首相官邸 首相官邸 トップページ
首相官邸 カテゴリーなし
 トップ会議一覧IT戦略本部開催状況 印刷用(PDF)

 

第17回IT戦略本部 議事録


 

1.日 時:平成15年3月7日(金) 17:15〜18:15

2.場 所:内閣総理大臣官邸小ホール

3.出席者:[別紙]

4.会議の模様


(1) 細田IT担当大臣から以下のとおり挨拶。

  • ただいまから「IT戦略本部」の第17回会合を開催する。
  • 御多忙のところを御参集いただき、感謝する。
  • 本日から新たに5名の有識者の皆様に御参加いただく。まず新任の皆様方からご挨拶をお願いするところだが、時間の関係もあるので、後ほど自由討議の中で自己紹介も兼ねて御発言をいただくことといたしたい。
    なお、新任の南場智子取締役は本日御都合により欠席である。


(2)細田IT担当大臣から、議題について説明。

 本日の議題は、「IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会報告について」である。なお、報告事項として平成15年度IT関連予算案及び今国会で審議予定のIT関連法案等の資料を配布しておりますが、時間の関係上説明は省略させていただく。
 それでは、本日の議題に入る。IT戦略本部では、IT戦略の今後の在り方について検討を行うため、昨年11月から専門調査会を設置し検討を進めてきたところである。これまでに6回の会合を開催し、新IT戦略の検討を進めてきたが、本日は同専門調査会座長の出井会長から新IT戦略案の概要について報告いただく。


(3)出井会長から新IT戦略案の概要の説明

【出井会長】私は以前に、第一期のIT戦略を検討する議長を務めた。その中においてIT戦略の骨格を論議し、その議論を踏まえIT基本法も成立した。当時の目標は、主に日本のインフラを良くしようということに絞られていた。要するに電話の上に作られたIT体系というのは非常に料金が高く、速度も遅いため、インフラの整備に重点を置いた。もちろん、他にも違う目的もあったが、端的にはそのような要因が多かった。
 インフラについては、NTT自体の変化や、競争が導入された結果、日本においてADSLが飛躍的に普及した。また、光ファイバー網も整備されつつあり、インフラ整備そのものについては、大体計画どおりに目標向かって進んでいると考える。
 そこで、この状況を踏まえ、今度は第2期のIT戦略をどのようなものにするべきかについて、大学の先生、有識者の方々に集まっていただき、専門調査会を開催した。
 次の第2期IT戦略の主眼というのは、まず現在の日本の競争力をITを使い上げていこうというものである。企業においてITを使い競争力を上げる。それから、政府でもITを使い、電子政府等を着実に進めて効率化するというのも主眼のひとつである。電子政府関係は、かなり進んでいるとは思うが、その道筋というものを書いた。
 その次に、世界で日本が本当に頑張るためには、ITを使った新しい産業が出てこなければならない。また、新しい事業を進めていかなければいけないという、いわば新価値創造による21世紀型産業の形成ということが必要と考える。日本は20世紀型産業では圧倒的に勝った。しかし、21世紀型産業に移行していく中で、半導体の技術が爆発的に高まり、ネットワーク化が進み、また、ワイヤレス化が進んでいるため、世の中の環境が大きく変わってきている。それと同時に、グローバル化が進み、世界は、非常に不安定なものとなった。つまり、ネットワークにより情報は瞬時に世界中どこでも行く。しかし、いろんな文化であるとか考え方というものが消化できないまま、ネットワーク社会だけが進んでいったというのが現実であり、その結果、今の不安定な世界となったのではないかと思う。
 そのような半導体技術が爆発的に向上し、ネットワーク技術が進み、さらにはグローバル化により、ネットワーク社会と文化とのスピードが違ってきている。これから日本はそういう中でリーダーシップを取らなければならない。日本の社会の安定性というものを踏まえ、世界の不安定性と比べた際、現在我々が持つ価値というものを再評価するべき時期に来ていると私は考えている。日本の経済というものが新しい価値創造と、個人の視点から立ったITによる利便さということ、つまりITがいかに自分たちにメリットをもたらすかということを考える必要がある。
 ここで、この考え方について少し触れていきたいと思う。
 たとえば、今では、東京駅で電車に乗るとする。現在、駅の改札口はほとんどITでコントロールされており、車掌が検札にも来ない。というのは、改札を通った時には誰がどこに座っているかということが判明するからである。その意味で非常にITというものは個人的な利便性を進めるようになったシステムだと思う。
 そこで、新戦略としては、まず、日本の新しい社会を作るところ目標を置くべきであることを基本理念とし、1番目の項目として20世紀型から21世紀型の知識をベースとした新しい国づくりを行っていくことを取り上げている。
 2番目として、先導的取り組みによるITの利活用はどのようなものがあるかということで、活用に触れた。これは、医療、食、生活、中小企業金融、学び、知識・文化、就労・労働、行政サービス、参画という視点で、ITを活用し民間が主導できる9つの先導的な取り組みをサンプルとして挙げ、国民の方が便利に感じるということを例示的に挙げている。
 これは、今までITというと、主に総務省や経済産業省の管轄のものが多かったが、今回、このように医療、食、生活等を取り上げていくと、政府全体に関係する話であると思う。これは委員が非常に精力的に、またかつ短期間にとりまとめたので、各府省におかれては、いろんな不具合な点もあるかと思うが、意見を事務局の方に挙げていただきたい。また、活用例について、小泉総理が指揮している構造改革特区と同様に、「これ」というものについてITを使い、いかにブレークスルーするかという例を取り上げ、1つでも2つでもこれが前へ進んで行くことができれば、日本の活力が増し、1つの自信につながるのではないかと思う。
 戦略案については是非とも前向きにお取り扱いいただき、どのようにすればできるかというような観点で考えていただきたい。もちろん、できないことをたくさん書いていることは承知しているが、どうすればこれをブレークスルーできるかということについて議論を進めていただきたいと思う。
 今までは供給者のロジック、または企業のロジックで話していたが、個の視点、個人がどうやって利便を得るかということも触れた。それにより日本が新しい社会基盤を構築し、安心・安全・便利・感動的な社会というものを、率先して実現できるという観点から、今回は、21世紀の日本の新しい社会における価値をもたらしていくものに関する例示的なものを取り上げた。
 もちろん、これがすべてではなく、まだまだ深く掘り下げなければいけない点もあると思うが、今後の新しい展開について、ITが日本の価値というものを再認識するという観点から、一つずつ進めていきたいと考えている。
 最後に国際的な関係については、先ほども申し上げたように、ITにより、どこでも、瞬間的に情報が共有される。その中で、帯域がますます広がっていくと、アジアの中での日本という関係、そしてITと日本との関係を考えた場合、いろんな国がIT化していく関係上、日本のリーダーシップを求めていると思う。その意味では、細田IT担当大臣が一生懸命フリートレードエリア的に、インフォメーション、情報をアジアで自由にやり取りできるような環境を作る方策を出されている。それは以前、総務省においても実施されたことでもあり、これをもう一段広げた形で全体に広げていくという視点に基づき、たたき台として提示した。
 新本部員の方も含め、この戦略本部はいわゆるインフラ・ハードの議論から、実際ITを使っての競争力、個人の便利、感動、社会について変わっていかなければならないと考えている。
 日本の特質は安全な町があることであり、アジアの多くの人たちが、老後を日本で過ごしたいと思っていると聞いている。要するに日本が安全な国だからである。
 そういう意味で、日本の良さというものを更に良くし、活力ある日本を創るために、このIT技術というのを積極的に、技術としてではなくて、みんなが使う便利なものとして感じるように、一つずつ動いていきたいというのが、戦略の草案の狙いである。
 まだ、取りまとめたばかりで非常に不出来なことが多いが、今後この戦略本部の方々の御協力を得て、さらに小泉内閣総理大臣、細田IT担当大臣のリーダーシップを得た上で、政府、民間との新しい組み合わせが、一歩でも動き出せば、我々IT戦略本部としては大変うれしい限りである。この想いから今回これをまとめさせていただいた。
 簡単であるが、説明を終了させていただく。
 なお、私事であるが、本日、所用により退席させていただく。誠に申し訳ないが、以後、座長代理の村井教授に対応をお願いしたいと思う。


