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首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet
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平成24年9月26日第67回国連総会内外記者会見

【野田総理冒頭発言】

 昨年に引き続き、二度目となる国連総会に出席させていただいた。国連総会は、年に一度、世界各国の多くの首脳がここニューヨークに一堂に会するという、貴重な首脳外交の場である。この場を最大限に活用して、我が国の立場や主張を広く国際社会に訴えかけていくということは、総理大臣としての重大な職責の一つであるとの強い思いを持ちながら、当地を訪問させていただいた次第である。

 先ほど終えた一般討論演説では、昨年の演説に引き続き、「日本はこれからも世界・人類への貢献を続けていく」という断固たる決意を、様々な側面から、改めて国際社会に発信することができた。

 今回の演説では、我が国をはじめ各国が取り組んでいる政策課題について、より大きな文脈で捉え直し、「明日への責任・3つの叡智」という演説全体を貫く主題を掲げた。その上で、人類がこれまでに獲得した3つの叡智、すなわち、今だけではなく「未来」を慮(おもんばか)る力、私たちが住む地球を外から眺める視点、紛争をルールに基づいて理性的に処理する作法、という3つを、世界・人類が共通して抱える課題を克服するために、今こそ結集させようと呼びかけさせていただいた。

 中でも、今般の国連総会のテーマの一つが「法の支配」であることから、この3つ目の叡智に即して、領土問題を含め、国際社会の諸問題は「力」ではなく、「理性」で解決すべきこと、「法の支配」という原理原則に基づいて、国家間の紛争を予防し、平和的に解決することの重要性、国際司法機関の果たしうる役割を強調した。特に国際司法機関については、我が国の人的・財政的貢献を強調しつつ、日本同様に国際司法裁判所(ICJ)の強制管轄権を受諾すべきことも各国に呼びかけた。

 「法の支配」という観点から、改めて光を当てるべき国際社会の課題は数多くある。演説の中では、北朝鮮による拉致問題及び核・ミサイル問題、イランの核問題、シリアにおける暴力と弾圧といった点にも言及し、日本の立場を訴えた。

 また、国際機関におけるガバナンス強化という観点から、国連安保理が国際社会の実態を反映し、実効性を備えたものとなるよう、安保理改革の実現に向けて、改革交渉を加速させるべきである旨を主張した。

 私としては、この演説を通じて、「世界の抱える課題を、未来の世代を慮り、地球を外から眺める視点で、ルールに基づいて解決する」というメッセージを、明快に発したつもりである。

 今回の訪問中、できる限り各国の首脳と会い、首脳同士の信頼醸成を図ることに努めさせていただいた。オーストラリア、インドネシア、モンゴル、コロンビア、エジプトの各首脳やイェレミッチ国連総会議長、潘基文・国連事務総長とも、良好な雰囲気のもとで、有益な意見交換を実施することができた。特に、日コロンビアEPAの交渉開始や各国とのパートナーシップの強化を確認できたことは大きな成果だったと考えている。

 

【質疑応答】

(NHK・加藤記者)
 一般討論演説の中では、「法の支配」というテーマに沿って、領土・領海問題は国際法に則って解決すべきだと主張された。このことが各国からどのように受け止められたと考えるか。そして、尖閣諸島や竹島を巡る問題についてこれから各国にどう理解してもらうよう取り組んでいく考えか。また、中国と韓国が連携して攻勢を強めているが、これにどう対応していく考えか。

(野田総理)
 今、三点の質問があったと思うが、まず、一般討論演説で強調した法の支配については、我が国は一環してこの立場を重視し、そのための強化に貢献してきたことをアピールした。どのような場合であっても、国際法に従って平和的な解決を図る必要があるということを強調した。どの程度ご理解頂いたかについては、直後のことなのでまだ分からないが、一生懸命我が国の立場は訴えたので、日本の立場を理解してもらい、深める機会になったと期待している。
 二つ目の尖閣や竹島を巡る問題についてのお尋ねについては、尖閣についていえば、これは明らかに歴史上も国際法上も我が国固有の領土であり、領有権の問題はもともとなく、現に我が国が有効に支配をしている。このことについてはこれまでも、各国政府やメディアに我々の基本的な立場は明確にしてきたつもりだが、今後もこうした立場を発信し続けていきたいと思う。竹島を巡る我が国の立場についても、引き続き適時適切に国際社会にアピールしていきたいと考えている。
 その上でさらに申し上げるならば、これらの諸問題が日中、あるいは日韓という二国間関係を損なうことのないよう、全体に東アジアの安定・平和に悪影響のないように、先ほどから法の支配の話も申し上げたが、冷静にしっかりとコミュニケーションを図っていくことが大事であり、お互いに大局観を見失わずに意思疎通を図ることがとても大事であり、今日も強調したが、問題解決は力によるものではなく、あくまで国際法にのっとって理性的に冷静に対応することが何よりも基本であることは押さえておかなければならないと思うし、関係国にもそうした自制というものを呼びかけていきたいと考えている。

