第15回IT戦略本部 議事録
1.日 時:平成14年11月7日(木) 17:00〜18:00
2.場 所:内閣総理大臣官邸小ホール
3.出席者:[別紙]
4.会議の模様
(1) 細田IT担当大臣から以下のとおり挨拶。
- それでは定刻であるので、ただいまから開会する。総理大臣、官房長官、は、後ほどお見えになる。
- 本日は、IT戦略本部の第15回会合である。お忙しいところ、お集まりいただき感謝する。
- 今般の内閣改造で、竹中大臣の後を引き継ぎIT担当大臣を拝命した。世界最先端のIT国家の実現を目指して、一生懸命頑張りたいと思っている。なお、竹中大臣におかれては、引き続き本部に参加していただくことになった。よろしくお願い申し上げる。
- 本日の議題は、議事次第にあるとおり、「IT分野の「産業発掘−技術革新」戦略について」、「IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会の設置について」の2点である。本日はまず議題に関する説明を行い、その後まとめて自由討議を行う予定としている。時間的な制約もあるので、御発言に際しては戦略的な観点から簡単にお願いする。
- まず、報告事項が1点ある。携帯電話等の利用の拡大に伴い、近年問題となっているワン切りあるいは迷惑メールなど、迷惑通信等に関する最近の取り組み状況について総務省の鍋倉総合通信基盤局長から報告させる。
(2)鍋倉総務省総合通信基盤局長から電気通信の適正利用のためのルール整備について以下のとおり報告
【鍋倉総合通信基盤局長】最近インターネットや携帯電話等の新しい電気通信サービスの普及に伴い、これらの不適正な利用によるトラブルが増加している。いわゆるIT社会の影の部分と言うべきものである。国民がITを安心して活用できるように、このような事象に対して法整備等のルール整備を推進する必要がある。そこで、これまでに実施してきたこと、及び、現在、準備を行っていることについて報告する。
1つはインターネット上の電子掲示板等における他人の権利を侵害する情報の流通の増加であり、他人を誹謗中傷する名誉棄損であるとか、あるいはプライバシー侵害等の事例が増加している。そこで、これに対処するため、いわゆるプロバイダー責任制限法という法律が施行されている。これはプロバイダー等が権利侵害情報を削除等した場合、あるいはしなかった場合の各々について、発信者あるいは被害者に対する責任範囲を明確化したものである。それから、この法律で、被害者の発信者情報開示請求権を創設した。
次に、携帯電話等のいわゆる迷惑メールの増加に対処するものである。迷惑メールについては、不要なメールであるのに受信料がかかる、あるいは正常なメールが遅延をする等、様々な迷惑をかけている。これに対処するため、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律が7月から施行されている。この法律は、議員立法で成立したものであり、内容は、広告メール等の送信者に対し、未承諾広告等の表示義務を課している。またオプトアウト義務、さらに自動生成した架空アドレス宛てのメール送信行為の禁止等を設けている。
第3に、いわゆるワン切りが増加してきている。このワン切りに対処するため、本臨時国会に有線電気通信法の一部を改正する法律案を提出している。これは、ワン切り行為そのものに罰則を課すものである。
(3)村井教授からIT分野の「産業発掘−技術革新」戦略について報告
【細田IT担当大臣】本日の議題に入る。まずIT分野の「産業発掘−技術革新」戦略についてである。本戦略については、有識者も参画したタスクフォースを設置し、検討作業を進めている。今般、情報家電・ブロードバンド・IT戦略として草案が出来上がったとのことなので、同タスクフォースのメンバーである村井本部員から御報告をお願いする。
【村井教授】e-Japan戦略の見直しを考える際の現状認識には、様々な視点がある。技術の視点やe-Japan戦略としての基準、例えばe−ガバメント、e−コマース、インフラという視点である。それといわば直交して、潜在的な力が蓄えられ、エネルギーが充足してきている。例えばインフラストラクチュアの整備が非常に進んできている、あるいはブロードバンドによるインターネットの利用が各分野において基盤としての役割を果たしている。これらのことは、潜在力が上がってきているということを示していると思う。
しかしながら、これを踏まえた次の段階として大変重要なことは、それぞれの利活用の場面、いわば一つの空間の中で、どのような発展を期するのかというものであり、これは大きな課題である。そこで利活用の場面を示す座標軸として、活動する空間を個々に設定する必要がある。つまり、家庭の中はどう変わるのか、あるいは仕事場、職場、オフィスはどう変わるのか。それからモバイル、移動している空間というのはどのような課題があり、どういう利活用の場面(空間)があり、あるいはどういう方向に発展をしていくかということである。いわば利用者あるいは実際に活動をしていくという視点の側で見ていくため、家庭・オフィス・モバイル・コミュニティという軸を設定している。
そこで、それぞれの軸の背景をレビューした議論としては、我が国の情報通信関連産業が強みと弱みをともに抱えつつ、現状に至っているということを踏まえ、基本的にはこれからの大変大きな発展と世界最先端ということの目標を鑑みると、強みのあるものをどのように戦略的に発展をさせていきながらこれから進めていけばいいかということになるかと思う。
