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第29回IT戦略本部 議事録


 

1.日 時:平成17年2月24日(木)17時30分〜18時30分

2.場 所:内閣総理大臣官邸大会議室

3.出席者:[別紙]

4.会議の模様



(1)開会

【棚橋IT担当大臣】 ただいまから、IT戦略本部第29回会合を開催する。本日は、御多忙のところ御参集いただき、誠にありがとうございます。
(2)「IT政策パッケージ-2005」について
 本日の議題は、「IT政策パッケージ−2005」についてである。
 昨年12月に行われた前回のIT戦略本部においては、2005年に世界最先端のIT国家となるという目標に向けて、更に一段と取り組みを強化すべき分野も残されており、これから1年間、具体的な施策を重点的、集中的に実施し、ラストスパートをかけていく必要があるとされたところである。
 その後、この総仕上げとして重点的に推進すべき施策について、関係各府省の御協力の下、精力的にとりまとめ作業を進めてきた。また、1月24日には、有識者会合を開催し、議論を深めていただいたところである。
 本日は、これまでIT戦略本部や有識者会合でいただいた御意見等を踏まえ、国民が身近にITの利便性を実感するとともに、ITがもたらす問題点を克服するための施策について、利用者視点を重視した形でとりまとめた「IT政策パッケージ−2005(案)」を御提示する。この案は、本日御議論いただいた後、本部決定をしたいと思う。それでは、私の方からまず簡単に御説明をさせていただく。
 資料2が案の本体であるが、概要ということで、資料1に基づいて簡単に御説明をさせていただきたいと思う。
 1枚おめくりいただいて、1ページ目である。我が国のIT戦略について、e−Japan戦略、e−Japan戦略II等を作成して、官民一体でIT戦略を推進してきたが、目標年である2005年を迎え、世界最先端のIT国家に向けたラストスパートとして、「IT政策パッケージ−2005」を策定するということを記載している。
 1枚おめくりいただき、2ページ目である。
 IT政策パッケージ−2005作成の考え方であるが、今回の政策パッケージは特に利用者の視点を重視して、ITの利用・活用の一層の促進、ITがもたらす問題点の克服、この2本柱で構成している。国民の身近な分野での取り組みを強化するため、ここの下の方にある丸い分野、8つであるが、行政サービス、医療、教育などの8分野を取り上げて、重点的に推進してまいりたいと思っている。
 もう一枚おめくりいただき、3ページ目である。
 上段のところが行政サービスであり、利用者本位の行政サービスという観点から、ほぼすべての手続が電子申請が可能となっているが、利用実績がまだ低い。また、十分に利用されていないということから、特に利用頻度の高い手続き、具体的には登記や国税などについて、添付書類のオンライン化の徹底、あるいはオンライン手数料の低減に向けた見直しを行うなど、利便性を向上するという観点から記載している。
 それから、府省共通システム整備等を効率的に実行するために必要な予算上の措置について、来年度予算要求に向けて検討してまいりたい。
 更に、輸出入・港湾手続きについては、統一オンライン申請様式を11月までに導入する。
 4月より、官報をインターネットからダウンロードして印刷ができるようにし、オンライン官報の情報提供機能を充実する。
 更に、電子自治体を推進するため、先進的な電子自治体の公表を通じた成功事例の共有、あるいは国民が利便性を実感できる分野であるので、政府一丸となった取り組みを強化する必要性等について記載している。
 同じ3ページの下段が医療である。
 安全・安心で高度な医療という観点から、医療のIT化は設定した目標に比べて進捗が大幅に遅れているので、インセンティブを中心に新しい施策を盛り込みたいと思う。
 医療のIT化全般を効果的・継続的に推進するために、医療のIT化について診療報酬の在り方について検討。電子レセプトと電子カルテの推進がコアとなると考えている。
 電子レセプトについては、インセンティブを検討するとともに、医療機関から保険者まで一貫した電子データによる診療報酬請求を実現。
 電子カルテについては、機能やデータフォーマットを標準化し、医療機関間での電子カルテの相互運用を実現。
 更には、医療のIT化は国民にとって最も身近で、社会的にも非常に大きな効果が期待されるので、厚生労働省を中心に関係府省が目標を達成すべくしっかりと取り組むことが重要であるというようなことを記載している。
 1枚おめくりいただき、4ページである。
 教育・人材である。
 高度な教育と多様な学習スタイルという観点から、現在遅れている校内LANの整備について、地域の力を結集した教室のネットワーク化運動であるネットデイ、ネットの日への支援などの取り組みを強化するということを記載している。
 更には、インターネットの利用マナーなど情報モラル教育をモデル校で実施し、全国展開する。
 教育人材育成は、我が国が発展するための重要分野であるので、文部科学省を中心に関係府省の取り組みの強化が重要であるというようなことを記載している。
 同じ4ページの真ん中にある生活である。
 安全で便利な生活という観点から、ITがもたらす問題点の克服は本パッケージのもう一つの柱であり、フィッシングなど、IT化の進展に伴う新たな社会問題に対応するため、メーリングリスト等を活躍した各省連携体制を整備し、国民への周知を充実していく。
 また、新潟県中越地震等の反省を踏まえたデジタル防災無線などの緊急配備、トレーサビリティーシステムによるさらなる食の安全・安心の確保を記載している。
 同じ4ページの下段である電子商取引。
 高付加価値化による市場の創出・活性化という観点から、その総仕上げとして、阻害要因について総点検する、更に、大企業に比べて遅れている中小企業のIT化の促進を記載している。
 なお、e−文書法の4月施行に向けて政令を1月20日に公布したところであり、また、主務省令を全府省が3月中に公布する予定である。
 1枚おめくりいただいて、5ページである。
 情報セキュリティ・個人情報保護。
 安全・安心なIT利用環境という観点から記載している。本部でも御議論いただいたが、情報セキュリティの強化として「情報セキュリティ政策会議(仮称)」及び「国家情報セキュリティセンター(仮称)」を設立して、体制を強化する。
 4月1日に全面施行される個人情報保護法の周知徹底、情報窃盗に関する処罰の在り方の論点整理・検討ということを記載している。
 同じ5ページの中段が国際政策である。
 アジアを世界の情報ハブへという観点から、IT国際協力を関係府省の連携の下で総合的に推進するため、昨年9月の本部で決定された基本的考え方に基づき、重点的に取り組む対象分野、対象国を決定する。
 また、インド洋地域における津波早期警戒メカニズム構築に向けて積極的に貢献するということを記載している。
 最後に、同じ5ページの下段である、研究開発。
 次世代の知が生み出される社会という観点から、グローバルなIT社会を構築し、2006年以降も最先端であり続けるための布石として、研究開発を更に推進するということを記載している。
 以上が、概略である。
 それでは、これに基づいて、本部員の皆様方から自由に御議論、御討議をいただければと思うので、どうぞよろしくお願いする。
 どうぞ、南場本部員。

