ダイオキシン類・環境ホルモン対応プロジェクト

ダイオキシン類・環境ホルモン対応評価・助言会議(第5回)議事概要



1.日 時 : 平成14年4月27日(金)13時30分〜15時30分

2.場 所 : 内閣府3階特別会議室

3.出席者

  • 委 員
    小泉明議長、太田文雄委員、楠田哲也委員、鈴木継美委員、都留信也委員、森田昌敏委員

  • 政府側
    内閣官房副長官補室、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省

4.議 事

(1)今後の進め方及び評価・助言の方法等について
(2)ミレニアム・プロジェクト「ダイオキシン類・環境ホルモンの適正管理、無害化の促進」 平成13年度事業の実施状況及び今後の方針について
(3)質疑及び評価・助言

5.議事経過

(1) 各事業の実施状況及び今後の方針報告。

1:PCB含有材の安全性な収集・運搬・処理システムの確立(環境省)

  • 本プロジェクトは、民間事業者によるPCB処理を促進するための助成。
  • もともと平成12年度の事業であったが上手くいかず平成13年度に延長。13年度においても予定していた2業者について地元調整の難航等により最終的には助成対象事業とならず、この予算自体では直接的な成果を得られずに終了した。
  • しかしながら、この取組が契機となり、昨年PCBの特別措置法が成立し、その仕組みの中でPCB処理が大きく進んだことが副次的な多いな成果であると考えている。
  • 具体的には、全国をいくつかのブロックに分け、そのブロックごとに環境事業団がPCBの処理施設を設置し、処理に当たることとしている。昨年11月には北九州に中国、四国、九州ブロックのPCB拠点を設置することが地元との合意に至っており、近畿地方は大阪市、関東地方は東京都に設置することで、おおむね合意の方向に進んでいる。

2−1:ダイオキシン類の新たな計測手法に関する開発研究(環境省)

  • 本プロジェクトは、ダイオキシン類の新たな計測手法に関しての開発を通して、ダイオキシン類の排出削減に貢献するという実施目標で3つのテーマで実施。
  • 第1のテーマでは、標準物質の研究を行い、測定するときに内部標準物質を添加して回収率等の確認をするが、添加する異性体の数を少なくすることによっても一定の成果が得られるということが、平成13年度の研究結果で判明している。
  • 第2のテーマでは、簡易迅速な測定を開発するということで、低分解能のGC/MSの適用範囲と改善点を研究し、一定の成果が出ている。
  • 第3のテーマは、車載型のオンサイト型測定に関する研究で、試作機の改良等々について平成13年度進めたというような状況である。
  • 平成14年度についても、引き続き研究を継続し、自治体、民間等で要望の強いダイオキシンの簡易測定に一定の成果を出していく予定である。

2−2:ダイオキシン類の曝露量及び生体影響評価に関する研究(環境省)

  • 本プロジェクトは、生体影響を把握するための生体影響指標、バイオマーカーの評価手法を研究。
  • 平成13年度においては、ヒトの血液サンプルを用いて、血液中のダイオキシン類の濃度とバイオマーカー指標との関係を検討しており、ダイオキシンにより発現パターンの変化する遺伝子をDNAのマイクロアレイを用いて調べることにより、ダイオキシンにより発現の変化を起こす遺伝子が75個ある等、幾つかの知見が得られている。
  • 平成14年度には、引き続きこの研究を継続し、特に、高感受性集団のスクリーニングを行うための手法を開発するという目標を設定している。

2−3:ダイオキシン類簡易測定法検討(環境省)

  • 本プロジェクトは行政的に公定法に代わる簡易測定法を見出せないかという調査研究。
  • 平成13年度は、現在の公定法の中で特に煩雑といわれるサンプリングを簡略化することによる結果の相違等について、公定法と簡易法の間での比較検討を行った。
  • 併せてバイオアッセイの測定法につきましても、基礎的な情報収集を行った。
  • 平成14年度は、引き続き簡易測定法と公定法との比較検討を行い、結果については、マニュアル等としてとりまとめ、一般に提供していく予定。

3−1:ダイオキシン類未規制大気汚染源対策等検討(環境省)

  • 本プロジェクトは、未規制の大気汚染源の実態調査を行い、その結果に基づき規制措置等を講ずるとともに、併せて国が全国の主要地点でダイオキシンの大気汚染状況を把握する事業。
  • 平成13年度は、小型焼却炉及びRDFボイラーからのダイオキシンの発生状況の実態調査を行った。併せて、継続的に全国の44基準点において大気汚染状況を確認した。
  • 平成14年度は、新たに測定施設へ追加等することが必要な未規制の発生源について実態調査を行うとともに、引き続き全国の基準点において大気汚染状況を監視する予定。

3−2:ダイオキシン類(大気)総量規制総合検討(環境省)

