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首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet
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平成23年9月2日野田内閣総理大臣記者会見

【野田総理冒頭発言】

 本日、天皇陛下の親任を頂きまして、正式に内閣総理大臣に就任をさせていただきました。国民の皆さまに、私の野田内閣が取り組むべき課題と、そして私の政治姿勢についてお話をさせていただきたいというふうに思います。

 まずは、本論に入る前に、3月11日に発災を致しました東日本大震災において、尊い命を失われた犠牲者の皆さまに心からご冥福をお祈りしたいと思います。また、いまだなお不便な避難生活を余儀なくされている被災者の皆さまに心からお見舞いを申し上げたいと思います。ただ今、お悔やみとお見舞い申し上げました、この震災からの復旧・復興、私どもの内閣については、菅内閣に引き続き、最優先の課題であるというふうに思っております。この震災の復旧・復興、これまでも政権として全力で取り組んでまいりました。しかし、仮設住宅の建設であるとか、がれきの撤去、あるいは被災者の生活支援、一生懸命取り組んでおりますけれども、まだ不十分というご指摘も頂いております。こうした声をしっかり踏まえながら、復旧・復興の作業を加速化させていくということが、私どもの最大の使命であるというふうに思います。

 加えて、何よりも最優先で取り組まなければいけない課題は、原発事故の一日も早い収束でございます。福島原発の炉の安定を確実に実現をしていくということと、原発周辺地域における放射性物質の除染が大きな課題でございます。第1次補正予算、第2次補正予算、それぞれ除染については対応をしてまいりました。しかし、より緊急により大規模にその除染を推進をするために、まず予備費の活用をさせていただき、そして引き続き東日本の大規模な除染を国が先頭に立って、省庁の壁を乗り越えて実施をしていく必要があると考えております。また、特にチルドレンファーストという観点から、妊婦そして子どもの安心を確保するために全力を尽くしていきたいと考えています。代表選挙の時にも申し上げさせていただきましたけれども、福島の再生なくして日本の再生はございません。この再生を通じて日本を元気にするとともに、国際社会における改めて信頼を図るという意味からも、全力で取り組んでいきたいと考えております。

 もう一つ、大事なことは、世界経済における様々な危機における対応でございます。私は、産業空洞化の回避、エネルギー制約の中での経済の立て直し、加えて震災の前からの危機、財政の危機にしっかりと対応することによって、国家自体の信用危機に陥るということのないように、すべての危機に対応策を講じていきたいと思います。まずは、歴史的な円高で、空前の産業空洞化の危機を感じざるを得ません。財務大臣の頃から、必要なときには、更なる為替介入も辞さずとの姿勢で各国と連携をしてまいりました。これからも、各国ときっちりと連携をしながら対応させていただきたいと思いますが、国内的に円高対策は、待ったなしの状況だと思います。立地補助金の拡充、昨年来、経済対策の一貫として約1400億円規模の立地補助金を講ずるということをやってまいりましたけれども、更なる拡充が必要であるというふうに認識をしています。

 そして、この円高・デフレの中で呻吟をしている、特に資金繰りでお困りになっているたくさんの中小企業があると思います。中小企業の資金繰り対策などの経済対策を果敢に実行をしていきたいと思います。併せて、円高、もちろん今の震災から立ち直ろうとしている日本経済に、経済の実態からもあるいは金融面からも悪影響が出つつありますけれども、一方で円高によるメリットというものもあります。先般、海外の資産やあるいは企業を買収するようなことができるような1000億ドルの対策も講じましたけれども、こうした円高メリットも活用するような対策も引き続き講じていきたいと考えております。

 次に、エネルギーの制約克服についてでございます。電力は経済の血液であります。国民生活の基盤であります。今年の夏の計画停電を回避できたのは、産業界の皆さん、そして国民の皆さまの節電のおかげでございました。短期での需給不安を払拭しながらも、中長期的な電力エネルギー計画を見直しをするということに取り組んでいきたいと思います。当面は、ストレスチェック等々踏まえて安全性をきっちりと確保しながら、地元の皆さまのご理解を前提に定期検査の原発を再稼働、規定方針に従い、安全規制は、保安院を経産省から分離、こうした体制づくりをしっかりと行っていきたいと考えております。

