小泉内閣メールマガジン 第84号 =========================== 2003/02/27 ★☆ おんらいん読者感想 ☆★ ※メールマガジンの登録者が対象です(3月5日まで) -------------------------------------------------------------------- □ 目次 [らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ] ● お互いの信頼関係を築く [大臣のほんねとーく] ● 民主主義を守るために(防衛庁長官 石破茂) [特別寄稿] ● 21世紀の世界における放送の役割 (NHK会長、国際平和協力懇談会委員 海老沢勝二) ● 草の根「街づくり」を拡げよう(都市再生戦略チーム座長 伊藤滋) [小泉内閣の動き] ● 日・ベルギー首脳会談(03/02/26) ● 東ティモール国際平和協力隊の出国あいさつ(03/02/26) ● 日韓首脳会談(03/02/25) ● 米国国務長官との会談(03/02/22) ● アフガニスタン大統領との会談(03/02/21) [観光カリスマ百選] ● 高齢者の「生き甲斐づくり」と「観光産業」を両立(愛知県足助町) [数字でみる日本] ● 6兆6,320億円 ==================================================================== [らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
● お互いの信頼関係を築く 小泉純一郎です。 今週は、韓国を訪問し、25日の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の就任式 に出席しました。 国会議事堂の前には、数万人の人々が集まり、寒さを吹き飛ばす熱気のな かで、未来にむけた強い意欲が感じられる就任式でした。 首脳会談は、韓国の官邸にあたる青瓦台(せいがだい)、名前のとおり青 い美しい瓦屋根の建物でおこなわれました。ノ・ムヒョン大統領とは初めて の会談でしたが、ノ・ムヒョン大統領も日本との関係に強い関心をもってお られ、なごやかな雰囲気のなかで、約一時間、とてもよい話し合いができま した。 日本と韓国との友好促進、経済のみならず、人の交流やスポーツ、文化の 交流を含めた幅広い分野で、両国の関係を未来志向で深めていこうと意見が 一致しました。 北朝鮮については、拉致問題や核開発問題など深刻な問題があります。北 朝鮮の問題について、平和的な解決を目指して、日本、韓国、米国が連携し ていくことで一致しました。 今回の会談をつうじて、ノ・ムヒョン大統領との間に親近感が生まれ、こ れから信頼関係を築いていきたいという気持ちを共有できたと思います。 ソウルの街やホテルで、たくさんの日本人を見かけました。観光、ビジネ ス、あるいは大統領就任式出席のため来ている方々など、いろいろだと思い ます。東京から飛行機で二時間強。一日一万人の観光客が行き来している日 本と韓国。友好と信頼を基礎に、日に日に関係が深まっていることを改めて 実感しました。 -------------------------------------------------------------------- [大臣のほんねとーく]
● 民主主義を守るために(防衛庁長官 石破茂) 有事法制について、昨年の通常国会から武力攻撃事態対処関連三法案の審 議が始まりました。現在国会に提出されているものは、我が国への武力攻撃 が生じた場合の政府の対処手続、自衛隊がよりスムーズに活動できるための 規則が中心ですが、国民の生命、身体、財産の保護のための法制化作業など についても現在急いで推進しております。 ところで、有事法制の議論をする際、例えば、「有事法制は新たな戦争へ 道を開くものである」という批判や、「有事法制を作っても、日本を攻撃す る国などないから意味がない」という批判をいただくことがあります。 前者については、有事法制は、日本への武力攻撃に対する備えであること は言うまでもありませんが、それは相手方の武力攻撃が前提となります。有 事法制の整備により相手の侵略を招き易くなるかと言えば、当然逆で、十分 な備えのある国を攻めることは控える方向に働くでしょう。 後者について、この法案が成立した後も、実際に使われないに越したこと はありません。しかし、将来の我が国の安全保障環境を予測することは困難 です。我々は、日本の安全に責任を持つ立場にあり、希望や楽観的な観測か ら政策を決定することはできません。 残念ながらこれまでの安全保障論議において、有事法制の問題は避けられ る傾向にあったと思います。確かに、我が国が侵略を受けたときの対応など 誰も好んで考えたくはありません。 しかし、有事法制の本質は武力攻撃という国家の緊急事態においてこそき ちんとした民主的手続の担保が必要ということであり、これを整えることが まさに民主主義国家を守ることになると考えております。我々は、我が国の 防衛、国民の生命・財産に責任を持つが故に、この問題を正面から受け止め、 真摯に考え、国民の皆様への説明責任を果たしてまいりたいと考えておりま す。 ※ 首相官邸ホームページ(武力攻撃事態対処関連三法案) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/anpo/houan/index.html -------------------------------------------------------------------- [特別寄稿]
