にわたるものでありますし、また各方面の痛みをも伴う厳しいものになると考えられますが、今回の改革は基本法にも制定されておりますとおり、遅くとも5年以内、できれば2001年1月1日に新体制への移行を目指すものであります。そのためには来年4月頃を目標として内閣法、国家行政組織法、各省庁設置法などの関係法律について、その成案を得て提出を目指すものとし、またこれに合わせて行政のスリム化、効率化のための業務の見直し及び計画の策定などを進める必要がございます。
今回の改革はこのような難事業でありますが、内閣総理大臣である私を本部長とし、全閣僚を本部員とする推進本部が、言わば政治主導で責任を持って進めてまいります。また、推進本部の下に置きます事務局には民間からも優秀な方々に参加していただきたいと願い、また現に参加していただきつつあります。そして、私の直属の機関としてこの顧問会議を設置し、各界の有識者の英知を集めて御助言をいただくことといたしました。
顧問会議の役割は、基本法に基づいて講ぜられる施策に関する重要事項について御審議を願い、本部長である私に意見を述べていただくことにあります。顧問の皆様にはどうか高い立場から御意見、ときには御忠告をいただき、また事務局の作業につきましても基本法の精神にのっとって行われるよう注視され、御指導をいただきますようお願い申し上げます。
また、御本人と皆様の御了解が得られますならば、今井様に顧問会議の座長をお願いしてはどうかと考えております。
今回の改革は21世紀の日本のあるべき国家、社会像を視野の中軸に据えて、我が国の戦後型の行政システムを抜本的に改めることによって社会経済システムの転換を促すものでありまして、あらゆる困難を、または痛みを乗り越えてこの改革をやり抜き、この国の未来を切り拓いていく決意でございます。今回の改革が基本法の精神にのっとって着実に実行され、国民の期待に応えることが出来ますように、皆様の御尽力を切にお願いをし、第1回会合に際してのごあいさつにさせていただきます。
【河野事務局長】 ありがとうございました。
プレスの方が退室いたしますまで、少々お待ちください。
(報 道 陣 退 室)
【河野事務局長】 次に、副本部長であります村岡内閣官房長官からごあいさつをいただきます。よろしくお願いいたします。
【村岡内閣官房長官】 官房長官の村岡でございます。
ただいま橋本総理から、顧問の先生方にお願いの言葉がございました。この中央省庁の再編は本当に大改革であろうかと思います。行政のスリム化、効率化、そして今までの裁量行政からルール行政に変えるというわけです。国民の目から見ても変わったな、よくなったなということになるようお願いをいたしたい。
小里さんを中心としてでございますが、私もこれからいろいろな抵抗やその他も出てくると思いますが、それを押し切りながら先生方の御意見を聞いてやっていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたしましてあいさつに代えたいと思います。ありがとうございました。
【河野事務局長】 ありがとうございました。
次に、副本部長であります行政改革担当大臣、小里総務庁長官からごあいさつをいただきます。
【小里行政改革担当大臣】 御紹介いただきました小里でございます。
もう御案内のとおり、橋本総理大臣、村岡官房長官の方から親しくごあいさつを申し上げたことに、すべて尽きております。
一言申し上げますと、私は地球の動きは止まっても、ただいま総理からお話がございました、また皆様方にお願いを申し上げましたこの課題だけは絶対止まらないんだと、そういう言わば不退転の決意でおります。総理大臣を始め、私ども政府及び国会もと申し上げましても言い過ぎでないくらい大変重大な期待がかけられておる訳でございまして、これから御指導、御助言、そして御監視をいただく訳でございますが、よろしくお願いを申し上げる次第でございます。
【河野事務局長】 ありがとうございました。
先ほど総理から御指名がありましたとおり、今井顧問に座長をお願いすることになりましたので、ここで司会を座長にお渡ししたいと存じます。今井顧問、よろしくどうぞお願いいたします。
【今井座長】 座長を務めさせていただくことになりました今井でございます。どうぞよろしくお願いします。
それでは、座って一言ごあいさつ申し上げたいと存じます。今回の改革は、先ほど総理のごあいさつにもございましたように、これは何としても成し遂げなければならない訳でございまして、今後はこの基本法に忠実に改革を具体化し、実現するということが課題であると承知いたしております。我々顧問といたしましても、推進本部の任務が的確に達成されますよう、最大限にその責務を果たす覚悟でございます。