【南場代表取締役】 利用者の視点を中心にということでよくまとめられていると思いますが、今年がまさにラストスパートの年ということで、私もこれを拝見して幾つか感じるところがありました。
 まず、やはりITというのはツールにすぎないので、国民に対してどんなメリットを与えたいのかということを常に意識していかなければいけないわけですが、こうした紙に書いてしまうとツールの部分のみが前面に出てしまっているように感じます。特にラストスパートの1年ということもあって、その目的意識を忘れないような実施が必要ではないかと感じました。
 また、中小企業のところに関しては、IT経営応援隊による啓蒙活動をやっていきましょうというのがあるのですが、これは利用者の視点ということですが、どういう中小企業に御意見を聞かれてこうなったのでしょうか。
 私の認識では、中小企業は商売に有益となれば必死でITを使いこなしているのが現状だと思います。こういった施策というのが今も依然として強く求められているとすれば、どこの地域のどの業界でしょうか?十把一からげにせずに、どういった地方の、どういうたぐいの中小企業に対して、どうやって応援していくのかというところをもう少し詳細に考えて実施する必要があると感じた次第です。
 あとは、全般的にコストの観点が議論から抜けがちですが、非常に重要だと思っています。例えば行政サービスの申請システムのところで、24時間365 日ノンストップで稼働するシステムを作ろうというのがあります。勿論、そこにはコスト意識を忘れずにという記載もしていただいたのですが、サービス運営をしている立場で申し上げると、ノンストップというのをコミットした途端に大変なコストがかかってしまうものです。
 例えば、車検などの手続も、本当に24時間ノンストップで利用可能でなければいけないのかどうかと。そのためにかかるコストと、あるいは、ときどき止まるかもしれないけれども、大体24時間、大体ノンストップということでよければ、幾らコストが削減できるんですという選択肢を国民に提示して議論して選んでいただくというような姿勢も必要ではないでしょうか。今回、そういった意味で、コストという記載を入れていただいたところはありがたいですが、全般的にもっとコストとセットで議論する姿勢を徹底するべきだと思います。
 更に、私はこの会議には初参加で、ちょうど丸2年になるので、恐らく本日が今回の任期の最後の会議になるのではないかと思いますが、この会議の在り方について全般的に感じたこととして、極めて対話が少ない会議ということです。1人2分以内で何か言ってくださいという事前のメールが来まして、大体2分で順番にお話して終わるのですが、それで民間有識者の意見を聞いたというお墨付きを与えるということになるわけです。参加させて頂いた者として、もう少し本質的な議論を徹底的にする場にできたらと希望します。そのためには本質的議論に、内容的にも時間的にもしっかり取り組める委員の選定と、議論の仕方を見直す必要があるのではと感じましたので、最後に僭越ながら申し添えさせて頂きます。
 以上です。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 鈴木本部員、どうぞ。

