○場 所:内閣総理大臣官邸大食堂
○出席者:
その他
○会議録:
(沖縄担当大臣)
只今から、第7回代替施設協議会を開催いたします。
協議会の開催に当たりまして、私から一言挨拶を申し上げます。本年4月の小泉内閣発足に伴いまして、沖縄及び北方対策担当大臣に就任いたしました尾身幸次でございます。沖縄の抱える諸問題の解決は、現内閣においても引き続き重要課題でありまして、各般の施策に、私共全力で取り組んでまいる所存でございます。知事をはじめといたしまして関係各位の皆様の協力を心から期待するものであります。どうぞよろしくお願い申し上げます。本代替施設協議会は、普天間飛行場代替施設の基本計画策定に当たり、政府、沖縄県及び地元地方公共団体の間で協議するため、昨年8月を設置されまして、既に6回の会合が開催されています。本協議会におきまして、代替施設の基本計画の策定に向けまして、引き続き、有意義な協議が行われますよう、皆様の協力をお願い申し上げる次第でございます。
引き続きまして、新たに本協議会の構成員になられました田中外務大臣及び中谷防衛庁長官から、一言挨拶をお願いいたします。田中外務大臣、お願いいたします。
(外務大臣)
このたび小泉内閣で外務大臣を拝命いたしました田中真紀子でございます。普天間飛行場の早期移設に向け、本協議会での協議を踏まえつつ、米側とも緊密に協議をしながら最大限努力をいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
(沖縄担当大臣)
中谷防衛庁長官、お願いいたします。
(防衛庁長官)
このたび防衛庁長官に就任いたしました中谷元でございます。普天間飛行場の返還・移設につきまして、早期に実現できますように、本協議会の協議が円滑に行われますように、最大限努めてまいります。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
(沖縄担当大臣)
本日は、部外団体への作業依頼の結果を基にいたしまして、関係機関の協力をいただきながら、前回の協議会におきまして皆様から指摘いただきました留意事項に関する内容も含めまして、防衛庁におきまして作成された資料について説明をいただき、それを踏まえて、代替施設の規模、工法、具体的建設場所等につきまして総合的・具体的に検討することを予定しております。それでは、最初に中谷防衛庁長官にお願い申し上げます。
(防衛庁長官)
代替施設の規模・工法・具体的建設場所などについて、説明いたします。まずはじめに、代替施設の規模につきましては、これまでの本協議会及び対米協議の結果を踏まえまして、軍民双方の所要の確保を図りながら、安全性や環境面に配慮いたしまして、面積は約200ヘクタール弱、形状は概ね長方形とし、長さは約2,600メートル、一部について約2,700メートル、幅が約730メートルを前提として検討したところであります。この規模の設定に当たっては、環境面については、当然のことながら、代替施設の規模を最小限とすべく配慮いたしました。また、安全性につきましては、その確保に万全を期すべきであるとの判断に基づきまして、米軍飛行場の安全基準と我が国民間飛行場の安全基準に差異がある場合には、より厳格な基準を満たすよう配慮したところでございます。
対米協議の結果につきましては、外務大臣から説明をお願いいたします。
(外務大臣)
米側との間では、代替施設において、SACOの最終報告における普天間飛行場の移設に伴う米軍の機能を確保することを前提として、米軍所要を検討いたしてまいりました。先ほど、防衛庁長官が述べられました代替施設の規模につきましては、米側より米軍の所要を満たすとの確認を得ております。
(防衛庁長官)
代替施設の工法等につきまして総合的・具体的に検討するに当たりまして必要となる資料を入手するため、防衛庁が部外団体に対して作業依頼を実施いたしまして、その結果について、関係機関の協力を得まして審査・評価を行いました。そして検討資料のとりまとめを行いました。具体的には、杭式桟橋工法については、リーフ内の1案とリーフ外の1案の2案、ポンツーン工法については、リーフ外の1案、埋立工法については、リーフ内の1案、リーフ上の3案、リーフ外の1案の合計5案、すべての合計8案について検討いたしました。検討資料では、第6回の本協議会において提起されました具体的検討に当たっての留意事項について、それぞれ記述していますが、これらに関連する検討の概要について説明をいたします。
まず、規模・建設場所などに関連する留意事項のうち、滑走路の長さは2,000メートルを基本に検討すること、旅客ターミナル等専ら民間機能に係る施設面積は約10ヘクタール程度必要であること、米軍所要・民間所要とも最小限の規模とすることという留意事項に関しましては、8案とも、これらを前提としております。
具体的建設場所・滑走路方位を騒音等の観点から十分検討すること、周辺集落で航空機騒音に係る環境基準値70W以下とすることという留意事項に関しては、8案とも、これらを前提といたしております。
次に、自然環境に関連する留意事項のうち、まず、珊瑚、藻場に与える影響を可能な限り少なくすることという留意事項に関しては、各案それぞれ、その影響要因と影響面積や保全措置などを示しております。
次に、ジュゴン・藻場等の生息に深く関係する潮流・日照等の変化に十分留意することという留意事項に関しては、8案とも、潮流等に関するシミュレーションを実施し、その結果を示しております。
次に、ジュゴンに与える影響については、8案とも、夜間に浅瀬の海草藻場で採餌し、昼間はやや深い海域に戻るといわれていることなどの特徴を踏まえまして、代替施設の設置による藻場の減少、工事中や供用時の騒音、夜間照明による影響や藻場へのアクセスに対する影響などが考えられるといたしております。
このほか、可能な限りで航空機の就航率が高くなるよう考慮することという留意事項に関しましては、8案とも、滑走路方位の設定に当たり配慮したほか、ボルタック、ILSという航空保安無線施設を設置し、また、進入灯については進入方向により標準式と簡易式とするなど、航空機の就航率に配慮をいたしております。
次に、維持管理費、これが将来的にも大きな負担とならないことという留意事項に関しましては、各案の維持管理費とともに防食対策等の更新費を示しております。
また、代替施設の建設工期が長くならないことという留意事項に関しましては、環境影響評価などに必要な期間を除く各案の実際の工事期間を示しております。
次に、景観に配慮することという留意事項に関しては、各案の施設の高さを示しております。また、参考資料集(資料2)の2ページから13ページには、代替施設設置後の景観の変化を合成写真で示しております。
それでは、各案の内容につきまして、防衛施設庁の河尻施設部長に説明させますのでよろしくお願いします。
(防衛施設庁施設部長)
河尻でございます。お手元の資料に沿って説明させていただきたいと思います。お手元の資料につきましては、すべてスクリーンに表示いたしますので、スクリーンをご覧いただきたいと存じます。はじめに、各工法の概要と検討に当たりまして設定した主な条件について、説明をいたします。(資料1 P2〜P3参照)
