(今井座長) それでは中央省庁等改革推進本部顧問会議を開催いたしたいと存じます。
本日も御多忙中のところ太田行政改革担当大臣に御出席いただいております。
それでは、議事に入ることにいたしたいと存じます。
(報道陣退室)
(今井座長) 本日は今月末に本部決定が予定されております中央省庁等改革に係る立案方針につきまして、議論いたしたいと存じます。事務局において立案方針の案を用意いたしておりますので、まず、今後の段取りにつきまして、事務局から説明を受けまして、その後に立案方針について議論に入りたいと存じます。
では、まず河野事務局長から今後の段取りについて御説明をお願いいたします。
(河野事務局長) 本日は9月10日でございますが、本顧問会議で御意見をいただいた後、関係方面からも意見を聴取いたしまして、必要な修正を加えて、再度9月25日の金曜日に顧問会議をお願いしたいと考えております。
そこで御確認いただきまして、9月28日に本部の幹事会、そして9月29日に本部で立案方針の決定というふうに予定しております。
以上でございます。
(今井座長) それでは、立案方針の議論に入りたいと存じます。議論の進め方といたしましては、立案方針案を大きく2つにくくりまして、まず第一に内閣関係、組織法関係及び政策評価関係につきまして事務局から説明を受けて議論する。
その後に独立行政法人とスリム化関係等につきまして、同様に事務局から説明を受けて議論する。
最後に立案方針全体を通じてもう一回議論する。このように3段階に分けて進めたいと思います。
それでは、まず内閣関係、組織法関係、政策評価等につきまして、岡田参事官より15分程度説明を受けます。
(岡田事務局参事官) これから御説明申し上げます立案方針案は、事務局の責任におきまして、9月末に予定されております本部決定に向けてつくりました案でございまして、今後いろいろ関係方面との調整を経まして、修正、追加、削除など変更があろうかと思いますので、その点をまず御留意をお願いしたいと思います。
お手元の資料を1枚めくっていただきますと、表紙が出てまいります。下の方に全体の構成がございますが、ただいま座長からの御説明にもございましたように、第1が「内閣法及び内閣府設置法関連」、第2が「国家行政組織法・各省等設置法関連」、第3が「独立行政法人制度の創設」、第4が「国の行政組織等の減量、効率化等の基本的な計画関連」、第5が「その他」で、この中に政策評価などがございます。私からはこの第1、第2、それから第5を御説明申し上げます。
まず内閣法と内閣府設置法の関連でございますが、これにつきましては、8月4日の事務局原案で示しました基本的な方向性に沿いまして、現在関係方面と内閣府をどのような構成にしたらいいのか、内閣府についてどのような規定ぶりにしたらいいのかということの実態面を詰めておりまして、今回の文章上は、大きな変更はございませんが、これまでの1か月余りの検討で明らかになりました幾つかの分野の具体的な進展を、括弧書きで例示で加えるなどの形で変更が加えられております。
例えば、「内閣官房の内部組織」という項目がございますけれども、この下の方に括弧書きで内閣官房の内部組織を見直して、例えば組織の基本となる事項については法令上明らかにすることを基本にしながらも特に国政上の重要な事項についての総合調整など、機動的、集中的に行うべきものについては、随時組織が編成できるような仕組みにしようという方向で現在進めておりまして、そういうことが書かれております。
それから、その下の(5)でございますけれども、総理大臣の補佐官及び秘書官について、これまでは弾力的に定めるということまでしか決めておりませんでした。しかし、補佐官の数を3人から引き上げ、かつ秘書官の数にあっても現在法律で決まっておりますけれども、法律よりも下の政令などの規定によろうというところまで検討が進んできております。
次に、内閣府設置法の関連で申し上げます。
8月4日の段階では内閣府を設置するときに、内閣府設置法のようなものをつくるのか、それともどうするのかというところまで必ずしも十分に検討ができませんでしたが、内閣府設置法を制定するという方向で現在作業を行っております。これとの関係で国家行政組織法との関連などがございますが、後ほど国家行政組織法の項で御説明を申し上げます。
内閣府につきましては、その構成を関係者の間で相当詳しく検討を進めておりまして、内閣府で行うべき任務ということを、事務局原案では何も書けませんでしたけれども、今回は相当書き込んで、具体的な項目を列挙しております。
また、内閣府に置かれます合議制の機関などについて、これまではまとめて書いてございましたけれども、現在、考えておりますのは、経済財政諮問会議、総合科学技術会議、中央防災会議、男女共同参画会議というのは、特別な役割を担っておりますので、ほかの機関とは別にまとめまして、検討をいたしております。
(7)にございます「金融安全保障会議(仮称)」、これはまだ名称がございませんけれども、これについても同様に特別な考え方をしつつ、その性格づけ、中の構成などについて検討を進めております。
それから、原子力委員会、あるいは原子力安全委員会は内閣府に置くことになっておりますけれども、現存のものをそのまま継続していくということを基本に考えております。
そのほか、経済企画庁に付いております経済研究所を内閣府の試験研究機関として移管する。
あるいは沖縄総合事務局を、内閣府の地方支分部局として位置づけるということについて方向性を出しております。
第2が国家行政組織法と各省等設置法の関連でございます。この分野は9月末に各省設置法、あるいは設置に関する法律のフレームワークをお示ししまして、本部におきまして、新しくできます各省の設置法の大綱の事務局案を11月につくるべく作業を行うということから、そのフレームワークが分かるように相当詳しく中にまで踏み込んだ検討を進めております。
まず国家行政組織法の関連でございますが、内閣府を国家行政組織法との関係でどう位置づけるかということについては、これまでも顧問会議でいろいろ御議論いただきました。それを踏まえまして、ここに書いてございますように、内閣府は内閣に置かれる機関である、基本的に内閣の統轄の下における行政機関を対象とした現行の国家行政組織法を適用することはしないということを原則にしながら、そうは申しましても、内閣府の例えば外局の組織規律であるとか、あるいは国全体の行政組織の官房や局の数の制限などの規定が国家行政組織法にございますので、こういう共通的に適用すべき原則の適用関係をどのようにしていったらいいのかについて適切な対応を図ってまいりたいということで方向性をお示ししたいということでございます。
続きまして、権限規定の在り方につきましては後ほど設置法の方で御説明申し上げます。
政策の企画立案と、実施の分離につきましては、基本法16条の企画と実施の分離につきまして、その検討が若干進んでおりますので、進み具合に応じて少し書き込んでおります。
(5)につきましては、前回はここまでは書けませんでしたけれども、「分掌職の活用」ということで、内外の情勢変化や行政需要・政策課題の変化に臨機応変に対応できるようにするということで、内部組織の編成を弾力的なものにしなければならないということでございまして、各省の内部部局に所掌事務を分掌して機動的に遂行できる、いわゆる分掌職というものを置くということにいたしまして、そのために必要な法制上の措置について検討を始めてまいりたいと思います。
続きまして、(6)でございますが、今回の中央省庁等改革では目的別、大括り編成で各省が編成されるわけでございますけれども、それと政策調整・政策評価というものがペアになって今回の新しい組織原理ができているのではないかということで、この調整あるいは評価の項目を国の行政の一般原則として組織基準の一部として明らかにできないか、現在検討を進めております。
それから、2.の各省等の設置法につきましては、11月の大綱の事務局原案作成に向けまして、各省の設置に関するフレームワークをお示しするということで、各省等の設置に関する法律の基本構造、あるいは任務、権限などについて相当検討を深めてまいりました。
具体的には各省等の設置法で規定する事項の基本的な骨組みを(3)でお示しさせていただいております。
各省等の設置法と申しましても、個別の作用法の中に組織の設置に関する規定が埋め込まれている組織などが幾つかございますので、これがこのとおりいくかどうかというのは技術的な問題もございますが、(3)の下の括弧書きの一番下の行にございますけれども、これを基本といたしまして、できる限り統一性の確保を図っていきたいということを考えております。
(7)に「任務」というのがございますけれども、新たな省の編成が目的別、大括り編成ということで、任務を中心に編成をされるということでございますので、その任務の書き方につきまして、その重要性にかんがみて、しっかりと記述をしていきたいということが書かれております。
(8)の「所掌事務等」に移ります。この所掌事務でございますけれども、恣意的な裁量行政や行政指導の濫用につながらないような規定にするという観点から、ここにイロハニと書いてございますように、所掌事務の内容を的確に表現し、かつ概括的な表現ではなく、具体的に示す。更になるべく各省の規定ぶりの統一を図っていき、不要となった事務については規定を削除するということで書いてまいりたいと思います。権限に関する規定につきましても、ここの文章にございますように、国会審議の際、衆議院行政改革に関する特別委員会における附帯決議を踏まえながら、権限に関する規定を置かないこととする案や、権限行使の制限に関する規定に限りこれを置くこととする案について検討するとともに、これらの案を採用した場合の解決すべき課題について検討するといったことで、権限に関する規定について所要の整理を行うという方向で検討してまいりたいと思っております。
