小渕総理からのAPEC・Y2Kシンポジウムへのメッセージ

99.4.19


 本日及び明日、APECメンバー各国・地域等から西暦2000年問題関係政策責任者、専門家等を迎えてAPEC・Y2Kシンポジウムを開催することができ、誠に喜ばしく思います。本シンポジウム開催にあたり一言挨拶を申し上げます。

 コンピュータ西暦2000年問題は、金融、エネルギー、情報通信、交通等の重要な分野をはじめ、様々な分野において甚大な影響をもたらす可能性があり、21世紀の高度に情報化された社会経済実現への取組を揺るがしかねない重大な問題です。コンピュータ・ネットワークが国境を越え、世界各国を結び合わせている今日、本問題への対応を誤れば、一カ国のみならず各国に影響を及ぼしうるものと考えます。すなわち、本問題は、互いに関係の深い各国が国際的な協力の下に取り組んで行くべき問題を多く含んでいます。

 このため、私は、1998年11月に開催されたAPEC非公式首脳会合の場で、APECメンバー国・地域が、特定の時期に西暦2000年問題に関する活動を集中して行うことにより、各国・地域における西暦2000年問題に対する意識を更に高め、西暦2000年問題に関する国際的課題に対する対応や、模擬テストの実施、危機管理計画の策定等を促進することを提案し、APECメンバー各国・地域の賛同を得ました。

 この度、4月19日(月)〜30日(金)がAPEC・Y2K週間として定められ、APECメンバー各国・地域において西暦2000年問題に関する各種の活動が実施されています。その一環として、カナダ、シンガポール及び我が国が共催で、本国際シンポジウムを開催することとなりました。本シンポジウムでは、「重要な経済インフラストラクチャに係る西暦2000年問題の国際的影響」及び「中小企業の西暦2000年問題」がテーマとなっており、APECメンバー各国・地域、さらに国際機関から政策責任者、有識者、専門家等が一同に会し、アジア・太平洋地域における西暦2000年問題を議論し、一層の周知と対応の促進を図ることとなっています。本シンポジウム参加者の皆様が、闊達な議論を展開し、今後、限られた時間内で、APECメンバー各国・地域がとるべき対応が明らかとなることを期待しています。

 また、我が国としては、APEC・Y2K週間の活動として、希望するAPECメンバー国への専門家派遣や、メンバー国から西暦2000年問題政策担当者を我が国に招いて情報や意見交換をする場を設けるなどの様々な活動を行うこととしています。これらの活動を通じて、我が国で作成した危機管理計画策定の手引きを始め、我が国として有するノウハウ全てを提供し、APECメンバー各国・地域における取組みに貢献したいと考えています。

 こうした活動を通じて、APECメンバー各国・地域が、ともに、西暦2000年問題への取組みを一層促進し、豊かで安心な21世紀の高度な情報通信社会への「安心の架け橋」を早期に架け終えたいと思います。