普天間飛行場代替施設に関する協議会

第5回代替施設協議会協議概要



○開催日:平成13年1月16日(火)

○場 所:内閣総理大臣官邸大食堂

○出席者:構成員

(政府側)橋本沖縄及び北方対策担当大臣、福田内閣官房長官(外務大臣臨時代理)、斉藤防衛庁長官、扇国土交通大臣、川口環境大臣
(沖縄側)稲嶺沖縄県知事、岸本名護市長、宮城東村長、浦崎宜野座村長
その他
(政府側)仲村内閣府副大臣、古川内閣官房副長官、榊内閣府審議官、襲田内閣府政策統括官(沖縄担当)、安達内閣府沖縄振興局長、武田内閣府大臣官房審議官、河尻防衛施設庁施設部長、山崎那覇防衛施設局長、野村特命全権大使(沖縄担当)
(沖縄側)石川沖縄県副知事、平良東村助役、新里宜野座村助役

○議 題:
(1)代替施設協議会設置要綱の改正について
(2)各工法の概要について
(3)その他

○配布資料:
(1)代替施設協議会設置要綱(案)
  代替施設協議会設置要綱(案)新旧対照表
(2)工法について

○会議録:

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 只今から、第5回代替施設協議会を開催いたします。協議会の開催に当たりまして、私から一言挨拶を申し上げます。
 このたび、新省庁体制の発足に伴いまして、沖縄及び北方対策担当大臣を拝命いたしまして、本協議会に参画することとなりました。どうぞよろしくお願いいたします。また、本協議会においては、新体制の下に、斉藤防衛庁長官、扇国土交通大臣をお迎えいたしました。川口前環境庁長官におかれましては、環境省発足に伴い、環境大臣として引き続き参画いただいております。そして、本日は、福田内閣官房長官に外務大臣臨時代理として出席をいただきました。沖縄県側からは、稲嶺沖縄県知事、岸本名護市長、宮城東村長及び浦崎宜野座村長に、引き続き遠路参加いただく中で、新しいチーム構成の下、普天間飛行場代替施設の基本計画の策定に向けた課題に全力で取り組んでまいりたいと存じますので、よろしく協力の程お願いいたします。
 さて、普天間飛行場代替施設につきましては、平成11年末の閣議決定に基づき、昨年8月に、代替施設の規模、工法、具体的建設場所等基本計画の策定に必要な事項について協議する本代替施設協議会が設置され、既に4回の会合が開催されてまいりました。
 この間、第2回会合では軍民共用飛行場としての民間機能の位置づけについて、第3回及び第4回会合では、代替施設の建設地点であるキャンプ・シュワブ水域内名護市辺野古沿岸域の地形、生物分布等の状況や航空機騒音予測などについて、それぞれ協議をいただいたところであります。本件をここまで進めてきていただいた稲嶺知事、岸本名護市長をはじめとする沖縄の皆様方の理解と協力、政府関係機関の努力に深く敬意を表するものであります。
 今後の代替施設の規模、工法、具体的建設場所等についての協議に当たりましては、軍事的な見地はもとより、民間飛行場としての利便性、代替施設の維持管理を含むコスト、安全性や自然環境・生活環境への配慮など、多角的・総合的な視点から検討を行う中で、その方向性を見い出してまいりたいと考えております。
 本協議会において、代替施設の基本計画の策定に向けて、有意義な協議の進展が図られますよう、引き続き皆様方の協力を重ねてお願い申し上げまして、挨拶といたします。
 ここで、これまで本協議会を主宰して来られました福田内閣官房長官に一言挨拶をいただきたいと存じます。

(内閣官房長官)
 昨年10月に内閣官房長官に就任して以来、これまで、代替施設協議会や北部振興協議会等を主宰させていただきました。私も及ばずながら全力を尽くしまして、沖縄の抱える諸課題の解決に向けて、努力をして参りました。その間における稲嶺沖縄県知事をはじめとする関係各位の協力に深く感謝を申し上げる次第でございます。
 本日、皆様方の了承をいただきまして、代替施設協議会の主宰者を橋本沖縄及び北方対策担当大臣に引き継ぐこととなりますが、本協議会が、普天間飛行場代替施設の基本計画の策定に向けて、有意義な協議となりますよう、引き続き皆様方の協力をお願いを申し上げます。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 それでは、中央省庁改革に伴う代替施設協議会設置要綱の改正につきまして、第一の議題として、お諮りしたいと思います。事務局から、「代替施設協議会設置要綱」について説明をお願いします。