(4)自由討議

【細田IT担当大臣】今回提示した資料は短いが、実際は各先生方の御意見により、約五十ページに及ぶたたき台はあるが、まだ各府省とも十分協議していないため、いろいろ調整が必要な内容があることから、むしろ最大公約数的な項目について説明していただいた。本日は、まず4名の新任の本部員の方々から、自己紹介も兼ねて御発言をお願いいたしたい。日ごろから、この新しいIT戦略について、想いを持っておられる方々であるので、御自由に御発言を願いたい。
 まず、五十音順で、石原社長からお願いする。
 

【石原社長】東京海上火災保険株式会社の石原です。今後ともよろしくお願いいたします。
 御紹介にもあったとおり、現在、私は保険事業に携わっている。しかし、保険事業のみならず産業界全般について、IT化は、そもそも事務処理との関わりが主体であったが、今では御承知のとおり営業面もさることながら、事業経営のあらゆる面においてITが深く関与している。
 したがって、本会合において私は、ITのユーザーとして、ITユーザー企業の立場から意見等を申し上げたいと思っている。
 そういった観点で、ITユーザーの立場としての提言をまとめた資料を配布させていただいたが、時間の関係もあるので、その中身を踏まえながらお話をさせていただく。
 今、出井会長からいろいろなお話をいただいたが、今回の新しいIT戦略について、専門調査会の皆様方が大変御尽力されたことに先ず敬意を表したいと思う。
 その上で、私どもユーザー企業にとっては、何が大事と考えているかを先に述べさせていただく。
 1つは、業務改革を行うことである。いわば構造改革を会社の中で行うことであり、それにより徹底的な効率化を図っていくことである。同時に、お客様志向ということで、先ほど個対個というお話があったが、お客様の視点に立ち、会社のビジネスモデルを構築していくことが、まさに我々の競争力を高めることであると思っている。
 以上を踏まえて申し上げると、ただいまご説明のあった新しいIT戦略の骨子となっていることは、まさにITの利活用という観点から、ITを原動力として構造改革を進め、その上で新価値創造を柱に据えられているという意味において、まさに私どもが考えていることと同一であり、今回のIT戦略について積極的に支援させていただきたいと思うと同時に、その具体的な実現に向けても尽力させていただきたい。
 また、企業活動、企業活力の増進という観点で申し上げると、特に官と民との接点における構造改革というのは我々にとって非常に大きな意味がある。この点で、既にe-Japan戦略で進められている電子政府の完全な実現が極めて大きな鍵ということになる。
 特にITの利活用という面からお話を申し上げると、1つは効率性の追及ということである。民間の私どもにとっては、ある意味で当たり前のことであるが、現在のプロセス、これをただ単にIT化した、つまり横を縦にしたというだけでは、効率化の効果というのは限定されたものになり、また、新しいビジネスモデルの構築ということにもつながらない。
 例えば、今、書類等で長期保存を法律によって義務づけられているものが非常に多いわけであるが、今は原本の確認技術が相当活用されるようになってきた。これらによって書類の保存が電子化される場合には、紙の書類の作成・保管コストは大幅に削減される。
 一方、セキュリティーポリシーについては、国あるいは地方公共団体がそれぞれにセキュリティーポリシーを構築されていると思うが、各地方公共団体にセキュリティーポリシーの構築を委ねるのではなく、むしろこれに関しては国が統一的な考えの下にセキュリティーポリシーを立てることが、いわゆるセキュリティーガバナンスの確立につながると思う。
 一方、そういった形で統一されたものを、更に検証し監査していく、こういう仕組みも大事であり、これにより実効性が確保されるのではないかと思う。
 2つ目は、ばらばらでない1つの電子政府の実現である。すなわち、国と地方公共団体が一貫したIT化方針を立て、さらに標準化も徹底していただきたい。
 一例を挙げれば、港湾、港の業務に関わるIT化に関して、今通常国会で関連法案が審議される予定と伺っている。是非これをベストプラクティス、あるいはベストプラクティスモデルとして、一貫したIT化を推進していただきたい。
 また、非常に細かい話で恐縮であるが、外字の仕様について申し上げる。今、中央省庁、あるいは地方公共団体で認められる外字というのはバラバラであり、民間企業にとってはこれがシステムロード、あるいはシステムコスト上の大きな負担の原因となっている。