政策調整が(10)にございます。
政策調整、政策評価につきましても、重要な項目ですので、各省等の設置法に関連の規定を置くということで法令上の措置の必要性について検討しているところでございます。
あとは評価でございますが、第5「その他」の最初の項目といたしまして「政策評価」がございます。最初の3行くらいの文章にございますが、各府省に評価部門を確立するとともに、総務省が府省の枠を超えて政策評価を行う機能を担うということを基本にいたしまして、以下のことを決めたいと思います。
まず(1)「各府省の政策評価の内容」でございますけれども、所管の政策について必要性があるかないか、優先性が本当に高いのか、有効なのかどうかということで改善だけではなく、その存廃まで含めまして、評価をしたいということでございます。
(2)の@にございますが、そのために各府省の内部部局に政策評価を担当する組織を置いていただくということで検討したいと思います。
では、総務省は一体どういう視点から政策評価を行うかということでございますが、各府省で一義的に評価していただきますので、総務省としては、(3)にございますように、@全政府的見地から省を横断的に行う、A複数の省にまたがる政策を総合的に推進するときに行う、B各省が評価をした上で、一層厳格な客観性が必要な場合に行う、あるいは、C府省から要請があった場合に行うということです。そこで、(4)にございますように、現行の総務庁行政監察局を改組したいと思っております。また、第三者評価を可能にする仕組みも整備をしたいと思っております。
最後に(6)でございますけれども、政策評価ということが入りましたことに伴いまして、現行の行政監察の機能は、むしろ第三者的な見地から行うことに重点を置きまして、2行目に書いてございますように、合規性、適正性、あるいは効率性の観点から監察することに重点を絞る。
あるいは3行目にございますように、国民の苦情、事故・災害、不祥事などを契機とした早急に改善すべき対策に絞っていきたい。
あるいは、調査対象を拡充したり、調査権の実効担保措置を明確化するということなどを図ってまいりたいと思っております。
以上、駆け足でございましたけれども、事務局の方からの御説明でございます。
(今井座長) ありがとうございました。それでは、ただいままでのところにつきまして、大体30分くらい時間を取りまして、御議論いただきたいと思います。よろしくお願いします。
(藤田顧問) 細かいことで気がつきましたことを1つ申し上げたいんですが、各省設置法の項で、「設置法で規定する基本的事項等」として、法律の目的以下一連の事項について(4)から(9)までに掲げるところにより規定を置くというんですが、(7)の「任務」は、(3)に列記してある事項には入っていないですね。
(岡田事務局参事官) これは各省等の所掌事務等ということで、所掌事務、権限、任務をどのような関係で規定するのかということについて検討中でございますので、今の段階ではまとめて書かせていただいております。
(藤田顧問) 所掌事務等というところに入っているという、私もそうだろうと思ったのですが、ところが、(8)の「所掌事務等」では、所掌事務と権限のことだけを言っており、任務には言及がありません。
(岡田事務局参事官) (7)と(8)を合わせて(3)の方では読んでおります。ここの整理がついたところで条文としてどのような立て方にするのかを明らかにしてまいりたいと思いますが、まだ構成について方向性を検討しておりますので、「等」の意味が、(3)の「等」と、(8)の見出しの「等」は違うということです。
(藤田顧問) 違っているんですね。ちょっと「等」が気になったんです。
(西崎顧問) 各省等設置法の中の権限に関する規定のところでいろんな案について検討するとともに、「これらの案を採用した場合の解決すべき課題について検討する」とありますが、この課題というのはどういうことを想定していらっしゃるんですか。
(岡田事務局参事官) 現在の国家行政組織法、あるいは設置法の体系では所掌事務と権限ということで各省を縛っていこう、明確に括ろうということで頭が整理されておりますが、所掌事務の方に重点を移して権限については書かない、あるいは権限行使の制限規定に限って置くというようなことを検討していきますと、内閣法との関係で若干整理すべき問題が出てくるという可能性がございます。そういった課題について検討するという意味です。
(西崎顧問) 技術的な問題ですね。
この権限規定は、国家行政組織法と各省等設置法の2か所で規定するわけですが、私は、設置法から権限規定を削除するか、あるいは制限的なものを入れるか、いずれの場合でも国家行政組織法の中では権限行使の制限に関する規定が非常に必要だろうと思うんです。今日配布された案では、その点が何となく明確でないような印象を受けます。
それから、設置法の中の権限規定に関してですが、各省が個別法に基づいてどういう権限を持っているか、今は分かりにくいわけです。設置法の中で、個別法によって権限を行使するという規定を入れたらどうかという考えも有り得ますが、これは設置法に入れると、非常に膨大になって、しかも個別法改正のたびに設置法にもはね返るわけです。ですから、私は権限規定は削除して、その代わり一般国民、特に海外から見て日本ではどういう業務はどこの省が、どういう法律に基づいてその権限を持っているのかという点が非常に分かりやすいようなものを別立てにつくった方がいいのではないかと思います。
つまり、例えば行政権限法といったものをつくれば、例えば許認可業務をその中に入れることができるでしょうし、随時状況に応じて書き直せるわけです。
要約しますと、私としては、権限規定は国家行政組織法の中に入れて、設置法からは削除すると。その代わり、来年4月には間に合わないとは思うんですが、その間は政令、省令、その他いろんなやり方を工夫することとして、各省が持つ権限、その裏付けになる法律、それが一覧できるような、海外から見ても非常に分かりやすいような手立てを行政権限法ということで考える必要があるんじゃないかと思います。
以上です。
(岡田事務局参事官) まず、設置法について権限規定をどうするのかにつきましては、その取扱いが国家行政組織法にどのように反映して、内閣法にも一部反映する部分があるかもしれないということがございますので、それを全部まとめまして、今回の案では「これらの案を採用した場合に解決すべき課題」ということでまとめて書かせていただきました。
それから、2番目に、それでは設置法から権限規定を削除する、あるいは権限の行使制限の規定に限った場合に国家行政組織法上どのようなことを書いたらいいのかということですが、国家行政組織法は組織基準を定める法律ですので、権限行使制限のような運用に一部関わる部分が書けるか書けないかというような法律的な論点もございまして、それも踏まえながら検討させていただきたいと思います。
それから、3番目に、権限法、あるいは権限の一覧性の確保ということでございますけれども、私どもとしては、特に国民の権利義務と関係するような行政機関、あるいは行政機関の長の権限については、個別の作用法でしっかり書くべきであるということが基本だと思っております。
ただし、どの役所がどんな権限を持っているのか分かりにくいというお話もありますので、それについては、法律に書くということだけが解決策なのか、例えば言葉は悪いですが、パンフレット、小冊子のようなもので非常に分かりやすい形で、国民の手に入りやすいような形で示した方がいいのか。そういうことも含めて少し勉強すべき問題だなと思っておりまして、いずれにしても、権限についてふわっとした形で法律で書いて、その法律が何か権限の源泉になるかのような誤解を招く形は避けつつ、分かりやすい形というのを勉強させていただきたいと思っております。
(石原顧問) 今の点で、各省設置法は任務、所掌事務、権限と並べて、設置法を見ればその役所がどういう権限を持っているかが分かるように一応なっているわけです。確かにこれまで行革会議その他で、あいまいな権限規定を根拠に、非常に幅広い権限行使が行われた、行政権の濫用があったという反省があり、国会でも附帯決議が付けられた経緯は分かるんです。
一方、法律の適用を受ける国民の立場から見て、設置法を見ただけではその役所がどういう事務を分掌しているかしか分からず、具体的な権限についてはそれぞれの作用法を見なければ分からないという法体系でいいのかどうか。濫用を防ぐということは非常に大事なんですけれども、同時に国民の利便という見地から、それを全く設置法から外してしまって、あとは参考資料か何かで見てくださいということでいいのかどうか。この点は各省で実際に住民、国民と接触している立場の諸君がどういう受け取り方をしているのか。どういう感じ方をしているのか。更に言えば、設置法の権限の適用を受けている民間の方々がどっちがいいのか。一遍、それも聞いてみる必要があると思うんです。確かに濫用を防ぐということは非常に大事なんですけれども、そちらのサイドだけで大多数の国民の利便が大きく損なわれるのではないかという心配もあるものですから、そこをきちっとクリアーした上で結論を出していただいたらいいのではないかと私は思います。
(岡田事務局参事官) 私どもといたしましても、いろいろな御意見がございますので、今日お示しした方向性で検討したいと思いますけれども、今まさに顧問がおっしゃいましたように、いろいろな観点から光を当てて、もう一回見直さなければいけないと思います。ですから、方向性としてはお示ししたように進めつつ、課題を検討して、どうやってそれを解決していくのか、そのために最終的にどういう案がいいのかということを検討してまいりたいと思います。
