【今井座長】それでは、ただいまから中央省庁等改革推進本部顧問会議を開会いたします。
本日は御案内のとおり自民党の総裁選の投票が今行われておりますので、総理以下、御日程がつかないとのことでございますが、太田大臣は後ほど御出席予定となっておりますほか、古川官房副長官に御出席いただいております。顧問では藤田顧問が御欠席でございます。
本日は次期国会に提出が予定されております法案、あるいは新体制への移行を織り込んだ来年度の機構・定員の要求状況、それから政策評価の検討状況などについて説明を受けることといたします。
それでは、報道の方が退室されますので、しばらくお待ちいただきたいと思います。
(報道陣退室)
【今井座長】それでは、まず第1といたしまして、次期国会に提出が予定されております法案と、併せて、2番目といたしまして、独立行政法人の会計基準研究会の検討状況、3番目といたしまして、今後のスケジュール、4番目といたしまして、文部省における国立大学の独立行政法人化の検討の方向、この4点につきまして、まず事務局から説明を受けることといたします。
どうぞお願いします。
【岡田事務局参事官】次期国会に提出することを予定しております法律案のうち、私の方からまず中央省庁等改革関係法施行法案(仮称)について御説明申し上げます。
資料1をお出し願いたいと存じます。
この法案は、先の国会で成立いたしました中央省庁等改革関連法の施行のために、その施行期日を定めたり、あるいはその他の関係法律について府省の名前を変えることに伴う規定の整理等を行うことを内容にしております。
法案の主な内容でございますが、まず施行日については、平成13年1月を予定しておりまして、その具体的な日付を定めることにいたしております。
なお、金融庁の設置は平成12年7月を予定しております。
次に、各省等設置法及び前回お決めいただきました「中央省庁等改革の推進に関する方針」などで定めております新たな府省の事務の分担にしたがいまして、日本に今ございます関係法律における大臣名、府省の名前、府省令の名前等を新たな大臣名、あるいは新たな府省名、新たな府省令名等に改めるということを内容にいたしております。
3番目でございますが、審議会の整理を行いましたことに伴いまして、審議会の名前の変更、付議大臣の名前の改正等を行いたいと思っております。
4番目でございますが、関係事務が終了したり、あるいは特例の期間が経過したなどの理由によりまして、実効性を喪失しているもの、あるいは不要となっております法令をこの際併せて廃止いたしたいと思っております。
具体的な法律案の構成は、次のページにございますような形になろうかと思います。総則、施行期日、それから金融庁の設置関係、その他各府省ごとに章立てをして改正をすることになります。
なお、先の国会で、政府委員の廃止などを定めました、いわゆる国会審議活性化法が成立いたしましたけれども、この法律のうち政務次官を8名増員するという部分は9月20日に施行されておりますので、この場をお借りいたしまして、併せて御紹介申し上げたいと思います。
以上でございます。
【渡壁事務局参事官】引き続きまして、独立行政法人の個別法案等について、資料2をお願いいたします。
独立行政法人の個別法案につきましては、先の国会で成立しました独立行政法人の通則法と相まって独立行政法人制度が創設されるということになっておりますが、この個別法案につきまして、今、関係の準備を進めておるところでございます。
個別法の主な内容でございますけれども、閣議決定において、独立行政法人化することとされました89事務・事業のうち、平成13年4月に設立予定のもの等86事務・事業を担う法人について、これらを幾つかにまとめる形にいたしまて、それぞれの法案において名称、目的、業務の範囲等を定めるということで今、進めております。
また、これに伴いまして、独立行政法人の業務実施の円滑化等のため、関係法律について一括して所要の整備を行うということで、こちらの方の準備も進めているところでございます。
次の2ページ目でございますが、これが独立行政法人個別法案のイメージでございます。全体で5章の構成でございまして、第一章が「総則」、第二章が「役員及び職員」、第三章が「業務等」、第四章「雑則」、第五章「罰則」ということになっております。最後に「附則」ということになっております。
まず第一章の「総則」でございますけれども、最初に「法律の目的」がまいります。この法律が、独立行政法人の名称、目的、業務の範囲等を定めることを目的とする旨定めるものでございます。それから「法人の名称」。例えば独立行政法人○○研究所というふうな形で法人の名称を定めることになります。それから、「法人の目的」。四番目に「特定独立行政法人」。これは国家公務員の身分を有するものについては、特定独立行政法人であるという旨をここに定めるものでございます。そうでないものについては特にこの規定はございません。さらに、「主たる事務所」、「資本金」と規定を置くことになります。
それから、第二章は「役員及び職員」でございますが、役員につきまして、名称及び定数を定めます。それから職務、権限、任期を定めます。
第三章「業務等」の「業務の範囲」でございますけれども、法人の行う業務の範囲について定めることになります。基本的には現在、各事務・事業を行っている業務の範囲をほぼそのままの形で引き継ぐことが予定されております。それから「積立金の処分」でございますが、中期目標の期間の終了時に存在する積立金の処分方法について定めるものでございます。
以下、主務大臣の名前、主務省及び主務省令を「雑則」で定めるということでございまして、「罰則」は、独立行政法人の場合には、肥大化しないようにということで、決められた業務の範囲、本来業務、附帯業務に限って仕事をすることになっておりますけれども、それ以外の業務を行った場合の罰則等を定めることになります。
「附則」として、「施行期日」、円滑な移行を図るための「職員関係」に関する規定、「権利義務の承継等」を置く予定としております。それから、先ほども御説明しました「関係法律の一部改正等」、これについて附則改正するものについてはここに規定を置くということになります。
次のページ以下は「独立行政法人の目的及び業務範囲について」ということでございます。それぞれ独立行政法人に移行する事務・事業がどのような目的で、どのような業務を行うかということにつきまして、ざっと整理したものでございます。これにつきまして、説明は省略させていただきたいと思います。
以上でございます。
【井手事務局参事官】それでは、引き続きまして、資料3「独立行政法人会計基準中間的論点整理」でございます。
これは独立行政法人の会計基準を具体的に御議論いただこうということで、この研究会が発足する時点で、この顧問会議でも御報告をいたしまして、議論が始まりました。
