小泉内閣メールマガジン 第95号 =========================== 2003/05/22 ★☆ おんらいん読者感想 ☆★ ※メールマガジンの登録者が対象です(5月25日まで) -------------------------------------------------------------------- □ 目次 [らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ] ● ペリー来航150年 [大臣のほんねとーく] ● ODA(政府開発援助)について思うこと(財務大臣 塩川正十郎) [特別寄稿] ● 金融再生への貴重な一歩:公的資金の注入(金融担当大臣 竹中平蔵) ● バイオの世紀−BT戦略大綱の意味するもの− (大阪大学総長、BT戦略会議メンバー 岸本忠三) [小泉内閣の動き] ● 観光立国関係閣僚会議の初会合(03/05/21) ● 小泉総理の談話(金融危機対応会議)(03/05/17) ● 日本・太平洋諸島フォーラム首脳会議特集(03/05/16〜17) [数字でみる日本] ● 122億4千万枚 ==================================================================== [らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
● ペリー来航150年 小泉純一郎です。 1853年(嘉永6年)6月3日、ペリー提督が米国フィルモア大統領の 国書をもって浦賀に来航しました。今から150年前のことです。これを契 機に、日本は長い鎖国の時代の眠りから覚め、開国の途に進んだのでした。 昨日(21日)、参議院での国会審議のあとの時間をぬって、憲政記念館 で開かれている「ペリー来航150年特別展」を見てきました。吉田松陰は、 ペリー来航の報せをきいて浦賀に駆けつけたそうで、幕府の対応にいきどお り友人にあてて書いた直筆の書状が展示されていました。ほかにも、条約の 批准のために訪米した使節が持ち帰ったアメリカ国旗(当時は31州でした ので、星の数は31でした。)など貴重な資料が展示されています。浦賀は 私の地元でもあるので、とても興味深く見てまわりました。 以来、日本は幕末の混乱を乗りこえ、開国によって大きく飛躍し、そして 日本とアメリカは、一時期戦争をしていた期間はありましたが、友好関係を 保ち、お互いに発展を続けてきました。 日本は、いま、内外の厳しい情勢のなかで、改革に向けて努力を続けてい ますが、「幕末の頃の苦難に比べれば、もっと頑張らなくてはいけないな」 との思いを強くしました。 今日(22日)の夕方、アメリカに出発します。テキサスにあるブッシュ 大統領の牧場に泊まり、ペリー以来の150年にわたる日米関係を思い起こ しながら、北朝鮮の問題、イラク復興の問題など、じっくりと話し合ってく るつもりです。 その後、大西洋を越えて中東にわたり、エジプト、サウジアラビアを訪問 し、中東和平や日本とアラブ諸国との協力などについて話し合ってまいりま す。 SARSについては、日本を観光で訪ねた外国人が帰国後発症するなど、 不安が高まっていますが、水際の検疫体制や国内の連絡体制などをしっかり 引き締めて、万全の体制をとるようにしていきたいと思います。 -------------------------------------------------------------------- [大臣のほんねとーく]
● ODA(政府開発援助)について思うこと(財務大臣 塩川正十郎) ODAには、開発途上国の経済開発や福祉の向上を支援する目的がありま すが、皆様の税金を使わせていただく以上、メリハリをつける必要がありま す。すなわち、成果の上がらないものは削減する一方で、相手国に感謝され、 その国の国造りに役立つものは今後もきっちりとやるということです。 その意味で、ODAの対象国についても、日本に近いアジア、とりわけア セアン諸国に重点を置きたいと考えています。一口にアセアン諸国と言って も、新しく加盟したラオス、カンボジア、ベトナムといった国々と、古くか ら加盟している国々との間では大きな経済格差があります。私自身、財務大 臣に就任後、これら諸国を訪問し、その格差を肌で感じました。 この格差是正のためには、先ずはそれぞれの国に自助努力をしていただく 必要がありますが、日本としてもODAを通じて貢献できる部分は大いにあ ると思います。 事実、多くの国々で日本の援助は高く評価されるとともに感謝されていま す。象徴的な例を二つ紹介しましょう。 今年の4月にカンボジアで500リエル札(約15円)という新しいお札 が発行されましたが、そのお札の図柄に、日本の無償援助で建設された橋が 採用されました。カンボジアでは、この橋を「きずな」という日本語をその まま使って「きずな」橋と名づけています。私が昨年の1月にフン・セン首 相にお会いしたときも、この橋の話をされていました。 また、昨年5月にラオスで発行された1万キープ札(約120円)にも、 日本の無償援助で建設された橋が図柄として使われており、その橋は「ラオ ス・日本大橋」と呼ばれています。 ODAを通じて、我が国とこれらの国との関係を一層強固なものとすると ともに、アジア地域の共存共栄を図っていきたいと考えています。 ※ 財務省ホームページ(お札の図柄について) http://www.mof.go.jp/jouhou/kokkin/ko1506mm.htm -------------------------------------------------------------------- [特別寄稿]