  • 本プロジェクトはダイオキシン法に基づく総量規制制度の具体的なルールを策定するための基礎的な調査。
  • 平成13年度は、ダイオキシン類の汚染状況の具体的なパターン等を解析し、総量規制地域の選定の仕方についての検討を行った。併せて、既に導入されている硫黄酸化物あるいは窒素酸化物等の総量規制とダイオキシン類の総量規制について、物質の特性と汚染の対応の特性等を踏まえて、両者の相違点等を整理、解析することにより、ダイオキシン類の総量規制を導入するときに、どのような予測シミュレーション手法が望ましいのか等について整理をしたところである。
  • 平成14年度は、引き続き検討を進め、ダイオキシン法が求める総量規制の実施のための手法の結論を出していきたい。

3−3:ダイオキシン類水質環境基準検討調査(環境省)

  • 本プロジェクトは、水質及び底質の環境基準の設定、見直し等の基礎的な研究を行うもの。
  • 平成13年度は、特に底質の環境基準の設定のために必要な調査検討を行った。それと併せて、底質の環境基準を設定した場合に、一定の汚染底質につきましては、除去等の対策が必要になるため、その対策の実施のための技術的な在り方等についても検討した。
  • 平成14年度は、引き続き底質の環境基準の設定に必要な検討に資する調査を行うとともに、対策のための指針を確定したいと考えている。
  • なお、底質の環境基準については、昨年12月末に中央環境審議会に諮問し、現在、環境専門委員会において鋭意検討が進められているところである。

3−4:ダイオキシン類未規制発生源排水規制検討調査(環境省)

  • 本プロジェクトは、未規制発生源から水への排出実態を把握し、必要に応じて規制対象施設に追加する事業。
  • 平成13年度は、硫酸カリウム製造施設等の排水の状況について調査し、昨年12月にダイオキシン法の特定施設として新たに規制対象に加えたところである。
  • 平成14年度は、顔料系の製造施設等、その後ダイオキシンの比較的高濃度の排出が明らかとなっている施設について実態調査を行い、所要の措置を講じていきたい。

3−5:ダイオキシン類地下水汚染原因究明手法設定調査(環境省)

  • 本プロジェクトは、ダイオキシンによる地下水汚染が発現したときの対応手法、原因究明の方法等について検討し、自治体等が活用できるマニュアルを作成する事業。
  • 平成13年度は、ダイオキシン類の土壌中のコロイド状態での輸送・凝集に関する実験を行うとともに、疎水性液体の浸透・残留に伴うダイオキシン類の移動に関する実験を行ったところ。
  • 平成14年度は、引き続き検討を進め、最終的には平成14年度末にダイオキシン類による地下水汚染原因究明手法について取りまとめて公表し、地方公共団体、民間団体等のダイオキシン地下水汚染問題対策への参考になるような形にしたい。

3−6:ダイオキシン類土壌環境基準等設定調査(環境省)

  • 本プロジェクトは、既に設定されている土壌の環境基準について、その見直し等に資するよう必要な基礎的検討を行うもの。
  • 平成13年度は、環境基準の見直し等に資するための調査の一環として、都道府県等が行う常時監視結果を取りまとめるとともに、土壌の接触状態の調査結果について取りまとめた。
  • また、農用地土壌及び農作物のダイオキシン類に係る実態調査を実施するとともに、併せて、農用地土壌からの水系へのダイオキシンの排出の実態調査等を行った。
  • 平成14年度についても、引き続き同様の調査を継続することにより、土壌汚染及び土壌の環境基準についての基礎的な知見を収集していく予定。

3−7:ダイオキシン類に係る最終処分基準等検討調査(環境省)

  • 本プロジェクトは、ダイオキシン類を含む廃棄物の最終処分場の廃止基準あるいはその維持管理基準等の見直しに資するための基礎的なデータを得ることを目的に実施。
  • 具体的には、大型実験槽及び大型カラムを設置し、それを模擬処分場として、その中に自然雨水あるいは人工降雨等を降らせ、どのような形で処分地から排水が排出されるのか、その中のダイオキシンの状況はどうなっているのか等を把握するもの。
  • 平成13年度は、既に設置している大型実験槽及び大型カラムを用いて、所要の実験を行いデータの蓄積を行った。
  • 平成14年度についても、引き続きこの2種類の実験装置を用いてダイオキシン類の溶出状況を把握するとともに、長期安定性のデータを蓄積していく予定。
  • 最終的には、これらの知見を用いて、最終処分場の廃止基準あるいは維持管理基準に関する課題を整理し、必要があればそれらの基準を見直してまいりたい。

3−8:ダイオキシン類土壌汚染対策費補助(環境省)

  • 本事業は、ダイオキシン類の土壌汚染が発見された場所について、必要な対策を推進するための財政的な支援を行うもの。
  • 平成13年度は、ダイオキシン法に基づき対策の地域指定を東京都において1か所行い、必要な支援を行った。
  • 平成14年度は、2か所程度、このプロジェクトに基づき対策事業を実施する見込み。

3−9:臭素化ダイオキシンの人への健康影響に関する調査研究(環境省)

  • 本プロジェクトは、主に臭素化ダイオキシンの人への健康影響について調査を行うもの。・13年度は、パイロット調査として、地域の特性に関する検討を行った上で、パイロット地域を選定し、大気・水質・土壌・底質・生物試料・食事等の測定を行った。
  • 平成14年度は、評価・助言会議での御指摘を踏まえて調査地域を2地域から4地域に増やし、全国的な臭素化ダイオキシンによる人への健康影響に関する基礎的な知見の収集に努める予定。

