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第4回成層圏プラットフォーム評価・助言会議 議事概要


1.日 時: 平成15年6月27日(金)16:00〜18:00

2.場 所: 内閣府7階第743会議室 (中央合同庁舎4号館)

3.出席者(順不同敬称略):

(委 員)
 小林修議長、中澤高清委員、住明正委員、李家賢一委員
(事務局)
 内閣府
(実施府省・機関)
 文部科学省、総務省、航空宇宙技術研究所、通信・放送機構、海洋科学技術センター

4.議 事

 (1) 事務局連絡

  • 議長であった加藤寛一郎委員がご本人の希望により議長・委員を退任された。後任の議長は小林修委員にお願いしている。

  • また、加藤委員の後任の委員については、加藤氏と同じ航空宇宙工学が専門分野の李家賢一氏に委員を委嘱した。

  • 今回より評価・助言会議事務局は、内閣府(科学技術政策担当)が務めさせていただく。


 (2) 平成14年度における研究開発の事業実施状況について

  • 飛行船分野(大気採取システム含む)における研究開発の進捗状況について、航空宇宙技術研究所及び海洋科学技術センターより説明

  • 引き続き、追跡・管制分野について通信・放送機構より説明


 (3) 個別評価について質疑応答

  • 各委員から提出された個別評価報告書に沿って、質疑応答がなされた。

  (小林議長)

  • 成層圏滞空飛行試験の実施判断の基準を厳しくし過ぎると、延期が度重なり、結果として関係者の集中力が低下するので、配慮すべき。また、高層大気が採取できる見込みは、どの程度か。サンプル回収できない事態もあり得ると言うべき。

  (航空宇宙技術研究所)

  • 飛行試験に対してはご指摘を踏まえ、着水領域から外には出さない等、安全に留意して万全の準備で進めたい。高層大気の採取の見込みはかなり高いと考えている。しかし、不測の機器の不具合などによる、目的不達成の場合もあり得る。

  • ベクトランの比重は1だが5%ほど空気が残り、水上に浮く予定。

  (中澤委員)

  • 成層圏滞空飛行試験での飛行船打ち出しは夜なのか。試験の目視は可能か。また、回収時の捜索はGPSで行うのか。回収時の目視は可能か。

  (航空宇宙技術研究所)

  • 航空局より、朝6時までの安全域への着水が求められているため、飛行船の放出は、明け方3時の予定。試験状況の目視は困難。

  • 飛行船にはGPS搭載している。回収時にはビーコンも使用予定。回収時の目視観測は可能。

  • 試験機は白色で47mの長さがあるので、海水を着色するようなことは不要と考えている。

  (李家委員)

  • GO/NOGO判断はどのような基準か。

  (航空宇宙技術研究所)

  • 飛行船を回収域に着水させるため、風向・風力が基準内に入っていることが条件。風については事前に予測できないのが大変な点であるが、20日間の試験期間の中のどこかではやれると考えている。

  (中澤委員)

  • 環境研究所も、二酸化炭素等の大気分析の能力を持っているので、分析に当たっては、相談をして進めるべき。

  • 成層圏界面が18kmとなる場合があり得るが、試験目的がジェット気流を抜けることがメインであるならば、目標高度を15kmとすることも可と考える。

  (小林議長)

  • 成層圏域での大気採取の実証の観点から、成層圏に達しない場合があることは、問題ではないか。

  (中澤委員)

  • 大気採取装置に関しては、単純に温度と圧力の問題であるので、問題は無い。

  (李家委員)

  • 現状計画の飛行船方式と、NASAの飛行機方式とのトレードオフの経緯について教えて欲しい。

  • 定点滞空試験における「定点」の要求値と見込みは、どの程度か。

  (文部科学省)

  • 最終的な実用機の場合、飛行船方式の方がペイロードが多く搭載できるのが、採用の理由となっている。また、飛行機の場合、揚力で浮かぶため、常に速度をもって移動しないといけない。それに比べて飛行船は定点滞空性能が優れているということで、飛行船が選ばれた。

  (航空宇宙技術研究所)

  • 定点滞空試験機の仕様として半径1kmの円内で滞空することを設定している。船体を冷やすのにもある程度の運動が必要だが、シミュレーションを行ったところ、その4分の1程度に収まりそうである。高度や機体の大きさが4倍程度の実用機の場合、やはり半径1kmぐらいの円内に収まる可能性がある。

  (通信・放送機構)

  • 定点にもってゆくためには、成層圏で吹き続けている対向風力に対するパワーを出せるか否かがポイントとなっている。飛行船方式も、飛行機方式も、これからの技術開発にかかっていると認識している。

  (李家委員)

  • 定点滞空試験は、パイロット(遠隔操縦者)が有視界で確認しながら行うのか。

  (航空宇宙技術研究所)

  • 離陸・着陸を除けば、自律飛行に近い感じではあるが、基本としては、遠隔操縦者が有視界で回りを確認しながら飛ぶというようなやり方になる。

  (住委員)

  • 成層圏滞空試験機の予備機はあるのか。失敗が出来ない状況では、オペレーションを行う人のプレッシャーが強すぎる。訓練を十分やっておく必要があるのでは。

  (航空宇宙技術研究所)

  • 一発勝負ということで非常にプレッシャーはあるが、ご指摘のとおり、リハーサル的なものを十分にやってリスクを非常に低減させている。また、少しでも懸念がある、例えば結露のような場合は延期する等、懸念のあるファクターは取り除いて、万全の準備を行った上でやらせていただこうと考えている。

  (中澤委員)

  • 我々も20年近く気球実験をやっているが、毎回、毎回たいへん緊張する。

  (小林議長)

  • 飛行船という慣れない機体を操縦するパイロット役に対しては、失敗しても責任追及をしないという、事前の確認が必要。

  (航空宇宙技術研究所)

  • 航空局の指導により、定点滞空試験機は航空機として扱われ、航空法第11条但し書きによって飛行することになる。一般の航空機の場合、すべての責任はパイロットにかかることになるので、今先生方の言われるよう、1パイロットにすべての責任がかかることがないように、航空局と相談して、実験隊の責任体制を固めようと考えている。


 (4) 「平成14年度評価報告書」について

   事務局より評価報告書の案について説明。

  【主な質疑】

  (住委員)

  • 私の指摘部分の「霧予測の評価には、伝統的な4分割法を用いるべきである。」という点は、実施機関側が、既に指摘を取り入れて実行計画に組み込んでいるため、該当部分ついては、削除した方が良い。

  (事務局)

  • それでは、報告書3ページ目の(3)イについては、「数多くの年の評価が必要」までにとどめ、「また、」以下を削除することとしたいが、ご了承いただけるか。

  (住委員、他委員)

  • 了解。

  (小林議長)

  • その他に特にご意見がなければ、上記修正後の本報告書案をご了承いただきたいが、よろしいか。

  (委員全員)

  • 了解


 (5) 事務局より確認

   本報告書及び本日の議事概要は、官邸ホームページにより公開されることが確認された。