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安全保障と防衛力に関する懇談会(第9回)議事要旨


 日  時 平成16年9月6日(月)16:30〜18:00


 場  所 総理大臣官邸小ホール


 出席者
(委 員)
荒木   浩東京電力顧問
五百旗頭 真神戸大学法学部教授
佐藤   謙(財)世界平和研究所副会長
(元防衛事務次官)
田中  明彦東京大学東洋文化研究所教授
張  富士夫トヨタ自動車株式会社取締役社長
西元  徹也日本地雷処理を支援する会会長
(元防衛庁統合幕僚会議議長)
古川 貞二郎前内閣官房副長官
柳井  俊二中央大学法学部教授(前駐米大使)
山崎  正和東亜大学学長
(政府側)
細田  博之内閣官房長官
杉浦  正健内閣官房副長官(政務)
山崎  正昭内閣官房副長官(政務)
二橋  正弘内閣官房副長官(事務)
野田   健内閣危機管理監
谷内 正太郎内閣官房副長官補
柳澤  協二内閣官房副長官補
兼元  俊徳内閣情報官
瀬川  勝久警察庁警備局長
横山  鐵男海上保安庁警備救難監


 議事概要
(1)事務局説明
 内閣官房から「政府の意思決定と関係機関の連携について」、警察庁から「警察のテロ対策について」、海上保安庁から「テロ対処・不審船対処能力の現状及び問題点等について」それぞれ説明があり、これを受け意見交換が行われた。
 
(2)意見交換の概要
 弾道ミサイルなどの新たな脅威に適切に対処するためには、高度の即応性が求められる。極短時間で適法な判断を決定するような、そのための特別な仕組みを作らないとミサイル防衛システムを導入しても意味がなく、そうした仕組みを早急に作るべきである。
 ある日突然ミサイルが発射されるという事態に陥るのが問題であり、その前の段階の情報収集が極めて重要であり、対応策をよく検討しておく必要がある。
 かなりシステマティックに内閣情報官のところに情報が集まるシステム作りが重要であるが、さらに官邸がユーザーとして各省庁等にどのような情報を求めるか明示することも必要である。この両面がないと必要な情報は官邸に集まらない。
 国際的な情報コミュニティに入り込んで国際テロなどに対応するため必要な情報を得るよう努力しないといけない。このため、情報のプロの人材養成と秘密保全の体制をしっかりさせる必要がある。
 日本全体の安全保障に関する総合的な政策を実行するための頭脳中枢として、安全保障会議を抜本的に強化することが必要である。常に日本の安全保障戦略を見直し、年次指針のようなものを作ることを考えるべきである。そのためにも、内閣官房のスタッフの体制を強化する必要がある。
 有事法制を作った際に官房長官をキーマンとして政治レベルの議論を行うとともに、事態対処専門委員会を新設するなど、安保会議の強化を図ったが、今後は閣僚の議論の機会を増やしたり、事態対処専門委員会を頻繁に行うなど運用面を強化する必要がある。
 将来の火種になりそうな事態に対応するため、安全保障会議等の場で前広に政策的な議論を閣僚レベルで行う必要がある。
 テロ対応における関係機関の連携については、第一義的に警察機関が対応しそれを超える事態に自衛隊が出動するのが論理的な順序だが、実際にはそのようないとまがない事態が危機である。国の持てる能力・機能を初めから組み合わせることが重要であり、中間段階から両者がシームレスに協力して対応することが必要である。
 青年団や消防団などの地震用に考えられていた活動が、今度、ミサイルが落ちたときにも役に立つ。緊急事態への対応を一つ用意しておけば、それはやや形を変えて他に使えることとなる。
 テロの未然防止のため、テロ活動をするグループ等に対する有効な情報収集や対処が必要であるが、人権等慎重に行わなければならない問題があり、必要最小限の法制度を作っておく必要がある。
 自衛隊と警察機関の間では、明確な役割分担の下、適切な連携を図ることが重要であるが、特に海上自衛隊と海上保安庁については、海上保安庁にはなし得る限界がある。それをどこまで自衛隊がカバーするか明確にする必要がある。