中央省庁等改革推進本部・顧問会議

中央省庁等改革推進本部・顧問会議(第13回)議事録


日  時
平成11年4月15日(木)12時15分〜13時50分

場  所
総理大臣官邸大客間

出 席 者
(顧問)
今井敬座長、石原信雄顧問、小池唯夫顧問、佐藤幸治顧問、高原須美子顧問、得本輝人顧問、西崎哲郎顧問、藤田宙靖顧問、山口信夫顧問

(推進本部)
小渕恵三本部長(内閣総理大臣)、野中広務副本部長(内閣官房長官)、太田誠一副本部長(行政改革担当大臣/総務庁長官)、鈴木宗男本部長補佐(内閣官房副長官)、上杉光弘本部長補佐(内閣官房副長官)、古川貞二郎本部長補佐(内閣官房副長官)

(推進本部事務局)
河野昭事務局長他

議  事
  1. 開  会
  2. 小渕内閣総理大臣あいさつ
  3. 中央省庁等改革関連法律案及び中央省庁等改革の推進に関する方針案について
  4. 閉  会

(今井座長)それでは、ただいまから中央省庁等改革推進本部顧問会議を開会いたします。 本日は小渕総理、野中官房長官、太田大臣、鈴木官房副長官、上杉官房副長官、古川官房副長官、皆様に御出席いただいております。
 御承知のように、本部におきましては今月中に中央省庁等改革関連法律案及び中央省庁等改革の推進に関する方針案の2つを策定することを目指して懸命に作業を進めておられまして、現在大詰めの段階を迎えております。本日は、この法律案及び方針案につきまして説明を受け、議論することといたします。
 では、まず初めに、本日は国会等で大変御多忙中のところ、小渕総理に御出席いただいております。せっかくの機会でございますので、ごあいさつを頂戴いたしたいと思います。よろしくお願いいたします。

(小渕内閣総理大臣)私が、中央省庁等改革の推進につき、本部長としてその任に当たることになりまして以来、本日の顧問会議で12回を数えますが、今井座長を始め、顧問の皆様におかれましては大変熱心な御議論をいただき、また貴重な御指摘を賜りまして、改めて厚く御礼を申し上げます。
 申し上げるまでもなく、本内閣におきましては、発足以来、中央省庁等改革を最重要課題の一つとして、その実現に全精力を傾けてきたところであります。詳細は事務局から説明をさせますが、17本の関連法案におきまして、内閣機能の強化や新たな1府12省庁体制の具体的な姿を明らかにしており、また方針案におきましては廃止・民営化や独立行政法人化など、いわゆる行政のスリム化方策を盛り込んでおります。これらはひとえに顧問の皆様の御指導の賜物であり、深く感謝申し上げる次第であります。
 法律案及び方針案は、現在その策定に当たってまさに大詰め作業の段階であります。政府といたしましては、遅くとも27日には是非とも法案を閣議決定したいと考えております。また、法案と併せて方針を策定する予定であります。本日は、これら法案及び方針を決定する前の大変貴重な機会であり、大所高所から忌憚のない御議論、御意見を賜れれば幸いであります。
 あわせて、顧問の皆様に御報告を申し上げます。先ほど官房長官から発表いたしましたが、中央省庁等改革に伴い、設置される新たな省の名称及び建制順につきましては、内閣及び与党から私に一任をいただいていたところでありますが、この度、熟慮の上、決定をいたしました。
 新たな省の名称につきましては、後藤田正晴元副総理を始めとする各界の有識者の方々に御検討をお願いしておりましたが、昨年12月25日、その検討結果につきまして御報告を受け、これら報告等を踏まえ、私の判断として次のとおり決定をいたしました。お手元に資料が配布されておりますが、改めて申し上げますと、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、以上であります。
 また、新たな省の法律上の並べ方、いわゆる「建制順」につきましても、私の判断として、先ほど申し上げた新たな省の順番、すなわち原則として母体となる省の順番によることといたしました。
 以上、御報告申し上げますとともに、顧問の皆様の御理解を賜りますようお願い申し上げます。ありがとうございました。

(今井座長)どうもありがとうございました。小渕総理には大変御多忙と存じますので、どうぞ御退席ください。

(小渕内閣総理大臣)恐れ入ります。よろしくお願いいたします。

(小渕内閣総理大臣退室)

(今井座長)報道の方が退室しますので、しばらくお待ち願います。

(報道陣退室)

(今井座長)それでは、法律案及び方針案につきまして事務局から説明を受けることといたします。
 まず、方針案関係を中心に説明を受けることといたしますけれども、この方針案におきましては、スリム化計画等のほかに法律案に規定する事項以外のものも盛り込まれておりますので、便宜上この方針案中の法律案関連部分は法律案と合わせて説明してもらうことといたしまして、まず第1部といたしましては第1に独立行政法人通則法案、整備法案及びこれらについての方針案の関連部分、それから2番目といたしまして方針案のうちスリム化計画及び審議会の整理合理化計画の部分につきまして説明をお願いいたしたいと存じます。杉田次長より、約20分でお願いします。