そういう意味で、強みのあるものとしては、家電のほか様々なものがあるが、細かいディテールは、ナノテクノロジーから高度なデバイスへ向かうものであるとか、インターネットの新しい技術、モバイルインターネット、あるいはそのセキュリティの基本技術等がある。また、このような幾つかの強みを持ちつつ、我が国の持つ非常に高付加価値のコアデバイスをつくるという背景もある。
それからもう一つ大変大きな背景として、2010年から2050年までの日本の人口比を他の国と比べた際の極端な違いがある。つまり日本だけがとんでもない高齢者社会になることである。高齢者社会というのは基本的には知見と経験の蓄積であり、そういったものを共有するような社会をつくっていかなければならないとうことである。この使命は、他の国にはなくて、我が国に大変大きく課せられた使命だということになる。そういったようなことも大変重要な背景であると思う。
このような状況の中で、経験を皆で共有するためのIT基盤とかIT環境が、それぞれの空間できちんと進展するということが我が国の力になっていると思う。そういうことを見据えた上で、テーマを考えていくべきであり、例えば、オフィスすなわちBtoB等が考えられる。また、今、基盤はできたけれども実際に企業としての経営の中にそれが生かされていない、あるいは、かつて、この会議でも指摘があったことであるが、家庭がネットにつながったが、その中でのトラヒックが生まれていない等の課題が多くある。これらの課題の具体的な対応策として、戦略目標を考えたところである。
戦略目標として、例えば具体的には安全な商取引ができるとか、あるいはそういうコンテンツが流通したときに課金をするような仕組みが必要である。これらがなければビジネスとしては成立しないものであり、いわば、ここが本気と実験の分かれ目のようなものであり、ここに本気の産業としての結び付きができていない原因が存在している。また、家庭の中でのイメージを見ると、例えば今のブラウン管、パソコン等が将来どういうデバイスに変わっていくかが鍵である。この分野ではナノテクノロジーを始め大変強い力がある。さらに、公共空間やビジネス空間での無線を利用したインターネットというのは急激に発展している。この分野において日本は非常に先端的な役割を果たしていると思うが、プライバシー、セキュリティのような問題に対する強固な対策があって初めてこれが実際に有効に働く技術であり、社会制度あるいは社会での文化形成を含めたセキュリティ、プライバシー技術が必要である。それから、対象として医療、福祉や交通、農業等の分野が挙げられるが、検討過程においては、これらをはじめとする各分野においてITを利用しどのように発展していくかという具体的なハイブリッドなイメージを確立し考え、具体的な目標を検討した。
目標が具体的に設定された後、次は具体的な目標に対する基礎的な技術の課題、制度の課題、産業の発展あるいは行政面での役割等の区分けを行い、目標を達成するための道筋を作ることとなる。例えば、先ほどの課金システムの構築に際しては、国際標準への的確な対応、マイクロペイメントと呼ばれる非常に小さな単位、つまり1円、2円の単位で積算的に課金をしていくようなメカニズムの検討が必要となる。
例えばテレビ電話会議システムを考えると、大学とか教育の現場ではこういったインターネットを利用したビデオ会議システム、ビデオ電話システムが大変普及しており、今、大量に購入されているが、これもすべて今アメリカ製である。しかし、こういうことを見ると、日本人は新しいメディアを上手に利用している。
それと、コンテンツは2種類に考え方を分けることができ、ブロードバンドのコンテンツというのは映画だとかテレビのように著作権が複雑なものがあるが、私たちの電話の会話等は、私たちがコンテンツの著作権をコントロールできるものである。また、どんなSF映画を見てもどんな未来を描いた本を読んでもビデオ電話が出てこない場面はない。つまり、そのくらい人類の夢みたいなところがあり、これが今、一番発展しているのは日本である。
そうなると、新しいコミュニケーションの手段としてのビデオ電話というものに対し、日本が非常に大きなリーダーシップを発揮し、その中におけるプライバシーの問題や技術の問題を考えていくというのは当然であると思う。このような具体的な道筋を、それぞれの分野に関して、我が国が何故それをやらなければいけないのか、どのような希望と可能性があるかということを検討してきた。
最後に、戦略目標に対する政府の具体的な行動計画としては、政府調達や実証や技術開発支援というところから中長期的な研究開発への投資、それから融合技術、先ほどのハイブリッドなテクノロジーの開発、それからIT投資に対する減税であるとか研究開発の税制等を戦略的な政策資源投入と位置付け、産学官の連携、知的財産権問題、これは国際的な問題も含まれると思うが、この問題への対応等を行っていく必要がある。それから、標準化活動を中心とした国際的な戦略というのは大変大きな問題であり、人材育成、環境整備についても課題となる。
(4)事務局から「IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会の設置」について説明
【細田IT担当大臣】 ありがとうございました。今の村井先生の御報告については後ほど御議論を頂く予定である。