御案内のとおり、山口顧問に座長を務めていただいておりまして、会計関係の御専門の方々をメンバーとして、月1回程度のペースで今まで7回ほど会合を開いております。昨日第7回目の会合を行いまして、この「論点整理」ということでまとめさせていただいております。これからまだ作業がたくさん残っておりますので、そういう意味ではまだ中間的論点整理の段階でございますが、簡単に御説明申し上げたいと思います。
次のページでございますが、これは整理がかなり細かく恐縮なので、ポイントだけに絞って御説明させていただきます。
御案内のとおり、独立行政法人は中央省庁等改革基本法、あるいは通則法におきまして、原則として企業会計原則によるというふうにうたわれてございます。
もう一方で、「方針」の中にもその辺の解釈をしておりますけれども、営利企業とは違った目的、財務構造等を持っております。すなわち、公共的な性格を有し、利益獲得が目的ではなくて、独立採算が前提でないといったような特殊性がございますので、企業会計原則を100%そのまま当てはめますと、かえっておかしいことになってしまいますので、合理的な修正を加えた上で適用していくということが既に決まっております。
ここの中で会計の専門の方々に山口座長の下で御議論いただいておりますのは、それでは、どういうふうな構造的な違いから来る修正が必要であろうかということで、その辺を中心に御議論を賜っておるところでございます。
2.の留意事項のところに書いてございますように、もろもろの違いから来る留意事項を念頭に置きながら、具体的には3.以降にございますが、損益計算の考え方とか、あるいは利益の処理の考え方、運営費交付金を会計上どういうふうに扱うか、寄附金もどういうふうに会計処理をしていくのか、施設費、これも国から出る交付金以外のハードウェア的な費用でございますが、この会計処理をどうするのか、あるいは設立時に国から拠出される財産の会計処理をどうするのか、減価償却をどう扱うのか等々といった各論の点につきまして、その具体的な会計基準の在り方を御議論いただいておるところでございます。
冒頭申し上げましたように、まだ中間的な論点がここに書かれている程度でございまして、これからまだ具体的な課題は更に秋以降御議論を賜る予定になっておりますので、来年の1月か2月ごろにこの辺の基準の具体的なとりまとめをいただくようにお願いをしておりまして、秋以降議論が続いてまいります。
以上でございます。
【松田事務局次長】続きまして、資料4という1枚紙がございまして、今後のスケジュールにつきまして記してございます。それについて御説明申し上げます。
先般の国会における17法案の成立によりまして、骨格的な作業は既に終わっておるわけでございますが、今後なお膨大な細部の作業が出てまいるわけでございます。
まず、組織関係につきましては、先ほども御説明申し上げましたように、省庁改革関係法施行法案ということで、新しい設置法に伴います関係のたくさんの法律の規定の整理を行うことにいたしておりますが、これと並行して新府省の内部組織につきまして、局の削減等々を踏まえて、今、総務庁の行政管理局を中心に査定作業が行われております。それが12月末に決められます12年度予算、平成13年1月はまさに12年度予算の途上でございますので、その予算案の中に織り込まれるということになるわけでございます。
その予算案の成立を待ちまして、あるいはその成立を見込みまして、更に来年、12年になりますと、組織その他の関係政令の制定作業がございます。
更に各省における関係省令の制定作業がその後に続くわけでございまして、これもまた大変膨大な作業になりまして、平成13年1月に新府省の発足を迎えるということになるわけでございます。
真ん中の独立行政法人関係につきましても、先ほど御説明申し上げましたように、独立行政法人個別法案等を国会に提出し、御審議いただくということで、個別法の制定作業を進めますとともに、来年の1月頃には、これも先ほど報告を申し上げましたように、会計基準研究会の御報告をいただきまして、今後、来年におきましては通則法、個別法等関係政令の制定作業、更にはそれを受けました関係省令の制定作業を進めてまいる予定でございます。
そして、平成13年4月に第一陣83事務・事業が独立行政法人に移行するわけでありますが、これに向けての概算要求作業が平成12年の半ばから始まります。それを踏まえまして、平成13年4月の83事務・事業の独立行政法人への移行を進めてまいることになるわけでございます。
なお、国立病院につきましては平成16年度、造幣・印刷につきましては平成15年度の前半ということになっておりますので、その段階で更に今後作業が出てまいります。国立大学につきましては、今、検討中でございますので、後ほど御説明を申し上げます。
それから、減量関係につきまして、この4月にとりまとめました減量関係の基本計画に沿いまして作業を進めているところでございますが、特に民間委託の推進状況につきまして、平成11年12月末までにとりまとめることにいたしております。
また、その後、総定員法の改正法案の国会提出、それから定員削減計画を策定してまいることになります。
そのほか、来年の通常国会には、民間からの登用の促進を図るための任期付任用関係法案の国会提出でございますとか、省間調整システムの運用ルールの策定、あるいは後ほど行政監察局の方から説明があると思いますが、政策評価に係る標準的ガイドラインの策定等を進めてまいる予定でございます。
なお、郵政公社化という問題もございまして、これも平成15年辺りになるわけでありますが、全体、そのようなスケジュールで今後作業を進めてまいることにいたしておりまして、この要所要所で、また顧問会議の先生方に御報告申し上げ、また御意見をちょうだいしてまいりたいと考えております。
【伊東事務局参事官】それでは、引き続きまして資料5−1でございますが、昨日文部省が「国立大学の独立行政法人化の検討の方向」というものを発表いたしましたので、その概略について御説明をいたします。
資料5−1の1ページでございますが、これまでの文部省の検討経過を簡単に書いてございます。8月10日に文部省におきましては、懇談会を発足させまして、9月16日まで5回開催してございます。この結果を踏まえて、昨日「臨時国立大学学長・大学共同利用機関所長等会議」を文部省が招集いたしまして、この場において先ほど申し上げました「検討の方向」を発表したわけでございます。
一方、国立大学協会の方におきましては、6月中旬以降、検討を開始いたしまして、9月7日に第1常置委員会というところで一定の中間報告を了承し、9月13日に臨時総会を開きまして、第1常置委員会の中間報告が報告されているところでございます。
文部省の検討の方向の概要は2ページ目でございますが、概略を簡単に御説明させていただきたいと思います。
(1)の@でございますが、「国立大学における教育研究は」というところで、「自主性・自律性と自己責任」というものを基本にするという前提で、現在の独立行政法人通則法は、そういう観点からしますと、特性を踏まえたものとは言えず、何らかの特例措置等が必要であるということを書いてございます。