(杉田事務局次長)それでは、最初に全体の資料の構成を簡単に御説明いたします。かなり資料が大部になっておりますので、御確認いただきたいと思います。
 資料1が「中央省庁等改革関連法律案要綱(原案)」、これは先ほど総理からもお話がありました17本の法律案の要綱の原案でございます。
 資料2が、その法律案原案の概要でございます。
 資料3が「中央省庁等改革の推進に関する方針(案)」。この中にスリム化計画等が含まれてございます。
 それから、資料4がこの方針案の概要でございます。
 それでは、独立行政法人の制度関係から御説明に入らせていただきます。1月に本部決定されました独立行政法人制度に関する大綱を実現していくために個別法、通則法、整備法、運用事項等の4つの組み合わせが必要なことは前回の顧問会議で御説明いたしましたが、本日はこのうち通則法と整備法につきましては法案要綱として、それから個別法の対象事項と運用事項につきましては方針案として、それぞれ取りまとめております。順次ポイントのみ御説明いたします。
 それでは、資料1のO「独立行政法人通則法案要綱(原案)」でございますが、二の定義のところでございますけれども、2のところで、国家公務員の身分を与えるものにつきましては与えないものに比べて服務等についての規律を規定する条文が多うございますので、「特定独立行政法人」と呼ぶこととし、その定義を設けてございます。
 次に三でございますが、独立行政法人制度全体にかかわるものとして業務の公共性、透明性及び自主性ということについて意を配ることを明記してございます。
 3枚おめくりいただきまして、5ページの二の「役員の解任」でございますが、役員の職務の執行が適当でないため法人の業務が悪化した場合に、その役員を解任することができるということを明記してございます。
 更に3枚おめくりいただきまして8ページの五でございますが、年度計画は届出、公表のみで足りることとなっておりまして、主務大臣の認可や財務大臣との協議さえ不要となってございます。
 次にPの「独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案要綱(原案)」をご覧いただきたいと思います。これは通則法の施行に伴い改正が必要となる法律につきまして一括して手当をするものでございます。御説明は省略いたしますが1点のみ申し上げますと、第一の項でございますが、国家公務員の身分を与える独立行政法人の役員につきましてはトップマネージメントとしての身分の取扱いが必要でございますので、一般職ではなく特別職としています。
 次にまいりまして方針案の関連部分ですが、資料3の「中央省庁等改革の推進に関する方針(案)」をご覧いただきたいと思います。この資料3の29ページにVとして「独立行政法人制度関連」ということで取りまとめてございますが、ここでは通則法と整備法の法律事項でないものについての運用方針及び通則法の政省令、個別法で規定する事項等、12ページにわたりまして記述しております。1、2御紹介いたしますと、まず29ページの2.「公表」のところをご覧いただきたいと思います。通則法で義務的に公表事項とされているもののほかにも多くの事項を積極的に公表すべき、それから、公表の方法も幅広いものにすべきとしてございます。
 4枚おめくりいただきまして、33ページの14.実績評価のところをご覧頂きたいと思います。独立行政法人制度の大きな柱であります事後評価につきまして、通則法にも相当規定を設けておりますが、更にここにも追加的な事項を詳しく記述してございます。
 以上が独立行政法人の通則法案、整備法案及び方針案の関連部分の簡単な御説明でございました。
 引き続きまして減量、効率化計画に移らせていただきます。この資料3の方針案の1ページ目をお開きいただきたいと思います。「国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本的計画」でございます。この基本的計画につきましては、1月の大綱の構成を変えず、大綱で示した方針に沿って減量、効率化の内容、時期を極力記入する方針で策定いたしました。以下、充実具体化したところを中心に御説明いたします。
 第1に「事務・事業合理化関連」の1.「廃止、民営化、民間委託等」でございますが、@北海道開発庁の建設機械工作所は府省編成時までに廃止いたします。
 A農林水産省の食糧検査は平成12年の通常国会を目途に所要の法案を提出いたします。 
Bアルコール専売を廃止し、立法措置を速やかに講じます。これによるアルコール担当部局の見直しをいたします。
 C工業技術院標準実施部門につきまして民間移譲を進めます。その結果、平成11年7月までに3課から1課に統合する等の見直しを行います。
 D逓信診療所につきまして相当数削減することとし、本年9月末までに計画を明らかにいたします。
 次のページにまいりまして(2)は民間委託でございますが、可能な限り民間委託を進める事項につきまして、以下進め方につき時期やフォローアップについて明示しております。詳細は省略いたしますが、3ページの中ほどにIとして警察庁の地方機関の通信業務につきまして職員を100 人程度縮減する旨記述しております。
 それから、航空交通管制のメンテナンス部門ですが、平成11年度から点検保守作業の民間委託に着手いたします。当面4年から5年を目途に、順次段階的に対象施設を拡大してまいります。
 2.「規制緩和」、それから次のページにまいりまして3.「地方分権」につきましては、それぞれ3月に重要な計画が出ておりますので、それに合わせて記述をしております。
 5.「公共事業」ですが、(1)で第2次地方分権推進計画の着実な実施により、基本法の規定に従って国が直接行うものを限定し、また、統合的な補助金等を創設する旨記述しております。
 (2)ですが、地方支分部局への権限委任及び予算の一括配分について、手続を記述しております。まず箇所付けの権限等を地方支分部局の長に訓令で委任いたします。更に、府省の長は一括配分される予定の部分の予算の額を定めて公表いたします。地方支分部局の長は、通知された額の範囲内で事業の内容を決定し、地方局事業計画の内容を公表する仕組みとしています。
 6ページにまいりまして(3)で直轄事業に関し、設計・施工の一括発注方式を導入するなど、施工監理を含め民間委託を徹底すること等により効率化を図ることとし、実施状況を適宜公表する旨記述しております。
 (4)で、公共事業の完了後における費用効果分析を含む事業評価につきまして、平成11年度より順次評価の試行に着手する旨記述しております。
 7ページにまいりまして7.「現業の改革」でございますが、まず郵政事業につきましては総務省に郵政企画管理局及び郵政事業庁を置くこととし、所掌事務の概要を記述しております。
 8ページの上の方でございますが、郵便貯金資金の全額自主運用につきまして、平成12年の通常国会に向けて関係法案を提出するための準備を進めます。更に、郵便事業への民間参入の具体的条件の検討等を早急に具体化するとしております。
 次の9ページでございますが、造幣事業及び印刷事業につきましては、本日ただいま検討中としてございます。
 その他、減量、効率化の推進を検討するものとして、公安調査庁の定員につきまして削減数及び在外、内閣における情報の収集、分析等の機能の充実のために充てる人員を記述しております。
 次にまいりまして、第2の「独立行政法人化関連」でございます。10ページと11ページにわたりまして、独立行政法人に移行する事務・事業とその移行時期及び職員の身分についてまとめてございます。現在、造幣局、印刷局、これは印刷局病院を含みますが、それにつきましてはなお検討中でありますので、全体としては本日の段階で87事務・事業につきまして独立行政法人に移行することとしております。大綱の段階で独立行政法人化を図るとされた84事務・事業に新たに4事務・事業、すなわち通商産業研究所、貿易保険、大学入試センター、駐留軍等労務者の労務管理等事務を追加いたしました。ただし、84事務・事業に含まれていました印刷局病院につきましては、印刷局の内部組織であるため、印刷局本体と合わせて検討しておりますので、合計は87事務・事業としてございます。
 職員の身分についてですが、二重丸を付けました事務・事業、すなわち通商産業研究所、貿易保険、国立青年の家、国立少年自然の家につきまして、その職員に国家公務員の身分を与えない法人といたします。
 それから、移行時期につきましては、87事務・事業のうち83事務・事業は平成13年4月に独立行政法人に移行いたします。駐留軍等労務者の労務管理等事務、自動車検査、統計センター及び国立病院・療養所につきましては、特段の事情に配慮し、それぞれ所定の時期に独立行政法人に移行いたします。そのほか、国立大学等について、また、ここに記述されているもの以外のものにつきましても、引き続き検討することとしてまいりたいと思います。
 12ページの第3「組織整理等関連」でございます。2.の「府省内部部局の組織整理等」につきまして、整理の考え方は前回の顧問会議で御説明いたしておりまして現在、作業中でございます。
 3.の「施設等機関等の見直し」ですが、国立大学につきましては大学改革のための法案が今次通常国会に提出されたところでございます。それから、国立病院・療養所につきましては、再編成計画に基づきまして再編成を一層促進することといたしております。
 それから、上記以外の各機関につきましても効率化を進めるということで、例えば国立医療・病院管理研究所と国立公衆衛生院の統合を進めるということがございます。
 それから4.「地方支分部局の整理合理化」ですが、ブロック機関の地方建設局と港湾建設局を統合し、地方整備局を府省編成時に設置いたします。同じく、地方医務局と地区麻薬取締官事務所を統合し、地方厚生局を府省編成時に設置いたします。
 そのほか府県単位機関でございますが、公安調査事務所43か所を14か所に整理いたします。
 都道府県労働基準局及び女性少年室、それから都道府県の職業安定・雇用保険主管課を統合して都道府県労働局を設置いたします。
 更に、社会保険関係業務につきまして、社会保険事務所のうち一部を地方社会保険事務局に再編成いたします。
 第4の「定員削減関連」につきましては大綱と表現は変えておりません。
 以上が減量、効率化に関する基本的な計画の主な御説明でございます。
 17ページをお開きいただきたいと思います。Uとして「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」がございます。これにつきましては、大綱及び前回の顧問会議で議論されて、それを踏まえておりますので変わっておりません。説明を省略させていただきますが、26ページをお開きいただきたいと思います。「別表」として新たに大綱のときよりも更に進んだ整理を示してございます。211 の審議会が90に整理される内容でございます。
 以上が、独立行政法人制度関連及びスリム化関係の御説明でございました。