3−10:臭素化ダイオキシン(大気汚染源)実態解明(環境省)

  • 本プロジェクトは、臭素化ダイオキシンの測定方法が十分に確立されていないため、測定方法を確立するとともに、発生源及び環境中での臭素化ダイオキシンの実態を把握するもの。
  • 平成13年度は、おおむね測定方法を確立することができ、併せて、幾つかの主要な発生源について実態調査を行った。
  • 平成14年度は、引き続き主要な発生源及び環境中での臭素化ダイオキシンの実態について把握し、今後の臭素化ダイオキシン対策の基礎資料とする予定。

4:超臨界流体を用いたダイオキシン等難分解性化学物質の無害化技術開発(経済産業省)

  • 本事業は、超臨界流体を用いてダイオキシンやPCB等の難分解性化学物質を無害化技術の開発。
  • 平成14年度までに、基盤技術を確立し、平成16年度までに実用化技術を確立することとしている。
  • 無害化の方法には、
    (1)ダイオキシン等を含んだ焼却飛灰等からダイオキシン等を超臨界二酸化炭素で抽出し、超臨界水で分解する複合型
    (2)PCB等が含浸・固着した固形物を超臨界水で直接分解する直接型 の2種類がある。
  • 平成13年度は、複合型については、抽出率を99%以上に上げることが可能となり、従って最終分解率を99%まで高めることが可能となった。
  • また、直接型では、PCB模擬物質を含浸させた木材をほぼ完全に分解することが確認された。
  • 平成14年度以降は、実証試験を行っていく。
  • また、本技術のコスト試算を行い、他の処理方式に比べ全体コストが下回るか、ほぼ同等との試算結果が得られている。

5:河川等における有害化学物質の安全管理方法の確立について(国土交通省)

  • 本プロジェクトの研究期間は平成12年度から平成14年度の3年間であり、平成14年度までに河川、下水道、建設現場の土壌におるダイオキシン類の化学物質の安全管理方法を確立することを実施目標としている。
  • 当該プロジェクトの内容は、河川の汚染実態を調査し、管理体制を確立、下水道における化学物質管理及びリスクマネジメント手法を確立、汚染土壌対策の技術を開発、焼却処分によりダイオキシン等の発生が懸念される木質系廃棄物の発生抑制技術を開発することである。

    <河川の管理体制の確立>

  • これまでの成果として、河川における全国的な汚染の傾向、水環境の中でのダイオキシン類の存在の形態、空間的分布、時間的な変動等について調査した。その結果、河川水中における横断方向及び時間変動には明確な傾向がないこと、底質については、水平方向に明確な傾向はないが、鉛直方向では上層で比較的濃度が高いという傾向にあることを把握した。
  • これら調査結果を踏まえ、平成13年度はダイオキシン類の監視計画及び底質の除去方策の手引き素案を作成した。
  • 平成14年度は、監視計画及び手引き素案について検証をし、全国の河川におけるダイオキシン類の管理体制の確立につなげてまいりたい。

    <下水道のリスク管理手法の確立>

  • これまでに化学物質の下水処理場への流入、処理場からの放流の実態、下水処理場内での化学物質の挙動を把握している。
  • 具体的には、平成12年度に全国の8つの処理場において45種類の化学物質の流入、放流実態調査を行い、下水処理場における各化学物質の低減効果を確認し、それを踏まえ、下水道における化学物質リスク管理の手引(案)作成した。平成13年度は更に、事業場に対しアンケート調査等を実施し、下水道に流入していると思われる化学物質を整理すると共に、既往の調査では対象となっていなかった小規模な事業場から下水道に流入する化学物質の実態について整理した。
  • これら調査成果を踏まえ、平成14年度は下水道における化学物質の管理計画、モニタリング手法のあり方を整理し、学識経験者等からなる検討委員会においてご議論頂き、下水道の化学物質リスク管理のあり方について提言を頂く予定である。最終的にはリスク管理の手引を策定し、各下水道事業者に周知を図りつつ、必要な制度改正等につなげてまいりたい。

    <建設事業における汚染土壌対策技術>

  • これまでに水域における簡易調査方法や簡易分析方法の検討、陸・水域の土壌への対策工法の検討を実施している。水域における簡易調査方法については、強熱減量とダイオキシン類濃度の間に相関関係があることを確認している。簡易分析方法の検討については、土壌ではイムノアッセイ法、水質ではELISA法、底質では高速溶媒抽出法等について検討している。陸・水域の土壌への対策工法の検討については、陸域の工法では覆土・敷土工法、遮水壁工法、固化不溶化工法の適用性を確認すると共に、水域(底質)での工法では袋詰脱水処理工法の適用性について検討を実施した。
  • 平成14年度は、これら研究成果について適用現場を想定した取りまとめを行い、建設事業におけるダイオキシン類汚染対策マニュアルを作成してまいりたい。