特例措置等を講じた結果、独立行政法人化した場合にどんな意義があるかというのがAでございますが、3点書いてございまして、ア)でございますが、自らの権限と責任において大学運営に当たることが可能になるということ。イ)でございますが、各大学の自主性・自律性が拡大する。ウ)でございますが、各大学の個性化の一層の推進が期待される。
以上3つを独立行政法人化することの意義としてまとめてございます。
Bが先ほど申し上げました特例措置等の具体的な例でございます。ア)が、中期目標の指示、中期計画の認可の場合において、大学の自主性・自律性を確保する。具体的なことは次の3ページで申し上げますが、それが1点。2点目のイ)が、その評価でございますが、評価におきまして、国から独立した第三者機関による評価が実施されること。3点目が人事でございます。学長を含む教員の人事において、大学の自主性・自律性を確保する。この3つにつきましては、次のページでもう少し具体的に御説明をいたします。
Cが資金の関係。Dが今後の検討の進め方ということで、国立大学協会始め関係者の意見を聴きながら検討を進め、平成12年度のできるだけ早い時期までに結論を得たい、こういう今後の進め方の具体的な方向を言っております。
(2)「大学共同利用機関」につきましては、国立大学に準じた特例措置を講ずる必要があるということを触れてございます。
3ページ目でございますが、これは文部省の方でまとめ、今回発表いたしました「国立大学の独立行政法人化の検討の方向」における特例措置等の主要例でございます。
上から4番目の「中期目標」でございますが、独立行政法人通則法において中期目標は3年以上5年以下の期間において定めるとなっており、1つ目のポツにある5年というのは、この範囲内なんですが、2つ目のポツのところの、中期目標を定める際に「文部科学大臣に各大学からの事前の意見聴取義務を課す」というのがその中期目標の関係の特例措置でございます。
「評価」につきまして、文部科学省に置かれる評価委員会が評価を行う際に、今後、平成12年度で設立を予定しております「大学評価・学位授与機構」(仮称)の評価の結果を踏まえて、評価及び大臣への意見表明を行うというのが特例措置でございます。
その次が「人事」でございますが、身分は国家公務員ということになっておりますが、2つ目のポツのところで、「学長の任免を始め教員人事は、原則として教育公務員特例法を前提に、適用すべき範囲を検討」するとなっており、具体的には選考制度というのが行われておりますので、それを前提に考えていきたいというのが人事に関する特例でございます。
それ以外に上から3つ目の「内部組織」でございますが、これにつきましても、最初のポツで学部、研究科などについて、法令に規定する。その次のポツでございますが、評議会、教授会などの内部組織につきましても、法令に規定するということが書いてございます。
あとは「法人単位」、「役員」がその上にございまして、一番下に「財務」という項目がございますが、文部省としては、こういう特例措置等を今後具体的に検討していきたいということを昨日発表したわけでございます。
資料5−2が具体的に昨日配られて、文部省の方から説明がなされた資料でございます。私が申し上げたことをより詳しく書いてございますので、説明は省略させていただきますが、後ほどご覧になっていただければと思います。
以上でございます。
【今井座長】それでは、ただいまの説明に対しまして、御質問、御意見等をお願いします。
【石原顧問】今説明がなかった資料5−2の「国立大学の独立行政法人化の検討の方向」、これはまだ文部省だけの案なんですね。中央省庁等改革推進本部の方に上がってきたんじゃないんですね。
【伊東事務局参事官】そのとおりでございます。
【得本顧問】今のに関連してよろしいですか。文部省が主催をして懇談会をやったということと、国立大学協会というものの役割がどんな具合に違うのかよくわからないものですから質問ですけれども、例えば自主性・自律性と自己責任とか、または大学の学問の自由などを、人事などで確保するという方向はもっともだとは思うんですが、独立行政法人になればこの辺りがどんな具合に阻害されるという心配があってこういうことを言っておられるんでしょう。もしわかれば教えてください。
これは私の誤解もあるかもしれませんが、文部省が国立大学側にいろいろと注文を付けるとか何とかという話が、一般的に聞こえてくるものですから。独立行政法人になると文部省との関係は若干変わってくるんでしょうが、そうなると自主性・自律性がなくなるのかどうなのかという辺りを、わかる範囲で教えてください。
【伊東事務局参事官】私も文部省から詳しく話を聞いているわけではありませんので、多少推測めいたことになるかもしれませんが、先ほど申し上げましたように、国立大学協会は国立大学協会で検討を重ねてきております。一方、文部省は文部省として懇談会を開き検討をしてきました。まだ中間報告ですから、最終的な結果ではないわけですけれども、具体的な方向を今回発表したわけですので、今後は逆に国立大学協会とのすり合わせとか、いろんな方々の御意見を踏まえながら、先ほど申し上げたスケジュールで動いていくわけですが、その際に今顧問からも御指摘がありましたように、大学の自主性・自律性、そういったものを尊重しなければいけないという考えは国立大学協会も文部省も基本的に異なっていないと思います。
そうした場合に、現在の独立行政法人通則法、あるいは独立行政法人制度の趣旨と照らし合わせて、何らかの特例措置が必要なのではないか。つまり、国の関与があると思われる、例えば大臣による中期目標の設定とか、評価委員会による評価とか、そういう際に、一定の大学側からのアクションを踏まえなければならない。先ほど申し上げましたように、例えば、目標を定める際には、意見を聴かなければいけない。逆に言えば意見を言える権利を大学側に保障したりとか、あるいは評価をするに当たっても、教育研究に係る事項については第三者機関の評価を前提に評価委員会は評価する。言ってみれば、先ほどの人事の話もそうですけれども、大学の自主性・自律性を前提にした上で、何らかの特例措置が必要なのではないかというのは、勿論、具体的にどこまでそれが特例なのかというのは今後の検討に係ると思いますけれども、そういう意味では国立大学協会の考えと、文部省の考えというのは、現時点でそんなに大きく変わっていないと思います。ただ、特例措置等を講じることにより、独立行政法人化すると意義があるということを文部省の検討の方向の説明の中で申し上げました。そういうことでは、独立行政法人化に対して一歩踏み出したとか、いろんなマスコミの評価もありますけれども、国立大学協会は、まだ前提として、独立行政法人化を認めたわけではない。もし独立行政法人化する場合には、こういう特例措置が必要だろうと。そういう意味でのスタンスの違いはあろうかと思いますが、独立行政法人化するという前提で考えた場合に、こういった特例措置が必要なのではないかという部分については、かなり共通した点が多いのではないかというふうに私の方は推測しております。