 財政健全化については待ったなしの状況です。ただし私は決して財政原理主義者ではありません。現実主義の対応をさせていただきたいと思います。成長なくして財政再建なし、財政再建なくして成長なしと、何度も申し上げてまいりました。このバランスを取るというやり方は、これからもしっかりと堅持をしていきたいと思います。

 その前に、徹底的な無駄削減のための行政刷新を推進をしていく決意であります。加えて、政府与党の間でまとめました税と社会保障の一体改革、成案についてはそれを具体的に実行をするべく、与党内での議論を更に具体的な制度設計に向けて進めていくとともに、与野党の協議を丁寧に進めさせていただきたいと考えております。こうした厳しい状況のなか、先ほど申し上げたとおり震災からの復旧・復興、そして原発、こういう問題からのまず危機を乗り越えることと、今申し上げたような経済が今直面をしている様々な危機を乗り越えること、これが、私どもの内閣の当面のそして最優先の課題でございますけれども、こうした危機によって内向きになっているだけではダメだと考えています。今こそ、海外に雄飛をし世界の課題を解決し、人類の未来に貢献をする高い志を持ちながら、海洋・宇宙への取組、あるいは豊かなふるさとをつくるための取組、人材育成にフロンティアあり、こういう考え方の様々な政策の推進も進めていきたいと考えています。

 新興国が台頭し、世界は多極化しています。アジア太平洋を取り巻く安全保障環境は大きく変動しつつあります。こうした中で、時代の求めに応える確かな外交、安全保障政策を進めなければなりません。その際に軸となるのは、私はやはり日米関係であると思いますし、その深化・発展を遂げていかなければならないと考えています。昨晩もオバマ大統領と電話会談をさせていただきました。私の方からは、今申し上げたように日米関係をより深化・発展をさせていくことが、アジア太平洋地域における平和と安定と繁栄につながるという、基本方針をお話をさせていただきました。国連総会に出席をさせていただく予定でありますけれども、直接お目にかかった上でこうした私どもの基本的な考え方を明確にしっかりとお伝えをするところから、日米関係の信頼、そのスタートを切っていきたいと思います。

 中国とは戦略的な互恵関係を、これも発展をさせていくということが基本的な姿勢でございます。日中のみならず、日韓、日露など、近隣諸国とも良好な関係を築くべく全力を尽くしていきたいと思います。なお、経済外交については今まで通貨や国際金融という面で私なりに取り組んでまいりましたけれども、これからはより高いレベルの経済連携あるいは資源外交等々の多角的な経済外交にも積極的に取り組んでいきたいというふうに思います。特に、元気なアジア太平洋地域のその元気を取り込んでいくことが我が日本にとっては必要だと考えています。こうした観点からの経済外交の推進にも積極的に取り組んでいきたいというふうに思います。

 先ほど、国連総会についても多少言及させていただきました。今般の日本の原発災害経験を教訓として、私どもが今取り組んでいること、教訓としていることについても、発信をしていきたいと考えております。早急に主要国の首脳と信頼関係を築くべく、どんどんとこうした海外の主要国との皆さんとの交流も深めていきたいと考えております。以上、私の基本的な当面の課題についての取組と、政治姿勢についてのご説明とさせていただきました。

 もっと申し上げたいことはいっぱいありますけれども、理念としてはまさにこの国内においては、何度もこれまで申し上げてまいりましたけれども、中間層の厚みがあったことがこの日本の強み、底力でした。残念ながら、被災地も含めて中間層からこぼれ落ちてしまった人たちが戻れるかどうかが大事だと思います。そうした視点から、まさに国民生活が第一という理念を堅持しながら、中間層の厚みがより増していくようなこの日本社会を築いていきたいと思います。

 そして内政が安定して、政治が信頼をされて、ひとつひとつ課題を乗り越えていったときに、ようやく外交力の源泉が生まれてくるだろうと思います。目まぐるしく動く国際情勢のなかで一国財政主義、一国経済主義に陥ってはなりません。そのことをしっかり十分留意をしながら、まず内政で安定した基盤を作りながら、そして元気になった日本がこれまで以上に国際貢献が出来るような、そういう体制を一日も早く作れるように全力を尽くしていきたいということを付言をさせていただきまして、まずは私の冒頭のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。


