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参考資料1 ミレニアム・プロジェクト「高度海洋監視システム(ARGO計画)の構築」
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| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | ○観測システムの構築 (国際協力体制の構築) |
| 実施目標 | 地球規模の中層フロート展開のための国際協力体制の構築・維持を行う。 |
| 平成16年度の事業実施状況 | (総括:本年度の目標に対する達成状況) アルゴ関係の国際会議やワークショップへの出席を通じて国際協力体制の構築に大きな貢献をした。また、外国機関のArgoフロートを日本の研究船で投入するなど国際協力に努めた。 (具体的な事業実施内容) (1) 2004年6月1〜3日に韓国・気象研、釜山大他のアルゴ関係者3名が来日。気象庁、JAMSTECにて情報交換を行った。JAMSTECの研究船による韓国フロートの投入についても話し合ったが、韓国側の都合で今年は見送ることにした。 (2) 2004年9月6〜9日に韓国気象庁の主催による「アルゴの利用に関する国際ワークショップ」が韓国・済州島で開催され日・中・韓の専門家約30名が参加した。日本からは竹内 (JAMSTEC)、杉浦 (JAMSTEC)、吉田(気象庁)、藤井(気象研究所)が参加し、アルゴの現状及びアルゴデータの海洋データ同化について紹介した。 (3) 2004年9月29日〜10月1日の国際データ管理会議に、四竃、湊、小林(以上JAMSTEC)、吉田(気象庁)が参加した。なお2005年11月に国際データ管理会議を気象庁のホストにより東京で開催する予定。 (4) 2005年2月14〜16日にPerthで開かれたArgo Executive Meetingに四竃(JAMSTEC)が出席し、今後の国際アルゴの進め方等を議論。 (5) オーストラリア(CSIRO)のフロート8台を海鷹丸が投入。国際協力に大きな貢献を果たした。 (6)2005年3月27日に日本海洋学会でシンポジウム「Argoの現状と未来」を開催、本プロジェクトの成果やアルゴデータを利用した研究結果等について発表し、さらに今後の方向性について議論した。100名を越える参加者があり、学会関係者への良い情報伝達となった。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | 国際アルゴ推進会議、データ管理会議、遅延モードデータワークショップ、太平洋リージョナルセンター会議等に参加してアルゴ国際協力体制の維持・強化に努める。特に17年11月には気象庁の主催でアルゴデータ管理会議を開催する。また日・中・韓ワークショップに参加し、緊密な協力体制の推進を図る。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | 特になし |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | 現在、20ヶ国近い国や地域が国際アルゴに参加している。南米諸国の参加を促進する方向で活動が進められている。 |
| 平成16年度所要経費 | 3,739 千円 |
【省庁名:文部科学省、海洋研究開発機構】
| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | ○観測システムの構築 (中層フロートの展開) |
| 実施目標 | 2001年度半ばまでに、中層フロート展開技術研究開発を実施し、2004年度までに各国による貢献と合わせて、中層フロートの展開を達成し、地球規模の海洋観測システムを実現する。 |
| 平成16年度の事業実施状況 |
(総括:本年度の目標に対する達成状況)
Argoフロートの投入を関係機関の協力の下で計画どおり実施できた。フロート投入装置の運用、センサー検定技術のグレードアップ、新型フロートの開発等を積極的に進めた。 (具体的な事業実施内容) (1) JAMSTECを含む9機関の17航海の協力によって、117台のフロートを北・南太平洋、インド洋、南大洋に投入した。今年度から水産庁、三崎水産高、日本鯨類研が新たに投入協力に加わり大きな戦力強化となった。また海鷹丸はJAMSTECの20台、極地研の5台、CSIRO(豪)の8台の計33台を投入し、国際的にも大きく貢献した。 (2) ボランティア船用の投入装置を多用することで、投入作業の効率化を進めた。 (3) センサー検定技術のグレードアップを図るため米国Sea-Bird社にスタッフを派遣し研修を受け、JAMSTECの検定装置にその成果を生かした。 (4) 国産フロートのソフトウエアを改良し2004年3月に投入した。その後順調に良好なデータを取得している。 (5) 数年前に米国製のAPEXフロートで問題になったEnergy fluの対策として、電子基板への結露対策が施されるようになり、対策済みのフロートを2002年度から投入した。