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第16回IT戦略本部 議事録


1.日 時:平成14年12月9日(月) 17:30〜18:30

2.場 所:内閣総理大臣官邸小ホール

3.出席者:[別紙]

4.会議の模様


(1) 細田IT担当大臣から以下のとおり挨拶。

  • 定刻となったので、ただいまからIT戦略本部の第16回会合を開催する。
     総理は後からお見えになる。本日は、御多忙のところ御参集いただき感謝。
  • 本日の議題は議事次第にあるとおり、1.情報セキュリティ対策への取組について、2.IT戦略の今後の在り方についての2点である。
  • 本日は、まずIT政策に関する報告事項の説明を、次に議題に関する説明を行い、その後、まとめて自由討論を行う予定としている。時間的な制約もあるので、発言に際しては戦略的な観点から要領よくしていただきたい。

(2)細田IT担当大臣から、報告事項について説明。
 事務局からの報告事項が4点あるが、時間の関係上、説明は省略させていただく。1点目は、前回のIT戦略本部において御審議いただいたIT分野の「産業発掘−技術革新」戦略について、前回の議論も踏まえて最終的に取りまとめた。なお、本戦略については他の3分野と合わせて12月5日に開催された経済財政諮問会議で報告されている。
 2点目は、この秋の時点で「e-Japan 重点計画−2002」に掲げられた施策の進捗状況調査及びベンチマークの改訂を行ったものを取りまとめたもの。
 3点目は、「重点計画」において、事業活動の電子化を阻害する規制の総点検を行うこととなっていたことに関する取りまとめの結果。
 4点目は、本年度から実施している世界最先端のIT国家の姿を国民や世界に示す「e!プロジェクト」の実施状況を取りまとめたもの。
 以上、資料配付しているので、ご確認願いたい。

(3)細田IT担当大臣から議題の説明
 本日の議題に入る。まず情報セキュリティ対策への取組についてである。先日、情報セキュリティ対策推進会議が開催され、サイバーテロ対策、電子政府における情報セキュリティ対策等に関する決定が行われた。また、同対策推進会議の構成員の一部変更が必要となっている。以上を踏まえ、情報セキュリティ対策への取組について事務局から説明させる。

(4)事務局から情報セキュリティ対策への取組について説明。
 「主な情報セキュリティ施策」であるが、平成12年のハッカー対策等の基盤に係る行動計画に基づき、内閣官房が中心になり政府の情報システムのセキュリティ確保、それから重要インフラのサイバーテロ対策、2本の柱に基づき進めてきたところである。ごく最近の動きとしては、今年の4月に緊急対応支援チームを設置し、また、昨年の10月にはサイバーテロ関係で官民の連絡体制を構築したが、最近はそのほか2つの動きがあったのでご報告させていただく。
 1つ目は政府の情報セキュリティ確保の関係で、各省が実際に情報セキュリティ対策というのをどういうふうにやっているか、その実効性の確保のためのセキュリティポリシーに関する評価について。2点目は、各重要インフラのサイバーテロ対策についてこの実効性をどういうふうに高めるのかということである。
 各府省の情報セキュリティポリシーの実効性の確保に関して、内閣官房の方で中心になりLAN、ホームページあるいは汎用受付システム等、電子政府の中核となるようなシステムを抽出し、書面及びヒアリングにより実施状況の調査を行った。
 その結果、総論的に申し上げると、例えば2年前にホームページの改ざんが頻発した時に比べると意識面あるいは対策面で相当の進歩、進展が図られていると思う。ただ、具体的には、より一層の施策を体系的に講じる必要があると感じられる。その1つの例として、セキュリティポリシー等のトップレベルの文書は作成されているが、その下にある手順あるいは要件のようなものが具体化されていないところがあった。役所の場合には人事異動等もあり、一貫性を保つためにも、このようなものをしっかりしておく必要がある。
 それから、役所内におけるトップレベルの総合調整が重要に成ってくると思う。つまり、各省庁において従来のように情報管理部門が一元的な管理を行うのではなく、各局においてそれぞれ、例えば申請システムを構築するなど電子政府の仕組みがだんだんできてきており、各省個別に見ても省の部局ごとの出来、不出来があるのが現実である。そのようなことのないように、省全体として最低限のレベルを保つような仕組みを考える必要がある。
 それから、最終的には職員の一人ひとりの自覚が大事であるので、教育の問題、あるいは監査、監視等の重要性についても十分認識しているところである。この問題については、既に各省個別に指摘をしているところであり、事務局においてもガイドラインを改訂しているところである。それを踏まえ、今年度内に各府省において、さらなる対策の検討実施をお願いしたいと思っている。
 それから、次の項目の重要インフラのサイバーテロに対する特別行動計画の取組の推進についてであるが、民間の重要インフラの分野に関しては、民間主体ということもあり、政府として施策を進める上で難しい部分もある。そのような前提の下において、どのような形で進めれば、より重要インフラのサイバーテロ対策の実効性が上がるかについて議論したところ、チェックリストの作成・活用であるとか、サイバーテロに対するシナリオを作成しリスク評価を行うであるとか、あるいは民間団体の協議会等の活用を図るであるとか、更には、各府省と事業者等の調査、ヒアリングの継続、第三者によるセキュリティ監査、あるいは官民の合同検討会等の具体的な施策が出てきており、このような施策を各府省で今後進めて行くこととしている。情報セキュリティというものには万全ということはないので、これについても引き続きフォローアップしていきたいと考えている。
 関連事項であるが、IT戦略本部の下に、情報セキュリティ対策推進会議という各府省の局長レベルが参加する会議があるが、厚生労働省において職務変更があったことから、構成員につき従来の政策統括官から大臣官房長に変更したいとの申し出があった。
 以上について、ご審議方よろしくお願いする。