(山口顧問) ねらいは1つで、結局、権利の濫用とか裁量行政がないようにするにはどうしたらいいかということですから、国民に分かりやすく説明する方法は幾つもあると思いますので、やはり濫用されないようにそこははっきりと、権限規定のところは非常に注意してやっていただきたい。むしろ設置法からは削除した方がいいのではないかという感じがいたします。
それから、縄張り的な省庁間の問題、これは調整業務と関係があるんですけれども、目的、任務について比較的はっきりと書いて、仮に重複いたしましても、書いておいて、しかも、その調整のやり方をもっと具体的に書いていただきたい。新しい調整業務を所掌事務にも書こうという案もございまして、非常に結構だと思いますが、実際には日常の仕事というのは、担当者間で調整できるのが一番早くて簡単でいいわけでありまして、総務省等との調整にまで持ち込むことなく各省間で日常的に解決ができるということが大事だと思いますので、手続だけは非常に明確にしていただきたい。そのための任務とか目的については、多少オーバーラップしても、はっきりと書いておいていただきたいと思っています。
(岡田事務局参事官) 御指摘の方向で検討させていただきたいと思います。
(佐藤顧問) 内閣府の書き方についてお尋ねします。今の考え方ですと、内閣法に内閣府が出てくる。そして、内閣府設置法があり、更に国家行政組織法でも共通のものが書かれることになるということですが、その内閣法の中に内閣府を位置づけるときにどの程度のことを書き込むのか、具体的にどんなことをお考えでしょうか。
例えば、経済財政諮問会議とか、総合科学技術会議とかについても内閣法の中に出てくるんでしょうか。それとも内閣府設置法の方で規定することをお考えなんでしょうか。その辺の切り分け方についての基本的な考え方をもう少し説明していただけますか。
(岡田事務局参事官) 内閣府というのは内閣の統轄の下にあるのではなくて、内閣に置かれるということでございますので、今考えておりますのは、内閣法には、「内閣に内閣府を置く」というような条文を設け、それを受けまして内閣府設置法を整備し、そこに経済財政諮問会議、あるいは総合科学技術会議のように、通常の機関とは大分様相の異なる合議制の機関についてもきちんと説明をし、その他の外局についても外局規定を置くということです。また、防衛庁のようなものは、防衛庁設置法ということで別途定められることになると思います。ここで考えておりますのは、内閣府は内閣の統轄の下に置かれるのではなくて、内閣に置かれるということを内閣法に明確に書くということでございます。
(佐藤顧問) そうすると、内閣官房についてはいかがでしょうか。今の内政審議室や外政審議室といった組織的切り分け方はやめて弾力的にしようということですから、そこはそういう書き方になるんだろうと思いますけれども、例えば、情報などに関しては、内閣官房の内部組織について、具体的な記述がなされるわけですね。
(岡田事務局参事官) 官房につきましても、基本的には内閣官房の仕組みについて、最低限必要なものは法律で書こうと思っておりますけれども、具体的な項目については、なるべく弾力的、あるいは機動的な運営ができるように、法律でがちっと決めて動けなくなるようにはならないような形にしたいと思っております。
(河野事務局長) 内閣官房については、内閣法と別建てという考えではございません。内閣官房の中のどれが法律事項か、政治事項かという仕分けは別途していく。そういう整理を今のところはしております。
(佐藤顧問)私としては、経済財政諮問会議とか総合科学技術会議の重要性にかんがみて、1つの考え方としては、内閣法の中に少し書き込んでおいた方がいいのではないか、少々考えるところがあったものですからお尋ねしたんですけれども、今のお考えは設置法の方にでも持っていくということですね。
(河野事務局長) かたまっているわけではございませんので、先生のお考えも含めて検討させていただきたいと思います。
(石原顧問) 今の点に関連してお尋ねします。内閣府が置かれて、総合調整機能を発揮することが予定されているんですが、その内閣府の中には経済財政諮問会議だとか、総合科学技術会議とかいろんな会議があって、それぞれの会議の事務局が設けられるわけですね。
そうすると、経済財政諮問会議には担当大臣も置かれるし、事務局もあると。そこが経済財政諮問会議の所掌する問題については、まず第1次的な調整機能を持つということになるわけですね。
一方、内閣官房には従来どおり内政審議室、外政審議室、あるいは危機管理の担当室にあたるものを置くわけですね。
そうすると、例えば内政審議室の調整機能と内閣府の中の経済財政諮問会議の事務局との関係はどういうふうになるんですか。
(河野事務局長) 経済財政諮問会議の事務局は、別途内閣府にある企画調整部門が担うことになっております。
もう一点は、担当大臣は置く必要があれば置くこともできるということでございます。
(石原顧問) ただ、基本法では置くという前提で書かれていますね。
(河野事務局長) 基本法で置くものとされているのは、今のところ金融庁と沖縄北方対策で、それ以外のものについてはとりあえず置くことは予定されていませんが、置く必要があれば置けることになっております。
(石原顧問) 何となく置くような書き方になっていますね。
(河野事務局長) 石原顧問のご質問は、具体的に内閣官房の調整部門と、内閣府の調整部門の関係如何ということかと存じます。これは佐藤顧問のお言葉ですと、内閣官房というのは決断するところで、内閣府というのは知恵を出すところということでございまして、私どもも今のところはまだそういうイメージでおります。そういうイメージからすれば内閣官房の事務というのは比較的絞られた感じ、内閣府の方は比較的人数もあるような感じということになりますが、具体的にそれぞれの機能を法律上どういうふうに書き分けるかということは、まだ詰めた議論には至っておりません。
(石原顧問) 基本的には内閣機能を強化するための改革を行おうとしているわけですから、その目的に資するように、内閣官房の内閣内政審議室、その上には官房副長官がおり、官房長官がいるわけですけれども、それと内閣府の方の事務部門がどういう関係に立つのかを明らかにしてもらいたいんです。
というのは、私自身の経験から言っても、最後は総理大臣のところで困らないように、今までは各省が持っている調整権限を超えて、最終的な調整を内閣官房がやってきたわけです。内閣内政審議室以下を使って、副長官の責任においてまとめてきたんです。その点も踏まえて、要するに総理大臣の補佐機能が強力に働き得るような内閣府と内閣官房の関係を明確にしておいてもらいたいということなんです。
(古川内閣官房副長官) 今のところが非常に問題でございます。特に内閣府の中でも経済財政諮問会議のところと、内閣官房の総合調整機能、あるいは企画立案機能というものとの関係が一番難しく、詰め切っておりません。
例えば、内閣府は内閣官房が機動的に機能することのお手伝いをすると言いながら、経済財政諮問会議の事務局も兼ねるし、そこで経済財政戦略も担っていく。
それから、総理の直属の内閣官房の機能もあります。
ですから、内閣官房の調整を行うポストと、内閣府に置かれる会議の事務局が兼務しなければうまく機能しないのではないかといった議論も含めて、非常にそこが難しい点なんです。内閣府の中のほかのところはまだいいんですが、経済財政諮問会議のところと、内閣官房のところはいろいろお知恵を貸していただきたいと思っておりますが、詰め切っていないんです。一番難しい問題です。
(石原顧問) これから詰めていくのであれば、やはり総理大臣の総合調整機能をどういう形にするのが一番調整しやすくなるのか、そういう視点でそこを構築してもらいたいと思うんです。一遍つくってしまうと直せなくなりますから。
(高原顧問) 内閣府の位置づけに関連して質問します。内閣府というのは各省とは異なる特別な位置づけということで内閣府設置法ができるわけですね。ところが、政策評価になりますと、総務省が内閣府の政策評価も行うということになっているわけですね。せっかく特別の位置づけを与えておきながら、総務省に評価されるというのは、少々すっきりしない感じがしたのですが、いかがでしょうか。
(岡田事務局参事官) 政策評価と内閣府の関係でございますけれども、内閣府につきましては、いろいろな性格を持った組織でございまして、総合調整を行う、総理を補佐する機能もございますれば、内閣府の外局には防衛庁、国家公安委員会、金融庁というものも置かれることになります。
それらの中で、まず防衛庁や金融庁、国家公安委員会のように普通の行政機関と同様の性格を持つ組織の評価については、やはり統一的に総務省の方で行うべきであろうと考えられます。
その他の総理の補佐的な機能につきましても、政府全体として内閣府と各省との間で相互に調整をしたりする部分もございますので、なるべく共通的なものについては、総務省の方に現在の行政監察局の持っている機能を移すことになっておりますので、そこでひとまとめにしてもらおうと考えているわけです。
ただ、内閣府は特殊な性格がございますので、そこについては、また特殊な扱いがなされると思います。
(高原顧問) 総務省の評価にそこは含まれないわけでございますね。
(岡田事務局参事官) 含まれることにはなると思いますけれども、ただ、その扱いについて、通常のものとは大分違った形になると思います。
例えば総合調整の仕方がいいか悪いかとかいうことの評価を通常の各省の業務と同じような形で行うことはできないと思います。
(西崎顧問) 政策調整や政策評価は、行政をできるだけ透明化・効率化する、あるいは行政の説明責任ということでいろいろ指摘されているわけですが、これは要するに行政運用の面が非常に大きいと思うんです。そうすると、この政策調整、あるいは政策評価機能を組織論としてとらえて、国家行政組織法あるいは各省設置法の中に組み込むというのは、私は限界があるのではないかという気がいたします。