【鈴木社長】 今日もちゃんと2分以内という確認のメールが来ましたので、2分以内に話します。私も長くこの世界にいるんですけれども、こういった利用が進んで、国がこうした施策で産業や社会のシステムを変えてくるというのはすばらしいと思うが、危惧しているのは、インターネットはソフトウェアであるという基本認識に欠けているのではないか。アメリカの名のある起業家は、大方、ソフトウェアで新しいコンセプトやプロダクトで世界を変えて来た人達である。その点、日本は世界を変えてきた技術もITの分野では提示できなかったし、そういった教育もなかったような気がする。
 やはり、世界を変えるのは技術だということが、あるいはプロダクトであって、それがマイクロソフトだったり、最近ではアドビとかである。日本の場合、ソフトウェアという本質的なところでサービス業しかない。その意味で、自分の技術なりコンセプトで世界を変えるというような志を持った若い人をつくれるような環境というか、そういった空間ができないというところが、次に結び付く一番重要な要素なのではないかと。
 日本にもマネーゲームをやっているIT産業があるのでしょうが、1つも技術を出してこなかったということをシリアスに考えてみる必要があるのではないか。アメリカの新しい経営者の8割は、やはりソフトウェアでプロダクトをつくって、世界の人に使わせてきた。それが現在のインターネットなので、学校教育とか英語のライティングとか、いろいろ難しい問題があるかもしれないけれども、やはり技術で若い人たちが高い志を持って世界を変えていくという雰囲気、カルチャーをつくっていく必要があるということ。2分を過ぎてしまうが、インターネットというのは可能性が多いだけに、原点をよく認識すべきだと思う。
 もう一点は、インターネットの可能性は無限に広がっていくだけに、負の部分にどう対応していくかを考えなければいけない。そこをきちんと認識しながら進めていかなければいけない。私たちは性善説でやってきたけれども、現実は、悪いことをする人がたくさん出てきてしまって、それにどうやって対応するかという意味では、今までのインターネットと、今後、グローバルな意味での負の部分に対応しないといけない。これからプラスに行く前提として、そこに十分配慮するなり、対策をつくっていくということを是非やっていただきたいと思う。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 大歳本部員、どうぞ。

【大歳社長】 大変限られた時間に強力なパッケージをまとめていただいて、棚橋大臣並びにご関係の皆様のご尽力に敬意を表したい。
 まず、利用者の視点ということは、やはりすばらしいことだと思う。この政策パッケージを是非とも年内あるいは年度内に確実に実行していただきたい。ただ、まだ中に検討という表現でとどまっているものがあるのが若干気になって、是非、実行や決定というところまで持っていっていただきたい。
 もう一つは、国民から成果が見えやすい分野ということで、行政や、教育、医療などに焦点が当たっているのはすごくよいと思う。けれども、LANを張ったら終わり、テクノロジーを入れたら終わりで、仕事のやり方は変えない、教育の仕方は変えないのでは余り意味がないと思う。
 そういう意味で、例えば医療の場合ですと、前回、デモでご紹介したように、診療から手術等までのやり方を変えることとか、教育の現場ですと、恐らくやることを変えるところまで活用して、初めてテクノロジーの価値が本当に発揮できると思うので、これから将来に向かっては、行政にしても、医療にしても、教育にしても、業務のやり方、やることを変えるところまで是非踏み込んでいただくようお願いしたい。
 以上です。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 出井本部員、その後、沢田本部員、お願いしたい。

【出井会長】 一番初めからIT戦略本部に関わってきた者にとっては、よくここまで来たものだなという感慨が深い。南場さんは2分とおっしゃられたが、2分の力も合計すると結構大したものではないかと思う。ここまでいろいろな府省が本気になってやっていただけたということに関しては、本当に奇跡に近いことが起こったのではないかと思う。
 私は、1999年にコムデックスというPCのコンベンションでスピーチをして、アメリカが勝っているのはPCだけだけれども、ほかのところは日本が勝つぞというような話をした。そのほかのところとして、携帯があって、テレビがあって、あとゲーム機も発達するだろうし、次のイノベーションというのは日本からやるぞという話をしたのだが、結構、今、そういう時代が来ている。PCは、そのころは音や絵は扱えなかったのだが、今はハイディフィニションな編集をPCの上でできるようになったし、電話もそのころは"もしもし、はいはい"といった音声しか行かなかったのが、今はリッチコンテンツも扱えるようになり、音楽をダウンロードしたり、ネット証券で株を買ったりする人がこれだけいるということを見ても、劇的に世の中の人の生活が変わってきていると思う。
 その利活用を推進しているのは、日本の個人、特に若い世代であって、その結果ものすごく世の中が変わったのだが、もっと進んでいい部分もある。例えば、韓国や中国はオンラインゲームがかなり普及しているが、日本でもゲーム機がもっとネットで使われるようになるだろうし、それから、テレビでは、フラット化が進んだが、相変わらず放送と通信の融合という問題もあって、ライブドアとニッポン放送の件も基本的にはそこが問題なのであって、実際問題として今後必然的に起こっていくのだと思う。
日本はハードウェアの価値という点で、一生懸命イノベーションを世界で起こしているが、やはりイノベーションというのは非常に重要な意味を持つ。次の世代に関しては、例えば、ソニーは、IBMさんと東芝さんと、次世代のCPUの開発にそれぞれ相当な投資をして、もうそろそろというところまで来ていて、それに関しては非常に注目を浴びている。日本の技術というのは、そういう面では次の世代、例えば、今のPCや、携帯や、テレビや、ゲームといったものの次の世代の開発にほとんど手がかかるところまで来ていて、そういうものが爆発する力というのは日本が持っていると思う。
 それらをベースとして、この日本が先進的な用途の活用、今、ここにまとめていただいたのは、かなりまとまっていると思うが、さらにこの次というものに対してもかなり夢が出てきているのではないかと思うので、是非、頑張り続けていきたいと思う。
 以上です。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 それでは、沢田本部員、どうぞ。