しかし、対策済みのフロート106台中7台でEnergy fluと似た症状が見られた。その原因としては、バッテリーパック中に発生した不良セルによると考えられる。このことは、2003年度に水産庁・照洋丸で回収したAPEXをメーカーで精査したときに初めて見出された事実である。 (6) JAMSTECでは、浮力調整装置として高精度ギヤポンプを利用したフロートを開発中であり、小型化・軽量化に期待がもてる。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | 海洋機構の中期計画に基づき、平成16〜20年度に限って従来程度あるいはやや少ない規模でのフロート展開を実施する。ミレニアムで築いた投入協力体制の維持・発展に努める。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | 中層フロートの展開は、気象庁、海上保安庁、水産庁、極地研、大学、水産高、民間研究所等の関係諸機関の協力を得て実施している。民間会社と共同で現在のセンサーとは別のセンサーの性能評価を実施した。また、国産フロートの性能向上に関し、国内民間会社と共同で、その評価を実施中である。 |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | 酸素センサーの性能評価が試みられている。大量のデータを短時間で人工衛星に送信できるイリジウムシステム利用のフロートがフィールドでテストされている。 |
| 平成16年度所要経費 | 222,563 千円 |
【府省名:国土交通省 気象庁】
| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | ○観測システムの構築 (ARGOフロート以外の観測システム) |
| 実施目標 | 2000年度にアルゴフロートデータのデータを検証・補完する観測システムを整備し、2001年度から運用を開始する。 |
| 平成16年度の事業実施状況 |
(総括:本年度の目標に対する達成状況、来年度以降の課題)
・海洋気象観測船によるCTD観測データを使用し、アルゴフロートのセンサー精度の長期的推移の検証を行った。 ・検証結果に基づいて開発した手法により、アルゴフロートを用いた北太平洋における中・深層循環の推定を行った。 ・アルゴフロートのセンサー精度の長期的推移を評価するため、センサー精度の検証を引き続き行う必要がある。 (具体的な事業実施内容) (2)センサー精度の長期的推移の検証 本州南方に設定した比較・検証海域に、2003年11月、2004年1月に新たに検証用フロートを2台投入するとともに、海洋気象観測船によるCTD観測を定期的に行った。本海域にある、検証用フロートや他のアルゴフロートについて、センサー精度の長期的推移を検証した。新たに投入した検証用フロートは投入後1年以上が経過したが、塩分センサーの精度は目標の精度(0.01psu以下)を維持している。 (2)北太平洋における中・深層循環の推定 検証結果に基づいて開発した手法により、これまでに北太平洋に投入されたアルゴフロート(2004年12月末現在で709個)のうち水深1000mと2000mを漂流深度にしているフロートのデータを使用して、水深1000mと2000mにおける循環の推定を行った。歴史的海洋観測データから推測される循環像と概ね一致した。また、天皇海山列やシャツキー海盆等の海底地形に沿った流れの構造が見られた。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | ・海洋気象観測船によるCTD観測データを用いて、気象庁が運用するフロートについて、センサー精度の長期的推移の検証を進める。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | ・海洋気象観測船によるCTD観測データは、フロートデータの遅延品質管理に活用されている。 |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | |
| 平成16年度所要経費 | 4,740 千円 |
【府省名:国土交通省 海上保安庁】
| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | 観測システムの構築 (ARGOフロート以外の観測システム(2)) |
| 実施目標 | 2000年度にアルゴフロートにより取得したデータを検証・補完する観測システムを整備し、2001年度から運用を開始する。 |
| 平成16年度の事業実施状況 |
(総括:本年度の目標に対する達成状況、来年度以降の課題)