    <木質系廃棄物の発生抑制技術>

  • 建設時の材料や解体時の廃材の種類や量及び環境負荷に関するデータを収集・整理し、分別・解体が容易な壁、床、屋根など木造構工法の部材について設計法を開発し、再資源化の要素技術の開発を行った。
  • これら成果を踏まえ、平成14年度は低環境負荷材料の選択基準を作成し、廃棄物発生抑制型の木造建築物の設計方法とその評価方法及び再資源化技術とその評価方法について取りまとめ、普及システムを提案し、最終的には技術基準等として政策に活用してまいりたい。

6:優先的に取り組むべき化学物質についての有害性評価(環境省)

  • 内分泌攪乱作用が疑われている化学物質について、優先物質を選定し、動物実験等により有害性評価を実施。また、曝露評価を実施し、リスク評価に向けて着実に取り組んでいる。
  • 「優先物質の有害性評価」については既に20物質に着手し、平成12年度に着手した12物質について、ノニルフェノールとオクチルフェノールを除く10物質について既に哺乳類を用いた試験を終了しており、検討会での審議後に公表する予定。
  • また、国際協力として、英国、韓国との共同研究を進めるとともに、毎年国際シンポジウムを開催している。
  • 平成14年度は、内分泌攪乱作用が疑われる化学物質(65物質)で、平成13年度までに実施していないものについて、有害性評価及び曝露評価等を行う。
  • 第5回の国際シンポジウムを広島市で開催(平成14年11月26日〜28日)する他、第4回日英共同研究ワークショップを英国で開催するとともに、第2回の日韓共同研究ワークショップを日本で開催する等、引き続き国際的に協調して進める予定。

7−1:生態系に及ぼす影響について有害性評価を行うスクリーニング試験法の開発(環境省)

  • 内分泌攪乱作用が疑われる化学物質の生態系に及ぼす影響を評価するため、OECDにおいて提唱されたスクリーニング・試験法を検証するとともに、未だ開発されていない試験について我が国のイニシアチブによる開発を行う。また、確立されたスクリーニング・試験法を用いて有害性評価を行う。
  • 魚類については、ノニルフェノール及びトリブチルスズのリスク評価結果を公表。平成12年度に着手した12物質については、上記の2物質を除く10物質について既に試験を終了しており、検討会の審議後に公表する予定。
  • 鳥類については、ビテロジェニンアッセイのキット化に成功した他、クロアカ試験等の新たなスクリーニング法の開発を進めるとともに、二世代繁殖試験に関する基礎研究を進めている両生類については、変態アッセイの予備試験を進めるとともに、ビテロジェニンアッセイの開発に成功。
  • 平成14年度は、平成13年度に引き続きOECDで提唱されているスクリーニング・試験法について検証を進める。また、我が国独自で開発したスクリーニング試験法をOECDに提案するとともに確立された方法を用いて優先物質の有害性評価を行う。
     また、平成14年度から新たに無脊椎動物のスクリーニング・試験法開発の検討に着手する。

7−2:化学物質リスクアセスメント基礎調査(環境省)

  • 本事業は、PRTR制度により得られる化学物質の排出量データを活用して、地域レベルでのリスクアセスメントの実施に必要となる暴露量の水系を行うための手法の開発等を行うもの。
  • 既にデータを使ってのシミュレーションモデルの開発は終了しており、地理情報や気象情報等の関連情報を組み込んだシステムについてもプロトタイプを構築した。
  • この成果を受け、14年度には見直しを行うとともに、報告されたPRTRデータにより高排出量物質についての試験運用等を行う予定。

7−3:土壌汚染リスク情報管理調査(環境省)

  • ダイオキシン類やPCB等汚染土壌による周辺環境への影響を防止するため、汚染の可能性のある土地の履歴等の情報管理の仕組みについて、基本的な考え方を構築するとともに、リスク情報管理に向けての課題を取りまとめるもの。
  • 既に、土壌汚染にかかわる情報管理について先進的な取組を行っている自治体をモデル自治体として選び、これらの自治体が有している情報の項目について調査を行うとともに、その収集方法、管理状況、公開可否等について整理をした。
  • また、これらの状況を踏まえて、すべての自治体を対象とした土壌汚染にかかわる情報収集マニュアルを作成した。
  • 今後、土壌汚染対策法の施行までに必要な土壌汚染情報の整備を図る。

8−1:内分泌攪乱作用を指標とした農薬の生態影響試験法開発(環境省)

  • 農薬が環境ホルモン物質として、人の健康や水産物、野生生物等の生態系に及ぼす影響について、有害性評価を迅速かつ高精度に行う試験法を開発するもの。
  • 内分泌かく乱作用を指標とした農薬の生態影響試験法として、現在、鳥類を対象とした農薬の生態影響評価試験法の開発を進めている。
  • 過去2年間は、鳥類の繁殖毒性を評価する試験法として、1世代繁殖毒性試験を実施しており、平成14年においても、鳥類の内分泌かく乱作用を指標とした農薬の生態影響試験法を確立するための検討を進めることとしている。

8−2:農薬内分泌かく乱影響判別技術確立事業(農林水産省)