 先ほど、申し上げたような、標準化が不十分なことによって生ずる様々な問題については、これは私ども民間においては大企業と取引企業の間で、あるいは中小企業間においても、同じように当てはまる問題であり、国を挙げての標準化が是非求められていると申し上げたい。
 以上、何点か申し上げたが、ばらばらでなく1つの電子政府の実現ということが何よりも必要であり、小泉内閣総理大臣、細田IT担当大臣の強力なリーダーシップの下に、強力な推進をお願いしたい。今回の新しいIT戦略の大きな構想とビジョンも、もちろん大事であるが、その下でこれを裏付ける地道な、そして具体的な施策をいかに積み重ねていくかということが、世界における競争力を高めていく源泉になっていくのではないかと考える。
 

【細田IT担当大臣】ありがとうございました。次は大歳社長にお願いしたいが、遠山文部科学大臣が所要のため退席されるので、先にご発言をお願いする。
 

【遠山文部科学大臣】文部科学省としては、このIT戦略を実行に移すためには、やはり人材の育成が大変大事であると考えている。現在、当省においては、1つは学校教育に情報化に関して、2005年度までに、あらゆる授業でコンピュータやインターネットを活用できるように環境を整備している。このほか国民へのIT学習機会の提供、大学等における専門的人材の育成などを通して、各分野における人材育成のための政策を積極的に進めているところであるが、今日の新しい考え方も出たので、更にこれを強化したいと思う。
 今日の出井会長のお話により、IT基本戦略IIでは、ITの利活用が先導的に進められる分野として、学び、知識、文化を取り上げていただいいる。大変ありがたいことであり、この面について大いに協力をしたいと思う。
 今後、具体的な目標、あるいは施策を御議論いただく際には、国民や教育関係者からの意見やニーズも十分に踏まえながら、魅力があってかつ実現が可能な戦略づくりに是非とも取り組んでいただきたいということを期待している。
 

【細田IT担当大臣】どうもありがとうございました。それでは、大歳社長からお願いする。
 

【大歳社長】 今回から参加させていただく、日本アイ・ビー・エム株式会社の大歳と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。
 出井会長から御説明があったが、第1期については、ネットワーク・インフラの整備だけではなく、電子的な取引のために必要な法整備という意味でも、着実な成果を挙げていると思う。この第2期の方向性について、ITの活用という視点に基づき、社会全体を活性化する考え方に大賛成である。
 出井会長からも、石原社長からもお話があったが、ブロードバンドの世界というのは、要するにインターネットに接続したままで、いつでも情報を見ることができるということだと思う。企業の取引の場合でも、物を作る人、買う人、納める人等が同じお客様のデータや部品のデータを共有し、お互いに品質や効率の向上を図ることが、可能な段階まで来ている。そういう意味で出井会長が御紹介された医療の世界にしても、患者さん本人の了解が得られれば、今までにその患者さんが診断を受けた病院や医院におけるカルテも関係機関が共有して見ることができ、また、それは技術的にはもうできる状態にある。そうすると、非常に質の高い医療行為が可能となるほか、レントゲンレベルの解像度の画像が、遠隔地からでも見えるので、特定科のエキスパートの医師の診断が現実に可能になってくる。そういうことを是非具体化していただきたいと思う。
 行政の窓口に関して、残念ながら今まで、仕事のやり方をあまり変えず、そのまま電子化したというのが多いと思う。現在のブロードバンドやITの環境であれば、一回ひとつの窓口にアクセスすれば関連手続が全部完了するような仕組みが簡単につくることができる。そのような仕事のやり方そのものを変えるという視点で是非取り組んでいただきたい。
 先日、ワールドエコノミックフォーラムのIT活用度のランキングが出たが、残念ながら日本は20位であった。いろんな議論はあると思うが、私はインフラについては明らかにトップクラスにあると思う反面、それを活用して経済や社会を変えようとしているのかどうかという点が評価につながったのではないかという気がしている。
 したがって、今後の第2期のIT戦略に当たっては、規制改革、あるいは行政そのものの改革と一体になった戦略を是非つくっていただき、実行していただきたいと思う。
 