【質疑応答】

(内閣広報官)
 それでは、質疑に移ります。指名された方は、まず所属とお名前をおっしゃってから質問をお願いいたします。
 それでは、どうぞ。水島さん、どうぞ。

(記者)
 幹事社の時事通信の水島です。総理、よろしくお願いします。野党との関係について、お伺いいたします。総理が呼び掛けました震災復興や税制改正に関する実務者協議ですが、自民党の反応を見ますとどうも慎重なようであります。具体化に向けた筋道を、総理はどのように描いてらっしゃるのでしょうか。また大連立を視野に入れているというお立場には変化がないのでしょうか。それから自民党は3次補正が成立した後に衆院の解散を求めておりますが、総理は過去の著作で正統性のない政権が国政の舵取りを担うことは好ましくないという趣旨の記述もされておられますけれども、現時点での衆院解散に関するご見解を教えてください。よろしくお願いします。

(野田総理)
 どうもありがとうございます。昨日、自民党谷垣総裁、そして石原幹事長、公明党の山口代表、井上幹事長とお話をする機会を頂戴いたしました。私の問題意識は、今、率直にこの日本の抱えてる課題、その問題意識を共有していただくとともに、そしてそれについて正に国難でありますので、一緒に信頼関係を築きながら政策実現をし、そして一緒に成果を挙げていきたいという思いから、自分なりの思いをお伝えをさせていただいた次第です。
 具体的には、当面は今ご指摘のあったとおり復旧・復興です。復旧・復興策、それぞれの党によってそれぞれの提案があります。そういうものを踏まえて第3次補正予算に結実をしていきたいと考えています。そのためにもこれは同じ土俵に乗って十分議論できる、被災者のために、国民のために、お互い政党、政派の立場を乗り越えて、早急に課題解決の、その成果を出すことが出来るのではないかという思いで、ご提起を致しました。
 加えて第3次補正を作る際には、税制改正、租税特別措置の問題はクリアをしました。寄付金税制などの一部の政策税制についてはクリアして、ただ税制改正の本体が残っていますね。法人税減税等々、その議論を第3次補正と併せて行うことになっているので、それはこれまでも実務者の協議をやってきていますので、その税制に対するプロジェクトも作りましょうよと、加えてその先には復興財源どうするかという議論も出てきますので、そういう議論をしましょうよというご提案をしました。
 それから、依然としてさっき私も触れた円高の問題等がございますので、経済対策についてどうするかと、少なくとも当面の課題について意見交換をして、知恵を出していきましょうというご提案をさせていただいたわけであります。
 私は問題意識についても十分共有していただいたのではないかと思います。後は、幹事長、政調会長のレベルでどういう形の仕掛けの中で議論をしていくかというところ、色々党内のご意見とか手続き論もあるようでございますが、そこの一線を早く乗り越えていただいて、早く議論をさせていただければな、という強い願望を持っている次第であります。
 解散総選挙の時期のお話がございました。私はさっき申し上げたような様々な大きな問題が残っている状況の中で、少なくとも復興の問題は今年中にケリがつく話ではありません。今年は第3次補正予算どうするかという議論もありますけれども、引き続き復興に向けての取組は必要でありますし、経済についてもこれはこれからも引き続き様々な努力が必要であろうと思いますので、政治空白を作れる状況ではないというのが私の基本的な認識でございます。

(内閣広報官)
 それでは、次の方。
 犬童さん、どうぞ。

(記者)
 日本経済新聞の犬童です。よろしくお願いします。先ほどの関連なんですけれども、税制改正について言及されましたが、経済政策を間断なく実行していくと昨日、経団連の米倉さんに、総理おっしゃいましたけれども、何をやるにもやはり財源が避けて通れないということで2つ質問したいんですが、復興増税ですね、まず。これは代表選の時も賛否が分かれまして、焦点になっているんですけど、来年度実施するということについて総理は一時言及されておりましたが、来年実施、あるいは来年度実施どちらかわかりませんが、総理はその意向に変わりはないのかということが一つ。もう一つは、税と社会保障の一体改革なんですが、これに関連して2010年代半ばまでに消費税率を10%までに引き上げる、という関連法案ですね、税法の付則に書いてある通り、来年の3月までに法案を国会に提出するという、その考え方に変わりはないのか。そしてその法案は来年の通常国会に出すという決意に変わりはないのか、その2点についてお願いします。