(今井座長)それでは、13時ごろまで20分ぐらいございます。非常に大部でございますが御質問、御意見がございましたらどうぞお願いいたします。

(山口顧問)独立行政法人のところで特定独立行政法人という言葉が出てまいります。特定独立行政法人という表現はある程度法技術上やむを得ないということは分かりますが、公務員の身分を持たないものが普通であって、持つものが例外だというような考え方をとるべきではないかと思います。公務員の身分は国民生活とか社会経済の安定に直接かつ著しい支障を来たすようなものについて、例外的に与えるということにすべきでございます。今回は相当急いで作業をしておられますから、良好な労働関係を維持するということでやむを得ない点もあったし、ご努力はよく分かっておりますけれども、できる限り公務員の身分を持たないものが原則なんだという考え方を明確にして、長い目で見て社会情勢の変化もございますから、固定しないで将来にわたって5年ごとに見直しをするという規定を是非つくっていただきたいと思います。
 関連して細かい問題ですが、国家公務員の身分を与える独立行政法人の長が職員を採用する場合、公務員試験を通っていない人を採用して公務員になるのかどうかという問題とか、あるいは民間からの任用制度との関係で公務員と考えるのかどうかというような問題も含めて御検討いただきたいと思っています。

(河野事務局長)方向性として、公務員の身分を持たない独立行政法人をもっと増やしていくというお考え方かと思いますけれども、基本法の解釈としてはどちらが基本でも前提でもないということをまず御理解いただきたいと思います。
 それから2点目の問題でございますが、資料1のOの要綱の9ページをご覧いただきたいと思います。その八というところに「中期目標の期間の終了時の検討」とございまして、ちょっと読み上げさせていただきますと、「主務大臣は、独立行政法人の中期目標の期間の終了時において、当該独立行政法人の業務を継続させる必要性、組織の在り方その他その組織及び業務の全般にわたる検討を行い、その検討に基づき、所要の措置を講ずる」とございます。これは私ども従来から、いわゆる特殊法人と比べて独立行政法人は大変厳しいと申しておりますが、この条文からそうなるわけでございます。業務を継続させるかどうかということは、独立行政法人を廃止するのか、あるいは民営化するのかを含みますし、その組織の在り方ということにつきましては、組織として公務員の身分を与えるものかどうかも含むものです。ですから、先生が今おっしゃったことは、私どもとしてはこの条文で十分手当てされていると思っております。独立行政法人自体を廃止するかどうかも含めての見直しということを明記してあるわけでございますので、今おっしゃった趣旨はここに盛り込まれているわけです。

(山口顧問)独立行政法人を続けるかどうかということは、別な目的で判断をするんですけれども、やはり公務員の身分を持たないものが、原則とは言いませんが相当数増えていかないと、制度の目的に沿わないのではないかと考えられますから、業務を続けるか続けないかということとは別に、身分の問題については5年ごとに見直して労働組合との交渉をしていく。難しいことであってもそれを目指すということが、やはり独立行政法人の目的でもありますし、定員削減の目的にも合うのではないかと考えていますので、この内容について何らかのことを決めていただきたいと思っています。

(西崎顧問)山口さんのおっしゃったことに私も賛成なんですが、ただ、今度公務員型が圧倒的に多く非公務員型が少ないということで、マスコミなどからいろいろな批判もあるんですが、私は公務員型をとってみても経営の自由度、透明度、評価システムを含めて、かなりよくできていると思います。公務員型だから評価できないということではない。原則的には、非公務員型が主流であるべきだと思うんですが、公務員型にしてもこの制度設計でいくと、大変な前進だというふうに評価したいと思うんです。
 ただ、そこで問題になるのは、見直しのときに廃止も含めて民営化、それから非公務員型への転換があり得るわけです。なかなか大変でしょうが、非公務員型に対するインセンティブをできるだけ与えれば水準の高い公務員型の独立行政法人は非公務員型の方へ次第に移行していくと思うんです。インセンティブも含めてやっていただきたいし、その見直しのかんぬきが緩むと非常なモラルハザードが発生するので、見直しは厳しくやっていただきたいということが第1点です。
 それから特殊法人の問題も今度出ているんですが、見直しのタイミングははっきりしていない。今度独立行政法人が経営の自由度、透明度では特殊法人よりはるかに整備されたところへきているわけです。それとの関係で、特殊法人は非常にアンバランスで、どうしてもこれは見直さざるを得ない。もちろん特殊法人と言っても様々なものがあって、タイミングもいろいろな政治的な絡みもあって微妙かと思うんですが、設置法が成立した段階で特殊法人について、これは閣議の方針ということになるんだろうと思うんですが早急に見直しをやっていただきたい。そうしないと、非常にアンバランスな形になるということです。
 それから、3点目はスリム化なんですが、削るべきところは削って、必要なところは手厚くしていくべきだということをかねがね言ってきたんですが、あまり繰り返しませんけれども、金融庁の問題は財金分離と絡むにしても機構の拡充強化は避けられないし、それから最近のOECDの報告で日本について公取の問題に若干言及しているようですけれども、公取の審査体制の強化の必要は明らかです。もちろん質的な向上もそうなんですが、これは政令の段階での問題でしょうが、後になって禍根を残さないような手当を十分にやっていただきたいと思います。

(山口顧問)短期間によくやられたということは私も感心しているんですけれども、ただ、独立行政法人に移ってからもその努力を是非続けてほしいと思います。

(井手事務局参事官)何点か独立行政法人の関係についてお答えします。
 公務員の身分を与えないタイプの独立行政法人のインセンティブということは西崎先生がおっしゃるとおりでございまして、例えば服務の規律について、公務員身分がないケースの方が当然はるかに緩やかな服務関係になるような制度設計を条文上もしておりまして、そちらの方が当然自由度が高いということのメリットが発揮できるような仕組みにしてございます。
 その関係で、中期計画の期間の終了時に公務員の身分を与えない方に見直していくという山口顧問の御質問でございますが、大変申しわけないのでございますが、先ほどお答え申し上げましたように、今書いてある中期の見直し、あるいは毎年度の評価もそうでございますけれども、その中に身分関係、それから民営化も含めての組織の在り方の見直しも、当然概念として解釈上入っているということでございまして、条文の形といたしましてはこの形で何とぞ御理解賜りたい、お願いしたいと思います。
 それからあと1点だけ、試験なしに公務員に採用される問題ということで山口顧問から御質問がございました。これは任用の基準といいますか、やり方自体が今の一般職の公務員よりは独立行政法人の方が当然緩やかでございますので、試験によらない形での採用という弾力性は増してくるというふうに思っています。