【細田IT担当大臣】ありがとうございました。続いて、沢田市長からお願いする。
 

【沢田市長】横須賀市長の沢田秀男です。よろしくお願いします。自治体から一人参加をさせていただいており、大変重責であると感じている。また、小泉内閣総理大臣のおひざ元であり、緊張している。
 国民の暮らしに最も身近な存在である市町村は、今、電子自治体の推進ということが極めて大きな課題になっている。自治体は、すべて今や経営という視点で仕事に取り組むようになってきている。経営というのは、既にお話があったように、お客さんである市民、県民の、いわゆる顧客満足度の増進ということである。それをITを使い、いかに実現するかということが、これからの自治体の課題であると思う。私は、ITによる自治体の経営改革としては、3つの視点で申し上げたいと思う。
 1つ目は、行政内部の業務の改革。
 2つ目は、行政と住民との接点の電子化、オンライン化。
 3つ目は、ITにより行政の新しいサービスをつくり出していくこと。ITがなければ、できないような新しい行政サービスをつくり出していくとことではないかと思い、知恵を出していかなければいけないと思っている。
 もっとも、その3つは相互に関係するものであり、どこまでが今までの行政サービスの高度化であり、どこからが新しい行政サービスの創出であるかという境目というのは必ずしもはっきりしておらず、両面の性格を持っているサービスもあると思うが、現場で仕事をしている立場から、皆様の御参考になればと思い、今日は2つの点を御紹介申し上げる。
 1つは、電子入札である。平成8年から9年ごろにかけて神奈川県下で入札を巡る不祥事が頻発した。私ども横須賀市においても、談合情報が市へ直接入り、あるいは新聞社を通じて情報が入り、他の都市で起こっている不祥事が他人事ではない状況であった。何とかしなければならないので、談合の起こらない入札システムに変えていかなければいけないということを基本に考え、それまで行っていた指名競争入札をやめ、一般競争入札に切り替えた。
 地方自治法では、一般競争入札が原則であるが、例外として一般競争入札ができないような場合、あるいはそれがかえって不利な場合に指名競争入札ということを規定している。しかし原則と例外が、多くの自治体では逆になっているが、当市では原則である一般競争入札に変えた。そして、一定の経営能力を持っている企業について市当局において点数評価を行い、規定の点数がある企業は、だれでも参加できるということにした。
 一番の問題は、入札に参加する業者がお互いに顔を合わせるということであり、顔を合わせないようにしようということにした。それまで指名競争入札時代は、大体1つの入札で9社、10社程度参加しており、しかもどこが参加するかということが事前にわかっており、それで談合が生じていた。
 それを一般競争入札にしたところ、20社、30社参加するようになり、そうすると、もう話し合いもできなくなり、業務を一般競争入札に変えた業務改革により、談合の可能性がほとんどなくなった。
 ところが、20社、30社も入札に参加した場合、これまでのように紙による業務であると、業務量が2倍、3倍になり、そのために人を増やさなければいけない。それでは業務改革の意味がないので、何とか業務を簡素化できないかと考え、そこにITを導入した。つまり、業務改革とITの導入というのを、言わば合わせ技にして、入札事務の効率化を図った。
 1年間の入札情報もあらかじめ電子化し、業者はそれをインターネットで知ることができる。また、個別の入札についても、いつ、どういう工事について入札を行うという情報、工事の概要、あるいは場所等の入札情報も、インターネットにより業者が得ることができるようにした。そして実際に、業者の入札価格を市に対して出すときも、全部電子化で行っている。したがって、役所には1回も顔を出さないで入札ができるようになった。この業務改革の結果、落札率がそれまでの指名競争入札の時は約95%であったのが、約85%へ10ポイントも下がった。
 横須賀市は、人口43万の中都市なので、公共事業予算は多い年で300億円、少ない年で200億円程度であるが、たとえば、予算が300億円と仮定すると10ポイントと下がったということは30億円の財源が出てくることになる。その財源を福祉、環境、教育、その他の分野に振り向けることにより、予算段階ではできなかった資源の再配分と適正配分ということができるようになった。
 ここで、申し上げたいことは、既に大歳社長からもお話があったように、業務改革がなしに、今までの仕事のやり方をそのまま電子化したのでは、紙での仕事をパソコンで行うだけの話であり、目指すべき方向は、業務改革とITの両方を噛み合わせることによって効率化の効果を大きくするということである。
 もう一つ、地理情報システムをIT化した。これまでは地図というと、例えば道路の地図であれば土木部が500分の1の縮尺図を、水道局が水道の地図を、各々紙で作り、さらに、それぞれの部署が航空測量を行っていたので膨大な経費が必要であった。
 また市役所の保有情報については、福祉担当は一人暮らしのお年寄りがどこに住んでいるか、つまり老人世帯が住んでいるかという情報を持っている。それから、固定資産税を市は課しているので、その固定資産税に必要な土地・家屋の情報を、また別途持っている。
 そのように各部が、国ほどではないが、市においても縦割行政であり、それぞれの部署が地図を持っているが、各々を重ね合わせることができず、効率的な業務運営ができない。そこで、情報を電子化し一つの地図にして、重ね合わせを行った結果、26の情報が1つの地図で把握することができるようになった。このように横須賀市は、業務の改善とIT化とを結び付けている。これからも、これが1つの重要な課題であるとると思う。
 