  • 農薬が環境ホルモン物質として人の健康や水産物に及ぼす影響について、有害性評価を迅速かつ高精度に行う試験手法を開発するもの。
  • 人及び水生生物(魚類)に対する農薬の内分泌かく乱作用の有無を迅速かつ高精度に判別するための試験手法のプロトタイプを作成するため、農薬の内分泌かく乱作用に関する文献調査を行うとともに、人及び水生生物に対する内分泌かく乱作用のメカニズムの解析及び判別試験手法の検討を行った。
  • (1)農薬が人に対し内分泌かく乱作用を引き起こす可能性を迅速かつ高精度に判別する試験手法については、OECDで実施している試験法有効性確認作業の一環として子宮肥大試験を実施した。メトキシクロールの幼若期暴露による哺育児子宮と前立腺での遺伝子発現への影響を調査し、エストロゲンとアンドロゲン受容体及び関連遺伝子発現への影響を解明した。さらに、ジエチルスチルベストロール(DES)の哺育児生殖器及び胸腺に及ぼす影響評価を行い、DESの毒性作用発現濃度と発現時期について第一段階の調査を実施し、基礎的技術を確立した。
  • (2)内分泌かく乱作用を有するおそれのある農薬等について、水生生物(魚類)体内での挙動を評価する試験手法について、小型淡水魚用の流水式試験装置の開発を行い、試験魚の長期飼育と繁殖技術を取得し、試験法の検討を行い、魚肝スライスを用いた簡便なin vitro代謝試験技術を確立した。また、14C−標識化合物のin vivo魚体内代謝運命の解析、魚に対する内分泌かく乱物質の検索法の検討を行った。
  • (3)水/低質土壌モデル試験系を用いて、水系環境中における農薬の挙動を把握する試験手法について、水/底質モデル試験系を開発し、14C−標識トリアジン系農薬の水/底質及びトリアジン系以外の農薬の水/底質試料における代謝分解運命の解析を実施した。

9:食品に含まれる環境ホルモン物質について不活性化・除去する技術の開発(農林水産省)

  • 革新的な技術である環境ホルモン物質を分解する微生物、酵素等を活用して不活性化・除去する技術を確立するもの。
  • 食品に含まれる環境ホルモン物質を不活性化・除去する酵素等の検討、リスク評価技術等の開発について、課題の公募、審査、実施課題の決定を行うとともに、これらに基づいて採択した技術開発を支援。
  • 14年度については、現在、公募中であり、今後決定。

10:環境ホルモン物質が溶出するおそれのない食品包装容器の開発(農林水産省)

  • 溶出を防止するコーティング技術、タンパク質、糖質等の天然成分を原料としたプラスチック等の新素材を活用した環境ホルモン物質の溶出のおそれのない食品包装容器を開発するもの。
  • 環境ホルモン物質が溶出するおそれのない食品包装容器の加工技術の開発について、課題の公募、審査、実施課題の決定を行いうとともに、これらに基づいて採択した技術開発を支援し、紙を主原料とした環境ホルモン物質の溶出の恐れのない食品容器の加工技術の開発。
  • 14年度については、現在、公募中であり、今後決定。

11−1:農林水産業における内分泌かく乱物質の動態解明と作用機構に関する総合研究(農林水産省)

  • 環境ホルモン物質として対応すべき重要性が特に高い化学物質(5物質)について、微生物等を活用して分解・無毒化する技術の開発、木炭等により吸着除去する素材の開発等を通じて、農耕地からの流出・拡散を防止する技術を確立。
  • これまで次のような成果をあげることができた。
    • PCB分解菌の酵素遺伝子のDNA相互交換を行い、広い分解能を有する分解酵素や分解菌を得、分子育種手法により、天然の酵素や菌では得られなかったジベンゾフラン、ダイオキシンを分解する広い分解能を有するオキシゲナーゼの構築に成功。
    • フスマ、オガクズを原料に用い、汚染土壌処理用菌体培地の調製に成功。
    • 化学資材施用により、ダイオキシン類汚染土壌で20−40%のダイオキシン類が分解。
    • 八塩素化ダイオキシンの粘土鉱物表面での光分解反応により、一時的に毒性等価係数のより大きなダイオキシンが生成することを確認。
    • ゴルフ場フェアウェーの下層にシマジン分解菌集積木質炭化素材を敷き詰めることで、シマジン散布後一週間で80%以上のシマジン分解率が得られた。
    • 水田土壌(灰色低地土、黄色土)に吸着する粒子径別のダイオキシン類濃度は、見かけの3μm画分土壌粒子で高く、3μm画分土壌粒子を凝集・沈降させる凝集剤として塩化カルシウムに顕著な効果が認められた。

11−2:農作物等有害物質総合調査委託事業(農林水産省)

  • 農林水産に関わる生産現場及び生産物における影響実態を把握するもの。
  • ダイオキシン類(PCDD、PCDF、コプラナーPCB)の影響実態調査に関しては、これまでの調査実績が少なく、さらにデータの充実が必要とされる葉茎菜類、果菜類等の農作物を重点的に計229点において実施。重金属についても、計607点全てにおいて試料の採取、分析を実施し、ダイオキシン220点程度、重金属600点程度の調査地点において試料の採取、分析を行うという本年度の当初目標を達成した。また、調査結果は既存の調査結果の範囲内であった。