ここで次の第2の議題に移りたいと思う。「IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会の設置について」である。IT戦略の今後の在り方については第14回本部においても御審議いただき、新たな戦略の策定も視野に入れつつ検討を進めることとされたところである。ついては、IT戦略の今後の在り方を検討する上で必要となる現行のe-Japan 戦略及びこれに基づく諸施策の評価、諸外国におけるIT戦略の調査分析などを行う組織として政令に基づく専門調査会を設置することとし、本日、本部決定案をお諮りしたいと思う。本部決定案について事務局から説明させる。
【事務局】それでは、「IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会について(案)」の本部決定案について、読み上げさせていただく。
- 高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部令第2条の規定に基づき、IT戦略の今後の在り方に関する事項の調査のため、IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会を置く。
- 専門調査会の委員は、IT政策に関し学識経験を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命(当該委員が高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部員の場合にあっては、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部長が指名する)。
- 専門調査会の座長は、委員の互選による。
- 専門調査会は、必要があると認めるときは、参考人を招いて意見を聞くことができる。
- 専門調査会の庶務は、総務省及び経済産業省の協力を得て、内閣官房において処理する。
- 前各号に掲げるもののほか、専門調査会の運営に関する事項その他必要な事項は、座長が定める。
以上である。よろしくご審議をお願いする。
(5)自由討議
【細田IT担当大臣】今、事務局から説明があったが、今後の検討課題はいろいろあると思うが、いずれにしても専門調査会を設置し、委員の先生方に御検討をお願いすることになると思う。
それでは、自由討議に入る。できるだけ効率的に進めたいと思う。本日は鈴木本部員が欠席であるが、資料を御提出いただいた。後ほど、ご確認をお願いする。
それでは、最初に総務大臣からご発言がある。
【片山総務大臣】まず、情報家電・ブロードバンド・IT戦略を取りまとめて頂いた村井本部員に敬意を表したいと思う。総務省としても、ユビキタスネットワーク技術やITバージョン6に関する技術あるいは第四世代移動通信システム技術など、重要な技術の開発支援などに積極的に取り組んでまいりたい。
前回の本部において、欧米における市場原理優先の政策展開が見直すべき時期にきているとの御指摘があった。実際に欧米においては、政策の失敗というのか、やや過当競争になり、ITバブルの崩壊により通信産業が危機的状況であり、アメリカのFCCのパウエル委員長自身、FCCの過去の政策は失敗だったということも言っている。そういうことを踏まえて、我が国として今後はインフラの整備だけではなく、その利用促進もバランスよく進めることが肝要ではないかと考えている。
前回の本部で、高速道路はできたが走っている車は少ないということを申し上げたが、インフラ整備がある程度の成果を上げている現在の状況においては、利用の促進に力を入れていかなければならないと考えている。総務省としては現在、情報通信審議会の中にブロードバンド情報戦略委員会というものを9月に設置し、御検討いただいているが、来年3月を目途に、以下に述べるような項目を含むアクションプランをつくりIT戦略本部に出させていただきたい。e-Japan 戦略の見直しの中に取り上げていただければ大変ありがたいと思っている。
一つ目の項目は、従来パソコンが中心であった情報端末についてテレビ端末の積極的な活用。これはデジタル化していくので、これを1つ目と考える。
2つ目は、いつでもどこでも手軽かつ安全に情報やサービスの入手、発信ができるユビキタスネットワークを構築すること。情報家電の話もあったが、それが2つ目である。
3つ目は、これも話があったが、ブロードバンドコンテンツの流通促進を図ること。
4つ目は、国際競争力回復のため企業のIT化の促進をすること。
5つ目は、アジアにおけるブロードバンドの普及のため、アジアブロードバンド計画を策定するため、計画を審議する委員会等を設置しているが、是非その普及を図りたいと考えている。
いずれにせよ我が国としては、今後e-Japan 戦略の見直しを行うに当たってはITバブル崩壊に苦しむ欧米の轍を踏むことなく、先にも報告させていただいたIT社会の影の部分などにも適切に対応しながら総合的なITの利活用戦略を早急に立案し、インフラの整備と利用の拡大をバランスよく進めることにより、欧米にはない日本型の新IT社会の構築を目指すべきではないかと考えている。
以上のように、今後いろいろe-Japan 戦略の見直しに対して積極的に貢献してまいりたいと考えているので、よろしく御指導、御支援のほどをお願いいたします。