● 21世紀の世界における放送の役割 (NHK会長、国際平和協力懇談会委員 海老沢勝二) 20世紀前半に誕生した放送は、デジタル技術の急速な進展や衛星ネット ワークの世界的な広がりによって、国境を越えた大きな影響力を持つメディ アに成長してきました。世界中の人々が、放送を通して、必要とされる的確 な情報を、幅広く共有できるようになりました。 人口、食料、資源、環境、教育など、地球的規模の課題に真摯に取り組む ことで、21世紀の放送は、世界平和の構築や文明間の対話の促進に、重要 な役割を果たすことができると考えています。世界人類が相互理解を深める ための“懸け橋”となる放送の役割を、昨年東京で開いたABU(アジア太 平洋放送連合)の総会でも改めて確認しました。 前国連難民高等弁務官の緒方貞子さんは、国際的な平和活動に貢献した人 に贈られる「インディラ・ガンジー賞」の授賞式で、「多民族・多文化をま とめてきたインドの経験を21世紀の国際社会の中で生かしてほしい」と挨 拶しました。そうしたインドの知恵も、放送は世界に伝えることができます。 NHKは、アフガニスタンの放送局に機材をいち早く提供し、現地の放送 局の職員を受け入れて研修もしています。アフガニスタン国営放送のムハマ ンド・イスハーク会長は、「国の再建や文化の復興、それに、教育の格差是 正に果たす放送の役割は非常に大きい」と述べています。 ODA(政府開発援助)等も、各国における放送機器の充実などに、さら に活用していくべきだと考えています。こうした考えは、福田官房長官主催 の「国際平和協力懇談会」でも表明し、懇談会が昨年末に取りまとめた「報 告書」の中にも盛り込まれました。 放送は技術を活用した文化です。NHKは、世界的にも高い評価を得てい るハイビジョン技術を使って、“地球環境を見る窓”とも言われる南極から 生中継を展開しています。地球上の人類の営みを改めて見つめ直し、21世 紀の地球の未来を考える場を提供したいと考えています。世界の放送の力を 結集して、世界の平和と人類の文化や福祉の向上に貢献していきたいと思っ ています。 ※ 首相官邸ホームページ(「国際平和協力懇談会」報告書) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai/kettei/021218houkoku.html --------------------------------------------------------------------
● 草の根「街づくり」を拡げよう(都市再生戦略チーム座長 伊藤滋) 都市再生の重要な分野に、草の根「街づくり」があります。都市再生本部 は昨年10月4日「全国都市再生のための緊急措置〜稚内から石垣まで〜」 のテーマを設定しました。これは、巨大都市を対象とした都市計画に比べれ ば小さな「街づくり」です。身のまわりにある不便や不快・不安をなくし、 地域経済を元気にする手段を皆で探し造りあげようとするものです。 小さいところでは、ブロック塀を生垣や金網塀に変える住民協定から、大 きくなると、地方都市の中心商店街の復興や私鉄駅に小さな駅前広場を建設 することまで、その内容は多彩です。またこのようなハードな事業だけでな く、青少年非行を防止する街の見廻りといったソフトな仕事も、街づくりに は含まれます。 最近、街づくりを目的とするNPOが次々と設立されています。そこには、 元気な定年後の男性が集まってきています。そして若い人達と一緒になって 街づくりの仕事を探しています。 街づくりのNPOとして、八王子のフュージョン長池は、有名です。フュ ージョン長池は八王子市がこれまで直営していた多摩ニュータウンにある集 会施設の維持管理を引き受けました。そして維持管理費を3割減らし、利用 客を3割増やす事に成功しました。 富永事務局長は商社に勤めていた時より給料が3割減ったそうですが、今 の方がとても生き甲斐があると言っていました。大事なことはこのNPOが あったことで高齢者や中年女性の雇用が増えたことです。 草の根「街づくり」が全国で多数展開されれば、その雇用と経済効果は無 視できません。政府がこの街づくりを小さな事業費で支援すれば、より多く の民間投資を引き出すことも可能です。皆さん是非、草の根「街づくり」に 参加してください。 -------------------------------------------------------------------- [小泉内閣の動き] ● 日・ベルギー首脳会談(03/02/26) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/02/26belgi.html ヴェルホフスタット首相との会談の模様 両国間の経済関係を強化していくことで一致 ● 東ティモール国際平和協力隊の出国あいさつ(03/02/26) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/02/26pko.html PKO活動に必要な道路、橋等の維持補修などを行う第三次隊隊員と東 ティモール国連司令部要員の代表が小泉総理に出国あいさつ ● 日韓首脳会談(03/02/25) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/02/25nikkan.html 盧武鉉(ノ・ムヒョン)新大統領との会談の模様 日韓関係について、未来志向の協力関係を構築していくことなどで合意 ● 米国国務長官との会談(03/02/22) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/02/22kokumu.html パウエル長官との会談の模様 イラク問題についての新たな安保理決議案の内容などについて意見交換 ● アフガニスタン大統領との会談(03/02/21) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/02/21afghan.html カルザイ大統領との会談の模様 アフガニスタンの復興に向け支援を継続する方針を表明 -------------------------------------------------------------------- [観光カリスマ百選] ● 高齢者の「生き甲斐づくり」と「観光産業」を両立(愛知県足助町) 過疎化や高齢化に悩む町にとって、足助町(あすけちょう)の取組は大い に参考になるかもしれません。