杭式桟橋工法は、一番上のものでございますけれども、多数の支柱で、波が届かない高さに鋼鉄製の上部構造物を支える方式でございます。ポンツーン工法は、防波堤で静穏な海域を確保して箱形構造物を浮かべ、係留施設に係留する方式でございます。埋立工法は、護岸を築きまして、その中を土砂で埋め立てて人工地盤を造成する方式でございます。
このような各工法と具体的建設場所の組み合わせにつきましては、水深が3メートル以内と浅いリーフまでは杭式桟橋工法と埋立工法によります、水深が30から40メートル程度と深くなるリーフより沖合では杭式桟橋工法、ポンツーン工法及び埋立工法といたしました。なお、リーフ上につきましては、杭式桟橋工法につきまして、設計・施工上の課題が多いことから、部外団体が詳細検討を辞退いたしましたため、資料作成の対象外といたしております。
設計に当たって考慮すべき要件といたしまして、まず、航空機騒音による影響を最小限とするため、滑走路の位置につきましては、専ら住居の用に供される地域に適用する航空機騒音に係る環境基準値70W以上の区域が、民間地域に及ばない位置としております。また、民間航空機の就航率に対する配慮から、滑走路の方位は、民間航空機の就航率を示す指標でございますウインドカバレージが95パーセント以上を確保できる方位といたしました。
代替施設の規模につきましては、既に大臣から申し上げたとおりでございます。
設計に当たりまして考慮すべき波、波浪等の自然条件につきましては、キャンプ・シュワブ水域内名護市辺野古沿岸域に発生すると考えられます最も厳しいものを採用いたしております。
次に、各案ごとの説明に移らさせていただきますが、その前に、建設地点の地形について説明いたしたいと思います(資料2 P15参照)。上の図で示しております赤い線につきまして、その断面図を下に示しております。辺野古漁港から約1,500メートルの距離にありますリーフまでは、水深が0から3メートルの平坦地形でございます、その先は水深が約30から40メートルと急激に深くなり、その先約2,800メートルの地点で一旦約27メートルまで盛り上がってまいります、いわゆる海底丘を形成し、その先は更に深くなってまいります。
それでは、各案ごとに説明いたします。まず、杭式桟橋工法のリーフ内案について、説明いたします(資料1 P5〜P9参照)。この写真は、杭式桟橋工法のうち浮体工法によって施工された、沖の鳥島災害復旧工事の作業基地の設置作業中の状況を表したものでございます。
次に、図をご覧いただきたいと思います。白い雲形の部分が、リーフを示しております。また、陸域に近いところにあります黄色、黄緑色、緑色の部分は海草、藻場の分布を、リーフより沖合にありますやまぶき色とはだ色の部分は珊瑚の分布を、それぞれ示しております。これらの分布状況は、平成12年度調査の結果に基づいておりますけれども、左上には、平成9年度調査の結果も示しております。代替施設本体については、黒色の実線で示しております。青色の実線は、飛行場の騒音状況を説明するために一般的に用いられる騒音予測コンターを示しております。この騒音予測コンターは、代替施設の航空機騒音の広がりを検討するため、一定の前提をおいて作成したものでございまして、第4回の協議会において説明したものでございます。代替施設の飛行経路、いわゆる場周経路は海側に設定しておりまして、70W以上の区域はこのような範囲となっております。先ほども説明いたしましたように、70W以上の区域は民間地域には及んでおりません。陸上の赤い部分は、周辺の集落を示しております。
それでは、杭式桟橋工法のリーフ内案の説明に移ります。代替施設本体の規模は、本工法の場合、長辺が約2,600メートル、一部は約2,700メートル、短辺が約730メートルとなっております。建設場所は、辺野古集落の中心から滑走路中心線までの距離が約1,500メートルとなっております。この位置は、上部構造物を杭で支えるという本工法の特徴を踏まえ、リーフの影響により発生いたします砕波の大きな衝撃力をできるだけ避けるため、代替施設全体をリーフより陸側に配置するとの観点から選定したものでございます。滑走路の方位は約53度であります。なお、この案では、リーフ斜面での砕波の影響をできるだけ避ける必要があること、建設場所まで浮体ユニットを曳航するため一定の水深が必要であることから、建設場所や滑走路方位の選定について制約がございます。
代替施設の高さは、本工法の場合、上部構造物を波が届かない高さに設置するため、海面上、満潮時で約8.3メートル、干潮時で約10.4メートルとなります。この案では、長辺73メートル、短辺43メートル、厚さ2.2メートルの浮体ユニットを598基つなぎ合わせ、これを8,750本の杭で支える構造となります。連絡橋につきましては、今後の検討の結果によっては変更はあり得ますが、米軍区域側が約750メートル、民間区域側が約600メートルとしております。作業ヤードといたしましては、浮体ユニット組立の一部作業のため陸上ヤードが約5ヘクタール、浮体ユニットへの杭取付のため海上ヤードが約45ヘクタール必要となります。なお、浮体ユニット組立の一部作業のための陸上ヤードが沖縄で確保できない場合には、同作業は本土で実施いたします。
現場における実工期は約6年と見込んでおります。これには、環境影響評価などに要する期間は含んでおりません。この環境影響評価などに要する期間につきましては、利害関係人等の意見の多寡などによりましてそのとりまとめなどに要する期間が異なりますため、正確に見積もることは困難でございますので、現場における実工期のみとさせていただいております。この点につきましては、各工法の各案に共通いたします。また、浮体ユニットは本土の工場で製作するため、天候等によりまして、その運搬作業が円滑に行われない場合には、工期に影響を及ぼす可能性がございます。
次に、自然環境に与える影響ですが、リーフ外にある珊瑚については影響はないと予測しております。藻場に与える影響につきましては、上部構造物により太陽の光が当たらなくなることなどの影響が考えられます。その面積は、平成12年度に調査を行った藻場面積約292ヘクタールの約29パーセントに当たる約84ヘクタールとなっております。このほか、シミュレーションの結果、潮流の変化による藻場への影響は小さく、また、波浪は、杭の間を透過するため、その影響はほとんどないと予測しております。藻場の保全措置としては、藻場の移植が提案されています。ジュゴンに与える影響につきましては、夜間に浅瀬の藻場で採餌し、昼間はやや深い海域に戻るといわれていることなどの特徴を踏まえ、代替施設の設置による藻場の減少、工事中や供用時の騒音、夜間照明による影響や藻場へのアクセスに対する影響などが考えられます。以上のほか、自然環境に与える影響について留意すべき事項としては、辺野古漁港に船が出入りするための航路を付け替える場合には、掘削によりまして藻場に影響を与える可能性があります。藻場の移植につきましては、確立された手法がないため、移植実験などによる確認が必要であると思います。ジュゴンにつきましては、先ほど申し上げたような影響が考えられ、その保全措置が必要となります。作業ヤードの設置などにより、自然環境に影響を与える場合には、その保全措置が必要となります。
