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首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet
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平成23年12月16日野田内閣総理大臣記者会見

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【野田総理冒頭発言】

 本日は、原発事故に関する大きな節目を迎えましたので、冒頭私から国民の皆さまにご報告をさせていただきます。

 福島の再生なくして日本の再生なし。就任以来私はこの言葉を何度も口にして参りました。福島の再生の大前提となるのは、原発事故の収束であります。3月11日に事故が発生して以来、まずは何よりも原子炉の状態を安定させるべく、国の総力を挙げて対応してきたところであります。原発の外の被災地域では、いまだに事故の影響が強く残されており、本格的な除染、瓦礫の処理、避難されている方々のご帰宅など、まだまだ多くの課題が残っていることは事実であります。他方、原発それ自体につきましては、専門家による緻密な検証作業を経まして、安定して冷却水が循環し、原子炉の底の部分と格納容器内の温度が100℃以下に保たれており、万一何らかのトラブルが生じても敷地外の放射線量が十分低く保たれる、といった点が技術的に確認をされました。

 これを受けて本日、私が本部長を務める原子力災害対策本部を開催をし、原子炉が冷温停止状態に達し発電所の事故そのものは収束に至ったと判断をされる、との確認を行いました。これによって、事故収束に向けた道筋のステップ2が完了したことをここに宣言をいたします。

 事故発生以来、福島の皆さまはもちろんのこと、全ての国民の皆さま、そして世界中の皆さまに多大なご心配をお掛けし、大変ご迷惑をお掛けをいたしました。申し訳ございませんでした。この度、原子炉の安定状態が達成されたことによって、皆さまに不安を与えてきた大きな要因が解消されることになると考えます。

 ここに至るまでに、数限りない方々の献身的な取り組みがありました。そのことに今改めて思いを致したいと思います。放射線被ばくの危険に曝されながら、命を削るような思いで事故発生当初に注水作業などに携わっていただいた消防、自衛隊、警察の関係者。夏場には熱中症の恐れもあった過酷な現場において、昼夜を問わず作業を続けていただいた作業員の皆さま。知見や技術を惜しみなく提供していただいた内外の企業や研究機関などの方々。日本を原発事故から救うために行われた英雄的とも言うべき献身的な行為の数々に、国民を代表して改めて感謝を申し上げます。

 また、原発の敷地内では、全国各地から届けられた無数の折り鶴や寄せ書き、横断幕などが今も飾られています。これらは厳しい局面で、現場での大きな心の支えになったのではないかと思います。関係者の懸命な取り組みに対して、国民各層から寄せられた温かい心遣いにも併せて感謝をいたします。

 これによりましてステップ2は完了いたしますが、原発事故との戦いが全て終わるわけではありません。これから原子炉については、事態の安定を目指す段階から、廃炉に向けた段階へと移行します。政府としては改めて今後のロードマップを明確にし、発電所の安全維持に万全を期しながら、廃炉に至る最後の最後まで全力を挙げて取り組んで参ります。原発の外での今後の課題は除染、健康管理、賠償の三点を徹底し、それによって避難を余儀なくされている住民の皆さまが安心して故郷にお戻りいただき、以前の生活を再建できる環境を一日も早く作り上げることであります。そのため、避難指示区域の見直しについて政府としての考え方を、近々お示しをする予定であります。

 続きまして、個別の課題と政府の対応について簡単に説明をいたします。

 まず第一は除染です。住民の皆さまがお戻りいただけるよう病院、学校などの公的サービスの再開を進めて参りますが、最大のカギとなるのは言うまでもなく放射線の徹底した除染であります。作業が少しでも早く進捗するよう予算と人員を大規模に投入をして参ります。予算につきましては、これまでに4640億円を確保しており、来年度の予算要求と合わせると当面の費用として1兆円を超える額を用意したいと考えています。事業の進捗次第でさらに必要となれば、国が責任を持って予算を確保いたします。人員につきましては、除染事業を推進する担当者を大幅に増員しまして、来年1月中に総計200人規模の態勢を整え、4月には400人規模といたします。現場で実際に除染作業に従事する作業員につきましても早急に教育体制を整備し、4月を目途に3万人以上を確保する予定としています。