【細田IT担当大臣】ありがとうございました。次に、経済産業大臣からご発言がある。
【平沼経済産業大臣】はじめに村井本部員の御尽力に心から感謝申し上げる。
私からは3点申し上げる。前回のIT戦略本部では、競争力強化が重要だという指摘が相次いだ。経済産業省としては、情報技術と経営戦略会議という諮問会議を発足した。電気、電子、流通、繊維、金融、商社、運輸等、各業界におけるIT利用の最先端企業の社長にメンバーになっていただいたところである。経営におけるITの活用の在り方であるとか、ITの利用による企業競争力強化に向けた要望についてお伺いし、1月末には中間的にレポートを取りまとめ、このIT戦略本部にも御報告をさせていただきたいと思いので、是非御活用をいただきたいと思う。
それから、e-Japan 戦略の見直しについて、前回新たな戦略の策定も視野に入れつつ検討を進めるということになった。最近、国民や産業界の間ではITブームでも景気は回復しなかったというITに対する期待感や関心の低下があるように感じられる。このことが、ITの利活用がいまひとつ進まない理由の一つだと思う。しかしながら、依然としてITは国民生活や企業経営を変えるきっかけであることは間違いなく、小泉内閣の構造改革、経済再生カラーを前面に出した抜本的な戦略見直しが必要だと思っている。
構造改革、経済再生という観点からは、IT関連の新たなビジネスが次々と市場に参入してくるような環境をつくることや、戦略的なIT投資が進むような環境づくりが重要であると思っており、事前の規制や二重規制の見直し、IT投資減税、高度IT人材の育成などが重要な政策の柱になると思っている努力をしていきたい。
最後に、電子政府について申し上げる。11月1日にCIO連絡会議が開催されたと伺っているが、我が国が世界最高水準の電子政府を目指すために行政手続の電子化だけではなくて、会計事務などの業務改革に関して各国の状況を詳細に調査して比較検討するなど、議論を深化させていく必要があると思っている。
以上3点であるが、今後のIT戦略本部の御議論の中で反映していただけると幸いである。
【細田IT担当大臣】ありがとうございました。次に竹中金融担当・経済財政政策担当大臣からご発言がある。
【竹中金融担当・経済財政政策担当大臣】前IT担当大臣として一言ごあいさつさせていただく。私自身、仕事を半ばで交替させていただくことになり、大変申し訳なく思っているが、細田新大臣の下で、皆様方の英知を結集して是非ともこの熱気というか、力を結集していただきたいと思う。
先ほど村井本部員の現状認識の中において、多方面にわたる潜在需要の本格的な開花は間近に迫っているという表現が冒頭にあった。私も全くそのとおりであると認識している。その意味では今が本当に重要な時期だと思う。その点で3点だけ申し上げたい。
第1は、やはり今般専門調査会等々をつくり、e-Japan 戦略そのものの見直しも視野に入れて検討していく。これは時宜を得た大変重要なことであると思う。この2年間の成果を踏まえて、着実な進歩を是非していただきたい。その際、「ITはすべてを解決する、いやITはバブルが崩壊して何もならない」というような、ともすればアメリカ型云々ということも含めオール・オア・ナッシングの評価に偏りがちであるが、やはりここは是非とも成熟した着実な評価を踏まえ、しっかりとした現実的なプランをつくっていただきたい。
第2としては、いろいろこれまでも仕事をしてきた観点から、やはり規制緩和は大変重要であると思う。これは古くて新しい問題であるが、ここは着実に是非進めていただきたい。
第3として、私自身IT担当大臣として非常に不十分であったなと思う点が2点ある。1つは、このITを国民運動的なものになかなか広げていけなかったという点である。国民運動に関しては構造改革全体について「動け日本」というプロジェクトをやっているが、そういう中にITも着実に埋め込ませて、そういう国民運動的なことを、もう一度考えてみるということも必要なのではないかと思う。もう一つは、なかなか利用が進まないという問題に関して、世代間ギャップの問題というのはもう一度真摯に見つめなければいけないと思う。インターネット人口等々を見ても、見事に世代間ギャップがある。これを埋めていく工夫について、ITリテラシーの中でしっかりと議論をしていただきたい。
いずれにしても今、言ったような点を踏まえて、人に関する課題についても着実に発展していっていただきたい。
【細田IT担当大臣】ありがとうございました。それでは議論の対象を2つに分け、最初に村井先生から御報告のあった情報家電・ブロードバンド・IT戦略について意見交換をし、その後に、新しい専門調査会の設置について御議論をいただきたいと思う。
【岸相談役】日本経団連の情報通信委員会の立場を踏まえて申し上げる。情報家電・ブロードバンド・IT戦略案であるが、利用者の視点に立って考えれば、いつでもどこでも安心して利用できる環境にあることが重要であると思う。そのような観点からは、さまざまな機器やサービスが相互につながり運用できるようにすることは重要な課題であると思う。官民の役割分担を明確にした上で、政府には相互運用制を実証するためのテストベッドの提供や国際標準化への協力などを通じて、御支援いただきたい。
セキュリティの確保も不可欠である。あらゆる機器がネットワークでつながっている以上、個人や家庭を含め、全体として一定のセキュリティ水準を確保することが重要である。自己責任を原則としつつも、国が研究開発の面で一定の役割を果たす必要がある。