今回、総理の御指名で座長という重責を担うことになりました。微力ではございますけれども、全力を尽くす所存でございますので、どうかひとつよろしくお願いを申し上げます。
それから、日程の都合上、あるいはその他の事情で私が出席出来ない場合は佐藤顧問、それから藤田顧問に座長の代理をお願いいたしたいと考えておりますので、顧問の皆様には御了解いただきますとともに御協力をよろしくお願いいたしたいと思います。
簡単でございますが、ごあいさつといたします。
それでは、次に顧問の皆様方の御紹介に移らせていただきます。
私、経団連会長並びに新日鐵会長の今井でございます。
それでは、小池顧問から順次自己紹介の形で一言ずつお願いします。
【小池顧問】 私、今、新聞協会会長、それから毎日新聞の社長をやっております小池でございます。
実は明日株主総会がありまして、私は今度代表取締役会長になりますので、その点、肩書きは変わりますけれどもよろしくお願い申し上げます。新聞協会の方は、まだ任期はありますので引き続き担当させていただきます。
昔、政治部で官邸クラブを持っておりまして、古い話ですけれども池田内閣のころ、ちょうど第1回目の臨時行政調査会がありました。その答申のとき、私はこの官邸クラブで答申案を書いたことを本当についこの間のように思い起こします。行政改革というのは本当に常に取り組んでいかなければならぬ問題だと思いますけれども、今回橋本総理の大変な御決断によって戦後の歴史的な改革であろうと思います。少しでもお手伝い出来ればと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
【堺屋顧問】 私はこの行政改革を大変期待もし、注目もしてまいりました。この度、図らずもといいますか、こういう役職をいただきまして大変ありがたく思っております。ちょうど連載小説も終わりますので、これからこの仕事に大いに取り組みたいと思っております。
つきましては、早速でございますけれども幾つかお願いをしたいと思います。それは、この顧問会議の中央省庁改革の法律の附帯決議や、この推進本部令の政令を見ましても、中央省庁等改革基本法に基づいて講じられる施策ということになっておりまして、私もある程度新聞情報等は得ておりますけれども、正確な認識を持っておるかどうか、必ずしも自信がございませんので、是非この顧問会議の懇談会の形でも結構でございますから、勉強会をひとつやらせていただきたい。これをお作りになった方々、あるいは推進本部の方々に正確な知識を教えていただきたいと思いますので、本部の組織が安定いたしましたら、8月の末か9月に掛けて10回ぐらいひとつこういう勉強会を開かせていただけたらと思っております。
つきましては、またいろいろと各省庁にわたる専門的な問題も出てまいりますので、できれば専門部会といいますか、調査部会といいますか、そういう専門の方々を常任でこの顧問会議の下に付けていただくというようなことができれば、いろいろと相談をするのに便利ではないかなと思っております。
そして、3番目には当然そうなりますと、本部の事務局の中に顧問会議を担当するような、ここへ連絡するとすぐ分かるというところを指定していただくとやりやすいかと思っております。本部の事務体制が出来るまでまだ時間が掛かると思いますが、8月の末くらいからはひとつ我々も含めて本格的な勉強をして、この世紀の大事業を誤りなく進められるようにできればありがたいかなと思っております。
【佐藤顧問】 佐藤でございます。京都大学で憲法を講義しております。平成8年の11月以来、行政改革会議のメンバーとして仕事をさせていただきました。今回、卒業出来なくて引き続き仕事をさせていただくことになりました。至らぬ点が多々あると思いますがよろしくお願いいたします。基本法の趣旨が貫徹されるよう、私なりに微力を尽くしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【高原顧問】 高原でございます。セントラルリーグ会長というのは行革になじまないらしくて、肩書きは経済評論家、元経済企画庁長官というふうに印刷されておりますけれども、今は野球の会長もいたしております。
私は、鈴木永二さんが座長を務められました第3次行革審の委員でございました。大体この度の行革会議が討議なさったような省庁再編とか内閣の強化とかというようなことはとことんそのとき議論をいたしました。
でも、全くというか、ほとんど動かずに、世論も余り起こらずに、毎日毎日空しい思いをして行革審は終わってしまいました。その後、この度こういう立派な基本法が出来まして、いよいよ具体化に一歩踏み出したということで私は大変感激するとともに、あのときの空しさをここでぶつけて大いに取り戻そうというふうに思って頑張ろうと思っております。