【沢田市長】 ラストスパートということで、これまで以上に大変具体的かつ積極的な政策パッケージ案となっていて、大いに評価するものである。
 実施に当たって2点だけ意見を申し述べたいと思う。
 1つは、国民がITの便利さを実感できる上で、地方自治体のサービスが占める割合は非常に大きいと思う。それだけに我々自治体の責任も大きいが、これもこれまで以上に努力しなければいけないと思っている。
 そのためには、3つのポイントがあると思う。
 1つは、市民のみんなにパソコンのインターネットで役所へアクセスしてほしいと言っても、それは困難ですから、電話、携帯電話等で問い合わせをするというような身近な道具で使えること。
 2つ目は、簡単な操作でできること。
 3つ目は、安全であることが大事であること。言うまでもないことであるが。
 本案は、こうしたものに配慮していただいたものと思うが、各府省や地方自治体の足並みがそろうように一層の御配慮を願いたいと思っている。
 当面、地方自治体として一番住民にITの便利さを実感してもらえるものの1つとして電子申請という手続がある。
 もう一つは、コールセンターである。民間企業ではコールセンターは当たり前のことだけれども、地方自治体の場合にはまだまだである。1か所に電話をすれば、大体私どもの調査によると8割方はそこで答えが出てしまうということで、そういうコールセンターを多くの自治体がやるということになれば、ITを意識しないで済むサービス、自治体の側はITで装備するが、住民の方は直接的にはITを意識しないで済む。しかし、そういう便利さは実はITの効果なんだというように感じてもらえるような、そういうことをやっていく必要があると、そのように思っている。
 時間の関係であれですが、もう一点は、いろいろお金がかかるのは事実である。横須賀市の場合もITの関係で年間40億円いろいろな意味でお金を投じているが、できる限りお金をかけずにいろんなものを実現すべきであると思っている。
 こうした点について、更にいろんなノウハウの開発を共有していきたいと思っているし、国の方でもいろいろ御指導なり、御支援をお願いしたいと思う。
 以上です。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 宮内会長、どうぞお願いする。

【宮内会長】 まず、ただいま御説明いただいた「IT政策パッケージ−2005」であるが、これはこれまでここで随分議論をして、何年もかけた中ででき上がった政策の具体的な実施ということであるから、一番重要なのは、これが確実に行われるということではないかということで、是非御努力をお願いしたいと思うわけである。
 それから、その中で、例えば医療分野で3ページに書かれているけれども、非常に重要だと思うけれども、医療分野でIT化というと、一番最初レセプト、それからカルテと、こういうものの電子化が医療改革の第一歩だと思う。
 そういう意味で、前回も申し上げたけれども、これがどこまで行っているかということを考えると、例えば平成13年12月に厚生労働省が定めた目標、これは保健医療分野の情報化に向けたグランドデザインという目標をおつくりなったけれども、そのときのレセプトのIT化の目標としまして、16年度末というと3月末であるが、ここで50%。それから、2年先の18年度で70%という目標をお定めになった。しかし実は去年の10月、3か月前の実施状況というのは、まだ13.2%ということであるから、16年度3月末の50%というのは絶対に不可能であるということで、各省庁がおつくりになったものが、こういう形で未達ということになると、これは非常に残念な結果になると。
 したがって、前回は、たしか麻生大臣から、そういう場合、インセンティブの付与など、目標が確実に達成されるよう努力されたいという御発言をいただいた。
 そういうことを受けて、ここで診療報酬の在り方の検討、インセンティブの検討ということで、本年度に決定、結論ということになっているわけである。けれども、例えば、診療報酬の在り方の検討ということになると、これはIT戦略本部で検討することではなく、厚生労働省でお願いする。そうすると、これは中医協で検討して結論を出してもらわないといけないと。診療報酬の問題になると中医協に行ってしまうということで、非常に時間がかかる。そうなると、いまやっておられる中医協の改革、これは尾辻大臣がここにおられるけれども、尾辻大臣のイニシャティブで御検討いただくということで、その成果が大いに期待されるわけである。ITといいながら、そういう長いプロセスを経ないとITまで戻ってこないということである。
 そういう意味で、やはりITという技術だけが行くのではなく、各府省庁の仕事の在り方とか、また思い切った診療報酬の在り方、インセンティブの検討ということについても、きっちりとおやりいただく、あるいはある意味では期限を定めた義務化というようなことまで含めて、電子化にどうしても行かざるを得ない形に持っていくことが非常に重要ではないかというふうに思っている。
 以上である。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。今までの御指摘の中で幾つかあったが、中小企業については、後ほど経済産業副大臣から御発言があり、また、今、宮内会長から御指摘をいただいた件については、医療の情報化について、厚生労働大臣から御発言があるので、また一括して議事を進めたいと思う。
 他に本部員の皆様方から御発言はございますか。
 どうぞ、和田本部員お願いする。

【和田社長】 もう皆さん方がおっしゃられていることと同じことになるかもしれないが、大変中身のある政策をアクセルを踏んで2005年中に片づけようという、それは非常にすごい意気込みだと思うけれども、皆さん方御指摘のように、技術開発だけではなくて、やはり利害相反するものをどう折り合いつけるかとか、あるいは人材をどう確保していくかとか、あるいは資金的手当をどうするのかとか、あるいは先ほど御指摘のあった、マイナスの部分がたくさん出てくるので、それをどう克服していくのかと。
 言わば、ハイテクノロジーというのではなくて、非常に力仕事的なところがたくさん顕在化してくると思う。
 今、宮内会長の方からもおっしゃられたような問題も含めて、したがって、2005年中にという意気込みは、それはそれとして、やはり2005年以降に着実につなげていくための評価分析等マイルストーンというものをきちんとつくり上げてつなげていくということでないと、上滑りで、建前上やりましたよと言うけれども、実際は非常に使い勝手が悪いというか、中途半端になってしまい機能しないということになると、なんだということになると思うので、その辺、私どもも十分注意したいと思っているけれども、よろしくお願いしたいと思う。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 村井本部員、お願いする。