 第二に住民の皆さまの健康管理の徹底であります。具体的には、内部被ばくを検査するホールボディカウンターにつきまして、福島県内に既に2台設置されているところでありますが、新たに5台を追加で購入し、検査を大幅にスピードアップいたします。また、とりわけ子どもたちの放射線による被ばく量や、健康に対する影響の把握には万全を期して参ります。既にこの10月から震災時に18歳以下であられた全ての福島県民を対象として、甲状腺検査を開始しているところです。11月中旬からは福島県立病院での検査だけではなく、医師や検査技師などからなる5つのチームを編成し、県内の学校や公民館などで巡回検査を行っています。毎月約1万人ペースで検査を受けていただいているところであります。さらに福島県内の学校、幼稚園、保育所、公園など多くの人が集まる場所においては設置希望のある全ての場所に線量計を置き、放射線量をリアルタイムで監視いたします。2月中旬までに2700台を整備をする予定となっています。併せて食の安全については、基準値が超えたものが決して流通することのないよう、きめ細かく検査を行う態勢を強化し、徹底をいたします。かつてお知らせした通り、私は官邸で福島産のお米をおいしくいただいています。国民の皆さまにおかれましても、福島の復興を応援するためにも、安全が確認された食品は安心して口にしていただきたいと存じます。

 第三に原発事故に伴って生じた被害の賠償についてであります。あくまで被害者の皆さまの立場に立って、迅速かつ適切に進められるよう国としても支援体制を整えています。具体的には、原子力損害賠償支援機構を通じ賠償に必要となる資金の供給を行うとともに、賠償を受けられる周辺住民の範囲についても、先般自主避難をされた方々も含め対象の拡大を決めたところであります。また、弁護士などのチームによる訪問相談も行っています。被災者の皆さまが賠償請求を円滑に進められるような支援を着実に進めて参ります。

 最後になりますが、福島の再生なくして日本の再生なし、との思いにいささかの揺るぎはございません。そのことを何度も何度も繰り返して申し上げたいと思います。これは、国家の挑戦であり、そして人類全体の挑戦でもあります。私は福島が、世界と日本の英知を結集し人々の勇気と意思の力で人類の未来を切り開いた場所として思い起こされる日が必ず来るものと信じています。福島では既に、再生可能エネルギーの推進や医療関連産業の集積といったプロジェクトによって、新しい福島をつくろうとする構想が生まれています。国としても地元と一体となって、こうした構想の実現を推進をして参ります。既に先般成立をした三次補正において福島再生のための基金を設けており、福島県内への企業立地促進に1700億円を用意するなど、総計5000億円を超える支援措置を講じたところです。さらに加えて、来年の通常国会に福島復興・再生特別法案を提出をいたします。地元のご意向をお伺いをしながら法案化作業を進めていきたいと考えています。今後とも住み慣れた故郷を離れざるを得ない皆さまが、一日も早くご自宅にお戻りになり生活を再建できるよう、政府一丸となって取り組みます。福島の再生にも全力を尽くして参ります。そうした決意を重ねて申し上げ、私からの冒頭発言とさせていただきます。 私からは以上でございます。

 

【質疑応答】

(内閣広報官)
 それでは、質疑に移ります。指名された方はまず所属と名前をおっしゃってからご質問をお願いいたします。
 それでは、どうぞ。
 それでは伊藤さん、どうぞ。

(記者)
 ジャパンタイムズの伊藤です。原発事故の収束についてお伺いします。
 福島第1原発の冷温停止が認定され、工程表のステップ2が終了したと宣言されましたが、今先ほど総理も仰ったとおり多くの課題があると思います。例えば、ついこの間もまた施設内で汚染水が流出する事案が発生したり、処理水保管タンクが来年前半にも満杯になる見通しも出ています。また、炉心の詳しい状況も分からず、避難した住民の方々の帰還のメドも立たず、問題は山積していると思います。また、福島の地元を初めとして、国内では今回の日本政府の事故処理や情報開示を巡ってある意味の不信感というものが出ています。そういう中で今回ステップ2の終了を宣言することに政権内では全く異論は出なかったのでしょうか。また、冷温停止の宣言が地元住民に前向きに受け止められるかどうか。総理はどのようにお考えでしょうか。お聞かせ下さい。

