電子政府の実現プロジェクト

電子政府評価・助言会議(第1回)議事概要


T.日時:平成12年5月22日(月)15時〜17時
 
U.場所:総理府地下講堂
 
V.出席者:
礒山隆夫議長、伊藤正雄委員、今井秀樹委員、内田貴委員、大山永昭委員、辻井重男委員、堀部政男委員
(政府側)
内閣内政審議室、総務庁、防衛庁、科学技術庁、法務省、大蔵省、国税庁、通商産業省、運輸省、郵政省、建設省、自治省
W.議題:
  1. 開会
  2. 委員紹介
  3. ミレニアム・プロジェクトの概要説明
    (1)ミレニアム・プロジェクト「電子政府の実現」の骨子
    (2)本評価・助言会議の役割
  4. 関係省庁説明
    (1)申請・届出等手続の電子化推進のための基本的枠組み等
    (2)共通基盤技術開発の構築
     @ セキュリティ技術・汎用電子申請システム開発
     A 公共電気通信システムにおける汎用技術の開発
     B 技術評価基準体系の整備
  5. 今後の進め方等
 
X.議事経過:
  1. 内政審議室より、委員の紹介
  2. 礒山議長あいさつ
  3. 内政審議室より、ミレニアム・プロジェクト「電子政府の実現」の骨子及び電子政府評価・助言会議の役割について説明
  4. 関係省庁より、以下の施策、事業について説明
    (1)申請・届出等手続の電子化推進のための基本的枠組み及び政府認証基盤(GPKI)の構築(総務庁)
    (2)共通基盤技術開発の構築
      @ セキュリティ技術・汎用電子申請システム開発(通商産業省)
      A 公共電気通信システムにおける汎用技術の開発(郵政省)
      B 技術評価基準体系の整備(防衛庁)
  5. 関係省庁からの説明の後、各委員から発言があった。要旨は次のとおり。

(堀部委員)
○ 我が国の電子政府への取組に関して、諸外国に対してはどの程度情報発信しているのか。積極的な情報発信を期待する。

(内田委員)
○ 通商産業省と郵政省とで汎用的な電子申請システムに関して並行して開発することに異論はないが、これらのシステム開発についての最終的な調整はどういう形で行われるのか。いずれかの段階で、政府全体として評価し、どういうシステムを採用するのかを決定するということになると考えられ、その際の評価の客観性・決定過程の透明性が重要である。

(辻井委員)
○ 安全性に対する国民の信頼感を醸成するとともに、技術の標準化や損害賠償の問題などが出てきた場合のことを考えると、セキュリティ技術、暗号技術に対するきちんとした評価基準を持つ必要がある。また、海外との相互承認を考えるに当たっても、セキュリティについての十分な対策を講じておくとともに、永続的に対応していくことが必要である。

(大山委員)
○ 電子政府への取組の評価に当たっては、各省庁の情報化(業務の電子化)の現状や将来計画の姿が明確にされる必要がある。
○ 国民側の認証基盤としては、地方公共団体における個人認証システムの整備も重要である。
○ 技術は環境に適用できるかどうかで進歩するかどうかが決定される。いくら最先端のものだとしても、制度の異なる国のシステムを持ち込んだ場合にそれが日本で機能するとは限らない。最初から方向性を明らかにせずに技術開発を行っても結局つぶれてしまう。その意味で、例えば、現在要求している添付書類については、減らす又はなくすことができるのか、基本的には公的証明書の発行・交付のすべてを電子化していく方向で進めるのか、手数料について定額制をとるのか、従量制をとるのか、といったことについての方向性を示さないと基盤というものも成り立っていかないのではないか。早急に検討を進めることを期待する。

(礒山議長)
○ 国民との接点という観点から、全国の地方公共団体の取組を促進させる事が重要であり、地方公共団体における基盤整備が進められるよう先導していくことが重要である。
○ 本年度の予算だけではなく、中期的な予算計画を明らかにしてもらう必要がある。

(今井委員)
○ 政府認証基盤が前提とする公開鍵暗号方式については、当分の間は大丈夫だが、絶対的なものではなく、いずれは対応できなくなるということを念頭に置いて適切に対応していただきたい。また、政府認証基盤においては、民間認証局との橋渡しも行うブリッジ認証局が重要な役割を果たすと認識しており、民間認証局に対しても、必要な情報提供を行い、全体として有機的に機能するように配慮することが必要である。
○ 現在ある手続を単に電子化するというのではなく、電子政府にあった手続とは何かを考えていく必要がある。

(伊藤委員)
○ 産業界や社会生活者が直接関与するシステムであり、民間側にも相応の準備が必要である。基盤整備の進捗は勿論、各省庁のシステム開発・運用に関する情報は、機を失しないよう民間にも提供をお願いしたい。
○ 先端的な技術開発や基盤整備を伴うが、各省庁のシステム開発と基盤整備のタイミングを失しないための調整が必要であろう。
○ システムの開発・運用の体制については、既に組織や人材等に十分な配慮がなされていることとは思うが、ITの技術的側面とともに、業務側の体制や仕事の仕組み等の改善・効率化が不可欠である。この両面に対して責任を持って対応しうる、人材と体制の整備についてもう一度目を向ける必要があろう。
 特に運営体制は単にオペレーションにとどまらず、環境変化や技術の進歩等に対する遅滞のない対応のために重要である。
○ 大規模な政府調達は、技術や製品の開発、標準化等、国としては勿論民間への影響も大きく、我が国情報化の画期的な進展に資することを期待している。調達体制にも十分意を用いて欲しい。

(堀部委員)
○ 情報公開法制度に基づく開示請求について、手続の電子化をどのように位置づけるのかを考えていくことが必要である。
○ 今後オンライン化を進めていく手続の中には、外国から直接請求する場合もあると考えられ、これに関連して、例えば、国立大学の受験申請手続や受験料の納付をどうするのかといった問題も含めて取り組むことを期待する。

6.今後の進め方等
 本評価・助言会議の今後の進め方として、本年10月若しくは11月頃にプロジェクトの中間報告(申請・届出等手続のオンライン化に係る省庁別アクション・プランの取りまとめを含む。)を、来年3月に年次報告を受け、5月頃までにその評価報告の取りまとめを行っていくこととされた。また、本会議の議事要旨については、官邸ホームページに掲載することとされた。
 なお、各委員が資料等を必要とする場合には、内政審議室に適宜連絡し、内政審議室が関係省庁と調整の上、対応していくこととされた。