【得本顧問】大体大きな方向は一緒だと理解してよろしいですか。
【伊東事務局参事官】国立大学協会の方は、まだ独立行政法人化するというのを方向として決めたわけではなくて、どちらかと言いますと、まだ反対の立場です。ただ、もし独立行政法人化するとすれば、こういう特例措置が必要なんだという言い方をなさっているというふうに承っておりますので、そういう意味ではまだ大きな一線は違うわけですが、その前提を仮に外せば中身はかなり共通部分が多いのではないか。そういうふうに私としては受け止めております。
【佐藤顧問】国立大学の独立行政法人化については、かねていろいろ議論があったことは御承知のとおりで、最終報告では、大学の自主性というものが大事で、ほかのものの独立行政法人化を考えるときとはいささか事情が違う、もっと慎重に考える必要があるというニュアンスが表現されております。基本法でも、教育研究についての適正な評価体制が必要だということ、あるいは、会計、財務の柔軟性の向上を図る必要があるということも定めていたわけです。大学にはやや特殊性があるという認識です。また、これも最終報告で強調していることですけれども、21世紀の日本にとって研究教育がどれだけ飛躍するかが非常に重要だということがあります。そういう観点から、大学の在り方を考えなければいけないことだろうと思うんです。
独立行政法人化するにあたっては、何故大学を独立行政法人化しなければいけないのかという理由を念頭に置かなければならないと思います。それは、結局、大学の管理運営体制をしっかりしたものとするということ、と同時に、大学の自由、自主性を強化するということだろうと思います。もともと、欧米の大学等と比べて、日本の大学には従来コントロールがややきつ過ぎる面もあったのではないか、より自主性・自律性を高める必要があるのではないかと思ってきました―多分に私の個人的意見が入っているかもしれませんが。
そういう観点は、大学の独立行政法人化を考えるときに、通則法の中に収まるのか。通則法の下に収めるとして、大学についてどの程度そういう観点を許容できるというように考えるのか。通則法との関連をどうするかは、大学側だけの問題ではなくて、推進本部の問題でもあります。
もう一つは、国立大学に対する財政的な支援が一体どうなるのかの問題です。予算単年度主義との関係もありますが、会計、財務の柔軟性を基本法でうたっているわけですけれども、通則法の下でやるときに、どういう姿としてそれが具体的に可能なのかどうか。このことは、文部省、あるいは大学がどう考えるかということと同時に、推進本部の問題でもあるわけで、その辺のことについて考えておられることを伺えればと思います。
【河野事務局長】先ほど御紹介しました既に方針を決めています89事務・事業については、基本的に通則法の枠でやっていただくということが原則でございます。
ただ、この大学については、今私どものスタンスとして、すべてについて通則法の例外を認めないというスタンスは当然取っておりません。今、御報告しましたように、文部省の側で発表したこのペーパーは検討の方向ということでございますので、具体的な文部省の検討結果が見えてきた段階で、それを踏まえて、通則法の特例を認めるべきなのかどうかという吟味が必要になりますし、その際には当然この顧問会議でも十分御意見をいただくことになると思います。今の段階では、これだけで通則法の例外を認めるとか、認めないとか、私どもが言う立場にはなく、検討が煮詰まってきた段階で、その点は十分検討しましょうと、そういうスタンスです。
【佐藤顧問】わかりました。先ほどやや自分の個人的な見解も交えて申しましたけれども、行革会議最終報告以来のこれまでの流れの理解としては―こういう理解でよろしいでしょうねと言われてもお困りかもしれませんけれども、―いかがなものでしょうか。
【河野事務局長】まさに本当に大きな問題で、今の通則法の例外を認めないということに固執する考えはございませんので、先生のおっしゃるとおりだと考えております。
【西崎顧問】国立大学の独立行政法人化については、一時文部省が非常に消極的な姿勢でしたが、今度は方向としては独立行政法人にするということで、国立大学協会の方も、言ってみれば条件付き賛成ということで、大変結構だと思うんです。予想していたよりも方向が早く打ち出されたということで大変よかったと思います。
これについていろいろ意見もあるんですが、今日はともかくとして、資料2の個別法案のイメージというところの、法人の名称なんですけれども、これで見ると、各省庁ごとに出ていますが、「国立」という名の付いたのと、付いていないのとありますね。マスコミなどでも「国立」を付けるかどうか、あるいは俗称として認めるかどうかとか、いろいろ言われていますけれども、今のところ名称についてはどういうことになるんですか。
もう一つは、89事務・事業を統合して最終的に55の独立行政法人になるとか、いろいろ新聞報道もありますけれども、その辺の見通しも併せてお聞かせいただきたいと思います。
【井手事務局参事官】まず第1点目の名称でございますが、勿論、俗称ということであれば、個別法という法律の議論のらち外のものでございますから、俗称として自分のことをどう呼ぶかということは、これは法律論ではございませんが、もう一方で個別法という法律の用語という意味では、政府全体の中で、取りわけ法制的な観点から検討が進んでおります。
御参考までに申し上げますと、法令用語としての「国立」という言葉は、法令用語辞典等によりますと、国が設置することということでございますから、この法令用語との関係で、独立行政法人に移行した後の名称がどういうことになるのかというのを吟味していくという作業になろうかと思います。
第2点目の事務・事業の法人への移行のときの形態でございますが、これは各省庁を中心に、どういうふうな形で業務範囲等の整理をするのがいいのかを検討中で、一部報道等が出ておりますが、まだ、最終的な結論が出ている段階ではございません。
【西崎顧問】今の点でよろしいですか。
名称の問題ですけれども、今おっしゃった趣旨からいくと、確かに法律的に正式に「国立」という名前を付けるのは問題だろうという気もするんですが、実際問題として、特に研究所などは、「国立」というのが付いているか付いていないかで信頼度とか民間の協力度合とかに差が出ると思います。どうも官尊思想が強い実態なんですけれども、そういうようなことを考えると、俗称でも何でもいいですから、事業が効果的に展開できるような配慮が、ある程度私は必要じゃないかと思います。
むしろ、中期計画の内容をどうつくるかとか、評価システムをどうするかの方が重要で、名前についてはある程度弾力性を持ってもいいんじゃないかという気がいたします。
以上です。
【小池顧問】国立大学の独立行政法人化について結論を得る時期は、一般の独立行政法人と比較するともうちょっと後になるので、慎重に検討しようということで来たわけです。それに比べると、文部省も国大協も割と早いペースで検討を進めているという印象を受けます。また、独立行政法人について、条件を示してきているということで、テンポが速いんだなという感じがしているわけです。