● 金融再生への貴重な一歩:公的資金の注入(金融担当大臣 竹中平蔵) 5月17日の土曜日、私と金融庁の職員にとっては本当に「長い一日」で した。その前日から小泉総理は沖縄におられたのですが、私共は早朝より準 備を進め、総理が東京に帰られるのを待って午後6時半から「金融危機対応 会議」を開き、りそな銀行に対する公的資金注入を決定したのです。正確に は公的資金注入の必要性を認定したということなのですが、月末に銀行から の申請を得て、その後速やかに公的資金が注入されることになります。 国民の皆さんは、このことに対して複雑な気持ちをお持ちだと思います。 銀行機能の重要性を考えれば、資本不足のところに公的資金を使うのはやむ をえない、それによって金融がしっかりすれば国民全体のためになる、とい う考えもあるでしょう。しかし一方で、銀行には以前も資金注入したはずだ、 なぜいま再び必要なのか、という思いもあるでしょう。 いわゆるバブル崩壊以降、日本は10年以上もの長きにわたって、不良債 権の問題を引きずって来ました。小泉内閣は、今度こそこの問題に決着をつ けよう、2年で不良債権の比率を半分にしよう、と考えています。そのため に昨年10月に金融再生プログラムを作り、これを着実に実行しています。 今回の措置も、金融から経済の底割れを絶対にさせないという、強い決意の 下に行ったものです。その際、経営者の責任を厳格に求めますが、さらに銀 行再生を確実に果たすための強力な仕組みを準備するつもりです。 今回の措置は、「破綻ではなく再生へ」「危機なのではなく危機の防止」 「いわゆる国有化ではなく自主性をも尊重した公的支援」です。金融再生に 向けた貴重な一歩であることを、是非ご理解頂きたいと思います。
● バイオの世紀−BT戦略大綱の意味するもの− (大阪大学総長、BT戦略会議メンバー 岸本忠三) 現在、我々日本人は、たくさんモノを買って、たくさん使い、そして、た くさん捨てるという生活に飽き飽きしているように思われます。そのような 時代に如何に工夫しても消費はそんなに伸びないでしょう。しかし、日本国 民1億2千万人、1人の例外もなしに望むこと、それは“元気で長生き”と いうことです。そういう意味で、21世紀は「生命科学の世紀」とも「バイ オの世紀」ともいわれます。 前世紀の終わり、21世紀の医学、医療に画期的な変革をもたらすことを 予期させる二つの出来事がありました。一つは我々ヒトの遺伝情報、30億 個のDNAの文字配列が解読されたことでした。もう一つはクローン羊ドリ ーが生まれたことでした。同時に、我々の体のどんな組織や臓器にもなりう る細胞も作り出されました。 遺伝情報に基づいて、癌やアルツハイマー、リウマチや花粉症、エイズや 新しいウィルス感染症といった病気に対する新しい治療薬、いわゆる“ゲノ ム創薬”といわれるものが次々と生み出されてくることが期待されます。骨 や、血液、血管、神経等々、傷んだ臓器を取り換えるという再生医療も進む でしょう。寒冷や害虫に強い植物も作り出されていきます。 “バイオ”の技術は我々の“生きる”“食べる”“暮らす”というあらゆ る面に大きな影響をもたらします。20世紀が「物理の時代」であり、その 応用が自動車、エレクトロニクス等として産業を大きく飛躍させたように、 21世紀、バイオテクノロジーは人々の命にかかわる薬から、食料問題、化 石資源からの脱却、そして地球環境を維持した成長、等々あらゆる分野に必 須の科学技術となることが予測されています。 それだけに我々は科学の進展がもたらす光と共に、影の部分にも注意を払 わなければなりません。例えばクローン人間の出現、遺伝子情報と個人のプ ライバシー、組み換え植物と地球生物資源の多様性の保護、等々、我々がこ れまで考えもしなかった問題にも直面するようになります。したがって、新 しい技術の定着と発展には国民の基礎的な知識と理解が必須であろうと思わ れます。 ※ 首相官邸ホームページ(BT戦略大綱) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/bt/kettei/021206/taikou.html -------------------------------------------------------------------- [小泉内閣の動き] ● 観光立国関係閣僚会議の初会合(03/05/21) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/05/21kanko.html 観光立国懇談会が取りまとめた報告書を受け、観光立国実現のための施 策の効果的かつ総合的な推進を図るために設けられた会議の初会合の模様 ● 