(河野事務局長)特殊法人の関係ですが、御承知のように基本法にも見直しは書いてございますし、この方針の中に入れております。
 それで1点申し上げますと、現在政府で特殊法人の整理合理化計画というものをつくりまして、まさに輸銀とOECFの統合等、今、国会で審議されているところでございます。 ただ、今おっしゃいますように、私どもこの独立行政法人を考えるときには、特殊法人の制度に対する従来からのいろいろな御批判を意識して制度設計してきたわけでございます。したがって、これがまとまりました時点では当然そういうことも踏まえて特殊法人についても見直す必要があると考えております。
 それから、3点目のめり張りということでございますが、おっしゃいますようにこれは主として政令事項でございます。それで、先ほどちょっと御報告しましたように課の整理等も始めておりますが、そういう場合においても、おっしゃるような機能を強化すべきところ、そうでないところ、そこら辺は極力めり張りをつけた形で整理していきたい。ただ、そこら辺のレベルになりますと政令事項でございますので、具体的にはこの法案を提出した後にそういう作業をしていく予定でございます。

(得本顧問)1点質問と、それから要望をしておきたいと思います。
 1つは、いわゆる公務員の身分を与えないのは4事務・事業で、今からもうちょっと細部は詰めていくんでしょうけれども、これらの事務・事業の職員の人数は何人ぐらいになるのか。それから83事務・事業は平成13年4月に移行ということですが、これも独立行政法人にいく職員と、また残る職員とが多分あるんでしょうけれども、その辺りの数字の変動があるというのは重々承知はしておりますが、割り切ったときには人数はどれくらいになるのかというのが質問です。
 もう一点は、今日のこの顧問会議では印刷・造幣の問題は検討中ということになっていますが、印刷・造幣の組合としては3月末の時点で、懇談会の結論を待ってまた協議があるだろうと理解しておりましたが、新聞の報道等を見て今日も電話が掛かってきたんですが、せっかくああいう懇談会を設けたにもかかわらず、大蔵省からは何も話もなくて、あたかも独立行政法人になることが決まったかのごとく報じられている。政治的マターなのかもしれませんけれども、せっかく労働関係に配慮するということになっているにもかかわらず何も話がないというのはあまりにもおかしいのではないか。この辺りについては、今日の顧問会議の中でも、そういう取扱いの手順をどうも踏んでいないのではないかということを、是非一言言っておいてくださいと頼まれました。事務局がどの程度関知しているか知りませんが、これは要望として出しておきたいと思います。

(太田行政改革担当大臣)造幣・印刷のことですが、労働界とのお話をずっとしてきておりますけれども、その中で労働界からは、大蔵省の懇談会が今検討中であって、そこには労働界の代表も出ているので、その検討を待つべきであるということをおっしゃられてきたので、それを待っていたわけです。
 そしてその懇談会の検討結果を見れば、国営の形態が望ましいけれども、それと同時に独立行政法人化もいろいろな条件を満たせばあり得るというふうに書いてあったので、大蔵省としてはその検討結果を受けて検討し、独立行政法人化ということでいかざるを得ないと、大蔵省としてそういう判断をいたしたのだと思います。そこで、それを受けて、自民党行政改革推進本部の方で昨日まで検討をしまして、自民党としてそれは独立行政法人化でいくべきであるということを今朝、決めたようでございます。そこで、その方針をもってまたお話し合いをさせていただくということになろうかと思うのでございます。

(得本顧問)要は手順の踏み方なのですが、3月26日の懇談会で最終のまとめということで、確かにあいまいな面があるわけですね。それを受けて、大蔵省が独立行政法人化やむなしというふうに判断をするんだったら、労働組合にも事前にこの辺りはこういう判断をしたという話があるべきではないか。それに対しイエスと言うかノーと言うかはどうかは別にしても、そういう手順が踏まれずに大蔵省が自民党の方にも上げて、そして政治主導で決まったと。
 そういう手続の踏み方で、せっかく労働関係の配慮ということから、懇談会とか、そういう面ではそれなりに慎重にやっていただいたにもかかわらず、最後のところでぽんと飛んでしまったということについて非常に不満を持っていますので、経過については是非確認をお願いします。

(太田行政改革担当大臣)それは調べてみます。

(今井座長)自民党が決めないと大蔵省も言えないんじゃないですかね。

(得本顧問)どちらが先かは知りませんけれども。

(杉田事務局次長)先ほどのお答えでございますが、職員に国家公務員の身分を与えない独立行政法人とする4事務・事業の現在の職員数の合計は約800 名でございます。

(太田行政改革担当大臣)国家公務員の身分の話について、度々こちらでも議論されてきたわけですけれども、もちろん公務員型と非公務員型とでは制度上も差があることが望ましいのですが、国家公務員の身分を与えるということの議論が前の行革会議の中で出てきたのは、保護司とか、あるいは統計調査員のような、誇りを持って仕事をしていただくために使命感を与えるために身分を与えるという面があったように思うのでありまして、身分というものについて半分はそういうものではないかと思うんです。あとの半分については身分保障とか、あるいは争議権との関係とかになるんだと思うんですけれども、その辺は大変バラエティーがあると思うんです。それで、一部の意見のように国家公務員の身分を与える法人とするならば意味がないというようなことはないんだということはまた繰り返しになりますけれども、強調いたしたいと思います。

(今井座長)時間が限られておりますが、この問題についてもうお一人どうぞ。

(小池顧問)特定独立行政法人、それから特定でない普通の独立行政法人の役員等についてはインセンティブを与えるとか、あるいは緩やかな組織になるわけですけれども、資料を見ると兼職禁止は依然としてあるわけですね。任命権者の承認のある場合を除くほか、兼職はいけないという制度になっているわけですけれども、この間、中谷教授の件が話題になりまして、例えば国立大学が独立行政法人になればこういうことは解決できるんじゃないかみたいなことが新聞にも出ていましたけれども、そういう議論があるわけですね。しかし、これを見ると、やはり兼職禁止だから任命権者が認めなければだめなんですね。その辺のところはどうなんですか。

(井手事務局参事官)個人的には会社のいろいろな労務関係は不勉強でございますが、例えば会社の場合でありましても就業規則上は何らかのチェックがあるということで、そういう意味では独立行政法人も一般禁止に対する例外解除的な意味において、職員の兼業は実は独立行政法人になった場合は今よりは緩やかになるということはあります。