文部省は、大学の独立行政法人化が通則法になじまない点もあるので、特例措置を考えてくれという要望だと思うんですけれども、大学の現状については、改革すべき点も多々あるわけで、この問題についても、後ろ向きに考えずに、大学側も独立した法人格を持つことによって、自らの権限と責任において大学運営に当たるというプラス面もあるということで、意識改革も必要なんじゃないかという感じを強くしております。
実際に独立行政法人化する際に問題になってくるようですけれども、主務大臣による中期目標の指示とか、それから、中期計画の認可、あるいは評価委員会制度をどうするのか。あるいは学長などの人事の問題、これはいろいろ議論があるところだと思うんです。立案方針でも個別法案については、独立行政法人の特性に応じた組織、運営が可能となるよう、弾力的な仕組みとするという方向で今までは取り組んで来られたと思うんですけれども、いろいろ議論のあるところでもありますし、これからの大学制度の在り方は、非常に重要な問題だと思いますので、関係者の間で十分慎重に論議を尽くすべきであると思います。方向としては、非常にいい方向に進んでいるのではないかという感じを持っております。
【今井座長】会計基準について何かコメントはございますか。
【山口顧問】別にございません。これから具体的なものに入ってまいります。大きな山が一応見えたという段階でございますから、これから精力的にやってまいります。
【今井座長】ありがとうございました。
続きまして、新体制への移行を織り込みました来年度の機構・定員の各省庁の要求状況、それから特殊法人の情報公開の検討状況につきまして、総務庁の瀧上行政管理局長から御説明をいただくことといたしたいと思います。
【瀧上行政管理局長】お手元の資料6をまずご覧いただきたいと思います。
平成12年度の国家公務員の増員要求数につきまして、平成12年4月から12月までの現行省庁ベースで、6,928人となっております。前年の要求数が6,686人でございまして、前年の要求を上回る要求となっております。前年の要求をこのように上回ることになりました要素でございますが、これは1つは、先日成立した地方分権推進一括法の中で、例えば信用組合につきまして、検査監督業務が従来の自治体から国の方へ移管されたこと、あるいは駐留軍労務者の管理に関する事務が、従来の地方公共団体から国の方へ移管されたということに伴いまして、大蔵省、あるいは防衛施設庁等に要求が出ているものが1つでございます。
それから、一番最初にありますように、情報収集衛星の関係とか、遺棄化学兵器の関係とか、そういったような新しい要素が出てきた。こういった点を含めまして、前年の6,686人を上回る要求となっているわけでございます。
これに対しまして、平成12年度の定員削減要求は4月から12月の現行省庁ベースで、8,375人ということで、これは郵政事業の現状等を踏まえた削減数の上積みがありまして、前年度の7,349人を上回る定員削減の要求となっております。このような削減数の上積みによりまして、前年度の663人を上回る純減1,447人の要求となっております。
次のページは平成12年度の新府省分の定員要求でございます。新府省分につきましては、この紙にありますように、1枚目の平成12年度の現行省庁分につきまして、要求どおりの増員と削減をしました現行省庁定員を、再編を踏まえた上で、新府省ベースに割り振ったものでございます。
例で申し上げますと、一番下の環境省は、1,234人という定員になっております。11年度末の環境庁の定員は1,020人でございます。そして、ただいま御説明しましたように、平成12年度、現行環境庁分の要求が22名の新規増と定員削減が8名、14名の純増ということでございます。そして、この14名の純増と、厚生省からの38名、総理府からの1名の、計39名の定員の振替を平成13年1月1日に行いまして1,073名、そして、平成13年1月の再編に伴いまして、振替要求ということで161名の要求が出されていまして、こういったものを合計しますと、1,234になるということでございます。
こういった計算、積み上げをそれぞれの統合省庁等について行った結果として、12年度末定員としてここに掲げさせていただいているものでございます。
こういった平成12年度の要求につきましては、先般の閣議におきましても、小渕総理から、10年25%純減を目指した定員削減に最大限努力をするという内閣としての目標の下、中央省庁等改革の本旨に沿って、一丸となって改革の成功に向けて取り組まれたいという御発言があり、総務庁長官からも、今後10年25%純減を目指した定員削減に最大限努力するという内閣としての目標を踏まえ、新規増員の徹底抑制、再編時を含めた定員削減の強力実施という観点から、より一層厳正に精査していく旨の御発言があったところでございます。総務庁といたしましては、この方針に沿いまして、こういった要求につきまして、厳正に審査をしてまいる所存でございます。
そして3枚目が新府省の組織でございます。新府省の組織の要求につきましては、前回の顧問会議におきまして、本部事務局から御説明のあった官房・局、課室、分掌職の数におおむね沿った要求となっています。こういったものにつきましては、減量・効率化を求める中央省庁等改革の趣旨に沿いまして、厳正に審査をしてまいる所存でございます。
以上が平成12年度の要求関連でございます。
次に、情報公開法の施行の準備状況でございますが、情報公開法につきましては、今年の5月に成立いたしまして、ただいまその施行のための政令案の立案、あるいは文書管理のためのガイドラインをつくるとともに、特殊法人の情報公開法制の検討に着手をしたところでございます。
特殊法人の情報公開につきましては、情報公開法の公布後2年を目途に法案を提出すべきことが国会での修正ということで明記されているところでございます。つまり、平成13年の通常国会には法案提出をする必要があるということでございます。このために、政府といたしましては、7月末に総理を本部長とする行政改革推進本部の下に、有識者から成ります特殊法人情報公開検討委員会を設置しまして、ただいま検討を進めているところでございます。
委員会の検討対象につきましては、特殊法人の情報公開を巡る国会の御論議等を踏まえまして、特殊法人のみならず、これに関連する制度としまして、独立行政法人、認可法人等も含めているところでございます。
委員会につきましては、今後特殊法人等からのヒアリング、論点整理、中間報告などを経まして、来年7月ごろを目途に最終報告をとりまとめていただく予定となっております。御説明は以上でございます。
【今井座長】それでは、ただいまの説明に対しまして、御質問等をどうぞ。
