普天間飛行場代替施設に関する協議会

第8回代替施設協議会協議概要



○開催日:平成13年12月27日(木)

○場 所:内閣総理大臣官邸大客間

○出席者:

構成員
(政府側)尾身沖縄及び北方対策担当大臣、中谷防衛庁長官、田中外務大臣、扇国土交通大臣、川口環境大臣
(沖縄側)稲嶺沖縄県知事、岸本名護市長、宮城東村長、浦崎宜野座村長
その他
(政府側)仲村内閣府副大臣、嘉数防衛庁長官政務官、古川内閣官房副長官、襲田内閣府審議官、安達内閣府政策統括官(沖縄担当)、武田内閣府沖縄振興局長、山本内閣府大臣官房審議官(沖縄担当)、伊藤防衛施設庁長官、山崎那覇防衛施設局長、橋本特命全権大使(沖縄担当)
(沖縄側)比嘉沖縄県副知事

○議題:
(1)地元における意見集約の状況について
(2)代替施設基本計画主要事項(具体的建設場所、規模、工法)の取扱いについて
(3)その他関連事項

○配布資料:代替施設基本計画主要事項に係る取扱い方針(案)

○会議録:

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 只今から、第8回代替施設協議会を開催いたします。
 本日は、まず、沖縄県及び名護市をはじめとする地元地方公共団体から、地元における意見集約の状況につきまして説明いただくとともに、具体的建設場所、規模、工法といった代替施設基本計画の主要事項についての考えをお聞かせいただきたいと存じます。では、はじめに、稲嶺沖縄県知事、お願いいたします。

(沖縄県知事)
 第7回の本協議会で示されました3工法8案につきまして、県内部の検討結果と名護市、東村、宜野座村の状況を踏まえ、代替施設の規模、位置、工法について、県としての考え方を報告いたしたいと思います。
 県としては、現在の中南部一極集中から、北部圏域の定住人口の増加を目指した機能拡充を図ることが、県土の均衡ある発展を図る上で重要であると考えています。軍民共用飛行場は、その実現を図るために基本インフラとして最も有用な施設であると考えており、県としては、滑走路長2000メートルとした同飛行場の機能を生かした移設先の地域振興に全力を注ぐことにより、雇用の機会の確保や産業の振興を図るなど地域経済発展の新たな拠点を形成し、北部地域の発展に繋げて行きたいと考えています。その上で、代替施設規模については、安全及び環境に十分配慮し、必要最小限の規模とする必要があると考えております。
 次に、代替施設についての県の基本的な考え方ですが、県では、3工法8案について、県内部で、技術的観点、自然環境及び生活環境の保全の観点から検討を行ってまいりました。技術的には、現場条件や施工の容易性等からリーフ外は厳しく、環境上からは、航空機騒音等の生活環境や藻場等自然環境の保全を図る観点から、リーフ内は厳しいと判断いたしました。
 地元の意向につきましては、後ほど各首長から、詳細について発言があると思いますが、名護市からは、地元の意向を踏まえ、リーフ上を含めた位置で検討を進めてもらいたいとの話がございました。東村からは、代替施設の具体的検討に当たっては、地域の住民生活及び自然環境に著しい影響を及ぼさないようにとの意見がございました。また、宜野座村からは、代替施設の建設位置等についての配慮を求める意見がございました。このことについては、地元松田区からも強く憂慮しているとの意見が出されております。県としては、十分配慮していく必要があるものと考えています。
 県としては、代替施設の規模、具体的建設場所等については、リーフ上を基本に、地元名護市が提示する案や、宜野座村、東村の意向等を踏まえ、検討を進めていく必要があると考えております。最後に、工法については、リーフ上における技術上の課題や環境上の課題を検討した上で、具体的建設場所を踏まえた最適な工法を決定していく必要があるものと考えております。なお、これに関連して、これまでも述べてきたとおり、代替施設が将来にわたり地域及び県民の財産となり得ることや維持管理費が将来的にも大きな負担とならないことが重要と考えております。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 次に、岸本名護市長、発言をお願いいたします。

