各検討会の議事内容等

法曹養成検討会(第1回)議事録

(司法制度改革推進本部事務局)



1 日時
平成14年1月11日(金)15:00〜17:00

2 場所
三田共用会議所第2特別会議室

3 出席者
(委 員)井上正仁、今田幸子、加藤新太郎、川野辺充子、川端和治、木村孟、田中成明、ダニエル・フット、永井和之、諸石光熙(敬称略)
(事務局)山崎潮事務局長、大野恒太郎事務局次長、松川忠晴事務局次長、片岡弘参事官

4 議題
  1. 座長の選任等
  2. 法科大学院に関する論点整理
  3. 司法試験に関する論点整理
  4. 今後の日程等

5 配布資料
資料1 法曹養成検討会名簿
資料2 法曹養成検討会での主な検討事項
資料3 大学院関係基本法令
資料4 法科大学院制度に関する意見募集の結果について
資料5 法科大学院の設置に関する検討状況の調査結果について
資料6 法科大学院の設置基準等について/論点を反映した骨子
資料7 第三者評価(適格認定)基準に関する主な論点
資料8 新司法試験等に関する主な論点
資料9 法曹養成検討会開催予定

6 議事
(□:座長、○:委員、●:事務局)

(1)事務局長あいさつ
 法曹養成検討会の開催に当たりしまて、一言ごあいさつを申し上げたいと思います。
 皆様方には、大変御多用の中、法曹養成検討会への参加につきまして、快く御承諾をいただきまして、誠にありがとうございます。
 皆様、既に御案内のとおり、昨年12月1日、内閣に司法制度改革推進本部が設けられまして、司法制度改革審議会の意見の趣旨にのっとり、司法制度の改革と基盤の整備を総合的かつ集中的に推進することとなり、3年以内を目途に関連法案の成立を目指すこととされているわけでございます。
 具体的な法令案の立案作業は、私ども事務局が中心になって行っていくことになるわけでございますが、その際にはこの法曹養成検討会を始め、主要なテーマごとに有識者等による検討会を開催し、意見交換を行いながら、事務局と一体となって作業を進めるという方式を採ることとしたところでございます。
 したがいまして、この検討会の性格といたしまして、皆様方に審議会の答申のようなものをおまとめいただくということは予定しておりませんが、立案作業に関しまして、忌憚のない意見をお聞かせいただければと考えておるところでございます。
 この法曹養成検討会におきましては、法科大学院、司法試験、司法修習の在り方について御検討をお願いしたいと考えております。司法が21世紀の我が国社会において期待される役割を十全に果たすための人的基盤を確立するためには、法科大学院を始めとするプロセスとしての新たな法曹養成制度の整備の重要性は、改めて言うまでもございません。
 また、法科大学院は平成16年4月からの学生受入れ開始を目指しておりまして、関係者の準備のためにも、法科大学院の第三者評価や、司法試験の在り方などについて、早急に検討が必要とされておるところでございます。そのために、集中的にこの検討会を開催するということを予定しております。皆様方には、大変お忙しいとは存じますが、御協力いただきますようよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 はなはだ簡単ではございますけれども、以上で私からのあいさつとさせていただきます。

(2) 座長の選任
  委員の互選により、田中委員が座長に選出された。

(3) 議事の公開
  協議の結果、議事の公開について、当面、次の取扱いとすることとなった。
(報道関係者入室)

(4) 座長あいさつ
 それでは、議事に入ります前に座長として一言ごあいさつを申し上げさせていただきたいと思います。
 私はこの法曹養成制度の問題に関しましては、法科大学院の問題を中心に、当初からいろんな立場で関与してきたわけでございます。そうは言いましても、かなり自由な立場で関与してきておりましたので、最後の詰めの段階で、不自由な立場とは言いませんけれども、責任の重い仕事を引き受けざるを得ないことになりまして、困惑しているわけでございます。
 しかし、お引き受けする以上は、せっかくこれまで非常に多くの方々の御尽力によってここまで前進してきた改革を、改革審議会の意見書に沿ってこの推進本部で円滑に具体化できるために、事務局の方々と一体となって、意見交換を図りながら、いいものになるように、微力ながら全力を尽くしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 この法曹養成制度の改革が、今般の司法制度改革全体を円滑に推進する上で非常に重要な位置を占めていて、これがうまく進まないと、後が非常に難しくなるということから、この検討が急がれているということは委員の方々に十分に御承知いただいていると思います。
 重要な問題であるだけに、意見書も法曹養成制度については、ほかのものに比べますと、改革の方向性とか、基本的な制度設計については、具体的に示されているわけでございますけれども、それでも非常に難しい問題がいろいろ残っているところがございまして、私もこれまでいろいろ発言してきましたけれども、そういったものにとらわれずに、大局的な見地から準備が円滑に進むように意見交換を進めたいと思いますので、委員の方々もそれぞれのお立場からできるだけ大局的な見地から円滑に意見書の趣旨が具体化されるために御協力いただければと思います。どうかよろしくお願いいたします。

(5) 検討事項及び検討スケジュール
 それでは、議事に入りたいと思います。本日は第1回目でございますので、まずはこの検討会でこれから検討すべき事項とか、かなり検討が急がれている項目があるんですけれども、検討のスケジュールなどにつきまして、事務局の方から説明をいただけたらと思います。