【山口顧問】定員削減ということで非常に御努力されているのはよくわかりますが、純減だと国民は思っているわけです。この32年間の数字を見てみますと、32年間で定員削減は31万人、増員は26万人ということでありまして、実際にはあまり減っていないということでございます。ですから、内部部局を調整するとか、あるいは環境省のような、国際的な責任のあるようなものはある程度増やさなければなりませんが、例えば地方支分部局等を削減して、純減を将来図っていくということでなければ、国民の期待に沿えないのではないかと思います。定員を減らしておいて、また、別の定員が増えていくということの繰り返しでは、小さな政府、安上がりの政府ということになりませんので、権限を含めて小さな政府にしていくべきだと思っています。
それから、関連して独立行政法人につきましては、独立行政法人化をされる過程ではいろいろな御苦労があったかと思います。それについては私は非常によくやられたと評価しておりますが、独立行政法人そのものも純減を図っていくように努力しなければならないと思います。
ところでいつも申し上げることでございますが、国家公務員の身分がほとんどの独立行政法人に残ったわけです。将来の問題として、国家公務員と非国家公務員の身分の混在は、現状ではないけれども、次の機会をとらえて、時間がかかっても混在させていくようにしていただきたい。民間の場合には派遣社員とかをやりながら、だんだんと体質を変えていきます。この間石原さんに御質問いたしましたが、独立行政法人の長が自由に採用できるという自由裁量もありますので、公務員試験との関係でどうなるのか、よくわからない点でありますけれども、独立行政法人の場合は、良好な労働関係を考慮して、今の職員を国家公務員の身分を有することとするわけですから、新たに採用する人は国家公務員の身分を有しないことにしてもいいのではないでしょうか。将来のテーマとして是非、御検討をお願いしたいと思います。
(太田行政改革担当大臣入室)
【山口顧問】もう一つよろしゅうございますか。
特殊法人につきましては、情報公開が何故行われなかったのかということがむしろ不思議でございまして、これは是非やっていただきたい。その場合は子会社とか孫会社を含めた全体がわかるような連結決算での公開、ということが原則であると思います。
以上でございます。
【瀧上行政管理局長】定員削減の件につきましては、純減を目指すべきではないかということでございますが、私どもも基本的には新規採用の抑制、それから新規増員の抑制、そして定員削減の実施ということによりまして、聖域なき見直しをやっていき、純減の確保に最大限努力をいたしたいと考えております。
【今井座長】資料6の1ページ目によると、1,447人純減になるということですが、2ページ目は新省庁のことが書いてありますので、現在の体制から新省庁になるときにどれだけ増えるのか減るのかがこれだとわからないんですけれども、どういうことになっているんですか。
【瀧上行政管理局長】それでは、総数で御説明します。
2枚目の紙で84万4,370人というのが、平成12年度の要求ベースの新規増減を含め、そして省庁の再編を踏まえた定員の再配分を行った結果でございますが、平成11年度末の定員は、84万5,648名でございます。この平成11年度末定員と比べますと、1,278人の減になっています。実は今回の場合には、9か月の分と3か月の分があるわけでございます。従来分の現在の各省庁の要求ベースの定員をそのまま認めたとしますと、12年12月末が84万4,202名になります。そうしますと、11年度末と12年12月末の定員の比較をしますと、1,446名の純減になっているわけでございます。そして、今度再編に伴いまして、ただいま申し上げましたように、環境庁の方から161人の振替増要求、それから公正取引委員会から27名、内閣官房から2名、合計190人の要求があります。同時にまた、増員要求と合わせまして再編減ということで、総務省等で22名の減がございます。差し引きますと、168名増になり、1,446の純減から再編に伴う増の168を加えますと、1,278という先ほどの数字になるわけでございます。
この数字は、平成12年度定員要求ベースを全部要求のまま認めたという前提でございます。しかし、これから平成12年度の査定をやっていくわけでございまして、この前提どおりであれば、平成11年度末の政府全体の各省庁の国家公務員数よりも1,278人少ない数字で平成12年度の新府省はスタートするわけでございますが、しかし、平成12年度の査定におきまして、純減の上乗せといったことが行われるわけでございます。
【佐藤顧問】山口さんも言及されましたが、特殊法人の情報公開については、これから更に御議論なさるんでしょうけれども、子会社等も含めての連結決算の公開、その辺りのところについて何かお考えがあったらお聞かせください。
【瀧上行政管理局長】特殊法人は情報公開という前に、既に財務諸表等のディスクロージャーをやっております。これは財務諸表の作成、閲覧等の規定の整備をされていない特殊法人78法人につきまして一括しまして、法律改正で全部整備をしました。それとともに、平成7年12月の特殊法人の改革に関する閣議決定で、子会社等の状況も含めて、情報をディスクロージャーするということを決定しています。したがいまして、その閣議決定が遵守されているかどうかということについてのフォローアップが重要だと考えています。情報公開法はあくまでも請求を待って公開するということでございまして、やはり特殊法人の場合は、いちいち請求を待たなくても、積極的に民間企業並みに公表していくべきであるという考え方で、ディスクロージャーが中心になるべきではないかと考えております。
【西崎顧問】今の特殊法人のディスクロージャー、あるいは情報公開、これは大変結構だと思うんですけれども、基本になる経営基準、経営原則についてはいかがでしょうか。独立行政法人の方は、私はなかなかいい制度設計ができたと思うんです。会計基準にしても、今、山口さんのところで研究しておられますし、中期計画、あるいは評価制度ですね。特殊法人についての独立行政法人に準じた経営改革の段取りはどうなっているんでしょうか。
【瀧上行政管理局長】特殊法人の運営の改善については、ただいま御指摘の点も踏まえていきたいと考えております。それから平成9年12月の特殊法人の改革に関する閣議決定の中で、ただいま御指摘のような点も取り入れているところでございますが、独立行政法人化の可否を含めた特殊法人の整理合理化の検討といったことも「方針」の中で定められておりますので、今後、独立行政法人で採用されているもので特殊法人にも取り入れられるものはどういうものがあるかとか、そういったようなことが検討されることになるのではないかと思います。
いずれにしましても、平成9年12月の閣議決定の共通事項の中で、特殊法人がこういった会計基準等について、具体的にどのように対応しているかといったことについてのフォローアップがまず大事だと思っておりまして、こういった点につきましては、私どもの方も予算編成過程等を通じて特殊法人の状況について把握してまいりたいと思っております。
【今井座長】それでは、続きまして、政策評価の検討状況につきまして、総務庁の東田行政監察局長から御説明をいただくことにいたします。