(今井座長)人事院のチェックは掛からないわけですね。要するに、今度の中谷さんのは……。

(井手事務局参事官)兼業も2種類ございますが、営利については営利企業からの隔離ということで、俗に言う天下りなどと同じ文脈で現在、規律を持たれておりますが、ここについてはそれほど緩やかになりません。
 もう一方で、営利企業とは関係ない形での兼業、例えば報酬は得るけれども営利企業ではないとか、そういうところの兼業は、今までの公務員ですと所属の長と、それから総理大臣の2段階の承認が必要でございましたが、独立行政法人になりますとこの2段階は要りませんで、独立行政法人の長がOKをすればできるということで、その部分は緩やかになります。

(河野事務局長)ひとつ御理解いただきたいのは、要するに兼業といっても経営権にタッチする場合とタッチしない場合は全然違います。よく大学の先生ならばいいじゃないかという考え方で新聞などで書いておられるんですが、大学の医学部の教授が特定の製薬会社の経営権にタッチするということは、国家公務員は信用を失墜するような行為をしてはいけないという脈絡で、そういう疑いの持たれそうなことはいけないのではないか。あるいは、個別に一つ一つ見てみればそれはいいのかもしれません。しかし、一般的に大学の教授ならばいいじゃないかというのはやはり違うので、そこら辺の考え方の延長上でこちらも整理しているということでございます。

(小池顧問)人事院との関係はどうなんですか。

(井手事務局参事官)まず役員は特別職でございますので、そういうことはありません。
 それから職員でございますが、これは先ほど途中までお話ししました私企業からの隔離という文脈、すなわち営利企業の経営への関与とか退職後の営利企業への再就職については引き続き人事院の規律はかかります。

(小池顧問)独立行政法人の職員の給与については、いろいろ書いてありますけれども、現状とそう変わらないような感じで受け取っていいわけですか。

(井手事務局参事官)現状とは、公務員の身分を与える場合であっても違ってまいります。まず1つは、人事院勧告を受けた俸給表による統一的な給与ではなく業績反映給でございますので、業績を見ていい意味でのでこぼこは付いているということでございます。法人の業績を評価委員会が例えばABCランクで、今年の法人の業績はAであるとかBであるとかということを評価いたしますので、そういうことを見ながら業績によるめり張りがついていくということでございます。

(小池顧問)国家公務員の給与、民間企業の役員の報酬、当該特定独立行政法人の業務の実績及び中期計画で定めた人件費の見積もり、その他の事情を考慮と、いろいろ書いてあるんですが。

(井手事務局参事官)業績反映でございますけれども、もう一方で多くの場合国費を使って仕事をしておりますので、そういう法人の職員が一般の公務員よりあまりにも極端に高い給料をもらうということになるといろいろな御批判も出てくるのではないか。そういうこともある程度そんたくした上でのバランスは考慮するということでございます。

(今井座長)それでは、まだいろいろあるかもしれませんが、後ほど時間が余りましたらまた御質問いただくとして、続きまして残りの部分、法案関係を中心に説明を受けることといたします。
 まず内閣法改正法案、内閣府設置法案、国家行政組織法改正法案、各省設置法案及び今の方針案のうちただいま申し上げた法律に関連する部分、それから更に省間調整システムなど方針案のその他の部分、これについて説明を受けたいと思います。