● 法曹養成検討会におきます検討事項と検討のスケジュールにつきまして、御説明申し上げます。
 恐縮ですが、お手元に配布しております資料2「法曹養成検討会での主な検討事項」を御参照いただきたいと存じます。
 この資料は、この検討会における主な検討事項として、現段階で考えられるものを記載したものでございます。先ほど事務局長からごあいさつ申し上げましたとおり、当検討会におきましては、主として法科大学院の関係、司法試験の関係、司法修習の関係、この3つにつきまして、御検討をお願いしたいと考えております。
 法科大学院の関係におきましては、第三者評価(適格認定)の基準や、第三者評価の実施の在り方などを検討していただくことを考えております。
 法科大学院の設置基準につきましては、現在、文部科学省の中央教育審議会で検討されているところでございまして、後ほどこの検討状況について説明がありますが、第三者評価基準と設置基準は密接な関わりを有する問題でありますので、当検討会における第三者評価基準などにつきましての検討の過程におきまして、設置基準との関係で連絡調整を図る必要が生じた場合には、適宜文部科学省などにきちんとお伝えをしていきたいと考えております。
 次に、司法試験の関係におきましては、新しい司法試験の在り方や、現行司法試験の継続、移行措置などについて検討していただければと考えております。
 司法修習の関係につきましては、新司法試験の実施後における司法修習の在り方や、司法試験合格者増加への対応などについて御検討していただければと思っております。
 その他といたしまして、司法制度改革審議会の意見におきましては、法曹の継続教育の整備が提言されておりますが、これにつきましては、審議会の意見でも指摘されておりますように、主として法曹三者を始めとする関係者の自発的な取組に期待されるところが多いのではないかと思われます。
 次に、検討のスケジュールについてでありますが、事務局長から申し上げましたように、法科大学院は平成16年4月からの学生受入れ開始を目指しておるところでありまして、関連法令改正のための立案作業は、関係者の準備などを考えますと、特に法科大学院関係と司法試験関係につきましては、早急に検討を進めていただく必要があると考えます。
 したがいまして、本年の3月末ごろまでには、検討会を集中的に開催いたしまして、法科大学院関係と司法試験関係の主要な論点につきまして、一通りの御検討を終えていただければと考えております。
 そして、本年4月以降は、1ないし2か月に1回程度の開催といたしまして、事務局から立案作業の状況等を報告させていただきますほか、司法修習の関係等について引き続き御検討をお願いしてはどうかと考えております。皆様方には御多用中のところ恐縮でございますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

□ どうもありがとうございました。

(6) 法科大学院に関する論点整理
□ それでは、委員の方々は既に審議会の意見書などで御理解いただいていると思いますけれども、現在の大学院に関するいろんな法令の概略とか、法科大学院の第三者評価に関する論点として考えられることにつきまして、事務局から説明をいただきたいと思います。これに関する資料につきまして、事務局と、文部科学省から資料の順で御説明いただけますでしょうか。

● それでは、本日の配布資料のうち、まず資料3から5までについて御説明いたします。
 資料3は「大学院関係基本法令」に関する資料であります。司法制度改革審議会意見は、法科大学院について、学校教育法上の大学院とすべきであるとしており、その設置については、学校教育法を始めとする関係法令が適用されることになります。この資料3の目次に続く1ページ以下には、学校教育法の関係部分を抜粋してございます。ピックアップしますと、第三条は「学校を設置しようとする者は、学校の種類に応じ、文部科学大臣の定める設備、編制その他に関する設置基準に従い、これを設置しなければならない」と定めており、大学院の設置に当たっては、設置基準に従わなければならないこととされています。
 大学院関係の設置基準は後ほど御説明しますように、文部科学省令で大学院設置基準として定められております。この資料の3ページ以下は、学校教育法の規定のうち、大学に関する部分を抜粋したものであります。そのうちピックアップしますと、第五十三条は「大学には、学部を置くことを常例とする」と規定しております。少し飛びますが、4ページの第六十二条には「大学には、大学院を置くことができる」と定めておりますが、5ページの最初の第六十八条を見ますと、「教育研究上特別の必要がある場合においては、第五十三条の規定にかかわらず、学部を置くことなく大学院を置くものを大学とすることができる」と定めております。大学院設置基準では、このような大学に置かれる大学院を独立大学院と称しております。司法制度改革審議会意見書でも、この点を指摘した記載等もございます。
 4ページに戻って第六十条をごらんください。「大学について第三条に規定する設置基準を定める場合には、文部科学大臣は、審議会等で政令で定めるものに諮問しなければならない」と定められており、この審議会が先ほどから話が出ております中央教育審議会であります。これに基づいて法科大学院の設置基準については、中央教育審議会において検討が進められているわけでございます。
 8ページには、学校教育法の第六十七条の新旧対照表を記載してございます。これは昨年改正されました学校教育法の第六十七条の部分ですが、第二項が加えられまして、朗読は省略しますが、この趣旨は飛び級によって、例えば学部の3年生から大学院へ入学することを認める規定であります。これに関連する指摘も、司法制度改革審議会意見でなされております。
 続きまして、9ページ以下ですが、これは学校教育法施行規則の関係部分を抜粋したものであります。第六十六条の第一項を読みますと、「大学(大学院を含み、短期大学を除く。以下この項において同じ。)の設備、編制、学部及び学科に関する事項、教員の資格に関する事項、通信教育に関する事項その他大学の設置に関する事項は、大学設置基準(昭和三十一年文部省令第二十八号)、大学通信教育設置基準(昭和五十六年文部省令第三十三号)及び大学院設置基準(昭和四十九年文部省令第二十八号)の定めるところによる」となっております。
 13ページをごらんください。これは大学設置基準の抜粋部分でありますが、この抜粋部分は大学院にも関係するところであります。例えば第二十一条は単位に関する規定であります。その第二項では、少し読みますと、「前項の単位数を定めるに当たつては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし、授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、次の基準により単位数を計算するものとする」とした上で、その第一号では、「講義及び演習については、十五時間から三十時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする」と規定されております。したがって、先ほどの一単位四十五時間には、例えば授業時間外に必要な学習、平たく言いますと予習、復習等に充てる時間も含まれているということになります。
 続きまして、14ページ以下ですが、これが大学院設置基準であります。第一章は「総則」、第二章は「教育研究上の基本組織」、第三章は「教員組織」、第四章が「収容定員」、第五章が「教育方法等」、第六章は「課程の修了要件等」、第七章は「施設及び設備」などの順に定められております。
 少し駆け足になりますが、17ページ以下は、関係する告示などを抜粋したものであります。資料3の関係法令につきましては、今後必要に応じて適宜参照していただきたいと思います。
 次に資料4に移りたいと思います。資料4は昨年10月から11月にかけて法科大学院制度に関し、国民からの意見を募集した結果を取りまとめたものであります。各意見の要旨は3ページ以下に事項ごとに整理してございますが、これら意見は司法制度改革審議会意見の趣旨を踏まえ、建設的なものが多数寄せられておりますので、参考にしていただきたいと思います。
 続きまして、資料5ですが、これは昨年10月から11月にかけて、法科大学院の設置に関する検討状況について、全国の大学に調査した結果を取りまとめたものでございます。法科大学院の設置を予定又は検討している大学は、この調査の対象の117 大学の8割強に当たる98大学に上っています。この調査結果につきましても、今後の検討の際の参考にしていただきたいと思います。
 なお、この調査は中央教育審議会における設置基準についての考え方などが示される前の段階で実施したものでありまして、今後設置基準に加えて、第三者評価基準の骨子などが明らかにされた段階では、この調査結果とは異なる状況になることも予想されております。どうか参考にしてください。
 なお、資料6は文部科学省からお願いいたします。