・観測システム(海洋短波レーダー)の運用を継続し、黒潮域の海面の流れを把握し、その情報を、即時に幅広く利用できるようインターネットで公表した。 ・船舶搭載並びに係留系方式の超音波流速計による海洋短波レーダーの比較検証観測を実施した。 ・ARGOフロートの漂流地点付近でXCTD観測を実施し相互比較を行った。 (具体的な事業実施内容) (1)海洋短波レーダーの運用 ・房総半島野島埼及び八丈島に設置した海洋短波レーダーの運用及び検証を継続し、伊豆諸島周辺における黒潮域の海面の流れの把握を行った。 ・観測データの精度維持を図るため、野島埼局のアンテナの交換を行うとともに、野島埼局及び八丈島局のアンテナパターンの再調整を行った。 (2)データの公表 ・海洋短波レーダーで観測した伊豆諸島周辺における黒潮域の海面の流れと補完した空白海域の流れを、3時間毎にデータ更新し、インターネットで公表している。 (3)検証観測の実施 ・海洋短波レーダーの観測データの精度検証のため、船舶搭載ADCPにより検証観測を実施し、比較検証を行った。 (4)補完に資する観測 ・当庁の主務である航海安全等のために行っている船舶による海洋観測で取得した流れ、水温等の情報を、アルゴフロートのデータの補完に資した。また、XCTDによるアルゴデータの比較検証を行った。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | ・当該観測システム(海洋短波レーダー)を運用し、アルゴフロートのデータを補完・検証するため、伊豆諸島周辺の黒潮及び付近の流れの監視を継続して行う。
・平成17年度は、ADCPと短波レーダーの比較検証観測を4回実施する。 ・測量船の航海を利用して、付近を流れるアルゴ観測データとXCTDの比較検証を行う。 ・当該観測システムにより測得した流れ情報をインターネットにより継続して公表する。 ・ARGOデータを海洋速報等の管轄海域海況監視業務に活用する。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | |
| 平成16年度所要経費 |
【府省名:国土交通省 気象庁】
| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | ○観測データ処理・管理 (全球海洋データ解析・提供システムの整備) |
| 実施目標 | 国内のアルゴフロート運用者からリアルタイムで提供を受けた観測データにリアルタイム品質管理を施しGTSに配信するとともに、これらのデータ及びGTSで気象庁が受信した海洋データを関係機関にリアルタイムで提供し、さらに海洋データ同化モデルによる解析プロダクトを提供するシステムを構築する。 |
| 平成16年度の事業実施状況 |
(総括:本年度の目標に対する達成状況、来年度以降の課題)
・本施策により整備したシステム(アルゴリアルタイムデータベース)は計画どおりに運用した。 ・海洋データ同化モデルによる解析プロダクトの提供を計画どおりに実施した。 ・国際的なアルゴデータ管理に参加し、データ処理手順や提供方法を随時改善していく。 (具体的な事業実施内容) (1)アルゴリアルタイムデータベースの運用 アルゴリアルタイムデータベースを計画どおりに運用し、我が国アルゴデータのリアルタイム処理とGTS配信、GTSで受信した世界のアルゴデータの提供を継続して行った。 (2)解析プロダクトの提供 海洋データ同化モデル等による解析プロダクトの提供を継続して行った。 (3)国際Argoへの対応 アルゴデータの国際標準化を検討する国際委員会での決定に従い、データの品質管理手順を改善するとともに、国際標準フォーマットのバージョンアップに対応した。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | ・アルゴリアルタイムデータベースの運用及び解析プロダクトの提供を継続する。
・国際的なアルゴデータ管理に関する合意に基づき、データ処理手順を随時高度化する。アルゴデータ管理のための国際会合を気象庁のホストにより平成17年秋に開催する。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | ・アルゴデータ管理に関して海洋研究開発機構と連携してその高度化を図る。 |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | ・アルゴデータ管理のための国際組織の会合が毎年開催されている。同会合には気象庁及び海洋研究開発機構から担当者が参加している。
・アルゴ計画の国際データ管理は順調である。より高度なデータの品質管理が現在の中心的な検討課題である。 |
| 平成16年度所要経費 | 17,411 千円 |
【省庁名:文部科学省、海洋研究開発機構】
| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | ○観測データ処理・管理 (データ品質管理) |
| 実施目標 | アルゴフロートの観測データを高精度で補正するデータ品質管理手法を開発・改良する。これらより高品質なデータセットを作成する。 |
| 平成16年度の事業実施状況 |
(総括:本年度の目標に対する達成状況)