(野田総理)
 財源なくして、政策なしというのは基本的な立場です。復興は大事です。そのためのお金をどういう形で捻出をするかということは、併せてしっかり議論しなければなりません。その際の大事な前提というのは私は二つあると思っておりまして、一つは復興の基本方針です。これは閣議決定をこれまでしてまいりました。将来世代に負担を残すのではなくて、今を生きる世代が連帯して負担を分かち合うというこの理念のもとで、財源の話をしていくというのが基本です。それからもう一つは復興基本法です。仮に復興債を発行する場合には、その償還の道筋を明らかにするということが、これ法律に書かれています。これは与野党が合意をしたことです。この2つの基本方針と法律に基づいて対応するということが、筋だろうと思っております。
 ということは徹底した歳出削減の取組、税外収入の確保、国有財産の売却、あらゆることをやります。その上で足りない部分についてはどうするかは、これは時限的な税制措置を取るというのが、今の二つの基本方針と法律から導き出せる結論だと思います。ただし経済情勢はよく勘案しなければなりません。何が何でも原理主義でということではないですね。だから、時限的な税制措置を取る場合にも、いつから始めるのか、償還の期間はどれぐらいにするのか、仮に税制措置を取る場合には基幹税を始めとして検討するということになっていますが、その組み合わせはどうするのか、様々な選択肢が出てくると思います。今回新しい体制を早急に作らせていただいて、政府税調の、特に作業部会の議論を早くスタートさせてその複数の選択肢を早く示していただいて、執行部に提出をしていただくと。それを踏まえて与野党の協議をしていくという段取りをとっていきたいというふうに思います。それから税と社会保障については、いろいろ侃々諤々の議論がございましたけれども、成案をまとめました。その成案の中に付則104条に基づいて、税制の抜本改革については平成23年度中に法律を提出をするということになっています。平成23年度中ということは来年の3月までに、その準備はきちっとやっていきたいと思います。この法律の整備をすることが、即なんとなく増税というイメージを持たれる方がいらっしゃいますけれども、これは方針に書いてあるとおり、成案に書いてあるとおり、2010年代半ばまでに段階的に実施をするわけです。いつから実施をするということは、この成案の中に書いてある行革の取組であるとか、経済状況が好転するかどうかとか、そういうことを勘案をするわけですので、法律を作ったから即実施だと勘違いをしている方がいらっしゃいますが、そういう今申し上げた成案に書いてあることを法文に書くことが大事であるということで、これは誤解が無いようにお願いしたいと思います。

(記者)
 復興増税については来年度から実施になるのですか。

(野田総理)
 来年度にするかどうか。始期、スタート、それから償還期間、これは多様な選択肢の中から出てくるものを選び取っていきたいと思います。

(内閣広報官)
 それでは、次の方。
 穴井さん、どうぞ。

(記者)
 読売新聞の穴井と申します。総理は怨念の政治を乗り越えるとおっしゃいましたけれども、今回の人事によって、これまで小沢元代表を中心とした反小沢、脱小沢、親小沢という対立は乗り越えられるとお考えでしょうか。また今後、小沢元代表の党員資格停止処分の解除を求める声がありますけれども、どのように挙党態勢を作っていくお考えでしょうか。

(野田総理)
 代表選挙のときに、怨念の政治はもうやめましょうと、脱何とかとか、反何とかとか親何とかとか、そういうのはやめようと。自分たちの行動の正統性を主張するために、反とか親とか付けるようなことは好ましくないという思いで申し上げました。そして代表選挙の結果が出た後には、もうノーサイドにしましょうとお訴えをしました。言葉だけではなくて、具体的にどういう形で人事で表れるかについては、自分なりに心を砕いて党の、党内人事の骨格を決めさせていただき、今日発表させていただいた、組閣をしたつもりでございます。評価はどういう形で評価をしていただくかどうかは分かりませんが、私なりにはそういう意味での、基本を抑えながらその上で適材適所の人選をさせていただいたつもりであります。これからもそういう姿勢を具体的にやっていきたいと思います。
 で、後段が何か・・。