(名護市長)
 先の協議会において3工法8案が提示されて以来、地元特に辺野古区においては、この問題に関し特別委員会を設置して議論を重ねてまいりました。また、豊原区においても同様であります。この場を借りまして、地元の方々のご苦労に感謝するとともに、皆様にもそのことに対する理解をいただきたいと思います。
 代替施設の位置につきましては、辺野古区において協議され、第1案としてリーフの一部を掛け可能な限り外洋側とする、第2案としてリーフ上を含め可能な限り外洋側とするということでございます。新たな位置が提案されましたので、リーフ上を含めた位置で検討してもらいたいと考えております。併せて、滑走路の延長線上に住宅地域が存在しないよう、配慮をお願いしたいと思います。
 規模につきましては、地元において、軍民共用による規模拡大に懸念を示す声もありますが、北部地域の将来の発展とこれまでの協議の過程を尊重して、基本的には軍民共用飛行場が妥当だと考えます。ただ、地元における規模拡大の懸念に応えるために、総体的に規模縮小の検討をしていただきたい。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 続きまして、浦崎宜野座村長、お願いいたします。

(宜野座村長)
 先の協議会において要請いたしました地元説明会の開催につきましては、国の協力をいただき感謝申し上げます。
 地元松田区では、説明会や配布資料に基づき、平成13年11月9日の松田区行政委員会におきまして、3工法8案に対する意見書が採択され、村へ提出されております。意見書では、松田地域上空を通過する飛行コース案では事故や騒音等生活環境及び企業立地の可能性に著しい影響があることが懸念され、将来の村づくりを危惧して3工法8案のすべてに反対の意見が示されておりますので、地元松田区の意志を十分考慮し対処していただきたいと思います。
 なお、本村においても本村並びに松田区上空を通過する飛行コース案では、村民の理解が得られませんので、代替施設の位置及び方位については、十分検討していただくようお願い申し上げます。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 最後に、宮城東村長、お願いいたします。

(東村長)
 先ほど、稲嶺知事と岸本名護市長から地元の意向について発言がございましたが、東村としましては、本土類似施設視察及び工法等説明会における住民の意見等を踏まえ、検討を行ってまいりました。
 代替施設の具体的検討に当たっては、これまでも同様の意見を述べてまいりましたが、地域住民の生活や自然環境に著しい影響を及ぼすことのないよう最大限の配慮を払う必要があると考えております。
 また、建設予定地周辺は、太平洋を望む風光明媚なところであり、景観への配慮もお願いします。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 地元意見等の集約等に向けました、これまでの皆様の努力に心より感謝申し上げます。
 それでは、私から、稲嶺沖縄県知事、岸本名護市長、浦崎宜野座村長並びに宮城東村長の皆様の意見等を総合的に踏まえた場合の取扱い方針案をお諮りいたしたいと思います。
 具体的建設場所につきましては、地元の意向を踏まえたリーフ上の案とし、環境面、技術面等を考慮し、可能な範囲で極力沖側及び北東側に位置させる方向で検討する。
 次に、規模につきましては、軍民共用飛行場を前提に、種々制約条件があると思いますが、名護市長からの要望にも鑑み、米側との協議も踏まえつつ、さらなる工夫について検討する。
 工法につきましては、具体的建設場所を踏まえた最適な工法を検討する。
 このような取扱い方針にしてはいかがかと存じますが、この点につきまして意見をいただきたいと存じます。最初に、中谷防衛庁長官、いかがでしょうか。