11−3:畜産物等有害物質総合調査事業(農林水産省)

  • 安全かつ安定的な畜産物の生産確保等に資する観点から、畜産物におけるダイオキシン類の含有実態について全国的な概況調査を実施するもの。
  • 全国的に廃棄物焼却施設等ダイオキシン類発生源周辺及びそれ以外の地点(調査地点は毎年度異なる地点)を選定し、3年間で飼料作物、畜産物等420検体について調査を実施し、牛乳・乳製品、食肉、鶏卵、飼料等の合計140検体のダイオキシン類(PCDD、PCDF、コプラナーPCB)の賦存状況について、分析を実施し、結果として、既存の他の調査と比較して、ほぼ同程度であった。

11−4:農業用施設等有害物質実態調査事業(農林水産省)

  • 農林水産に関わる生産現場及び生産物における影響実態を把握するもの。
  • 24都府県において、農業用用排水路の水質及び底質のダイオキシン類の賦存量について実態調査を行った。これにより、全体の半数の県ではあるが、ダイオキシン類の賦存量について明らかになった。なお、調査結果は、既存の調査結果の範囲内であった。

12−1:内分泌かく乱物質等漁業影響調査(農林水産省)

  • 化学物質等が海洋水産資源に及ぼす影響について有害性評価を行う方法を確立するもの。
  • 我が国周辺海域等における影響実態の把握、海産生物を用いた試験法の開発等のため、(1)主要な漁獲対象である魚類・貝類を対象として、我が国周辺の水域(大都市周辺2水域、中小都市周辺1水域、バックグラウンド1水域)において影響実態把握及び解析・調査、(2)海産生物(魚類、貝類、甲殻類、底生生物、動物プランクトン)を試験生物とした再生産・繁殖影響に係る生物試験法の開発、(3)化学物質等が海洋水産資源に及ぼす影響を早期発見するための文献情報等を整理した。

12−2:ダイオキシン類等漁業影響調査(農林水産省)

  • 魚介類中のコプラナーPCBを含めたダイオキシン類濃度の削減に向けて、全国の水域、魚種等に係るダイオキシン類の蓄積実態の把握による対策の検討。
  • 魚介類経由のダイオキシン類摂取量の6割超がコプラナーPCBと推定される現状において、魚介類中のコプラナーPCBを含めたダイオキシン類の蓄積実態調査・解析等を実施しており、我が国周辺海域等における蓄積実態の把握を実施。さらに大都市周辺2水域を対象として、魚類、餌生物、底質のコプラナーPCB等濃度を測定するとともに、魚介類への移行・蓄積に関する解析調査を実施中。

13:構造活性相関システムの開発(経済産業省)

  • 化学物質の構造から内分泌かく乱作用の有害性予測評価を迅速に行う、構造活性相関システムの開発を実施するもの。
  • システム開発のための基礎調査として、HTPS(超高速自動分析装置)を使用し、1000物質のデータを収集した。
  • エストロゲン受容体に対する受容体結合予測システムについて、多様な構造の化合物の結合性予測が可能になる等、プロトタイプ完成の目処がたつところまで開発を行った。
  • 現在化学物質の内分泌かく乱作用暫定評価スキームを検討中であり、平成14年度以降は、実際にこのスキームの下、数多くの化学物質高生産量化学物質(100トン以上 約5000物質)等を効率的に選択・分類(スクリーニング)し、有害性評価を行いつつ、こうしたデータを用いて構造活性相関システムを改良・確立する。

14−1:生物の持つ機能を利用した環境中化学物質の高感度検出・計測技術開発(経済産業省)

  • 事業者の環境ホルモンに対するきめ細かい自主管理の促進や環境汚染への適切かつ早期の対応を図るため、生物の持つ高感度な認識・応答機能を利用して、環境中の極微量の環境ホルモンを高感度、広域的、高速、安価に測定できる技術の開発を5年間のスケジュールで実施するもの。
  • 13年度は10-9g/mlレベルの検出感度で、同時多成分で、かつ再現性を高めて測定できる認識素子とトランスデューサーの開発を目標として事業を推進した。特に12年度の研究において課題を残した測定精度及び再現性の向上について検討を加えた。その結果、遺伝子組換え抗体等を用いた認識素子については、10-9g/ml以下のレベルにおいて、再現性良く環境ホルモン等を検出することができる認識素子を作成することに成功した。また、トランスデューサーについても、10-9g/mlのレベルの検出感度における測定精度及び再現性についての改善がはかられた。
  • 今後は、PPT(10-10〜10-12g/m)レベルの検出感度の実現に向けた、さらなる高感度化の実現及び再現性の向上を図る計画である。

14−2:高感度・高速・安価かつ広域的に検出・測定することを可能とする技術等の確立(経済産業省)

