タイトル
 小渕総理の趣味は読書に、映画、音楽、絵画などの芸術鑑賞。司馬遼太郎氏の作品を愛読し、チャイコフスキー(ロシア)、グリーク(ノルウェー)を聴き、映画では「男はつらいよ」の大ファンでもあります。寅さんファンクラブの会員名簿には、小渕総理が第1号として記されています。

 またユニークな趣味としては、牛の置物のコレクションがあります。丑年生まれにちなみ、初当選(昭和38年)以来集め始めたもので、その数は数千点にのぼります。

 スポーツでは、現在はゴルフですが、学生時代に合気道の道場やボディビルのジムに通っていたこともあります。

 幅ひろい趣味を通して小渕総理は、政治家や経済界ばかりでなく、文化人、芸術家などにも多くの知己、友人をもち、広い交友関係を築いています。

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千鶴子夫人と日展の展覧会で絵画鑑賞
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ピアニストの中村紘子さん宅で
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「牛」全文掲載へ





小渕総理はどんなにお忙しいときでも、時間をぬって絵画をご覧になっていますね。本当に絵がお好きなのでしょう。院展には奥様と、よく来ていただいております。
私は政治家の方や経済界の方など、普段お忙しい方にも、文化に触れる心の余裕をぜひ持っていただきたいと常々思っているのです。日本の社会全体に言えることですが、文化がなければ、真の豊かさを期待することはできないし、国際社会からも取り残されてしまいます。
総理にとって絵を鑑賞することは、政治から離れて、無心になれる、純真になれる時間を持つことなのでしょう。今、日本は激動の時代。だからこそ、総理には文化に触れる時間を大切にしていただきたいと思います。


小渕さんは、私の演奏会に奥様とよくいらしてくださいます。私の家で時々開く「ホームコンサート」の常連でもあります。「忙中閑」という言葉がありますが、「忙中忙」じゃないかと思われるような時にも、お見えくださる。『音楽の難しいことはわからないんだけど』と、いつもはにかみながら言われますが、ほんとうに音楽がお好きなのですね。
去年の秋、NHK交響楽団の定期演奏会で私がチャイコフスキーのピアノ協奏曲を弾いたときのこと。演奏後、楽屋にいらした小渕さんは、もじもじしながら、『泣いちゃった』とおっしゃいました。
小渕さんが「寅さん」の映画がお好きで、特に失恋の場面なんかで泣いてしまうというエピソードは有名ですが、「寅さんもいいけど、チャイコフスキーも泣けるなあ」とおっしゃる小渕さんは、ピアニストの私にとって、それこそ「チャイコフスキーもいいけど、小渕さんも泣けるなあ」と言いたくなる素敵な音楽通です。


10年ほど前、初めてお会いしたときのこと。当時、私は新聞に織田信長を主人公にした小説を連載していましたが、信長の前例にとらわれない発想、決断力、身分社会にあって人材をひろく各層から登用したことなど、私の小説の細かいところにまで質問されたりして、語り合っているうちに、気が付くと4時間近くも時間が経過していました。それ以来、いわば作家と熱心な読者としてのおつきあいをさせていただいています。
総理は、坂本龍馬がお好きとのことですが、私も最近は龍馬など、幕末という時代を生きた人物に作品の中心を移しつつあります。次にお会いするときは、今度は龍馬についてゆっくり語り合いたいものです。


テレビ局記者時代の昭和38年、当時大学院生で世界旅行中の小渕青年はベルリンで生活費稼ぎのためにアルバイトをしました。(→青年オブチの世界紀行
ベルリンの壁ができて日も浅い昭和38年、TVの取材をしていたところ、『生活費を稼ぎたいから、しばらく雇ってくれないか』と声をかけてきたのが、当時25歳の小渕青年でした。そこで、重い放送用機材の運搬などのアルバイトをしてもらうことになりました。
その時、通訳をしてもらったのが佐瀬昌盛さん(現防衛大学教授)。
世界中をひとりで旅してまわっている、そのバイタリティにも驚かされましたが、名所旧跡めぐりよりもナマの世界情勢を見て歩こう、というその姿勢が印象的でしたね。




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