生活環境に与える影響といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、辺野古漁港への出入りのための航路を付け替えるなどの代償措置が必要となると考えております。また、騒音、大気質の汚染といった工事による影響については、建設機械の稼働位置が集落等から離れていることから小さいと予測しております。
安全対策につきましては、航空機のエンジンの落下衝突に関するシミュレーションの結果、部分的な損傷にとどまると予測しております。また、船舶の衝突に対しては、防衝工の設置により、本体への衝突を回避するとしております。しかしながら、万一、代替施設本体が損傷を受けた場合、施設全体の構造上の強度を損なうことなく、上部構造物の一部を取り替えることが必要となります。その復旧には相当の技術力や時間を要し、その結果、航空機の運航ができないといった事態などが生ずる可能性がございます。
建設費につきましては、約4,800億円と見積もっております。地元経済への寄与が期待できる工事といたしましては、浮体ユニットの組立の一部のほか、連絡橋や建物の工事などが考えられます。日常の維持管理といたしましては、本工法の場合、構造物の溶接部や防食対策などの点検・補修があり、その経費は年間約1億5000万円と見積もっております。なお、本工法では、鋼鉄製の構造物の腐食を防止するため、建設当初に、代替施設上面につきましては耐用年数50年程度のアスファルトとコンクリート舗装による防食を、側面及び下面と杭支柱のうち波しぶきのかかる水深1メートルより上の部分につきましては耐用年数100年程度のチタン被覆などによる防食を、また、杭支柱のうち水深1メートルより下の部分につきましては耐用年数50年程度の電気防食を、それぞれ施します。この防食対策につきましては耐用年数経過後に更新が必要となり、50年経過後の更新費は約240億円と見積もっております。
杭式桟橋工法のリーフ外案について、説明いたします(資料1 P11〜P16参照)。この写真は、杭式桟橋工法のうちジャケット式のユニットが使用されました、東京湾横断道路川崎人工島建設のための仮設構造物の設置作業中の状況を表しております。
建設場所は、辺野古集落の中心から滑走路中心線までの距離が約2,930メートルとなっております。この位置は、リーフ斜面での砕波の影響をできるだけ避けるため、代替施設全体をリーフより沖側に配置し、しかも、施工性を考慮して比較的地形が平坦な場所となるよう選定したものでございます。滑走路方位は約41度でございます。なお、リーフ外の杭式桟橋工法につきましては、海底地形が複雑であることと、リーフ斜面での砕波の影響をできるだけ避ける必要があることから、建設場所や滑走路方位の選定について制約があると考えております。
代替施設の高さは、リーフ内と比べ波が格段に高いリーフ外では、海面上、満潮時で約24.8メートル、干潮時で約26.9メートルと考えております。この案では、複数の鋼管の骨組構造からなるジャケット式のユニットを631基つなぎ合わせ、これを3,540本の杭で固定いたします。建物などの建設を予定している部分では、より強度を増したユニットが必要でございますので、ユニットの大きさは2種類ございます、長辺65メートル、短辺48メートル、厚さ2.2メートルのものを433基、長辺52メートル、短辺38メートル、厚さ2.2メートルのものを198基使用いたします。なお、杭の間をジャケットで補強する構造でございますため、使用される杭の数はリーフ内案よりは少なくなっております。連絡橋につきましては、米軍区域側が約1,500メートル、民間区域側が約1,900メートルとしております。作業ヤードにつきましては、本土の工場でジャケット式ユニットを製作し、組み立てるため、沖縄では必要ございません。なお、本案の建設場所は、水深が非常に深く複雑な地形であり、また、極めて大きな波浪が及ぶ区域であることから、飛行場のような大規模施設について施工実績のない本工法を適用するに当たりましては、その強度、安全性を確保するために構造設計上考慮すべき条件の設定に当たりましては、ジャケットに作用する砕波の影響や上部構造物の下面での暴風の影響などにつきまして、シミュレーションや実証実験による慎重な検討が必要になると考えております。
工期は約7.5年となっております。なお、ジャケット式ユニットは本土の工場で製作と組立を行うため、天候等によりまして、その運搬作業が円滑に行われない場合には、工期に影響を及ぼす可能性がございます。
次に、自然環境に与える影響ですが、珊瑚に与える影響については、上部構造物により太陽の光が遮られることなどの影響が考えられます。その面積は、平成12年度調査の分布状況で珊瑚面積約740ヘクタールの約23パーセントに当たる約171ヘクタールとなっております。このほか、シミュレーションの結果、潮流の変化による珊瑚への影響は小さく、また、波浪の変化による珊瑚への影響はほとんどないと予測しております。珊瑚の保全措置としては、珊瑚の移植や珊瑚が生育しやすい人工基盤を新たに創り出すことが提案されております。ただし、留意事項の@にございますように、水深の深い場所にある珊瑚の移植につきましては、潜水作業上の制約があり移植作業が困難であることなどから、その実現可能性を含め、検討が必要になると考えております。また、留意事項のAにありますように、人工基盤につきましては、設置場所の地形、波浪などの自然条件を十分考慮し、実証実験などにより確認していく必要があります。藻場に与える影響としては、連絡橋の設置によるものでございます。藻場に与えるその他の要因による影響、藻場の保全措置、ジュゴンに与える影響、留意事項のBからD、生活環境に与える影響のA及び安全対策につきましては、基本的にリーフ内案と同じでございます。ただし、船舶の衝突に対する安全対策につきまして、リーフ内案が小型船舶を対象としているのに対しまして、リーフ外案では5000トン級の大型船舶を対象といたしております。このほか、生活環境に与える影響の@にありますように、辺野古漁港に船が出入りするための航路に影響がある場合には、航路の付替などの代償措置が必要となります。
建設費につきましては、約1兆円と見積もっております。地元経済への寄与が期待できる主な工事としては、連絡橋や建物の工事などが考えられます。維持管理経費は、年間約3億3000円と見積もっております。防食対策の50年経過後の更新費は、約440億円と見積もっております。
次に、ポンツーン工法について説明いたします(資料1 P17〜P21参照)。本工法につきましては、箱形構造物を海面に浮かべるため、そのための水深が確保できるリーフ外について資料を作っております。この写真は、ポンツーン工法の実証的実験のために建設されました横須賀沖のメガフロート浮体空港モデルを表しております。
代替施設本体の規模は、長辺は、他の工法と同様、約2,600メートル、一部は約2,700メートルですが、箱形ユニットを使用するという構造上の特性から内部空間が利用できるため、短辺の一部は約420メートルとなっております。本工法では、このほか、箱形構造物を設置する海域を静穏にするための防波堤が必要となります。