フィンランドに2年半暮らしておりましたけれども、ああいう小さな国は実に危機対応に敏感でありまして、次々行革その他を実行しておりますので、そういう実行力というようなものは小国からも見習い、皆様にも御紹介したいなと思っております。
私は堺屋さんの御提案には大賛成でございまして、私は2年半留守にしておりまして遠くからこの行革の動きをながめておりましたので、是非改めて皆様と御一緒に勉強させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
【得本顧問】 連合副会長の得本と申します。自動車総連の会長も兼任をしております。
行革関係については大槻さんのとき、それから今、高原さんがおっしゃいましたけれども鈴木永二さんのとき、小委員会とか、そういうもので規制緩和やいろいろな面などで参加をした経緯があります。特にこの中央省庁の問題等については連合の中では官公部門が非常にセンシティブな面を持っておりますが、できるだけ色々と、基本法を出されたことに沿った形で、極力連合の官公部門の皆さんにも理解ができるような、そういう役割も果たしながら、いい内容にしていくための努力をしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【西崎顧問】 西崎でございます。
私、共同通信でずっと取材の仕事をしていまして、池田内閣、佐藤内閣時代ですが、行革もその都度見てきたんですが、今度こういう形で直接タッチすることになったということで大変責任を感じています。
私は共同通信を辞めて現在、共同通信の事業部門をやっています共同通信社マーケッツというものの顧問をしておりますし、それから全国信用金庫連合会の監事とか、それから今、国際的な会計事務所をやっていますKPMG、ピート・マーウィック・ジャパンの理事長とかいろいろやっております。この6大改革の中で金融改革について、私は金融制度調査会の委員をずっとしておりましてビッグバン、それからここのところずっと問題になっています早期是正措置ですね。これは私が座長でまとめ上げた責任者なんですが、いろいろ問題は起きている訳ですが、しかし、金融改革の方は先行しているんです。何と言ってもこの改革の中核をなすのはこの行政改革、行革で、この行革が実現出来るか、出来ないかということに本当に私は日本の国、民族、日本経済の運命がかかっているというふうに思います。
それで、海外からも私は仕事上、随分接触が多いんですが、この基本法が上がったことを非常に注目しています。もうだめだろうと、日本のマスコミの報道だとなかなかこれは難しい、流れるんじゃないかとか、橋本総理も火だるまで燃え尽きちゃうんじゃないかとか。日本のマスコミの報道というのは海外でどうもみんなそれをそのまま受け取っている。
それが基本法が通って、それで来年の4月までに内閣府設置法、行政組織法をおやりになる。これについてはやはり非常に高く評価して、日本は本気で改革をやろうとしているなというふうに行革が位置づけられている。
問題は、世論の盛り上がりをどうしていくかという、これが一番大きな問題になっていますけれども、いろいろ私なりに微力を尽くさせていただきたいと思います。
【藤田顧問】 私、東北大学法学部で行政法を担当しています藤田でございます。
私も佐藤さん同様、行革会議からの留年組でございまして、あと3年ですか、行革会議よりも期間が長いというので多少しんどいんです。ただ、行革会議の場合には自分で案をつくらなければならなかったので、残っているのは批判されるだけということだったんですが、今度は人のつくった案にけちをつける役だということで、そういう点では大分楽なのではなかろうかという点が一方でございます。しかし、他方では今度はもういよいよ具体的な法律の制定ですから決め打ちをしなければいけないというところで、それだけ責任は重いものがあるというふうにも考えて、身の引き締まる思いでもあります。
それで、実はこの推進本部でのこれからの議論につきまして早速実は注文がございます。行革会議で省庁再編案というものをつくりました際に、これは総理の一番最初のお話にもあったことですが、前提がございまして、21世紀における国家機能の在り方を考える。それに基づいた省庁再編案をつくるということでございます。そして、その際にまず規制緩和、それから地方分権を進めて、国のなすべき仕事を減らした上で、そして残った仕事についてどのような組織で担当するかということで中央省庁再編案を考えるということでございました。