・ 本施策により整備した遅延モード品質管理システムはルーチン的に順調に運用されている。 ・ アルゴ形式ファイルによる品質管理済みプロファイルデータの定期的な公開を開始した。 (具体的な事業実施内容) (1) 遅延モード品質管理システムの運用 現在、これまでに取得したプロファイルの95%について遅延品質管理が終わっており、即時品質管理後のプロファイルファイルの改訂も含めて800個(6%)のプロファイルファイルを公開している。遅延品質管理が済んだプロファイルを全てアルゴ形式ファイルで公開するよう全力で取り組んでいる。 (2) 遅延モード品質管理の標準化 2004年10月の会議では遅延モードの標準化に関して問題提起が行われ、2005年4月の担当者ワークショップでWJO塩分補正を中心に遅延モード品質管理全般に亘って詳細を議論し提案として纏めた。 (3) 地域センター品質管理 広い海域で一様な品質管理を行う地域センターとして、太平洋域を担当するIPRC、CSIRO、JAMSTECの3者は2004年6月に協議を行い、具体的な担当海域や担当機能を決め実施段階に入った。現在、複数の近傍フロートを比較することで異常を検知するプログラム等を試行している段階である。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | 引き続き遅延モード品質管理・地域センター品質管理をルーチン的に行なう。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | 即時品質管理を行っている気象庁と情報交換しながら遅延品質管理を行なっている。 |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | 国際アルゴデータ管理会議では遅延品質管理方針について関係各国と意見調整が続いている。国際アルゴデータ管理会議は現在、品質管理マニュアル「Argo quality control manual」を策定しており、遅延モード品質管理で行うべき処理に関して2005年4月のワークショップで担当者が議論した。この結果は2005年の会議に提案される。 |
| 平成16年度所要経費 | 10,407 千円 |
【省庁名:文部科学省、海洋研究開発機構】
| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | ○観測データ処理・管理 (データベース) |
| 実施目標 | フロートの生データ、品質管理後のデータ、同化後の格子点データ、同化に必要な他の観測より得られたデータ等を保存・管理するためのデータベースを構築する。 |
| 平成16年度の事業実施状況 |
(総括:本年度の目標に対する達成状況) ・ 本施策により整備したデータベースおよびデータ提供システム、GDAC のミラーサイトは順調に運用されている。 ・ アルゴデータを使った科学的なプロダクトを作成・提供している。 ・ 地域センターに対応するための太平洋域データベースを作り、太平洋域地域センターを立ち上げた。 (具体的な事業実施内容) (1) データベースおよびデータ提供システム データベースへの登録は増加しており現在、336本の国内アルゴフロートが登録されている。近傍CTDデータについても投入時・回収時のデータ、気象庁定線観測・「みらい」のデータを中心に収集を続けている。フロートのメタデータやトラジェクトリー、遅延品質管理されたプロファイルデータはすべてWEBで公開されており、アクセス数は多く、安定している。 (2) 科学的なプロダクト 遅延品質管理されたプロファイルデータや収集したCTDデータを使った深さ2000mまでの水温・塩分・地衡流の水平分布、等密度面上の水平分布図等の科学的なプロダクトを定期的に作成し提供を継続している。混合層特性分布の提供を新たに始めた。 (3) 太平洋域データベース 各国のフロートのメタデータをデータベースに登録し、フロートの状態を把握することに努めている段階である。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | 引き続き遅延データをアルゴ形式netCDFファイルで作成し、 GDAC (Global Data Assembly Center) に定期的に送信する。近傍CTDデータの収集・交換に努める。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | 気象庁、海上保安庁より、遅延品質管理およびプロダクト作成で使用する船舶観測データの提供を受けている。 |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | 2004年10月の国際アルゴデータ管理会議では研究者より、メタデータおよびトラジェクトリデータについて記載の有無・内容がDAC毎にまちまちで正誤にも問題があると指摘があった。今後、アルゴ形式の4種類のデータファイルすべてに関して記載内容の標準化が徹底されるものと思われる。 |
| 平成16年度所要経費 | 9,464 千円 |
【省庁名:文部科学省、海洋研究開発機構】
| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | ○モデルの高度化・研究開発 (データ同化) |
