第15回議事概要

資料5−2

国立大学の独立行政法人化の検討の方向

平成11年9月20日
文   部   省

(1)本資料は、国立大学を独立行政法人化する場合、国立大学の教育研究の特性を踏まえ、組織・運営・管理など独立行政法人制度全般についての特例措置等の検討を行う際の基本的な方向を整理したものである。

(2)国立大学の運営は、教育研究の特性に照らし、自主性・自律性と自己責任を基本として行われるべきものであることから、国立大学を独立行政法人化する場合には、世界的水準の教育研究を目指し、その実現を図るため、

@教育研究及びそれを支える意思決定と実行の仕組みや人事・財務等における大学の自主性・自律性を確保し、さらに拡充すること
A長期的な展望に立って教育研究を展開できること
B教育研究に直接携わる教員について、自発性や主体性が十分に担保されること
C教育研究の自主性・自律性を保障するため、教育研究に対する評価が、国によるのではなく、大学関係者等によって専門的見地から行われること
D世界的水準の教育研究を行い、期待される役割を十分に果たすことが可能な条件整備が図られること

等の諸点が十分かつ適切に確保されることが必要である。

(3)他方、独立行政法人制度は、国の事前関与・統制を極力排し、事後チェックへの重点の移行を図ることにより、各法人の自主性・自律性を高めようとするものであるが、その一方で、行政の一端を担い、公財政支出に支えられることに伴う国としての必要最小限の関与は避けられず、このため、

@主務大臣による中期目標の指示、中期計画の認可は、唯一の事前関与のシステムであること
A主務大臣による中期計画の認可は、予算の弾力的な運用が認められることの前提条件と解されること
B主務省に置かれる評価委員会による評価は、事後チェックの中核的なシステムであること
C中期目標期間終了時における主務大臣による検討は、行政責任を負う主務大臣としての事後チェックであること

の諸点について、留意が必要である。

(4)本資料は、国立大学の教育研究の特性に由来する基本的要請と独立行政法人制度の基本的枠組みとの調整を試みたものであり、今後、国立大学協会をはじめ関係者のご意見を伺いながら検討を進め、平成12年度のできるだけ早い時期までには、特例措置等の具体的方向について結論を得たいと考えている。その後、制度の詳細について、十分に時間をかけて慎重に検討していく必要がある。

(5)なお、大学共同利用機関についても、大学と同様、自主性・自律性と自己責任を基本として運営されるものであり、国立大学に準じた特例措置等の検討が必要である。

 事 項  通則法・方針等の概要        検討の方向 (参考)現行の国立大学
法人単位  
  

    

 

○(特段の定めなし) 
  
  
  

 

◎各大学の教育研究の実績を踏まえつつ、大学の個性化を促進する観点から、附置研究所、附属病院等を含め各大学に法人格を付与するとともに、国立大学の運営の実態を踏まえ、経営と教学を一体のものとする。

  
  
  
  

 

 名 称  
  
  
  

 

○法人の名称は、個別法で定める。その際、「国立」の使用を含め、法人の事業内容、独法化以前の名称等を総合的に勘案する。 
 
◎従来までの名称、活動実態、経緯等を尊重して検討する。 
  
  

 

※各国立大学は、その名称には必ずしも「国立」の文字を用いていないが、国立学校設置法により「国立大学」とされている。 
 

 
 事 項  通則法・方針等の概要        検討の方向 (参考)現行の国立大学
 業 務  
(範 囲) 
  
  
  
  
  
  

 

○法人の業務の範囲は、個別法で定める。 
  

○法人の業務は、個別法令で定める本来業務、附帯業務に限る。 

 

◎法律で全大学に共通の業務を規定し、法令で各大学ごとの業務をある程度具体的に規定する。 

◎業務の範囲は、大学が、教育研究の遂行に支障が生じない範囲内で、大学としての目的を達成するために必要な業務について、できる限り広範に展開できるよう配慮する。

※現行法令上、学校教育法に定める大学の目的のほか、国立大学の業務の範囲を直接定める規定はない。 
  
  
  