(防衛庁長官)
 はじめに、先ほどの浦崎宜野座村長の発言に関しまして、一言申し上げたいと存じます。
 只今の取扱い方針案を前提にした場合に、生活環境への配慮等の観点から、具体的建設場所をリーフ上の案とすることにより、滑走路の延長線が宜野座村の松田区及び宜野座村にかからない位置とすることができますが、可能な範囲で極力沖側及び北東側に位置させることで、さらに宜野座村から離れることとなります。
 続きまして、取扱い方針案の具体的建設場所につきましては、沖側については、代替施設の沖側部分の位置がさらに水深が深くなり、より複雑な地形となること、珊瑚に及ぼす影響が増大すること、また、北東側については、平島、長島の存在により、同方向へ位置させることに制約があること、藻場に及ぼす影響が増大する可能性があることなど、環境面や技術的な観点等を考慮しつつ、具体的に検討させていただきたいと思います。
 規模につきましては、尾身大臣の提案のとおり検討してまいりたいと思います。
 また、工法につきましては、第7回の協議会において説明いたしましたとおり、リーフ上の位置に適合する工法は埋立工法が基本となっているところ、具体的建設場所が確定されていくことに伴い、最終的に確定していく必要があると考えております。
 これらの検討に当たりましては、関係省庁等の協力を得まして、また、外務省と協力して米側とも必要な協議を行ってまいります。検討の結果につきましては、本協議会に説明をいたしたいと存じております。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 次に、田中外務大臣、お願いいたします。

(外務大臣)
 普天間飛行場代替施設の基本計画の策定に当たりましては、平成11年末の閣議決定にありますとおり、米国側とも緊密に協議しながら取り組むことが重要であると考えております。外務省といたしましては、引き続き、防衛庁と協力をしながら米国側と必要な協議を実施していく考えでございます。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 次に、扇国土交通大臣、お願いいたします。

(国土交通大臣)
 国土交通省といたしましては、民間空港整備に知見を有する立場から、今後とも引き続き、必要な協力を行っていきたいと考えております。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 引き続き、川口環境大臣、お願いいたします。

(環境大臣)
 今後進められる位置、規模、工法の検討に当たっては、これまでも協議会において発言してきたように、ジュゴンの保護とその餌場としての藻揚の保全、サンゴの保全並びに騒音を含めた生活環境の保全に十分留意する必要があると考えており、今後とも関係機関において最大限の努力が行われることが重要と考えております。
 環境省としても、この観点を踏まえた上で、必要な助言を行ってまいりたいと考えております。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 他に何か発言はございませんか。

(なし)

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 それでは、各大臣からいただきました発言を踏まえまして、今後、先ほど提案申し上げた取扱い方針に基づき、日米間で緊密に協議を行いつつ、防衛庁等を中心に関係省庁等の協力を得て検討を行い、本協議会におきまして、その結果を参考に、基本計画案を最終的に決定することといたしたいと存じますが、異議ございませんか。

(構成員全員)
 異議なし。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 それでは、そのように決定させていただきます。
 次に、関連事項の協議に移らせていただきたいと存じます。最初に、岸本名護市長、お願いいたします。

(名護市長)
 別途協議を進めております使用協定の問題につきましては、地元住民の理解が得られる内容とするとともに、基本計画策定時までには、使用協定に関する基本的な事項について合意が得られるよう協議をしていただきたいと思っております。
 民間飛行場につきましては、将来にわたって、その機能が発揮され北部地域の振興と発展に寄与するよう、国、県におきまして十分なる措置を講じていただきたいと思っております。
 地元においては、将来、代替施設においてジェット戦闘機の離発着が行われるのではないかとの不安がありますので、代替施設の機能は、SACO合意を遵守することを強く要望いたします。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 それでは次に、浦崎宜野座村長、お願いいたします。

(宜野座村長)
 地元松田区では、軍民共用に伴う規模拡大については懸念を示す声がありますが、将来の北部振興、発展を考えた場合、必要な施設であるとも言われており、国、県におかれましては本件に十分なる措置を講じていただきたいと思います。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 次に、稲嶺沖縄県知事、お願いいたします。