【村井教授】 皆さんのおっしゃっていることがそのとおりだと思う。私も最初から関わらせていただいて、このラストスパートについて考えるときに重要だと思うことがあります。ちょうど今週京都で開催されているAPRICOT2005(インターネットの技術面・利用面で既に世界の最先端に達したアジアを舞台にインターネット社会の動向を探るアジア・太平洋地域では最高峰に位置する国際会議)でもいろいろな方と話をし感を強めましたが、やはりIT基本法の中で全ての国民がデジタル情報をきちんと使えるようにしようということから出発して、日本の環境がとてもよくなったということです。そして、先ほどお話があったような各分野の皆様がそれぞれのエリアで使うようになり、その結果、実際に使っているからこそネガティブな部分だとか、困っていることに遭遇してくる。
 世界中の状況を見ていると、一番最初に新しい課題に遭遇するというのもやはり先頭ランナーだからこそである。イバラの道を切り開いていくときは傷が付く。そこを進んでいるのが、今の日本のITの状況なのだと、そこまで来たということだと思う。だから、ネガティブな話、ダークな話というのは出るのだろうけれども、それを解くことができるのも先頭ランナーのアドバンテージであるから、それによって世界に大きな貢献をしていくというビジョンをここで立てられるということだと思う。
 そういう意味では、評価専門調査会がきちんとあり、継続的に議論を進めてきたという方法論は、評価の対象だと思う。この中で、今、申し上げたような力ができてきたということを私は素直に評価したい。また、本当の道を切り開くフロンティアとしての位置づけに来たという中での未来に対するプランを、もう少し経ってからしっかりつくることが非常に重要であると思った。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 他に御発言はいかがか。
 それでは、本部員の先生方からの御発言は一巡したので、ここで、まず麻生総務大臣から御発言をいただきたいと思う。

【総務大臣】 世界最先端のIT国家という話で、先ほど出井本部員からお話があったように、4年前でしたか、政調会長になって、あのときにここまで来るという予測は正直なかった。まず、すさまじい抵抗は、行政手続オンライン化をと、これができるとは正直思っていなかったし、そこに座っている当時の竹島官房副長官補の最後の一言で最終的には進むことになったけれども、恫喝に近いようなやり方で行かなければ進まなかったから、それは間違いなく、私もよく進んだ点は評価されてしかるべきだと思う。それが1点である。
 もう一点は、これだけされたものは、やはりもっとおれたちはこんなにやっているんだよという日本からの発信というのが極端にないと思う。ですから、これは間違いなく、おれたちこんなにやっているんだというのをもっと世界に発信されてしかるべき。 もう一点は、e−Japanの次に私どもu−Japanというのを考えて、高齢化社会は避けられませんので、少なくともICTを使って活力ある高齢化社会、ICTを使えば要介護者が納税者に変われるという現実というのが幾つもあるので、そういったもので計画をu−Japanとして私は持ち出しているので、新しい戦略を考えていくに当たって、2005年以降の話になるでしょうけれども、9月に紹介させていただいたけれども、次回までにきちんとしたプランを提出させていただきたいと思う。
 以上である。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 保坂経済産業副大臣から御発言をいただきたい。

【経済産業副大臣】 経済産業副大臣の保坂でございます。先ほど、南場本部員からお話があった中小企業のIT活用について、私の方で御答弁させていただきたいと思う。
 御案内のとおり、中小企業のベンチャーは、進んでITの活用はやっているけれども、全体的にはなかなか取り組みが進まないというのが実態であった。それで、商工会議所や商工会連合会、いろいろと協調して、投資減税なんかを活用して、大いに個人の企業や、あるいは地域や、業種別でやってきたけれども、現在、更にスキルアップさせて、全国に経済産業局がありますから、その中の約九か所ぐらいでチームをつくり、現実に中小企業の方々の生の声を聞きながら、寛容的なプログラムを、今、作成中である。これができてきますと、恐らくどこの中小企業、あるいはどういう業種でも、どういう地域でも活用できるようになるものと、私たちは確信をもって、今、努力中でありますので御理解賜わりたいと思う。
 それから、ただいま決定していただけると思う、この2005年のパッケージであるけれども、そういう意味を含めて、我々としては、IT戦略の上で世界最先端を目指すという意味では、ラストスパート作戦としては非常に重要であるので、これらを生かして、勿論中小企業のみならず頑張ってまいりたいと思う。
 我々の経済産業省としては、一層広範囲の分野で取り組みを強化してまいるけれども、取り分け今2つの点をお話申し上げたいと思う。
 1つは、まず、IT人材の育成である。これについては、我が国のソフトウェアやITサービス産業の競争力強化、あるいは情報セキュリティの向上、こういうものを進めていく観点からもOSS、Open Source Softwareの活用に特に焦点を当てていきたいと、このように考えている。
 2点であるが、先ほども御指摘があったフィッシングであるけれども、これは昨年の12月に国内でも初めて確認されたのであるが、インターネット上のオレオレ詐欺といいましょうか、非常に巧妙である。御案内のとおり、フィッシングというのは釣りのフィッシングだけではなくて、ソフィスティケートと申しましょうか、老獪とかそういう意味の造語でございまして、このフィッシングの頭はPhiである。 この巧妙なやり方で、カード会社や、あるいは銀行を名乗って、氏名や、パスワードや、あるいはカードナンバーを聞き取るために、自ら設けたホームページに呼び込むわけである。それで、認証だとか、本人の確認だとか称して聞き取るわけである。それで犯罪を現実的に起こすというようなことがあり、そこで中川経済産業大臣が音頭を取って、総務省や、あるいは関係省庁と協力をして、勉強会を立ち上げた。
 3月1日ごろを目途に協議会を立ち上げる。そして具体的な対策をここで検討をしていく予定であるので、是非関係者の皆さんの御協力、また省庁や地方自治体の御協力を仰ぎたいと思っている。
 以上である。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 医療の情報化について、尾辻厚生労働大臣より御発言いただきたい。