【東田行政監察局長】それでは、資料8に基づきまして、御説明させていただきます。
まず政策評価につきましては、御承知のとおり、政策を所管する省と総務省という二層構造で評価を行っていくということになっておりますので、政府全体が整合性を持ってこの業務を進めていく必要があるわけでございます。
そのため、政府全体に通じる標準的ガイドラインというものをつくる必要があるということで、これをつくる作業が今準備の中核となっている業務でございます。
この1ページ目に全体のスケジュールがございますけれども、流れに沿いまして、要点を御説明いたしますと、本年の5月に私ども行政監察局の中に政策評価等推進準備室を設けました。約20人の職員を専属に配置しております。
左側の方の流れを見ていただきますと、各省庁政策評価準備連絡会議というのを5月から開催いたしまして、現在までに4回ほど会合を開いております。
後ほど御説明いたしますが、現在時点は標準的ガイドライン案の検討方向案を検討しているところでございます。この流れは、いずれ来年の夏頃標準的ガイドラインの素案をつくりまして、正式には来年末に最終案を決めまして、13年1月から政策評価が円滑に実施に入れるようにいたしたいと考えております。
もう一つ、右側の方の流れでございますが、この標準的ガイドライン案をつくるに当たりましては、政策評価に関する基本的な考え方、とりわけ政策評価の手法等の研究につきまして、有識者の方々の知見をお借りしなければならないと考えまして、本年の8月に政策評価の手法等に関する研究会というのを開催させていただいております。こちらの方は現在時点まで、まだ2回しか開催してございませんけれども、内外の先行事例の研究等を今進めておりまして、来年の夏、左側にあります標準的ガイドライン素案を整理いたします際に、これに間に合うように中間的な取りまとめをいたしたいと思っております。1ページ目は以上のような状況でございます。
次に2ページ目でございますけれども、先ほど申し上げました私どもの局内の準備室に各省庁からの出向者を含めて20人ほどいるということです。
その下は、各省庁の準備連絡会議を開催しているということでございまして、3ページにそのメンバーを掲記しております。大体各省庁の官房総務課長さんクラスにお集まりをいただいている状況でございます。
4ページ目は、有識者の研究会でございますけれども、政策評価に造詣の深い有識者7人の方に御出席をいただいておりまして、8月から開催しております。
課題といたしましては、政策評価に関する基本的考え方の整理、手法等の研究、この2つを2本柱として検討いただいております。
5ページは研究会のメンバー表でございます。京都大学の村松先生に座長となっていただいておりまして、このほか6人の政策評価に関して造詣の深い学者、あるいはシンクタンク等の方々に御参集いただいております。
6ページでございますが、2回ほど開いた研究会における検討の状況、どんな意見が出ているのかということのポイントを御説明させていただきます。第1回目におきまして、各先生から政策評価に関する御自身のお考えを一般的に提示していただいたわけでございますけれども、例えば、今後、評価手法の検討をするに当たっても、新たな手法の開発というのは無理であって、既存の手法を集めて、どの行政分野にはどの手法が向いているというような適用の工夫をしていくことが大事なことではないか、国民の満足度というのが最終的な指標と考えるべきではないか、評価のためにどの程度のマンパワー等の資源を割くべきかというのも必要な議論ではないか、最初から精緻な評価の基準とかマニュアルをつくるというのは難しくて、段階的な取り組みがふさわしいのではないか、総務省の評価が、評価の評価として第三者性・客観性を確保するために重要な機能ではないか、といったような御意見が提示されました。
それから、2回目、先般9月9日に開いたときでございますが、このときは三重県がやっております事務事業評価システムにつきまして、県の方においでいただきまして、発表いただきましたほか、2人の研究者の方々からそれぞれお考えを発表いただいております。
主な意見といたしましては、三重県の方から、政策評価というのは、政策の質の向上だけでなくて、行政や公務員への信頼を高めるという観点からも重要だというふうに経験上思っているということ、何のために評価をするかという目的を明確にする必要があると経験上思っているということ、それから、職員の教育訓練システムも車の両輪として考えていかなければならないといった御意見が出されております。
そのほか、先生方からでございますが、評価システムの構築には、トップの強いリーダーシップが必要であるという意見、何故今政策評価かという背景には、政府が持っている情報と国民が持っている情報との間に大きな乖離があり、非対称性が増えてきているという問題があるのではないかという意見、費用便益分析という手法がよく言われるけれども定量的な比較が難しい場合もかなり多く、その場合には、代替案を含めた徹底的なディベートが必要であるという意見が出されております。
最後の黒ポツでございますけれども、この先生のお考えでは、政策評価と言っているけれども、人によってどうも概念が異なっている。自分の分析では三重県のようにすべての事務事業について評価を行うような行政活動評価という活動もあるし、2つ目には、公共事業などが典型だけれども、費用便益分析を事前に行うプロジェクト評価があり、3つ目に、政策の枠組み自体を総合的に評価する政策プログラム評価、これは事後評価になるわけですが、こういう3つのタイプのものがあって、この3つを今後、国の政策にどう組み合わせていくかということを考えることが大きな課題ではないかといったような御意見が出されております。
その次のページでございますけれども、標準的ガイドライン案の検討方向案につきまして、現在どういう方向を考えているのかという御説明をさせていただきます。
以下御説明いたしますものは、今後、検討が必要であるという課題や事項につきまして、私ども総務庁行政監察局が現段階で整理して取りまとめたものでございまして、今後、この方向の肉づけをしていく必要があるものだという認識でございます。
最初に「標準的ガイドラインは、政策評価が何を目指すものであり、どのような仕組みでどのように実施されるのかを国民に明らかにする意味を持つものと考えるべきか」というふうに書いてございますけれども、これは既に「中央省庁等改革の推進に関する方針」におきまして、標準的ガイドラインというのは、政策評価の実施要領等を策定するためにつくるんだというふうに書かれておりますけれども、今回、これにとどまらず政策評価が何を目指すもので、どういう意義があるのかということを検討する必要があるのではないかということを書いております。
国民に明らかにする、いわゆる説明責任でございますけれども、恐らく今後、検討を深めていきますと、国民の代表としての国会に対する説明責任、国会の審議に積極的に対応していくということも考えていかなければならないのではないかと思います。