そこで理想的に言えば、行政運用法という形で、そういう行政運用に関するものは一括して規定すれば、そのような組織法との関係での問題も解消するわけです。これも先程申し上げた行政権限法と同じく、来年4月までというのはとても無理だと思うんですけれども、そういう方向を考えておく必要があるのではないかと思います。
以上です。
(山口顧問) 評価の問題でございますが、総務省に評価機能を入れる以上は、やはり内閣府も評価するということにしないといけないのではないかと思いますが、第三者評価を可能にする仕組みを整備するというふうにうたっておられますとおり、評価というのは外部の人が行うべきであって、身内が評価したのでは評価になりません。総務省はその評価する場所のお世話をするという立場とし、評価委員会には必ず第三者を入れ、むしろ第三者が委員長になって評価をするということでないと機能しないと思います。特に、一段上位の内閣府を評価する場合には、そういう機能、組織が必要ではないかと思いますので、是非御配慮いただきたいと思います。
(小池顧問) 今回、初めて内閣府ができるわけです。これは第一次臨調のときからそういう構想があり、折りに触れて行革の話題になって、今回初めて実現するわけですけれども、それだけに内閣の機能強化の1つの柱として非常に重要な役所になるわけですね。これについて先程石原顧問、古川副長官からも指摘がありましたように、まだ法的な位置づけが詰め切れていない面がかなりあるようです。内閣府には経済財政諮問会議のような、これから重要な役割を果たさなければいかぬものも含まれているわけですから、この辺のところは混線しないように、まだ時間があるわけですから、是非詰めていただきたいと思います。この点は非常に重要な問題だということ、私も同感であります。
もう一つ、これは瑣末なことですが、内閣府設置法関連の(7)に書かれている金融安全保障会議、これはまだ仮称のようですけれども、この会議が基本法第12条4項の合議制の機関としてできるわけですが、基本法の中にも、「金融機関等の大規模かつ連鎖的な破綻等の金融危機への対応に関する重要事項を審議するため」と、かなり明確に規定されているわけです。ところが、この金融安全保障会議という名称では、一般的な通常のことを審議するような印象を受けるわけです。もっと目的をはっきりした方がいいのではないかという感じがしますので、検討していただきたいと思います。
(今井座長) それでは、後ほどまた戻っていただくことにいたしまして、引き続き独立行政法人、それからスリム化の関係に入ることにいたしたいと思います。まず、井手参事官、岡本参事官から、合わせて10分程度で説明をお願いいたしたいと思います。
(井手事務局参事官) それでは、第3「独立行政法人制度の創設」から始めたいと思います。
後の方でスリム化の中に個別対象の話が出てまいりますが、ここは制度論の方でございます。この制度につきましては、全般的に8月4日の事務局原案に比べまして、それぞれの項目について相当掘り下げた記述をさせていただいております。以下そのポイントにつきまして、御説明申し上げます。
冒頭に制度の基本、それから国家公務員型、非国家公務員型の2類型があることを明示した上で、通則法令、個別法令という2つの縦横の体系で成り立つということが書いてございます。
それから、2.(2)に所管大臣の関与する事項を幾つか挙げてございます。
そのほか、3.に法人の運営の諸々の側面、すなわち基本的な枠組みでございますとか、中期目標、中期計画、年度計画という法人の運営にとって大変大事なさまざまな制度の中に盛り込む内容を具体的に手続面とともに掲げてございます。
それから、4.の財務・会計のところでは、それぞれ基本法、あるいは最終報告に書いてある内容を更に掘り下げ、あるいは基本法、最終報告には記述のない内容であっても、財務・会計の分野で大事であると思われるものについて掘り下げてございます。
その第一番目が資本等でございます。それから企業会計原則がございまして、次に財源の確保という意味で国の予算上の措置、それからその予算の流移用の問題、それから予算以外の借入金の問題、独立行政法人が保有することになるであろう重要な財産の処分の問題、剰余金等の扱いがございます。更に財務諸表の作成、提出の問題があり、最後に税制と書いてございます。この税制につきましては、この場をお借りして1点御了解を願いたいと思いますが、税制の関係は御案内のとおり、毎年最終的に年末の12月の自民党の税制調査会の審議が大変大事な場面になります。したがいまして、税制についての事務的な検討はもちろん更に進めてまいりますが、結論めいたものが見えてまいりますのは、恐らく年末ごろになろうかと思われます。
5.でございますが、透明性の確保ということで、大切な公表事項について掲げてございます。
それから6.でございますが、公表と並んで独立行政法人制度の事後チェックへの移行ということで大変大事になります評価につきまして、評価委員会の構成とか業務の内容について個別に書いてございます。
7.は、職員の身分その他の関係でございます。
職員の身分等につきましては、基本的なことはもちろん基本法にも書いてございますが、これを具体的にするとともに、基本法、あるいは最終報告が取り挙げていない項目も含めて考え方を書いてございます。特に細かくは、(4)以降でございますが、給与の扱い、それから福利厚生のさまざまな側面、採用の柔軟性、服務面、それから忘れてはならない生活の場としての宿舎の問題、それから全般的な人事交流の在り方でございます。
8.は、若干技術的な問題かもしれませんが、独立行政法人の登記制度を新しく設ける必要がございます。
9.として、以上申し上げましたさまざまな項目を法制的には通則法令の体系で扱うのか、あるいはやや各論にわたる部分について個別法令の体系で扱うのか。もっと申し上げますと、法令以外の形式、例えば何らかの決定とか、そういった方法で手当てをするのかといった手当ての方法、あるいは形式といったものにつきまして、以上のすべての項目についての吟味が必要でございます。
最後に10.にまいりまして、当然のことながら、労働関係への配慮につきまして、記述してございます。
以上、独立行政法人制度の制度論につきまして、簡単に御説明いたしました。
(岡本事務局参事官) 引き続きまして、第4が減量化、スリム化の部分でございます。この部分は8月4日の事務局原案と大きくは変わっておりません。現在、事務局におきまして、各省庁と個別具体的な内容について協議を進めているところでございますので、事務事業の整理合理化などにつきまして、一定の方向性を8月4日にお示ししたところから、中身の修正というよりは、文言を精査したと御理解いただければと思います。
例えば1.(1)の第3段落、鍵括弧の上の3行ですけれども、「特に、基本法及び最終報告に具体的に言及された事務事業について」、積極的に検討する。更に基本法及び最終報告に言及されていないものも含め検討するということを書いています。
この後、規制緩和、地方分権、補助金、公共事業、企画と実施の分離、共管事務の整理とございます。
(8)の現業の改革のところでは書き振りを少し変え、郵政事務、国有林野の他、造幣・印刷について経営形態の在り方の検討を早急に進めるということを書いております。
2.が独立行政法人化等関係でございます。ここで独立行政法人化の検討対象となっておりますものを、8月4日の事務局原案と同じようなスタイルで掲げております。
3.が組織整理でございます。ここでも8月4日の事務局原案と同じように、官房、局の数、課の整理、施設等機関の見直しなどが書いてございます。
(5)の地方支分部局と(6)の審議会につきましては、8月4日の事務局原案より少し詳しく書きました。ブロック機関の整理の方向、あるいはその他の地方支分部局の効率化、または、事務事業が減る機関をどうするかということも書いております。審議会につきましても、少しケース分けして書きました。
4.の定員削減関係についても8月4日の事務局原案と大きく変わっておりません。
以上でございます。
(今井座長) ありがとうございました。それでは、ただいまのところにつきまして、30分くらい時間をかけて議論をしたいと思います。
(石原顧問) 質問ですが、第4の4.(1)「新たな定員削減計画の策定」のところで「10年間で少なくとも10分の1の削減」とあります。これは、小渕総理の所信表明での2割削減ということと意味は同じだというご説明がこの前大臣からもあったんですが、書き物の表現として、このままでいいのかどうかをお伺いします。
(河野事務局長) 石原顧問がおっしゃっているのは、この中に20%という文言を入れるべきではないかということでしょうか。
(石原顧問) その関係を説明しておかないと、ここだけ見ると、総理が言われたことと違うじゃないかと誤解を受けるものですから、実際は同じだということを対外的に明らかにしておく必要があるんじゃないかということです。
(河野事務局長) 分かりました。ただ、表現ぶりにつきましては考えさせてください。
(石原顧問) 我々の議論している内容と、総理が対外的に言っておられることと実際は違いがないんですよというお話がこの前大臣からあり、我々はそのご説明を受けて、実態的には独立行政法人への移行の部分も含めれば、総理のおっしゃったようなことになるんだということで議論をしているんですということでいいんだろうと思うんですけれども、それを確認したいんです。
(河野事務局長) その数字をここに書き込むのか、あるいは説明で補うか、そこのところはちょっと考えさせてください。いずれにしても、基本法は10年10%以上に加えて、独立行政法人化と郵政事業の公社化という表現になっていますので、今のところそれに合わせたような表現になっております。