(事務局)
 それでは、資料1に基づきまして説明させていただきます。
 変更箇所は、「代替施設協議会設置要綱(案)」の新旧対照表の第3項・構成員等、第4項・会議の主宰、第5項・連絡会議及び第6項・事務局の下線部分でございます。
 まず、この中の第3項・構成員等ですが、これは今般の中央省庁改革に伴い、「沖縄開発庁長官」を「沖縄及び北方対策担当大臣」に、「運輸大臣」を「国土交通大臣」に、「環境庁長官」を「環境大臣」に、それぞれ変更させていただくものでございます。
 次に、第4項・会議の主宰ですが、これまで「内閣官房長官」が、「沖縄担当大臣」及び「沖縄開発庁長官」を兼ねていたことから、代替施設協議会の構成員として、本協議会を主宰しておりました。しかしながら、去る12月の内閣改造及び今般の中央省庁改革に伴う人事発令において、沖縄担当大臣が別途任命されましたことから、本協議会の主宰者につきましては、今後、「沖縄及び北方対策担当大臣」に務めていただくこととし、「内閣官房長官」には、正規の構成員として引き続き本協議会に出席いただくには及ばないのではないかと存じます。
 次に、第5項・連絡会議ですが、本協議会の下に置かれる連絡会議については、従前どおり「官房副長官」が主宰しますが、「内閣府審議官(沖縄担当)」が、同副長官を補佐する体制にいたしたいと存じます。
 なお、連絡会議の構成員については、只今申し上げた「内閣府審議官(沖縄担当)」をはじめ、別紙のように変更させていただきたいと存じます。
 最後に第6項・事務局でございますが、内閣官房との連携の下に内閣府において処理させていただきたいと存じます。
 「代替施設協議会設置要綱」の改正案についての説明は、以上でございます。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 只今説明がございました「代替施設協議会設置要綱」につきまして、意見・質問はございませんか。

(なし)

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 本件について了承いただきましたら、今後は、この新しい設置要綱に基づいて代替施設協議会を運営していくことにいたしたいと存じますが、異議はございませんでしょうか。

(構成員全員)
 異議なし。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 本件につきましては了承いただきましたので、次の議題に移ります。
 本日は、代替施設の各工法の概要について、防衛庁から説明をしていただき、協議したいと存じます。斉藤防衛庁長官、お願いいたします。

(防衛庁長官)
 本協議会には、初めて出席いたしますが、普天間飛行場の移設・返還の早期実現に向けて、本協議会における協議が円滑に行われるよう、最大限の努力を行って参りたいと考えております。皆様方の支援、協力をよろしくお願い申し上げます。
 本日は、代替施設の各工法の概要について説明いたします。具体的には、杭式桟橋工法、ポンツーン工法及び埋立工法の3つの工法について、これまでに得られている知見をもとに、それぞれの特徴や施工実績、施工手順のほか、施工上の特性、建設場所等との関係や環境との関係などを紹介いたします。内容につきましては、防衛施設庁の河尻施設部長に説明させます。

