IT21(情報通信21世紀計画)プロジェクト


ミレニアム・IT21・プロジェクト/平成15年度評価報告書を踏まえた対応方針


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事業名評価報告書における指摘
(改善すべき点)
評価を踏まえた対応方針
インターネット・ハードウェア分野
2−1 光化技術
1) 幹線系超高速フォトニックネットワーク技術(旧トータル光通信技術)
○ 本技術分野は国際競争が激しいため、引き続き積極的な特許出願を期待する。学会発表や特許出願を行った内容については、より積極的に海外の研究者との交流を進めるべき。
○ 基礎技術の応用化達成度と、普及・実用化へ向けた量産への技術的な課題を考慮することが、超高速フォトニックネットワーク技術への期待。コスト的な展開にも挑戦しつつ進めるべき。
○ 個々要素技術の開発段階から実用化段階にいたるシナリオ(開発コスト、実用化段階での経済効果など)を示し、それらの統合化・総合化した社会システムとしてのパイロットモデルなど指針にして、具体的な予測値・目標値を示すべき。
○ 光ネットワークに集中し、使えるものに仕上げるとの観点を再確認して、成果をより魅力的にしてもらうことを期待。
○ まだ実証が済んでいない研究開発はすみやかに実施すべき。
○ 本研究開発テーマにおいて、特許出願については研究開発開始から平成15年度までの間、国内25件、外国16件の特許出願の実績があり、今後も積極的に進める。
 また、海外の研究者との交流については、これまで、著名な国際学会である欧州のECOC、米国のOFCに投稿し、発表を通じて研究者との意見交換等交流を進めてきたが、今後もこれら国際学会、シンポジウム等への発表を積極的に行う。
○ 長距離WDM伝送の普及・実用化に関しては、運用コスト低減に必要となるシステム消費電力低減技術を中心とした研究開発等を推進しているところ。また、サブシステムの量産化・コスト低減に関しては、性能を維持しつつ、構成の簡素化等による対応を検討している。
○ 本研究開発の成果である要素技術を総合し、実用システム化を図る観点から、各研究テーマを組み合わせた上で、最終年度に伝送容量、チャネル速度等の具体的な数値目標を達成するためのパイロットモデル実証実験を実施する予定。
○ WDM、超高速光技術及びこれらを組み合わせたバースト型フォトニックネットワークの実用化に向けて要素技術を総合することを目指し、積極的に推進している。なお各技術については、ネットワークの実用化に不可欠な技術を考慮した上で、研究開発を推進している。
○ 現在実証実験を実施中の研究課題については、積極的かつ精力的に推進しているところであり、本研究開発プロジェクトの終了する平成17年度において、各研究テーマを組み合わせたシステム総合の実証実験を行うことにしており、個々の研究テーマはそれまでに実証実験を終える予定。
2) アクセス系超高速フォトニックネットワーク技術(旧光ネットワーク技術)
○ 実用化へ向けた光バーストスイッチとしての応用面の研究展開を、場合によっては独立して進めることも検討すべき。
○ 国際標準化を図るのであれば、海外との協力体制を確立すべき。
○ 実用化・標準化を念頭において、より精力的に実証に取り組み、すぐに使える技術とすべき。
○ 社会システムに組み込まれるための実用化技術の追求のシナリオを描くべき。
○ 光バーストスイッチング技術については、大容量コンテンツの配信サービス等新規のサービスを創出する重要な技術と認識しており、実施機関どうしの共同実験を通してシステム化技術を高めているところ。必要に応じて、新たな研究開発への分岐等の可能性も検討する。
○ 諸外国における研究開発及び標準化活動の動向を注視しつつ、必要な技術について、海外との連携を図り国際標準化に向けた対応を行う予定。
○ 光バーストスイッチング技術等について、実用化・標準化を考慮した技術の研究開発にも取り組んでいるところ。
○ 光バーストスイッチング技術等の本テーマの技術に関しては、波長パス技術等のフォトニックネットワーク技術との整合が取れており、また、標準化プロトコルの拡張等現状技術へのスムーズな導入が可能となるよう検討しているところ。