(記者)
 党員資格停止処分。

(野田総理)
 これは過去の執行部が何か月もかけて丁寧にまとめた結論というものをしっかり踏まえるということが原則だと思います。その上で、改めてそうした経緯というものを新しい体制の中で良くお聞きをしていくという作業も必要だろうと思いますけれども、これは特に何か急変をするとかいうことではなくて、あわてずにしっかりと旧執行部のお話などを今は聞いていくという作業だろうと思っています。

(内閣広報官)
 それでは、次の方。
 ディッキーさん、どうぞ。

(記者)
 フィナンシャルタイムズのミュア・ディッキーです。まず総理ご就任おめでとうございます。エネルギーの政策ですが、今点検などのために停止している原子炉を再び動かすのはどのくらい早く再稼働できるでしょうか。それと建設中の原発でまだできあがっていないものは、今後スイッチ入れられることはないでしょうか。

(野田総理)
 新規の建設予定、14基あると思いますが、私は新たに作るということはこれはもう現実的には困難だというふうに思います。そしてそれぞれの炉が寿命が来る、廃炉にしていくということになると思います。寿命に来たものを更新をするということはない。廃炉にしていきたいというふうに思います。その上で、当面の話です。今のこれは基本的な姿勢ですよね。当面の問題なんですけれども、これはさっきの冒頭のご挨拶のところにも触れたように、ストレステスト含めて、安全性を厳格にチェックした上で、稼働できると思ったものについては、これは地元の皆さまのご理解をいただくためにしっかりと地元の皆さまにご説明をしながら再稼働をしていって、特にこの夏と冬については、これは電力の需給関係見ると何とか乗り越えることができると思いますが、来年についてはちょっと幾分心配なところがございますので、そういうことで、再稼働できるものについては、しっかりとチェックをした上でですよ、安易ではありません、安全性をしっかりチェックした上で、再稼働に向けての環境整備、特に地元のご理解を頂くということを当面はやっていくことが必要だろうというふうに思っています。

(内閣広報官)
 それでは、次の方。
 松浦さん、どうぞ。

(記者)
 共同通信の松浦です。よろしくお願いします。総理は在任中に靖国神社を参拝するお考えはありますでしょうか。またそのするしないの、その理由もお聞かせ下さい。それと、総理は2005年に、A級戦犯は戦争犯罪人ではないという趣旨の質問主意書を提出されておりますけれども、これは東京裁判を否定する趣旨なのでしょうか。それとそのA級戦犯については道義的責任等何らかの責任は何もないというふうにお考えなんでしょうか。お願いします。

(野田総理)
 前段、靖国に参拝するかどうかですけど、これはこれまでの内閣の路線を継承して、総理、閣僚公式参拝はしないということをしていきたいというふうに思います。いろんなお考えはあると思いますけれども、いわゆる国際政治等々、総合判断をすることによってそうしたことが必要だろうというふうに思います。
 2005年の私の質問主意書についての背景、考え方についてのお尋ねでございました。一人の政治家としての、いわゆる法的解釈に基づいて、A級戦犯といわれた人たちの法的な立場の確認をするという意味での質問主意書を私は作りました。政府の立場でございますので、出てきた答弁書を踏まえて対応するというのが基本的な私の姿勢であります。従って、東京裁判云々ということではなくて、まさに法的な解釈に基づく法的な立場の確認をしたという質問主意書だとご理解いただきたいと思います。