【細田IT担当大臣】情報セキュリティ対策推進会議の構成員の変更についてはただいまの説明のとおりとさせていただきたいと思う。
 それでは、次の議題に移る。IT戦略の今後の在り方についてである。前回のIT戦略本部において、IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会の設置が決定されたが、出井本部員、村井本部員、鈴木本部員のほか、総勢17名が委員に任命されている。去る11月22日に第1回会合が開催され、出井本部員が座長に、村井本部員が座長代理に選任されたほか、同28日には第2回会合が開催され、活発な議論が行われている。
 そこで、本専門調査会の座長の出井本部員から、これまでの検討状況について御報告いただきたいと思う。

(5)出井本部員からIT戦略の今後の在り方に関する専門調査会におけるについて報告。
【出井会長】民間の専門調査委員会において、日本は何かと元気がないと言われている。そこで、何か元気の出る施策はないのかと考え、国として競争力が上がる、企業の場合はより競争力が上がる、個人の場合には何かこれは得したなということがわかる、というような具体的な施策を出していくための議論を行っている。
 具体的には、日本の元気を出すためのIT政策を議論している。要するに持続的な経済成長のため、経済の活性化等、小泉総理のおっしゃっている構造改革により国の競争力をアップするということである。どちらかと言えば、供給側の構造改革、新しいビジネスの創造、それからアジアブロードバンド構想により何か具体的なプロジェクトをつくる等、いわば供給側の視点から、ITを活用しもっと競争力を上げていくというものである。
 日本の技術力はいまだに世界でナンバーワンであると思う。ただ、これが組織的にITに利用されていないことが残念である。現在、アメリカにおいては、モバイルが遅れている、ブロードバンドも非常に遅れている、また知的所有権を安全に流通する仕組みがない。もっとも、今のアメリカは国自体のセキュリティが最優先であり、先程述べさせていただいた事項は遅れている。そこで、日本はこれらに力を入れることにより、世界での国際競争力が回復する。競争力がないという理由はなくなるはずである。以前のように1番、2番、それが無理でも10位以内に入るためにも、必要な施策に全部取り組む必要がある。また、ランク付けを行っている機関に対しても説明を行い、再評価を促す必要があると思う。
 このためにも、具体的な施策を行って行く必要がある。したがって、戦略については、なるべくコンセプトではなく具体的なプロジェクトまで考えていきたいと思う。
 一方、供給側に対する施策だけではなく、日本にいる個々人が安心する、またはセキュリティのある、または小泉総理がよくおっしゃっている感動的な社会をつくる点で見ると、IT技術がまだまだ使えるところはたくさんある。
 ITの利活用についてアメリカが遅れているかというのは、例えばニューヨークのセントラルパークでノートブックパソコンを使っているという人がいないということから判断できると思う。なぜなら、ワイヤレスデータ通信ができないので、このようなことは全くない。一方、日本は、携帯電話でも、家でも電話ですぐITにつながり便利な国であると思うが、アメリカはほとんどつながらない。そういう意味で日本は非常に有利なところにおり、もう一歩これを目に見えるようにするということが非常に重要であると思う。個人も便利だなと思うようになるし、恐らく来年とか再来年になると電話の中にいろいろな機能が盛り込まれると思う。今はカメラがついているが、今後は、クレジットカードや、電子マネーがダウンロードできるようになり、電車にも乗れるようになる、という環境になるのではないか。そうなれば、個人も非常に便利になったと感じると思う。やはり個人が非常に便利だと思うようになるためにも、余りITを意識しないでも使えるようになるよう取り組んでいきたい。
 次は、アジアの諸国との連携についてである。これは日本の技術が優れていること、そして、日本のITについて見ると、インターネットがアカデミックであったときに完全に抜きん出ていた。今、アメリカのITが沈んでおり、通信業界は苦労しているわけだが、ここで、日本のイニシアチブによりITを更に利用し盛り返していきたいということである。
 民間主導により政策を打ち出した場合の政府の役割については、政策の方向性を明示していただき、小泉総理のおっしゃっている構造改革とITというのは具体的に一体のものであるということを示していただきたい。例えば、小泉総理にIT関係について視察していただき、それを広報で写真を撮っていただく等、ITというのはここまで近付いているということを国民に示して欲しいと思う。また、税制等の見直しやIT投資に対してインセンティブを与える、さらには規制緩和、競争政策というものももう一遍見直す等最小限の先行投資を行い日本が走っていくというのが国の役割だと思う。しかし、やはり民間のセクターが頑張っていかなければいけないと思う、できるだけ具体的なプロジェクトをまとめたい。
 今回の専門調査会ではテーマ別にグループを設けている。まずは構造改革を進めることを目的としたグループで慶応大学教授の国領先生にまとめていただく。全体の取りまとめは村井座長代理に取りまとめていただく。次に、新価値創造として新しい事業の開発に向けた検討については、野村総合研究所理事長の村上委員に取りまとめをお願いしている。さらに国際戦略に関しては、IIJ鈴木社長が、シンガポールその他アジア圏のインフラの専門家であるので、鈴木委員にお願いしている。あとは、安全、安心等の個人の関係は、東京工科大学メディア学部長の清原委員にお願いしている。
 このような体制で検討していくこととしている。なお、スケジュールとしては、できるだけ2月中に取りまとめ、3月にIT戦略本部で決めていただき、来年度のe-Japan の重点計画の見直し、いわばe-Japan 重点計画2003に反映できるようにしたいと思う。現在のe-Japan戦略により、非常によい計画が作られたと思う。これには2005年までを目標年として300以上の施策が網羅的に盛り込まれている。これらは法律の規定もあるので連続し粛々と進めていただくということになると思う。しかし新IT戦略は、e-Japan戦略を更に発展・加速し、短期決戦、つまり具体的な目標を設定した上で、短期的な成果を出すということも非常に重要であると思う。是非、日本全体の元気を取り戻す起爆剤の一つとなるような取りまとめ方をさせていただきたい。
 村井教授から付け加えることがあれば、一言お願いしたい。