3)
4)
インターネットノード全光化技術の研究開発(旧 光ルーティング技術の研究開発+超高速光ルータの研究開発)
○ 実用化につなげるための手順の検討や組織強化が必要である。基礎的な研究開発で終わらないようすべき。
○ 研究の成果として焦点をあてているクロストークをはじめとした技術が、従来技術、あるいは他で利用されている技術との比較の中で、どのような先端的な成果をあげているのかを明確にすべき。
○ 各社の分担、特徴、重なって競争している内容、手分けしている分担項目などわかるようにし、研究成果の開示の方針を明確にすべき。
○ 市場動向等を反映した基本方式の考案、装置の小型化・低コスト化、高信頼化等実用化に向けた取組を行っており、その成果を光変換器等の光ネットワーク製品へ適用する予定。
○ 本研究開発において、課題の一つであるチャネル間クロストーク抑圧に関し、従来実現していなかったAOTF集積化技術に取り組むことで、波長ルーティングノードのAOTFサブシステム部分につき、性能・安定性を維持しつつ、小型化を実現する等着実な成果を上げているところ。今後とも他の関連技術等と十分な比較・検討を行った上で、成果の意義・重要性を明確にするもの。
○ 研究推進委員会等の定期的な開催により、各社の分担等を明確にした上で実施機関どうしの連携効果も活用した研究開発を実施しており、複数機関の共同による成果については各々の貢献度を明確にする等、公正な方法で研究成果の開示を行っている。
5) フェムト秒テクノロジーの研究開発
○ 実用化する技術の市場創出規模を検討して欲しい。
○ 引き続き研究開発に努力いただきたい。
○ ヨーロッパを中心とした競争的な研究成果との方向性の中で、他とは差別化した研究成果をあげる方向で、さらに進化してほしい。
○ 技術の独りよがりにならないよう、対抗馬とのベンチマーク比較を行うなど、市場を見通した取組をしてほしい。
○ 世の中で使われる為の環境整備を地道に行う必要があるのではないか。
○ 実用化を促進するための新たな政策展開が必要。
○ 通信技術など具体的に実用化、事業化するための情報公開の方針を開示することが必要と思われる。
○ 各社の事業部門、等と連携してFESTA開発中の各デバイス毎の市場規模や、デバイスのコスト試算を行っている。現状、想定される超高速光デバイス分野の市場規模は、合わせて4,000億円程度と見込んでいる。現在、システム部門と連携して開発したデバイスの応用分野を検討しており、サーバー間の超高速データ転送や大容量ルーターバックプレーンの光インターコネクション、100Gb/sを超える構内LAN、等の新たな分野への応用に期待が寄せられている。これらの検討結果によっては、更に大きな市場規模が創出されるものと考えている。
○ プロジェクト終了後は、各分散研で実用化に向けて研究開発を推進するとともに、将来新たな展開が期待できる新規の要素技術は、研究開発用の装置とともに産総研に技術継承し、企業と連携して研究開発を継続する。
○ (2つの指摘事項に対する対応方針)欧米を中心とする研究開発の状況等は、学会発表・論文を通じて情報収集しているが、類似デバイス技術等とのベンチマーク比較等を行って、FESTA開発デバイスの優位性を確保しつつ、PC‐SMZ、ISBT、等々このプロジェクトの中で創生された技術を差別化技術と位置づけ、ユーザー連携を含めた研究開発を推進している。
○ 国内外の学会やインターオプト等の展示会、FST国際ワークショップ、FSTフォーラム、日欧米シンポジウム、等々を通じて、FESTA開発中のデバイスの優位性のアピールと一般への広報活動を積極的に進めており、かつFSTシステム検討委員会や各社のシステム部門、(独)情報通信研究機構など省庁の枠を越えてユーザーと連携して適用システムを検討する等、実用化に向けた研究開発を推進するなど、世の中で使われるための環境整備を地道に進めている。
○ 実用化を促進するための政策展開の一つとして産総研とともに 各企業の光通信システム開発者をメンバにした次世代光技術検討会を開催する等、FESTA開発デバイスを適用する新規テーマを検討した。