(内閣広報官)
 次の方どうぞ。
 神保さん、どうぞ。

(記者)
 ビデオニュースの神保です。原発の再稼働についてちょっと追加で質問したいのですが、総理は今ストレステストで稼働できるもの、しっかりとチェックした上で稼働されるとおっしゃいましたが、現時点で、そのストレステストの結果を評価する体制も依然として、今までどおりの保安院が経産省の内部にあるというような今までどおりの体制になっています。それで、4月からこれを変えるという計画があるということは存じ上げておりますが、それまでの間、現在の体制のままでストレステストの評価をして、それをしっかりとチェックをしたら再稼働されるというおつもりなのか、それともその体制がきちっとできてから初めてそのしっかりとしたチェックというものが可能であるとお考えなのか。この辺をお願いします。

(野田総理)
 現体制でのチェックに対する信頼感というのは、私は多分国民の皆さんはそんなに無いと思うんです。じゃあ来年の4月まで待てるのかと、環境省の中においてという対応が待てるのかというと、それでは遅すぎると思うんです。ちょうど過渡的なんですよね。過渡的な中で、国民の皆様の不安をなくすためにどういう形のものができるかということを、これは原発担当大臣含めてしっかりと、ちょっと議論をしながら早急に詰めていきたいというふうに思います。

(内閣広報官)
 次の方どうぞ。
 佐藤さん、どうぞ。

(記者)
 日本テレビの佐藤です。よろしくお願いします。今回の役員人事、閣僚人事見てまして、やはりかなり党内のバランスに配慮したなというふうに個人的に思ってるんですけれども、総理自身は今回の人事の狙い、どこに重点を置いたのか。また世間ではもう「ナマズ内閣」と言われてるんですけれども、ご自分でニックネーム付けるとしたらどういう名前付けられるか。お願いします。

(野田総理)
 いろんなバランスは考えたことは事実ですが、基本的には適材適所なんです。適材適所。さっき申し上げたようにいろんな課題を日本は抱えてる中で、どの方がこの分野で力強く力を発揮していただけるのが良いのかなということがもちろん最終的な基準でありますので、適材適所の中で様々な要素をバランス良く考えたということです。それをどう評価していただくかどうかは、これは皆さまの受け止め方だと思いますので、大体それぞれの社内もいろいろな人事があると思いますが、万人が納得する人事というのはなかなかありませんよね。その中でも私なりの判断で決めさせていただきました。
 キャッチフレーズ、スローガン、これは私あえて言いません。自分も選挙やってると自分の勝手なスローガンやるんです。浸透するとは思いません。歴代の内閣もいろんな事をキャッチフレーズ作りました。そのままそうだったかというと、決してそうじゃないですよね。あえてそういうことは言いません。ましてドジョウだナマズだという話はしません。これは我々が黙々と仕事をした中で、泥くさく仕事をした中で、政治を前進させた中で、国民の皆さんがどういう評価をするか、そこから出てくる言葉が本物だと思いますので、これはむしろ国民の皆様にいずれ名付けていただくような内閣という位置付けにしたいと思います。

(内閣広報官)
 次の方どうぞ。
 阿比留さん、どうぞ。

(記者)
 産経新聞の阿比留と申します。民主党政権になって今回で拉致担当相がもう5人目になるということで、家族会の皆さんも少々がっかりしていらっしゃるようですけれども、今回菅さんが辞める直前になって、北朝鮮に誤ったメッセージを送りかねない、朝鮮学校無償化の検討指示をされました。これについては、拉致問題に何の進展も無くこういう状況下にある中で突然こういうことを言われるということに対して、北朝鮮に対して日本が何かこう、おかしいことを、メッセージを送るという指摘がありました。総理はこの菅さんの指示を見直すお考えなどありませんでしょうか。

(野田総理)
 まず、拉致問題担当の閣僚がころころ変わる、これは拉致問題だけではなくて、本当に申し訳ないのですけれども、様々な分野の閣僚が割と早い時期に交代せざるを得なくなったこと、拉致問題も含めて、その継続性という意味で、まず信頼を取り戻していくことがこの内閣の最初の課題かなというふうに受け止めています。今の朝鮮学校の問題でありますけれども、これは8月29日に菅総理から文科大臣に指示をされたということと承知をしています。その背景としては、昨年の11月に砲撃事件がございました。その後そういう軍事的な動きがなかったということと、それから7月の米朝の対話、南北の対話等のそういう機運を含めて、少し環境が砲撃の前に戻りつつあるんではないかという、そういう判断があったのではないかと思います。推察を致します。しかし、これからの手続きは、これ文科大臣が行うんですね。その審査を。私は厳正に審査をしていただきたいというふうに思っています。