(松田事務局次長)それではご説明を申し上げます。
 まず内閣機能の強化の関係でございますが、資料1の@「内閣法の一部を改正する法律案要綱(原案)」でございます。これにおきましては、第一に国民主権の理念を明らかにするということで国民主権の理念を盛り込むとともに、内閣と国会との関係、そして国会が総理を指名し、指名された総理が内閣を組織するという信任の関係を明らかにいたしたいと思っております。
 次に、第二の国務大臣の数に関する規定につきましては、自民党と自由党との合意に基づきまして国務大臣の数を14人以内とする。特に必要がある場合においてはこの数を17人以内とすることができるという規定にいたしたいと考えております。
 それから、第三は内閣総理大臣の発議権を明らかにするための規定でございまして、閣議を主宰するに当たりまして、内閣の重要政策に関する基本的な方針、その他の案件を発議することができるということを明記いたしたいと考えております。
 第四で内閣官房の所掌事務の規定を整備いたしまして、2項にございますように「内閣の重要政策に関する基本的な方針に関する企画及び立案並びに総合調整に関する事務」、それから1つ飛びまして4項にございますように「行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務」ということで、基本的な方針の企画立案、積極的な総合調整等を行い得るように明記をいたしております。
 それから第五に、これも自民党、自由党の合意に基づきまして、副大臣制度との関連におきまして内閣官房副長官を認証官とすることにいたしております。
 第六で内閣官房のスタッフの問題でございますが、基本法におきまして主要なスタッフは総理の直接選任にするとされている趣旨をも踏まえまして、内閣官房副長官補3人、そして内閣広報官、内閣情報官を置くこととし、これを特別職にするということにいたしております。従来の内閣5室長をこのような形で直接選任制にすることを明らかにいたしまして、かつ企画立案・総合調整部門につきましては固定的な室という形ではなく、副長官補によって弾力的に対応していくということでございます。
 第九では内閣総理大臣補佐官の数を3人以内から5人以内に改めまして、その範囲内で総理が弾力的に活用できるようにしていくことといたしております。内閣法改正関係は以上でございます。
 続きましてA「内閣府設置法案要綱(原案)」につきまして御説明申し上げます。第二にございますように、内閣府は一般の省と異なりまして、「内閣の重要政策に関する内閣の事務を助ける」という内閣の機関としての性格と、2項にございますように「内閣総理大臣が担当することがふさわしい行政事務」を処理する、そういう一般の省と同じような性格、その二面を持つわけでございます。そういう二面の内閣府として以下、規定していきたいと考えております。
 所掌事務につきまして、まず内閣の機関としての事務との関連で1項として、「第二の一の任務を達成するため、行政各部の施策の統一を図るために必要となる次に掲げる事項に関する企画及び立案並びに総合調整」ということで、1号以下経済政策等々を並べてございます。括弧書きで「内閣の重要政策に関する基本的な方針の企画及び立案並びに総合調整に関する事務を除く」としておりますのは、まさにこの部分は内閣官房が行うことになるからでございます。
 以降、2ページは経済財政関係、科学技術関係、防災関係、男女共同参画関係等々の、内閣の言わば補助事務を並べているところでございます。
 なお、これらの事務のほか、3ページの2項にございますように、内閣府は例えば障害者施策ですとか交通安全対策等々について、内閣の言わば補助事務として企画立案・総合調整を行っていく必要があるという事態に至りました場合には、閣議において方針を決定をして、それに基づいて企画立案・総合調整が行えることになっております。
 それから、3項が内閣総理大臣が一般の省と同じように担う事務でございまして、各般の法律施行事務が並べられているところでございます。
 恐縮ですが、ずっと飛ばしていただきまして、10ページの第五から内閣府の組織になるわけでございます。内閣府の長は内閣総理大臣とし、内閣官房長官が内閣の事務を統括し、職員の服務を統督するということにいたしております。
 それから、3項で特命担当大臣を置くことができることといたしておりまして、企画立案・総合調整及びこれに関連する一般の行政事務を統理することにいたしております。それで、3号にございますように沖縄・北方対策、金融庁所管事項の関係では特命担当大臣を置くことといたしておりまして、更に任命権でもっていろいろな特命担当大臣を置くことができるわけであります。特命担当大臣の権限といたしまして資料提出請求権、勧告権、求報告権、総理に対する意見具申権等を盛り込むことにいたしております。
 それから副大臣、政務官につきましては、国家行政組織法の方で御説明申し上げます。
 次に組織においても、内閣の補助事務的な部門と一般の行政事務的な部門とがあるわけでございまして、13ページの二で「基本政策に関する会議」ということで、まさに内閣の補助事務としての行政各部の施策の統一を図る上で必要となる企画立案・総合調整のために経済財政諮問会議、総合科学技術会議、中央防災会議、男女共同参画会議を基本政策に関する会議として置くことといたしております。
 経済財政諮問会議につきましては、2の(1)に掲げてございますように経済全般の運営の基本方針、財政運営の基本、予算編成の基本方針その他、基本法に盛り込まれた審議事項を審議することにいたしております。議長である総理を始め、議員10人以内をもって組織します。
 それから、総合科学技術会議につきましては、議長及び議員14人以内をもって組織するということにいたしております。
 なお、男女共同参画会議、それから中央防災会議についてはそれぞれ災害対策基本法等において規定することになるわけでございます。
 16ページでございますが、一般の審議会をこれらの基本政策に関する会議とは別に置くことにしまして、国民生活審議会等が内閣府に置かれるわけでございます。
 以下、内閣府につきましては、国家行政組織法の適用がございませんので、基本的な組織規律を取りまとめ、提起する必要がございます。以下にそのような規定が盛り込まれているわけでございます。
 続きまして、B「国家行政組織法の一部を改正する法律案要綱(原案)」でございます。第二に、国家行政組織の編成の基本的な考え方でございますが、目的別大括り再編という考え方に沿いまして、新しい国家行政組織は任務とこれを達成するために必要となる所掌事務をもって構成することといたしておりまして、権限規定は置かないことといたしております。
 それから、第三に国家行政組織の基準原則として自ら政策評価を行うこと、それから行政機関相互間で調整を図ることを義務づけておりまして、それが国家行政組織の原理として位置づけられているわけでございます。2ページの二でその行政機関間の調整のために各大臣等に各省に対する必要な資料の提出、あるいは説明を求める権能、それから意見を述べる権能を付与することにいたしているわけでございます。
 第四に、企画と実施の分離に基づきます実施庁の組織編成の弾力化につきましては、実施庁について弾力的な業務運営ができますように、一般の組織では課室につきましては政令で規定するところを、政令で定める数の範囲内において省令で規定できるようにいたしたいと考えております。
 次に第五の副大臣及び政務官の制度でございます。自民党と自由党の合意に基づきまして、議員立法で政府委員制度の廃止、それから政務次官の当面の増員、更に副大臣制度、政務官制度の導入の方針が決定されることになっております。それを受けまして、この国家行政組織法改正におきましては、新しい府省における副大臣、政務官の定数の決定及び規定の整理等を行うことにいたしておりまして、副大臣につきましては各省ごとの定数を定め、かつ職務としては副大臣は3項にございますように政策及び企画をつかさどるということにいたしております。ライン的な業務ということになるわけでございます。それで、5項で天皇が認証するということで認証官であるということでございます。
 政務官制度につきましては同じく定数を定め、職務としては特定の政策及び企画に参画するという、今の政務次官と同じような職務になるわけでございます。
 それから、第七で官房及び局の所掌に属しない事務をつかさどる職等の創設ということで、局課制が原則でありますが、局課制をできるだけ削減をしていくという方針の一方、分掌官的な職の弾力的な活用ということが行革会議最終報告及び基本法でうたわれておりますので、課のレベルの分掌官は既に制度化されておりますが、局のレベルの分掌官は制度化されておりませんので、この制度化を行うものでございます。
 それから第八でございますけれども、内閣府の局を含めまして官房・局の総数を今の128 から96に削減をするということでございます。
 以下、CからMまでは新しい省の設置法案要綱でございます。恐縮ですが省略をさせていただきますが、1点、Dの郵政事業庁設置法案の要綱の附則におきましては、郵政事業庁は中央省庁等改革基本法第33条1項に規定する郵政公社が設立されたときに廃止されるものということで、経過的な法律であるということを明記いたしております。
 ずっと飛ばさせていただきましてNの国の行政組織関係法律の整備等に関する法律案の中で、その他の組織関係法制の一括整理を行っております。まず第一に9省庁の設置法を廃止いたします。
 また、第二で副大臣制度等の導入に伴います関係の法律の整備を行います。
 それから、内閣府あるいは各省の既存の外局等につきまして、必要な規定の改正を行いたいと思っております。内閣府の関係では国家公安委員会、防衛庁に関しましては今回の調達行政の改革に伴います組織改革を盛り込んでいるところでございます。それから、3項の金融再生委員会設置法については財政・金融の分離問題の決着次第、その内容を固めていくことになります。それから、第四で各省に置かれる外局に関する設置法につきましても、新しい国家行政組織法の考え方で整理をしていくということでございます。
 第五に、審議会等の統廃合等に伴います設置法等の組織関係法令の整備を合わせて盛り込んでいきたいと考えております。4ページ以下が関係法律の全体でありまして、最後のページにございますように全体で184 条、200 本以上の法律にわたる改正になります。
 以上が法案要綱の御説明でございます。以下、これに関連しまして方針として決定しておくべきものにつきまして、資料3の41ページをお開きいただきたいと存じます。これもはしょって恐縮でございますが、まず内閣法改正に関連いたしましては、2.にございますように今回の公務員制度調査会の答申をも踏まえまして、任期付任用制度その他、各省庁からの人材の登用、外部からの専門的知識を有する人材の登用等のための措置を講じていきたいと考えております。
 それから次のページでございますが、内閣府設置法の関連では同じく4.に、内閣官房と同じように各省庁からの優れた人材の登用、外部からの専門的知識を有する人材の登用を図るための措置を講じるということを記述しております。
 その上の3.において、経済企画庁の経済研究所につきましては、経済財政政策にとどまらず、各省に広範に関係する事項に関する総合的な政策研究機関として機能強化を図っていくということを方針として決めさせていただきたいと思っております。
 それから、5.の経済財政諮問会議の原案作成方式につきましては既に御論議いただいたとおり経済財政諮問会議自体が原案を作成するということにいたしております。
 それから、飛ばさせていただきまして45ページが国家行政組織法改正の関係でございます。副大臣制度、政務官制度が導入されるわけでありますが、副大臣あるいは政務官の職務の在り方を踏まえ、各省において共通の対応がなされるように決裁規定その他、文書管理規則等々におきまして統一的な措置を講じていく必要があるということを書いてございます。
 それから、47ページに飛んでいただきまして、各省等設置法関連では基本法以降、未調整になっていました問題等についての決定等を行っておりまして、例えば(3)にございますような地域振興六法、離島振興法その他の所管問題につきましては、国土交通省等3省の共同の所管、あるいは窓口省庁をここに書いてありますように定めるという決定がなされるところでございます。
 また、48ページにおきましては(7)でございますが、環境省への事務の一元化、共管化について、次のページにございますように調整を図りまして、その内容を記述しているところでございます。
 なお、48ページに戻っていただき(10)におきまして局、課は別としていろいろなその他の官があるわけでありますが、各省における官職につきまして、同等なものは同じような名称を用いるという原則に従いまして、官名の統一をできる限り図ることといたしております。
 それから、51ページをお開きいただきます。「その他」といたしまして「今後の法案立案作業」ということで、今回の17本の法案以外に今後関係の作用法の膨大な整備の作業がございまして、その整備法案及び独立行政法人通則法に基づきます個別の独立行政法人の法案を次回国会以降のできる限り早い機会の国会に提出すべく準備を進めたいと考えております。また、今回の17法案を含めまして、この関係作用法と一体的に平成13年1月施行ということで準備を進めてまいりたいと考えております。
 52ページ以降は、政策評価につきましてこれまで御論議いただいたものをそのまま整理いたしております。
 それから、恐縮でございますが、56ページ以降に新たな省間調整システムということでこれまで御論議いただいた内容を整理いたしておりまして、57ページにございますように今後この運用ルールを公式の文書、閣議決定等によりましてきちんと定めてまいりたいと考えております。
 60ページ以降におきましては、先般の公務員制度調査会の答申も踏まえ、公務員制度改革について新たな人材の一括管理システムの導入等々、答申に基づきます方針を整理しておるところでございまして、合わせてこういう改革も進めてまいりたいと考えております。以上でございます。

