内閣総理大臣演説等
内閣総理大臣の談話
日本債券信用銀行について
平成十年十二月十三日
- 日本債券信用銀行については、今般の金融監督庁検査により、本年三月末時点で債務超過となると見込まれ、金融監督庁は、同行に対し、債務超過を解消するため採り得る資本充実策等について、逐次報告を求めてきたところであるが、検査結果通知から一か月近くが経過しようとする中で、同行より実現性のある資本充実策が提示されないまま今日に至った。
- 金融再生委員会の設立までの間、同委員会の権限を代行する内閣総理大臣としては、こうした状況を踏まえ、本日、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(金融再生法)第三十六条に基づく特別公的管理の開始の決定を行い、併せて、同法第三十八条に基づき、預金保険機構による特別公的管理銀行の株式の取得の決定を行ったところである。
- 今般の特別公的管理の開始の決定後も、日債銀は、基本的には、従来通り、通常の業務運営を行うことになるが、金融再生法上の特別公的管理銀行として、例えば、新経営陣の選任、業務基準及び経営合理化計画の策定及びその承認、取得株式の対価の決定等、所要の手続きが進められていくことになる。また、特別公的管理の開始決定と同時に、資産劣化防止の観点から、金融監督庁長官より同行に対し、銀行法第二十六条に基づく業務改善命令を発したところであり、日債銀においては、新経営陣の就任前であっても、この命令を踏まえ、適切な業務運営を行っていくことが求められる。
- 今後、日債銀に対しては、金融再生法に基づき、預金保険機構が業務に必要な資金の貸付けや特例資金援助を行うことになっており、この結果、日債銀の預金、金融債、インターバンク取引、デリバティブ取引等の負債は全額保護され、期日通り支障なく支払われるとともに、善意かつ健全な借手への融資も継続されることとなっているので、利用者におかれては、心配されることなく、冷静な対応をお願いしたい。
- 政府としては、今後とも、預金者等の保護と信用秩序の維持、内外の金融市場の安定性確保に万全を期して参りたい。