(石原顧問) だから、総体としては同じですという言い方をするということですね。
(河野事務局長) 対外的な説明はそうなりますが、ここら辺はもう一度整理させていただきたいと思います。
(得本顧問) ここのところは明文化がどこまでできるかどうかは今検討しているわけですが、これは幹事会などで方針をもう少し明確にする必要があると思います。これは感覚的な言い方で私は実態をよく知りませんが、独立行政法人化の対象になっているところが非常に敏感になっているのは、どうも事務局が独立行政法人化を意識的に進めることで2割削減につなげていこうとしているのではないかという感じで受けとめる向きがあるのではないでしょうか。この辺りが中途半端になっているものですから、非常にセンシティブになっている面があるんです。
ですから、これは顧問会議のみならず、幹事会とかがあるわけですから、この辺りでもっと明確にしておかないと、例えば労働関係への配慮とかいう問題についても、基本法にあるところの範囲だけでやれという受け取り方をするのに対して、ちょっと範囲が広がったんじゃないかとか、受けとめ方が違うのでどこかできちっと整理してほしいと思います。
(西崎顧問) おっしゃるとおりだと思うんです。国家公務員の定数削減という意味では、独立行政法人の非公務員型はカウントできると思うんですが、国家公務員型の独立行政法人は、つまり移し替えであって依然として国家公務員ということですから、定員法からは除外するにしても、実態的には同じなので、国家公務員型の独立行政法人化も合わせて20%削減というのは、非常に無理だろうと思うんです。定員法から確かに除外されても、実態としては国家公務員ですから、要するに移し替えじゃないかという意見が恐らく出てくると思うんです。その意味では非国家公務員型ははっきりカウントできるわけです。
とは言うものの、国家公務員型の独立行政法人も中期計画に基づいて3年あるいは5年後に見直すわけです。存在の意味がなければもうやめてしまうとか、あるいは民営化するとか。それから、行政全体の効率化という意味では非常に意義があるわけです。だから、全く単純な公務員の定数削減というところで仮に基準が合わないにしても、そういう将来的なスリム化、あるいは行政の効率化という意味では、これは非常に意義があるし、そういう意味でカウントは十分できると思うんです。
つまり、どういう基準でこれをとらえるかという問題です。
(河野事務局長) 先程も申し上げましたように、基本法では10年10%以上の削減、同時に郵政公社の設立及び独立行政法人への移行により、一層の削減と書いてありまして、ここで削減という意味は、国家公務員型、非国家公務員型を問わずということなんです。
したがって、この基本法の実施という問題と、総理の公約の評価という問題とは、区別して整理していただいた方がいいと思うんです。
(西崎顧問) 私も賛成ですけれども、政治的には総理がそうおっしゃって、一般的に定数削減が橋本さんの10%から20%に増えるのかという印象が非常に強いので、初めから明確に整理しておかないと、無用の誤解とか混乱を招くのではないかということです。
(山口顧問) おっしゃったとおりで、その辺は事務局長も非常に苦労されているところだと思いますから、余り深く追及するつもりはありませんが、最終報告では、民営化、独立行政法人化等によって削減するように努力するというのは課の数でありまして、それが基本法ではいつの間にか定員の削減の方に移っているということであります。これは最終報告と基本法の表現の仕方が少し錯綜しているんじゃないかと思います。
それはともかくといたしまして、我々民間におる立場からいたしますと、西崎さんのおっしゃるとおりで、やはり実質的に公務員が非公務員になるとか、あるいは独立行政法人化して、更に削減ができるということが削減であって、単なる移し替えは削減ではないという感覚を一般の人は持ちますから、その辺は上手に表現できるようにしていただきたいと思っています。
(今井座長) 独立行政法人化を含めて20%削減するというのは現総理の公約で、現総理からもそうしてくれ、しっかりとウォッチしてくれと頼まれているわけです。
それから、独立行政法人をはずした後のものを10%減らすということは、基本法にもはっきり書いてあることですから、両方やらなければいけないだろうと思うんです。
独立行政法人化がどんどん進んで、それだけで20%の目標を達成してもだめなのであって、それを引いた後に残ったものから更に10%削減するということは、基本法に基づいてやらなければいかぬ。我々は両方やらなければいけないという観点の下にこの問題は処理しなければいけないと私は考えております。
(河野事務局長) 先程の得本顧問の御指摘についてよろしゅうございますか。
20%という総理公約に引っぱられて、何を独立行政法人化するかがはっきりしないのではないかという御指摘だと思います。この点は顧問会議でも御指摘いただいたわけですが、何も最終報告の別表に載っているものだけが対象ではなくて、例えば行革会議で議論になったが別表に載っていないものも当然対象として検討すべきであるという御指摘も受けたわけでございます。そこで、別表に載っているものは当然対象とした上で、第4の2.(1)末尾でございますが、「その他、最終報告において具体的に言及されていない事務及び事業についても、検討対象を幅広く設定の上」云々ということで、一応ここで全体の対象ははっきりしているつもりでございます。
(得本顧問) 基本法の成立後、小渕内閣ができて20%ということになったから、もう少し範囲を広くして、見直しのベースを広げたと、そういう共通認識としてやればいいわけですね。
(河野事務局長) 小渕総理が云々ということではございませんで、この顧問会議でも、やはり別表に載っていないものについても配慮して、幅広く検討すべしとの御指摘があったことに沿って、こういう表現にしているわけでございます。
(今井座長) 基本法に書いてあることと、もう一つは行革会議の最終報告の尊重と、私ども顧問会議としては両方見ていく必要があると思うんです。最終報告に書き込んでいるものは、できるだけ実現するという方向で検討することにしないと、最終報告に書いてあるけれども、基本法に書いてないからやらないという姿勢を我々が見せますと、非常に大きく後退してしまう。私どもは両方やるというスタンスでいる必要があると理解しております。
(西崎顧問) 私が聞いているところでは、事務局本部と各省との間で、どれを独立行政法人化するかという議論が本格化しているわけですが、非常に大変らしいですね。各省は行革会議のときには、言葉は悪いけれども、何か勢いに飲まれてああいうふうに名前を出してしまったが本当は違うんだとか、別の省の所管の類似の機関が除外されていて我が省のところは力不足で残っているとか反論をしているようで、これから大変だと思うんです。
ですから、まさにここに書いてあるとおり、行革会議でともかく別表に記載されたものは原則独立行政法人化する、更に先程朗読されたように、それ以外のものも検討対象にしていくということにすべきです。要するに、公権力行使性の少ない実施部門としての性格を持っているところで、しかも独立行政法人化によって業務が一層効率化される、サービスの向上が期待されるような業務については、行革会議で検討されて別表に載っていないものであっても、明確に否定されたもの以外、これは当然検討対象に入るべきであるし、本当は行革会議で議論されなかったものも対象にすべきだと思うんです。
例えば今言いましたような観点に立って、少なくとも第1に類似サービスが民間に存在していて、ノウハウの活用が期待できる業務、あるいは第2に業務内容が既に定型的になっており、処理件数が多くて反復性の高い業務というのはみんな対象になるわけです。そうしますと、例えば第1の分類では、私がピックアップしてみただけで官庁営繕、職業紹介、国有財産管理、国土地理、自賠責保険があります。大学については、別途の検討が必要だということのようですが、将来的にはこれも否定していないわけです。
第2の分類では例えば雇用保険とか労災保険、簡易保険、登記、供託等というのがみんな入ってくるわけです。
ですから、顧問会議として、小渕総理の公約を履行するためにとか、そういうことを離れても、このように非常に厳しい原則で第三者機関として本部事務局を督励しているんだというスタンスをはっきりさせるのも有効ではないかと思います。
(小池顧問) 独立行政法人化は今度の行革の重要な柱ですし、これが成功するかどうかで今度の行革の評価が分かれるところになると思うのです。もう既に行革会議であれだけ議論して、別表1、別表2で列挙されているわけですけれども、これは当然実現させなければいけないものであろうと思っているわけですけれども、役所によってこれは当然やらなければいかぬと認識しているところと、そうではなくて、あれはとりあえず別表に載ったんであって、これからが勝負だと思っているところと、受け取り方が大分違うんです。これはやはり公平の原則が大事だと思います。余り恨みっこなしで、それぞれが協力するという形に持っていかないと、今度の行革は何だったのかということになりかねないと思いますので、公平にやっていくことが大事だと思います。
それから、「廃止、民営化、地方移管等を検討した上で」と、割に簡単に書いてあるわけですけれども、やはり行政のスリム化、あるいは効率化の面で、ここをもっと本気になって取り組んでいただきたい、国民負担を軽減する意味でもっと重視する必要があるのではないかという感じがいたします。こういう作業はやられているわけですか。
(河野事務局長) 作業の状況を申しますと、8月半ばころから、まさに少し裾野を広げた上で、各省と予備的な折衝をやっております。予備的なと申しますのは、例えば独立行政法人につきましては、今、制度設計が見えてきたわけで、その点をまず固めまして、それから本格的な折衝に入るという状況でございます。