市場化に当たっての政府の役割については規制の撤廃、緩和、電子政府における新技術の先導的な利用、医療・福祉・教育など、公的分野の情報化の推進、IT投資促進税制の導入などが必要であると思う。戦略案を見ると、これらについては一応何らかの形で言及されている。ただし、規制の撤廃、緩和という視点が少し希薄なのではないかと思う。
戦略案の最後の方に、公的分野における競争促進のための環境整備がうたわれているが、ITの活用を推進するためには規制改革が不可欠であると思う。例えば、利用面では民間でできるものは民間にゆだねるという原則の下で公共サービスの分野、すなわち医療、福祉、教育などのいわゆる官制市場を民間に解放することなどが必要であると思う。
次にe-Japan 戦略の見直しの件であるが、これについて一言申し上げる。今回の見直しに当たっては、何と言ってもITの利活用に焦点を置き、産業の競争力強化につなげることが重要であると思う。例えば、インフラの整備と競争政策については、ITの利活用を促進することによって需要主導でインフラの整備を進めることが大事であると思う。また、需要と供給の好循環をつくり出すためには利用面を自由化するばかりでなく、電気通信事業法による規制の原則撤廃が不可欠であると思う。一種、二種の事業区分が撤廃される中、かえって規制対象範囲の拡大や、現在の二種事業者の規制強化ということにならないようにしていただきたい。
なお、現行の重点政策分野ごとに戦略の見直しに当たってのとりあえずの考え方、及び会員企業の中から集めた添附のアンケート結果を参考資料として提出している。今後の検討に生かしていただければ幸いである。
【細田IT担当大臣】ありがとうございました。岸会長からのコメントについて、村井先生にご発言をお願いする。
【村井教授】準備段階において、しっかり議論された点ではあるが、今の御意見を踏まえて進めていくべきだと思っている。
【出井会長】竹中大臣、これまでIT担当大臣としてご指導いただき、本当にありがとうございました。
それから、村井教授には「産業発掘−技術革新」戦略を取りまとめていただき、大変ありがとうございます。内容を拝見させていただいたところ、例えばICカード等、既に現在ビジネスになっているものが含まれているが、このようなところまで政府が口を出さず、競争に任せておけばよいのではないか。弊社も世界的に事業を行っているので、まるで私が村井さんにお願いして書いてもらったかのような誤解を与えるのではないかと思う。
既に、民間で研究や開発が行われているものに関して追認するような施策は思い切って取り下げ、税金や国の限られた資源を、どこかに集中するような手法にすべきであり、民間企業が行っていることを、国が改めて行っても仕方がない。この観点から、一部見直しをお願いしたい。
2005年に向けて、いろいろな技術や、半導体のプロセスが大きく変化し、ワイヤレスの発達とも相まって、ブロードバンドが急速に拡大していく。世の中は、例えて言うと、氷が水になり、水が蒸気になるようなところにきている。これが爆発するのが2005年であるが、いまだ、日本の社会そのものが氷の時代であるところに根本的問題がある。これは、個々の技術の問題ではなく、日本の社会が一時代遅れているという問題である。したがって、戦略については、技術等についてだけでなく、世の中全体で日本が先を走っているというような内容をいかに示すかが重要であると思う。
村井先生の案については、全体の方向性としては大賛成であるが、ビジネスマンとして若干違和感のある部分について、意見を申し上げた。
【奥山副会長】村井教授の戦略案については、大変貴重な御提言である。まとめて頂きありがとうございました。
なお、村井教授はとっくに御承知であると思うが、一言申し上げる。先ほどもお話があったように、インフラ整備は相当進み基盤整備の方は充実しつつあり、それを前提に今後は利用促進に向かっていくべきであるという考え方については、全く私もそのとおりだと思うので、是非その方向で検討していただきたい。しかし実際には、よく御承知のとおり、ダイアルアップからやっとブロードバンドに離陸しかかったばかりという段階であり、IT社会の将来イメージにはかなり遠い。
ただ、ここで申し上げたいことは、将来の姿が動き出した段階において、今のようなバックボーンのネットワークインフラでは本当に大丈夫かという危惧が払拭されていない。その点については、村井教授も平素からいろいろと御指摘しており、前回か、前々回にそういう問題も提起された。技術的にはこういう問題がどんどん解決されていく方向に進み、大容量化が更に進むと考えるが、こういう各活動空間における将来の姿が実現した段階におけるバックボーンネットワークインフラの整備について、だれがどこでどういう費用を負担するのかというビジネスモデルの構築というものが実際には大きな問題になる。そこで、先ほど総務大臣からお話があったように欧米の通信事業者、IT事業者が元気がない段階で国際競争力をつけるためにも、将来回収可能なコストの姿も合わせて今後は検討していく必要があると思う。