○ 知財権は、組合員各社に帰属しており、各社の方針に従うこととしている。既にベンチャー企業に特許を売却したり、実施契約を締結した実績がある。 
2−2 次世代LEO
  次世代LEO
○ 低軌道周回衛星の技術に関しては、通信の目的、通信アーキテクチャの中でのシステムの位置づけに関する明確な定義と、研究戦略を明らかにすべき。
○ 最先端かつ戦略的技術開発であるにしては特許の出願件数が少ない。参加企業が独自に取得しているのかを含め、改善が期待される。他国に対して日本の優位性を確保するためにも、多くの特許出願をすべき。
○ インターネット・P2Pが今は重要でありその部分のレベル向上を図るべき。
○ 衛星ばかりでなく、地上系システムをもっと考慮し、システム全体としてのバランスを保つべき。
○ 低軌道周回衛星(LEO)システムは、Rural地域および海洋、空域などをカバーできる真に地理的な汎地球通信システムであり、その技術を国として保有することは有用である。また、Urban地域を中心に地上系通信網への依存性が高まれば高まるほど、大規模災害時のバックアップ(常時・待機利用)の能力と多様性の確保が必須であり、この意味でもLEOシステムの構築は有用である。しかし、地上携帯電話の普及により、低軌道周回衛星(LEO)を使った通信システムの商業的拡大の見通しが減少したため、平成14年に今後の課題設定について検討を行った結果、要素技術のうち光衛星間通信技術については、宇宙空間における大容量通信技術として、大規模LEOシステムの基幹回線としてのみならず、観測衛星からのデータ中継や惑星探査機との通信等、様々なシステムに応用可能な基礎技術であるため、本技術に重点化して宇宙実証を行うこととしている。
○ ご指摘の通り、今までの開発成果の中からも特許発掘作業を実施し、特許を出すよう鋭意努力していく。
○ (2つの指摘事項に対する対応方針)ご指摘のとおり、ネットワーク技術に関しては、P2Pを意識するとともに、地上系システムについても、衛星との補完関係を考慮しつつ、地上設備を利用して可能な限り研究を行う予定。
 
2−4 マルチメディアの高度化2
1) オブジェクト連動データ放送システムの研究開発
○ 今後も継続してシステムの利便性の向上を図るべき。
○ インターフェースの目的でオブジェクトと連動するサービスを作ること、映像データの中でのオブジェクトの認識とをどのように新しい発展性を持たせるかということを明確にすべき。
○ 指差しによるオブジェクトの指定も一つの方法であるが、その他の方法についても利用者の意見を基に検討すべき。
○ 解決すべき又はチャレンジすべき具体的な技術の課題が抽象的である。技術開発のシナリオ及びキーとなるチャレンジすべき目標技術を明確化すべき。
○ オブジェクトを利用者が容易に指し示すことを可能とするこの技術を現状の方式に捕われず種々の状況に応じて使い分けるというスタンスで評価すべき。
○ 平成16年度で基礎研究は終了する。放送を利用した情報提供の仕組み及びそのインターフェースとして大きな成果が得られた。
 今後、システムの利便性向上に2つのアプローチが必要。1つは制作者側が放送コンテンツに関連するメタデータを容易に制作できる仕組みを開発すること。もう一つは、"指さし"以外のインターフェースとして情報家電との連携動作を実現することである。
○ オブジェクトと連動するサービスは、教育・社会教養分野やTVショッピング・CM等で多様な連動サービスが実現可能である。また、スポーツ中継でも情報サービスが提供可能である。
 ただし、リアルタイム抽出やメタデータ処理、放送規格での採用等において課題が残っている。多種多様で良質な情報を持つ放送局のメタデータを活用・展開するサービスとして実用化することが今後の課題である。今後、インターネットとの連動等に関し研究が必要である。