ところが、私どもが再編案をつくりましたときにおきましては、規制緩和の方は先行しております行政改革委員会の方で一般的な基準をつくっておられましたけれども、その具体的な適用ということについてはまだ結論が出ておりませんでした。それからまた、別に先行しております地方分権推進委員会の方は、これは機関委任事務の廃止ということは答申なさっておりましたが、国が現に持っている直轄事務の地方委譲の在り方ということにつきましては結論を出しておられませんでした。
そこで、行革会議としてはやむなくそういう前提問題の最終的解決を抜きに省庁再編案をつくると同時に、しかし今の規制緩和、それから地方分権を同時進行でやっていくと、このようなプログラムになったんです。これが最終報告の中に書かれていることの趣旨でありまして、そして今度の改革基本法も実はそういう前提で出来ておる訳であります。ですから、この中央省庁再編ということを現実化するためには、理論的にはその前提として規制緩和、そして地方分権を具体的に形のあるものにするということが前提となっている訳であります。
そして今、地方分権推進委員会はまさにそういう直轄事務の委譲ということにつきまして、第5次答申に向けて作業をしておるところでありまして、その中でも特に重要となっておりますのが公共事業の地方分権の一層の推進ということでございます。
したがいまして、推進本部におかれましてはこの中央省庁再編案が具体化されるに当たりまして、是非ともその理論的前提となっているはずの地方分権、特に今度予定されております地方分権推進委員会の第5次勧告、この内容を前提とした上で、それを取り込んだ上での作業を進めていただきたいと、このように私は思っておりまして、それは今までの行革会議最終報告ないし基本法が出来てくるまでの一つの背景といいますか、コンテキストとしてそういうものがあったと思います。
私はそのように理解をしておりましたが、実は総理も本日冒頭にちょっとそれに類したことをおっしゃいましたが、そこでは、現在決まっておる地方分権推進計画のみを前提にしてお話になりましたので、この秋予定されます第5次勧告をも含めて、出来れば再度総理に後でこの点の御意見をお聞かせいただければと思っております。以上でございます。
【山口顧問】 東商副会頭で日商特別顧問でございます旭化成の代表取締役会長をやっております山口でございます。今回、こういう任務に御推薦いただきまして非常に身の引き締まる思いでございます。
改革基本法は大変な作業で、私は門外漢でございましていろいろ報道を通して承知しておりましたが、ただ、先ほど3年という期間ということでございましたが、実際には来年4月に法案をつくられるということで、相当大車輪で大きな負担が事務局に掛かってくるのではないかと思います。そういう意味で、我々顧問としてはその助言とか、協力とかということを一生懸命やっていかなければならないと、身の引き締まる思いで感じているところでございます。
私は民間の会社におりまして、民間も92年から相当やはり体質改善ということにいやおうなく迫られまして、リストラをやりましてもう既に数年間たっておりまして、中小企業を含めてやはり民間企業は政府がやられる今度の改革について非常に大きな期待を持って見ているところでございます。これからが本番でありまして基本法のスタートでありますから、これからの事務局の頑張りと、我々のお手伝いが少しでも出来ればということを期待しながら努力していきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
【今井座長】 ありがとうございました。
これからいろいろ幹部の御紹介と運営等について御相談したいと思いますが、総理お時間はよろしゅうございますか。
【橋本内閣総理大臣】 まだ大丈夫です。そんなに早く退席させないでください。
【今井座長】 お忙しいと思いまして。
それでは、予定に従いまして御紹介させていただきますが、この席には本部長補佐の両官房副長官、政務、事務ですね。それから、水野総理補佐官が入っておられます。よろしくお願いします。
それでは、推進本部事務局の幹部につきまして、事務局の方から御紹介をお願いします。
【河野事務局長】 事務局長の河野でございます。本部長の指揮の下、皆様方の御指導をいただきまして迅速、的確に作業を進めたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
それから、事務局に次長が3人置かれることになっておりまして、現在2名発令されております。安藤次長、松田次長でございます。
もう1名につきましては民間からということでございまして、近々に発令される予定でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【今井座長】 ありがとうございました。