【厚生労働大臣】 医療分野のIT化というのは、率直に申し上げて難しい問題があることも事実である。早い話がレセプトであるけれども、今どこの病院だってコンピュータシステム化されておるわけである。ただ、そのシステムがばらばらであるために、全体電算処理システムにどうつなぐかという、非常に難しい問題があるといったようなことである。そのために、先ほどのお話にもあったけれども、目標の数字から随分遅れておる。これは、しかしそんな言い訳をしているわけにはいかないから、全力を挙げて追い付くべく努力をしたいと思う。
 その中で、中医協の改革のお話も出たけれども、これはもうこれで改めてしっかりやることだけは申し上げておく。しかし、その中医協の改革を待たなくてもやれることも、私はあると思っているし、今日も事務方には指示したこともあるので、そうしたことを全部組み合わせながらしっかりと取り組んでまいりますということを、改めて申し上げたいと思う。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 続いて、教育の情報化について、塩谷文部科学副大臣より御発言いただきたい。

【文部科学副大臣】 文部科学副大臣の塩谷でございます。文部科学省としても、これまでのe−Japan戦略に基づいて、教育の情報化に努力をしてまいった次第であるが、特に学校の情報化については、目標に向かって努力する中で、大変厳しい状況があるわけである。予算面とかいろんな環境から、これがなかなか達成されてないという現状において、2005年のラストスパートに向けてしっかりとまた推進をしてまいりたいと思っている。
 今、申し上げた学校のIT整備、あるいはLANの状況について、特に地域間隔差もあるので、そういった地方自治体の問題もあると思うので、そこら辺もしっかりと対応しながら、この学校の情報化に向けて努力をしてまいりたいと思っている。
 また、教員についてのIT指導力の向上を図る施策も推進していくところであって、教育現場において子どもたちの学習意欲を高めたり、また学力の向上に役立てていくことが期待をされている。
 一方で、インターネットや携帯電話が普及し、人間関係の希薄化等の陰の部分の問題が指摘されている。いろんな犯罪も起こっているし、そういった問題もしっかりと踏まえながら、前回のIT戦略本部において中山大臣より御説明申し上げたが、今後更に子どもたちの健全な育成のために、情報社会におけるモラルやマナーの育成についての取り組みを充実させていく予定である。
 文部科学省においては、今回の「IT政策パッケージ−2005」に盛り込まれた政策を着実に実施に移し、また情報化の光と陰の両面を十分に認識しながら、将来を担うひとづくりという観点から、新しい時代にふさわしい教育を実現してまいりたいと思っておるところである。
 以上である。

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。
 時間は押してきているが、特にまた御発言、御意見ございましたら、御願いしたい。
 それでは、そろそろとりまとめの方向で御議論をさせていただきたいと思うが、まずそれぞれの本部員の先生から、大変御熱心な御討議をいただいて、ありがとうございました。
 ちなみに、南場本部員からお話があった、365 日24時間インターネットで受け付けるという点について、コストもきちんとという御指摘、これもまたきちんと受け止めてまいりたいと思っている。ただ、また本部員重々御承知であるが、インターネットで受け付けるというのが基本であって、処理は翌日回しということも含めて御議論をしてまいりたいと思う。
 本部員の皆様方からの大体の意見を集約すると、基本的には利用者本位という視点はよいのではないかと。ただ、何よりも負の側面にもきちんと目線を当てながら、これをきちんと実行することが大事であるという御指摘であったのではないかと思う。負の側面については、私が就任させていただいてからも、情報セキュリティ政策会議、あるいは国家情報セキュリティセンターの設立、あるいは明日であるが、フィッシング等のこういったインターネットを使った新たな犯罪に対して、クイックレスポンスで対応できるような、仮称であるが「IT安心会議」というのを設ける予定であり、そういったことも含めて負の側面にきちんと対応しながら、このパッケージをきちんと実現できるようにしていきたい。
 私も、麻生大臣の先ほどのお話のように、各関係府省に強く要請してまいりたいと思うので、また本部員の皆様方の御指導と御列席の閣僚を始め、各府省の代表の皆様方の御指導をいただければと思っている。 それでは「IT政策パッケージ−2005」について、今まで御意見をいただいたが、おおむね内容については御了解をいただいたと思うので、詳細な表現ぶりの訂正等も含めてこの方向で本部決定とさせていただき、多少の語句修正等は、大変恐縮であるが、私において適切に対応させていただくということで御了承いただくということで、よろしいか。
              (「異議なし」と声あり)