(内閣広報官)
 次の方。どうぞ。
 島田さん、どうぞ。

(記者)
 フリーランスの島田と申します。よろしくお願いします。就任おめでとうございます。円高対策について伺いたいんですけれども、これまで財務大臣として円高介入を辞さずと、言っておりました。その円高介入がその円高にちゃんと効果があったかどうかというのはまだかなり不安な部分がありまして、これだけその、総理大臣として円高の対策として、例えば金融政策も合わせてやるとか、もう少し包括的な大きな流れで考えがあればお聞かせ下さい。

(野田総理)
 私、財務大臣中、昨年の9月とそして今年の3月と8月と、三回単独、協調、単独と介入させていただきました。その効果については、これはもう皆さんのご判断を仰ぎたいと思いますけれども、急激な変動があったとき、いわゆる過度な変動ですね。あるいは無秩序な動きがあったときの対応として、私はそれは一定の政策効果があったというふうに思います。ただし、その流れが、過度な変動とかあるいは無秩序な動きとは違う、もっと底堅い流れについての対応が、多分今ご指摘の、あるいはご懸念の点なのだろうと思います。一つには、さっきこれから3次補正も含めて経済対策を講じなければいけないといった中で、まさに企業の立地補助金であるとか、あるいは中小企業の金融支援とか、等々やっていかなければならないと思います。あるいは、いわゆる円高メリットを生かした方策、これまでもやってきましたが、それをやっていきたいと思います。もう一つやっぱり大事な視点は金融政策なんだろうと思います。私は、これ問題意識は日本銀行も相当持っていただいていると思いますし、私どもが介入したときにも、いわゆる資産買い入れについては大幅に拡充するようなそういう政策も出していただきました。これからも緊密に連携を取りながら、問題意識を共有をしながら、金融政策自体はこれ日銀がやるわけでありますけれども、我々とまさに問題意識を共有しながら適宜適切に対応していただけるように、そして日本経済を金融から下支えしていただくようにしっかり協調していきたいというふうに考えております。

(内閣広報官)
 次の方どうぞ。
 坂尻さん、どうぞ。

(記者)
 朝日新聞の坂尻といいます。今日は野田総理として初めての記者会見ですのであえてお伺いさせていただきます。それは総理に対するぶら下がりの取材というものについてです。これは自民党の政権時代から、平日は毎日、総理が立ち止まった形になっていただいて問い掛けに答えていただくということをしておりまして、これは政権交代後、鳩山政権、菅政権も基本的に踏襲していただきました。ただ残念なことに、菅政権の際、前任の菅さんは、東日本大震災の発生で多忙になったという理由で途中で打ち切られてしまいました。その後再三に渡って元に戻すことを求めていたんですけれども、最後まで聞いていただけなかったという経緯がございます。もちろん野田総理も国民との対話を重視されていることと思いますし、目下のところ震災復興は焦眉の急ではありますが、毎日のように危機管理センターを設置するというような状況は脱したのではないかというふうに見受けております。ですから、この際、我々の問い掛けに対してきちんと立ち止まって答えていただくという機会を元のように戻していただきたいと思っているんですが、その点について総理のお考えをお聞かせ下さい。

(野田総理)
 そういうご要請があったというふうに承りました。ただ前任の菅さんも様々なお考えがあって対応されたのだろうと思いますので、菅さんからよくそのお考えの背景であるとか、お聞きをしながら検討をさせていただきたいというふうに思います。

(内閣広報官)
 次の方どうぞ。
 田中さん、どうぞ。

(記者)
 毎日新聞の田中です。原発に関して伺います。先程総理は、古い原発について更新せず廃炉していくとおっしゃいました。その一方で、新増設については現実的には難しいだろうということで、そうすると、総理として、長期的、将来的な社会、経済社会を考えた場合に、将来的には原子力発電に頼らずに社会を運営していくということまで視野に入れたことでそういうふうにおっしゃってるんでしょうか。その点お聞かせ下さい。