○ 平成15年度の研究開発において、レーザポインタ・PDAやジャイロセンサーを使ったポインターによる"指さし"の実証実験も実施している。"指さし"技術の様な高度映像処理技術を必要とし、かつ、情報格差是正に寄与するインターフェースは、国が積極的に研究開発を先導すべきであるが、端末側の仕組みはサービス実用化時における民間アイデアに任せる部分が大きいと考えている。ただし、情報家電とのインターフェース部分等は継続して研究開発が必要であると考えている。
○ (2つの指摘事項に対する対応方針)オブジェクト分離追跡技術に関する具体的な目標として、オブジェクト抽出処理の精度と速度に関して、動きの少ない画像に関しては10GIPS(Giga Instruction Per Second)の性能を有する計算機を用いることで、10個の独立したオブジェクトを95%の精度で、1映像フレーム当りの処理時間30ミリ秒以内で追跡可能なことを目標とする。また、複雑なシーンとして、他のオブジェクトの陰に隠れたり、フレームアウトした後に、再びオブジェクトが現れたときに、再度、オブジェクトを設定することなく、連続したオブジェクト抽出が可能なシステムの開発を目標とする。
 ストリームデータ蓄積技術に関する具体的な目標として、再生を指定してから実際に再生表示が行われるまでの所要時間は、目標値(2秒以内)であること。また情報データにアクセスして表示が行われるまでの所要時間は、目標値(情報データ送出間隔+1秒以内)であることを目標とする。
イメージコントローラ技術に関する目標として、表示画面に触れずに指をさすだけで画面内のオブジェクトを指定できるシステムの開発を行い、オブジェクト数が10程度あっても、発話など他のモダリティを利用して、その中から視聴者が指示したオブジェクトを選択できること。複数の視聴者がいてもその中の一人がオブジェクトの選択ができることを目標とする。また、簡易バージョンを想定して、リモコン等を使用した方式でのメタデータ表示処理を目標とする。
 
3) 次世代放送方式の研究開発
○ 平成16年度がプロジェクトの最終年度になるので、実用化への道を明らかにすべき。
○ 実際に試作システムを用いて、一般の視聴者などから広く意見を吸収するなどの実験を行うと効果的。特にナビゲーションシステムは、ユーザーの多様化した要求にフレキシブルに対応するものであるべき。
○ こうした技術が、ドメスティックな一つ一つの技術が発展するということではなく、今後の取り組みとしては国際的な標準化を視野に入れて提案されることが望まれる。
○ 平成16年度に最終実験システムによる評価実験を行うとともに、実番組受信によるデモシステムを完成させ、機会を捉えてデモンストレーションを行うことにより、実用化への道を明らかにする。
○ 平成16年度に試作するデモシステムを更に小型化して展示・試用し、一般視聴者または関係者からの意見を広く吸収する方策を検討する。
 特にナビゲーションシステムでは、異なる嗜好やプロファイルデータを有する複数のユーザーによる試用を通じて、多様化した要求にフレキシブルに対応できる方法を検証し提案する。
○ 平成15年度には、ICCE2003(米国)やIBC2003(オランダ)で発表し中間成果を国際的な場で公表した。平成16年度ではさらに改良した実験システムによる成果をICCE2005(米国)にて発表することを予定している。また、国際的な関連分野の技術との比較において今後の対応策を検討する。
4) ISDB技術の研究開発
○ 通信技術の利用ということに関する関連技術と、国際的な競争状況の中で研究活動に対する評価を考えていくことが重要。
○ IP網に関わる検討に今後注力して欲しい。
○ デジタル放送での通信技術の利用にあたり、通信関連技術の動向について調査を継続するとともに、次世代デジタル放送サービスのプロトモデルを構築する。
 また、デジタル放送波とIP網とで受信したコンテンツの同期再生方式に関してISCIT2004などの国際シンポジウムで発表するほか、標準化を視野にMPEG、TV−anytime、ARIB等での活動にも積極的に取り組む。
○ デジタル放送波とIP網のコンテンツの同期受信においては、デジタル放送波の遅延よりもIP網における伝送遅延やジッタ等の問題の解決が重要な課題であることから、安定受信のための伝送遅延補償技術や同期再生技術等の早期確立に努める。