| 実施目標 | 2001年度までに全球の海洋データの高精度な同化を行う手法を開発し、2002年度から高精度な格子点データセットの作成を開始する。 |
| 平成16年度の事業実施状況 |
(総括:本年度の目標に対する達成状況)
4次元変分法海洋データ同化システムの改良とアルゴフロート、定置ブイ、衛星高度計等を用いた同化実験を実施した。 (具体的な事業実施内容) (1) 水平1x1度、鉛直36層の全球海洋の4次元変分法データ同化システムを使って、アルゴ実測データのみ、及びアルゴデータを含めた全海洋観測データ(ARGO/TAO/TRITON/PIRATAなど)と衛星高度データを用いた同化実験を行い、同化システムの更なる改良と計算結果の検証を行った。 (2) アルゴ観測データがモデル海洋循環場の改善に顕著な効果があることが確認された。 (3) モデル用のインプットデータを作成するための自動化ツールを整備した。2004年までの最新の海洋観測データ(ARGO/TAO/TRITONなど)を用いた再解析データセットの構築を行った。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | 海洋研究開発機構・地球環境観測研究センターとしては、マンパワーの関係から、同化モデルの開発・発展に関して他の機関・組織に委ねる方向を考えている。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | 地球フロンティア研究システムと協力してデータ同化手法の開発、改良を行った。また、気象庁や海上保安庁とも情報を交換し、海水温予測モデルの高度化に貢献する。また、全球海洋データ同化実験(GODAE:Global Ocean Data Assimilation Experiment; 2003〜2005)へ向けて、NOAA/NCEP等関係各国とも連携を図っていく。 |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | 4次元変分法によるデータ同化は、MIT、スクリプス海洋研究所及びNASA/JPL(ECCOグループ)で一部実施。現在、米国GFDLとNASA、スクリプス海洋研究所などが共同で開発中。 |
| 平成16年度所要経費 | 28,246 千円 |
【省庁名:文部科学省、海洋研究開発機構】
| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | ○モデルの高度化・研究開発 (気候変動予測モデルの高度化研究) |
| 実施目標 | 2004年度までに気候変動予測モデルの高度化を図る(1) |
| 平成16年度の事業実施状況 |
(総括:本年度の目標に対する達成状況)
本年度は、JCOPEによるアルゴデータの有効性の検討ならびに高解像度大気・海洋モデルの高度化を行った。 (具体的な事業実施内容) 昨年度までに構築され、定期的な運用を開始したJCOPEモデルを用い、データ同化アルゴリズムに取り込む水温および塩分分布に対するARGOデータの効果を検討した。その結果、特に年末年始など既存のリアルタイム観測網が手薄になる期間において、ARGOデータが有効にリアルタイム観測網を補完する役割を果たしていることが示された。また、これにより、予測モデルのプロダクトも改善することができた。さらに、地球シミュレータ上で行う高解像SINTEX結合モデルを用いた短期気候変動の予測実験について、その初期値の準備にもJCOPEと同様の手法を取り入れることが可能かどうかの検討を行った。また、SINTEX結合モデルを用いたアンサンブル実験を開始した。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | JCOPEに関しては、これまでに構築したARGOデータも含めた同化アルゴリズムを継続して利用し、日本近海の海況変動予測可能性研究を推進する。また、SINTEX結合モデルを用いた気候変動研究では、短期気候変動予測のための初期値作成時にARGOデータを取り入れ、 ENSOやインド洋ダイポール現象などを対象とした各種の予測実験を行う。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | 本研究は、WCRPの気候変動と予測可能性研究(CLIVAR)や地球海洋観測システム(GOOS)、地球気候観測システム(GCOS)に貢献する。また、米国、欧州、アジア、豪州、ロシアなどのモデル研究Fグループとの連携を強化していく予定である。 |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | 米国大気研究センター(NCAR; National Center for Atmospheric Research)やヨーロッパ中期気象予報センター(ECMWF;European Center for Medium Weather Forecasts)、英国ハドレー気候研究センターなどで、スーパーコンピュータによる気候変動予測モデルの予測精度向上を目指した研究が行われており、ハドレー気候研究センターとはJAMSTECの地球シミュレーター研究開発センターが共同研究を締結して、地球シミュレーターを用いた気候変動予測モデルの開発を進めているところである。 |