というのも、足助町は全国平均の2倍という 高齢化が進むなか、お年寄りの経験や知恵を資源と考え、ユニークな観光産 業を興していったからです。 年間150万人の観光客が訪れるという紅葉の名所・香嵐渓に、昭和55 年、民俗資料館「三州足助屋敷」を開設しました。ここの最大の特徴は、単 に昔のものを展示するだけではなく、町内のお年寄りを指導員にたてた炭焼 き、機織り、紙すき、漆塗りなどの体験コーナーを売り物にしたことです。 長年の経験に基づいたお年寄りたちの親切な指導ぶりは、開館当初の不安 を吹き飛ばし、多くのリピーターの獲得に成功しました。このため、初年度 から黒字となり、平成14年には年間入場者数は約12万人を数えました。 この足助屋敷の成功は、町を紅葉シーズンだけの一季中心型から、周年型観 光地へと脱皮させたのです。 当時の役場職員で、この企画を提案した初代館長の小澤庄一さん(現・観 光協会会長)は、「隣には豊田市があるので、こちらは“古くて新しい町” というコンセプトを掲げたのです。失われつつある自給自足の山里の生活文 化を保存していけば、都会の人たちは“心のふるさと”として足助にやって くる。そうした観光事業なら、町が取り組む高齢者の生き甲斐づくりにも直 結するはずだ」と考えたといいます。 かつて、昭和45年に過疎地域に指定されたときも、足助は町を新しくす ることより、古い街並みを保存する道を選びました。町には江戸時代の商家 の面影を残す建物がたくさんあったので、それこそが町の魅力になると信じ たのです。昭和48年に制定された町民憲章も「保存を開発と信じる町」で した。 山村生活の文化伝承と高齢者雇用を同時に実現させ、新たな観光産業を生 んだ足助町の取組は、高齢化を逆手にとったソフトの充実が成功の決め手と なっています。 ※ 足助町の様子 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2003/0227k.html -------------------------------------------------------------------- [数字でみる日本] ● 6兆6,320億円 6兆6,320億円とは、「対外資産負債残高統計」(財務省)による平成13 年末の外国から我が国への直接投資の残高です。「直接投資」とは、国際間 における長期の資本移動であって、企業経営へ参加・支配したり、新たに投 資先国に法人を設立して行われるものです(統計上は、短期のものなども含 まれています)。 近年、外国から我が国への直接投資は増加してきています。平成11年には、 ルノーの日産自動車などへの資本参加に見られるように、主に製造業への投 資が増加し、1年間で1兆4,513億円と過去最高を記録しました。また、平 成13年には、ボーダフォン・グループの日本テレコムなどへの出資拡大に見 られるように、主に通信業への投資が増加し、7,585億円の直接投資があり ました。 しかし、我が国の経済規模を考えると、外国から我が国への直接投資の残 高はまだまだ少ないといえます。アメリカ、欧州諸国では外国からの直接投 資の残高がGDPの20〜30%(イギリス:31.9%、オーストラリア:29.8%、 アメリカ:27.9%)を占めていますが、我が国はわずか1.1%にすぎないの です。 また、我が国から外国への対外的な直接投資の残高(平成13年末は39兆 5,550億円)と比べると、対内的な直接投資の残高は6分の1程度しかあり ません。 外国からの直接投資は、新しい技術や革新的な経営をもたらし、雇用機会 の増大にもつながることが期待されており、日本経済の活性化に果たす役割 はとても重要であるといえます。 このため、小泉総理は、先日行った施政方針演説の中で、5年後には日本 への投資残高の倍増を目指すことを表明しました。対日投資会議では、今年 度内に日本を外国企業にとって魅力ある進出先とするための具体策をとりま とめることとしています。 ※ 内閣府ホームページ(対日投資会議について) http://www5.cao.go.jp/access/japan/jic_main_j.html -------------------------------------------------------------------- [編集後記] 今週の「大臣のほんねとーく」では、石破防衛庁長官に、有事法制につい て語っていただきました。長官は、自民党の安全保障専門家のなかでも、安 保関係法制にはもっとも詳しい議員です。氏のことをタカ派と揶揄するここ ろないマスコミもありますが、小生の知るかぎり、安保政策の政策的合理性、 法的正統性には非常に厳格な人です。日本国民の命と自由を守るための法制 度には、残念ながら不備があります。いわゆる有事法制は、その不備をなく し、付け入る隙を与えないためのものです。 プロシアの軍学者クラウゼヴィッツは、「およそ戦争は、盲目的な激情に 基づく行為ではない、戦争を支配するものは政治的目的である」と著書「戦 争論」で述べています。しっかりとした抑止力(相手に目的を果たすことは できないと思わせる力)と外交により、日本の平和を守ることができます。 審議を始めて1年、3国会目です。なんとか成立をめざしたいと思います。 (晋)
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