【村井教授】今、出井会長から御説明のあった方向で議論していくことは大事だと思うが、今までうまくいった部分も確かにある。それは、デジタル情報を日本国民が自由に使い、その情報や知識を共有して交換できるようにする、これはIT基本法に書かれており、これは非常に大事なことではあるが、それに対する基盤については、国際的に見てもドラスティックな進歩があったと思う。
 では、進めてきた理由としては、やはり安全な国作り、経済的成長を促進するというような施策に貢献をしていく環境を作る必要があったからであり、したがって、具体的な成果がそこに出てくるはずである。そこで具体的な成果が出てきており、次のステップとして、努力をするという部分が大変重要になると思う。
 一方、既に行われた会議の中で、2つ議論が出た。1点目は、本当に自由にデジタル情報の知識を共有して交換する日本ができているのかと問われた場合、確かに非常に進歩があったが、完全に出来上がったわけではなく、この部分に関する整備が必要であり、それが骨子案に出ていないのではないかという意見があった。つまり、全体の基盤の整備は継続的に必要であるということである。
 2点目は、アジアにおける国際的な位置付けに関し、日本の世界最先端のITというものがその中において位置付けられる。その中でのアジアの情報を媒介する関わりが具体的にどうなるのか。アジアブロードバンド構想や、FTA関係やビジネス関係など具体性を持ったものが出てくると思うが、具体的にITと貿易であるとか、産業の関係であるとか、そのようなことを結び付けつつ、あるいは知的所有権の問題についてもアジアに対してリーダーシップをとることは国際的に大変大きな責任であると思うが、このようなITに絡んだ私たちの生活や、あるいは産業などについて、大きな進化を目に見えて出せるようにする。これが今、次のステップとして大事である議論が行われた。

(6)自由討議
【細田IT担当大臣】それでは、自由討議に入る。最初に片山総務大臣、平沼経済産業大臣から御発言がある。

【片山総務大臣】まず、1点目は、先の通常国会に提出し継続審議となっていた行政手続オンライン化関係3法については、関係者の努力より12月6日に可決成立された。この3法の内容は、1つ目はインターネットのようなオンライン化で行政手続、申請手続きが可能となることを規定したもの。2つ目は、公的な個人認証システムを構築すること。3つ目については、現在、93事務について住基ネットシステムを利用し行政機関が本人確認を行っているが、これを264事務に拡大することを規定している。これは、パスポート、自動車の登録、不動産登記、厚生年金、国民年金なども対象に含めるというものである。法案審議の際は、大変議論があったが、住基ネットも今、順調に稼働をしており、若干の機械のトラブルや個人的なミスがあったものの、不正アクセスその他、いわゆる心配されているようなことは一切発生していないので、これを拡大していくということになった。
 したがって、住基ネットシステムの稼動、公的個人認証システムの構築、さらにLGWANという全地方公共団体を結ぶネットワークと中央省庁の霞ヶ関WANが接続されおり、LGWANについては、来年度中には全地方公共団体が接続されることととなる。つまり、この3つのインフラができることから電子政府、電子自治体については、これから加速度的に形を整えていくだろうと思う。いろいろ御心配をいただきありがとうございました。
 2点目は今も話があったが、e-Japan 戦略の見直しについては前回も申し上げたように、モバイルや情報家電、ユビキタスなど、我が国の得意分野を生かし、インフラの整備だけではなくて利用、活用の拡大等、バランスを進めることが必要であり、欧米にはない日本発の新IT社会の構築を目指すことが重要である。このようなIT利用に向けた行動計画の策定などについて、総務省としても積極的に貢献してまいりたい。
 3点目は情報通信の安全保障についてである。情報通信に関して今も村井教授からお話があったが、アジアだけではなく世界の情報通信に関し国際的に大きな貢献をすることが我が国の立場であると考えているが、そういう中で情報通信の安全保障について広範な検討を進めていくことが重要だと考えている。
 我が国の情報通信の現状を見ると、例えば海外からを含む不正アクセス等の発生件数は1997年から4年間で約5倍に急増している。これについては、後程説明させていただく。また、パソコン、OS等の基本ソフトウェアについては外国製ソフトウェアが圧倒的なシェアを占めており、我が国でのソフト技術の蓄積という観点からの課題があるという指摘がある。
 更にウェブサイトの言語表記の状況については、英語が68.4%であるのに対し日本語は5.9%、中国語は3.9%、韓国語は1.3%であるなど、アジア圏の言語の利用は低水準にとどまっており、アメリカ、ヨーロッパ中心の経済システムとの開きが大きくなっている現状にある。
 常々こうした状況への対応の必要性について考えていたが、具体的な検討や取組は今までは比較的少なかったのが現状である。最近、このような分野に関する検討が自民党の電気通信調査会において、いろいろな議論が行われてきており、大変いいことだと考えている。是非このIT戦略本部においても情報通信の安全保障について広く考えていただくことが必要だと思う。
 セキュリティとソフトウェア、コンテンツと文字コード、標準化、技術開発能力、人材育成能力の5項目について取りまとめたので、詳しくは月尾総務審議官に説明させる。