(沖縄県知事)
 冒頭でも申し上げましたが、県としては、軍民共用飛行場の機能を活用し、雇用機会の確保や産業の振興を図るなど地域経済発展の新たな拠点を形成し、北部地域の発展に繋げていきたいと考えております。そのため、国におかれましては、これまで尽力いただいたところではありますが、閣議決定を踏まえ、なお一層、移設先及び周辺地域の振興に取り組んでいただきたいと思います。県としては、国、県、地元市町村相互が連携し、軍民共用飛行場としての民間機能が十分活用されるよう、全力で取り組んでまいります。
 なお、軍民共用飛行場の運用については、民間部分のあり方を含め、県が主体となって取り組んでまいりたいと考えております。
 また、別途協議を進めている使用協定につきましては、是非とも基本計画策定時までには、使用協定に関する基本的な事項について確認し、地元住民の懸念している諸課題の解決が図られるよう協議を進めていただきたいと考えております。
 15年使用期限問題について、これまで何度もお願いしておりますが、再度この場を借りて、要望申し上げます。わが国の米軍専用施設の約75%も負担し続けてきた沖縄の米軍基地問題を、国民全体として、どのように分担していくことが等しく負担することになるのかを、引き続き真剣に考えていただきたいと思います。普天間飛行場代替施設の15年使用期限の設定は、基地の固定化を避け、基地の整理縮小を求める県民感情から受け入れの条件としたものであります。政府におかれては、沖縄の置かれている状況を理解して、基地の提供責任者として、この15年使用期限問題の早期解決に向けて、引き続き努力をしていただくよう強く要望いたします。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 沖縄県側から他に何か発言はございませんか。

(なし)

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 それでは、只今の沖縄県側の皆様からの発言に対しまして、政府側から発言をいただきたいと存じます。はじめに、使用協定に関する基本的事項の確認につきまして、中谷防衛庁長官、お願いいたします。

(防衛庁長官)
 只今、岸本名護市長、稲嶺沖縄県知事から要望がありました使用協定については代替施設の供用開始時に締結することになっておりますけれども、使用協定に関する基本的な事項につきましては、基本計画策定時までに確認できるよう、関係省庁等の協力も得つつ、実務者連絡調整会議の場などを活用して協議するとともに、米側とも協議を行い、精力的に取り組んでまいりたいと思っております。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 続きまして、代替施設機能のSACO合意遵守につきまして、田中外務大臣、お願いいたします。

(外務大臣)
 普天間飛行場の代替施設につきましては、沖縄県知事の要望等を踏まえまして、軍民共用飛行場として整備されることになりますが、米軍に供用する施設・区域としての機能につきましては、SACOの最終報告の内容に変更はなく、政府として、これを明確にお答え申し上げておきます。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 引き続き、私から政府を代表してお答えすべき点について申し上げたいと思います。
 まず、軍民共用飛行場の民間機能発揮のための取組みにつきましては、民間飛行場を視野に入れた振興策につきまして、移設先及び周辺地域振興協議会を中心に協議し、国側においても沖縄県と連携しつつ、地元の期待に沿えるよう努力してまいりたいと考えております。
 次に、政府といたしましては、代替施設の使用期限問題につきましては、国際情勢もあり厳しい問題があるとの認識を有しておりますが、稲嶺沖縄県知事並びに岸本名護市長から要請がなされたことを重く受け止め、これを米国政府との話し合いの中で取り上げてきたところでございまして、私自身も去る9月の訪米時に米国政府要人との会談において取り上げたところでございます。政府といたしましては、今後とも、国際情勢の変化に対応して、本代替施設を含め、沖縄にいる米軍の兵力構成等の軍事態勢につき、米国政府と協議していく考えでございます。
 また、先ほど関係大臣から発言いただきました諸点につきましても、政府として、引き続き誠意をもって取り組んでいくことといたします。
 他に、発言はございませんか。

(なし)

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 特にないようでございますので、本日の協議会を終了するに当たり、次回協議会についてお諮りいたしたいと存じます。
 次回協議会においては、先ほど防衛庁等が中心になって行うこととされた検討の結果について、防衛庁長官から報告いただき、これを参考に、基本計画案の策定に係る協議を行うことといたしたいと思いますが、異議ございませんか。

(構成員全員)
 異議なし。

(沖縄及び北方対策担当大臣)
 それでは、本日の協議会を終了させていただきます。
 次回協議会の開催日程等につきましては、今後調整してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

(以上)