(文部科学省) お手元の資料6につきまして、御説明をさせていただきます。昨年8月、文部科学大臣の諮問機関としての中央教育審議会大学分科会に法科大学院部会が設置されております。そして、これまで8回にわたる審議を重ね、昨年12月26日にこれまでの審議の結果を骨子として取りまとめ公表させていただいたという状況になっておるわけでございます。基本的にかなり急ピッチで進めることとなったわけでありますけれども、これは先ほどからお話がございますように、平成16年4月から学生受入れ、そのための各大学の早急な準備態勢等を勘案しながら急ピッチで作業を進めたということでございまして、大学院としての制度設計に直接関わる設置基準、あるいは学位、入学者選抜の課題を中心としております。
 お手元の資料6をごらんいただきますと、最初の2枚が言わば要旨でございます。資料は骨子本体がこの2ページの後のところ、その要旨を取りまとめた2枚物から成っているわけでございます。
 骨子を全体の構成でごらんいただきますと、「はじめに」という構成、それから「設置基準関係」「その他」という3つの構成に分かれておるわけでございます。先ほど法令の説明がございましたように、設置基準は設置認可に当たっての基準であると同時に、水準維持という観点から、大学、大学院が遵守しなければならない基準でもあるわけであります。それでは、内容を簡単に、まず4ページの「設置基準関係」からでございますけれども、「標準修業年限・修了要件」ですが、まず標準修業年限につきましては、改革審議会意見の趣旨を踏まえて3年とすることを設置基準上に明確に位置づけることが必要であるとされております。
 また、修了要件につきましては、必要在学期間を標準修業年限に即して3年以上とし、必要修得単位数については、法科大学院の標準的なカリキュラムを想定しながら、93単位以上とすることが適当であるとされております。ただし、法学部出身であるか否かを問わず、法科大学院において必要とされる法律学の基礎的な学識を有すると認められる者、いわゆる法学既修者については、30単位を超えない範囲で既に修得したとみなすとともに、在学期間を1年以下短縮できるとされております。すなわち、2年以上在学し、63単位以上の修得での修了が認められるとされております。
 5ページ、教員組織でございますが、教員組織につきましては、法科大学院は法曹養成に特化した実践的な教育を行う大学院でありますので、研究指導を行わないものとしますと、教員資格に関する基準については、教育実績、教育能力、実務家としての能力・経験を大幅に加味したものとすることが適当であり、教員は高度の教育指導力があると認められる者を必要数置くものとされております。具体的には、法曹養成に最低限必要な教育内容を考慮し、最低限必要な専任教員数は12人とし、専任教員1人当たりの学生の収容定員は15人以下とすることとされております。
 法科大学院の専任教員の必要数については、法科大学院の独立性の確保の必要性にかんがみ、他の学部等の専任教員の必要数には算入されないこと、すなわち、法科大学院と他の学部等において同一の教員が専任教員としてダブルカウントされないということが適当であるとされております。
 ただし、制度発足当初においては、他の学部等における教育との関連性を考慮し、優れた教員を確保する観点から、10年以内を目途に解消されることを前提として、当面の措置として必要数の3分の1を超えない限度で、他の学部の専任教員の必要数に算入できるものとされております。
 また、法科大学院は理論的教育と実務教育との架橋を図るものでありますから、実務家の方々に相当数教員として参加していただくことが不可欠であり、おおむね2割程度以上は実務家に入っていただくことが適当であるとされております。
 7ページ「教育内容・方法等」でございますが、教育内容・方法につきましては、改革審議会意見にもありますように、法理論教育を中心とし、実務教育の導入部分をも併せて実施することとし、実務との架橋を強く意識した教育を行うものとされ、体系的に教育課程を編成する。そして、従来の大教室での一方的な教育ではなく、少人数教育を基本として、学生と教員の双方向的・多方向的で密度の濃い授業という基本的考え方のみを示すものとなっております。なお、※印が付いておりますが、設置基準を中心として考えます場合に、特に重要であることから、例えば授業科目の種類として考えられる科目群、あるいは厳格な成績評価、及び修了認定について記述しております。
 8ページ「施設及び設備」であります。施設・設備につきましては、法科大学院の目的に照らして十分な教育効果を上げるためにふさわしいものとして整備されていることが必要であるとされております。具体的には、各法科大学院の創意工夫によって自習室、模擬法廷などの施設の設置、図書館の夜間開館、コンピュータやマルチメディア教材などの情報機器や参考図書等の充実などの環境整備が期待されているわけであります。
 9ページが「第三者評価(適格認定)」であります。法科大学院については、司法制度改革審議会意見にもありますように、新たな法曹養成制度の中核としての水準の維持向上を図る観点から、大学関係者や法律実務に従事する者、法的サービスの利用者等で法科大学院に対して広く高い識見を有する者による第三者評価、適格認定を受けるものとするとされております。
 続きまして10ページ、「その他」のところでございます。「法科大学院の学位(専門職学位)関係」でございます。法科大学院修了者に対して与えられる学位については、国際的通用性をも勘案しつつ、既存の修士・博士とは別の専門職学位を設けることを検討することとされております。これについては、法科大学院を始めとして、職業資格との関連を視野に入れた新たな形態の大学院、いわゆる専門職大学院や、その学位の在り方について、今後別の部会、大学院部会においてさらに検討が予定されているところであります。
 同じページですが、複数の大学が連合して設置する大学院、連合大学院等についてでございますが、その具体的な設置形態につきましては、今後早急に検討することとされております。
 11ページをごらんいただきますと、「奨学金、教育ローン、授業料免除制度等の各種支援制度」についてでございます。資力の十分でない者が経済的理由から法科大学院に入学することが困難となることのないように、奨学金、教育ローン、授業料免除制度などの各種の支援制度を充実する方策について、今後検討する必要があるとされております。また、社会人等の学習の便宜を図るために、修業年限を超えて在学することが予定される、例えばパートタイム学生についても、この取扱いについて今後検討する必要があるとされております。
 「法学部教育との関係」についても触れておりますが、法科大学院導入後、各大学の法学部等において、法科大学院との役割分担を工夫するものや、法学基礎教育をベースとしつつ、幅広い教育を目指すものなど、それぞれが特色を発揮し、独自性を競い合う中で全体としての活性化が期待されているところであります。
 なお、2.ですが、学部段階において、優れた成績を修めた者に対して、学部3年次からの飛び入学、あるいは学部4年未満での卒業など、早期に大学院に入学ができるような仕組みが既に開かれているところでありますけれども、早期入学者に法科大学院での3年未満での短期修了を一般的に認めると、学部段階において法曹に必要な幅広い教養を身につけることがおろそかになるおそれがあるという観点では適当ではないとされておるところであります。
 12ページが「入学者選抜」についてでございます。入学者選抜については、法学既修者と法学未修者を問わず、すべての出願者においては、適性試験を受験し、法学既修者として出願する者に対しては、各法科大学院の自主性に基づき法律科目試験が行われること、また、法科大学院の入学者選抜に当たっては、公平性、開放性、多様性の確保を旨として、入学試験のほかに幅広い活動分野における学業成績や学業以外の社会人としての活動実績等を総合的に考慮する、さらには、法学部・法学科以外の学部・学科の出身者や社会人等を一定割合以上入学させるなどの必要な措置を講じること、あるいは、非法学部・法学科出身者が2年修了希望者として、また、法学部・法学科出身者についても、3年修了予定者として出願することも認めることとされておるところでございます。
 以上、法科大学院の設置基準等を中心といたしまして、法科大学院部会で検討して取りまとめたものの骨子を御紹介させていただきました。ここにある部分で、内容につきましては、その設置基準のみならず、全体の制度の枠組みというものを念頭に置く必要ということから、個々の議論の中には第三者評価にわたる部分も含まれているということも申し添えさせていただきたいと思います。
 今後の運びでございますけれども、さらに中央教育審議会で審議を進めていただき、本年半ば、できるだけ早い機会に答申を文部科学大臣に提出していただくという予定でおります。今後も検討状況につきまして、御報告の機会をいただければと考えております。以上でございます。