 

(出資等) 
  

 

○法人による出資等は、本来業務、附帯業務に係り、個別法令に定めがある場合に限る。 ◎各大学による外部との連携、研究成果の普及等のためのTLO等への出資等について検討する。 
 

  
  

 

(業務方法書) 
 
○法人は業務開始の際、業務方法書を作成し、主務大臣の認可を受け、公表する。 ◎業務方法書については、その内容等について検討する。 
 

  

 

(学生定員) 

 

○(特段の定めなし) 

 

◎教育条件の担保等の観点から、学生定員の変更は、中期計画の記載事項とする方向で検討する。 ※現行の国立大学の学生定員は、機構・定員の積算根拠として予算上管理。
 組 織  
(役 員) 
  
  
  
  
  
  

 

○役員として、法人の長1人、監事複数人(1名以上は外部の者から起用)を置く。 
その他の役員を、個別法で置くことができる。 

○長の名称、その他の役員の名称・定数、監事の定数は、個別法で定める。

◎国立大学の運営の実態、経営への対応等を考慮し、役員として、 
・学長(=法人の長) 
・副学長(教育研究担当、学生担当、経営担当、附属病院担当、情報管理担当など複数人) 
・監事(複数人) 
を置く(但し、役員の定数については、法人としての規模等を考慮する必要がある)。

  
  
  
  
  
  
  
  

 

(内部組織) 
  
  
  
  
  
  

 

○内部組織は、法人の長が決定、変更、改廃し、主務大臣に通知する。 

○内部組織の決定、変更、改廃は、従来型の組織管理手法の対象外とする。 

 

◎教育研究組織のうち学部・研究科・附置研究所等は、各大学の業務実施上の基本組織として法令に規定する。 
その設置・改廃は、各大学の判断を前提とする中期計画・年度計画による。 
学科・専攻・部門等は各大学が決定する。 

 

※現行の国立大学の内部組織は、国家行政組織の一部として法令で規定されている。 
設置・改廃は、各大学の要望を受け、文部省による予算要求を経て実現する。 

 

 
 事 項  通則法・方針等の概要       検討の方向 (参考)現行の国立大学
(内部組織) 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

◎評議会、教授会、運営諮問会議は、国立大学における自主的・自律的な意見集約、意思決定に不可欠の組織として、法令に規定する。 

◎運営諮問会議の構成員は、各大学の判断により、経営的観点からその充実を図る。 

◎学長の権限と責任が重くなるため、学長を補佐する機関として、副学長、学長指名の教員、事務局長等から構成される運営会議(仮称)を各大学の判断により設置する。 

◎事務組織等その他の組織は、各大学が決定する。

(法令で規定されている内部組織の例) 
学部、研究科、学科、講座、学長、副学長、学部長、評議会、教授会、運営諮問会議、附置研究所、附属病院、事務組織 等 
  
  
  
  
  
  
  
  

 

目標・計画 
(中期目標) 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

     
○主務大臣が、3年以上5年以下の期間の中期目標を定め、各法人に指示し、公表する。 
  
  
  
  
  
  

○主務大臣は、中期目標を定める際、評価委員会の意見を聴取し、財務大臣に協議する。 
  
  
  

○中期目標は、できる限り数値によるなど、達成状況が判断しやすいように定める。 
  

 

◎中期目標期間は5年とする。 
但し、中期目標が各大学の教育研究の長期的な展望の下に設定されるよう配慮する。 

◎大学の教育研究の自主性・自律性を担保するため、文部科学大臣が中期目標を定める際、文部科学大臣に各大学からの事前の意見聴取義務を課すなどの特例措置を法令に規定する。 

◎大学の教育研究の自主性・自律性を担保するため、評価委員会は、教育研究に係る事項については、「大学評価・学位授与機構」(仮称)の専門的な判断を踏まえて主務大臣に意見を表明することとし、そのための特例措置について検討する。 