(防衛施設庁施設部長)
 お手元の資料に沿って、説明させていただきたいと思います。
 1ページと2ページに、各工法の特徴とイメージ図を示しております。杭式桟橋工法は、多数の支柱で、波高が及ばない高さに鋼鉄製の上部構造物を支える方式です。この工法には、陸上で製作した浮体ユニットを施工現場まで曳航して設置する浮体工法、通称QIPと呼んでおります工法のほか、施工現場において支柱を打った後、その上に上部構造物を製作して設置する工法がございます。ポンツーン工法は、静穏な海面に鋼鉄製の箱形構造物を浮かべ、係留施設に係留する方式でございます。この工法については、設置場所が静穏な海面であることが必要であるため、通常、防波堤が必要となります。埋立工法は、護岸を築き、その中を土砂で埋め立てて人工地盤を造成する方式です。この工法については、通常、防波堤は設置いたしませんが、波高が大きな区域の場合には、防波堤の設置についての検討が必要となります。防波堤につきましては、ポンツーン工法と埋立工法の2つに関係いたしますので、後程まとめて説明いたします。
 次に、各工法の施工事例について説明いたします。杭式桟橋工法につきましては、施工手順に特徴のあります浮体工法を取り上げて紹介いたします。
 3ページの写真は、杭式桟橋工法のうち浮体工法によって施工されました沖の鳥島災害復旧工事作業基地の設置作業中の状況を表したものでございます。この作業基地は、水深が約6メートルの海域に設置されたもので、上部構造物の大きさは、長さ80メートル、幅60メートルで、海面からの高さは、約14.5メートル、支柱は直径が約1.5メートルのものが24本使われております。
 杭式桟橋工法(浮体工法)の施工手順でございます。4ページにはその手順を載せております。図の番号に沿って説明いたしますと、図の1にありますように、陸上の工場等で浮体ユニットを製作し、それらを施工現場まで曳航いたします。図の2では、最後の浮体ユニットを設置する作業を示しておりますが、予め浮体ユニットに装着された位置確定用の支柱をジャッキで海底地盤まで降下させ、浮体ユニットの設置位置を確定いたします。次に、図の3のように、ジャッキで浮体ユニットを上昇させた後、位置確定用の支柱とその他の支柱を海底地盤に打ち込み、浮体ユニットを固定します。そして、図の4に示しますように、浮体ユニット相互を間部材で連結した後、飛行場の運用に必要な施設を建設いたします。
 5ページには、ポンツーン工法による施工実績として、白島石油備蓄基地とメガフロート浮体空港モデルの2つを紹介しております。白島石油備蓄基地は、北九州市沖合の白島の海域に洋上石油備蓄基地として建設されたものでございます。水深約28メートルの海域に設置され、長さ397メートル、幅82メートル、深さ25.4メートルの貯蔵船を8隻接合した形となっております。メガフロート浮体空港モデルは、横須賀港沖にメガフロートの建設及び関連する基盤技術の確立や空港利用に関する実証的実験のために建設されたものです。水深約20メートルの海域に設置され、長さは1,000メートル、幅は60メートルから最大で121メートルでございます。海面からの高さは約2メートルのものでございました。
 ポンツーン工法の施工手順を6ページに示しております。図の1にありますように、施工現場では防波堤や係留施設などの工事に着手し、併行して造船所等で箱形ユニットを製作します。
 次に、図の2のように、箱形ユニットを施工現場まで曳航し、係留施設に箱形ユニットを結合させ、さらにそれらに複数の箱形ユニットを順次接合していきます。そして、図の3に示すように、箱形ユニットの接合後、飛行場の運用に必要な施設を建設します。
 7ページには、埋立工法による施工実績を示しております。関西国際空港は、大阪湾泉州沖の水深約18メートルの海域に設置された空港で、3,500メートルの滑走路を有し、面積は約510ヘクタールとなっています。長崎空港は、大村湾簑島沖の水深約12メートルの海域に設置された空港で、3,000メートルの滑走路を有し、面積は約180ヘクタールとなっております。
 埋立工法の施工手順を8ページに示しております。図の1にありますように、まず、埋立区域の外周部に護岸を築き、その後、図の2のように、護岸の内側に海上からの運搬船によって土砂を搬入し、人工地盤を造成していきます。その際、図の3のように、人工地盤の安定を図るため、地盤に圧力を加える載荷盛土や地中の水分を排出する機能を有するドレーン材などによって地盤を締め固めていきます。そして、図の4に示すように、整地して埋立工事を完了後、飛行場の運用に必要な施設を建設いたします。
 続きまして、施工上の特性・建設場所等との関係について説明します。
 9ページをご覧下さい。まず、杭式桟橋工法のうち浮体工法について説明いたします。施工上の特性としては、工場における浮体ユニットの製作と併行して、施工現場における作業が可能であるということが挙げられます。建設場所との関係では、平成8年に実施された専門家による技術的検討において、水深5メートル、25メートルにおいて実現可能な工法とされています。ただし、水深25メートル、波高が14メートルの外洋においては、構造体の強度につき留保をつけたいとする一部の意見もございました。そのほか、機材及び資材置場などのための仮設ヤードが必要となり、また、鋼鉄製の上部構造物と支柱については、腐食防止等のため、通常、維持管理が必要となります。
 次に、10ページをご覧下さい。ポンツーン工法の施工上の特性としては、施工現場における防波堤や係留施設の工事と併行して、工場における箱形ユニットの製作が可能であるということが挙げられます。建設場所との関係では、平成8年に実施された専門家による技術的検討において、水深5メートル、25メートルにおいて実現可能な工法とされています。そのほか、海上輸送された箱形ユニットを一時的に保管する係留ヤードが必要となり、また、鋼鉄製の箱形構造物と係留施設については、腐食防止等のため、通常、維持管理が必要となります。
 11ページをご覧下さい。埋立工法につきましては、埋め立てに用いる土砂の採取場所や施工場所の水深に応じて工期も変化します。建設場所との関係では、沖合空港の水深の例としては、一番深いものが先程も紹介した関西国際空港の約18メートル、一番浅いものが現在建設中の中部国際空港の約6メートルとなっております。そのほか、護岸の設置のための仮設ヤードが必要となり、地盤条件によっては、地盤沈下への対応が必要となる場合があります。
 次に、環境との関係について説明をいたします。
 12ページをご覧下さい。まず、杭式桟橋工法のうち浮体工法について説明します。生活環境との関係では、浮体ユニットは海上輸送して組み立てるなど、海上での作業が主体となるという特徴があります。景観との関係では、海面上に一定の間隔で支柱が立ち、上部構造物は波高が及ばない高さに設置するという特徴があります。自然環境との関係では、上部構造物により太陽光が遮られる区域が存在することと複数の支柱が海中に設置されることによる海生生物への影響について、検討が必要となります。また、複数の支柱が海中に設置されることによる潮流への影響についても、検討が必要になります。
 次に、13ページをご覧下さい。ポンツーン工法については、生活環境との関係では、箱形ユニットは海上輸送して組み立てるなど、海上での作業が主体となるという特徴があります。景観との関係では、海面上に一定の高さの箱形構造物が浮かぶという特徴があります。自然環境との関係では、箱形構造物により太陽光が遮られる区域が存在することと箱形構造物が海上に設置されることによる海生生物への影響について、検討が必要となります。また、箱形構造物が海上に設置されることによる潮流への影響についても、検討が必要となります。
 埋立工法については、生活環境との関係では、工事は海上での作業が主体となりますが、護岸の設置と埋め立てに当たっては、水質汚濁の防止に十分な対策が必要となります。景観との関係では、人工地盤面の海面からの高さは、通常3から5メートル程度、護岸については5から7メートル程度でございます。自然環境との関係では、人工地盤が形成されることによる海生生物や潮流への影響について、検討が必要となります。
 最後に、防波堤について説明いたします。15ページをご覧下さい。先程も説明いたしましたが、ポンツーン工法については、通常、防波堤が必要となり、埋立工法についても、波高が高い区域の場合、防波堤の設置について検討が必要となります。防波堤の施工手順を図に沿って説明いたしますと、まず、図の1にありますように、捨石によって防波堤の基礎を築きます。次に、図の2のように、陸上で製作した巨大なコンクリート製の箱形の構造物であるケーソンを施工現場まで曳航し、図の3のように、ケーソン内に砂などを入れることにより、捨石で築いた基礎の上にケーソンを据え付けます。そののち、図の4に示すように、ケーソンに蓋をするとともに、上部にコンクリートを打って、防波堤を完成させます。
 次に、防波堤を設置する場合の留意点について、説明いたします。まず、水深の深い区域において防波堤を設置する場合には、基礎部分の面積の大きな防波堤が設置されることによる海生生物や潮流への影響について、検討が必要となります。また、外洋における防波堤工事については、現場での作業は波が静かな時に限られるため、完成までに期間を要します。なお、水深15メートル以上の、いわゆる大水深防波堤の工事例でも、そのほとんどが水深20メートル以下であり、水深20メートルを超えるものは少数と承知しています。
 以上で、各工法の概要についての説明を終わります。