【細田IT担当大臣】ありがとうございました。それでは、和田社長からお願いする。
 

【和田社長】NTTの和田です。よろしくおねがいします。弊社はネットワーク、プラットホーム、アプリケーションウェアというような、インフラを事業のコアにしている。先ほど御説明のあった、IT戦略の基本理念、課題、プロジェクトについは、インフラを担当するものの立場としても、全く同感である。その立場から、一言意見を述べさせていただく。
 スローガンに、元気で、安心して、便利で、感動する社会をつくるというのが挙がっているが、全くそのとおりだと思う。ただ、それを実現する上でどうしても解決していかなければならない社会的な課題というものが、少子・高齢化、あるいはエネルギー問題、環境問題、更にネット社会の脆弱性の問題もあるし、災害対策ということもあると思う。
 したがって、ITを利活用するとき、こういう課題を解決していくという横通しの視点というのを持ちたいと思う。そのことが、また世界に競争力のあるビジネスをつくり出していくことに結び付いていくという私は思っている。
 そういう視点で、今後取り組んでいきたいと思っているので、よろしくお願い申し上げます。
 

【細田IT担当大臣】ありがとうございました。それでは、続いて、専門調査会にも御参加いただいている、鈴木社長からお願いする。
 

【鈴木社長】今回は、主に国際化という視点で戦略を考えた。従来、ITにおいてはブロードバンドや、安さというものを売り物にしていたが、やはり先ほど出井会長から提示されたようなことを実現するには、ネットワークそのものの信頼性、安全性が極めて重要であると思う。
 もう一方、今、起きていることではあるが、戦略の目標を実現するためのベースとなるネットワークシステムそのものが、イノベーションの渦中にある。それは、そもそもアメリカがリードしてきたものでる。
 今後、日本は価格が安いということを誇るのではなく、通信、あるいはITを含め、日本の技術というものが世界的なイニシアチブを取れるように目指して行く必要があると思う。
 細田IT担当大臣も国際化については言及されており、特にアジアという観点では、アジアブロードバンド計画を総務省で実施している。
 かつて、日本は技術立国等と表現されてきたが、すでに述べたように、決して安いことを誇ってきたわけではないと思う。安いことを誇るということは、おのずと限界がある。
 今後、日本はアジア全体のITのレベルを上げるというようなイニシアチブを取る、あるいは利用のコンセプト、スキームにおいても、世界をリードするようなコンセプトを出して実現していくということが必要であると思う。
 世界中巡っていると、日本は非常に教育水準が高いし、非常にコンデンスされたすばらしい国であると常々思っている。そこで何を売り物とするかといえば、やはり技術、信頼性、クォリティーであり、そのようなものをITのベースに置くようなことをやっていきたいと思っている。
 そして、結果的にそれが世界の中での日本というものの地位、経済というものを改善していくのではないかと思う。
 通信業界は世界的に非常に苦しい状況であるが、目指すところは、決して安いことを競うことではないと考えている。確かに皆様の中には異論を持たれる方もいると思うが、ぜひ日本がイニシアチブを取り、誇りを持てるようなITをつくっていきたいと考えている。
 

【細田IT担当大臣】ありがとうございました。それでは、次に専門調査会の座長代理の村井教授からお願いする。
 

【村井教授】先ほど出井会長から、専門調査会としての御報告をさせていただいたわけであるが、私も座長代理として関わっている。このたたき台を基本戦略IIとして進めていくに当たり、私も、先ほど鈴木社長のおっしゃったように、このたたき台には、非常に自信と誇りを持っているところがあり、これを軸にして、そしてたたき台でいうところの安心で便利な、そして感動を呼ぶ会社をITの力で元気につくるということが非常に大事な流れだと思う。
 今、DVDというのが非常に流行っているが、DVDはいい映像・きれいな映像であるという話になっているが、実はあの映像は、我々がBSデジタル放送で見る映像よりも、映像のクォリティーは低い。言い換えると、BSデジタル放送のような解像度の高いきれいな映像を、最近ではNHKの南極の中継も開始されたが、あれだけのきれいな映像をいつでもどこでも見える国は日本だけなのである。
 日本人は、新しい目で、たとえば、携帯電話等も当てはまるが、新しいメディアをきちんと使い、それに対応して、社会の中で利用していけるという、大変大きな特徴的な力を持つ国民だと思う。
 さらに、発展したものをどのように社会の中に取り入れ、さまざまな分野に適用させていくかということが大事になると思う。私どもの研究室では、看護医療学部、医学部の方々と合同で、ネットワークを統合する研究を進めている。この際、光ファイバーを100 メガビットベースにし、要介護の寝た切り老人の家等を繋ぎ、モニターする実験も進めている。
 老人のいる家庭は、ある日突然に24時間介護に迫られるかもしれない。これは素人が、突然プロの仕事をするということと同じであり、言い換えれば、24時間介護の職に就くことである。しかし、プロとしての仕事をしなければならないが、プロとしてトレーニングを受けている暇はない。これが光ファイバーの回線があれば、在宅に居ながら介護のトレーニングを行い、そして能力を付けることができる。このようなことが徐々に実証されつつある。
 つまり、高齢化社会に向かいつつある日本であるが、逆にこれをアドバンテージとすることにより、そういう力が出てくると思う。また、たとえばロボットについては、情報、センサー、ネットワーク、モバイル、無線や通信等の技術の粋であり、このような分野で日本が世界のリーダーシップを取っているということも、自信の元だと思う。
 先ほど、日本とアジアとの関係の話があったが、ITを軸にし、その中では遠隔教育、人材育成など、様々なことが広がっている。例えていうならば、ITというのは焼鳥の串のようなものではないかと思う。つまり、串の周りにいろんなものを付け、料理し、おいしく肉や野菜をいただくというものではないかと考える。いずれITを軸にした国際戦略みたいなものもできてくると思う。
 いずれにせよ、非常に元気、安心、感動、便利という、今回の戦略の骨子というのは、その裏づけに誇りと自身というものがあり、それでそこを軸に進めていけると思っている。戦略は多岐にわたり非常に広く複雑なものになる傾向が強いが、できるだけ、わかりやすい目標を掲げることにして、作成に努力しているので、皆様方の御意見をいただき進めていきたいと考えている。
 