◎大学の教育研究が非定量的な性格を有し、また、経済的な効率性に必ずしも馴染まない点を考慮し、中期目標の内容等を検討する。 
  

 

  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
※「大学評価・学位授与機構」(仮称)は、昨年10月の大学審議会答申に基づき、平成12年4月に、現在の学位授与機構を改組し、大学共同利用機関と同様の位置づけの機関として設置する予定。 

※国立大学を独法化する場合、同機構の業務・組織等について改めて検討が必要である。 

 

 
 事 項  通則法・方針等の概要       検討の方向 (参考)現行の国立大学
(中期計画) 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

○各法人は、中期目標に基づき、中期計画を作成し、主務大臣の認可を受け、公表する。変更する場合も同様とする。 
  
  
  
  

○主務大臣は、中期計画の認可の際、評価委員会の意見を聴取し、財務大臣に協議する。 
  
  
  

○主務大臣は、中期計画が適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、変更命令ができる。但し、恣意的な運用により法人の自主性・自律性が損なわれないように特に配慮する。

◎原則として通則法・方針等による。 
但し、中期計画が各大学の教育研究の長期的な展望の下に策定されるよう配慮する。 

◎大学の教育研究が非定量的な性格を有し、また、経済的な効率性に必ずしも馴染まない点を考慮し、中期計画の内容等を検討する。 

◎大学の教育研究の自主性・自律性を担保するため、評価委員会は、教育研究に係る事項については、「大学評価・学位授与機構」(仮称)の専門的な判断を踏まえて主務大臣に意見を表明することとし、そのための特例措置について検討する。 

◎変更命令に当たっては、あらかじめ各大学から意見聴取するなど、各大学の自主性・自律性に特に配慮する。 
  
  

 

  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

(年度計画) 
  

 

○各法人は、中期計画に基づき、年度計画を定め、主務大臣に届出、公表する。 
 
◎原則として通則法・方針等による。 
  

 

  
  

 

 評価等 (評 価) 
  
  
  
  
  
  
  
  

 

○主務省に1に限って置く「評価委員会」(外部有識者から主務大臣が任命)が、毎事業年度及び中期目標期間の終了時に、各法人の業績を評価する。 
  
  
  

 

◎大学の教育研究の自主性・自律性を担保するため、評価委員会は、教育研究に係る事項については、「大学評価・学位授与機構」(仮称)が独自に行う評価の結果を踏まえて評価を行うこととし、そのための特例措置を法令に規定する。 
  
  

 

※平成12年4月に設置される予定の「大学評価・学位授与機構」(仮称)は、国立大学が公費で運営されている機関としての社会的責任を果たしていくことが求められることから、評価の主たる対象を国立大学としている。 

 

 
 事 項  通則法・方針等の概要       検討の方向 (参考)現行の国立大学
(評 価) 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

○「評価委員会」の評価は、中期計画の実施状況等を調査・分析し、業務の実績全体の総合的評定をして行う。 

○「評価委員会」は、評価結果を法人に通知、公表する。必要と認めるときは、法人に業務運営の改善等の勧告をすることができる。 

○「評価委員会」は、評価結果を総務省の「審議会」に通知。「審議会」は評価結果につき、必要と認めるときは、「評価委員会」に意見を述べることができる。

◎評価の際、各大学の個性や、大学の教育研究活動の多様性・長期性に配慮するため、各大学が実施する自己点検・評価を活用するなど、教育研究に相応しい評価基準、評価方法について検討する。 
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

※各大学は、大学設置基準等により、自己点検・評価の実施・公表義務と学外者による検証の努力義務がある。 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

(検 討) 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

○主務大臣は、中期目標期間終了時に、各法人の組織・業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措置を講ずる。 
その際、「評価委員会」の意見を聴取する。 