引き続き、議事次第に沿って会議を進めたいと存じます。まず、顧問会議の運営についてお諮りいたしたいと存じます。顧問会議の議事の公開につきまして、河野事務局長から御説明を願います。
【河野事務局長】 お手元の「顧問会議の議事の公開についての申し合わせ(案)」という1枚紙をごらんいただきたいと思います。読み上げさせていただきます。
(「顧問会議の議事の公開についての申し合わせ(案)」(別添)朗読)
なお、3の会議の議事録でございますが、これは事務局でテープを起こしまして、それを顧問の皆様方に確認をいただき、必要な修正を加えてということになりますので、会議終了後、1、2か月ぐらいは掛かるかと思いますので御了承いただきたいと思います。以上でございます。
【橋本内閣総理大臣】 もう少し余裕を見て、3か月ぐらいいただいておいた方がいいんじゃないですか。
【河野事務局長】 分かりました。では、そういうことでよろしくお願いいたします。
【今井座長】 ただいまの御説明につきまして、ほかに御意見、御質問がありましたらどうぞよろしくお願いします。よろしゅうございますか。
それでは、案のとおり本顧問会議の議事の公開について申し合わせることといたします。ただいまの総理の御指摘を含めまして決定させていただきます。ありがとうございました。
なお、次回以降の審議の進め方でございますが、推進本部の作業の進捗状況に応じまして会議を開催してまいりたいと考えております。日程が決まり次第、推進本部の事務局を通じまして御連絡申し上げたいと考えております。
本日予定しておりました議事は以上のとおりでございますが、先ほどいろいろ御発言がございましたので、それについてお願いいたします。
【橋本内閣総理大臣】 ありがとうございます。多少の時間をちょうだいして、今それぞれ顧問の方々から御指摘をいただきましたポイントについて私なりに感じたこと、あるいはお答えを申し上げていきたいと思います。
1つは、堺屋さんから勉強会という言葉で提起されましたけれども、行革会議の中で積み重ねてまいりましたものをどう皆さんに引き継ぎ、受け止めていただけるか。勉強会というのはちょっと失礼で、今更勉強していただく方がこの中にいるとは思わないんですけれども、そういう意味での概況の御説明を申し上げる機会は必ずつくりたいと思いますし、また必要な資料がありましたら事務局の方にお尋ねいただければ幾らでも出来ると思います。
それから、専門部会というものを必要とするかどうか。これから先の運営の中で是非、御判断をいただければと思っております。
そして、余り仰々しくなくそのプロセスをお尋ねになりたいということでありますならば、水野補佐官は最初から事務局長兼務でずっと行革会議をやってきていただきました。その中で御自身も積極的に案を出され、それが全体としてどう終了したか、私は時々抜けたときがありますが、完全にフォローしていただいていますから、ある意味ではそういう説明は水野さんにやっていただくことも出来るのかなと思います。そして、顧問会議の事務局というか連絡体制というものは、事務局体制が完全に整備されてからはまた別として、現時点においては水野補佐官に御連絡をいただき、接点部分としてお願いをしておくのが一番実態的にスムーズではないだろうか。殊に行革会議時代の論点、あるいは将来残っている整理すべき具体的な問題、こうしたもののお尋ねがありますならば水野さんのところに御連絡をいただくのが現時点では一番適当かと思っております。
それから、藤田先生から御指摘がありました幾つかの点、これはちょうどほかの事業の動き具合を合わせて御報告しながら御判断いただくのがいいと思いますが、まさに地方分権推進計画と規制緩和推進3か年計画というものを土台にする、言い換えればそれは当然の前提ということでこの中央省庁についての論議は進めてまいりました。そして、地方分権推進委員会から今までに出されました勧告というのは機関委任事務を中心としているのは御指摘のとおりなんですが、これは既に古川副長官を中心にして関係省庁と連携をとりながら作業に入っております。私は来年の年明けになると各省設置法あるいは独立行政法人の通則法といったものが当然法制局審査に掛かってくることを前提にして、現在の地方分権推進計画に盛り込まれていることの法案化を年内に終わってほしいという注文を出しております。それで、どうなるかと思っておりましたら、先日自治省の方からそういう前提での作業工程をきちんと整理をしてきてくれました。