【細田IT担当大臣】ありがとうございました。それでは、宮内会長からお願いする。
 

【宮内会長】IT基本戦略の新しい骨格であるが、これを実現していくためには、やはりたくさんの障害を乗り越えていかなければならないと思う。そういう中で、やはり規制というものも非常に大きな障害の一部になっていると思う。
 このため、今朝の専門調査会に出席させていただき、私の方から規制改革につきましての提言をさせていただいた。その場で4点ほど申し上げた。
 まず1つ目は、技術革新に即応したインフラの環境整備が必要ではないかということである。要はIPネットワークへの円滑な移行、あるいは現在の電波政策というものが新しい技術に即応しなくなっており、抜本的な改革が電波に対して行われなければいけないのではないかということである。
 例えば、電波基本政策を扱う専門調査会等の、客観的な立場でこれを検討してはいかがかということである。
 2つ目は、コンテンツの流通環境の整備が必要ではないかということである。コンテンツの二次利用の促進、あるいは、取引慣行の改善等を通じて、インフラ整備とあわせて、いわば車の両輪の役割を大きく果たすようにしていく必要があるのではないかということである。
 それから、3つ目は電子政府の問題であり、これは皆様がおっしゃったことと同じであるが、行政コストの削減、新しいサービス、あるいは中央省庁と地方公共団体のシステムの標準化ということにより、早期な実現が図られるだろうということである。
 最後に、ITを活用した、電子社会システムの実現について、総合規制改革会議でも検討しているが、たとえば、医療分野と教育分野について、ITを活用することにより、医療の分野におきましては、社会的な変革が起こるようなインパクトがある。教育についても、同じようなインパクトが出てくるのではないかと専門調査会に提言をさせていただいた。
 その際に申し上げたが、実は総合規制改革会議では、既に経済財政諮問会議との連携を図り、6月を目途として、12の重点検討事項を掲げて議論を開始している。これは、非常にコアな難しい分野ばかりであるが、実はこの12の重点検討項目の中に、ITに関する事項は入っていない。なぜならば、ITの規制改革については、IT戦略本部で検討するということになっている。そのため、IT戦略本部において規制改革に関する議論が総合規制改革会議と同じレベルで進まない限り、ITだけの取り組みが遅れを取ってしまうことになるので、IT関連の規制改革についても、鋭意その実現に向けた御努力をお願いしたいと思う。
 また、規制改革をIT戦略本部、あるいは総合規制改革会議、いずれで取り上げたとしても、共通して言えることであるが、何かを提言したということだけでは簡単にそれが実現するということではない。また、どのような形で提言するかということによっても、実現のレベルは変わってくるのではないかと思う。例えば、あるべき姿、方向性を示すだけの提言なのか、実現可能性まで見極めた提言なのかにより、大きく結果が違ってくるということを申し上げたいと思う。
 それと同時に、規制改革を担当省庁に任せてしまうということでなく、提言をどのように実施したかということについては、公正・中立な第三者機関がこれを監視し、評価し、フォーローアップして初めて、日本のシステムが動いていくと思う。
 そういう点も踏まえて、IT戦略本部としても、経済財政諮問会議、あるいは総合規制改革会議との連携を図り、担当省庁にお願いするという形のみでなく、その上から客観的、また日本全体を見渡した形での規制改革に取り組まない限り、このIT基本戦略の第二段はなかなか実現しないのではないかと思う。
 

