燃料電池プロジェクト

平成13年度燃料電池評価・助言会議議事要旨

1.日時:平成13年5月14日(月)   10:00〜12:00

2.場所:内閣府本庁舎地下講堂

3.出席者:柏木議長、太田委員、清水委員、中上委員、山地委員

4.事務局等出席者

内閣官房(近藤参事官)、経済産業省(新エネ課鎌田課長、大東班長)、国土交通省(環境課板崎補佐、住宅生産課小川専門官)、農林水産省(研究開発課西嶋補佐)、環境省(地球温暖化対策課野口補佐)、実施主体(NEDO阿部室長他)

5.議事概要:
○鎌田課長から、燃料電池の現在の状況とミレニアムプロジェクト必要性の説明、および燃料電池実用化戦略研究会と燃料実用化推進協議会の説明がなされた。
○実施主体から、全体概要、自動車用燃料電池、定置用燃料電池に分けて、平成12年度の事業報告平成13年度事業計画の説明がなされた。

 その後以下のような質疑が行われた。

(柏木議長) ISO14000シリーズでは英国が自国基準を国際標準化するなど米英はうまくやっている。燃料電池について日本がISOで主導権をとって行く必要があるが、日本のこれからの戦略は?

(実施主体) 今までヨーロッパが主導権をとる場合が多かったが、燃料電池では主体的に参加している。ISO、IECで議論が始まったばかりであり、後追いではない。主導を取れると思っている。

(太田委員) 燃料電池本体の性能を上げないと、現状では普及は難しいと思うが、現在のレベルをどう考えているのか?

(実施主体) 燃料電池、特に自動車用は競争が激しく我々も十分な情報は入手していないが、日本は世界に遅れてはいないと認識している。

(太田委員) 日本は特に耐久性の面で遅れていると思うし、性能ももう一段のレベルアップが必要であり、素材、要素開発を加速する必要がある。膜については現状より作動温度を20〜30℃上げる必要があるが、そういう膜の性能も測定できるようにする必要がある。

(鎌田課長) 技術開発、特に要素技術開発については、6月下旬に開催予定の燃料電池実用化戦略研究会に燃料電池の技術開発戦略を提出する予定である。

(太田委員) 私は膜とカソードの性能評価が特に重要と思っている。

(柏木議長) 定置用燃料電池の周辺技術で、冷熱変換はしないと使用時期、規模が限られるので重要である。

(実施主体) 現在はとりあえず、本体を中心にやっている。 官民の役割分担の問題もあるが、NEDOとしては注視して行きたい。

(中上委員) 自動車は国際化しやすいが、定置用はライフスタイルで評価が違ってくるので、国際標準化はより大変ではないか。その辺を考慮して実施する必要がある。

(柏木議長) 定置用の国際標準化の戦略は?

(実施主体) ご指摘の点は十分検討したい。

(柏木議長) 産構審でも標準化の話が出た。経済産業省とのリンクは?

(実施主体) 経済産業省産業技術環境局基準認証ユニットと連絡をとってやっている。

(山地委員) 今までの基準・標準はハードが中心だが、燃料電池は技術開発進行中でパフォーマンススタンダードを先取りしたものを考える必要がある。 個々の項目についてはわかるが、全体のストーリーが見えない。

(清水委員) 自動車の試験法を日本から提案したいが、タイミング的に平成15年では遅いのではないか。

(実施主体) タイミングについては世の中の動きを見て検討したい。

(太田委員) 燃料電池では、効率、出力だけではなく電流電圧特性がベースである。定格電流は記載されているが、電圧は?電流密度は?

(実施主体) 秘密保持には各社ナーバスになっていて出しにくい。この事業は試験方法を作るのが目的である。電流密度については、有効面積を教えてもらっていない。

(太田委員) 電流密度によって評価が違ってくる。

(実施主体) 自動車と定置用の連絡をとって、できるだけ埋めていきたい。

(太田委員) 効率については、自動車用がLHV、定置用がHHVで表示される場合が多いようだがその統一は?

(実施主体) まだその議論には至っていない。

(柏木議長) 自動車の東京会議での提案内容は?

(実施主体) 水素のガス安全、電気安全(高圧電流・電圧)に関する最上位概念についてである。

(柏木議長) 日本としての燃料電池自動車燃料の方向性は?

(鎌田課長) 燃料選択はしない。

(実施主体) ガソリン系はまだものが無いのでできない。

(柏木議長) 燃料を絞っていく戦略はあるのか。

(実施主体) 民間がどう考えるかにかかっている。

(柏木議長) 国際標準化は日本単独では負ける。ほかと組むことを考える必要がある。

(鎌田課長) 国際標準化の提案には実際のデータを持っていないと弱いことがあり、そのデータを得るのがこの事業の目的である。

(太田委員) 燃料のコンタミについて、イオウは当然として、ガソリン中の芳香族や不飽和分が改質できるのか事前につめておく必要あり。

(実施主体) 技術開発と連携を取りながらやっていきたい。

(太田委員) 燃費計測の電流法は水素だけか?メタノールは?

(実施主体) 改質するものはカーボンバランス法になる。メタノールとガソリン系では若干違いがありえる。

(山地委員) タンクの破壊試験は既にCNGでやられているのでは。同様にコ−ドの燃焼もEVやハイブリット車でやられているのではないか。

(実施主体) 水素に対する基準・標準が無いのが問題。ISO TC197でもタンクに対する外からの力に対する項目はない。結果的にCNGと同じになるという事はありえる。

(清水委員) 車にはシステムとして乗せるので、システムとしてみる必要があるのではないか。

(実施主体) 最終的には車として評価することになるが、ここではその前の構造要件や取り付け基準等までと考えている。

(清水委員) 定置用について規格とレギュレーションの関係はTC105ではどうなっているのか。

(実施主体) きちんとした基準がいるものとあるレベルの必要を満たせばよいものとがあり、その区別は議論中である。

(近藤参事官) 今日の話を聞いていて、先生方と実施主体で認識が違うところがあるように思う。
 1つにはスピード感に欠ける感じがする。
 また、CNGタンクに関する山地委員の質問には正面から答えていない。私もCNGでやっていないはずはないと思う。私は燃料電池研究者なので燃料電池以外は知りませんというのはだめだ。世界に技術で遅れてはいけないし、戦略目的にできるような研究開発をする必要がある。

○ 委員個別の年次報告書を5月21日(月)までに、事務局に提出していただき、その後座長により年次報告書を作成することなった。

以上