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。それでは、そのように取り運ばさせていただきたいと思う。
 皆様方のお陰で精力的に御議論をいただき、「IT政策パッケージ−2005」をとりまとめることができて、本当にありがとうございます。早急に実行して、「e−Japan重点計画−2004」の確実な実施と併せて、ITの利活用を一層進め、何よりも国民の目線に立って、国民がITによる恩恵を実感できる社会の実現に向けて取り組んでまいりたいと思う。
 それでは、この後、現在、村井本部員が中心となって取り組んでいる、アジア広域インターネットを活用した、インド洋大津波に関する国際シンポジウムが現在開催中であるので、本日はこの国際シンポジウムに官邸から参加したいと思っている。
 それでは、まず村井本部員、よろしくお願いしたい。
 プレスが入室いたしますので、少しだけお待ちください。
               (報道関係者入室)

【村井教授】 御案内いただいたように、今、背景ではアジアの大学が連携して津波に関するシンポジウムを進行中ですが、この連携はインターネットで実現されているものです。
 まず、このような教育と人材とインターネットの関係ですが、ITの貢献は大変進んでいます。私どもの大学院に入学して、すぐに出産をされ、遠隔から自宅で育児をしながら授業を受けて学位を取られた方もいます。
 そういう意味では、学校に行くのが勿論基本で授業に出席しないのもまずいけれども、しかしながら、これだけブロードバンドが国中に普及すると、出席できないときでも困らないようにするということが可能になったということなのです。
授業などでは映像や音声が必須となるけれども、そういうシステムを今ここにあるこの小さなパソコンと普通の民製のビデオカメラで、普段皆さんの見ている映像よりもきれいなクオリティで配信できる。こういう技術ももう簡単なパソコンのソフトウェアでできるようになっている。この技術も、実は日本の技術でして、私どもの学生がつくったものです。彼は今は出井さんのところに就職しています。とにかくこういう形で、採点をしたり、レポートを出したり、そういう大学における普段の活動が大体インターネットでできるようになった。
 このアジアに関しては、前回のデモの機会にも一度見ていただいたと思いますが、今の映像の技術や衛星インターネット技術などを使って各国の大学同士で連携することにより、日本でブロードバンドができると誰もが大学に参加できるのと同じで、今度はアジアの大学がみんなで参加できるということになる。今回の場合、インドネシアのアチェの大学では、今わかっている教授だけで113名の方が犠牲になり(88名死亡、25名行方不明)、そのうちの7名は日本で学位を取られた先生方です。大変な被害を受けられた中でインターネットの環境が復活するのは通常もう少し時間がかかるのですが、113 名の先生方が亡くなっている影響は大きく、授業を共有することにより大学の復活を進めていくためにもこのITの環境は大変重要になってくる。
 このような状況でどのように力を合わせていくかということを考えると、津波というのは日本の言葉であるから知識は日本に一番あるはずで、知識があるとしたら、日本の大学の役割は大きいはずです。そこで、日本をはじめアジア各国の大学の人が力を合わせてそれをつくっていくのが当然だろうというのがこのシンポジウムです。
 というわけで、この技術は日本の技術を使ったものです。
 こういう映像の技術も使って、ここ官邸からシンポジウムをやっている慶應大学の三田までは高速のインターネットでつながっていて、そしてアジアへはこの衛星の技術でつながっているが、いずれも日本発の国際標準技術です。
 このような技術と背景で今日のシンポジウムをやっており、今はプログラムの真ん中あたりです。大体アジアと授業をやるときには、リアルタイムで2時間くらい遅れてやるとちょうどいい。時差がそのくらいであるから、私たちにとっての放課後6時から授業をやると、アジアにちょうど授業が共有できるというやり方もしている。
 今ちょっとつないでみることできますか。
 今、三田で各国、それから東北大学を含めて、この津波に対してアジアはどういうことができるのかということのシンポジウムを進行しているところですけれども、その司会は、金子先生にやっていただいて、その映像をお見せしたいと思います。後ろの方にアジアの学生さんたちの姿が見えて、先生方の中には津波の専門家の方もいまして、今、金子先生のプレゼンテーションをやり、皆さんが参加しているというところです。
 慶應大学とこの官邸の間は、世界中どこでも自由につながるということであるから、今日はこの官邸もブロードバンドでインターネットにつながり、先ほどご説明した技術を使って参加してみたいと思います。
 小泉総理、こちらへいらして、このシンポジウムに参加していただくということをお願いしてよろしいでしょうか。

【内閣総理大臣】 どことつながっているんですか。

【村井教授】 このスクリーンの上に見えているのが慶應義塾大学三田キャンパスの会場です。右下が東北大学で、あとはアジアの各国の大学、インドネシア、プーケットのあるタイの方たちにも参加していただいています。

【内閣総理大臣】 あそこにいるのは金子先生ですね。

【村井教授】 はい。金子先生がいらっしゃいます。
 金子先生。

【金子先生】 はい。IT戦略本部の皆様、小泉首相、こんにちは、こちらは慶應大学です。今日は、去年の年末起こった、大変大きなアジアの大災害から何を学ぶかということ、そして大学として何ができるかということを、タイとインドネシア、そして慶應大学と東北大学を結んで、いろいろな現地の話をこれから聞こうというところでございますけれども、そのアジアの方々に、もしできたら何かメッセージをいただけたらと思います。