ただ、その上でまいっていますのは、本体は地方自治法一本、自治省に大きな柱が立っているだけですが、これに関連して関係各省がそれぞれ膨大な数の法律を全部改正しなければなりません。それも含めて、年内にその作業が終わるようにということで今、作業を始めてくれております。そして恐らく10月ごろ、10月の末に掛かるかもしれませんが、地方分権推進委員会が第5次の、今までとは違った切り口の部分についての勧告を出すと言っていただいていますので、当然ながらこれを受け取って、それをまさに中央省庁等改革の方の設計図の土台にするということになってまいります。
その点では、実は規制緩和も既に同様の問題点が出ておりますし、3か年計画は既に4月1日から公表いたしました。そうしますと、これはいろいろな例がありますけれども、例えば運輸省の所管する交通行政というものを見ましたときに、需給調整を使った規制というものはやらないということは柱として立っております。ですから、そういうものが今後の新しい省庁設計の土台に入っているのは当然のことだと思っておりまして、御注意はそのとおりだと思います。
そこで問題なのは、実は公共事業です。これは御承知のように、中核にあるのは国土交通省という組織になる訳です。この組織図は、中央省庁等改革基本法の中でも、行革会議で示唆をしていただきましたように、まさに企画立案部門が本省機能として残る、それから事業実施というものも、その企画立案と同時に本当にオールジャパンでやらなければならないような仕事は一部残りますけれども、基本的に国土交通省に計上されます予算というのは、当然ながら整理をしていくブロックごとの機関に対して一括して配分をされて、執行についてはブロックが中心となる。
しかし、それも実は国がどうしてもやらなければならない基幹的なもの、それに多少付随する部分のみがそこで実施をする話であって、それ以外のものはできるだけ統一というか、総合した形の補助金の形で地方公共団体に渡してしまうと、そういう設計図を描いております。
また、そういかないと実はここは非常に巨大な機構になる訳です。ですから、国という立場でその出先機関を含めて執行する部分、これはそう本来大きくなるはずはないので、総合的な補助金という形でブロック局から地方に渡される部分が当然ながら主役にならなければならないんですが、審議をやっていまして微妙なのは、小里さんと私の答弁では地方に渡すんですという部分まで言うんですが、公共事業主管官庁の閣僚の答弁はブロックのところでややもすると止まりぎみなんです。
ですから、これは本当に相当な抵抗があると覚悟を決めた上で掛からなければなりませんけれども、この基本法自体においては今、申し上げたように圧倒的な部分というものは出来るだけ総合化された補助金の形で地方に交付される。しかも、それも実はブロックに既に下りている権限が行使されるという設計図になっておりますので、この設計図が維持出来るように是非これは顧問会議でもチェックをしていただきたいと考えております。
こういう格好が土台にありますから、実は中央省庁の数だけではなく、現行128 の局を90まで減らせるかなと頭の体操をしましたら、90ぴしゃりまで切り込める自信がちょっとありませんでしたので、90に出来るだけ近く、あるいは1,200 ぐらいある課を900 近くというような目標設定をいたしました。
それと同時にもう一つ、これは芦田さんにもご苦労を掛けてしまい、得本さんに色々な意味で御苦労を掛ける部分になる訳ですが、現在行っている定員削減はそのまま当然ながら新たな形態になるまでの間に継続して今までと同様に行っていく訳です。独立行政法人の通則法が出来上がり、それによって新たな形態を求めて独立行政法人に移行される。それが出ていき、あるいは郵政事業庁が公社化する。そして、その残った公務員の数がその後の公務員の定数のベースになります。ですから、そこまでに相当外れていく訳ですけれども、その外れていったベースから更に10年で10%以上の縮減を図っていこうということですから、実はこの定数管理の部分は相当大きな課題となると思っております。
しかし、そうやっていかなければスリム化されないということで、行政改革会議としては意見をまとめていただき、内閣はそれを受けて忠実な形でこの法案化をいたしました。
ですから、これは私の方から逆に陳情してはいけないんですけれども、むしろ顧問会議で今、言われたような規制緩和とか地方分権まで目配りをしていただけることも、そしてそちらからのボールが来たときに受け止めていただき、本部そのものがそれをきちんと受け止めて基本法の精神に基づく作業の中にこれを生かしていくように、これは御助言もいただきたいと思いますし、場合によっては御忠告もいただきたいと、今そんな感じでおるところでございます。
【今井座長】 どうもありがとうございました。ただいま総理からいろいろ問題点につきまして総合的に御発言いただきましたが、そのほか御意見がありましたらどうぞ。
佐藤先生、どうぞ。