(野田総理)
 頼らずにというのはそうですね。脱原子力依存ということは頼らずにと、将来的にですよ。今申し上げたように寿命が来たら廃炉、新規は無理、という一つの基本的な流れ。併せて新しいエネルギーの開発、自然エネルギーの代替的普及、あるいは省エネ社会を着実に推進をさせるというその流れの中で、これきっちりと丁寧に、エネルギーの基本的な計画を作り上げていかなければいけないというふうに思います。そして国民の不安を取り除く形の、まさにエネルギーのベストミックスというものを是非構築をしていきたいというふうに考えています。という中長期的な話と、当面の問題はさっき言ったとおりであります。すぐに依存を完全にゼロというのは無理ですから、時系列的にこれ整合的な話になるようなものにしていきたいなというふうに思います。

(内閣広報官)
 次の方どうぞ。
 山崎さん、どうぞ。

(記者)
 テレビ朝日の山崎です。TPPについて伺います。今回経済産業大臣に任命されました鉢呂さんはご存知のとおり農業関係の出身の方で、TPPにはどちらかというと慎重な方と思いますけれども、この方を起用したのは今後そういうTPPを変えていくというメッセージなのか、それとも今後TPPについては、今年11月にハワイでAPECもありますけれども、今後どういう推進をしていくんでしょうか。

(野田総理)
 別に鉢呂さんの起用を、TPPに慎重にしろとか、反対にしろという立場で起用しているわけではありません。鉢呂さんはご自身のいろんなお考えを持ちながらもしっかりと現実的な対応をする方だということでございますので、例えば原発の問題も、あるいはTPPの問題もしっかり、様々な意見を聞きながら対応していただける方だというふうに思っておりますので、一定のそういう色、カラーで選んでいるということではございません。TPPについてはこれ従来からの政府の方針どおり、しっかり情報収集をしながら、そしてその総合的な判断をする、早期に結論を得るということをしていきたいと思います。

(内閣広報官)
 予定した時間が迫っておりますので、最後の質問とさせていただきます。
 三浦さん、どうぞ。

(記者)
 東京新聞の三浦と申します。よろしくお願いします。復興増税と消費税についてお尋ねしたいのですが、先程その償還の時期、あるいは税率引き上げの時期についておっしゃいましたが、長い目で見れば増税が行われるのではないかという不安を多くの国民が抱いていると思います。その一方で総理は中間層の厚みを増していくとおっしゃいましたけれども、長い目で増税という流れができる中でどうやって中間層の厚みを増していくのか、この点についてお考えをお聞かせ下さい。

(野田総理)
 これは例えば、増税だと全部国民生活がマイナスという前提だと思います。税負担をお願いをすることによってそれは当然家計に影響をする。どの税目触るかによって違いますけどね。でも、そういう形でじゃあ作ったお金をどういう分野に投資をするのか、そこからまさに景気が上向くという要素もあるわけであります。生きたお金を使っていくという方向。そして内外の信認を得るということ等々、総合的な判断をしたときのプラスマイナスを考えるべきだろうと思いますし、特に経済への影響が心配ならば、それはなるべくなだらかなやり方ということもあるだろうと思います。問題は、財源なくして政策なしと私申し上げました。じゃあそういう形じゃなかったら、将来の世代に負担を負わせるのかという議論になります。その問題は、大震災によって、本当に大変だ日本はと、復旧してほしい復興してほしいと思っている国々はありますが、一方でそれぞれの国が財政健全化に一生懸命取り組んでいるときに、日本の財政規律はどうなのかと見られた場合に、妙な判断をされることは、これは避けなければなりません。という、成長と、まさに財政のバランスを取るということが私どもの一番の政権の課題と申し上げましたけれども、今の復興の問題も税と社会保障の問題も、具体的なテーマとしてはこれをどうやっていくかということが、まさに回答が一番大事、どういう回答を出すかが大事だというふうに思っているということであります。

(内閣広報官)
 それでは、これをもちまして、総理会見を終わらせていただきます。どうもご協力、大変ありがとうございました。

 

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