小泉総理の談話(金融危機対応会議)(03/05/17) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2003/05/17danwa.html りそな銀行に対して資本増強の措置を講ずる必要がある旨の認定などを 行った金融危機対応会議後の小泉総理の談話 ● 日本・太平洋諸島フォーラム首脳会議特集(03/05/16〜17) 沖縄県名護市で開催された第3回日本・太平洋諸島フォーラム首脳会議 (太平洋・島サミット)への小泉総理の出席の模様など ・ 日・PIF首脳会議首脳宣言(03/05/17) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2003/05/17sengen.html ・ 日・PIF首脳会議 共同行動計画(03/05/17) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2003/05/17keikaku.html ・ 共同記者会見(要旨)(03/05/17) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2003/05/17press.html ・ 小泉総理の動き(03/05/16〜17) http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/05/16sima.html http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/05/17sima.html <ビデオ>http://www.kantei.go.jp/jp/koizumivideo/2003/05/16sima.html -------------------------------------------------------------------- [数字でみる日本] ● 122億4千万枚 122億4千万枚とは、平成14年度末に流通していた我が国のお札(日本銀 行券)の枚数です。この内訳は、一万円札が64億6千万枚(52.8%)、五千 円札が4億4千万枚(3.6%)、二千円札が4億枚(3.3%)、千円札が32億 7千万枚(26.7%)、その他五百円札など16億7千万枚(13.6%)となって います。 二千円札を除くお札のデザインが現在のものになった昭和59年においては、 一万円札(15億9千万枚)よりも千円札(18億7千万枚)の方が多く流通し ていましたが、経済成長とともに、一万円札の割合が高まってきています。 市中で使われているお札はやがて日本銀行に還流し、損傷したり汚れたり しているものは裁断されていますが、お札の平均寿命は、一万円札で3〜4 年程度、五千円札、千円札は使用頻度が高く傷みやすいため、1〜2年程度 となっています。 このように古くなったお札は処分する一方で、市中に必要な量のお札を円 滑に供給していくために、毎年大量のお札を製造する必要があります。平成 14年度には、33億4千万枚ものお札が製造されました。 ところで、最近では、お札に対する信頼を揺るがすような事件が多く発生 しています。近年のコピーや印刷技術の著しい進歩とともに、お札の偽造が 増加しているのです。平成10年に発見された偽造券は807枚でしたが、平成 14年には20,211枚が発見されています。 お札を偽造しにくいものとするため、一万円札、五千円札、千円札につい ては、平成16年度上期にデザインを一新する予定です。今流通しているお札 を入れ替えていくという大仕事であり、本年4月に独立行政法人化した国立 印刷局において鋭意作業を進めています。 ※ 財務省ホームページ(日本銀行券の改刷について) http://www.mof.go.jp/jouhou/sonota/ks140802.htm -------------------------------------------------------------------- [編集後記] 今週の特別寄稿は、BT戦略会議メンバーである大阪大学総長の岸本忠三 先生でしたが、バイオテクノロジーの進歩は何を生み出すのか、どんな問題 をはらんでいるのかについて、わかりやすく論じていただいたと思います。 先週号でふれたサーズの制圧でもそうですが、難病の克服にもゲノムの研究 は欠かせません。介護保険が始まって以降、毎年10数万人、対象者が増加 しています。高齢人口が増えるのですから当然ですが、このままでは保険料 の値上げという問題にぶつかります。給付水準を落とさず、負担も増やさな いためには、介護対象者を増やさない、つまり長生きだけではなく、元気で 長生きを目標にしなければなりません。森内閣で「治療から予防へ」をキャ ッチフレーズに、地道な栄養指導からバイオ研究まで、幅広く取り組む「メ ディカルフロンティア計画」をスタートしました。小泉内閣では、BT戦略 会議において国家戦略として、バイオテクノロジーの重要性を打ち立てまし た。結果を出すべく、今後ともこの分野に力をいれてまいります。(晋)
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