【佐藤顧問】 ただ今の公共事業についての総理のお話は大変心強く拝聴しました。関連してお尋ねしたいことが2点ばかりございます。
1つは情報公開法のこれからの動向なんですが、行革会議で情報公開法がスムースにスタートするということが当然の大前提に置かれておったように思いますが、それが今後どういう形で成立していくことになるのかということです。
それから、これは行革会議で直接立ち入って議論の対象にしたということではないんですけれども、こういう行政改革をやるとなると当然司法ないし法曹制度の在り方を考える必要がある。そうでないと、社会のシステムとして非常におかしなことになると、かねて思っておりまして、自民党でも司法改革について御議論されているというように承知しておりますが、この司法改革の問題に今後どういう形で政府として取り組まれていくことになるのか。できればお考えを少しお聞かせいただければと思います。
【橋本内閣総理大臣】 情報公開法は既に御承知のように国会に提出をしておりますし、これに対して例えば知る権利という言葉が使われていないとか、出訴の場所が東京に限られるとか、いろいろな議論が出ております。
しかし、実はこれは本質的な問題としては分かりながら情報公開法を提出したんですけれども、行政情報という考え方から整理をしましたから、特殊法人に関する情報開示は将来に送っております。そして、本当は間に合わせたいという気持ちで最初は作業に掛かったんですが、特殊法人という名のとおり特殊で、それぞれが全然別な分野を対象にしていますから、なかなか統一したルールがつくりづらくてできませんでした。
ですから、特殊法人に対する情報公開の仕組みというのは別途、別の法体系で今後政府が一定の期間内に、まさにプライバシーにかからない部分でどこまでの情報公開が出来るかを、これはある程度類型別にしなければならないのかなと、私は個人的にはそんな感じがするんですけれども、特殊法人に対する情報公開の仕組みを今後つくっていかなければならないという部分があります。
ただ、私どもとしては少なくとも現在提出している情報公開法、これはできるだけ早く国会で成立をさせていただきたいと考えておりますし、この姿勢は変わりません。
その上で、司法制度改革については確かに党の方でも議論が出ておりまして、内閣に司法制度調査会のようなものをつくってほしいという要望は既に来ております。基本的にその必要性を認めた上で、党が考えているような範囲だけでいいのか。あるいは、その中をもう少し整理しなければならないのか。今、古川副長官が中心になって事務的にその検討はしていただいております。
そして、党の方の作業の中で今までと全く違いますのが、日弁連が随分積極的に論議に参加してくれています。これは今までとは随分違います。そして、やはりそういう意味で関係される方々が司法制度がこのままでいいのかという問題意識を持っていただき始めた。これはいずれのタイミングか、オープンな場を設定することになるだろうと思います。古川さんのところで何か補足していただくことはありますか。
【古川内閣官房副長官】 それに尽きます。今、総理の指示を受けまして内閣官房と、それから法務省と、それから党の方の保岡先生などもなさっていますが、そういった枠組みを早急に立ち上げようということで準備を今、進めております。
【西崎顧問】 運営について先ほど堺屋さんから御意見が出ていましたけれども今、総理の御説明を聞いて、行政組織について総理が大変なエキスパートであるという感を実は非常に深くしたんですが。
【橋本内閣総理大臣】 両教授の門前の小僧です。
【西崎顧問】 この顧問会議でいろいろ問題点について総理に御意見を申し上げるということですが、やはりその前提として先ほど堺屋さんから勉強会のことをおっしゃった。これは有志による勉強会ということもあると思うんですが、顧問会議として意見を総理に表明する前に、問題点をやはり顧問会議として検討する必要もあるでしょうし、総理のお出になる顧問会議と、それから我々だけでいろいろ検討して、それを総理がお出になるときにお伝えするとか、いろいろな形の会議があると思いますので、その辺も弾力的にお願いしたいと思います。
それから、恐らく秋深まるころからいろいろな問題が一斉に殺到してくるんじゃないかと思います。事前にその辺を予測して、なるべく前広にこちらも検討していくということでお願いしたいと思います。
【今井座長】 今、問題点というふうにいろいろおっしゃいましたけれども、この顧問会議の役割でございますが、これはさっきも総理がおっしゃいましたように、総理の行政改革推進本部の顧問でございまして、推進本部がこれを実際にお進めになるという立場でございますね。それで、我々はその作業の推進状況、進捗状況を注視して、それから重要課題についていろいろ我々なりの検討結果、意見を申し上げるということなので、新しく行政改革の内容を付け加えるということはこの会議の仕事ではないということは、あらかじめお含みおきいただきたいと思います。