建設場所は、辺野古集落の中心から滑走路中心線までの距離が約2,900メートルとなっております。この位置は、まず、施工性を考慮して防波堤をリーフ沖側の比較的水深の浅い海底丘のところに配置するとともに、代替施設本体は、防波堤からの越波、防波堤を越えてくる波のことでございますが、防波堤からの越波の影響を避けるため、200メートル程度離れた場所に配置するとの観点から選定したものでございます。なお、この防波堤の設置場所は、施工性を考慮いたしますと、リーフ外で実現可能なほぼ限界の場所と考えております。滑走路の方位は約60度であります。代替施設本体の高さにつきましては、箱形構造物の厚さ13メートルのうち、海面上には約9メートルが出ております。この案では、長辺330メートル、短辺60メートル、厚さ13メートルの箱形ユニットを84基つなぎ合わせ、26基の係留施設により固定いたします。また、代替施設本体の安定性を確保するため、ケーソン式の防波堤を約4,200メートルにわたって設置する必要がございます。連絡橋につきましては、米軍区域側、民間区域側とも約1,470メートルとなっております。箱形ユニットの製作と組立は本土の造船所で行いますが、作業ヤードとしては、ケーソンの製作等のため陸上ヤードが約29ヘクタール、ケーソンの仮置のため海上ヤードが約5ヘクタール、それぞれ必要となります。なお、防波堤の設置場所は、水深、波浪とも我が国最大級であり、また、海底地形が非常に複雑であることから、設計波や砕波の影響について水理模型実験により確認する必要がございます。箱形浮体の動揺によります航空保安無線施設等への影響が考えられるため、運航条件などにつきましては、現地の自然条件を踏まえ、シミュレーション等による確認が必要と考えております。
工期は約9年となっています。なお、防波堤用のケーソンの据付作業は、海面が静穏なときにしかできないことから、一定期間海面の静穏が確保される日数を考慮し、年間16回の実施が可能としております。これが確保できない場合には、工期に影響が出てまいります。
次に、自然環境に与える影響ですが、珊瑚に与える影響につきましては、防波堤の設置による影響や箱形構造物により太陽の光が遮られることなどの影響が考えられます。その面積は、平成12年度調査の分布状況で約174ヘクタールとなっております。このほか、シミュレーションの結果、リーフ斜面の波あたりが弱くなる範囲に生息する珊瑚に影響があると予測されます。珊瑚の保全措置とこれに関連する留意事項の@及びAについては、杭式桟橋工法のリーフ外案と同じでございます。藻場に与える影響につきましては、連絡橋の設置によるものでございます。このほか、潮流に関するシミュレーションの結果、潮流の変化による藻場への影響は小さいと予測しております。藻場の保全措置、ジュゴンに与える影響、留意事項のBからE及び生活環境に与える影響につきましては、杭式桟橋工法のリーフ外案と基本的に同じでございますが、生活環境に与える影響のAにありますように、防波堤の基礎工事などの際の濁水については、適切な濁水対策を講じる必要がございます。
安全対策につきましては、航空機の墜落及び胴体着陸に関するシミュレーションの結果、部分的な損傷にとどまると予測しております。40,000トン級のタンカーの衝突に関するシミュレーションの結果、箱形ユニットの内部が隔壁により仕切られていることから、浸水は局部にとどまると予測しております。ただし、万一、代替施設本体が損傷を受けた場合、施設全体の構造上の強度を損なうことなく、箱形構造物の一部を取り替えることが必要となり、その復旧には相当の技術力や時間を要し、航空機の運航に支障を来たす可能性があると考えております。
建設費につきましては、約8,600億円と見積もっております。地元経済への寄与が期待できる主な工事としては、防波堤、連絡橋や建物の工事などが考えられます。日常の維持管理としては、構造物の溶接部や防食対策などの点検・補修があり、その経費は年間約7億7,000万円と見積もっております。また、浮体をつなぎ止めるための係留施設に設置される緩衝材につきましては、50年程度の耐用年数経過後に更新が必要になり、そのための経費は約40億円と見積もっております。なお、本工法では、構造物の腐食を防止するため、建設当初に、代替施設の上面と側面のうち波しぶきのかからない部分につきましては耐用年数100年程度の厚塗り塗装による防食を、側面のうち波しぶきのかかるいわゆる飛沫帯については耐用年数100年程度のチタン鋼による防食を、海中部分につきましては、塗装と電気防食の併用による耐用年数100年程度の防食を、それぞれ施すことを考えております。
次に、埋立工法について説明いたします(資料1 P23〜P27参照)。埋立工法については、5つの案がありますが、まず、そのうちのリーフ内案でございます。埋立工法によって施工された関西国際空港を表しております。
代替施設本体の規模は、本工法の場合、各案とも同じですが、長辺約2,600メートル、一部は約2,700メートル、短辺が約730メートルとなっています。これには、護岸部分は含まれておりません。護岸部分につきましては、代替施設本体を示す実線の外側に点線で表しております。
建設場所は、辺野古集落の中心から滑走路中心線までの距離が約1,680メートルとなっております。この位置は、できるだけ短期間で工事を完成させるとの観点から選定したものでございます。滑走路の方位は、約55度でございます。なお、リーフ内の埋立工法については、護岸の設置場所の選定を比較的自由に行うことができるため、建設場所や滑走路方位の選定には比較的柔軟に対応することが可能と考えております。
代替施設本体の高さは、本工法の場合、海面上、満潮時で約3.3メートル、干潮時で約5.4メートルでございます。この高さは本工法の各案に共通いたします。この案では、護岸全体を比較的水深の浅い場所で一般的に用いられる傾斜堤式のもので築造し、埋立土量は約1,340万立方メートルです。連絡橋については、米軍区域側が約640メートル、民間区域側が約580メートルと考えております。作業ヤードといたしましては、護岸に用いるコンクリートブロックの製作などのため約15ヘクタールの陸上ヤードが必要となります。工期は約8年と見積もっております。
次に、自然環境に与える影響ですが、珊瑚に与える影響については、人工地盤の形成により約1ヘクタールとなっています。珊瑚の保全措置としては、護岸等に固着する珊瑚により代替することが提案されております。藻場に与える影響につきましては、人工地盤の形成や連絡橋の設置による影響があり、藻場面積全体の約21パーセントに当たる約61ヘクタールとなっております。このほか、シミュレーションの結果、代替施設と陸域との間におきましては、現在とほぼ同様に海水交換が行われることから、潮流の変化による水質の変化は小さく、藻場への影響は小さいと予測されます。また、代替施設と陸域との間の海域が静穏化することにより、海草の生育地の底質砂は安定すると予測されております。藻場の保全措置、ジュゴンに与える影響、留意事項の@からB及び生活環境に与える影響については、杭式桟橋工法のリーフ内案と基本的に同じですが、留意事項のCにありますように、埋立土砂などの採取により自然環境に影響を与える場合には、その保全措置が必要となり、また、生活環境に与える影響のAにありますように、護岸の基礎工事などの際の濁水については適切な濁水対策を講じる必要があります。