● 続きまして、資料7について御説明申し上げます。
 ただいまの御説明にもありましたとおり、法科大学院の設置基準については、中央教育審議会で検討が進められておりますが、司法制度改革審議会意見は法科大学院について、第三者評価(適格認定)を継続的に実施すべきであるとしており、その際の基準を定める必要があります。
 なお、審議会意見の記載上の表記は、第三者評価の後に括弧書きで「適格認定」と記載しておりまして、第三者評価と適格認定の関係をどのように考えるべきかについても、今後の検討の対象となり得るところでありますが、当面は審議会意見の記載と同様に、適宜「第三者評価(適格認定)」という記載を使用することもあろうかと思います。
 この検討会におきましては、第三者評価(適格認定)基準を策定するに当たっての基本的な方針を検討していただきたいと考えております。その際には司法制度改革審議会意見を踏まえ、設置基準で定めるべき事項と第三者評価(適格認定)基準で定めるべき事項とを区別しつつ、検討を進める必要があろうかと思われます。
 そこで作成しましたものが資料7の「第三者評価(適格認定)基準に関する主な論点」と題する資料であります。この資料は、司法制度改革審議会意見で指摘された事項を中心とし、中央教育審議会における設置基準等に関する検討状況、国民からの意見募集や大学への調査結果のほか、司法制度改革推進準備室における日本弁護士連合会の担当者を始めとする関係各機関等との協議内容などを踏まえ、第三者評価(適格認定)基準に関する主な論点を整理したものであり、当検討会における今後の議論のたたき台としていただきたいと考えて作成したものであります。この資料の冒頭にも記載してありますとおり「法科大学院に関する第三者評価(適格認定)基準(解釈指針等で定める部分を含む。以下「評価基準」という。)の主要部分の策定に当たっては、次のような点が主な論点と考えられる」との趣旨でこの資料を作成したものであります。
 以下、この資料には第1〜第9として、主な論点と考えられる事項を記載してありますが、そのほかにも各事項について「規定振りの例」を記載しております。この「規定振りの例」は、各事項についての具体的な論点を明らかにしていただくための参考として記載したものであり、あくまでもそのようなものとして御理解いただければと思います。
 まず第1を読みますと、「教育研究上の基本組織等について 法科大学院の「教育研究上の基本組織」、「教員組織」並びに「施設及び設備」に関する評価基準については、大学院設置基準と同じ内容とする」と記載して、その下には、「規定振りの例」を記載してあります。これは教育研究上の基本組織、教員組織、施設及び設備については、先ほど御説明申し上げましたとおり、大学院設置基準に定められており、設置認可の際に審査を受けることから、評価基準の内容も設置基準の定めと同じ内容として、相互にそごを来さないようにすべきであると考えたものであります。
 なお、「規定振りの例」の末尾の部分は、「適合していなければならない」と記載していますが、これは法科大学院が設置された後においても、これらの事項が設置基準に適合しているかどうかを第三者評価の対象とするべきではないかと考えて、このような例として記載したものであります。今後御検討いただきたいと思います。
 「第2 在籍者数と収容定員について 法科大学院の在籍者数については、収容定員を上回る状態が恒常的なものとならないよう配慮されていなければならない旨を評価基準で定めることとする」と記載して、その下には「規定振りの例」として同じ趣旨を記載してあります。これは各法科大学院の実際の在籍者数が収容定員を上回る状態が恒常的となってしまったのでは、収容定員や教員数の基準を定めた意義が損なわれることから、評価基準にこのような趣旨の規定を置く必要があるのではないかと考えまして、記載したものであります。このような規定振りの基準が必要かどうか、御検討いただきたいと思います。
 「第3 入学者選抜について 法科大学院の入学者選抜における1.「公平性」の確保に関する措置2.「開放性」及び「多様性」の確保に関する措置について評価基準で定めることとする」と記載してあります。司法制度改革審議会意見では、入学者選抜について、「公平性」「開放性」及び「多様性」という用語で、これらの確保が必要だと指摘されていますが、評価基準においては、これらの言葉の内容を具体的に明らかにする必要があることから、具体的に「規定振りの例」を記載したものであります。
 「規定振りの例」の「1 「公平性」の確保に関する措置」のうち、最初の○印の部分は、審議会意見の趣旨を書き下ろしたものでありまして、朗読を省略いたします。
 2番目の○を朗読いたしますと、「特定の大学の出身者とその他の者とを区別することなく公平に選抜するための方法が採用されていること」と記載してあります。これは審議会意見の公平性の趣旨を具体化するため、入学者選抜に当たり、例えば自分の大学など特定大学の出身者の優先枠を設けることなどの不公平な扱いを禁止するという趣旨でありますが、このような規定が必要であるかどうかも含めて御検討いただきたいと思います。