(防衛庁長官)
 各工法の概要につきましては、只今説明したとおりでございますが、ここで、私から報告が1件ございます。
 前回の代替施設協議会において、今後、代替施設の工法等について総合的・具体的に検討するに当たり必要となる資料を入手するため、防衛庁が部外団体に対して作業依頼することが了承されました。この件につきまして、関係機関と調整を了し、また、名護市による地元への事前説明を了した上で、昨年12月15日に、代替施設の工法等に係る検討資料の作成業務を部外団体に委託しましたので、その概要を報告します。
 まず、作業依頼の内容について申し上げますと、工法と具体的な建設場所の組み合わせとして、リーフまでは杭式桟橋工法及び埋立工法、リーフより沖合においてはポンツーン工法、杭式桟橋工法及び埋立工法とし、このような建設場所と工法のそれぞれの組み合わせごとに、生活環境や自然環境に与える影響、安全対策、維持管理を含むコスト、工期等の諸項目について作業依頼をしています。
 また、作業を有意義に行うために仮設の条件を次のとおりいくつか設定いたしました。滑走路については、第2回協議会において沖縄県から説明のあった中型ジェット機の離着陸可能な長さである2,000メートルと仮設定し、これに伴い、代替施設の長さについては、2,000メートルの滑走路にオーバー・ラン等を加えたものとしています。設計に当たって考慮すべき自然条件については、過去の発生状況を考慮し、波高、風速等のうち最も厳しい条件を採用することとしており、例えば、波に対する強度の点では、100年確率の波浪に対し、安全・耐久性を確保できるものとしております。
 次に、具体的な委託先といたしては、杭式桟橋工法については「沖縄海洋空間利用技術研究会」、ポンツーン工法については「超大型浮体総合システム研究会」、そして埋立工法については「社団法人日本海洋開発建設協会」であり、それぞれ当該工法について技術面等で知見を有しており、本件業務の委託先としては適切な団体であります。
 作業依頼の結果概要につきましては、関係機関の協力も得て審査・評価した上で、できるだけ早くとりまとめ、本協議会において説明したいと考えております。
 以上で、代替施設の工法等に係る部外団体への作業依頼についての報告を終わります。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 只今防衛庁から、代替施設の各工法の概要について説明をいただきました。併せて、前回の協議会で了承いただいた代替施設の工法等に係る部外団体への作業依頼についての報告をいただきました。
 本件に関して、まずは、政府側から意見・質問をいただきたいと思います。はじめに、扇国土交通大臣、いかがでしょうか。

