平成十一年七月八日
| 一、 | 我が国の経済社会は歴史的な大転換期にあります。知恵の社会、少子高齢化、グローバル化、環境問題への対応など、現在我が国が直面している諸課題を克服するためには、経済社会の仕組みと気質を抜本的に変革することが不可欠であります。その際、どのような方向に進むかを、国民が選択する必要があります。今、その大きな方向を解き明かすことが求められています。 |
| 二、 | このような認識のもと、政府は、本日、「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」を閣議決定いたしました。これは、知恵の時代の扉を開くため、二十一世紀初頭の日本の「あるべき姿」として、我々が選択すべき方向とその結果として実現されるであろう経済社会の姿を描き、それを達成するため経済運営の基本方針を定め、重点となる政策目標と手段を明らかにしたものです。まさにこれは、個人や企業の活動のガイドラインとしても大きな役割を担っていると申せましょう。 |
| 三、 | 私たちが二十一世紀に築いていくべきは、グローバル化の中で、多様な知恵の時代にふさわしく、自由で、少子高齢化、人口減少に備えた仕組みを持ち、環境とも調和した経済社会です。
このような経済社会のあるべき姿に向けて実施していくべき重要な政策方針の第一は、多様な知恵の社会の形成であり、自由で魅力ある経済条件を整備し、透明で公正な市場と消費者主権の確立に努めてまいります。 第二に、少子高齢化、人口減少への備えとして、安心のできる効率的な社会保障、年齢にとらわれない経済社会の形成、少子化への対応等を進めていきます。 第三は、環境との調和であります。このため、特に生産・消費・再生の循環型経済社会の構築と、地球環境問題への適切な対応を行います。 第四に、世界の主要な経済プレーヤーとして、世界経済のルールや基準の形成に主体的に参画する等、世界経済の安定的な発展に積極的な役割を果たします。 以上に加え、政府としては、行政の効率化、財政再建及び地方分権を推進してまいります。 |
| 四、 | 私といたしましては、本政策方針で示した施策に直ちに積極的に取り組み、内閣をあげて全力で実施してまいる決意であります。特に、本政策方針の中では大きな方向性を提示するにとどまっているものについては、政府内で早急に具体化の検討に着手し、その結果を分かり易いプログラムとして示すことといたします。
本政策方針の推進にあたっては、国民の皆様の御理解と御協力が不可欠であります。国民各位におかれましては、本政策方針の趣旨を十分御理解の上、さらに積極的な御協力をいただきますよう、お願いいたします。 |