 「2 「開放性」及び「多様性」の確保にする関する措置」の○印の部分について御説明申し上げます。これは審議会意見において法学部以外の学部の出身者や社会人等を一定割合以上入学させるなどの措置を講じるべきであるなどと指摘されていることから、一定割合以上について、具体的な数字を評価基準に盛り込むべきではないかと考えて、このような「規定振りの例」を記載したものであります。このうち☆や★の部分には、具体的に数字を入れていただくことを考えておりますが、果たしてこのような具体的な数字を盛り込んだ規定振りが適当かどうかを含めて御検討いただきたいと思います。
 「第4 在学期間について いわゆる短縮型の認定の在り方について評価基準で定めることとする」と記載して、その下には「規定振りの例」を記載してあります。これは標準修業年限の3年よりも短い在学期間である、いわゆる短縮型の認定の在り方に関するものでありますが、規定振りなどについて今後御検討いただきたいと思います。
 「第5 教育課程について 法科大学院の教育課程について、大学院設置基準の定めに加え、必置科目等を評価基準で定めることとする」と記載して、「規定振りの例」を挙げ、法科大学院の教育課程に関して記載してあります。「規定振りの例」の最初の○印の部分は、審議会意見の趣旨を書き下ろしたものであります。2番目の○印は、カリキュラム、必置科目に関するものですが、カリキュラムに関する部分は次回以降に改めて関係資料を配布するなどして、御説明申し上げたいと考えておりますので、本日は時間の関係もありますので、説明を省略いたします。
 「第6 教育方法について 法科大学院における教育方法につき、大学院設置基準の定めに加え、1.「少人数教育」に関する措置2.「双方向的かつ多方向的で密度の濃い」授業に関する措置3.「実務教育の導入部分」に関する措置について評価基準で定めることとする」と記載しております。審議会意見でこれらの用語を使って、これらが指摘されているわけでありますが、これら事項については、評価基準で具体的な内容を定める必要があると考えられることから、具体的な規定振りを記載したものであります。
 「規定振りの例」のうち、「1 「少人数教育」に関する措置」の部分は、1つの授業科目当たりの学生数について、具体的な数字を評価基準に盛り込むべきではないかと考えて記載したものです。先ほどと同じく☆や★には、具体的な数字を入れていただくことを考えておりますが、果たしてこのような具体的な数字を盛り込んだ規定振りが適当かどうかを含めて御検討いただきたいと思います。
 続いて「2 「双方向的かつ多方向的で密度の濃い」授業に関する措置」の記載のうち、最初の○印の部分は、審議会意見の趣旨を踏まえて書き下ろしたものであります。2番目の○印は、先ほど指摘しましたように、現在の単位制が授業時間外における、いわゆる予習、復習の時間をも考慮して定められていることを踏まえて、それらの充実も図る必要があるという趣旨のものを記載したものでございます。3番目の○印は、各年度における登録単位数の上限を規定する趣旨であって、※印の部分には、具体的な数字を入れていただくことを考えておりますが、このような規定振りが必要かどうかを含め、御検討いただきたいと思います。
 続いて「3 「実務教育の導入部分」に関する措置」でありますが、この部分の趣旨は、少なくとも実務基礎科目については、いわゆる実務家教員の関与を必須とすべきではないかと考えたものであります。御検討いただきたいと思います。
 「第7 成績評価について 法科大学院における成績評価の在り方について評価基準で定めることとする」と記載して、「規定振りの例」も記載してありますが、審議会意見では、厳格な成績評価の実施が必要であると指摘されているところであります。しかしながら、全国統一的な基準として、どのような規定振りが適当であるかについてさらに検討する必要があると思いますので、御検討いただければと思います。
 「第8 修了要件について 法科大学院の修了要件について、大学院設置基準の定めに加え、必修科目等を評価基準で定めることとする」と記載し、「規定振りの例」として、修了要件に関して記載してあります。
 本日は時間の関係もあり、修了要件として要求される単位数に関する部分は次回以降に改めて御説明申し上げたいと考えております。本日は説明を省略いたします。
 「第9 情報の公表について 法科大学院の重要事項の公表について評価基準で定めることとする」と記載して、「規定振りの例」も記載してあります。この点についても、このような基準が必要かどうかについて御検討いただければと思います。
 念のため「(注)」として記載した部分を読みますと、「・各事項に関する具体的定めを評価基準の本則と細則(解釈指針等)のいずれで定めるかについては、今後引き続き検討するものとする」「・評価基準に盛り込むべきその他の事項についても引き続き検討するが、法科大学院の「公平性」、「開放性」及び「多様性」の確保、関係者の自発的創意による教育の向上その他の必要な措置の実施を妨げることのないよう留意するものとする」「・評価基準の内容については、実情に応じて適宜見直すものとし、そのための体制を整備するものとする」と記載しております。これらの点についても、今後御検討、あるいは御留意いただきたいと思います。
 法科大学院関係では以上でございます。