(得本顧問) 今の点に関連してですけれども、先程も申しましたが、顧問会議でコンセンサスをつくることも非常に大事ですが、要は幹事会というか、総理を中心としたところで公平性ということをきちんとしないといけないと思います。応援団の付いているところはいいということだと非常におかしなことになるし、特に独立行政法人関係については、組合関係から私のところへ結構陳情が来ておるんです。非常にセンシティブで、何故自分のところは独立行政法人化されてあそこはされないのかという辺りがどうも強い感じで寄せられていますし、また、別表の扱いについても、たまたま参考に挙げただけで論議もされていないとかいう主張もあり、この辺になると受けとめ方が全然違うんです。そういう意味で、事務局も大変でしょうけれども、まずは内閣の中でここのところについての意識統一をきちんとしておくということにしないと、あいまいな形になると思いますから、ここは是非お願いしたい。
(今井座長) その点は担当大臣、ひとつよろしくお願いします。
(古川内閣官房副長官) 御指摘の点、よく踏まえます。役所の中には、意図的かもしれませんが、別表で列挙されているもので終わりだというような理解をしているところもございますので、私どもも今の御趣旨も踏まえまして、その辺の趣旨と、公平・公正という見地から、別表以外にも対象となり得るものがあるわけですから、そういったものについては、バランスよくきちっとした対応を取るということについて、幹事会でよく確認をしたいと思います。よく分かっているはずではございますけれども、そういうふうな議論をしている向きがあるやに聞いておりますので、そこは明確にいたしたいと思います。
(山口顧問) これはリストに挙がっているものは当然でありますけれども、まず独立行政法人化するということが原則です。例外はとにかく担当各省から説明して、理解が得られたものはもちろん外しますけれども、原則として独立行政法人化するんだということでやらないとできないんじゃないかと思います。
それから、時間を掛けても、これをやっていくんだということでないと、今度一回やって終わりだというと永久にできなくなりますから、その点が非常に大事だと思います。
もう一つ、これは独立行政法人化そのものが目的ではなくて、あとの運営が非常に大事であります。特に身分の問題は、廃止とか民営化とかの場合は非常にきついんでありまして、独立行政法人になって、公務員の身分を外れて非公務員になるということは、廃止とか民営化よりまだいいんだということで踏み切っていただかないと、従来の労働慣行に配慮するということが大きなウェートを占めておりますと、非公務員型の独立行政法人などはできないのではないかと思います。相当思い切った踏み込みがないと、ただ形を変えるだけで効果がなければ何もないわけです。逆にインセンティブもなくいいとこ取りで、給与を自由に決められるということになりますと、かえって改悪になりますので、それは御注意いただきたいということが2つ目でございます。
(藤田顧問) 何を独立行政法人にするかということに関してですが、まず行革会議の最終報告で触れていないことについては、それで終わりだということではなくて、行革会議としては結論が出せなかったので、今後の政府の検討に委ねるという趣旨であるわけです。まさにそれで政府で検討しているわけですから、そういう作業を大いに進めていただくということで最終報告の趣旨に沿っていると思うんです。
また、公平に扱うべきだ、特に応援団の強いところだけ例外扱いを認めるということでは困るという点について1つだけ申し上げておきたいのは、行革会議で議論をしたけれども、結論が出なかったものについては、それはそれなりの理由があるわけなんです。
それは先程申しましたように、大体みんな、自分のところだけは違うんだという、例外とすべき理由があるということを言ってくるわけです。その理由の中には、それはむげに問答無用として切れないものもあるわけでございます。行革会議で議論した結果、結論が出なかった。それは単なる政治的力ということではなくて、理屈があったわけです。その理屈をどう処理するのかという点を考えないと、なかなか納得されないのではないかという気がするんです。
ですから、行革会議で、もうあれで終わりということでは全くないのですけれども、行革会議が結局克服できなかった理屈をどういうふうに押さえるのかという、そこのところが一番難しいんだろうと私は思っているわけです。その点が1つです。
それから、違う論点でよろしゅうございますか。
(今井座長) どうぞ。
(藤田顧問) もう一つ、これは実は地方分権のところで、今日の資料にもございます、第4の1.(3)でございますが、「地方分権を進め、地方分権推進計画に取り上げられた事項及び現在、地方分権推進委員会で検討している更なる事務、権限の委譲事項についても」やるんだということになっております。
今進めておりますのは、直轄公共事業の地方への委譲ということでございます。これは基本法にも特に国土交通省のところに書いてあるわけで、第22条の5号で「所管行政の全般にわたり、地方分権推進委員会の勧告を着実に実施するとともに、さらに、地方公共団体への権限の委譲」をせよということが書いてあるわけです。
ところが、今、公共事業官庁は、いずれ国土交通省になる省庁は、これは直轄事業の委譲ということは意味していないのだ、この第22条5号で書いてあることは、地方分権推進委員会が出した第4次勧告までの機関委任事務の廃止ということと、それから後は地方支分部局への委譲ということで、それでもう終わりなんだ、地方分権推進委員会は基本法の言っていないことをやろうとしている、こういうことを言っているわけなんです。
私は実は地方分権推進委員会の参与でもありますので、建設省や農林水産省のヒアリングをした際に基本法第22条5号をどう解釈しているんだと尋ねますと、そういうことを言うんです。それは違うのでありまして、地方支分部局への委譲というのは、直轄事業を地方に出した後の残ったものについて地方支分部局へ下ろすということなんだということは、この顧問会議の第1回目のときに私から申し上げたし、橋本前総理も、まさにそうだというふうに御確認いただいたと思うんですけれども、建設省などは全くそう理解していない。違うと言っているわけです。
それで私が心配しておりますのは、そういう役所が顧問の先生方を回り始めるんじゃないかという気が1つしております。要するに、ここで「さらに」と言っているのは、機関委任事務の廃止ということに加えて、更に直轄事業を出すということだ、ということは、これは理解を統一しておいていただきたいと思っております。
以上でございます。
(佐藤顧問) 藤田さんのおっしゃったように、別表に挙がっているものを個別的に取り上げて立ち入った議論をしなかったことは確かなんですけれども、前回申し上げたように、ここに挙がっているというのは、それなりの意味があると考えるべきだろうと思うんです。先程座長が整理なさったように、この別表を原則としてやるんだとした上で、公平さの観点から、それならほかにもというように考えるべきであろうと思いますので、そこだけ一言申し上げておきます。
(今井座長) それは是非そういうふうにしてほしいと思います。
今、藤田さんがおっしゃったことは非常に重要な問題で、地方分権推進委員会で議論してもらっているんですけれども、今のお話のように大分難航しているようでございますね。ただ、公共事業に関する巨大官庁ができて、そこが強くなり過ぎないようにというのが行革の一つの目的でもありますから、必要なものまで削れということにはならないと思いますが、やはり直轄事業はできるだけ整理して、地方に委譲していくというスタンスはどうしても必要だと思います。その辺はひとつ顧問会議で意思統一しておく必要があると思います。具体的に何がどうかというのはなかなか難しい問題だと思いますけれども。
(山口顧問) 地方分権推進委員会の答申でいろいろ改革が行われるんですけれども、やはり地方自治体の行政能力と言いますか、受け皿の能力が整備されるにしたがって移っていくのではないかと思いますので、その辺は方針だけを決めたとしても、実際の実行には時間が掛かるのではございませんか。
(藤田顧問) そういうところもあるだろうと私は思いますし、委譲せよ委譲せよと言っても、財源が伴わないとか、いろんなことがありますので、それをどうするかという問題も当然あるわけですけれども、ともかく一番問題なのは、建設省にしても運輸省にしても、今の状態で基本法の趣旨に合っているんだということを言うわけです。これは違うということははっきり確認していただきたいと思うわけです。
(太田行革担当大臣) また最後に全体のことは言わせていただきたいんですが、今、後段で御議論いただいたことの中で、たった今の地方分権の話は、今独立行政法人化とか、局の削減だとか、大変政治的なエネルギーを必要とすることがあるものだから、地方分権推進委員会の言っておられることは、理由のある合理的なことを言っておられると思うんですけれども、そこまで広げられると、とてももたないというようなことを各省が恐らく思っているのではないかと思います。この点が大きな争点になると、難航したときにほかのことにまで及んでいくのではないかということをむしろ心配をいたしております。この限りでとめていただくといいんですけれども、それがまた大きなトピックスになると、非常に具合が悪いことが起きてくるというふうに思うんです。おっしゃることは私も今整理できましたので、基本法第22条の解釈についてはよく踏まえて人と話をいたしたいと思います。
