本日ここに、「阪神・淡路大震災犠牲者追悼式典」が執り行われるに当たりまして、謹んで追悼の言葉を捧げます。
多くの尊い命を奪い、この地に未曾有の被害をもたらした阪神・淡路大震災の発生から、丸四年が経過いたしました。ここに改めて、この震災によりお亡くなりになられた方々と最愛の肉親を失われた御遺族の方々に対しまして、心から哀悼の意を捧げるものであります。
阪神・淡路地域では、震災後、地元の方々をはじめとする関係者の御努力により、主要なインフラ施設については復旧が完了し、今や本格的な復興の段階を迎えております。
しかし、その一方で、今なお約六千世帯の方々が仮設住宅で生活されています。また、地域の産業についても、震災に伴う大きな落ち込みからは一応の回復はみられたものの、このところの景気の低迷に伴い、小売店の販売額が低調に推移するなど厳しい状況にあります。このような状況を反映して、有効求人倍率も過去最低の水準となっております。
このため、今後とも、こうした課題の解決を目指し、恒久住宅への円滑な移行、安定した雇用の場の確保と産業の復興、安全で快適な市街地の整備などの取組みを推進していく必要があると考えております。
国といたしましても、引き続き、阪神・淡路地域の一日も早い復興に向けて努力を続けてまいりますとともに、この大震災を尊い教訓として決して忘れることなく、災害時の危機管理体制の強化をはじめ、総合的な防災対策を積極的に推進し、国民が安心して暮らせる社会の実現に全力を挙げてまいりますことを、この場をお借りして固くお誓い申し上げます。
そして、御遺族をはじめとする被災者の方々が早期に自立した生活を再建されますとともに、阪神・淡路地域が、二十一世紀のモデルとなるような、安全で住みよい、魅力ある街へと再生していかれますことを心から願っております。
最後に、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、御遺族の皆様方に心よりお悔やみを申し上げまして、追悼の言葉といたします。
平成十一年一月十七日
内閣総理大臣
小 渕 恵 三