□ どうもありがとうございました。こういった法科大学院関係の具体的な問題の検討については、次回以降に行うことにしたいと思いますけれども、ただいまの事務局と文部科学省の説明につきまして、質問などがありましたら、挙手の上、御発言願いたいと思います。

○ 質問と意見と両方になってしまうと思うんですけれども、最初に申し上げたいのは、資料7の提示の仕方について、私としては非常に疑問を感じております。ここに「規定振りの例」として書かれたものが、いきなり冒頭に示されるというのは、まさに事務局主導の検討会の進行ではないか、ほとんど結論が書かれたものが冒頭に与えられるというのはいかがかと思います。
 むしろ重要なのは、何のために法科大学院をつくるか、どういう法曹養成制度の改革をするかということについて検討会のメンバーが一致して、それに最もふさわしい第三者評価基準というものを、委員の相互の議論によって形成していくということではないかと思います。その意味で、文部科学省の方で説明された資料でも、省略されていましたけれども、3枚目の「はじめに」というところからの3枚の前文というのが、書かれております。その2枚目に括弧で引用されている司法制度改革審議会の意見というのが法科大学院の目的、教育理念、制度設計の基本的な考え方というものを書いているわけで、ここが一番重要な点で、これをよく理解して、その上で第三者評価の基準を考える必要があるのではないかと思います。
 それと、事務局の方から「規定振りの例」が示されておりますけれども、違う規定振りというのも当然あり得るわけで、そういう意味で、今日、日弁連の方から和英対訳の米国法曹協会ロースクール認定基準というのを配らせていただきました。これは米国におけるアクレディテーションの実際の基準でございます。基準要旨というのをつくらせていただきましたので、そちらを見ていただきたいんですけれども、私がずっと法科大学院の設置基準なり第三者評価基準なりの議論に参加していて、常に疑問に思っているのは、ABAの基準との大きな違いというのが、法曹には一定の価値を代表する職業としての面があることの理解、あるいは倫理的な自覚というものの強調の度合いにある。やはり日本において今までずっと行われていたように、法律家が単に法廷の職人で、法を人や社会を操作する道具として使う、昔、法匪という、心のない法律家を非難する言葉がありましたけれども、そういう技術的な職人として、いかに法曹を育てるかという面からの議論がなされてきたのではないかと思いますけれども、それを改革審議会は豊かな人間性ということを強調することによって変えようとしているんですが、残念なことにこれが設置基準や第三者評価基準の中身としては十分反映されていない議論になっているのではないかと私は懸念するわけです。
 その意味で、この米国法曹協会のロースクールの認定基準を見ていただきたいのですけれども、まず前文にロースクールというのはこういうものを提供しなきゃいけないという、その冒頭にあるのが、公的市民としての倫理的責任を理解することであるというのが日本での発想と根本的に違うところではないかと思います。その次がいわば法の技術的な能力の点ですけれども、最後にプロボノ弁護活動が求められる専門職の立場から法を理解することという駄目押し的なものがなされております。
 また、この要約版でいうと3枚目になりますけれども、いわゆるカリキュラムの基準についても、単に実体法を学べばいいというのではなくて、その背後にある諸価値を教育しなさいというのが入ってきます。
 また、大きなカリキュラムの柱として、ABAの模範弁護士行動準則についての教育を含む法曹の歴史、目標、構造、義務、価値、責任についての教育を受けることを義務づけるものとするという大きな柱が立てられております。
 また、6番目には、ロースクールはプロボノ活動に参加する機会を提供すべきであるというのがあります。日弁連としては、そのほかにもこの基準で重要なのは、5番目の実際の依頼者、その他実社会の実務経験を提供するということではないかと思いますが、これを提供することによって学生は、アメリカの大学に置かれているリーガル・クルニックにおける臨床教育は、そこでほとんど貧困者を相手にした法律援助活動を行うわけですが、それによって法曹が求められているものを具体的に理解するということになるわけです。そういう意味で、そういう法曹がたくさん育つことが、これからの社会において期待されている、司法が社会のセーフティーネットになることというものを実際に実現できることではないかと思うわけです。
 今までの法曹養成というのは、そういう人たちを多数は育ててこなかった。一握りの人たちがすごく献身的に活動してきて、例えば私が今年受け取った年賀状の中で一番いいなと思ったのは、九州の弁護士の、ハンセン病をおやりになった方ですけれども、控訴しないという決定を聞いて大泣きに泣きましたという年賀状をいただいて、そういう法律家が多数になるような法曹養成制度というものを考えていかなければならないという決意を新たにしたんですけれども、そういう意味で今言ったようなことは、先ほどの事務局の規定振りの中にはほとんど触れられていないような事項であるわけですけれども、違う発想に立つ第三者評価基準があるということを前提に、一体何が一番これからの日本の法曹養成制度にとっていい法科大学院であり、その法科大学院を実現するための第三者評価基準になるのかというのをみんなで議論したいと思っております。

□ どうもありがとうございました。意見にわたる部分は次回以後、個別的に検討いたしますので、そちらへ回していただきます。最初におっしゃいました意見書の目的とか制度設計の理念とかを否定した上での議論というのはあり得ないと思うので、これを前提にした上での第三者評価の基準の仕方が問題になっているんで、ただいまの意見は、先ほど事務局が説明された趣旨とは違うような気がします。御意見としては承っておきますけれども、もうちょっと質問的な事項について伺うことにして、御意見にわたる部分は次回以降またお伺いするということにさせていただきたいと思います。