【内閣総理大臣】 アジアの皆さん、聞こえますか。ここは日本の総理大臣官邸です。私は、総理大臣の小泉です。皆さんとこうしてインターネットを活用して、津波対策について国際会議ができるというのは、実にすばらしいことだと思います。
 これはまさにインターネットを活用した遠隔教育ですね。これからも、村井先生は熱心ですけれども、ITを活用した遠隔教育をどしどし進めていっていただきたいと思います。 日本は、もう過去数百年にわたって津波の被害を何回も受けています。それだけに、津波に対する対策については、世界のかなりの高い水準に行っていると思います。これから、この津波の被害の経験と、そして科学技術を生かして、津波対策について皆さんと一緒に国際会議を進めていきたいと思います。今日は本当に御苦労様でした。ありがとうございました。
 こうして皆さんと一緒に会議ができるなんて夢のようです。すばらしいです。(拍手)【村井教授】 どうもありがとうございました。こういったことが非常に気楽にできるようになるというのが、さっき申し上げたようなやはり環境が整ってくるということだと思う。その中からいろいろな発想が、こういうふうに組み上げられていけばいいと。それから、アジアに対してもこういう発信もしているというふうにお考えいただいていいと思う。
 どうもありがとうございました。

【村井教授】 どうもありがとうございました。こういったことが非常に気楽にできるようになるというのが、さきほど申し上げたような環境が整ってくるということの意義なのです。その中からいろいろな発想が、こういうふうに組み上げられていくのはすばらしいことです。また、アジアに対して非常に重要な情報発信をしているというふうにもお考えいただいていいと思います。
 どうもありがとうございました。

(3)内閣総理大臣挨拶

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。それでは、予定の時間もまいりましたので、そろそろ本日の会合を閉会したいと思うが、ここで小泉総理より、締めくくりの御発言がございます。

【内閣総理大臣】 今日はいつものように、活発に有益な御意見をいただきました。今年は、世界最先端のIT国家になろうという、その実現の年です。森内閣に始まって、私の間にできるかなと思っておりましたけれども、皆さんの御協力と御努力によって、ようやくこれが実現可能だと。しかし、ITの世界はまさに日進月歩で、すさまじい競争が続いていると思います。最先端を走り続けるためには、これからもますます努力が必要だと思いますが、どうか今後とも皆様方の格段の御支援、御協力をお願いしたいと思います。これからも頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

(4)閉会

【棚橋IT担当大臣】 ありがとうございました。以上で本日のIT戦略本部を閉会したい。本日は、大変お忙しい中、ありがとうございました。



(別紙)

《 出席者名簿 》

 小 泉  純一郎内閣総理大臣
 棚 橋  泰 文情報通信技術(IT)担当大臣
内閣府特命担当大臣(科学技術政策・食品安全)
 細 田  博 之内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)
 麻 生  太 郎総務大臣
(欠)中 川  昭 一経済産業大臣
(欠)南 野  知惠子法務大臣・内閣府特命担当大臣(青少年育成及び少子化対策)
(欠)町 村  信 孝外務大臣
(欠)谷 垣  禎 一財務大臣
(※段本 幸男 財務大臣政務官 代理出席)
(欠)中 山  成 彬文部科学大臣
(※塩谷 立 文部科学副大臣 代理出席
  尾 辻  秀 久厚生労働大臣
 島 村  宜 伸農林水産大臣
(欠)北 側  一 雄国土交通大臣
(※蓮実 進 国土交通副大臣 代理出席)
(欠)小 池  百合子環境大臣・内閣府特命担当大臣 (沖縄及び北方対策)
(※能勢 和子 環境大臣政務官 代理出席)
 村 田  吉 隆国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・有事法制)
(欠)大 野  功 統防衛庁長官
(※北村 誠吾 防衛庁長官政務官 代理出席)
(欠)伊 藤  達 也内閣府特命担当大臣(金融)
(※七条 明 内閣副大臣 代理出席)
(欠)竹 中  平 蔵内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
(※西川 公也 内閣府副大臣 代理出席)
(欠)村 上  誠一郎内閣府特命担当大臣(規制改革・産業再生機構)
(欠)石 原  邦 夫東京海上日動火災保険株式会社代表取締役社長
 出 井  伸 之ソニー株式会社取締役代表執行役会長兼グループCEO
 大 歳  卓 麻日本アイ・ビー・エム株式会社代表取締役社長
 沢 田  秀 男横須賀市長
 鈴 木  幸 一株式会社インターネットイニシアティブ代表取締役社長
 南 場  智 子株式会社ディー・エヌ・エー代表取締役
 村 井   純 慶應義塾大学環境情報学部教授
 和 田  紀 夫日本電信電話株式会社代表取締役社長
上記の他、以下が出席。
 杉 浦  正 健内閣官房副長官(政務、衆)
 山 崎  正 昭内閣官房副長官(政務、参)
 二 橋  正 弘内閣官房副長官(事務)
 宮 内  義 彦規制改革・民間開放推進会議議長
 竹 島  一 彦公正取引委員会委員長