それともう一つ、独立行政法人化と削減目標の話ですけれども、国家公務員型の独立行政法人もその対象に入っております。それを含めて20%と言ったということは、まずここではっきり言っておきたい。そのことを後になって精査してみたら、いかにもただの移し替えじゃないかという非難については、そこは独立行政法人化というもの、特に国家公務員型というのは、やや安易な存在なんだと思うからそうした批判が出てくる、これは独立行政法人化というのは定員削減よりも簡単なことなんだと思うからそうなのであって、実際には、たとえ国家公務員型であっても独立行政法人化はともかくいやだというものは非常に強いものがあって、独立行政法人の設計の仕方もいろいろバリエーションがなくてはいけないと思っているくらいなんです。公約はそうであったというだけでは批判に耐えるものではありませんから、もう少し独立行政法人の制度設計とか対象を考えることによって、少しでもそういう批判に答えていくということではないかと思っております。
(西崎顧問) 独立行政法人の国家公務員型と非国家公務員型の選択、基準については具体的にどういう考え方なんでしょうか。
それから、いつか山口さんが御質問になった、1つの独立行政法人の中で混在・・・。
(山口顧問) 国家公務員型と非国家公務員型の混在はないということで、事務局の方から御説明いただきましたが、その辺は私も多少将来にわたって問題であると思っています。
(井手事務局参事官) お二人の顧問からの御質問は相互に関連しますので、まとめて御説明申し上げます。
国家公務員型、非国家公務員型につきましては、基本法の中に一定の基準がございます。「業務の停滞が国民生活又は社会経済の安定に直接かつ著しい支障を及ぼすと認められるものその他当該独立行政法人の目的、業務の性質等を総合的に勘案して必要と認められるもの」については公務員型であるとの規定が第40条にございます。これは決してアプリオリ、あるいは演繹的に強引にやるべきではないと思いますので、むしろ帰納的なアプローチもまじえながら対応していかなければいけないと思っております。
その関連で同じ独立行政法人の中の公務員の身分の方と、公務員ではない方の混在の問題でございます。これは私ども事務局の一員として基本法の実施という立場で作業をする以上は、基本法は法人の性格に着目して、その法人が公務員型か非公務員型かを区別するという前提でございますから、同じ法人の中に違った身分が、つまり公務員型と非公務員型が混在すると言いますか、コアビタシオンはないということであります。
ただ、これは基本法の中での制度論としての議論でございまして、現実の21世紀に入ってからの独立行政法人の運用を想定いたしますと、今の行政機関の組織の中にある公務員そのものと比べ、独立行政法人になることによっていろんな面で自律性、あるいは弾力性が増しますので、これは実態としては当然変化が出てくるのではないかと思われます。山口顧問の御指摘は、制度論として基本法の中ではなかなか難しいものがありますが、他方、実態を想定、予測しますと、山口顧問の御指摘のかなりの部分というのは、実態としては対応していくようになるのではないかと思っております。
(西崎顧問) 基本法の基準、すなわち法人の業務の性質で振り分けるというわけですね。実際、恐らく独立行政法人化の対象になっているところでは、非公務員型になるのはいやだとか、公務員型の方がいいとか、そういう問題があると思うんです。それで、趣旨から言えば、極力非公務員型の独立行政法人が望ましいわけで、ですから、非公務員型の独立行政法人のメリットと言いますか、インセンティブ、福利厚生、宿舎等資料にもいろいろ出ていますけれども、最大限にメリットを与えて、退職手当についても尊重するということが非常に重要ではないかと思うんです。
(藤田顧問) 混在型につきましては、行革会議でも議論はしたんです。それはこういうコンテクストでございます。
つまり、もともと独立行政法人というのは、本来、身分は非公務員であるべきなのであって、そうでなければ本当の意味での改革はないということが出発点だったんです。しかし、今公務員である者が直ちに身分を失うということは、なかなか理解を得られない。非公務員型でなければだめだということにすると、独立行政法人になるところはないという強い意見も委員の一部から出まして、それならば、公務員型もこれは認めざるを得ないかと。むしろそれは例外的にという感覚だったんです。
今公務員である人が公務員の身分を失うのに抵抗があるということであるならば、独立行政法人になっても、今いる人は公務員のままで、新規採用は非公務員という形で、次第に変わっていくというような方策もあり得るのではないかということで、そういうことも検討しました。それは結局、職場の関係が非常に混乱するのではないかということだったと思いますけれども、やはりそういう方式は現実性がないのではないかということで、混在型というのは消えたといういきさつがあるんです。
ですから、混在型と言っても、いろんな形のものがあると思うんですが、行革会議で議論したことを紹介しますと、そういうことでございます。
(山口顧問) 藤田さんの説明でいいと思いますが、私が考えておりますのは、将来にわたって、目的を達成するためには、今おっしゃったようなことが将来行われなければならない余地が残っておるのではないかということです。同じような仕事のものが多いですから、独立行政法人と特殊法人との合併ということも考えられますので、将来的にはそういうことにも配慮していただきたい。そういう抜け道は運用上は必要だと思っています。
(今井座長) ほかにございませんか。独立行政法人制度創設の問題については、よろしゅうございますか。
(得本顧問) 最初の頃に議論したとき石原顧問がおっしゃったように、独立行政法人の性格づけとか基準、そういう精神というのはいずれ通則法か何かで出てくるんですか。
(井手事務局参事官) 通則法に書きますときには、当然法律の形になりますから、例えば目的規定でありますとか、あるいは導入部分の規定などは当然、規定することになると思います。本日お示しした本部決定案は恐縮でございますが、あくまでも実体的な内容に係る部分を記述したのであって、そういう法律の体裁にはまだなっておりません。
(得本顧問) 先程の議論の中でもありましたが、個別のことをこの場でいいの悪いのと言っていたら、収拾がつかないと思うんです。だからこそ、性格づけだとか基準をどうするかという原則的なものを何らかの形で共通化するということが大事だと思いますし、できればそういう視点で議論をしたいと思います。
(石原顧問) 初めに私が申し上げたことですけれども、私も長い間役人をしておりまして、当事者の折衝能力の優劣によって独立行政法人になるものとならないものが分かれるということは、役人の世界では一番困るわけなんです。同じ要件を持ったものは同じ扱いを受けたということであれば、担当者は責任を免れるわけです。ですから、私は、どういうものを独立行政法人にするのかということの基準、考え方をきちんと明確にして、それに該当するから独立行政法人に移行してもらうんだということを事務局が折衝ではなく宣告するぐらいの扱いにしていただいた方がいいと思うんです。
というのは、どの機関も一つ一つ特殊性を説明し出したら切りがないんです。なりたくない人はいろんな理屈を考えるわけですから、くどいようですけれども、この問題については、通則法等の立案の過程で、どういうものが独立行政法人になるのかということを相当厳格にきめ細かく書いていただいて、あとは判定だけで折衝ではないということにすべきであろうと思います。全体として、国会でだめだと言われるなら全部がだめなんですから、基準を認めていただいた以上は個別の例外を認めるということは非常に不公平になりますので、国会の場でも政府に頑張ってもらわなければいけません。
そういう意味では、顧問会議としても、独立行政法人への移行の要件を明確に決めていただいて、あとはそれに該当するかしないかの判定だけをした結果を事務局に出してもらうことにすべきではないか。顧問会議は、基準に該当するものは例外なく独立行政法人に移行してもらうということを確認していただくということしかないと思うんです。
(河野事務局長) ただいまのお話ですけれども、全部に共通した基準というのはなかなか難しいと思います。例えば試験研究機関については、基本法でも政策研究というものは除くとされています。我々がしなければいけないのは、そこでいう政策研究とは具体的に何かということです。あるいは、検査検定機関等については、いわゆる公権力の行使、立入検査等をしているものがあって、各省は公権力の行使であるからいやだと言っておりますが、最終報告には直接かつ強度の制限等を及ぼす公権力の行使とあります。したがって、どの範囲が直接かつ強度の制限なのかという点についての整理はやっていかなければいけないと思っております。
(今井座長) 石原さんがおっしゃるのは、どこに書き込めということになるんでございますか。
(石原顧問) 私としては、これから通則法のようなものを立案するときにはっきり書いてもらいたいと思っております。議論は今でも済んでいるわけですから、今までの議論を法文上明確にして、ある機関が独立行政法人の方に整理され、ある機関はそうでなかったというのは、通則法なり個別の法律もあるでしょうけれども、とにかくそれを見れば、おのずから結論が出てくるようなものをつくってほしいということです。1つ1つについて議論したら答えは出てこないと思うんです。
(今井座長) 今の点は、非常に難しいということで「下記の方針に基づき立案を進める」という中に入っていないんですね。
(井手事務局参事官) 補足的にでございますが、御説明申し上げます。
基準が大事なことは当然でございます。立案方針の中で基準を書いておりませんのは、基準が今ないからではなくて、今でも基準はあるわけです。この基準は基本法の中にも36条以降のところに書いてございますし、最終報告にも対象業務は何だという基準が書いてございます。各業務の種類ごとのところにも書いてございます。したがって、基準は既にございます。