【IT担当大臣】ありがとうございました。続いて、片山総務大臣からご発言がある。
 

【片山総務大臣】できるだけ簡単に申し上げる。インターネットの利用数を、本日とりまとめたところ、去年よりは1,349 万人増加し、約7,000万人に達した。人口普及率では54.5%となり、初めて50%を超えた。利用者数だけならば、絶対数ではアメリカに継いで第2位、普及率では、去年の16位から10位と上がっている。これはインフラの整備等があったからであるが、しかし出井会長がおっしゃったように、やはり利活用を効果的に進めていくことがどうしても必要だと思っている。以前、IT戦略本部でも提言させていただいたが、是非この利活用の拡大・実現に全力を挙げたいと思っている。
 もう一つは、我が国の特徴や強みを生かした日本型、日本発の新IT社会の実現であり、特にユビキタス、情報家電、携帯電話、デジタルテレビ端末などを利用した、新たなIT社会をつくるという方向での見直しを全力挙げてやっていただければありがたいと思う。そういう意味では、今日は出井会長を始め、鈴木社長、村井教授から伺った話は、大変結構なことと思っており、専門調査会のメンバーの御努力に感謝いたしたい。
 そこで、何点か申し上げる。まず、戦略の評価については、政策評価法が昨年4月から施行されており、この法律をうまく利用する必要があるのではないかということ。
 次に、今回のたたき台では参画の項目が盛り込まれているが、これは立法府に関わるものであり、難しい問題と思われるので、慎重な御議論をお願いしたい。
 また、情報セキュリティー体制についは、韓国で発生した事例もあるので総務省において情報セキュリティー対策室をつくり、一層取り組みを図ってまいりたいと思う。
 さらに、国際関係については、アジアブロードバンド計画を今月中に策定したいと考えている。今、関係各省と協議しているが、是非アジアの中で、日本中心に韓国や中国とコアを作り、イニシアチブを持って実施していくことが必要であると思っている。
 さて、宮内会長からお話があったが、おっしゃったことは、もうすべて実行段階に入っている。IT分野は遅れているのではなく、ある意味では、ITが一番進んでいる。全て法律から直していくこととしている。電波政策に関して周波数利用状況の調査・評価・公表については法律が去年成立しており、現在はこの法律に基づく仕組みで実施している。
 それから、電波の配分についても、今国会に電波法の再改正を提出している。また、総務省の調査会において検討しているので、別の調査会は不要である。検討の結果については、IT戦略本部に報告し御議論していただきたいと思う。総務省単独で行うことは考えていないので、是非御理解いただきたいと思う。
 特に、デジタル化に対応したインフラ、環境整備については、今国会に電気通信事業法の改正案を提出しており、第二次の大々的な規制緩和を行うこととしている。内容を見ていただきたいと思う。
 コンテンツについては、15年度から実験を始めることとしている。その準備を、今進めている。電子政府については、もう既に議論ではなく実行段階であり、ただどのように実行していくかということが課題である。だから、それについては報告するので、そこでまた御議論をお願いしたい。
 

【細田IT担当大臣】ありがとうございました。それでは、西川経済産業副大臣からご発言がある。
 

【西川経済産業副大臣】本日は、平沼大臣が公務により出席できないため、代理で出席している。
 先ほど来、お話があるとおり、戦略としては、供給側からユーザー側への視点の展開が大事ではないかと思う。
 この度の御検討については、大変充実した中身であり、すばらしいものだと評価させていただきたいと思う。
 また、医療や、中小企業の具体的な分野を取り上げ、例えば食品について、今問題になっている生産性や、流通ルートなどの追跡、これはトレーサビリティーという言葉で言われているが、このような分野でもITの利用が大事であることを、国民にわかりやすく示す例だと思う。
 これらの問題については、個々の業界であるとか、省庁の所管領域を超えて、一貫性を持ったものとして行う必要がある。経済産業省としては、例えばICタグについて最近利用が検討されているが、これはバーコードに代わり、さらにたくさんの情報を提供できるものであるが、これらを商品に付けることができれば、良いのではないかと思う。無論、いろんな形で使う場合に配慮しなければならないことも幾つかある。
 例えば、個人情報が取り扱われる場合もあるので、その範囲を明確にするなどルールを決めておかなければいけないということであり、安心して利用できる環境をつくることが大切であると思っている。
 そのため経済産業省では、流通業界、運送も含み、それから食品、家電、自動車などのさまざまな業界、また農林水産省、国土交通省の関係省と合同で検討を進めており、今月中には中間報告をとりまとめ、次回には平沼経済産業大臣が出席させていただき、それについて御報告ができると思っている。
 新IT戦略が、こうした利用者の視点に立ったものとして検討されるということは、大変結構なことであり、私どもとしては引き続き専門調査会において鋭意御議論を重ねていただきたいと思う。
 最後に、あえて一言申し上げると、かなりのボリュームがあると、読むだけでも大変である。そこで、各省庁の予算の問題やPRというのはなるべく割愛し、国民がすぐにでもすっと胸に落ちるように、コンパクトな形でまとめていただいたらよいと思っている。
 先日、千葉県東金市に行ったが、東金市立病院をコアにして、そして地域のそれぞれ専門が違う先生方、更に薬局との間を、ITにより院・療・薬という連結をし、そして専門的知識をITで普及している。先ほどの村井教授の大学における研究の地域版である。結果としては、とっても喜ばれており、携帯電話を使い、病気の治療に関する情報交換ができる等のすばらしいことがもう既に実行されている。私は、先ほどの沢田市長のお話も感銘を受けたが、このように実際に実施されていることをさらに進めていったらよいと思っている。
 

【細田IT担当大臣】ありがとうございました。
 まず、新IT戦略は国民にわかりやすいものとするということが第一義であります。今から2年2か月前にe-Japan戦略を取りまとめたが、これは構成が本文12ページで用語1ページであり、用語も難しいものが多いものですから解説も付いていた。そういう中でなるべくわかりやすく戦略を書いており、国民に向けたメッセージであった。
 したがって、今回の新戦略についても、できるだけそういう意味で簡潔で、メッセージ性が高く、わかりやすいというものを目指したいと思っているが、これだけでは、ITの推進には足らないので、具体的な計画が必要であり、例えば昨年の6月に決められた「e-Japan重点計画-2002」、これは99ページプラス資料という非常に厚く、かつ具体性のあるものである。これも各省調整の上で、できるだけの幅広い政策を盛り込んでいる。
 今後、新戦略案の下での重点計画をまとめていかなければならないので、その両方について各大臣の御協力をお願いしたい。
 また、これから議論が進んでいくので、各本部員の皆様方にもその議論の経過等についてお話し申し上げるとともに、是非それぞれの皆様方の具体的な御意見をお寄せいただき、この専門調査委員会で採用してまいりたいと考えている。
 若干時間が押している。他にご意見はあるか。
 