以下、ポイントで御説明いたしますと、第1の政策評価の目的と意義のところでは、(1)のところは、これまで言われてきたプラン・ドゥー・シーのサイクルが円滑に機能するようにという趣旨のことが書いてございますが、更に(2)におきまして、政策評価の目的として次のようなものを考えてはどうかというふうに提示しております。1つは、国民的視点に立った成果重視の行政を実現するということ。2つ目として、行政の国民に対する説明責任を徹底するということ。3つ目として、政策の企画立案や見直しを的確に行うことにより、行政の質と国民の満足度を向上させること。このような目的が考えられるのではないかということを今回検討方向案に入れてございます。
次のページの3に、各府省が行う政策評価と総務省が行う政策評価との関係を書いてございます。両者の二段構造になっているものについての役割分担でございますけれども、各府省は国家行政組織法等に基づきまして、政策を企画立案し、遂行する立場から自ら評価をするという位置付けになり、総務省の場合は、総務省設置法に基づきまして、政策を所掌せず評価を専門に担当するという立場から、各府省の政策について統一的若しくは総合的な評価、または政策評価の客観的かつ厳格な実施を担保するための評価を行う。その際、総務省の場合には、第三者的評価機関を活用する必要があるという考え方でございます。
その下に、4として、第三者の活用の在り方についての考え方を書いてございます。各省庁の場合は、高度の専門性、実践的な知見が必要な場合、あるいは客観性の確保とか、多様な意見の反映が強く求められる場合等が書いてございます。
第2として「各府省の政策評価」について書いてございますが、その2「政策評価の実施要領等の作成に当たっての考え方・指針」、ここが言わば一番中心となる部分でございますけれども、対象とする政策のレベル、分野、時点等によりまして、評価の仕組みなどが異なる場合もありますので、これを踏まえた検討が必要だということでございまして、研究会の研究結果が、主としてこういうところで生きてくるというふうに考えております。
11ページをご覧いただきますと、各府省の場合の評価の対象とする政策でございますが、iからivまで、4つの視点から政策を取り上げていくことが書いてございます。
第3「総務省の政策評価」でございますけれども、総務省の場合の評価の対象とする政策の範囲は、やはり4パターンでございますけれども、全政府的見地から横断的に評価を行う必要があるもの、複数の府省にまたがる政策で総合的に評価する必要があるもの、府省の評価状況を踏まえ、一層厳格な客観性を担保するために評価する必要があるもの、その他という4パターンで、対象とする政策を取り上げていきたいと思っております。
それから、総務省の場合、政策を直接所管しておりませんので、政策所管府省に対して通知勧告等を行って、政策に反映していただくことが大事でございまして、総務省は評価の終了後、関係府省に結果を通知し、必要がある場合には関係府省の大臣に勧告を行う。勧告の後、適期に報告を求める。また、必要がある場合には、総理大臣に対して意見を具申するというようなことを記載しております。
それから、府省も総務省も国民に公表することが大事でございますので、公表する場合には、評価の結果だけではなくて、そのときに使った手法とかデータ等も公表していくという考え方を提示しております。
その他、事務的なこともございますけれども、省略させていただきます。ただいま申し上げたような検討方向で今後更に検討を深めてまいりたいと考えております。
説明は以上でございます。
【今井座長】何かございましたらどうぞ。
【山口顧問】公表するということは非常に大事でございますので、公表の仕方も工夫してください。
【東田行政監察局長】積極的に公表していくという方針で、結果だけでなくて、何故こういう評価結果になったのかという内容も含めて公表するという考え方で臨んでいきたいと思っております。
【高原顧問】国民の満足度とかいろいろおっしゃっていますので、公表の際にはわかりやすく点数を付けるのか存じませんけれども、国民の満足度がどのくらい得られているのかということがよくわかるように公表していただきたいと思います。
【東田行政監察局長】政策評価の手法はいろいろあるわけでございますけれども、最終的には行政の対象となっている国民が満足しているのかどうかというところが重要なポイントではないかと思いますので、できるだけ取り入れていく必要があるのではないかと思っております。わかりやすく説明するように努力いたしたいと思います。
【今井座長】よろしければ本日はこれで終わらせていただきたいと思いますが、大臣、よろしくお願いいたします。
【太田行政改革担当大臣】今日はこうしてひさしぶりに顧問の先生方にお集まりをいただきまして、次期国会提出予定の法案などについて御議論をいただいているわけでございます。いつものことでございますけれども、誠にありがとうございます。
また、今日、いただいた御意見を踏まえまして、大変膨大な法案の改正の作業でございますけれども、事務局を督励いたしまして、全力を挙げて進めてまいりたいと存じます。
なお、今、山積しております法案の改正も勿論でございますけれども、継続中の国立大学などの議論もございますし、また、今お聞きになっても、政策評価や、あるいは情報公開、ディスクロージャーの話というのは、簡単にいく話ではないわけでございまして、例えば山口顧問にも大変御心労を煩わしております。
また、私も次の大臣がドアを開けて入ってくるまでは、永久にここにいるような気持ちで仕事をするつもりでございまして、ちなみに佐藤顧問が座長をお務めの司法制度改革の方にも、この間の、ここでの御議論を踏まえまして、一言言わせていただくという役目も務めたいと思っております。
ここで作業の手を緩めたりしたら、何にもならないわけでございまして、引き続き緊張して臨んでいきたいと思いますが、どうか顧問の先生方もよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
【今井座長】大臣、どうもありがとうございました。
本部、事務局におかれましては、本日の議論を踏まえまして、法案の策定に向けまして、作業をお進めいただきたいと存じます。
次回の顧問会議の日程でございますけれども、国会の日程が流動的でございますので、本日説明のあった法案を国会に提出する前に更に顧問会議を開催することは恐らく難しいと考えております。
その場合には、必要がありますれば、個別に各顧問に御説明をしていただくということにいたしたいと思います。よろしゅうございましょうか。
(「異議なし」と声あり)
【今井座長】それから、顧問の皆様方におかれましては、更に御意見等がございましたら、早急に事務局まで連絡されるようにお願いしたいと思います。
したがいまして、次回の顧問会議の日程につきましては、追って事務局から御連絡させていただくということにいたしたいと思います。
本日はどうもありがとうございました。