| 平成16年度所要経費 | ー |
【省庁名:文部科学省、海洋研究開発機構】
| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | ○モデルの高度化・研究開発 (気候変動予測モデルの高度化研究) |
| 実施目標 | 2004年度までに気候変動予測モデルの高度化を図る(2) |
| 平成16年度の事業実施状況 |
(総括:本年度の目標に対する達成状況)
史上最大のエルニーニョが発生した1990年代の全球規模の力学状態を精度良く推定できるよう4次元変分法海洋同化システムを改良して長期再解析実験を実施した。これにより、ARGOデータ、衛星観測データを含む最近の高精度データの情報を効率的に反映した再解析データセットを作成した。 (具体的な事業実施内容) (1)同化システムのバージョンアップ: ARGOフロートデータを含む最近の品質の良い観測データ情報をより効果的に活かして過去の海洋環境推定精度を向上させるために、同化ウィンドウを長く(10年)取れるよう四次元変分法海洋データ同化システムをバージョンアップした。 (2)計算スキーム、同化データの高度化: 具体的には長期再解析実験に耐える物理スキームの実装、観測データに関するコストの重みの再検討、計算ノードの増加などを行った。さらに海面高度偏差データに関するコストを追加することにより、衛星観測による高精度データを同時に同化できるようにした。 (3)長期再解析データセットの作成: このシステムを用いて長期間の海洋環境再現実験を行った結果、数値モデルシミュレーションよりも再現性の高い1990年代の再解析データセットを構築することができた。例えば、エル・ニーニョ現象の指標となるニーニョ3海域の海面水温のエラー値が同化しない場合に比べて半減することを確認した。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | これまでに得られた同化結果の検証を行いつつ最新のARGOフロートデータ、衛星観測データなどを取り入れた再解析実験を行う。実験期間としてARGOフロートデータが全球的に利用可能となった2003-2004年を含む15年間(1990-2004)を予定している。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | 本研究はCLIVARやGODAE及びIGOS等の国際共同プロジェクト並びに関連国内機関と連携して実施している。 |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | 米・ECCOグループで4D-VARを用いた再解析実験が行われ、EUでは同化の実活用実験研究が行なわれつつあるなど、欧米ではデータ同化を新たな切り口とした基盤的気候変動研究を展開し始めた。 |
| 平成16年度所要経費 | ー |
【府省名:国土交通省 気象庁】
| 事 項 | 説 明 |
| 実施施策名 | ○モデルの高度化・研究開発 (海水温予測モデルの高度化) |
| 実施目標 | 2002年度までに海面水温予測精度1℃を、2004年度までに予測精度0.5℃を実現する。 |
| 平成16年度の事業実施状況 |
(総括:本年度の目標に対する達成状況、来年度以降の課題) ・平成14年度に完成した現行の海水温予測モデルについては、統計的手法を加味した場合の予測精度を調査した。 ・高解像度モデルに関しては、プロトタイプの予測性能を評価し、大気モデル、海洋モデルの単体実験を通して改良を加え、新たなモデルを作成した。 (具体的な事業実施内容) (1)予測結果の統計的な修正手法(MOS)の導入 ・現行の海水温予測モデルについては、予測精度が相対的に高い東部太平洋赤道域の海面水温の予測値に関し、予測結果をもとにした統計的な修正(MOS)を施し、さらに修正予測値から線形回帰により熱帯域全体の海面水温値を予測した。この手法は1997/98エルニーニョのような最大規模の場合を除くと、予測精度の向上に効果が期待できる。 (2)アルゴデータのインパクトの評価 ・エルニーニョ現象の予測に重要な要因と考えられる表層熱量や混合層深度の再現に、アルゴデータがインパクトを持つことをデータ同化結果の解析から示した。 (3)高解像度モデルの開発 ・高解像度モデルに関しては、昨年度作成したプロトタイプの予測実験を行い、予測精度を評価した。例数は少なく、また現行モデルに劣るものの、6か月のリードタイムで東部太平洋熱帯域の予測スキルが0.6を上回る好結果であった。 ・大気モデルの積雲対流、放射過程等のパラメタリゼーションの改良を行い、熱帯太平洋の海面熱フラックスや降水分布が改善した。 |
| 平成17年度以降の実施方針 | 高解像モデルの開発を継続する。 |
| 関係機関や民間との連携の状況 | なし |
| 当該テーマにかかる外的な研究環境(国際動向、研究動向等)など参考事項 | なし |
| 平成16年度所要経費 | 38,008 千円 |