  • 環境ホルモン作用が疑われている物質について、高精度高信頼かつ簡易な微量分析方法と標準物質を開発する。
  • これまで、
    1. ポリ塩化ビフェニル(PCB)については、昨年度調製を行った3種の値付けを行い、更に1種の高純度物質の調製を行った。
    2. 有機スズ分析用組成型標準物質に関しては、予定通り、ブチルスズ分析用底質標準物質の認証作業を終了した。
    3. PCBの微量分析法の開発に関しては、高圧溶媒、超臨界二酸化炭素を利用した2種類の抽出方法及びPCBのモニター装置の開発を行った。

  • PCB、有機スズの分析法、標準物質に関して以下の3点について研究開発を行う。
    1. PCBに関しては13年度に引き続き高純度原料の2種の調製および純度測定法を確立し、既調製のPCB1種を含む3種の純度を確定する。さらに、PCBにつき凝固点降下法以外のSIトレーサブルな純度測定についても適用の可能性を検討する。
       一方、別に2種の環境ホルモン関連標純物質の調製を行う。
    2. 有機スズ分析用組成標準物質開発については、フェニルスズ化合物についての標準物質供給の必要性に応えるために、値付けのための信頼性の高い分析法の確立を検討する。
    3. PCBの微量分析法の開発に関しては、これまでに引き続き高圧溶媒を利用した高精度迅速分析法の開発、及び簡易PCBのモニター装置の評価と改良を行う。

14−3:有害物質の発生・曝露機構研究開発(経済産業省)

  • 環境ホルモン様物質の、発生源である事業所からの排出を連続監視し、その周辺への曝露の評価手法を確立する。
  • 分析に関しては、有機スズ化合物の簡易な前処理法を開発し、前処理時間を1/5に、感度を1000倍以上向上させた。また、多成分センサの開発において、鋳型重合法によりビスフェノールに対して約20倍の選択性を有する膜を見出した。また、1枚の基板上に複数個の水晶振動子センサを安定に発振させるための技術開発を行うとともに、センサ駆動回路の見直しにより20倍の高感度化を達成した。マイクロ流体システムに関しては、分析システムを試作するとともに、抗体修飾カラム電極法の開発を行っており、モデル物質ではpptの感度が得られる見通しがついた。
  • 排出源監視手法に関しては、関東地方を5x5kmを単位とする1,288のメッシュに分割した、広域を対象とする大気濃度推定モデルのプロトタイプを開発し、高沸点化学物質のモデルとしてのダイオキシン類の大気濃度及び沈着量の推計に適用し、良好な結果を得ることができた。この結果を元に、モデルの拡散計算方式を3次元差分法数値解析型(オイラー型)に改め、地形情報の組み込みと日平均値算出(昨年度は月平均値算出)への改良を行った。また、モデル開発の基礎データ取得のため、多環芳香族炭化水素等の高沸点化学物質を対象として環境濃度調査を実施し、モデルに必要なパラメータ類、各種データの収集を行い、時間変化、季節変動のパターンなどを検討した。
  • 14年度は、分析手法に関してノニルフェノール、ビスフェノール分子認識膜の水晶振動子への固定化法と、マイクロ流体システムによる環境ホルモンの高速分析法の開発を行うとともに、排出源監視手法に関して、モニタリングデータとの比較検証と改良、モデルの一般への配布・使用に向けて入出力部および可視化システムを検討する。

15:光触媒を利用した分解除去技術(文部科学省)

  • 関連施策として、独立行政法人物質・材料研究機構において実施されているもので、空気中に漏れ出たような低濃度のダイオキシンを光触媒(光エネルギーによって働く触媒)により無毒化することを目指して研究を行っている。
  • 具体的には、酸化チタン及びホーランダイトを対象に検討しており、触媒反応を効率化するための研究、また同時に、高速にしかも効率的に新規の光触媒を開発する技術について検討している。
  • ホーランダイト型触媒については、12年度はペンタクロロフェノールをモデル物質に対しての分解活性を、13年度は実際にヘプタクロロジベンゾダイオキシンに対しての分解活性を確認した。14年度以降については、分解機構・性能の更なる検討、実用化のための問題点の整理、触媒の高機能化などについて検討を進めていく。
  • 触媒の担体については、12年度に多孔性のガラス担体を試作し、13年度は酸化チタンを用いたチタニアナノチューブを作成した。14年度以降はこれらの効率的な組合せを検討し、具体的な適用に向けて研究を進めていく。
  • 触媒の高速合成装置については、12〜13年度に触媒を高速にシステムの開発を終え、14年度以降は具体的な触媒の作成・評価に着手していく。
  • 今後の課題としては、実用化をめざし、高性能な触媒をいかに効率的作り出すか、探索していくかだと考えている。



(2) 委員からの主な発言

(楠田委員)

  • ダイオキシン類の排出量の削減率は、どのくらい上がってきているのか。また、ストック汚染については、どの程度把握しているのか。

    →平成12年のインベントリーでは、2,000g-TEQ強。基準年次の平成9年に比べ7割の削減。政府の目標は平成14年度末に9割削減なので、あと2割の削減が必要。主にその2割は廃棄物処理施設からの削減で達成予定。 ストック汚染のうち、土壌については、常時監視として、定期的に場所を移しつつ年間数千か所のモニタリングを行い、全国の汚染土壌の状況のデータベースの構築を進めている。同様に、もう一つのストックである底質についても、モニタリングを実施するとともに、現在審議会で審議中の環境基準が設定されたら、環境基準を超える底質については、浚渫等の対策が採られることとなる。底質についても土壌とともに最新のモニタリング結果を昨年12月に公表。(環境省)