【総務省月尾総務審議官】情報通信の安全保障というのは大きく分けて2種類ある。1つは最初に事務局から説明があったように、現在運用されている情報通信システムを安全に運用するということであり、もう一つは国家の基礎的な力としての情報安全保障というものを考えなければならないが、この点に関して、これまで十分には議論されていないのではないかと考え、先程、片山総務大臣が述べられたようなことを検討してきた。
 例えば、アメリカでは国土安全省、デパートメント・オブ・ホームランドセキュリティというのが設置されたが、これは運用とそれから国家の基礎的な力を高めるという両方を検討されたものであり、この検討方法は大変参考となる。
 時間の関係で、主な点のみ御説明させていただく。
 日本で利用されているオペレーティングシステムというのは少数のものが95%以上のシェアを持っている。ドイツは今年からウインドウズとリナックスをどちらも平等に調達できるように制度を改め、多様なソースに依存できるという体制で安全保障を高めるということをやっており、そういう分野について検討する必要があると考える。
 それから、コンテンツの発信力についても日本は弱く、一方、アメリカでは大変有名なアメリカンメモリーというサイトについては、1984年から検討が始まり、現在1億5,000万点ある資料のうちの800万点をデジタル情報により世界中で自由に閲覧できるようにし、アメリカの力、もしくは魅力というものを、世界が自由に参照できるようになっている。そういう点についても日本は検討すべきであると考える。
 それからもう一つ、文化の基礎というのはやはり言葉、それからそれを表現する文字だと思うが、その文字コードについても今、必ずしも日本は検討中であるが、明確な方針がない。
 総務省としては日中韓という漢字を背景または、基礎にしている国々が共通の文字コードを保有することを提案するため、9月24日には片山大臣が出席し日中韓の大臣会合においても議論したところである。つまり文化の基礎としての情報技術というものも検討する必要があるのではないかと思う。
 最後は人材の育成についてであり、これまでIT講習会や、現在、総務省が進めている地域ITリーダーなどにより基礎的な部分は進めているが、高いレベルを持った人材、例えばセキュリティ関係の人材などは、現在、日本は圧倒的に不足しているが、それに対する十分な対策がとられていないとか、それからホームページにいろいろな言語で情報を書き込むというようなことをやる人材も数十万という単位でこれから必要だろうと言われているが、そういう教育も十分ではないといわれており、いろいろな点でこの情報社会を支える人材の育成ということも安全保障の観点から検討する必要があると考えている。

【平沼経済産業大臣】IT戦略の今後の在り方については、現在、専門調査会で鋭意御議論をいただいており、出井会長、村井教授、鈴木社長の御尽力に改めて感謝申し上げたいと思う。本日、出井会長から御報告いただいたIT戦略の今後の在り方については、この方向で大胆な見直しを検討していくことには賛成である。
 当省としては、IT戦略で大切なことは、手続の電子化など、単にIT化を図ることだけではなく、ITを利用した経済の再生であるとか、新たな社会の構築を目指すことだと思っており、この考え方は、まさに小泉内閣総理大臣や出井会長の御意向とも合致するものだと思っている。もちろんインフラ整備、規制改革など、従来から進められている施策の推進も引き続き大切なことである。是非、構造改革、経済再生を前面に出した抜本的なIT戦略の見直しを行いたいと考えている。
 経済活性化について一言申し上げるが、目下国民の最大の関心事である景気回復に向けて、IT投資減税であるとか、IT関連予算の要求に引き続き私どもとしては全力を傾注していきたいと思っているので、関係の皆様方の御尽力をお願いいする。
 先ほど片山総務大臣からお話があった情報通信の安全保障について、これはセキュリティとソフトウェア、コンテンツ、技術開発あるいは標準化、人材育成に関するものであり、これは当方も担当させていただいており、当省の政策に対する貴重な御提言だと認識させていただいており、こういった提言をしっかりと受け止めて協力し、今後とも積極的に施策の展開に取り組んでいきたいと思う。