(野田総理)
 今いただいた、いわゆるステップ2の完了、冷温停止状態がどういうことかというのは、もともと、これは春に菅政権の時にまとめた、いわゆる事故収束に向けた道筋、ロードマップの中で定義として出てきているんですよね。それは先ほど冒頭発言で申し上げましたけれども、1つは圧力容器底部の温度が100℃以下になるという状況が確保されること、それから格納容器からの放射性物質の放出を管理できるようになって大幅に抑制できるということ、この2つの状況を維持するために循環注水冷却システム、その中期的な安全性が確保されること。こういう条件がありました。それぞれの条件を専門家からのご意見もお伺いをしながら、最終的には保安院にも確認をしていただいて、そして原子力安全委員会にもこの報告がなされて、全ての条件が満たされているということが確認をされたわけです。それを踏まえて、今日原子力災害対策本部、全ての閣僚が参加をしておりますけれども、この全ての閣僚が参加をしている中で、異議はなく、ステップ2の完了ということ、冷温停止状態を宣言をするということを、これはみんなで決めたということでございます。
 一方で、これも先ほどの冒頭発言で申し上げましたが、炉の問題は今こういう状況なんですが、それ以外の、今水回りのお話も色々ご指摘をいただきました。そのほか、除染であるとか、様々な瓦礫の処理であるとか、課題があることは、これは変わりません。したがって原発事故との戦いが終わったわけではないんです。終わったわけではないんですが、でも客観的事実に基づいて冷温停止状態にはなり得たということは、これはやっぱり一つの区切りであるということで、今日、宣言をさせていただいたということでございますし、廃炉にこれから至るまで、本当に最後まで息を抜かずに努力をしていかなければいけないと思いますし、ご指摘いただいた課題についても、あるいは情報の開示の問題も含めても、これまでの反省事項をしっかり反省をしながら、国の内外にきちんとこれからも説明し続けていきたいと考えております。

(内閣広報官)
 それでは、次の方。
 それでは坂尻さん、どうぞ。

(記者)
 朝日新聞の坂尻です。警戒区域など避難指示区域の見直し問題について伺います。今半径20キロ圏内は警戒区域で立ち入り禁止されておりまして、20キロ圏外では計画的避難区域、まだ住民の方々の避難が続いております。総理、今、冒頭発言でもございましたが、避難指示区域については、見直しの課題について近々、近くお示しをしたいということですけれども、方向性としてどういう見直しを考えていらっしゃるのかということをお尋ねします。もう1点目は、現場ではなお年間の放射線量が高い地域がございまして、長期間にわたって帰宅が困難になるのではないかという取りざたもされております。そうした土地はですね、国による借り上げですとか、買い上げですとか、そういう案も取りざたされているようですが、その帰宅が長期間にわたって困難になる方々に対して具体的な支援策というのはどのようなものをお考えなのでしょうか。この2点を伺わせていただきます。

(野田総理)
 被災地においては、未だになお、厳しい避難生活を余儀なくされている皆さんがいらっしゃいます。その事を思うと本当に胸が引き締められる、そういう思いでございますけれども、ステップ2が完了したことによって、先ほど申し上げましたけれども、警戒区域、および避難指示区域の見直しを行っていきます。これについては、福島県や関係市町村のお話もよくお伺いをしながら、密接に相談しながら速やかに検討を進めていきたいと思いますし、今週末には細野大臣、枝野大臣、平野大臣、関係大臣には福島県に入って、県や関係する市町村と、このことについての協議をさせていただきたいと考えているところでございます。
 もう一つのご指摘の、高線量地域の問題なんですね。ご指摘の通り、相当の期間にわたって帰宅が困難になるような区域が明らかになった場合、その場合には、これはやっぱり国として責任を持って中長期的な対応策を検討しなければいけませんが、今具体的に土地の買い上げとか、借り上げのご指摘もございました、そういうことも含めて、含めて、県や市町村とよく協議をしながら考え方を取りまとめていきたいというふうに思っております。

(内閣広報官)
 それでは、次の方。
 それでは佐藤さん、どうぞ。

(記者)
 日本テレビの佐藤です。今党内で議論している消費税の増税問題について聞きたいんですけれども、やはり総理は常々、年内をメドに素案を取りまとめると、不退転の覚悟で臨むとおっしゃっております。しかし依然としてやはり反対論は強いですし、署名も続いています、反対論のですね。さらに年内に取りまとめなくても良いんじゃないかと、そんなかっちり決める必要ないんじゃないかという声もやはり聞こえてきます。その当たり踏まえて、総理は年内をメドにとおっしゃっていますけれども、取りまとめ時期が年明けまでずれ込む可能性もあるのか、先送りする可能性もあるのかどうかという点を一つと、やはり素案とおっしゃって以降、素案というものはどういうものかというのが、民主党の方に聞いても、なにかかちっとしたものが分からないんですが、これはやはり政府・民主党の考え方をちゃんとまとめたものであるという認識でよろしいのでしょうか。以上、2点お願いします。

