ダイオキシン類・環境ホルモン対応プロジェクト

ダイオキシン類・環境ホルモン対応評価・助言会議(第3回)議事概要



1.日 時 : 平成13年6月19日(木)10時00分〜12時00分

2.場 所 : 内閣府3階特別会議室

3.出席者

  • 委 員
    小泉明議長、太田文雄委員、角田禮子委員、楠田哲也委員、鈴木継美委員、高橋正俊委員、都留信也委員、森田昌敏委員

  • 政府側
    内閣官房副長官補室、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省

4.議 事

 (1)「ダイオキシン類・環境ホルモンの適正管理、無害化の推進」平成12年度評価報告書(案)について
 (2)評価・助言を踏まえた今後の事業の取組方針について
 (3)質疑

5.議事経過

 1) 事務補佐省庁である環境省より評価報告書案を説明。
 2) 各省庁より委員の評価・助言を踏まえた今後の事業の取組方針について説明。

 以下、委員からの今後の取組方針等に対する主な意見。

(高橋委員)
○ 日本のトクシコロジスト(毒性学者)は非常に少ないのが問題。このようなプロジェクトの中で、体系的に養成する必要があるのではないか。

←PRTR法の施行の中で、リスク・コミュニケーションについての人材育成について、実施を検討しているが、毒性の専門家養成については、大学等の教育機関の問題もあり、このプロジェクトの中では難しい。(環境省)

←PRTRの物質を評価していくに当たっては、今まで、リスク評価をライフワークとする活動そのものが弱かったと思う。したがって、まずPRTRの物質の評価をできるデータを集め、その評価手法を開発していく化学物質総合評価管理プログラムというプロジェクトを通じて、人材を育成していく必要がある。現在、独立行政法人において体制を整備し、そのような分野で活動できる人を徐々に増やしていく方向を検討。(経済産業省)

(鈴木委員)
○ 現代は伝統的なトクシコロジー(毒性学)の範囲を超えるような問題が増えており、その意味では、むしろトクシコロジストという枠を広げ、環境中の化学物質対策の専門家を育てていくということであれば、もっと話が広がるのではないか。

(楠田委員)
○ ダイオキシン類、環境ホルモンの研究の中で、ミレニアムプロジェクトに含まれている研究はどの程度あるのか。含まれない研究も多いのであれば、それらの研究成果を相乗的に利用する必要があると思うが。

←ダイオキシン類については、具体的な法律ができて対策を打っているので、環境監視など行政的な対応の予算はミレニアムプロジェクトに含まれておらず、その割合は大きい。環境ホルモンについては、ミレニアムプロジェクトの中で優先順位の高い相当数のものについてリスク評価をするということであり、このミレニアムプロジェクトの評価をすることで、環境ホルモンへの政府の対応をある程度評価することができる。(環境省)

(松永委員)
○ 3〜5年の期間で事業を行っていくときに、対象となる物質が新たに出たりする場合もある。研究成果やいろいろな情報を取り入れ、戦略的にこのような新たな物質、不安が少なくない物質などに対応して行くべきではないか。また、様々な人体のサンプルや環境サンプルを保存していくべきではないか。

(森田委員)
○ 一般的に、行政の調査は成果が明確に見えてくるが、研究的要素が強い技術開発の研究などは、上手くいく可能性はそれほど高くはない感じを受けるものもある。研究であり、ある程度許容される部分もあるが、ミレニアムプロジェクトでは、目標に対する達成度が比較的見えやすい形で設定されているため、できるだけ研究レベルでもクリティカルな部分を克服し、ある程度の成果を出すよう努力していただきたい。
 また、このような分野で、今後日本が活躍していくためには、今までのように海外の成果を借りてくるだけでなく、物質の毒性をちゃんと調べるようなメカニズムを日本でも確立すべき。

(都留委員)
○ ミレニアムプロジェクトは、平成14年度末のダイオキシン類の目標や、平成17年度のPCBの目標など、その目標からするとかなりタイトなスケジュールであり、部分的にみると、2年ぐらいで成果を評価できないとならない。PCBの目標など、平成17年度にはできるという見通しがあると評価する方も安心する。評価する方としては、学問、技術的な点と、予算執行や各省の連携等の運用面とみる必要があるが、それをうまく整理し、途中の結果を公表するときなどには、わかった内容とこれからの残された問題点とをはっきりさせた上で、委員からの指導を受けると、後の展開が良くなると思われる。
○ また、他の委員からもあったが、我が国は他国と比べて遅れているのではないかと思う。例えば、1つの湖沼や、2つの河川系での測定などの結果を持って、日本の代表データとして国際会議などで出されても、代表にならないのではないか。できるだけ、バックデータはたくさんあると言うことがわかると安心する。

(高橋委員)
○ ダイオキシン類についてはある程度わかってきているところもあるが、内分泌撹乱物質については、まだ国際的にも議論があり、不明な部分が多い。しかし、日本としても、しっかり取り組んでいるとともに、上手くいっていなければ、どのような問題点があるとか、しかしどこまでは進んでいるかなどの情報を、情報公開の中で出していけば、このようなことに関係のない一般市民、あるいはマスコミもだんだんと啓蒙を受けると思われる。公表の中で考えていただければと思う。

(角田委員)
○ いただいた報告及び指摘に対する取組方針をいただき、これが本当に進めば成果が上がるのではないかと思っている。

(太田委員)
○ 平成12年度において、これだけまとまっただけでも非常にできているのではないかと思う。ただ、前回も話したように、現在は、研究だけの発表が多いが、具体的に事業が進めるときに、どのような問題が起き、次のステップにどう動いていくのかが、課題。これからが本番だろうと思っている。

(小泉議長)
○ これまでの我が国の科学研究のプロジェクトでは、このように意見交換があり、研究がなされ、更にそれに対する評価があるという例は比較的少なく、大きな進歩であると思う。また、今回の内容は1年目について対象としている一方で、もう既に2年度目としての事業は進められているところであるため、2年度目についての対応方針のようなものを今年度が終わってから聞くよりも、今年度中に現在進行形の形で説明いただければ、我々としてもまた意見を述べられるかと思う。そのため、年度の途中で、現在の研究状況についての説明を伺い、意見を述べる機会を持った方がいいかと思うがいかがでしょうか。

<異議なし。年度の途中に中間報告を行うこととなる>

6.今後の進め方等

 平成13年度事業の評価・助言については、今回と同様に、年度終了後に事業の実施報告のための評価・助言会議を開催し、各委員に個別評価報告書を作成、提出していただいた上で、評価報告書を取りまとめるための評価・助言会議を開催することとなった。
 また、本会議の議事概要については、官邸ホームページに掲載することとされた。