5) 高精細・立体・臨場感コンテント技術に関する研究開発
○ 数値的要求条件を明確にすべき。
○ 映画その他も含めた国際的な競争の激しい分野であるので、国際的な競争力を目指して進めていくことが望ましい。
○ 映像制作現場に密着した技術開発のあり方を戦略的に立てるべき。
○ 本研究開発テーマを遂行するにしたがって、技術的なブレークスルーの必要性が明確になってきているのではないか。今年が最終年度であることを考えると、明確な成果を出すことが強く望まれる。
○ 各技術の定量的な評価は難しいとは思うが、たとえそれが一ポイントであってもよい。示すのと示さないのとでは大違いである。是非定性的な記述以外に、定量的な部分を評価に加えることを望む。
○ 実用化に向けて、さらなるデータ処理の高速性が必要となるため、重点をおいて開発すべき。
○ 処理の対象物によって形状や色彩が異なるため、オブジェクトの制作時間や画像合成・レンダリングに要する時間について共通した要求条件を設定することは困難であることから、処理対象を例示して目標値を設定することとしたい。
○ 放送用番組素材と映画用映像素材では、その制作手法が異なっているが、放送用番組素材については世界的にハイビジョン化の潮流が進んでいる。これまで未着手であったハイビジョンレベルでのオブジェクト制作やリアルタイムレンダリング技術の実現は、放送以外の各種映像制作の分野にインパクトを与えるものであり、国際的な競争力という点でも優位性を確保していると思われる。
○ 放送用番組については、多チャンネル化が進む中での番組制作時間短縮という映像制作現場の切実な要望があったため、本研究テーマの技術が切望されたもの。今後も制作現場との連絡を密にし、技術開発を戦略的に進めるよう努める。
○ 実写ベース3Dオブジェクトの作成及び3次元映像との合成およびリアルタイムレンダリングについて、多様な素材を扱う場合の各要素技術における課題や問題点について、従来手法で解決できなかった技術を開発するよう努めているところ。最終年度にあたり、これらを踏まえたトータルシステムのデモを実施するなど、技術の公開も含めて対応していく予定。
○ 数値目標や要求条件の設定が非常に困難な分野であるため、処理対象を例示して数値目標や達成度を具体的な数値で示すこととしたい。
○ 実用化に向けては映像コンテンツの内容が重要で、その意味では動画像のリアルタイムレンダリングの可否が大きな課題である。データ処理の高速化もこの点を重視して開発を進める予定である。
6) ユーザーオリエンテッドマルチメデイア技術の研究開発
○ 国際的な評価と、競争の体制が重要である。実用化に向けた議論を含めた比較評価に取り組んでいくと良い。
○ より完成度の高いものにするには、対象映像の組織的かつ論理的な分類を行うべき。
○ 実際の放送での処理が可能であるかを確認し、製品化することを検討すべき。
○ 商用品の差別化技術に閉じないよう、他企業との連携や標準化などの方策も積極的に展開すべき。
○ 人間の生理、心理面からの検討を深めるべき。
○ これまでに国際会議などで研究成果の発表を行ってきた。本年度も実用性を含めて他の手法と比較実験を行い、査読付き論文に投稿する予定である。
○ 本年度に実施するモニター調査の結果を参考にしながら映像の種類ごとにユーザーにとって最適な表示方法を明らかにしたい。そして、その表示制御を実現するアルゴリズムを開発する予定である。
○ 本年度にシミュレーション実験を行い、製品として実現するのに必要なスペック(リアルタイムに表示制御可能な端末の仕様、端末機能を構成するハードモジュールと必要なデータ処理性能、端末で破綻が起こらないデータ作成方法(データ量や複雑度))を明らかにする予定である。
○ 本研究開発で用いている移動物体の領域を表現する方式は国際標準MPEG−7に採用されているもので、各国、各社で受け入れやすい技術であると考える。
 また、実用化のために不足している規格があれば、事業化計画の一環としてARIB等の標準化機関への提案を検討する。