もう一点は、岸会長がおっしゃった事業法の改正に関連して、第二種事業者に対する規制が強化されないようにお願いしたい。これについて、関係府省においても第二種への網かけを強化するような方向へは考えてないと思う。さらに現に第二種事業者が公正平穏に事業をしている分野に規制を強化するというようなことは考えられないのではないかと思う。むしろ私が危惧するのはデレギューション、規制緩和という名目の下に従来から導入されている競争促進のために導入されたルール、例えばインセンティブ規制、インセンティブルール等が形骸化していかないように注意をする必要があると考えているので、逆に規制緩和の名目の下にドミナント事業者の権威が拡大することがないように、今後とも留意をしていく必要があると思う。
【宮津相談役】歴史的に見ると、8年前にマルチメディアということを言い、デジタルという技術の上に新しい電話の次の時代がくるはずであると言ってきた。今、世界的に日本として誇れるもの、いいかえれば、相当進んできたのが携帯関係の電話と、あとはインターネットの利用料金の低廉化である。この2つは、恐らく今の状況で世界的にも誇れるものであると思う。大きな歴史から見ると、どちらかといえば回線的なもの、つまりインフラが始めに大きな進展を遂げると思うが、今の段階は、端末やコンテンツ等の部分が大きく飛躍する段階、つまり次のフェーズにきているのではないかと思う。
政府が最近の2年ほど日本を牽引しており、政府のいろいろなシステム等に見られるように、今までに行ってきた施策により進んでいることを認識して、次の段階として新しい時代に飛躍するためにも、端末やコンテンツ等にひとつ大きく力を入れていく必要があると思う。のんべんだらりとやっていくのではなく、メリハリを付けてやることが大切である。今ちょうど変わり目だということをはっきり打ち出すことが必要であると思っており、戦略案には賛成である。
【秋草社長】前回も申し上げたが、ネットワークというのは日本の中だけの問題ではなくて国際的な問題になっている。そうすると、企業の情報システムが日本にあろうとアメリカにあろうとアジアにあろうと構わないわけであり、コンピュータあるいはファイルがどこにあろうと意識しない時代になる。いつの間にか日本から情報システムが消えてしまう。より安いコストのところにいってしまうということを非常に懸念している。今は夢みたいなことを言っているようだが、既にそういうことで動いている企業もある。その意味では、先ほどのアジアのブロードバンドもあるが、情報システムを日本から外へ出さないという政策もやはり必要だろうと思っている。
もう一点は、ネットワークには国境はないので、ネットワークのセキュリティの問題、防衛的な問題もあるが、そういうことについて国として、どのようにして国を外敵から守っていくかということを合わせて考えなければいけないと思う。そのために技術をどうしたらいいかということで、先ほどの村井教授のいろいろな要素技術を、あるいはもっと別なものに使えるかどうかというニーズからいろいろ政策を行っていくことも必要ではないかと感じている。
【梶原知事】ただいまの竹中大臣の御発言に関連してお願いがある。国民的運動を起こすべきだという話であるが、我々の現場から見ると、ITの普及は学校の児童・生徒にパソコンを大量に配布というのが一番手っ取り早いと思う。岐阜県においては普及に努めている。そして、ビル・ゲイツ氏が来県されたときのアドバイスで、家に持ち帰れるようなラップトップタイプのパソコンを用いて、ラップトップスクールというものも始めた。そうすると、子どもが扱い始めると、その父母も扱うようになり、祖父母にも波及していき、家庭に対する普及が促進される。それが地域に広がり、中小企業の方々も関心を持つという連鎖反応が期待できる。そこで、是非児童・生徒のパソコンの保有率を一挙に世界一になるようにしていただきたいと思う。この点は、世界的に見ても非常に遅れていると思っている。
遠山大臣にお願いするが、緊縮財政の折、また義務教育費国庫負担削減の可能性もあることから、いわゆる米百俵の精神に基づき、小泉総理の大決断をお願いしたい。
【遠山文部科学大臣】将来の日本のe-Japan 計画は更に見直しを行って確実なものにしていくには、やはり人材養成というのは大事だと思っており、今のお話のように、現在のe-Japan重点計画-2002では平成17年には完璧にそれぞれの学校において、子どもたちが必ずパソコンを使えるようなクラスをつくる。そさらに台数も5.4人に1台という、これはアメリカ水準であるが、そこまで進める計画である。
その計画は着々と進んでいるが、子どもたちが使いこなすのと同時に、それを教える先生の確保も大切である。この点についても、e‐ラーニング方式の自学研修システムを開発し、先生が講習を受けに行かなくてもその技術を学習することができるように、今さまざまなことを考えている。そういうことも含めながら、御発言のように、人がどれだけの能力を常に持ち続けるか、あるいはもっとそれを発展させていけるかということは大変重要であり、御提案の件が緊縮財政にもかかわらず何らかの措置ができれば大変ありがたいと思うし、できれば公的な経費だけではなくていろいろなところから寄附がなされるとか、そのような運動にもなっていけば大変ありがたいと思っている。いずれにしても、しっかりやってまいりたい。
【梶原知事】平成17年にアメリカ並みでは、そのころアメリカはもっと先に進んでいると思う。是非これは大きな予算を必要としないので、国として実施していただきたい。
【扇国土交通大臣】民活の方が、進展が早いと思う。
【梶原知事】なにとぞ、総理の御英断をもって、米百俵の精神の実現をお願いしたい。