○ 一番重要な質問は、この第三者評価について、基準案が示されているわけですけれども、これは一体何なのかということです。つまり、第三者評価の制度をどういう形でつくるということを前提にして、こういう案ができてきているのかというのが、読んだだけではわからない。例えばこれはどこかの省令にして、どこかの行政機関が第三者評価をやるということなのか、それともそうじゃないのか。その辺、どういう構想になっているのかというか、どういうことを前提に議論をこれから我々はすればいいのかということをお伺いしたいというのが私の質問です。

□ これから検討すべき事項も含まれていると思いますけれども、事務局の方でお答えいただけるようでしたら、今の意見についてお答えいただけたらと思います。

● 事務局としては、先ほどの検討すべき事項の中にもありました資料2ですが、第三者評価の実施の在り方についても、この検討会で御検討いただくことを予定しておりまして、ただし、これは学校教育法の世界にも絡みまして、具体的に言えば中央教育審議会で、現在審議されている大きな大学制度全体の第三者評価、そういうスキームにも関連するものでございます。
 したがいまして、この基準を例えばこういう規定振り、こういう内容の基準が考えられるとして、それをどのレベルで、あるいはどの法令で決めるべきかどうかも含めて、文部科学省の方の動きとも連絡を取り合いつつ、この検討会でいずれ検討していただくことを考えております。
 そうは申しましても、それが確定するのを待っていては、第三者評価基準のでき上がり、検討が遅れてしまいまして、法科大学院のスタートに支障を及ぼすというわけでありまして、その第三者評価基準の法令上の位置づけは、もちろん、今後御検討いただくとしても、でき上がりとしての、つまりトータルな意味での第三者評価基準の基本的な方針について、つまりこういう基準であるべきだということについて御検討を進めていただきたい、その上で時期が来れば、この部分は省令がいいんじゃないか、あるいはこの部分は第三者評価機関の運用に任せればいいんじゃないか、あるいは解釈的なものに任せればいいのではないかという振り分けもいずれしていただく予定でございますので、まず、第三者評価基準の大本のところから議論していただければと考えております。以上です。

□ 基本的にはここで議論、検討すべき論点が提示されているということでして、その内容とか最終的な規定振りについては、これから検討会の意見も踏まえて詰めていくということになるんじゃないかと理解しています。質問がございましたらどうぞ。ほかにこういう論点があるんじゃないかとか、そういうことがありましたら、あらかじめ論点の指摘をしておいていただければ、今後の検討の進め方の参考になると思います。

○ 資料7の論点というのは、スケルトンで、ここまでは当たり前というか、これにどう肉付けするかというのが我々の、多分、ここまでのところはだれが見ても、議論の項目を整理しただけかと思いますので、第三者評価の第三者というのが何を想定しているのかということが今の御質問の一部だったと思うんです。その辺、それぞれみんなイメージを持っていると思うんです。それについて何か第三者評価をする第三者とはどんなものをイメージしているのかということについて、何か今までの議論で与件がありましたら教えていただきたい。

○ お手元の意見書の70ページのところに、第三者評価についての記述がございます。大きな考え方としては、新しい法科大学院というのは、全体のプロセスとしての法曹養成制度の中核になる。その意味は、そこできちっとした教育を受けてきているということを新たな司法試験の受験資格を認める前提にして、両者を連動させていくということなのですが、他方で、各法科大学院は、それぞれの創意によりできるだけ自由に教育をしていくということがうたわれているものですから、それではどういう教育でもいいのか。どういう教育を受けてきても、当然に受験資格が認められるのかといいますと、それでは問題がある。やはり、司法試験を通れば司法修習を経て法曹になるわけですから、その前提としてのきちっとした教育の体系を経てきたということでないと困る。そのためには、教育機関としての中身についても、「第三者」というのは、当該教育機関から独立したという意味なのですけれども、そういう第三者機関による評価を受けて、そういう水準に達しているということを定期的にチェックをしてもらわないと、受験資格の前提とすることは認めにくいのではないか。そのような考え方から、こういう仕組みが考えられたわけです。
 さっき触れられましたが、大学一般について、教育研究の質の維持・向上を目的として、大学以外と言いますか、外部の方の評価によってチェックをしてもらい、それを質の維持・向上に反映させていこうということが考えられ、制度化されつつあるわけですが、法科大学院の場合には資格認定の前提になるものですから、そのことがさらに強くうたわれているとお考えいただいたらどうかなと思います。
 さっきから御議論がある点ですが、第三者評価(適格認定)というものがあり、それを前提にして受験資格を考えていくということになっていて、その場合の「適格認定」というのは一体何なのかという位置づけが問題となっていると思うのですけれど、意見書の趣旨としては、法曹養成に特化した教育機関としての適正な基準を満たしているということを、第三者評価機関が評価して、満たしているということを認定した、さきほどの言葉では、アクレディテーションということなのです。それ自体としては、そういう意味である。それと、司法試験を受ける受験資格があるということとは、概念的には別物です。しかし、両者の間が切り離されているといけないものですから、その間が実質的に連動するような仕組みを考えるべきだということを言っているわけです。その受験資格ということが付いているものですから、そちらの方に引き付けて、それ自体が受験資格のように解されるきらいがあり、そのためわかりにくくなっているのですが、それ自体としては、教育機関としての質の評価なのです。
 その上、その評価の基準をどこが定めて、どういう性質のものとして位置づけるのかというところが、未だ必ずしもはっきりしていない。どこが評価をするのかという点がこれから詰めていくものですから、それに応じて、評価基準も、どこがそれを決めて、法令との関係でどういった位置づけにするのかというのが決まってくる。そういうところがあるものですから、はっきりした見通しの下で議論しにくいのですけれど、それは今後の問題で、実質はちゃんと詰めて議論しておかないといけない。それを、法令を整備するときに、どういうふうに振り分け、どういうところに位置づけるのかは、そういう基本的な仕組みが決まった上で、技術的に詰めていただく問題ではないかと、私は理解しています。