○「審議会」は、中期目標期間終了時に、各法人の主要な事務・事業の改廃に関し、主務大臣に勧告できる。 
 

◎大学の教育研究の自主性・自律性を担保するため、評価委員会は、教育研究に係る事項については、「大学評価・学位授与機構」(仮称)の専門的な判断を踏まえて主務大臣に意見を表明することとし、そのための特例措置について検討する。 
  
  
  
  

 

  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

 人 事  
(身 分) 
  
  
  

 

○独立行政法人のうち一定のものについては、役員・職員に国家公務員の身分を与える。 

 

                  
◎長期的観点に立った自主的・自律的な教育研究を可能とし、かつ、教育研究の活性化の観点から法人間の異動を促進するため、国家公務員とする。 

 

※現行の国立大学の教職員の身分は、一般職の国家公務員である。      
  

 

 
 事 項  通則法・方針等の概要       検討の方向 (参考)現行の国立大学
(任免等) 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

○法人の長は、以下に掲げる者のうちから主務大臣が任命する。 
)当該法人の事務・事業に関する高度な知識・経験を有する者 
)当該法人の事務・事業を適正・効率的に運営できる者 
(経営に関して高い識見を 有する者を含む) 

○監事は主務大臣が任命する。 

○その他の役員は、上記))のうちから法人の長が任命する。 

○主務大臣は、法人の長を、心身の故障、職務上の義務違反のほか、長の責任で法人の業績が悪化した場合に、解任できる。 
法人の長も、その任命に係る役員を同様に解任できる。 

○職員は、法人の長が任命する。 
  
  
  

 

◎学長人事における大学の自主性・自律性を担保するため、学長の任免は、大学からの申出に基づき、文部科学大臣が行うこととし、そのための特例措置を法令に規定する。 

◎現行の教育公務員特例法の規定に則り、評議会により実質的な学長選考が行われるよう、学長の選考方法を検討する。 

◎教員人事について、大学の自主性・自律性を担保するため、原則として教育公務員特例法を前提に、適用すべき範囲を検討する。 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
◎法人間等の教員の流動性を促進するための方途について検討する。 

◎事務職員人事の活性化のため、法人間等の交流を可能とする方途について検討する。

※現行の国立大学は、学長、教員、部局長の採用・昇任の選考は、教育公務員特例法に基づき、大学が自主的・自律的に行っている。 

※任免は、学長の申出に基づき、任命権者が行う。 
・学長・・・文部大臣 
・部局長・・文部大臣 
・教員・・・学長(文部大臣から任命権を委任) 
  
  
  
  
  
※免職等の不利益処分は、評議会等による事前審査を実施することとされている(一般の公務員は、事後審査としての人事院への不服申立てのみ)。 
  
  
  
  
  
  
  
  

 

(給 与) 
  
  
  
  
  
  
  

 

○各法人が、法人・職員の業績が反映される支給基準を定め、主務大臣に届出、公表する。 
(但し、通常の国家公務員や民間の給与、中期計画で見込んだ人件費の見積り等を考慮する。) 

 

◎原則として通則法・方針等による。 
  
  
  
  
  
  
  

 

※現行の国立大学の教職員の給与は、一般職の職員の給与に関する法律等により法定されている。 
また、必要に応じ、個別に文部省・人事院と協議して給与を決定している。 
  

 

 
 事 項  通則法・方針等の概要       検討の方向 (参考)現行の国立大学
(服 務) 
  
  
  
  
  

 

○国家公務員法を適用する(一部の手続きを簡素化)。 
・信用失墜行為の禁止 
・守秘義務 
・職務専念義務 
・兼業の制限 
・営利企業の役員等との兼業禁止    等
◎左に準じた扱いとする。 
  
  
  
  
  

 

※現行の国立大学の教職員も、国家公務員法等が適用されている。 

※国立大学教員の営利企業の役員兼業の問題等は、現在、関係省庁による検討会議等で検討中である。

(勤務時間) 
  
  
  
  