【細田IT担当大臣】ありがとうございました。各委員に御発言をお願いする。

【岸相談役】出井会長からe-Japan 戦略の在り方について御説明があったが、新戦略の柱立てについては御説明があった方向で賛成である。それでよいと思う。
 また、構造改革に加えて新しい価値の創造という視点も加えて経済活性化につなげていくという考え方にも賛成である。ただ、その際にインフラの競争政策や行政の業務改革など、積み残しの問題についても忘れることなくきちんと手当てをしていく必要があると思う。
 前回の会合で、企業へのe-Japan 戦略に関するアンケート調査を御紹介申し上げたが、その中でもこのIT戦略を推進する上で最も重要なことは官民の役割分担である。民間が前に出て官が後ろに退くというのが原則であると思う。 したがって、まず構造改革で民間が自由に活動できる分野を拡大し、それをベースにして民間がITを活用することで新しい価値を創造していくことになると思う。
 なお、戦略を単なる自己満足に終わらせないためにも、政策の成果目標を明確にするとともに、その達成状況を第三者が監視、評価していく必要があると思う。専門調査会では、その点についても是非御議論をしていただきたいと思う。

【梶原知事】新IT戦略については、この2本柱でよろしくお願いしたいと思う。
 先般、ITに関心の高い知事が集まり、「地域からIT戦略を考える会」という会合の3回目を実施し、共同のアピールというものをまとめたので御報告かたがたお願いもしたいと思う。
 1番目は、国にもいろいろお願いしなければいけないこともあり、アピールを取りまとめたが、情報通信インフラについて、来年度の予算において、従来の公共事業のシェアというものに余りとらわれずに、思い切った配分をお願いしたいということ。
 2番目は、条件不利地域への対応や人材の育成、3番目にIXの関係、4番目に認証局の問題、5番目に先ほど片山総務大臣からもお話があった電子自治体の構築について、市町村が非常に弱いので、その辺のテコ入れを我々もやらなければいけないと思うが、よろしくお願いしたい。
 それから、電子自治体としても利用可能な地上波デジタル型対応テレビ等の点も十分御配慮をお願いしたい。
 最後に、地方の放送局がデジタル化で大きな負担を伴って非常に危機的な業界もあり、積極的な支援をしていただかないと、地方の情報発信体制というのは崩れてしまうのではないかという危機感がある。そういった点を御配慮願いたい。来年度予算のこともあり、この機会に是非お願いをしておきたいと思う。

【鈴木社長】1番目は、セキュリティ対策と同時にディザスター・リカバリーというものが必要であると考える。弊社では、阪神淡路大震災の際に、かなりシリアスな状況になったが、地震というのはいつ起こるかわからないが、各企業共に、震災に対する対応が遅れているのではないか。現実的に何らかの対応をすべきであると思う。ネットワークにも脆弱性があり、是非その対策をどこかで考えていただきたい。それに、イントラアジアのトラフィックを見ると、日本は現在、実質的にハブになっており、実際、中国からのあふれるようなトラフィックと韓国のブロードバンド化により、その対応ができないくらい大きなトラフィックが入っている。
 今後、アジア圏といった場合、日本に入ってくるトラフィックは主に東アジアで日本、中国、韓国、台湾であるが、無秩序にトラフィックが流れており、かつ、先ほどお話があったアタックやワームがある。そのような意味で、共通のネットワーク基盤とセキュリティに対する意識というものをどこかで持つ必要がある。IT利用によるアジアの商圏という点については、アジアのネットワーク網というものをどういう形で着地点を見つけて、アジアのプラットフォームを構築していくかが必要であると思う。
 アジアは地理的には、極めて隣接しているが、文化・言語などその多様性において極めて難しい地域である。しかも、アジアのインフラは日米に比べて値段が非常に高いという状況が現実にある。その中で、特に中国の爆発するようなインターネットのトラフィックゾーンを、どうやってアジアの枠組みの中で解消していくかということを考えていきたい。
 もう一つは、今、日本に非常に大量なトラフィックが流れ込んでいるが、ほとんどが個人ベースであり、日本企業において、アジアのネットワーク網を利用しているという意識としてのインターネットあるいはIPの利用というような意味では極めて限られている。やはり日本の企業も今コスト削減ということのみでIPの利用というものが進展するようなことがあるが、やはりアジアを視野に入れた企業自身の構造改革というものを何らかの形で推進できるような形ができたらというふうに考えている。

【松永エディター】情報セキュリティ、特に電子政府に関して取り組んでいただいているところは大変よかったと思う。今回の新IT戦略骨子でも安全、安心というところに力を入れていただいていて、ここが実現すれば皆すぐできるだろうなというふうに思っている。今の若い人たちは携帯電話の中にカードのナンバーなどを平気でやっている。多分、残高が少ないからだと思うが、やはり我々くらいになるとどうしてもその辺がシビアになるので、そこにもまたセキュリティに関してのさらなる取組をお願いしたいと思う。

【宮津相談役】11月25日に、NTTとして、光の時代における光新世代ビジョンを発表した。その内容は、だんだん回線から事業内容が広がっていくというようなことであるが、今回新IT戦略骨子案ということでまとめられた中には、弊社が発表した内容をよく汲み取っていただいており、そういう意味では大変心強く思う。