(国土交通大臣)
 今般の省庁再編に伴いまして、新たに国土交通省が航空行政を担当することとなりましたのでどうぞよろしくお願いいたしたいと存じます。
 また、本日議題に上がりました工法につきましても、別途部外団体で作業を行っている資料等を踏まえまして、今後詳細な検討が行われるものと認識しておりますので、今、防衛庁長官からお話がございましたように、部外団体からの報告を待ちたいと思っております。また一方、国土交通省としましても、民間飛行場の整備に関するノウハウ、あるいは知見を有する立場から、必要な協力を今後も行っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 次に、川口環境大臣、発言をお願いいたします。

(環境大臣)
 1月6日に環境庁から環境省になりまして、その結果、環境大臣になりましたわけでございますけれども、この会議では、引き続き環境保全の立場から意見を申し上げさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 今回は、普天間飛行場の代替施設建設についての各工法につきまして、環境への影響を含めて説明をいただいたわけでございますけれども、通常、環境への配慮に当たりましては、工法だけではなくて、施設の建設場所ですとか、規模との関係も十分に勘案をする必要があると思っております。このため、代替施設の基本計画策定に当たっては、騒音や水質、潮流等とともに、ジュゴンや藻場・サンゴ礁等の保全を含めた自然環境に十分な配慮がなされることが必要と考えておりまして、代替施設の建設場所や規模による違いも考慮しつつ総合的に検討することが重要と考えております。それから、一昨年末の閣議決定に基づきまして、基本計画が策定された後に、さらに、より詳細な調査、予測、評価を行う環境影響評価が適切に実施されることが必要と存じております。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 環境大臣からございました意見に対する発言がありましたら、後程、他の方々からの意見なり発言と併せてお願いを申し上げます。
 次に、沖縄県から意見・質問をいただきたいと存じます。まず、稲嶺沖縄県知事、発言をお願いします。

(沖縄県知事)
 本県の振興開発につきましては、これまで、国の格別の配慮により、着実に成果を上げております。しかしながら、産業振興や雇用の問題、米軍施設・区域の存在など、今なお解決しなければならない多くの課題を抱えております。皆様におかれましては、今後とも、沖縄の振興発展のため、特段の指導と配慮を賜りますようお願い申し上げます。
 先程、斉藤防衛庁長官並びに河尻施設部長から、工法の概要についての説明がございました。今回、3つの工法について、施工事例などを示されて説明をいただきましたが、工法につきましては、建設場所との組み合わせにより、生活環境や自然環境に与える影響、安全対策、維持管理を含むコスト、さらには工期等と密接に関連してまいります。そこで、各工法について、建設後は、どのような維持管理が必要となり、また、その経費はどの程度か、施工事例の実績などを踏まえ、大まかでも構いませんので、お分かりであればお聞かせ願いたいと思います。
 県としては、普天間飛行場の代替施設につきましては、民間航空機が就航できるようにするとともに、飛行場の機能を活用し、雇用機会の確保や産業の振興を図り、地域経済の発展の拠点を形成していく必要があると考えております。
 今後、工法並びに具体的建設場所の検討に当たっては、将来にわたり地域及び県民の財産となり得るものであること、住民生活や自然環境への影響を極力少なくすることが重要であると考えておりますので、政府におかれましても、そのことを踏まえ、普天間飛行場の早期移設に向け尽力を賜りますようお願い申し上げます。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 続いて、地元地方公共団体から意見・質問をいただきたいと存じます。まず、岸本名護市長、お願いいたします。