(AP通信・ペニントン記者)
 尖閣に関連するもう一つの質問になるが、日本はこの問題に関し中国、台湾とどこまで妥協する用意があるか。この問題が地域の安定、また日本の商業活動に影響を及ぼしていることに鑑み、どこまで妥協する用意があるか。

(野田総理)
 妥協という言葉だが、先ほどもご質問にお答えしたとおり、尖閣諸島については歴史上も国際上も我が国固有の領土であることは、明々白々である。領有権の問題は存在しないというのが基本であるから、そこから後退をする妥協はあり得ない。ここは明確にしておかなければならないと思う。そうは言いながらも、このような案件が日中間、また先ほど台湾という指摘もあったが、こうした大事な関係を全体的に悪影響を及ぼすような、損なうことのないように、理性的、冷静的な対応を我が国はしっかりと堅持をしていきたいと思うし、それを踏まえて大局観を見失わずに意思疎通を図ることが大事だと思う。先般は次官による協議も行われた。さまざまなレベル、チャンネルを通じての対話とコミュニケーションを図っていきたいと思う。そのことによって全体に悪影響の出ないようにしていきたいと考えている。

(毎日新聞・松尾記者)
 自民党の新総裁についてお伺いする。自民党総裁選で安倍元総理が新総裁に選ばれた。まず、その受け止めと、新総裁は、年内にも衆院解散といったような確約、解散の確約がなければ特例公債法案の審議に応じないというような構えを見せているが、総理としてはどういう風に対応されるのか。それと、総理の方から安倍さんに会談を電話で申し入れたというように伺っているが、3党の再会談で解散などの認識が一致しない場合に、いわゆる「近いうち解散」の約束は破棄されることになるのか。最後に、いくつもの重要法案がかかる臨時国会だが、いつ頃開会されるおつもりか。

(野田総理)
 先ず、自由民主党の新たな総裁に安倍元首相が就任された。先ずはお祝いを申し上げたいと思う。また、その祝意については、日本時間で言うと昨日の夜10時半、私の方から自民党総裁室に電話をさせて頂き、今申し上げたお祝いの言葉を述べさせて頂いた。その時にも、安倍新総裁には申し上げたが、お互い今ちょっとそれぞれの体制作りをやっている。それらを終えた後に党首会談を行いましょうという呼びかけをさせて頂いた。その党首会談の時に、今ご指摘頂いたようなことの今後について様々な議論を行わせて頂きたいと思っている。安倍新総裁におかれては、3党合意については守ると総裁選中におっしゃったと思う。それから、特例公債法案についても政争の具にはしないとのご発言もあったように思う。その辺の今後のことに関わることだが、その辺の意見交換というものをじっくりとさせて頂きたいと思うし、そうしたお話の流れの中で臨時国会の時期の問題とか中身の問題というのが段々と詰まっていくことになるだろうと思う。解散についてはいつも申し上げているように、どなたにも具体的な時期を明示するということは私はない。

(ロイター通信・エッカート記者)
 領土についての対立についてだが、中国から何を期待しておられるのかお聞きしたい。例えば中国政府が中国に進出している日本の工場、企業への破壊に関し、中国に責任があると考えているか。賠償請求はされるか。一方で同盟国の米国に対し、どのようなサポートを求めているか。道義的、安全保障上の協力等、何を求めているか。
 
(野田総理)
 尖閣をめぐる問題についてお尋ねだが、まず中国政府についての私どもが求める姿勢のお尋ねがあったと思う。これはあくまで、今回長い間、日本国民が個人として所有してきた尖閣諸島の一部を長期的に、平穏かつ安定的に維持、管理するというために国が買うということをさせていただいた。新たに国が所有するのではなく、もともと日本国民が持っていたものを、先ほど申し上げた目的で、国が買うということにしたわけであり、あくまで所有権の移転の問題である。我が国における所有権の移転の問題であることを再三中国に説明してきたが、残念ながら未だに理解をされていない。理解をされていないことによって、中国の国内において在留邦人や日系企業に対して残念ながら攻撃、略奪、破壊といった行為が行われている。これはどんな理由があろうとも暴力は許されない、そのことは明確に中国に申し上げてきているつもりであり、在留邦人や日系企業の保護というものを強く訴えている。当然我が国においても、中国の皆さんが独自の主張をされていますけれども、我が国においても同じようなことがあってはならないので、しっかりとこのことは国民の皆様にも我々の考え方を徹底して、理性的に品格を持った対応をするように訴えていきたいと思う。その上で引き続いて、我々の主張をこれからもしっかりと訴え、理解をされるよう冷静に理性的に我が国は対応していきたいと思う。それから米国については、厳しい財政状況の中において、アジア太平洋地域における関与を深めていこうという方向性をずっと打ち出されてきた。このような姿勢を基本的に我が国は歓迎している。アジア太平洋地域の平和・安定のために米国の存在、プレゼンスは、私は大きいと思う。そうした役割をこれからもしっかり果たしていただければと思う。

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