安全対策としては、航空機や船舶の衝突に対しては、陸上の飛行場と同程度の損傷と予測しております。なお、代替施設本体が損傷を受けた場合でも、本工法の場合、他の陸上の飛行場の例にみられるように、復旧は比較的容易であると考えております。
建設費につきましては、約1,400億円と見積もっております。地元経済への寄与が期待できる主な工事としては、本工法の場合、各案とも共通ですが、護岸工事や埋立工事のほか、連絡橋や建物の工事などが考えられます。
維持管理としましては、波の衝撃を和らげる消波ブロックがテトラブロックを積み重ねたものであることなどから、護岸構造物について、施工後一定期間、沈下量等を測定したり、台風が来襲した場合などの点検があり、その経費は年間約7,000万円と見積もっております。
次に、B1案について説明いたします(資料1 P29〜P33参照)。共通事項は省略させていただきまして、異なる点を中心に説明いたします。建設場所は、辺野古集落の中心から滑走路中心線までの距離が約1,800メートルとなっております。この位置は、護岸が大規模とならない、すなわち、護岸にケーソンを使用しない範囲で、リーフ内案に比べ、藻場への影響をより少なくするとの観点から選定したものでございます。
埋立土量は約1,420万立方メートルで、護岸については全体を傾斜堤式としております。連絡橋につきましては、米軍区域側が約720メートル、民間区域側が約680メートルとなります。なお、沖側の護岸の設置場所は非常に複雑な地形であることから、設計波や砕波の影響について水理模型実験で確認する必要があります。工期は、約8.5年となっております。
次に、自然環境に与える影響ですが、珊瑚に与える影響は、平成12年度調査の分布状況で約5ヘクタールとなっております。珊瑚の保全措置としては、護岸等に固着する珊瑚により代替されることと、珊瑚が生育しやすい人工基盤を新たに創り出すことが提案されています。なお、留意事項の@にありますように、この人工基盤につきましては、設置場所の地形、波浪などの自然条件を十分考慮し、実証実験などにより確認する必要がございます。藻場に与える影響につきましては、約43ヘクタールとなっております。
このほか、生活環境に与える影響の@にありますように、辺野古漁港に船が出入りするための航路に影響がある場合には、航路の付替などの代償措置が必要となります。
建設費につきましては、約1,800億円と見積もっております。維持管理費は、年間約7,000万円と見積もっております。
次に、B2案について説明いたします(資料1 P35〜P39参照)。建設場所は、辺野古集落の中心から滑走路中心線までの距離が約2,180メートルとなっております。この位置は、連絡橋の設置によるものを除き、藻場に影響を及ぼさないとの観点から選定したものでございます。
埋立土量は約2,100万立方メートルで、護岸の一部にケーソン式の護岸が必要となります。連絡橋につきましては、米軍区域側が約910メートル、民間区域側が約990メートルとなっております。作業ヤードといたしましては、ブロックやケーソンの製作等のため陸上ヤードが約31ヘクタール、ケーソンの仮置のため海上ヤードが約3ヘクタール必要となります。工期は、約9.5年となっております。
自然環境に与える影響ですが、珊瑚に与える影響につきましては、約61ヘクタールとなっおります。藻場に与える影響につきましては、約2ヘクタールとなっております。
建設費につきましては、約3,600億円と見積もっております。維持管理費は、年間約8,000万円と見積もっております。
次に、B3案について説明いたします(資料1 P41〜P45参照)。建設場所は、辺野古集落の中心から滑走路中心線までの距離が約1,900メートルとなっております。この位置は、藻場への影響とともに、珊瑚への影響も少なくするとの観点から選定したものでございます。先ほど説明いたしましたB2案は、B1案と比較して、藻場への影響はほとんどないものの、珊瑚への影響が大きくなっていることから、この案を検討いたしました。B2案に比べ、南西側に400メートル程度移動した形となっております。
埋立土量は約1,620万立方メートルで、護岸の一部にケーソン式の護岸が必要となります。連絡橋につきましては、約970メートル、約900メートルとなっております。作業ヤードとしては、陸上ヤードが約23ヘクタール、海上ヤードが約3ヘクタールでございます。工期は、約9.5年となっております。
自然環境に与える影響ですが、珊瑚に与える影響については約26ヘクタール、藻場に与える影響についても、約26ヘクタールとなっております。
建設費につきましては、約2,600億円と見積もっております。維持管理費は年間約8,000万円と見積もっております。
次に、リーフ外案について説明いたします(資料1 P47〜P51参照)。建設場所は、辺野古集落の中心から約2,950メートルとなっております。この位置は、施工性を考慮し、沖側の護岸をリーフ沖側の比較的水深の浅い海底丘のところに配置するとの観点から選定したものでございます。なお、沖側の護岸の設置場所は、施工性を考慮した場合、リーフ外で実現可能なほぼ限界の場所と考えております。滑走路の方位は約63度でございます。埋立土量は約7,250万立方メートルで、全周をケーソン式護岸とする必要があります。連絡橋については、米軍側が約1,640メートル、民間区域側が約1,950メートルとなっております。作業ヤードといたしましては、陸上ヤードが約35ヘクタール、海上ヤードが約5ヘクタール必要となります。なお、護岸の設置場所は、水深、波浪とも我が国最大級であり、また、海底地形が非常に複雑であることから、設計波や砕波の影響について水理模型実験により確認する必要があります。
工期は約18.5年となっております。この案では、リーフ内案及びリーフ上案に比べ、埋立土砂や護岸の基礎に用いる捨石、作業船や作業機械など、大量の資材や機材の確保が必要となってまいります。また、護岸用のケーソンの据付作業については、一定期間海面の静穏が確保される日数を考慮し、年間14回の実施が可能としていますが、これが確保できない場合には工期に影響を及ぼします。
自然環境に与える影響ですが、珊瑚に与える影響については、約198ヘクタールとなっております。また、リーフ斜面の波あたりが弱くなる範囲に生息する珊瑚に対する影響につきましてはポンツーン工法のところで説明したものと同様でございます。藻場に対する影響につきましては、約1ヘクタールとなっております。
建設費につきましては、約9,700億円と見積もっております。維持管理としては、台風が来襲した場合などの護岸構造物の点検、具体的には護岸の基礎を被う被覆ブロックの点検があり、その経費は年間約1億3,000万円と見積もっています。