(野田総理)
 社会保障と税の一体改革は、これはもう、どの政権でも避けて通れないというのが基本的な認識です。しかも、法律で、附則の104条で年度内に法案を提出するということになっています。言葉通りです。そのために、先般の政府・与党の社会保障改革本部において、具体的に年内をメドに素案を出すこと、その素案というのは、今位置付けでありますけれども、政府・与党の社会保障検討本部で、改革本部で決めることですから、政府・与党で一体となってまとめた考え方ということであります。これは、当然のことながらその後野党に協議を持ち込む際の、我々はこんなことを考えているんですよというのが素案です。したがって、それがあんまりボーッとしたものだったら、顔を洗って出直してこいと言われるのは明らかでありますから、そうならないようなものを、ちゃんとたたき台として、我々はこう考えているということを打ち出すということです。そして、与野党の協議を経て、そして大綱にまとめていって、法案化の準備をして、そして年度内に法律を出すと。このスケジュール感はいささかの緩みもなくやらなければいけないというふうに思っておりますし、党内の空気等々、いろいろご指摘ありますが、私は基本的にはその流れの中で活発なご議論はあって然るべきだと思いますけれども、今のスケジュール感については皆さんに共有をしていただきながら、まとめていきたいというふうに考えております。

(内閣広報官)
 それでは、次の方。
 それでは伊藤さん、どうぞ。

(記者)
 AFP通信社の伊藤と申します。福島第1原発の国の管理の在り方について聞かせて下さい。原発事故収束を更に強力に推進するために、国の管理、国の関与を更に強化する、例えば1F(イチエフ)の国有化という考え方に総理は賛成ですか。

(野田総理)
 来年の春をメドに東京電力と原子力損害賠償支援機構が一緒に総合特別事業計画というものをまとめることになっています。その際に、円滑な賠償の実施が出来るように、幅広い可能性から様々な選択肢を検討するように指示をしているところでございますので、政府としてもあらゆる可能性を念頭に置いて検討するということでございまして、今ストレートに国有化というお話がございましたけれども、何かを別に今決め打ちをしながらその議論をしようということではありませんが、あらゆる可能性を念頭に置いて来年の春までにその議論をして集約をしていくということであります。

(内閣広報官)
 それでは、次の方。
 それでは山口さん、どうぞ。

(記者)
 NHKの山口です。今日総理、発電所の事故については収束という言葉を使われましたけれども、被災地から見ると、その言葉であってもなかなか容認できないという空気は強いと思うんですけれども、総理は収束という言葉を使うにあたって違和感を覚えるということはないでしょうか。

(野田総理)
 さっき整理をさせていただきました。いわゆる炉本体のオンサイトの問題は、冷温停止状態というのはどういうことなのかということは、この春にロードマップを作った頃から決めておりますので、その基準、定義に当てはまる状態になったかどうかということを検証してきた中で、さっき3つの観点申し上げましたけれども、それぞれが確認できたということですので、いわゆる第2ステップは完了したということは、これはもう今までの手順を踏まえても、考え方の一つのゴールとしても、これはご理解をいただきたいと思うんです。
 一方で、被災地の皆さんの感情としては、まだ除染があるじゃないか、賠償があるじゃないか、どうやったら生活再建できるんだ、どうやったら一日も早く故郷に戻れるんだというお気持ちがあるということは、これはだからオンサイトと違ってオフサイトの問題として、様々な引き続き課題があるということは、私もさっき受け止めたとおりであって、今回の事故の問題に対する対応はこれで終わったわけではないと。これで終わったことはないということを強く胸に秘めて、むしろ今申し上げたような課題については、これまで以上に力こぶを入れて解決を急いでいく、という、そういう整理の仕方で、是非被災者の皆さんにはご理解をいただきたいと思います。ステップ2が終わったから政府のいろんな対応が、手を抜いていくとか、福島の地から我々はどんどん力を削いでいくということは全くありません。これまで以上にやらなければいけないこと、さっき予算の話、人員のお話をしました。そういうことを徹底してやっていきたいというふうに考えております。

(内閣広報官)
 それでは、次の方。
 それでは高塚さん、どうぞ。

(記者)
 毎日新聞の高塚です。国家公務員給与の削減法案についてお聞きします。総理は先週の記者会見で、政党間協議を通じて年内に合意形成を図っていきたいという旨を表明されました。ただ協議はですね、膠着状態に入ってしまっていると思います。そこで、自民、公明が提案している人事院勧告を実施した上で給与の削減を図る、という提案を総理として受け入れるというお考えはないでしょうか。