【宮内会長】先ほど出井会長から御説明いただいた新IT戦略骨子案についは、賛成であり、専門委員会の御検討に今後期待したい。
 やはり1つは便宜性のある安心、安全な社会ということと、もう一つは経済で見ると日本が競争力を失ってしまったことが困難の大きな原因であり、その競争力を失った主体というのは恐らく企業である。そういう意味で、やはり企業がもっと創造的で活性化し、強くならなければ日本の経済というのは動かない。その中でITへの取組状況は、出井会長の問題意識と一緒で、まだまだである。構造改革の幾つかの項目が骨子案にある。例えばビジネス・プロセス・リエンジニアリング、すなわちBPR、これは日本の企業にとって最も不得手なものであり、非常に非効率の塊をなしている。そういう意味で、企業の果たすべき責任は今後非常に大きいと思う。
 しかし、それと同時に企業が十分に働けるような基盤を構築していただきたい。それはやはり自由闊達な経済活動、すなわち政府は邪魔をしないということであり、また公正な競争が存在している、違反者には厳正に対処し、違反行為がないかどうか監視しているという本当の市場がない限り、このIT戦略の骨子も企業側から見ますと絵にかいたもちのようなことになってしまう。そういう意味で、企業の活性化ということを一つの柱にすることについては非常に意義があると思う。
 それから、その中で規制改革の意味合いというのも非常に重要であるが、実は総合規制改革会議では今週中に今年度の答申をまとめる作業をしている。各分野の提言をまとめているが、唯一この情報通信、ITに関しては当IT戦略本部にお任せしているという形になっており、当戦略本部から規制改革に関する成果物が出てきて、そして初めて総合規制改革会議としては全産業にまたがる規制改革を提言できるという形になっている。そういう意味で、IT戦略本部でこの規制改革についていろいろ御検討いただき、政府全体の規制改革の取組にIT分野だけは間違っても遅れることのないような形にしていただきたい。

【秋草社長】先ほどの出井会長の案で示されたことが非常に重要だと思う。
 一方、ITの使い方の観点からは、日本はまだまだだめだと思う。何か使い方について新しいブレイクスルーが必要だと思う。非常に心配しているのはアメリカの通信のキャパシティがエクセスキャパシティになり、あのような状況になっているが、それと同じようなことが日本の通信だけではなく、パソコンなど、あらゆるところに起き、使い切れなくなってしまうのではないかと思う。そのとき、本当に国を挙げて、それを使い切るにはどうしたらいいかというキャンペーンが必要と思う。今はレガシーな使い方がほとんどであり、BRPなどと言ってもそれを使っている企業は数%である。そのくらい使っていない。
 実は先日、ワシントンに出向いた際にアメリカのFCCのパウエル委員長と会見する機会があったが、アメリカはどうしているのか聞いたところ、やはり全米のあらゆる産業、教育から軍事、国土防衛、普通の企業、行政に対して、そういうリソースをもっと使う方法を検討するようにと指令が出ている。あらゆる学者を含めて何かないかとやっており、やはり新しい使い方をもっと考え出し、それを企業の競争力に使う、あるいは本当にいいサービスを身障者などに使っていくということが必要であり、それがベースになると思っている。

【奥山副会長】出井会長が取りまとめている新IT戦略については、是非この線で強力に御検討いただきたい。
 それに関連して、この会議でも度々御発表のあったが、いわゆるブロードバンド時代が既に射程内に入ってきている。当方もその線に沿って動いており、それと非常に密接に関連するもので、特に新価値創造の部分が大きな一つのポイントになると思う。この新しい専門委員会が掲げている持続的な成長を達成するためには、この新価値創造ができるかどうかということが一つの大きな岐路になると思う。
 これは恐らく宮津相談役の会社も一緒だろうと思うが、弊社もブロードバンドのいろいろな実験、実用を既に細々と始めているが、その中でブロードバンドというのは多機能なものであり、いろいろなポテンシャルを秘めているが、一番テイクオフしにくいのは、いわゆるU-Japan、情報家電を含むユビキタスのネットワークの進展、発展であり、恐らく宮津相談役の会社もそうだろうと思うが、ちょっと確信が得られないでいる。
 しかしながら、モバイルとこの情報家電というのはユビキタスの一つの中核になるだろうと思っているので、是非この専門委員会の中でこの点についてビジネスモデルとはいかないまでも、民間有識者が中心になっているので、民間の各企業がこれに結集できるような一つの結論を出していただければ非常にありがたい。幸いミスターユビキタスと言われている村上氏が取りまとめを行うということであり、非常に期待しているのでよろしくお願いする。

【細田IT担当大臣】各本部員の意見に対する、出井会長、村井教授のご意見を伺いたい。

【出井会長】各本部員からいろいろ御意見をいただいたので、大体、本日提示したものの中と、それから今までやってきた5つの柱というIT基本法のものの中でカバーできると思うが、ただ、網羅的におこなってもなかなかよくないので、どこかに絞って提案させていただきたい。
 特に新しい日本の価値づくりというところに関しては、先程、奥山副会長から非常に意義があるとの意見を伺ったが、これなども頑張っていきたいと思う。

【村井教授】出井会長から総括的に意見を伺ったが、各論的な意見として、2点申し上げる。
 先程の月尾総務審議官からの報告において、ソフトウェアの話も出ていたが、提出資料にはハードウェアについても記述があった。これは結構頭の痛い問題であり、高速ネットワークの基盤ができるとハードウェア、ルーター等については信頼性があり、かつ性能の高いものが必要となる。日本はどう見ても技術的に強い。
 しかし、圧倒的に外国製品のシェアが高く、マーケットが取れていない。今、IPV6など技術が変わるタイミングであり、いいチャンスだと思う。