【出井会長】パソコンを幾ら学校に普及させたとしても、それだけで日本がIT国家になるわけではない。国そのものの競争力をどのように上げるか、企業そのものが競争力を上げるかということが、IT戦略本部での検討課題であると思う。
個人がITを使えるかどうかは、例えていうならば、日本語や英語を話せるかどうかと同じことである。今ではみんな、携帯電話も使っており、私の4歳の孫ですら、電子メールの送り方がわかれば、自ら送ってしまうくらいの時代になっている。したがって、組織の競争力を上げるというのと、個人がパソコンを使えるかということとは別問題であると思う。
パソコンそのものも、どんどん進歩していくものである。ビル・ゲイツ氏としても、ビジネスの中心がパソコン業界のままではダメであると予想しているため、様々な取組をしている。
したがって、キャッチアップの精神ではなく、今、日本がすべきことは、村井教授の戦略にもあるが、IPv6を促進するなど、今まで取り組んでいないことにチャレンジすることである。いつまでもキャッチアップ、キャッチアップと言っているような気がする。
梶原知事の御発言に反対するわけではないが、IT戦略本部は国家戦略を討議する場であると考える。
【松永エディター】私は、利用促進の視点で一言申し上げる。本当に出井会長がおっしゃったように、携帯電話はあっという間にだれもが使えるところまできた。これは、やはりパーソナライズの象徴だと思う。それが皆にうけて皆が使いたがった。では、なぜ今まだそこまで利用されていないかというと、まだどこかにパーソナルデータだとか、パーソナルクレジットだとか、そこに不安感があるからだと思う。今、民間はここまでカスタマイズしないとユーザーからは受け入れられないということで、相当研究して新しい情報家電がどんどん生まれてくると思う。そこで、これは前回も言ったが、本当に皆カスタマイズして早くパーソナルに使いたいと考えているのだから、早く個人情報保護法案を通していただきたい。法案を通していただくと安心して使えるのではないかと思う。
もう一点は規制について、事業者が新しい事業をやろうとしたときに、余りに事前審査が多いとどうしてもスピードが落ちてしまう。ITはスピードが命でるあので、罰則関係について一番厳しくしていただければと思う。
【宮内会長】村井教授の戦略案に関して、やはり初めから決め込んでしまって将来の姿を描くというのはなかなか無理があると思う。環境整備を行い、そこで競争を促進させる。そうすると、まさに人々の需要のあるものしか生まれてこないということになるから、我々の予期しない新しい世界が出てくると思う。そういう予期しないものをどんどんつくっていけるような形の環境整備という意味合いでは、やはり競争の促進、言うならば規制改革というのが一番重要になると思う。
そういう意味では、IT関連の規制改革について、総合規制改革会議としてIT戦略本部にお願いしているという形になっている。IT活用が阻害されるような規制というのは実は全産業にわたっていろいろあると思う。ですから、本当にそういうものがどんどん変われば、例えば健康産業とか医療とか教育というようなところでもっと幅広い利用が幾らでも考えられる。そういう意味で、政府の役割というのは環境整備にまず徹するということが大事であり、それが行き過ぎたときに、再度規制をする。そういう全体的な考え方を、民間の活力をどう促進していくかということを、一番先に考えていく形で今後の方向性をつくっていただきたいと思う。
【細田IT担当大臣】片山総務大臣から再度、御発言がある。
【片山総務大臣】いろいろ御意見をいただいたが、規制改革関係については電気通信事業法の改正法案を通常国会に提出させていただく。一種、二種の事業区分をなくすこととし、大幅な規制改革を行うこととしている。
しかし、必要最小限度の規制を残すことととする。例えばユニバーサルサービス、重要な通信の確保、安全のための技術基準等であり、これら以外はできるだけ緩和していく予定であり、電子通信事業法の改正案を見ていただきたいと思う。
それからICカードの話があったが、住基ネットが来年の8月から本格稼動する。その場合には、市町村が条例で住民が求めれば住民基本台帳カードを発行しなければならない。その場合、ICカードの中味をどうするかを条例で決めてもらうこととなる。現在、公的な個人認証がこの住基カードで行えるよう法律を出しているが継続審査となっている。ICカードについては、このような形で制度としてバックアップするということになっている。
それから、やはり今後は端末が重要である。高齢者や障害者の人はパソコンと言うだけで怖気づいてしまう。マウスと言ったらびっくりしてしまうし、クリックと言ったらさらにびっくりすることとなる。だから、テレビのようにワンタッチ、または、音声で操作できる端末を考えなければならないと思う。
今、携帯電話は第三世代及び第四世代の時代であり、ドコモを中心に一生懸命取り組んでいると思う。もちろんKDDIも取り組んでいることは承知している。いずれにしろ、携帯電話の分野は、日本が一番進んでおり、コンテンツは言うまでもなく、この分野については関係省庁で一生懸命取り組んで生きたいと思う。
それから、セキュリティの必要性は十分住基ネットでも痛いほど感じているので、今後は内閣を挙げて取り組んでまいりたい。
【細田IT担当大臣】村井教授に、今日の御意見を踏まえ、最終的な案文のめり張りを多少見直していただきたいと思う。この場で御発言があればお願いする。