(名護市長)
 先程、防衛庁長官から工法について説明がありましたが、地元としましては、生活環境や自然環境に著しい影響を与えないような最小限の規模にする必要があると考えております。それにつきましては、米軍所要のみならず民間所要についても同様と考えておりまして、その方向で検討を進めていただきたい。
 また、使用期限問題、使用協定等については、別途の協議が進んでいると思いますが、基本計画の策定とも密接に関わりをもつものでありますので、並行的に進めていただきたい。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 次に、宮城東村長に発言をお願いいたします。

(東村長)
 先程、防衛庁からの工法の説明がございました。埋立工法については、人工地盤の海面からの高さは、通常、3から5メートル程度、護岸は5から7メートル程度という具体的な説明がありました。杭式桟橋工法につきましては、上部構造物は波高が及ばない高さに設置するとのことですが、代替施設を杭式桟橋工法で建設する場合、上部構造物の海面からの高さは、リーフ内とリーフ外において、それぞれどの程度になるかお伺いをいたしたいと思います。併せて、代替施設をポンツーン工法で建設する場合、箱形構造物は海面からどのくらいの高さになるのかについてもお聞かせ下さい。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 続きまして、浦崎宜野座村長、お願いいたします。

(宜野座村長)
 各工法の施工手順の説明の中で、杭式桟橋工法とポンツーン工法においては、それぞれ浮体ユニットや箱形ユニットを建設現場以外で製作しておりますが、このユニットは、県内でも製作は可能かどうか、また、それぞれのユニットの大きさはどれくらいになるのかお伺いします。併せて、3つの工法のうち、本村の住民生活に著しい影響を及ぼさない工法はどの工法か、お伺いします。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 それでは、これまでの意見・質問に対して、斉藤防衛庁長官からの発言をお願いいたします。なお、岸本名護市長から発言のありました使用期限問題については、後程、私の方から発言させていただきたいと思います。

(防衛庁長官)
 稲嶺沖縄県知事から、各工法について、建設後の維持管理の内容や経費に関するお尋ねがございました。先程も説明いたしましたが、杭式桟橋工法の場合には鋼鉄製の上部構造物と支柱について、ポンツーン工法の場合は鋼鉄製の箱形構造物と係留施設について、通常、腐食防止のための維持管理が必要となるものと考えております。また、埋立工法の場合には、地盤条件により地盤沈下への対応が必要となることがあります。しかしながら、これらの維持管理に要する経費につきましては、私の承知する限り、ポンツーン工法の場合には、飛行場の施工事例がないこと、杭式桟橋工法の場合には、浮体工法ではありませんが、飛行場の施工事例としてはニューヨークのラガーディア空港の滑走路の一部を建設したもののほか他に適切な参考事例がないこと、また埋立工法の場合には、飛行場の施工事例はあるものの地盤条件によって維持管理の経費も大きく異なることから、具体的に申し上げることは出来ません。いずれにいたしましても、代替施設の維持管理の内容や経費については、現在実施中の代替施設の工法等に係る部外団体への作業依頼の結果を踏まえ、後日の協議会において説明させていただきたいと存じます。
 次に、岸本名護市長からの発言に対してお答えいたします。代替施設の民間所要に関する検討状況につきましては、代替施設が軍民共用飛行場となることから、第2回の協議会において沖縄県から民間所要について説明をいただき、それらを踏まえ、民間所要の具体的な内容や必要性などについて、沖縄県等と事務的に調整させていただいてきております。
 代替施設の使用に関する協定等の問題につきましては、この問題などを協議するため、昨年11月21日に、政府、名護市、沖縄県の実務者レベルで構成する「実務者連絡調整会議」を設置いたしましたが、政府としては、今後とも、同調整会議等の場において、名護市をはじめとする関係機関と連携し、また、米側とも協議しつつ、平成11年末の閣議決定を踏まえ、この問題に鋭意取り組んでまいります。
 宮城東村長から、代替施設を杭式桟橋工法とポンツーン工法で建設する場合における上部構造物や箱形構造物の海面からの高さについてのお尋ねがございました。代替施設を杭式桟橋工法で建設する場合、上部構造物を波高が及ばない高さに設置する関係上、波が比較的穏やかなリーフ内においても、例えば、満潮時と台風などによる高波が重なることなどを想定すれば、上部構造物の高さは少なくとも10メートル程度になると考えられます。リーフ外では、リーフ内と比べ波が格段に高いことから、上部構造物の高さもかなり高いものになります。第3回の協議会において、平成9年に実施した現況調査の際に約13メートルの波が観測された旨説明いたしましたが、部外団体への作業依頼で前提としているのは、100年確率の波は16から18メートル程度になっていますので、上部構造物はこれに対応できる高さにする必要があります。ポンツーン工法については、内部空間を利用するために箱形構造物の厚みを大きくすれば、通常、それに応じて箱形構造物の海面からの高さは高くなります。これらの点につきましては、本日のところは、これ以上具体的にお答えできる資料がありませんので、代替施設の工法等に係る部外団体への作業依頼の結果を踏まえ、後日の協議会において説明いたします。
 また、浦崎宜野座村長からのお尋ねのありました杭式桟橋工法とポンツーン工法の場合のユニットの製作場所や大きさ、住民生活に著しい影響を与えない工法はどれかといった点につきましても、部外団体への作業依頼の結果を踏まえ、後日の協議会において説明いたします。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 他に発言はございませんか。