【西崎顧問】 関連する問題とか、いろいろとそういうものはあるでしょうけれども。
【橋本内閣総理大臣】 要は、怠けない、脱線しないように監督をしていただくということです。まだ各省の頭が切り替わったとは全く言えないのでして、要するに足し算の世界なんですね。ですから、全く新たな省庁が出来る。そして、その省庁がどういう機能を持つべきかという、それを従来に対比するとこういうところがそこにいくのかなという発想でしなければいけないんですけれども、出来るだけ家屋敷、庭の一木一草たりとも残すまじみたいな感じがありまして、各省はまだなかなか変わっていません。
むしろその変わっていないのを前提にして、いかに住み分けるかみたいな話をややもすると始めてしまう。それは無理ないことです。それはそれぞれの省庁でそれぞれの仕事をしている諸君からすれば人生の設計を変えてしまう話ですから、それはそういう反応が出て当然なんですけれども、それをどこかで吸収しながら進めていかなければなりませんので、本当によろしくお願いをいたします。
それで、一番打たれ強くて土俵を割りそうもない人を事務局長にしましたので。
【今井座長】 ほかに御発言ございましょうか。
【堺屋顧問】 今、座長がおっしゃったように、この法律に基づいて出てくるものを我々は検討させていただくことになる訳ですけれども、この法律に基づいてということを本部事務局に来ていただく各省のお役人の方々がどのように受け取られるか、また我々がどのように受け取るかというのは相当開きが出てくると思うんです。
今、総理のおっしゃったとおりでございまして、従来の概念の上に何十年も役所にいる人から見ると、これはこう読むんだと思い込んでしまうところがありますから、やはり早急に勉強会をさせていただいて、私たちなりにこの法律に基づいて先ほど総理の21世紀の国家機能というものを描いていくことも大事だと思うんです。だから、是非ひとつそういう新しい視点が入れるかどうか。この法律の範囲に書いてあるものの理解というものを深めていきたいと思います。
【橋本内閣総理大臣】 これは実は副長官にまさに補佐をしてもらう訳ですが、実質的には私は事務的な条文の組み立てとか、そういう話の中心の部分は古川さんにどうしても非常にウェートを掛けていかざるを得ない。そして額賀さんがやはり政務の副長官として政治的なスタンスからこれが逸脱しないかどうかをチェックするといった役割になっていくだろうと思いますし、その意味では事務の副長官である古川さんが事務局機能との間では一番の接点になると思っています。
そして、事務局の立ち上げからしばらくの間、顧問会議のいろいろな御下問あるいは御確認というような部分については水野さんにお願いをするのが一番スムースな形ではないかなと。
事務局は最終的に全員そろうのはいつごろになりますか。
【河野事務局長】 7月の15日になります。
【橋本内閣総理大臣】 そうすると、事務局も特に民間から来ていただいた方に流れをのみ込んでいただく時間がある。それから、各省から派遣してもらった諸君の頭を切り換える作業にやはり多少は掛かるでしょうから、その間やはり水野さんにちょっと負担が掛かってくると思います。
【水野総理大臣補佐官】 昨日聞いたんですけれども、続けてやる人は日本電気から来ている方だけで、ほとんど全員役所へ帰るんだそうですね。民間の方もそうですし、役所から来ている方もそれぞれの役所に戻る訳で、坂野さんも替わる訳ですから、継続的な方というのはほとんどいないに等しい。ですから、結局法律の条文とか何かを厳格に読んで審議の過程を時々は振り返っていただいて、どんな議論があったかというところですね。
【橋本内閣総理大臣】 衆参両院での小里先生の名答弁だけ読んでいただいてもすごいと思います。
【小里行政改革担当大臣】 恐れ入ります。
【今井座長】 よろしゅうございますか。
それでは、本日はこれで終了させていただきます。御多忙中のところをどうも大変ありがとうございました。
【橋本内閣総理大臣】 どうもありがとうございました。これからどうぞよろしくお願いいたします。
別 添
顧問会議の議事の公開についての申し合わせ(案)
顧問会議の議事は、可能な限り国民にその内容を示し、その透明性を確保することとし、以下の措置をとる。
1.毎回の会議終了後、座長または座長に代わる顧問が記者会見を行い議事内容を説明する。
2. 毎回の会議終了後速やかに議事概要を作成し、公表する。
3. 毎回の会議の議事録については、その作成後これを公表する。
(了)