ダイオキシン類・環境ホルモン対応プロジェクト

ダイオキシン類・環境ホルモン対応評価・助言会議(第4回)議事概要



1.日 時 : 平成13年12月12日(木)10時00分〜12時00分

2.場 所 : 内閣府3階特別会議室

3.出席者

  • 委 員
    小泉明議長、太田文雄委員、角田禮子委員、楠田哲也委員、鈴木継美委員、高橋正俊委員、都留信也委員

  • 政府側
    内閣官房副長官補室、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省

4.議 事

 (1)平成13年度事業の実施状況(中間報告)について
 (2)質疑及び評価・助言

5.議事経過

 内閣官房副長官補室及び各省からの説明に引き続き、各委員からの主な発言は以下のとおり。

(楠田委員)
○ ダイオキシンについて、2002年までに排出量を9割削減すると目標の中で、既にかなり減少してきているが、ダイオキシン法上未規制の分野は、平成9年当初の排出量に対して何%くらいになるのか、また、現時点においてはその比率はどのぐらいになっているか。

→未規制施設からの排出量についても推計しているが、全体に占める割合が多いものはなく、TEQ(毒性等量)換算で12年の排出量が全体で2000グラム強である中で、業として多いものでも数グラム程度である(環境省)。

(鈴木委員)
○ 発生源側を押さえると、大気や水の濃度はかなり下がるだろうが、PCBやDDTの代謝物であるDDEの例に見るように、今後は蓄積された底質の問題になると思う。底質の対策をどう考えるか。

→ご指摘のとおり現在の規制はフロー規制。過去に排出されたものがストックとして、主に土壌や底質に蓄積しており、これらの媒体を経由して最終的に人に摂取される量を減らすことが重要であり、ダイオキシン法ではTDI(耐容一日摂取量)を定めてそれを達成するための施策を講じているところ。特に、ダイオキシン法では底質について環境基準を設定するように規定されており、現在、専門家による検討を進めているところ(環境省)。

(高橋委員)
○ 直ちにというわけではないが、ミレニアムプロジェクトのそれぞれの事業の成果について取りまとめる際に、分野毎にコーディネーターが省庁横断的に事業を評価し、取りまとめて報告すると、特に国民に対しわかりやすいのではないか。

(鈴木委員)
○ 臭素化ダイオキシンの問題ではようやく環境中の実態が少しずつわかってきたが、その値を評価する毒性については、塩素化ダイオキシン類のTEF(毒性等価係数)に相当するものが、国際的にも確立されていない。環境中の実態把握に対応して、毒性の評価についても進めるべきではないか。

→臭素化ダイオキシンは何千とあるが、標準物質もなく極めて特定のものしか分析できない。塩素化ダイオキシンについても20年ほどの研究の蓄積等を踏まえ、WHOで集大成されたこともあり、もう少し時間がかかる。最終的には国際機関で共通のものを決めていく必要があるが、私どもとしてもこれに貢献していきたい(環境省)。

(小泉議長)
○ PCB含有材料の安全な収集・運搬処理システムの事業について、事業の実施について目処はたったのか。

→PCB全体の処理についてはPCB特別措置法の中で、順調に進んでいる。しかし、当事業については、地元住民の合意を得るのに苦慮している(環境省)。

(太田委員)
○ PCBについては、何とか民間で処理をさせるために当事業が考えられたのだと思うが、民間業者がやる際には、処理や収集運搬の技術的な手法というのは民間業者でも開発できる一方、地元の説得がなかなかできないことが問題である。この事業により、そのような民間業者での実施の限界も把握できたため、国自らが環境事業団を通じて実施させるという流れになり、法律も整備されたのではないか。その点では、本事業は一定の役割を果たしたのではないか。本事業は多分できないだろうと考えているが、一定の成果は出たと私は認識している。

(都留委員)
○ 農林水産省のダイオキシンに関する事業の中で、重金属問題が入ってくるのはなぜか。また、9番目の事業に関し、微生物酵素のところで養蜂業のミツバチを使っているが、昆虫を取り扱うことがこの事業にどのように関わり、どのような貢献度があるのか。

→重金属についても、もともと植物や人に対する影響があったが、内分泌かく乱作用が疑われているとされている。現在、化学肥料や堆肥を散布しているが、今後、循環型社会を形成していく中で、食品廃棄物や下水汚泥等を農地に還元していこうとすると、環境ホルモンの観点からもケアしていかなければならないと言うことで、環境ホルモンの中に加えている。また、ハチの養蜂業者については、ハチミツは基本的にドラム缶に入れているが、サビが出ないように樹脂でコーティングされたドラム缶が使われている。その樹脂の一つの中に、ビスフェノールAが使われている国があるため対象としている(農林水産省)。

(角田委員)
○ 情報公開や公表はいろいろな機会で実施されているが、リスクの評価の仕方が住民側にもよくわかるような形で、一層わかりやすく行うことが必要ではないか。

→総理の「21世紀環の国づくり会議」を踏まえ、産業・行政・市民の対話を図り、共通認識を作っていくため、「化学物質と環境円卓会議」を開催することとしたところ(環境省)。

○化学物質を管理している者が化学物質を扱うリスクをどの程度重要なものとしてとらえているのか。例えば農薬などでは、取り扱いがずさんであるというような話も聞くが、化学物質の取り扱い者の管理や使用方法についても、今後対応が必要ではないか。

→化学物質を取り扱う際の注意ということでは、化学物質の取引を行うときに、取扱いに関する情報や毒性の情報を載せた化学物質の安全性データシート(MSDS)を渡すようにしており、化学物質を扱う者が適切に管理を行える仕組みが導入されている。(経済産業省)

○ また、私たち(の団体)が現在問題にしているのは薬の廃棄についてで、多量の薬を各家庭から一般ごみとして廃棄しているというような問題などもある。

6.今後の進め方等

 平成13年度事業の評価・助言については、年度終了後に事業の実施報告のための評価・助言会議を開催し、各委員に個別評価報告書を作成、提出していただいた上で、評価報告書を取りまとめるための評価・助言会議を開催することとなった。また、本会議の議事概要については、官邸ホームページに掲載することとされた。