(今井座長)どうもありがとうございました。
 それでは、45分まで15分くらいございます。どうぞ御質問、御意見がありましたらお願いします。

(山口顧問)府省間の調整につきまして、方針の方では相互に協議して調整を図らなければならないということで、協議を行う等ということはありますので、法律の規定としてどういうふうな表現になるのかということがはっきりしないんですが、最初のものよりは少し表現が後退しているのではないかと思います。前回の顧問会議のときにもちょっと議論されたところでありますが、国家行政組織法の一部を改正する法律案要綱につきましては「関係行政機関の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求め、並びに当該関係行政機関の政策に関し意見を述べることができる」となっておりますので、非常に後退しているのではないかという感じがいたします。つまり、協議、調整をしてできないときには内閣に持っていくという表現にはなっていないんですけれども、これはそういうふうになるんでしょうか。

(松田事務局次長)国家行政組織法の方にはまさに府省レベルの調整の仕組み、考え方を書いてあるわけでございます。それで、国家行政組織法においては各省はその政策について調整をしないといけない、その調整をするに当たって、それぞれその省の大臣等々はこういうことができるということが書いてあるわけでございます。そういう仕組みを通じて、これも別途、方針の方に書いてございますが、まさに協議が図られる。それで、協議が整わない場合にはまた別途方針の方に書いてございますように内閣なり、内閣官房の調整機能が働いていくという重層的な総合調整システムを考えているわけでございまして、内閣法、内閣府設置法、国家行政組織法及びこの方針を合わせてご覧いただければと思います。

(山口顧問)方針のとおりの表現だといいと思っています。

(西崎顧問)今の点で1つ確認したいんですが、基本法で提言、協議、調整と規定しているのが国家行政組織法で意見を申し述べることができるとなっていますが、これは協議が行われ、調整条項が発動されてくるということで、基本法にある提言、協議、調整は完全にこの国家行政組織法その他で具体化されているというふうに解釈します。
 それから第2点は、内閣法に官房副長官補3人を置くという規定があるわけですけれども、官房副長官補を統括責任者というふうに見ると、大綱ではできるだけ柔軟かつ弾力的な運営が可能な仕組みとするとして、複数置くこととしていたわけですね。それを今度3人ということではっきり固定された理由は何か。それから広報官、情報官について、特に広報官は内閣のスポークスマンとして、行革会議では身分をかなり高いものにしておく必要があるという議論があったと聞いていますし、本当は副長官補ぐらいにしておいた方がいいと思いますが、その点はいかがですか。

(松田事務局次長)一般の審議官、参事官クラスにつきましては、定数をできるだけ弾力的に運用するようにという方針で、考えているところでございます。一方、この統括責任者のレベルというのはまさに次官級で非常に言わば重い存在でございまして、かつそれを基本法の規定に沿って直接選任ということでございますので、特別職という規定にいたしているところでございまして、言わば重い特別職ということでございますので、数をやはりきちんと書いておく必要がある。
 ただ、内閣広報官とか、あるいは内閣情報官は職務の範囲がはっきりいたしておりますし、恒常的にそういうことをやる職務なんだということが明確になっている必要がありますので、広報官、情報官という格好で置くわけでございますが、この政策の企画立案・総合調整を担当する部分につきましては、弾力的に担当分野を変更していくことが可能なように、数だけは明記をいたしますけれども、その担当範囲は時々の総理の決定等によって弾力的に担当替えができるように、そういう柔軟性を持たせたものにしたいと考えております。
 なお、広報官につきましても先ほど申し上げましたように非常に重い存在の特別職ということで、レベルとしては非常に高いものを考えております。

(石原顧問)内閣官房副長官補は3人と数は決めて分担は弾力的にする、それから情報官と広報官は職務範囲がはっきりしているから別に書いたということで、格付けは同じと考えていいわけですね。要するに、次官級という議論がありましたが、同じですね。

(松田事務局次長)はい。

(古川内閣官房副長官)副長官補と言っているのは、企画立案と総合調整的な意味合いを持った職責でございますが、広報官とか情報官というのはそういう総合調整というよりも内閣広報とか情報とかというふうな非常にはっきりした職務ということでございますので、身分は同じでございますが、そういう名称を冠したということでございます。

(佐藤顧問)全般的にですけれども、経済財政諮問会議とか総合科学技術会議など、顧問会議で議論したことが盛り込まれておりまして、大変いろいろ御苦労なさったというように私も思います。
 それで、1点、内閣府設置法関係で確認したいのですが、資料1のAですけれども、所掌事務として一、二、三というように並んでいます。かねて内閣府というのは両性類じゃないかと言ってきたんですが、これによって非常にきれいに切り分けられたように思います。1項は各省より一段階上の事務、3項が通常の省庁と同じような事務、そして2項は中間的なもので、閣議の決定で1項の事務と同じようなものになる。そういう感じで、外形的には両性類なんでしょうけれども、内面的に見るときれいに切り分けられたというように理解しますが、それでよろしいんでしょうか。

(松田事務局次長)まさにそのとおり両性類でございまして、ただ1項で具体的に並んでいるものに加えまして、2項で新たに内閣レベルでまさに企画立案・総合調整を行う事務も出てくる可能性がございますから、そこは機動的に行い得るように閣議決定でもって、内閣の意思としてそこは内閣府に全体の企画立案・総合調整をやらせようという判断があれば、それができるようにしておくということで、2項はその中間ではなくて、むしろ1項と同じ性格のものでございます。