(国土交通大臣)
 防衛庁長官。部外団体への依頼をなさったのは分かりましたが、報告は期限を切って依頼されたのでしょうか。

(防衛施設庁施設部長)
 私どもとしては、できる限り作業は急がせたいと思っておりますけれども、中間報告については2月末、それから、各種のデータ等を揃えました最終報告は年度末になるものと考えております。

(国土交通大臣)
 ありがとうございました。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 本日は、代替施設の各工法の概要につきまして、これまでの知見に基づいて、防衛庁が説明を行い、これに関して皆様から意見をいただき、また、質問等をいただいたところであります。
 今回は、代替施設の各工法の特徴などについて、その概要を本協議会構成員の皆様に把握していただくことを中心に進めて参りました。本日皆様からの質問等のうち調査・検討が必要なものについては、工法等の部外作業依頼の結果を踏まえ、関係機関の協力を得て、防衛庁から、次回以降の協議会において説明をしていただきたいと思います。
 では、次に移ります。本日は、予め予定する議題はございませんが、斉藤防衛庁長官から発言があるようですので、よろしくお願いいたします。

(防衛庁長官)
 第2回の代替施設協議会において合意されましたジュゴンの生息状況に係る予備的調査につきましては、現地調査を終了し、現在調査結果をとりまとめ中でありますので、次回の協議会に報告いたしたいと存じます。
 また、第4回の代替施設協議会において合意されました珊瑚及び藻場の補足調査につきましては、現在、現地調査を実施しているところであり、できるだけ早期に調査結果をとりまとめ、本協議会に報告いたします。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 只今、防衛庁長官から、ジュゴンの生息状況の予備的調査については、調査結果を次回の協議会に報告するとともに、珊瑚・藻場の補足調査については、できるだけ早期に調査結果をとりまとめて、本協議会に報告する旨の発言がございました。
 本件に関しまして、何か意見・質問はございませんか。

(なし)

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 その他何か発言はございませんか。名護市長、お願いします。

(名護市長)
 これまで、既存の知見等により工法をはじめ生活環境、自然環境等の説明を受けて参りましたが、具体的な基本計画の策定に当たっては、地元住民のより一層の理解と協力が必要となります。去る1月11日には、地元住民より、基本計画の策定に当たっては地元住民の意思を尊重すること、2番目に地元の頭越しには計画策定しないこと、3番目に生活環境等には最大限配慮することという強い要請を受けました。今後は、地元住民の声を十分把握し、本協議会に反映して参りたいと考えておりますので理解をお願いします。また、その関連で関係者の県外の基地視察等についても特段の支援をお願いします。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 只今、名護市長から、地元住民の声を十分把握し本協議会における協議に反映させる必要がある旨の発言とともに、これに関連して、地元関係者の県外の基地視察等について、支援の要請がございました。本件に関しましては、斉藤防衛庁長官から発言をいただきたいと思います。