○ 本研究開発によって実現可能となる、個人嗜好に合わせたオブジェクト単位での隠蔽は、これまでにない新しい表示方法であり、人間の生理、心理面からの検討も必要であると考える。本年度に、モニター調査を行い、利用者の意見・印象を収集する予定である。この観点での改良は製品化に向けた今後の課題としたい。
コンピューティング・ソフトウェア分野
3−1 次世代ソフトウェア対応
  未踏ソフトウェア創造事業
○ わが国のソフトウェア人材を発掘し、突出した才能を見つけ出すには多くの人が応募する状況にならなければならない。プロジェクト自体の宣伝もさることながら、これまでの成功例や失敗例について詳しく分析して公開していく必要があるのではないか。これにより応募者がプロジェクトの中でどう動けば成功していくのかが明確になり、安心して応募できるようになると思う。IPA・プロジェクトマネージャ・プロジェクト管理組織によって、個々の事例に関して問題点の抽出・分析を抜かりなく行って欲しい。
○ 失敗が有るはずで、その問題分析と体験集積をつくるべき。
○ より多くの優秀な人材が発掘される可能性を、これまでの経験をもとに新たに検討いただきたい。
○ 一般へ広く周知させる努力をすべきである。
○ 『未踏ソフト創造』の概念は語感から理解できるが、明確な定義が必要。特に将来にわたり普遍的かつ透明な運営体制を確立することが必要。特に未踏ソフトの領域、レベル、機能、開発手法、環境などによって対象の広がりを誘導する施策が必要。
○ 今後も同様に取り組んで欲しい。
○ フォローアップを行うことにより、更なる支援の必要性を明確にすることが必要。
○ (2つの指摘事項に対する対応方針)開発者及びプロジェクト管理組織に対して毎年度行っているフォローアップアンケートを継続し、当初の期待以上の開発成果を上げた案件、あるいは開発成果が上がらなかった案件等を対象に個別ヒアリング等を実施してその原因・問題点について分析する。これらの分析結果については、一般に公開し、より良い事業運営を通じてより良い事業成果が得られるように努める。
 
○ 多くの優秀な人材が幅広い分野から発掘できるよう、より幅の広いジャンルのPMを選定するように努める。
○ 成果発表会等による開発成果の広報活動を引き続き実施するとともに、スーパークリエーターの認定証の交付を新たに導入し、未踏事業の周知や開発成果の広報について更なる努力を図る。
○ 未踏ソフトウェア創造事業は、ソフトウェア関連分野における独創性を有した優れた個人(スーパークリエータ)の発掘を目的とし、(平均的な評価でなく)PMの独自の視点によってスーパークリエーターの評価をしていただいてきたが、一般的にわかりやすく説明できる統一的な基準を整理し、その上でPM毎に具体的な評価の基準を設けていただくこととし、これらの統一的な認定基準およびPM毎の評価基準を公開する。
○ (2つの指摘事項に対する対応方針)フォローアップアンケートの実施により、これまでの本事業の成果を整理し、本事業継続の必要性を明確にする。また、各案件への技術開発支援終了後においても、事業化支援のため、金融機関等とのマッチングを実施する。
 
3−2 アーキテクチャ対応
1) インタラクティブ情報網基盤技術の研究開発
○ GRIDに関しては、世界のトップ技術を開発するという意気込みはよいが、それがどういう技術を開発したことになっているのかの明示が欲しい。また、世界的に研究が進められているとはいえ、開発技術がどう現実に使われるかの方向性を示したり、実用性を評価することが必要である。その作業がスコープに入っているのであれば明確に評価して欲しい。
 インターフェスについては、利用環境や方式限界など、技術の適用範囲を、今後明確にしていって欲しい。
○ 知適財産権確保の確保状況を示して欲しい。
○ グリッド技術に関しては、クラスタコンピュータへ転換した事で超大規模接続が可能となるため、安全で安定したスケーラビリティの高いソフトウェアの開発・改良・検証が更に必要であると思われる。特にセキュリティに関してはこれまで以上に力を注ぐ必要があり、大規模接続時の検証などをソフトウェアの公開も含めて更に進めていく必要がある。ヒューマンインターフェース技術に関しては、認識率を高めるために今後研究・改良が必要なものもあるが、音声インターフェース技術など完成度の高いものもあり、グリッド技術も含めて更なる知的財産権の確保に勤める必要がある。