【出井会長】そのとおりであり、秋草社長に頑張っていただきたい。また日立などの通信機器会社も、シスコを追い越してほしいと思う。

【村井教授】ソフトウェアに加えて、これも大変重要なところである。以上が1点目である。
 それからもう一つは、先程話があったが、企業が上手にITを利用して変わった。実際にはダイナミックに技術が変化しているので、うまく生かし、いい形を作ることを考えると、今のタイミング、つまりITバブルとかITベンチャーバブルとかというのが少し過ぎ去った今というのは、ベンチャーの力、小さなベンチャー、若い人たち、あるいは大学の研究などと産業との結び付きというのが大事であると思う。
 したがって、それが例えば政府の情報化など、その中で上手に力を元気づけ、そのような創造性がいい結果を出すというようなことから進めていくことも大変重要な側面であると思う。
 だから、ベンチャーという言葉は最近出てこないが、これは少し何か考えうまく組み込み、そういう人たちに活躍してもらうというのは一つの手であると思う。

【片山総務大臣】今、使い切れていないという話がいろいろあったが、平成12年度末から13年度にかけてIT講習は540億円を投資し550万人を対象に実施した。しかし、これは極めて初歩的な講習であったが、大変な人気であった。国民全体のそういう能力、情報リテラシーについて、その向上を図ることと、いろいろな分野での人材育成についてもう少し組織的、計画的にやる必要があると思う。
 これをどうやっていくかというと、予算を伴うものは現在のような財政環境においては、実施が大変であるが、やらなければ、これから電子政府、電子自治体といってもうまくごまかされたり、関係者にもうけさせるわけではないが、結果としてそういう批判もあるので、そこのところは一番必要だと思う。
 そこで、自治体の場合には共同化し実施すべきであると考える。システムの設計も開発についても全部共同化すべきである。それから、できるだけ設計・開発を民間にアウトソーシングするべきである。こういうことにより、地域におけるIT産業も根付き、振興していく。そういういろいろなことを考えているが、是非その意味で国民全体の情報リテラシーの向上なり、いろいろな分野における人材の育成等についてe-Japan 戦略の中で新しい御提言を賜わりたいと思う。
 使いこなせなければ、投資の割に本当にもったいない。それは余り難しいことを言ってもだめである。そういう意味ではユビキタスではないけれども、どこでもだれでもすぐ使えるようなことをもっと開発してもらう必要がある。テレビを端末にする、又は携帯電話にすればよい。そういうことも同時に御提言賜われればありがたい。

【細田IT担当大臣】先程、ベンチャーの話があったが、現在、エンゼル税制を抜本的に変えるという話を、自民党税調において最終的な議論が行われており、株式の譲渡益の範囲を前提としながらというようなことが検討されているが、実質的にかなりの投資税額控除ができるような制度の創設について最終的な詰めの段階にきている。
 それから、IT投資減税については余り細かくはまだ申し上げられないが、ソフト、ハード両方について投資額の一定パーセンテージの税額控除と特別償却といった、かなり大きな制度を創設したいということを協議中である。そういったことで、相当、IT投資減税や新エンゼル税制について税制調査会は前向きにやっていただいていると思う。

【平沼経済産業大臣】ベンチャーの話が村井教授からあったが、当省としても新規に企業を立ち上げなければならないということで、昨年の秋の臨時国会において新規開業ベンチャーを含めていわゆる個人保証も本人保証も土地担保も不要で、事業計画に着目して融資するという法律をつくった。それは今、昨年に比べて6倍のスピードで企業がどんどん立ち上がっている。
 それから、この臨時国会では、やはりもっとインセンティブを与えなければならないということで、株式会社の場合には資本金が1,000万円、有限会社300万円と規定されているが、これを改め1円からでも可能であるということをした。ですから、そういう中で当省が実施している地域の産業クラスター計画の中でも、産学官の中でいわゆるベンチャーはどんどん育ってきているので、これからもっともっとそこのところを広めていきたいと思う。

【村井教授】おっしゃられたことについては、具体的に結び付けて生かすような話を考える必要があると思う。それも含めて考えてみる。

【細田IT担当大臣】例えばBT戦略会議の最終結論には生きる、食べる、暮らすというような3項目で整理をし、非常に一般の方にわかりやすくということに配意している。ITは非常に素人向きでわかりやすい部分と、玄人でなければ全くわからないような部分、セキュリティなどは特にそうであるが、専門家でなければ意味がわからず、多くの人にとってわからないものの、やらなければならない。これを混在させながら、ちゃんとした報告をつくらなければいと思う。
 だから、今までおっしゃったことをふまえると、例えば元気、安全、便利とか、あるいはここにある生活、ライフスタイル革命とか、何かわかりやすいことを言いながら国民にとっても非常に便利でいいとか、経済にとって非常に元気が出るとか、それから非常にセキュリティがきちんとしていて保障されるとか、いろいろな角度からきっちりとした戦略を専門調査会において練り上げていただき、難しい話であるが、やはり国民がわからないといけないので、そういうこともお考えいただきたい。
 これからIT戦略本部においても、随時専門調査会から御報告いただき、引き続き議論を行ってまいりたい。