(都留委員)

  • これまでの3か年である程度の成果を出し、今年度終了予定の事業もあれば、まだ問題点が残されて、更に、伸ばしていかなければならない分野について重点的に平成15年以降、平成16年度も実施していくという事業もあるようだが、ミレニアムプロジェクトの事業の進行管理をどこでやっているのか。また各省庁の連携はどのように行っているのか。

    →基本的には、内閣官房に置かれる当評価・助言会議でいろいろ助言をいただきながら、関係省庁において実施。(内閣官房)
    →環境ホルモンについては、ミレニアムプロジェクトを含む環境ホルモン対策全体について、関係省庁連絡会議を持ち、半年に1度以上は会議を開いて、事業をどう実施するかなど連絡調整をしている。(環境省)

(森田委員)

  • 事業は、行政の調査的な事業があり、現状の把握、対策の検討などが中心のものもあれば、もう少し研究開発的な色彩のものがあり、同じ軸上で評価しにくいところが少しある。それでも必要性という観点からある程度判断できるかと思う。
  • また、もう少し省庁横断的に、専門家がその事業の必要性にまで言及できるような場があればよいが、この短い時間ではちょっと難しい。そういう研究者が議論できるような場があった方がいいかもしれない。時間の取り方とかいろいろな点で必ずしも容易ではないと思うが、その方が建設的に進むかもしれない。

(鈴木委員)

  • 事業実施報告書を官邸HPで閲覧するようにしているとのことだが、適当な場で、もっと積極的にどのような成果が得られたのか公表するチャンスも欲しい。例えば、農水省の農薬についての事業で、メトキシクロールなどは、面白い実験結果が出ているが、ほかの領域の人にはその結果は余り知られていない。専門家から見て非常に有益なデータを、より積極的に一般国民にPRすることを考えた方がいい。

(小泉議長)

  • それに関連して、各省からの報告はよくまとまっており、資料そのものを見るよりも、問題点や注目すべき点などのポイントが、わかりやすい。その意味で今日の会議の議事要旨を作成するに当たっては、委員の発言だけでなく、各省の報告も加えた方がよい。

(都留委員)

  • 全般的に以前と比べて良くなっていると思われるが、各事業に対する詳細な部分についてもいくつか確認した上で、評価したい。この会議の中だけではなかなか聞き難い。

    →この会議に限らず、質問等があれば、各省より各委員に説明するようにしたい。(内閣官房)

(小泉議長)

  • 例えば、超臨界流体の方法や光触媒など、分野外の人間が読んでも進んでいるという印象を受けるので、もう少し体系的に、どの部分が新しい知見か、またこの技術がすぐにこのような形で応用されるというサマリーがあると、ミレニアムプロジェクトとして確かにやった意義があったと一般に理解されるのではないか。

(太田委員)

  • これだけのデータを持っているのだから、ミレニアム予算でこれだけ進んだということを、もう少し情報開示をして、PRしてもいいのではないか。
  • PCBの処理は、民間において、中小企業のものを処理するということでミレニアム事業が進められたが、地元の反対があって結果的にできなかったというのが現実。しかし、この事業が上手くいかなかったことも起因して、PCBの所持者や技術者の機運が高まり、国での処理につながった。30年処理できなかったものが、このような流れで非常に処理が早まり、北九州を中心に全国7か所ぐらいでやるとなったが、私はこのミレニアム予算がついたときは、ここまで進むとは思っていなかった。ミレニアム予算は、21世紀に何かやらなければいかんというのが本来のねらいだと思うので、その点からいうと、PCBについて具体的に実施できたというのは、ミレニアム予算をつくられた成果ではなかったかと高く評価をしたい。

(楠田委員)

  • 評価を行うに当たり、事業の達成度は、経費にかなり関係していると思う。事業によっては、少ない金額で多くの課題を抱えており、どうしてもできない場合にその事業はだめだと言うのは酷ではないかと思う。その観点から、所要経費は、担当者から見て必要かつ十分と判断してよいか。

    →ミレニアムプロジェクトも、個々の予算はそれぞれ単年度ごとに財務省に通常の予算要求をし、審査等を経て決定されている。実際には、その事業の担当者が当初想定した金額よりも最終予算額が少なくなっているということは往々にしてある。(環境省)

(小泉議長)

  • 研究担当者から後これぐらいあると成果がここまで出せた、という意見があると、我々としても理解しやすい。おそらく、全く足りないという議論ではないと思う。

6.今後の進め方等

 本評価・助言会議の今後の進め方として、5月下旬を目途に各委員が個別評価報告書を作成し、これをベースとして、6月中下旬に会議を開催して全体評価報告書をとりまとめることとされた。また、本会議の議事概要については、官邸ホームページに掲載することとされた。