○ きわめて挑戦的な研究開発であることは明らかであるが、研究が進展するとともに、新たな課題や問題点も明らかになってきているのではないかと推察する。グリッドといえども、何でもできるわけではないので、これらの点を明らかにすることも重要である。
○ 競争力を広げていくという意味で、国際的に通用する成果をあげることを期待する。
○ グリッドの研究開発は極めて重要である。グローバス/IBMの牙城を切りだすようなOS、ミドルウェアの研究・開発に向けてさらなる努力を望む。
○ 本研究の最終形態・ゴールあるいは本研究の予算と人員で推進する目標となる仕様を明確にしてほしい。
○ 単体のコンピュータではできないアプリケーションの具体例を探してきて進めるべき。
○ 目的に依存して、ハード・ソフトの構成要件が異なるのではないかと考える。例えば、特定人物とその動きを捕捉するために物理的に離れたコンピュータを連携させる場合と、多数のコンピュータを用いて実質的に超並列コンピュータと同等の能力を実現する場合の違いである。このことを明確にすることが必要と考える。
○ 事業化に対するイメージ・シナリオを描くことが望まれる。
○ メタコンピューティング技術として広域に分散した多数のコンピュータを接続して安定稼働させるためのソフトウェア開発と運用技術の開発を行い2TFlopsを実現した。困難な条件下を想定して開発された技術は例えばデータセンターのような一般的な環境で十分実用的な高速処理の実現が期待される。実用性の評価は本プロジェクトの範囲外であるが、別途ビジネスグリッド等のプロジェクトで実証的な実験により検証する。
 インタフェースについては実世界でのインタフェース技術を目指しているので、技術の適用範囲の明確化、目標となる仕様の設定は難しいが、利用環境を明確にした上で目標設定することは重要である。特に音声インタフェースに関しては平成16年度からは実環境での評価を行う。詳細な目標値については後述のコメントに対する回答の中で示す。
○ グリッド技術における基盤的ソフトウェアに関しては著作権として保護されるもののオープンソース戦略を採る。またインタフェース技術については知的財産確保が成果公表に優先すると考えている。画像インタフェースに関しては特許国内出願7件、国際出願3件を出願済みである。音声インターフェースについては主にソフトウェアライセンスで知的財産権の確保を行っている。これまでにシステムの安定している一部分のソフトウェアを2社に有償提供している。今後システムの十分な評価を行ったうえで、システム全体をライセンス契約で有償提供することを考えておりすでに1社と交渉している。
○ グリッドについて、国際的な標準化動向を注視しながらセキュリティの確保とスケーラビリティを考慮しながら開発を進める。またグリッド、インタフェースとも知的財産については上記の回答を参照されたい。
○ 平成16年度について、特にグリッドについてのご指摘、左記の点に留意して研究を遂行する。
○ (2つの指摘事項に対する対応方針)ありがとうございます。期待に添えるよう努力致します。
 
○ グリッドについては世界規模のグリッド環境を構築し、10TFlopsの実現を目指す。またユーザインタフェース部分について、実験室外での人物追跡成功率:95%、複数人物動的顔認識率95%、複数人物位置フリー腕さし認識(認識率95%)を目指す。また音声認識については信号雑音比 0dBの実環境において、発話タイミングの検出率95%、話者位置推定精度±5°、500語程度のコマンドなどの単語認識タスクに対し、認識率90%を目指す。