(防衛庁長官)
 只今、岸本名護市長さんからもお話がありましたが、地元住民の方々の声が本協議会に反映されることは重要であると思います。その意味で、要請がありましたように、地元関係者の方々に県外の類似施設などを見学していただくことは大変意義深いことと考えておりますので、関係機関の協力も得まして、できる限りの支援をさせていただきたいと存じます。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 只今、防衛庁長官から、地元関係者が県外の類似施設を見学される際には、関係機関の協力を得て、できる限りの支援を行う旨の発言がございました。この件につきまして、他に意見、あるいは質問はございませんか。

(なし)

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 それでは、時間の制約がありますので、ここで私から、本日の協議会を終了するに当たりまして、総括させていただきたいと存じます。
 まず第1に、各工法の概要説明に関し、本日構成員の皆様からいただきました質問等のうち調査・検討が必要なものについては、現在実施中の工法等の部外作業依頼の結果を踏まえ、関係機関の協力を得て整理の上、防衛庁から、次回以降の協議会に説明していただくことにいたします。
 第2に、ジュゴンの生息状況の予備的調査については、防衛庁が調査結果を次回協議会で報告するとともに、珊瑚・藻場の補足調査についても、できるだけ早期に調査結果をとりまとめ本協議会に報告することとし、今後の協議に活かしていきたいと思います。
 第3に、代替施設の基本計画策定に当たっては、地元住民の皆様の理解と協力を得る必要があることに鑑み、地元関係者の方々が沖縄県外の類似施設を見学される場合には、防衛庁が、関係機関の協力を得て、できる限り支援することといたします。
 以上をもって、本日の協議会における協議概要のとりまとめとさせていただきます。

 ここで、次回以降の協議会の進め方について、お諮りをいたしたいと存じます。
 本代替施設協議会は、今回を含め5回の会合を開催して参りました。この間、軍民共用飛行場としての民間機能の位置づけ、建設地点の地形・生物分布等の状況、航空機騒音等生活環境への影響などについて協議を行い、今後代替施設の規模、工法、具体的建設場所等について具体的に検討するに当たり、必要となる基本的事項の把握に努めて参りました。次回以降の協議会におきましては、これまで進めて参りましたこうした基本的事項の把握を踏まえながら、さらに調査・検討が必要となりました事項について、その結果説明を求め、協議の参考とすることとし、代替施設の規模、工法、具体的建設場所等について多角的・総合的視点から具体的に検討を進めることを提案したいと思います。
 この検討は、何回かにわたって行う必要があるものと考えますが、次回の協議会では、これまでの協議結果を踏まえ、基本計画策定に必要な主要事項全般について忌憚のない意見交換を始めることにしたいと存じます。そうした協議の中で、方向性を見い出せるものがあれば、見い出していくこととしたいと思っております。
 また、今後具体的な検討を進めるに当たりまして、環境面からの検討は必要不可欠でありますことから、引き続き環境大臣に出席を願いたいと思っております。
 只今、私から、次回協議会から具体的な検討を行うこと、次回協議会では基本計画策定に必要な主要事項全般について忌憚のない意見交換を始めること、及び環境大臣の出席要請について提案をいたしましたが、これらについて異議ございませんか。

(構成員全員)
 異議なし。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 それでは、そのように次回以降の協議会を運営させていただきたいと存じます。
 以上をもちまして、本日の会議を終了いたしたいと思いますが、最後に、沖縄県知事から発言があるようですので、よろしくお願いします。

(沖縄県知事)
 それでは、私の方から、本協議会の本来の協議事項ではございませんが、これまでも要請してきております代替施設の15年使用期限問題について、このたびの新大臣の就任に当たり、改めてこの場をお借りして要望申し上げます。
 政府におかれましては、県民の強い要望を理解いただき、その解決に向け、積極的に取り組んでいただきますようお願い申し上げます。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 先程、岸本名護市長からも言及がございましたけれども、只今、稲嶺沖縄県知事から代替施設の使用期限問題について改めての発言がございました。
 代替施設の使用期限問題については、昨年12月私が大臣就任直後、稲嶺県知事が上京されました時にも、政府に対する要望として、明確に私にその意思の伝達がございました。私自身も就任後、フォーリー大使にお目にかかりました時、沖縄県からそのような意思表明があったことを重く受け止めているということはお伝えしたところです。
 政府としては、平成11年末の閣議決定にあるとおり、国際情勢の変化に対応して、本代替施設を含め、在沖縄米軍の兵力構成等の軍事態勢につき、米国政府と協議していく考え方であり、併せて国際情勢が肯定的に変化していくよう外交努力を積み重ねてまいる考えであります。
 それでは、本日の会議を終了させていただきます。
 次回協議会の開催日程等につきましては、今後調整して参りたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(以 上)