【小泉内閣総理大臣】先程、ミスターユビキタスと言われたが、ミスターユビキタスと言われる所以は何か。

【奥山副会長】野村総研理事長の村上氏が専門調査会のメンバーに入っていらっしゃるが、ユビキタスという言葉はもともとは、アメリカのゼロックスがユビキタスコンピュータという言葉で最初に使われた。ユビキタスネットワークという言葉は日本の野村総研が初めてであり、その中核的な概念を設定し、その後もずっと一貫して主張しているのが村上氏である。そういう意味で村上氏をミスターユビキタスと申し上げた。

【出井会長】ユビキタスのいい日本語訳がなく、ソニーも松下もユビキタスと言っている。世間では、ジョークなどいろいろなことを言われてしまうので、IBMでパーベイシングコンピューティングなどと言っているが、これも全く意味がわからなくなってしまうので、何かもうちょっとよい名前を付けるべきであると思う。
 日本でデジタルのテレビが本格化したときに日本のユビキタスは始まると思う。したがって、デジタルテレビの加速に関して余り臆病になってはならず、その辺をどういうふうにするかというのが一つのポイントであり、新しいメディアが前のメディアをつぶすということは全然ないので、デジタルテレビも思い切って実施するべきである。そうするとインターネットも、要するに日本では電話とテレビとサーバーの構成になれば、インターネットそのものより身近に感じられる。ただ、コンセプトを言っても、何かハードが見えるものがないと余りわからないので、その辺で電話はかなり便利である。そういう意味では、あとはテレビの対応である。
 今の月尾総務審議官のお話でも、今、OSが95%ウインドウズで占められている。それはPCを利用しているからであり、情報家電で同じことをするならば、ウインドウズ1台に対して50ドルも100ドルも払う人はいないので全然違ってくる。ゲーム機を全世界で5,000万台も販売したので、そういう意味では情報家電がもっと強くなれば、インターネットがもっと身近になると思う。アメリカは全然デジタルテレビはだめであり、もたもたしているその間に必要なことをやっておきたいと思う。

【細田IT担当大臣】それでは、時間であるので小泉総理から御発言をいただく。
 その前に、プレスが入る。

(報道陣入室)

(7)小泉内閣総理大臣から以下のとおり挨拶。
 熱心に議論頂き、ありがとうございます。日本は悪いことばかりではなく、先程の出井会長の話においても、まだまだ日本の技術は捨てたものではないという話もあった。今後、IT戦略の見直しについてどう進めていくべきか。このIT戦略本部においてしっかり議論を進めていただきたい。

 いずれ新IT戦略を策定するという方向であるが、世界最先端のIT国家の実現のために多くの課題があると思うので、今後ともよろしく御指導、御鞭撻、御協力をお願いしたい。

(報道陣退室)


(8)細田IT担当大臣から閉会の辞
 次回の会合等についは別途事務局から御連絡させる。
 なお、本日の会合の内容については、会合終了後に私から記者会見を行わせていただきたい。本日は皆様、お忙しいところをお集まりいただきまして誠にありがとうございました。


(別紙)

第16回IT戦略本部メンバー一覧

   
 小 泉  純一郎内閣総理大臣
 細 田  博 之情報通信技術(IT)担当大臣
沖縄及び北方対策・科学技術政策担当大臣
 福 田  康 夫内閣官房長官・男女共同参画担当大臣
 片 山  虎之助総務大臣
 平 沼  赳 夫経済産業大臣
(欠)森 山  眞 弓法務大臣
(※増田敏男 法務副大臣 代理出席)
(欠)川 口  順 子外務大臣
(※土屋品子 外務大臣政務官 代理出席)
(欠)塩 川  正十郎財務大臣
(※田中和徳 財務大臣政務官 代理出席)
(欠)遠 山  敦 子文部科学大臣
(欠)坂 口   力厚生労働大臣
(※鴨下一郎 厚生労働副大臣 代理出席)
(欠)大 島  理 森農林水産大臣
(※太田豊秋 農林水産副大臣 代理出席)
 扇    千 景国土交通大臣
(欠)鈴 木  俊 一環境大臣
(※望月義夫 環境大臣政務官 代理出席)
 谷 垣  禎 一国家公安委員会委員長
(欠)石 破   茂防衛庁長官
(※小島敏男 防衛庁長官政務官 代理出席)
 竹 中  平 蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣
(欠)石 原  伸 晃行政改革・規制改革担当大臣
 鴻 池  祥 肇防災担当大臣
   
 秋 草  直 之富士通株式会社社長
 出 井  伸 之ソニー株式会社会長兼CEO
 奥 山  雄 材ケーディーディーアイ株式会社副会長
 梶 原   拓岐阜県知事
 岸     曉株式会社東京三菱銀行相談役
 鈴 木  幸 一株式会社インターネットイニシアティブ社長
 松 永  真 理エディター
 宮 津  純一郎日本電信電話株式会社相談役
 村 井   純慶應義塾大学環境情報学部教授
   
上記の他、以下が出席。
 上 野内閣官房副長官(政務、参)
 古 川  貞二郎内閣官房副長官(事務)
 宮 内  義 彦総合規制改革会議議長
 竹 島  一 彦公正取引委員会委員長