【扇国土交通大臣】一言だけ申し上げたい。今日は貴重な御意見をいただいたが、石原社長がおっしゃたように、少なくとも港湾の問題については、24時間オープン化と、ワンストップサービス化、さらに各府省の手続き等についても連携して、ワンストップサービスができるように、今国会に法案を出しており、今国会で通りましたら、遅ればせながらできると思うので、是非期待していただきたい。また御助言をいただければありがたいと思う。
 それから、沢田市長から、電子入札の話がありました。これは入札と契約に関する適正化法を作り、それに電子入札と明記した。そして、国土交通省の直轄事業について、1年間に約4万件あるが、これについても電子入札を行うこととしている。これは政府として電子政府のまず第一歩だと思っており、約4万件の直轄事業について電子入札を行うことは決まっているので、ぜひ沢田市長からも今後御指導いただきたい。横須賀市は市だけであるが、国土交通省は全国ネットワークで運用するので、実務的な面も是非お知恵をいただきたいと思う。
 それから、最後に村井教授からお話があった、光ファイバーの話であるが、賃貸を含む公団の建て替え住宅にもすべて光ファイバーを入れるということを現在実施している。そういう意味では国土交通省の持っている光ファイバーのネットワークについては、すべて無料で提供としている。本件についても是非本部員からの御指導があれば、さらに国土交通省として、できる部分について、無料提供していきたいと思う。
 

(5)細田IT担当大臣から以下のとおり締めくくりの挨拶

【細田IT担当大臣】ありがとうございました。
 それでは、大変活発な御発言・御意見をいただき、ありがとうございました。新IT戦略案については、本日皆様からいただいた御意見を十分に踏まえ、引き続き専門調査会において検討を進めて、次回のIT戦略本部で再度御議論をいただきたいと思う。
 それでは、小泉内閣総理大臣から御発言をいただく。
 

(報道関係者入室)

 

(6)小泉内閣総理大臣から以下のとおり挨拶

 今回から新たなメンバーが加わった。新しい本部員の方々には、よろしく御指導、また活発な御議論をお願いしたいと思う。
 世界最先端のIT国家となるという目標を掲げているが、着実に成果を挙げているところであり、心強く思っている。できるだけ国民に、この戦略によりどのようにして、サービスの向上、暮らしのためによくなるのかという、わかりやすい具体的な例と同時に、今後とも説明等でより理解を得られるような工夫もお願いしたいと思う。
 これから更に世界最先端の新戦略、具体的な提言も含めて、各府省連携してやっていきたいと思うので、よろしく御指導お願いしたい。
 ありがとうございました。
 

(報道関係者退室)

 

(7)細田IT担当大臣から以下のとおり閉会の辞

 次回の会合については、別途事務局から御連絡させていただく。
 なお、本日の会合の内容については、会合終了後に私から記者会見を行わせていただく。
 本日は、皆様方大変お忙しい中をお集まりいただき、誠にありがとうございました。


(別紙)

第17回IT戦略本部メンバー一覧

   
 小 泉  純一郎内閣総理大臣
 細 田  博 之情報通信技術(IT)担当大臣
沖縄及び北方対策・科学技術政策担当大臣
 福 田  康 夫内閣官房長官・男女共同参画担当大臣
 片 山  虎之助総務大臣
(欠)平 沼  赳 夫経済産業大臣
(※西川太一郎 経済産業副大臣 代理出席)
 森 山  眞 弓法務大臣
(欠)川 口  順 子外務大臣
(※日出 英輔 外務大臣政務官 代理出席)
(欠)塩 川  正十郎財務大臣
(※田中 和徳 財務大臣政務官 代理出席)
 遠 山  敦 子文部科学大臣
(欠)坂 口   力厚生労働大臣
(※鴨下 一郎 厚生労働副大臣 代理出席)
(欠)大 島  理 森農林水産大臣
(※北村 直人 農林水産副大臣 代理出席)
 扇    千 景国土交通大臣
(欠)鈴 木  俊 一環境大臣
(※望月 義夫 環境大臣政務官 代理出席)
 谷 垣  禎 一国家公安委員会委員長
産業再生機構(仮称)担当大臣
(欠)石 破   茂防衛庁長官
(※小島 敏男 防衛庁長官政務官 代理出席)
 竹 中  平 蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣
(欠)石 原  伸 晃行政改革・規制改革担当大臣
(欠)鴻 池  祥 肇防災担当大臣
   
 石 原  邦 夫東京海上火災保険会社代表取締役社長
 出 井  伸 之ソニー株式会社会長兼CEO
 大 歳  卓 麻日本アイ・ビー・エム株式会社代表取締役社長
 沢 田  秀 男横須賀市長
 鈴 木  幸 一株式会社インターネットイニシアティブ社長
(欠)南 場  智 子株式会社ディー・エヌ・エー代表取締役
 村 井   純慶應義塾大学環境情報学部教授
 和 田  紀 夫日本電信電話株式会社代表取締役社長
   
上記の他、以下が出席。
 安 倍  晋 三内閣官房副長官(政務、衆)
 古 川  貞二郎内閣官房副長官(事務)
 宮 内  義 彦総合規制改革会議議長
 竹 島  一 彦公正取引委員会委員長