 

○各法人が規定を定め、主務大臣に届出、公表する。 
(ただし、通常の国家公務員の勤務条件等を考慮。) 
  

 

◎原則として通則法・方針等による。 
  
  
  
  

 

※現行は、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律により法定。 

※大学教員の勤務時間の在り方について、現在、人事院において検討中。

(労働三権) 

 

○団結権、団体交渉権(協約締結権を含む)あり。 
争議権なし。
◎原則として通則法・方針等による。 

 

※現行では、団結権、団体交渉権(協約締結権を除く)あり。争議権なし。
(定 員) 
  
  

 

○法定定員制度の対象外で、各法人が自主的に決定する。 
(但し、中期計画に人件費の見積り、人員・人件費の効率化目標を記載。)
◎原則として通則法・方針等による。 
  
  

 

※現行の国立大学の定員は、 
法定定員制度で総枠を管理。増員等は、各大学の要望を受け、文部省による予算要求を経て実現。
 財 務  
(財源措置) 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

○政府は、予算の範囲内で、各法人に、業務の財源に必要な金額の全部又は一部に相当する金額を交付。 

○主務大臣は、中期計画に従い、運営費交付金及び施設費等を毎年度予算要求し、各法人に措置する。 

○運営費交付金は、いわば「渡し切りの交付金」として措置し、使途の内訳は特定しない。遣い残しは翌年度に繰り越しできる。 
 

◎運営費交付金の積算方法については、大学の教育研究活動の水準を維持・向上させる観点から検討する。 

◎中期計画における予算に関する記載方法について検討する。 
  
  
  
  
  
  
  
  

 

※現行の国立大学は、 
・各大学の要望を踏まえ、毎年度、文部省が予算要求し、国会審議を経て各大学に予算を配分。 
・予算は費目等により区分され、用途を特定(但し大蔵大臣の承認等により流用等が可能)。 
・単年度ごとの執行が原則(但し、施設費など一部繰り越しの特例) 
  
  

 

 
 事 項  通則法・方針等の概要       検討の方向 (参考)現行の国立大学
(寄付金等) 
  
  
  
  
  

 

○寄付金、受託収入、手数料等は、別段の定めのある場合を除き、各法人の収入に直接計上し、国の歳入・歳出外で扱う。 
  

 

◎原則として通則法・方針等による。 

◎授業料は各法人の収入に直接計上することとし、運営費交付金との関係、額の設定方法など、その扱いについては、独立行政法人制度の趣旨、国立大学の果たすべき役割等を考慮し、検討する。

※現行の国立大学は、寄付金、授業料、受託収入等は、全て国の歳入歳出に計上する。授業料等の額は法令で一律に規定。 
  

 

(積立金) 
  
  
  

 

○個別法令で、中期目標期間終了年度における積立金の処理に関し、例えば半分を国庫納付、半分を内部留保する等、個別法人ごとに判断、規定する。 ◎中期目標期間終了年度における積立金の処理は、教育研究の安定的な遂行に配慮し、できるだけ内部留保する方向で検討する。 

 

※現行の国立学校特別会計は、会計全体として剰余金を積み立て、決算上の不足が生じた際の補足財源及び国立大学等の施設整備の財源に充当できる。
(施設整備) 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

○施設費等に係る経費で、国の予算で公債発行対象経費であるものは運営費交付金と別に措置する。(公債発行対象経費でない経費は運営費交付金で措置)。 

○中期計画に、施設・設備に関する計画を記載し、主務大臣が認可する。 

○長期借入金及び債券発行は、個別法令に根拠規定を置けば可能。

◎独立行政法人化に際し、各大学において長期的な施設整備計画を策定し、これを踏まえて、各中期計画に当該期間中の施設・設備の整備計画を記載する。 
  
  
  
  
  

◎施設・設備の整備に当たっては、長期借入金等の活用も視野に入れて対応する。

※現行の国立大学は、財投からの長期借入金を活用しつつ、文部省の責任において、国立大学全体の計画的な整備を行っている。        
  
  
  