○ (2つの指摘事項に対する対応方針)ステレオカメラを多数設置する場合、実時間データを1ヶ所に集中させることは実現性が低く、個々のセンサーにインテリジェンスを持たせ、分散的に実時間処理をさせる仕組みを構築する必要性が出てきた。そこで、現在、個々の分散モジュールでの機能分散方式を検討している。一方、大量データ処理による高臨場感ディスプレイはグリッドとの整合性が高く、その検証を進める予定である。具体的には、注視・動作・対話インタフェースによってユーザー低負荷の仮想2Dディスプレイ群操作および3次元オブジェクト操作環境を構築し、大規模計算インタラクティブ可視化用プラットホームを実現する。オブジェクトカリング(Object Culling)および動画テクスチャマッピング等のグラフィック処理において仮想計算資源を活用する技術を開発する。そのためのインタフェースとして、位置フリーを目指した画像・音声によるヒューマンインタフェースが有効であると考えている。
 
○ グリッドについては、例えばデータセンターを利用したASP事業においては、メタコンピューティング技術は欠かすことの出来ない技術である。今後は事業化の実証に向けたシナリオを念頭に置きつつ、開発を継続して行きたい。インタフェースについては食品工場のように、HACCP規格の下で情報機器に触れることが許されなかったような現場でのネットワークと情報機器導入が期待され、すでに企業との連携を行っている。また、駅プラットフォームや踏切での安全管理での応用も可能であり、東急電鉄と連携して現地での実証実験を行い、実用化へ向けての議論を行っている。また音声認識ソフトウェアメーカなど複数の企業と、現在、将来の事業化も視野にいれた共同研究について交渉しており、これらのメーカの製品に組込むことを第1ステップとして事業化を考えている。
コンピューティング・ハードウェア分野
4−1 半導体
1) 革新的電子材料技術(強相関エレクトロニクス)の研究開発
○ こうした研究がどのような可能性を持ち、どのような位置づけにあるかということをきちんと表現していくことが重要である。
○ いくつかの要素技術のうち、実用化に結びつくものをなるべく早く見抜いた上で、その技術を生かすためにどういう技術・材料が必要になるかを提案して頂きたい。
○ 実用的な商品(システム)開発のシナリオがほしい。
○ 本研究は、従来の半導体デバイスだけでは到達し得ない、全く新しいデバイス機能を有する強相関電子材料を開発することにある。外部からのわずかな磁気・電子・光などの刺激によりその電子特性を超高速で制御・変化させる革新的な電子材料を創製し、ナノスケール構造設計を用いて制御しながら電子デバイス技術等エレクトロニクス全般への応用を図ることを目指している。このような研究プロジェクトの意義と位置づけに関しては、国内外の学術誌ならびに学会・講演会において絶えず情報発信を行ってきているところではあるが、産業界へのアピールも含め、今後もより一層注力したい。
○ 本研究プロジェクトでは、これまで、遷移金属酸化物・有機パイ電子物質における強相関新物質相の創製や、巨大非線形光学効果、金属・絶縁体転移に基づく高速巨大応答、強相関絶縁体やその界面における巨大抵抗スイッチ効果などの革新的なデバイス機能について、発見とメカニズム解明からその高機能化にいたるまでを一貫して取り組んできた。これら本研究プロジェクトで開発された要素技術の中で、実用化に向けて一歩進んだフェーズに入りつつあるものとして、強相関スピントンネル素子や強相関抵抗変化不揮発性メモリ(R-RRAM)、界面評価技術などがあり、これらを念頭に強相関物質の先進デバイスプロセス開発も同時に進めてきている。今後とも、産業界との連携をはかりながら、実用化に向けて一歩踏み込んだ提案を行っていきたい。
○ 本プロジェクトでは、将来の大きな産業に結びつく可能性を秘めた、全く新しい電子技術の開発がミッションとなっている。この中で、ご指摘の実用的な商品開発シナリオの一例として、超巨大磁気抵抗(CMR)効果・電界誘起抵抗変化(CER)効果の先導的な研究成果を基に、高いポテンシャルを有する新しい不揮発性メモリであるR-RAMの開発にいたるシナリオをヒヤリング時に提示し、補足説明資料として提出した。民間企業とは商品化を見据えた共同研究も展開しており、そのチャネルを活用して通信や携帯機器に必須の新デバイスを提案していくことも検討している。また、これまで取得した基本特許のライセンスに注力するとともに、さらに新規特許の出願を加速したい。