内閣総理大臣演説等

内閣総理大臣談話



平成十二年七月四日

 私は、本日、再び内閣総理大臣の重責を担うことになりました。

 二十一世紀を目前にして、日本の国づくりはまさに正念場を迎えております。この大切な時期に我が身に課せられた使命と責任の重さに思いをいたすとき、私は身命をなげうって、この難局に立ち向かっていく決意です。このたびの総選挙における国民の審判を厳粛に受け止めながら、国民から信任をいただいた自由民主党、公明党・改革クラブ、保守党の三党派連立による安定した政治基盤に立って、英知を結集して我が国の進路を定め、一身に責任を負って国政の舵を取ってまいります。

 本年四月に内閣総理大臣に就任した際、私は国民の皆様に、二十一世紀に向けて、安心して夢を持って暮らせる、心豊かで美しい、世界から信頼される国家の実現を目指す「日本新生」に取り組んでいくことを申し上げました。私は、次なる時代への改革の青写真である「日本新生プラン」を政策の基本に据え、内閣を挙げて、この目標の実現に全力を尽くしてまいります。明るい兆しの見えてきた景気の本格的な回復、IT革命をはじめ新たな経済発展のための対策など時代を先取りした経済構造改革の推進、抜本的な都市新生対策、高齢化社会における安心と信頼の暮らしの実現、真の「自由と規律」をモットーとする教育の再構築、司法制度の改革を政策の柱として重点的に取り組んでまいります。また、来年一月に予定している中央省庁等の再編の円滑な実施や総理主導による予算編成の実施等により、国民のニーズに対応した総合的、弾力的な政策立案、行政運営を実現いたします。
 北海道有珠山や東京都三宅島・神津島近海の噴火地震対策など、国民の安全と生活を脅かす自然災害や事故には万全の対応を図ります。

 外交面では、何よりもまず、目前に迫った九州・沖縄サミットを成功させなければなりません。沖縄県民の皆様や地元名護市をはじめとする関係自治体のご協力をいただきながら、「一層の繁栄」、「心の安寧」、「世界の安定」の三つのテーマについて、アジアから力強いメッセージを発信していきたいと考えております。また、最近大きく変化している朝鮮半島をはじめとする国際情勢の下で積極的に「創造的外交」を推進し、アジア・太平洋地域をはじめ世界の平和と繁栄に貢献してまいります。

 政治には国民の信頼が不可欠です。私は、「国民と共に歩み、国民から信頼される政府」を信条として、初心に立ち返り、常に国民の声に耳を傾け、国民の暮らしに目を配りながら、勇気と責任を持って、国政の運営に邁進していくことをお誓いいたします。
 国民の皆様のご理解とご協力を心からお願いいたします。