  
  
  

 

(土地建物) 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

○個別法令により、政府は、法人に対する土地・建物等の現物出資ができる。 
また、必要に応じ、法人は、個別法令により、国有財産を無償使用できる。 

○重要な財産の処分は、主務大臣の認可を要す。但し、認可の際、可能な限り法人の自主性を尊重する。 

 

◎現在、各国立大学において、教育研究の用に供されている土地建物については、原則として、各大学に現物出資する方向で検討する。 
  
  

◎大学の土地処分収入を原資とする施設整備のための基金について、現在の国立学校財務センターの役割等を参考としつつ、その必要性を含め、検討する。 
 

※現在の国立大学の土地建物は、国の財産。したがって、これら財産の処分は、国として判断。処分収入は国庫に入る(但し、国立学校全体の施設の老朽化、狭隘化解消を目的とする施設整備事業のための基金(「特別施設整備資金」)の財源にも充当される)。 
  

 

 
 事 項  通則法・方針等の概要       検討の方向 (参考)現行の国立大学
(土地建物) 

 

  

 

◎現在、国立学校特別会計が有する長期借入金残高の取扱いは、先行独法化機関等の例も見ながら検討する。

  

 

(会計原則) 

 

○原則として企業会計原則によるが、制度の特殊性を考慮し必要な修正措置。 ◎国立大学の教育研究の特性を踏まえ、企業会計原則の適用の範囲について検討する。 ※現行の国立大学は、会計法等による会計制度に基づく。
(税 制) 
  
  

 

○政府全額出資の法人は、国税・地方税とも、原則として納税義務が無い。 
寄附金は、特定公益増進法人としての扱い。
◎税制上の扱いについては、国立大学としての現行の扱いが基本的に維持される方向で検討する。 

 

※現行の国立大学は、国税・地方税ともに、原則として納税義務が無い。国立大学に対する寄附金は、全額損金算入等の扱い。
(会計制度) 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

○(特段の定めなし) 
            
  
  
  
  
  
  
  
  
  

 

◎委任経理金制度等の特例措置など現行の国立学校特別会計制度が有する利点をできるだけ維持する。 

(独立行政法人制度では、通則法又は個別法により、会計制度の如何を問わず、各法人ごとに、右のうち@〜Eと同様の仕組みが可能。Fについては、その必要性を含め、検討する。) 
  
  

 

※国立学校特別会計の特例 
@一定目的の長期借入金 
A年度内の一時借入金 
B剰余金の積立て取崩し 
C収入増に応じた弾力的な支出増 
D教官当校費など包括的な経費の措置 
E委任経理金制度による寄附金の自主的管理 
F土地処分収入を原資とする国立学校全体の施設整備のための基金の保有
情報公開  
  

 

○中期目標・計画、評価結果、財務諸表、給与基準等の公表を法定。組織・運営状況公表の努力義務。 ◎通則法上義務づけられている事項を含め、教育、研究、組織、運営の状況の公表を引き続き義務化する。 
 
※国立大学は、国立学校設置法により、教育、研究、組織、運営の状況を公表する義務がある。
その他主務 
大臣の権限 
  
  
  
  
  
  

 

○主務大臣は、各法人に業務等の状況に関する報告、立ち入り検査、違法行為等の是正要求ができる。 
  
  
  
  

 

◎原則として通則法・方針等による。 
  
  
  
  
  
  
  

 

※現行の国立大学には、国家行政組織の一部として、文部大臣による広範な指揮監督権が及ぶ。 

※学校教育法により、文部大臣は、学校閉鎖命令、設備・授業等の変更命令の権限を有す。 
 

(注)表中「通則法・方針等の概要」の「方針」とは、平成11年4月27日の中央省庁等改革推進本部決定「中央省庁等改革の推進に関する方針」(いわゆる「本部決定」)を指す。