各案の内容についての説明は以上のとおりでございますが、第5回の本協議会において、稲嶺沖縄県知事から、各工法の維持管理の内容とその経費につきまして、また、宮城東村長から、杭式桟橋工法とポンツーン工法の場合の代替施設の海面からの高さにつきまして、また、浦崎宜野座村長から、杭式桟橋工法とポンツーン工法の場合の県内におけるユニットの製作の可能性とその大きさ及び住民生活に著しい影響を及ぼさない工法につきまして、それぞれ質問をいただいておりましたが、只今の説明の内容をもって回答とさせていただきたいと存じます。
なお、お手元の資料(資料1)の52ページから55ページに、第6回の本協議会において提起されました具体的検討に当たっての留意事項等に関する検討資料として、只今説明した内容を総括的にまとめておりますので、適宜参照いただきたいと存じます。以上で、説明を終わらせていただきます。
(沖縄担当大臣)
防衛庁において、代替施設の規模、工法、具体的建設場所等に係る検討資料をまとめていただき、感謝申し上げます。
皆様から意見・質問をいただきたいと存じます。最初に、沖縄側から発言をお願いしたいと存じます。最初に、稲嶺沖縄県知事、どうぞお願いいたします。
(沖縄県知事)
小泉新内閣誕生のもと、新たに大臣に就任されました尾身沖縄及び北方対策担当大臣、田中外務大臣、中谷防衛庁長官ほか臨席の皆様には、県民を代表して心からお祝い申し上げます。
本県の振興開発につきましては、これまで、国の格別の配慮により、着実に成果を上げております。しかし、産業の振興や雇用の問題、米軍施設・区域の存在など、今なお解決しなければならない多くの課題を抱えております。皆様におかれましては、今後とも、沖縄の振興発展のため、特段の指導と配慮を賜りますようお願い申し上げます。
先ほど中谷防衛庁長官、田中外務大臣並びに河尻施設部長から説明がありました代替施設の各案については、地元名護市をはじめ東、宜野座両村等の意見も踏まえつつ、その規模、工法、具体的建設場所等について、生活環境や自然環境に与える影響等検討を進め、県としての考え方をまとめていきたいと考えております。
また、県としては、基本計画策定についての協議と併せて、移設先及び周辺地域の振興策や名護市が求めている使用協定等の諸課題についても着実な進展が図られる必要があると考えますので、配慮方よろしくお願いいたします。
(沖縄担当大臣)
只今、沖縄県知事からございました意見に対する発言があれば、後ほど、他の方々からの意見等への発言と併せてお願いいたしたいと存じます。引き続きまして、地元地方公共団体から意見・質問をいただきたいと存じます。はじめに、岸本名護市長、発言をお願いいたします。
(名護市長)
工法の説明を聞かしていただきました。これまでの協議会において、代替施設の規模については軍民所要とも最小限とし、地域の住民生活及び自然環境に著しい影響を与えないよう最大限の配慮が必要と述べてまいりましたが、本日説明を受けました規模につきまして、どのように検討されていますか。
(沖縄担当大臣)
次に、宮城東村長、お願いいたします。
(東村長)
代替施設の建設予定地は、太平洋が望める風光明媚なところでありますが、また、当地は、荒天時には、直接、太平洋からの大波が襲来する自然環境の厳しいところでもあります。
先ほど、防衛庁より留意事項に関する検討資料の説明がございましたが、構造等に関する留意事項において、リーフ外案またはリーフ上案について、杭式桟橋工法では、シミュレーションや実証試験などによる検討が必要としており、ポンツーン工法と埋立工法については水理模型実験で確認が必要としておりますが、その内容についてお聞かせください。
(沖縄担当大臣)
続きまして、浦崎宜野座村長、お願いいたします。
(宜野座村長)
航空機騒音との関わりで意見を申し上げたいと思います。航空機の騒音と関係します滑走路の方位でございますが、宜野座村松田区に言及して申し上げますと、去る3月10日の現地試験飛行において、ヘリコプターが松田区上空を飛行した際、当日、測定された最高値が松田区で記録されております。今回説明のありました計画案には、松田区上空を通過すると思われる案がございましたが、同案につきましては、もっと海上側に飛行ルートを変更していただきますよう特段の配慮をお願いいたします。
(沖縄担当大臣)
それでは、これまでの意見・質問に対して、中谷防衛庁長官から発言をお願いいたします。
(防衛庁長官)
3点ご質問をいただきました。まず、岸本名護市長から、代替施設の規模についてというお話でございますが、この点につきましては、安全性や環境面に配慮した最小限のものとすべく全体の規模を検討した結果、約200ヘクタール弱としたところでございまして、今後これより大きくなることはないと考えております。
この規模については、平成9年の海上ヘリポート基本案より拡大しておりますが、これは、主として代替施設が軍民共用飛行場となったということによるものでありまして、海上ヘリポート基本案において確保することとしていた米軍機能を強化するものではありません。これを検証するために主な増加要因を申し上げますと、@滑走路エリアが拡大したこと、A民間区域を確保したこと、Bボルタック、ILSという航空保安無線施設を設置するために必要なエリアを確保したことなどが挙げられます。次に、代替施設の長さが約2,600メートル、一部が約2,700メートルとなっていることについては、滑走路長2,000メートルに加えて、滑走路の両端にオーバーランを約300メートルずつ確保したことなどによるものであります。この点については、米軍の安全基準を満たすとともに、民間航空の安全性についての国際基準を定めるICAO、国際民間航空機関の第14付属書において、滑走路の両端それぞれにオーバーラン及び安全区域として約300メートルずつ確保するということが推奨されていることにも沿うものであります。このように、代替施設の規模は約200ヘクタール弱、その長さは約2,600メートル、一部は約2,700メートルであることから、その形状を概ね長方形とした場合に、代替施設の幅は約730メートルということになったわけでございます。
第2の宮城東村長からの問い合わせでございます。今般の部外作業依頼において、各部外団体は、代替施設本体や沖側の護岸の設置場所がリーフの外側となる案についても、設計基準等に基づき構造物の安定性を検討しています。しかしながら、リーフの外側は、非常に複雑な地形であり、波浪が大きく、あるいは、水深が深いことから、具体的な設計に当たっては、このような検討だけでは不十分となる場合が考えられます。このような観点から、杭式桟橋工法のリーフ外案については、飛行場のような大規模施設について施工実績がないことも踏まえまして、詳細な地形や波浪データによる波浪に関するシミュレーションの結果に基づき、建設場所の詳細な海底地形の模型を使用した水理模型実験により砕波の発生する箇所や作用する圧力などを明確にするとともに、風洞実験により暴風と大きな波浪が同時に構造物に作用する場合の影響を明らかにすることなどによって、合理的な設計方法を確立する必要があると考えております。また、ポンツーン工法と埋立工法のリーフ外とリーフ上の各案については、特に、リーフ外案の防波堤や護岸の設置場所は、水深、波浪とも我が国最大級の規模であることから、建設場所の詳細な海底地形の模型を使用した水理模型実験により、防波堤や護岸について設計波高や砕波の発生する箇所や作用する圧力などを確認のうえ、設計する必要があると考えています。