(佐藤顧問)それと、先ほど来、西崎さん、それから石原さんがおっしゃったことに関連しますが、かつて大綱には仮称ですけれども内閣企画調整室というものが置かれていて、そして議論してきたんですが、今回は企画調整室という名称は消えているんですね。それで、先ほどの御説明で内閣官房副長官補というものを3人置くということなんですけれども、その3人という数字をなぜ法律で決めなければいけないのか。
 それから、先ほど、西崎さんがおっしゃったことですけれども、内閣機能を強化するためにここのところは弾力的にしておくという趣旨との兼合いで、ここの実態がどういう姿になるのかがいささか分かりにくいんですけれども、もうちょっと説明していただけませんか。先ほど、特別職にするために法律で定める必要があるとか、それで3人というような御説明がありましたけれども、仕事の中身がどういうものになるのか。それから、調整室という名称が消えたというのは何を意味しているのか。その辺をちょっと御説明いただけませんか。

(松田事務局次長)まず調整室の消えた理由でございますが、調整室という室を置きますと、室長を置かなければいけないなど組織面の制約等が出てまいりますので、むしろ機動的に副長官補、その下にそれを支えるいろいろな職員群を規定していった方がいいだろうという考え方でございます。
 それから、副長官補を3人とする根拠でございますが、これはまさに現状と、それから基本法に掲げてございます内閣官房が取り扱うべきいろいろな課題がございます。そういう課題を考えれば、あまり何人も置くということも一方で適当ではございませんので、3人という判断をさせていただきました。

(古川内閣官房副長官)もう少し補足いたしますと、官房副長官補というのは先ほど来のお話のように非常に高い地位にあるわけなんです。ですから、無制限に置くわけにはいかない。
 一方では総理補佐官について5人以内ということもありますから、そうするとある程度制限をしなければならない。それでは実態としてどうだろうかということで議論いたしますと、内政、外政、それから安全保障と今は3つあるわけでございますが、そういうふうな分野というものがやはり想定されるのではなかろうか。人の配置等についてはどこどこの省から来るとか、そういったことではありませんが、おおよそ非常に高い立場の調整をやる、あるいは企画立案をやるポストとして言えば無制限にはできない。そうすると、実態として考えられるのはその3つですね。
 しかし、その中身は、例えば外政と内政が少し入り組んだり、それはそのときそのときの特別職としておりますから総理任命、政治任命みたいな形でございますから、臨機に対応できるけれども、おおよそそういうふうな分野を分担していく。しかし、その手足になるものはそれぞれ縦割り的になってはいけないので、3人の副長官補の手助けをする職員群としては一緒にしてしまう。それで、そのときそのときに非常に流動的な要素はあろうかと思うんです。
 だから、私はこの分野ですよ、担当じゃありませんみたいなことは言わせないで、それは流動的に対応していこうというふうな、言わば基本法なり、あるいは皆さん方からのお話等々を踏まえた実態と、それから制度ということの兼合いの中で今、申し上げたような仕組みにしているということでございます。

(佐藤顧問)今のような内政審議室とか、そういう形にはならないと。

(古川内閣官房副長官)流動的かつ弾力的と、そういうふうなことです。

(石原顧問)私の経験から申しますと、やはり3室にしておきますと、片方は毎晩夜なべをしているのに片方はたまたまそちらの案件がないと早く帰ってしまう。同じところで非常に具合が悪いわけです。だから、室をやめるのは私はとてもいいことだと思います。
 それから数ですけれども、内閣での経験をずっと振り返ってみましても、やはり3人くらいが適当じゃないか。これ以上増やしますと、その使い方で今度は官房長官なり官房副長官が頭を痛めることになってしまうので、将来足りなくなれば法改正すればいいんですけれども、これまでの経験からだと3人ぐらいがちょうどいいんじゃないか。それぞれの分担で繁閑の差が時によってあるものですから、それを今、説明のように流動化すれば一番実態に合ったことになるんじゃないかと、私はそう思いますが、これは感想です。

(山口顧問)3名以内とか5名以内ということで、総理大臣補佐官と同じような決め方ではいけないんですか。

(古川内閣官房副長官)補佐官は総理の特別の機関で常に置かなければいけないわけではない。それから補佐官は、1年ならば1年とか、半年とか、過去にも沖縄担当とか、あるいは行革担当とかありましたが、先ほど申し上げた内政とか外政とか、あるいは安全保障というものは国の運営としてはずっと恒常的にあるわけですね。そうすると、それが増えたり減ったりすることは、むしろ私は弊害があるだろうと。それで、むしろその3人という中でそこの分担を流動的にしながらやるというので今、石原さんがおっしゃったとおりで7年もの御経験をお持ちですから、私は4年と数か月ですが、その経験に照らしましてもその辺が一番いいのではないかなということでございます。

(西崎顧問)確認ですが、副長官補と、それから広報官、情報官は次官級で全く同等ということですね。それで特別職ということですから、総理が替わると実際問題としては替わっていくということですね。

(古川内閣官房副長官)役割としては、あるいは地位としては同格でございます。
 ただ、実際の運用は、現在というと誤解を受けるかもしれませんが、5室長も事務次官級で指定職の11級なんです。しかし、そこに配属する人が非常に若いとか、あるいはバランスをどうしても欠くといったときには、例えば指定職の8級とか9級とかということもあり得ます。しかし、ポストとしての重みは指定職の11級であるということになっておりますが、この副長官補なり、あるいは広報官なりというものも、ポストとしての重みは特別職として同格でございます。
 ただ、そこに配属する人によって、非常に若くてものすごく優秀な人もいましょうし、だからといって政治任命だからそんなことは有無を言わさず高い地位に当ててもいいじゃないかということはあろうかと思いますから、そこは運用の問題になろうかと思います。 しかし、重みとしては同格と、こう御理解いただければと思います。

(山口顧問)もう時間がありませんが、一言だけよろしゅうございますか。
 所掌事務規定の関係ですが、それぞれの規定の中で各業界の発達、改善、調整ということが入っている省がございますが、それが過度に行き過ぎて権限の濫用にならないようにだけひとつお願いをしたいと思います。

(今井座長)まだいろいろあると思いますが、時間が超過いたしましたので、本日はこれでと思います。今後、事務局におかれましてはこの法案、方針の本部決定に向けまして最後の追込みの段階だと思います。本日の議論を踏まえまして、鋭意作業をお願いいたしたいと思います。
 それでは最後に太田大臣からお願いします。

(太田行政改革担当大臣)大変どうも貴重な御意見をいただきましてありがとうございました。また更に、本日の御意見を踏まえまして法案・方針の作成に向けまして全力を挙げて作業を進めたいと思います。今後ともよろしく御指導のほどをお願いいたします。ありがとうございました。

(今井座長)今後の顧問会議でございますが、改めて事務局から連絡をしてもらいます。そこで討議する内容については、その時点にならないとはっきりいたしませんけれども、国会の審議状況、あるいは関係法令の準備状況、こういったものの報告を受ける機会を設けたいと、かように考えております。よろしゅうございますか。
 それでは、本日はお忙しいところを大変ありがとうございました。