○ わかりましたけれども、少なくとも第三者評価機関というのは、法科大学院として適格であると。最初に設立認可みたいな意味ではなくて、その後ずっと継続的にそのエバリュエーションをやり続ける機関であるという理解はこれで正しいと思うんです。
 もう一つは、そこでエバリュエートするのは、法科大学院の授業内容、いろんな物的、人的な授業のやり方とかを評価するというか、ちょっと触れられたアウトプットとしての、法科大学院卒としての資格を満たす人間をそこが産出しているかどうかという、ちょっと回りくどいですけれども、卒業生の資格認定みたいなものもこの中に入っているんでしょうか。

○ 法科大学院を修了したかどうかは、各法科大学院が認定することになります。しかし、その修了認定が非常に緩やかにと言いますか、いいかげんに行われますと、修了者の質が確保できませんので、それぞれの法科大学院でシステムとして厳格な成績評価、管理がなされているかどうかということは、第三者評価の対象になる。そういう形で、制度的な担保をするということだろうと思うのです。

□ 第三者評価の事項として、教育成果の問題でして、卒業生がどの程度司法試験に受かって、どの程度法曹になっているかということは、一つの評価項目には入っていくというふうには理解できると思います。
 ほかにまだ御質問があるかもしれませんけれども、今日、もう一つ、司法試験に関しても、ごく簡単に御説明いただいておいて、次回以降の検討に備えたいと思いますので、一応これで法科大学院に関しては打ち切らしていただいて、次回以降、検討するプロセスの中でまた、先ほどの質問も含めて詰めて考えていただくといたします。次に司法試験につきまして、法科大学院制度を導入した後の新しい司法試験制度について、どういった論点を考えるかということにつきましても、今日ごく簡単に事務局の方から説明をしていただいておいた方がいいと思います。時間は余りありませんけれども、よろしくお願いいたします。

(7) 司法試験に関する論点整理
● それでは、配布資料のうち資料8の「新司法試験等に関する主な論点」というものをごく簡単に御説明申し上げます。この資料は新司法試験等について、司法制度改革審議会意見の関係部分を、主な論点ごとに分けて整理したもの、つまり切りはぎしたものであります。司法試験の関係につきましては、事務局といたしましては、第3回の検討会で法務省担当者から説明していただくような日程を考えておりますので、そういうことで御了解いただければ、詳細はその際に検討していただくこととしまして、本日はごく簡単に主な論点を指摘するにとどめさせていただきます。
 まず冒頭の方ですが、司法制度改革審議会意見は、「「点」のみによる選抜から「プロセス」としての新たな法曹養成制度に転換するとの観点から、その中核としての法科大学院制度の導入に伴って、司法試験も、法科大学院の教育内容を踏まえた新たなものに切り替えるべきである」としております。
 そこで、新司法試験に関する主な論点としては、試験科目をどうするのか、試験方法をどうするのか、法律でどのように定めるべきかという点が問題になります。また、法科大学院制度との関係で、司法試験の対象者、いわゆる受験資格になりますが、それをどのようなものに定めるべきかも問題となります。
 審議会意見の朗読は省略いたしますが、そのほか2枚目に記載しましたように、受験回数の制限が審議会意見で言われておりますので、これをどのように定めるべきか、あるいは新司法試験の実施時期をどうするかということも問題となります。
 また、法科大学院を経由しない者に対する予備的な試験の実施、その規定の仕方も問題となります。
 さらに3枚目に「第3 その他」として記載しましたとおり、現行司法試験と新司法試験の関係、あるいはその併存、移行期間に行う併存に伴います問題や、司法試験管理委員会の改組ということも問題になります。
 なお、「4 いわゆる丙案の廃止」につきましては、審議会意見のとおり、平成16年度から廃止することが司法試験管理委員会において既に決定されております。
 以上でございます。

□ どうもありがとうございました。この司法試験の問題につきましては、ただいま説明いただいた程度のことでございまして、具体的な検討は次回以降、特に第3回目は法務省から説明していただいた上で、検討したいと思いますけれども、ただいまの説明に関して御質問がありましたら御発言願いたいと思います。
 これだけでは質問のしようもないというのもあるかもしれませんけれども、法科大学院の基準をつくる上でも非常に重要な問題でございますので、できるだけ早く説明をいただいて、検討を進めたらと思いますけれども、特にございませんでしょうか。
 そうしますと、一応、今日予定した議題は終わりましたので、これくらいにいたしまして、今後の日程につきまして、事務局の方から説明いただいて、御相談したいと思います。

(8) 今後の日程等
● 資料9をごらんいただきたいと思います。非常に各委員、御多忙でありまして、なかなか日程調整が難しゅうございますが、先ほど来から話が出ておりますように、3月末までは集中的に検討いただきたいということで、場合によっては各回とも1名、場合によっては2名の委員がやむを得ない所用のため御欠席という日も出るのかと考えておりますが、これが一番多くの委員に御参加いただける日程で、ほぼ動かしようがない日程調整をした結果がこれでございまして、3月末までに本日を含めまして6回開くということで、この日程、この時間帯でなにとぞ開催をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

□ かなりハードなスケジュールになっておりますけれども、法科大学院の設置準備の問題とか、ほかの事項の検討などをにらみますと、このくらいのスケジュールでやっていただいて、その代わり後は少しスローダウンしていただけると思いますけれども、この期間、少しハードなスケジュールで、具体的な論点について検討を進めていきたいと思いますので、皆様お忙しいのは重々承知しておりますけれども、よろしくお願いいたします。
 なお、次回は第三者評価(適格認定)の基準の在り方につきまして、御検討いただきたいと思いますけれども、それでよろしゅうございますでしょうか。具体的にこれ以上、何か次回についてお諮りしておくことございますか。

● 関係機関が本日も出席しておりますが、お諮りしまして、もし論点整理ということにも役立つようであれば、それぞれ御説明と言いますか、プレゼンテーションをしていただくということから始まりまして、検討を進めていただければというようなことも考えておりますが、よろしくお願いいたします。

□ では、事務局の案と違う規定の仕方振りもあるということも十分踏まえて、その辺りの意見も出していただいた上で検討を進めていくというふうにしたいと思います。
 時間がまいりましたので、これで本日の議事を終了させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。