第3点、最後に、浦崎宜野座村長からも話がありましたが、第4回の協議会におきまして岸本名護市長から要請のありました米軍ヘリコプターによる現地試験飛行につきましては、3月10日に実施いたしましたことを報告いたします。この試験飛行においては、辺野古集落の中心から、それぞれ1.1キロメートル、1.4キロメートル、2キロメートル、3キロメートルの沖合に滑走路があるものと仮定し、ヘリコプターが、その上空に設定した飛行コースを通過する場合と、辺野古集落の中心から最短となる地点においてホバリングする場合の騒音状況を体感していただきました。その際、現在の普天間飛行場では通常実施していない4機編隊で飛行を行ったため、飛行コースに進入していくときに、安全を確保するため松田区上空を飛行したものであります。いずれにいたしましても、本日説明した各案では、場周経路は辺野古沖の海側に設定しておりまして、松田区にはかかっておりませんので念のため説明をさせてもらいました。
(沖縄担当大臣)
次に、政府側から意見等をいただきたいと存じます。先に、扇国土交通大臣、本日の防衛庁から説明がありました資料について、何か意見はございますか。
(国土交通大臣)
今、防衛庁から工法について説明をいただきましたが、国土交通省といたしましては、今までのあらゆる経験をもっておりますので、今回の工法ということに関してはあらゆる協力をさせていただきました。これからもあらゆることに関して、航空局をはじめ国土交通省が総力を挙げて、工法あるいは設計場所の具体的な論理というものに対しての資料提供なり技術提供なりあらゆる協力をしていることを惜しむものではございません。今後必要なあらゆることを皆様と協力して、国土交通省の持てる技術、経験で協力していきたいと思います。
(沖縄担当大臣)
次に、川口環境大臣、いかがでしょうか。
(環境大臣)
先ほど、防衛庁から資料の説明がございましたけれども、環境省といたしましては、これまでも発言してきたとおり、ジュゴンの保護とその餌場としての藻場の保全、珊瑚及び生活環境の保全に十分留意する必要があると考えておりまして、基本計画の策定及び環境影響評価の実施に当たりましては、これらの点を勘案していただく必要があると存じます。
それから2番目に、基本計画の策定とは別に、政府と地元が協力して全般的なジュゴン保護対策を検討する必要があると考えております。そのため、まず、関係省庁と沖縄県が協力しまして、沖縄周辺海域においてジュゴンや藻場の広域的な調査を実施してはどうかと思いますがいかがでございますでしょうか。
(沖縄担当大臣)
これにつきまして沖縄県知事、何かございますか。
(沖縄県知事)
ジュゴンについては生態の解明に努めるとともに、それらを踏まえた対策が図られる必要があると考えており、長期的な視点に立った調査の実施について検討する必要である旨、先の協議会において述べたところであります。環境省が、ジュゴンや藻場の広域的な調査の実施に向け検討を始められたことは、大変重要であると考えており、県としてもできる限りの協力をしていきたいと考えております。ジュゴンについては、全般的な保護対策に向け、様々なデータ収集に努めることが肝要でありますので早急に取り組まれるようお願いいたしたいと思います。
(沖縄担当大臣)
それでは、只今、環境大臣から提案のありました、基本計画の策定とは別に、全般的なジュゴンの保護対策を検討するために行う沖縄周辺海域におけるジュゴン及び藻場の広域的調査につきましては、環境省におきまして、関係省庁及び沖縄県の協力の下、その実施に向け鋭意検討を進めていただくことにいたしたいと存じますが、異議ございますか。
(構成員全員)
異議なし
(沖縄担当大臣)
それではそのようにさせていただきたいと思います。内閣府沖縄担当部局といたしましても、できる限り協力させていただきたいと存じます。
他に何か意見・質問等はございませんか。
(外務大臣)
環境大臣に伺いたいのですが、藻場はジュゴンの生息にとって重要でありますが、藻場の移植については他の国のデータはありますでしょうか。
(環境大臣)
日本において、私が存じておりますのは、例えば関西国際空港を造りました時に、藻場の造成をやりました。これはうまくいっていると聞いております。
(外務大臣)
環境も相当違いますし、生態系も違うのではないでしょうか。ですから、慎重にデータを集めていただきたいと思います。
(環境大臣)
藻場というのはジュゴンにとっては重要なので、その移植については、環境省も関心をもって慎重に対応するつもりでおります。
(沖縄担当大臣)
それでは、岸本名護市長から発言があるようですので、よろしくお願いいたします。
(名護市長)
基本計画策定に当たっては、地元住民の意思を尊重し、その意向を十分に把握する必要がありますので、本日説明を受けました各案について地元への説明に協力していただきたいと思います。その後、地元の意見、要望等をとりまとめ次回の協議会において、提示したいと考えております。
(沖縄担当大臣)
只今、名護市長から、本日説明された資料について、地元説明の協力要請がございました。併せて、先ほど沖縄県知事から地元意見も踏まえつつ県としての考え方をまとめていきたいとの発言がありましたが、名護市長からも地元説明の後、地元の意見・要望をとりまとめて次回の本協議会において提示したいとの発言がございました。
本件に関して、宮城東村長、浦崎宜野座村長、発言はございますか。
(東村長)
先般、住民代表をメンバーとする本土類似施設見学の機会を設けていただき、代替施設問題を議論する上で大変貴重な機会とさせていただきました。これを機会に東村においても代替施設問題に対する関心が高まってきており、本村においても地元説明会が必要と考えておりますので、国の協力方よろしくお願いいたします。
(宜野座村長)
本日説明いただいた案の飛行ルートからしますと、地域住民の理解と協力を得るには地元説明会が是非必要だと思われます。つきましては、名護市同様、地元説明会での国の協力をお願い申し上げます。
(沖縄担当大臣)
只今、東・宜野座両村長からも説明協力の要請がございました。本件に関しまして、中谷防衛庁長官から発言をいただきたいと存じます。
(防衛庁長官)
只今、岸本名護市長、それから宮城東村長、浦崎宜野座村長からも地元の皆様の声が本協議会に反映されることは重要であるとの発言、また、地元説明に対する協力の要請がありました、地元の方々に対しまして、本日説明した検討資料の内容を説明し、理解を深めていただくことは大変意義深いことだと考えますので、関係機関の協力も得て、できる限りの対応をさせていただきたいと存じます。
また、その際には、3つの工法団体から提出された作業結果に対して客観的、専門的観点から審査・評価を行うため、関係省庁等の職員の参加をいただいた工法等評価グループの了承を得まして、本日の説明資料の裏付けとなるもっと詳しい資料を作成しておりますので、それらも用いて説明いたしたいと存じておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(沖縄担当大臣)