先ほど事務局長から御説明いたしましたように、現在、基本法と最終報告の中に明記してある基準の細目と言いますか、例えば政策研究とは何であるかとか、直接かつ高度の公権力の行使とは何であろうかとか、そういった基準の細かなところの解釈、ここを今詰めているということでして、基準そのものは既にございます。
通則法は来年の4月に国会にお出しするという計画で作業をしておりますので、その通則法の中にどういう基準を書くかという議論は検討のテーマとしてはあるかと思いますが、それよりも今我々が一番詰めておりますのは、先程申し上げたように、基本法、あるいは最終報告に既に明記されている基準の細目をどう扱うかというところで、これについては、現在、明記してある基準の例外的な文言を極力限定的に、なるべく狭く考えて、細目を詰める際に、言ってみれば取りはぐれがないようにやっていきたいということでございます。
(岡本事務局参事官) 多分それは通則法ではなくて、立案方針の本部決定案の中で、私の説明しましたスリム化の中の第2番目にあります独立行政法人化関係で対象の業務を書いておりますが、ここの基準になると思います。
(今井座長) 今、事務局が、独立行政法人化のいろいろな基準があるんだと言われたものを、少しここで書き出してみたらいかがですか。
(井手事務局参事官) 実は我々もこの立案方針を書くときのドラフティングの段階で、それを内部で検討したことがありました。ところが、基本法及び最終報告において、既に基準がかなり包括的で、しかもかなり細かく書かれているわけです。したがって、これを全く同じような形で再掲するというのは、立案方針のボリュームの面でどうかと考え、内部で悩んだ結果、基本法と最終報告に書いてあることだからということで、あえて割愛したという経緯がございます。今日の顧問会議の御指摘を踏まえまして、事務方の一員といたしましては、全部書くというと大変なボリュームでございますので、次回お出しするまでにそのエッセンスと言いますか、それが分かるような書き方ができないか、工夫させていただきたいと思います。
(西崎顧問) 今の点ですけれども、つまり行革会議最終報告の別表に出ている対象というのは、これを忠実に我々はやるんだということですね。問題は、それ以外の「その他最終報告において具体的に言及されていない事務及び事業についても検討対象を幅広く設定の上、独立行政法人化の具体的検討を進める」という部分であるわけです。先程事務局長が言われた基準をもう少しブレイクダウンして、どういう考え方でやるのかというところを入れておく必要があるのではないかという気もします。
(井手事務局参事官) 実は最終報告や基本法にございます基準は、別表に書いてあるものの基準ということではございません。別表であろうが、別表でなかろうが、共通に当てはまる基準として書いてございます。
(西崎顧問) つまり別表で終わりだというわけではないんだということで。
(井手事務局参事官) 西崎顧問の御指摘はよく分かります。実は先程も申し上げた現在明記されている幾つかの基準の細部が、ものによっては若干不分明なところがあるということは事実でございます。ただ、ブレイクダウンという場合に、別表以外の基準をつくるということではなくて、今ある基準は別表、別表以外を問わず共通のものでございますから、今ある基準について不分明な点があれば、これを先程申し上げたように限定的な方向で詰めてみるという作業は考えていきたいと思います。
(山口顧問) 実際の作業を進める場合、そういう基準ができるまで待つと、先程得本さんがおっしゃったように、別表1、2だけではないのではないかという議論で具体的な候補の絞り込みの作業が進めにくくなりませんか。
(井手事務局参事官) 基本法があり、最終報告がある以上、我々はそれに基づいて仕事を進めていかなければいけません。新しい基準をつくるということは、むしろ基本法なり最終報告以前に出戻りになりますので、これは避けるべきであると思っておりますが、基準をつくるということではなくて、細部の解釈を詰める必要はあるわけです。
(山口顧問) 基準についての作業はそれとして、別表1、2については直ちにやるということでないと進まないのではないかと思います。
(井手事務局参事官) おっしゃるとおりで、別表1、2は本当にそうです。
(石原顧問) これは難しい面もあるんでしょうけれども、ここでその他、最終報告において具体的に言及されていない事務及び事業についても、検討を幅広く行うということが書いてある。恐らくこの表に載っている機関の属する役所が、自分のところと同じであるのに載っていないものがあるじゃないかということを、事務局に言っているのに違いないのです。事務局が見ても、今にして思えば、載っているものと載っていないものの間にどう考えても差がないというのがほかにあるかと思うんです。そういうものをできれば公平な事務局としてリストアップしていただければ非常にありがたいです。
(河野事務局長) 実はそういう作業にはもう入ってはおります。これにつきましても、別表以外のものにつきましても、各省と協議は始めております。
ただし、ある程度の見通しができないまま、非常に範囲が広いリストを外に出しますと、いたずらな混乱も生じるかなと思われますので、公にするのはやはりある程度精査された段階かなというふうに考えております。
(石原顧問) 要は、別表に載っているものと同じようなもので、時間の制約その他で載せられなかったものがあるということを、別表に載っているところの役所が言うんです。私達も幾つか聞いています。そういうものについては公平の見地から最終的には同じものは同じ扱いをしてやらないといかぬという意味で載せてもらいたい。タイミングがありますから、すぐとは言いません。
(今井座長) それでは、時間となりましたので、今日の議論を踏まえまして、ひとつ事務局の方で立案方針本部決定に向けまして、再度作業を進めていただくようにお願いします。
最後に太田大臣から何かございましたらどうぞ。
(太田行革担当大臣) ありがとうございます。
先程今井座長から最終報告に載っていることは、基本法に載っていなくてもまだ議論の余地があるんだということを言っていただきましたので、私も安心して言うんですけれども、この基本法は大変なことをやろうとしているというふうに思います。思いますけれども、それは国民には余り伝わっていなくて、何か矮小化されたことをやろうとしているように思われている。どこがどうなのかなと考えると、最終報告の序文というか、第一章の「行革の理念と目標」というところをたいした法律上の取り扱いがなされていないようにも私には思えるわけでして、そのことを議論し始めると、せっかくこうして1つの軌道の上をちゃんと走っているのに、じゃまになるという心配もありますので、ためらっていたんですけれども、全体の具体的な流れにじゃまにならないような形でまだ議論をできるんだというふうに考えさせていただきたいということです。
もう少し具体的に言うと、主権が国民にあるということと、政府の組み立てをどうするかということについて、いろんな問題意識を私は持っているということは申し上げておきたいと思います。
それから、内閣府の位置づけの問題について、先程石原顧問からもお話がございましたけれども、ここは従来、分担管理という考え方がある中で、例えば金融不安のような事態にどう対応するかという問題があります。これは非常事態でありますから、本来ならば平時の行政がどうなっていようが、総理は自分の権限、自分の責任でもって、要するに、政権を担保に入れれば大抵のことはできるわけですから、対応するということだと思いますけれども、そういうことがしばしば起こってくると、やはり内閣府のような形でもって、総理のすぐそばにそういう頭脳というものも常時置いておかなくちゃいかぬということだと思います。そうすると、そこに置かれる機能というのは、1つは、今まで内閣官房が果たしていたものもそこに一部来ると思えるし、また、他の省庁が今までそれぞれ持っていたものについても、一部は来るというふうに考えております。制度設計もさることながら、運用の方が大変難しいんだろうと思いますが、そこについては余り固めすぎてしまわない方がいいのではないかと考えております。
もう一つは、権限規定のところで、当然行革会議などで議論されたことかもしれませんけれども、法律に書いていないことが権限としてあるというのが、実はどうしても私にとっては受け入れにくいわけでして、法律に書いていない仕事があるから、したがって、権限規定を置いておかなくちゃいけないとか、あるいは事務の分掌も詳しく書かなくちゃいけないという辺りがまだのみ込めないという点があるわけでございます。
事務の分掌規定にいたしましても、何ページにもわたるような何百項目もの規定があるということも私はいかがかと思うわけです。所掌事務の整理ははっきり、具体的にしなければいけないけれども、言ってみれば1つの組織のアイデンティティーというか、この役所はこういうものであるということの特徴を記するものでありますから、何百項目にも及ぶというのはどうかなと、それは整理をする能力の問題ではないかと思うわけであります。
先ほど西崎さんから行政の運用法といったご意見がありましたけれども、行政指導とか権限の規定とかについて、それをどうするかということについては、まだまだ国民の中にはきちんとした考え方が浸透しておるわけではないということも申し上げておきたいと思います。
以上です。
(今井座長) ありがとうございました。
まだ各顧問御意見がございましたら、いつものように、後ほど事務局の方に申し出ていただきたいと思います。
次回は9月25日、ここで本部決定案を確認させていただくということで、今日の内容を踏まえまして、新しく最終案が出てくるわけです。それを御確認いただくということになると思います。
どうも本日はありがとうございました。