【村井教授】多くご意見を頂きありがとうございました。御意見はそれぞれが大変重要なことと思うが、先ほど申し上げたように、ヒアリング等を行い、そういう中から出てきたアイテムが具体的に挙がっている。
実際に戦略として、この分野つまりIT戦略をこれから決めていくということはIT戦略本部の大きな責任である。それを踏まえて、先ほど、細田IT担当大臣がおっしゃったような形で進めていきたいと思う。
本日はいい議論が網羅的に出てきているが、議論になっていないことがあるので、1つだけ付け加えさせていただきたい。
私は今朝タイから戻ってきところである。ここ2週間程、アジアのインターネット関係のグローバルないろいろな委員会等が連続してあり、その中で政府が関連しているものもあり出席していた。そこでの議論は、以前にもIT戦略本部で申し上げたことがあるが、インターネットについてのグローバルガバナンスのようなことである。
アジアとパシフィック、アフリカと南アメリカ、北ヨーロッパと北アメリカ、こういう組み合わせでガバナンスを決めていくという構造がある。それで、アフリカと南アメリカのつながりが非常によくなってきた。それで、このIT関係の基盤をアジアの各国が一本づりできている。
現在、タイ、マレーシア、ミャンマー、ラオス、インドネシア、ベトナムとのつながりがよいネットワークを持っているのは日本だけである。そうなってくると期待も大変大きい。もちろん中国、韓国との接続もいい。そこで、具体的なインターネットインフラとして、アジアのデベロップメントについては、マーケット・人材・ベンチャー等に関連している。言い換えるならば、今日話題になったことが全部関連してくると思う。
したがって、産業面でのことも踏まえ、きちんと取り組むというのもIT戦略の中で考えるべきことと思う。
【細田IT担当大臣】ありがとうございました。この案文については、村井教授に再度検討していただいて中身は一任するとともに、次回のIT戦略本部において御報告を願いたいと思う。
また、今、村井教授がおっしゃったアジアの国際的な問題等は今後の本当に重要な課題であると思う。それらも含めて先ほど申し上げた専門調査会の設置について本部決定してよいか。本日、皆様方からいただいた御意見を反映できるような形で専門調査会を始めるということで設置を決定したいと思う。
(「異議なし」と声あり)
【細田IT担当大臣】それでは、御異議なしということで、設置を決定させていただく。今後、委員を総理大臣に任命していただき、議論を行う必要があるが、この戦略本部からできれば出井本部員、村井本部員及び鈴木本部員に御参加いただき、来年の夏まで報告をお願いしたい。また、何度かIT戦略本部にフィードバックをしていただき御意見を賜りながら、より具体的な、これまでは社会資本の整備とか教育とか、いわば普及面に比重をおいていた気がするが、今日御議論のあったようなものも踏み込んで、しかも国際的な力を増すような形での検討をしていただきたいと思う。
それでは、予定の時間がきたので閉会したいと思う。
(報道陣入室)
(6)小泉内閣総理大臣から以下のとおり挨拶。
本日も、いろいろよい意見をいただき感謝。
競争力ある産業というのは、人々が真に欲しいと思うものをつくる産業だと考える。御審議いただいた産業発掘戦略は国民のいろいろな要望というものを原点に置きながら、そこから産業を育てていくための道筋を示したものと思う。今、構造改革を、この構造改革の主眼は潜在的な需要をいかに顕在化させるかにある。これが持続可能な成長に結び付く。まさに我々が予想もできないような、国民の底にある潜在的な需要をいかに活性化させるかということだと思うとともに、本日の議論を聞くと、時代は本当に進んでいるということを感じた。今後、更に議論を深めて、この戦略が次代を担う強いIT産業の確立と、我が国の経済活性化につながることを期待する。
e-Japan 戦略については構造改革、経済再生の視点、利用者の視点など、新たな視点から抜本的に再検討する時期にきていると思う。本日設置を決定した専門調査会において十分議論を積み重ねていただき、世界をリードし、世界に貢献できるような新しい考え方を提示していただきたいと思う。新戦略の構築に向け、今後とも皆様の一層のお力添えをお願いする。
(報道陣退室)
(7)小泉内閣総理大臣から以下のとおり発言。
携帯電話もカーナビも子どもたちが遊んでいるテレビゲームは国が利用を奨励したことはない。しかし、全く、国が奨励しないにもかかわらず、なぜこんなに発展したのかを考えるべきである。言い換ならば、そういう環境をつくるのが国の役割であると思う。検討すべき課題である。
(8)細田IT担当大臣から以下のとおり閉会の辞。
次回の会合については、12月9日の午後5時半から開催させていただく。議題等の詳細については、別途、事務局から皆様に御連絡申し上げる。
なお、本日の会合の内容については、会合終了後、私から記者会見を行い、専門調査会の設置及び、専門調査会の検討においては、ITの利活用
の視点あるいは産業再生、競争力強化の視点、国際的な視点で検討するとともに、より深く検討を行い21世紀の戦略に資するようにしたいということを発表しておく。
本日は、誠にありがとうございました。
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