只今、防衛庁長官より、関係機関の協力を得つつ、本日説明した検討資料の地元説明にできる限り対応する旨、発言をいただきました。この地元説明に関しては、私の方からも、関係機関の協力をお願い申し上げたいと存じます。本件に関して、他に発言はございますでしょうか。
(外務大臣)
地元からの出席者の皆様だけではなくて、沖縄の方たち皆様の理解と協力を得るためには政府もがんばらなくてはならないと思います。それと同時に、やはり肉声を発しておきたいので申し上げたいのですけれども、どの工法でもケーソン工法であるとかメガフロートであるとか埋立とかありますけれども、沖縄県と国とがどれくらいの責任でどれくらいの期間で決めるのでしょうか。
それから業者の選定は決して不透明なことにならないように、今日お答えは結構ですけれど、私は非常にしっかりと納得ずくで進めていかなければいけないことだろうと思います。
(沖縄担当大臣)
代替施設そのものは、防衛施設庁が契約することになると思いますが、本日の意見も踏まえて、今後、適切に対応されると思います。
本日は予め予定する議題はございませんが、中谷防衛庁長官から発言がございますようですので、よろしくお願いいたします。
(防衛庁長官)
前々回の第5回の協議会におきまして岸本名護市長から、前回の第6回目の協議会におきまして宮城東村長並びに浦崎宜野座村長から、それぞれ地元関係者の方々による県外類似施設の見学の支援について要請がありました。これらにつきましては、軍民共用の三沢飛行場、滑走路の沖合移設工事を実施中の岩国飛行場、海上にある長崎飛行場などの見学を、2月19日から5月31日の間に6回にわたり、120名の方々について支援させていただきましたことを報告いたします。
(沖縄担当大臣)
只今、防衛庁長官から、地元関係者による県外類似施設の見学支援について報告がございました。本件に関して、岸本名護市長、発言はございますか。
(名護市長)
デモフライトの実施や県外類似施設の視察等につきましては、要請に沿った形で実施していただき、感謝を申し上げます。また、既存施設の爆発物処理場の改善策について、先日、実務者連絡調整会議において了承されたところでありますが、その実施に当たっては、地元住民の理解が得られるよう対応していただきたい。
併せて、使用協定問題につきましても引き続き協議を重ね早期に解決が図られるようお願いいたします。特に、使用協定問題、振興策の問題につきましては今回検討されております工法の問題と密接な関係があり、私は従来からこの3つの柱が同時に進まなければ基本計画は進展しないというふうに申し上げてきているところでございます。それを十分に配慮の上検討を賜りたいというふうにお願いをしておきたいと思います。
(沖縄担当大臣)
只今の名護市長からの使用協定等に関する要請に対して防衛庁長官より発言をいただく前に、類似施設見学支援に関し、宮城東村長、浦崎宜野座村長から発言があれば、よろしくお願いいたします。
(東村長)
東村の場合は、住民代表が類似施設の見学をさせていただきましたが、これらの住民代表の方々に本土の基地の実態と地域振興との関わり等を理解していただく大変貴重な機会とさせていただきましたので、感謝を申し上げたいと思います。
(宜野座村長)
宜野座村民を研修に参加させていただき大変ありがとうございました。
(沖縄担当大臣)
それでは、先ほどの名護市長の要請に対して、中谷防衛庁長官、発言をお願いいたします。
(防衛庁長官)
キャンプ・シュワブ内の爆発物処理場の移設につきましては、5月29日の実務者連絡調整会議が行われました。国側の方針を説明し、了承されましたが、その移設作業の実施に当たっては、周辺住民の方々の日常生活や自然環境にできるだけ影響を及ぼさないような方法について検討を行ったうえで、早期に実施できるよう取り組んでまいります。
使用協定の問題につきましては、実務者連絡調整会議等の場において、名護市をはじめとする関係機関と連携し、また、米側とも協議しつつ、平成11年末の閣議決定を踏まえ、引き続き、鋭意取り組んでまいる所存でございますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
(沖縄担当大臣)
他に発言はございますか。
(沖縄県知事)
先般の私共の訪米に際しまして、外務大臣、沖縄担当大臣をはじめ関係者の皆様の大変な尽力によって、パウエル国務長官やアーミテージ国務副長官、ウォルフォヴィッツ国防副長官など米政府高官とお会いすることができ感謝申し上げます。
また、これまで幾度も要請してきております代替施設の15年使用期限問題について、改めてこの場をお借りして要望申し上げます。県としては、基地の提供責任は日本政府にあることから、政府におかれましては、県民の強い要望を理解の上、その早期解決に向け積極的に取り組んでいただくようお願い申し上げます。
(沖縄担当大臣)
只今、稲嶺沖縄県知事から代替施設の使用期限問題について発言がございました。本協議会におきましても、たびたび発言のあったところでございますが、使用期限の問題につきましては、国際情勢もあり厳しい問題であると見ておりますが、沖縄県知事及び名護市長から要請がなされたことを重く受け止め、これを米国政府ハイレベルとの協議で取り上げてきたところです。政府といたしましては、今後とも、国際情勢の変化に対応して、本代替施設を含め、沖縄にいる米軍の兵力構成等の軍事態勢につき、米国政府と協議していく考えでございます。
他に、何か発言はございますか。
(沖縄担当大臣)
それでは、時間の関係もございまして、本日の協議会を終了するに当たり、私から、総括させていただきたいと思います。
まず第1に、本日の協議会で説明されました検討資料に関する地元説明につきましては、防衛庁が中心となりまして、関係機関の協力の下、できる限り対応することといたします。
第2に、基本計画の策定とは別に全般的なジュゴンの保護対策を検討するため、沖縄周辺海域におけるジュゴン及び藻場の広域的な調査を実施する件につきましては、環境省において、関係省庁及び沖縄県の協力の下、その実施に向け鋭意検討を進めていただくことといたします。
第3に、検討資料の地元説明の後、名護市長において、地元住民の意見・要望をとりまとめていただくこととなりますが、次回協議会におきましては、その意見等の報告を受け、また、県知事からは名護市等地元の意見も踏まえた県としての考え方を伺った上で、代替施設の規模、工法、具体的建設場所等について総合的・具体的な検討を更に進めていくことといたします。
以上をもって、本日の協議会における協議概要のまとめとさせていただきたいと存じますが、よろしいでしょうか。
(構成員全員)
異議なし
(沖縄担当大臣)
ではそのようにさせていただきます。それでは、本日の会議を終了させていただきます。
次回協議会の開催日程等につきましては、地元説明実施後の地元住民の意見・要望のとりまとめ状況等を勘案しつつ、今後調整してまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
(以 上)