(野田総理)
 この臨時国会の中でも公務員給与削減の法案、それから郵政改革法案、あるいは1票の格差、定数削減、これらは何とか与野党で合意形成をして結論が出れば、と思っていました。残念ながら会期内でその議論が終結をしないまま今日に至っていますが、特に今ご指摘いただいた公務員の給与をマイナス7.8%減額をするという、復興財源確保のための臨時異例の措置であります。そのことは今度、財源にも関わることなので是非野党の皆さまにもご理解をいただいて、早く結論が出るようにしなければいけないと思いますが、ご指摘のとおり自公は、まずは人勧を実施してからというご提起をされています。そこのところの折り合いが付けるかどうかを、今あまり進んでいないというご指摘ございましたけれども、今度政調会長を中心にですね、しっかりと議論していただいて、この公務員給与削減法案も、それから郵政の法案も年内になるべく与野党間の合意形成をして、そして来年の通常国会の早い段階で成立を期していくということが基本的な姿勢でございますので、何度でも協議を呼び掛けながら、今そのまま自公の提案を受け入れる気があるかどうか、ということでしたが、もちろん相手のご意見もよくお伺いしますけれども、我々も一つの考え方を持って提案した法律ですので、丁寧な擦り合わせをすることの中での合意形成をしていきたいというふうに思います。

(内閣広報官)
 それでは、次の方。
 それでは神保さん、どうぞ。

(記者)
 ビデオニュースの神保です。総理、春に作成したロードマップの定義に則って、このたび冷温停止状態ということを宣言されるということですが、その春の段階では、まだ東京電力も統合本部も原子炉がメルトダウン、およびメルトスルーしているということは認めておりませんでした。つまり、その段階では原子炉の中に、圧力容器の中に核燃料が入っているということを前提としていた定義が、そこで言う冷温停止だったわけですね。その後、メルトダウンが起き、メルトスルーが起きているということまで認めていて、今現在、圧力容器の中には核燃料がほとんど入っていない、あるいは全く入っていない可能性すら言われている時に、圧力容器の底部の温度が100℃以下になったので冷温停止という定義は、非常に違和感を持つ方も多いと思うのですが、それは総理どう考えているか。あるいは、外に出た燃料がどのような状態になっているかは実は誰にも分かっていない、ということが分かっている。にもかかわらず、今ここで冷温停止あるいは収束宣言というのをされるのは何故か拙速のような印象を受けるんですが、何故いま、あえてここで収束宣言など、出た燃料がどうなっているのか分からない状態でなぜ収束宣言をされるのか。その辺のお考えをお願いします。

(野田総理)
 圧力容器の底部、いわゆる底の部分の温度だけではなくて、格納容器全体の温度もそれぞれいろんな場所を測りながら出している結論で、圧力容器底部も勿論でありますけれども、格納容器全体も冷温の状態になっている。100℃以下になっている。しかもそれが安定的であるということを確認したことが今回のステップ2になっていて、別に圧力容器底部だけの話では、元々ロードマップにも書いてもございませんので、格納容器の全体の話も含めてそういう判断をしたということでございます。

(内閣広報官)
 それでは、次の方どうぞ。次の方どうぞ。
 では村尾さんどうぞ。

(記者)
 燃料棒のこと答えてないですよ。

(内閣広報官)
 すいません。円滑な進捗にご協力願えますか。それでは、村尾さんどうぞ。

(記者)
 燃料棒答えてないよ。

(内閣広報官)
 いいです。

(記者)
 読売新聞の村尾と申します。今後のエネルギー政策の進め方についてのご見解をお聞かせください。特に、原発の再稼働とか新規立地等についてのお考えもいただければ。

(野田総理)
 原発の再稼働はですね、まず事業者がストレステストを行う。そのストレステストの評価を原子力安全・保安院が行う。それについて今度は原子力安全委員会が確認をし、それらのプロセスを経た中で最終的には地元のご理解とか、国民のご理解とか進んでいるかどうかを含めて最終的には政治が最終判断をし、そしてその安全が確認をされるならば、政府が前面に立って地元のご説明に行って、その稼働に向けての取り組みを行う、というのがこれまでの何回も確認をしてきたプロセスでございますし、既に現時点で7つの案件ほどが、ストレステストの報告が出て参りました。それぞれ事業の今、例えば保安院で評価を今している段階でありますし、それをやはり公開性ということもあって説明会的なものもやっている。その中で保安院の今評価が出ようとする。そういう今プロセスにあるということでございます。それらをこれまでどおり粛々とやっていく中で、どれだけ稼働するものが出てくるかどうか、ということだと思います。

(内閣広報官)
 それでは時間も過ぎておりますので、これで記者会見を終了させていただきます。どうも大変ありがとうございました。

 

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