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安全保障と防衛力に関する懇談会(第11回)議事要旨


 日  時 平成16年9月17日(金)16:00〜17:30


 場  所 総理大臣官邸小ホール


 出席者
(委 員)
荒木   浩東京電力顧問
佐藤   謙(財)世界平和研究所副会長
(元防衛事務次官)
田中  明彦東京大学東洋文化研究所教授
張  富士夫トヨタ自動車株式会社取締役社長
西元  徹也日本地雷処理を支援する会会長
(元防衛庁統合幕僚会議議長)
樋渡  由美上智大学外国語学部教授
古川 貞二郎前内閣官房副長官
柳井  俊二中央大学法学部教授(前駐米大使)
(政府側)
細田   博之内閣官房長官
杉浦   正健内閣官房副長官(政務)
二橋   正弘内閣官房副長官(事務)
野田    健内閣危機管理監
谷内  正太郎内閣官房副長官補
柳澤   協二内閣官房副長官補


 議事概要
(1)事務局説明
 本日は、前回に引き続き、報告書のとりまとめに向けての論点整理を議題とし、意見交換を行った。
 
(2)意見交換の概要
(防衛力のあり方)
 ミサイル防衛については現行法制で運用可能かどうか検討のうえ、必要に応じて法制度の見直しを行うべきである。
 敵基地攻撃能力については、憲法上はやむを得ない場合には許されるが、この能力を整備するかどうかについては、ミサイル防衛の能力とか、周辺諸国への影響などを慎重に勘案すべきである。
 自衛隊のリストラ・スリム化といえば聞こえはいいが、スリム化しながら様々な任務をこなすことが本当に可能なのか、現場に過大な負担を強いないか慎重に見極める必要がある。
 技術水準の向上については、単一の装備品ではなく、米国のRMAのようにシステムやネットワークの水準の向上に留意する必要がある。
 日本の防衛の中核となる自衛隊の精強性を維持するため若年定年制をとっていることから、退職後の処遇については、さらに士気を向上させるためにも国として十分な施策をとる必要がある。
(国防の基本方針の取り扱い)
 国防の基本方針については、国際的な安全保障問題に積極的に取り組む必要があること、創隊当時と比べ自衛隊の任務・役割などがかなり変化していること、存在する自衛隊から機能する自衛隊への変化が求められていること、日米同盟の意義が広がっていること、外部からの侵略といっても国家だけでなく多様で新たな脅威が生じていることなどを踏まえて見直す必要がある。
 国としての戦略や国防の指針には、ある種の階層性、歴史性があるので、国防の基本方針ほどの抽象性の高いものを時代の変化を受けてその都度書き直す必要は必ずしもなく、新たな要素を取り込んで新たな大綱を作るという考え方もある。
(憲法問題の取り扱い)
 懇談会としては、現行憲法の枠内で提言を行うべきである。
 国家安全保障戦略を考えていく際に、現行憲法の枠内でどのくらいの活動までできるのかきちんと詰めるのが第一の課題であるが、今後の問題として憲法問題そのものについても検討する必要があるのではないか。
(基盤的防衛力の取り扱い)
 これまでの古典的な防衛力の姿を変え、今後は、民間の考え方を踏まえて情報能力、ソフト、システムなど創造的な要素を活用し、より弾力的、柔軟な防衛力を作っていく必要がある。
(その他)
 宇宙の平和利用決議については、情報衛星の利用をより促進する観点から解釈を見直す必要があるのではないか。