首相官邸 首相官邸 トップページ
首相官邸 カテゴリーなし
トップ会議一覧IT戦略本部開催状況 印刷用(PDF)

 

第40回IT戦略本部 議事録


1.日 時:平成19年4月5日(木)17時32分〜18時36分

2.場 所:内閣総理大臣官邸大会議室

3.出席者:[別紙]

4.会議の模様



(1)開会

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 それでは、ただいまから第40回IT戦略本部会合を開催いたします。本日は、お忙しい中、御参集いただきまして、ありがとうございました。
 本日の議題は、「情報セキュリティ政策について」、それから「IT新改革戦略評価専門調査会の2006年度報告書について」、そして「IT新改革戦略政策パッケージについて」でございます。
 なお、情報セキュリティ政策会議及び各府省情報化統括責任者、CIO連絡会議に関しまして、防衛庁の省への移行に伴い、構成員の規定を変更するため、本部長決定を一部改正する必要がございます。お手元の資料1と2のとおり改正をさせていただきたいと存じます。

(2)情報セキュリティ政策について

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 それでは、最初の議題は、「情報セキュリティ政策について」でございます。
 本日は、情報セキュリティ政策会議の活動状況につきまして、議長の塩崎内閣官房長官からご説明をお願いいたします。

【塩崎内閣官房長官】
 資料3というのを御覧をいただきたいと思います。
 情報セキュリティ政策につきましては、本IT戦略本部のもとに、情報セキュリティ政策会議を設置以降、約2年が過ぎました。この間、2008年度までの基本戦略となる「第一次情報セキュリティ基本計画」を定めたほか、政府機関がなすべき統一的な対策基準や官民連携による重要インフラ防護のための行動計画など、さまざまな対策の枠組みを定め、取り組みを進めてまいりました。
 現在は、2007年度の実施計画となる「セキュア・ジャパン2007」について、今月中にパブリックコメントを開始すべく策定作業を進めております。まとまり次第、本戦略本部にも御報告したいと存じます。
 また、情報セキュリティ対策の重要性が高まる中で、内閣官房の体制強化も図っております。専門知識の求められるこの分野については、従来から山口教授に情報セキュリティ補佐官として御活躍をいただいておりましたけれども、今回、篠田北陸先端科学技術大学院大学教授にも2人目の情報セキュリティ補佐官として、この3月から着任いただいております。ここでお時間をいただいて、一言御挨拶をいただきたいと思います。
  篠田さん。

【篠田情報セキュリティ補佐官】
 ただいま御紹介にあずかりました篠田でございます。私自身の力は極めて小さいのではございますけれども、内閣官房情報セキュリティセンターのスタッフの力を結集し、そして昨年度から兼務しております情報通信研究機構の研究センター長としての経験も生かしながら、政府、そしてひいては国全体のセキュリティ水準の底上げに尽力していく。そして、願わくば、セキュリティ水準の向上を通して、国全体の情報力というものの向上の一端を担えればと、そういうふうに考えております。どうぞよろしくお願いします。

(拍手)

【塩崎内閣官房長官】
 それでは、篠田補佐官、よろしくお願いをいたします。
 最後に、平成19年度におきまして、政府機関へのサイバー攻撃に対する政府横断的な情報収集、分析、情報共有の体制、GSOCと呼ぶようでありますが、を整えることとしており、先日事務レベルでの検討を開始いたしました。GSOCは、内閣官房と各省庁が予算面も含めて一体となって整備運用を行うものであり、各省庁の対策の強化、ひいては政府全体としての対応力の強化に極めて重要なものであります。各省庁におかれましては、趣旨をよく御理解をいただきまして、積極的に御協力いただくように、私からも強くお願いをいたします。
 以上でございます。

(3)IT新改革戦略評価専門調査会の2006年度報告書について

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 官房長官、ありがとうございました。
 それでは、次の議題に移りたいと存じます。次の議題は、「IT新改革戦略評価専門調査会2006年度報告書について」でございます。
 IT新改革戦略評価専門調査会では、IT新改革戦略に関する政府の取組状況に関して、民間の視点から評価を進めていただいているところでございますが、このたび、2006年度の報告書が取りまとめられました。本日は、渡辺会長から御報告をいただきたいと思います。

【渡辺IT新改革戦略評価専門調査会会長】
 トヨタ自動車の渡辺でございます。
 評価専門調査会の活動について、御報告を申し上げます。
 お手元の資料5として、2006年度報告書をお配りいたしておりますけれども、時間の関係上、資料4の活動報告を用いまして、概要を御説明したいと思います。
 まず、資料4の1枚おめくりいただきたいと思いますが、1ページを御覧ください。
 評価活動の経緯を申し上げます。右下に開催実績がありますように、第1回目を昨年の8月に開催して以来、精力的に会合を重ねてまいりましたが、今回は、年度の最終報告となります。
 2ページ目を御覧ください。評価活動の方針は、国民や利用者の視点に徹しまして、ITの構造改革力を最大限に引き出すという点を掲げまして取り組んでまいりました。下の段の今年度の主な活動でございますが、1つには現状の確認と課題の抽出、2つ目は医療と電子政府の重点評価、3つ目は個人認証基盤、そして4つ目が実感指標案の提示でございます。
 3ページを御覧いただきたいと思います。医療について、課題と解決の方向を記載してございます。
 第1のBPRという課題に対しましては、方向性のところに書いてございますとおり、診療報酬体系の簡素化、算定ルールの明確化、請求審査サイクルの見直し等、医療レセプトの請求・審査・支払、その業務全体の見直しをすべきということ。
 そして、第2の全体最適につきましては、責任部局の明確化と工程表を使った進行管理、3つ目の利用者視点という点では、国民、医療従事者、保険者等、利用者実感の調査の継続的な実施と分析などを解決の方向としてお示ししております。
 次の4ページを御覧いただきたいと思います。電子行政の課題と解決の方向でございます。
 第1の利用者視点に立った見える化と業務・サービス改革という課題につきましては、手続のワンストップ化、さらには引越し、結婚など、ライフイベントに沿った行政手続の実現。
 2つ目のIT・非ITの一体的改革と全体最適の推進という課題では、フロントオフィスとバックオフィスの業務改革と、連携強化による申請・届出手続の利便性の向上。
 3番目の共通基盤の整備・普及という点では、データフォーマットの統一、あるいは全国共通で利用可能な標準システムの構築などを解決の方向としてお示ししております。
 続いて、5ページ目を御覧いただきたいと思います。これは、実感指標案でございます。
 今年度は、医療と電子行政の両委員会でパイロット調査を行いました。絵にございますように、利用環境指標、そして成果指標に加えまして、実感指標を追加いたしました。下の段に実感指標例を表示しておりますけれども、来年度は、本格的な調査をしたいと考えております。
 6ページを御覧いただきたいと思います。個人認証基盤でございます。
 上段の問題意識でございますが、公的個人認証サービスは、オンライン申請に欠かせませんが、普及・利用が低迷しているという点及び「国民が自分の情報を適切に管理できる」ことをベースにしまして、利用者が真に求める認証基盤を構築すべきではないかという点でございます。そのために、下の段に記載しておりますように、認証のあり方について、府省が参照できるようにする必要があると存じます。その上で、普及への取り組みや国民の理解を得ていくことが肝要ではないかと思っております。これにつきましては、ぜひIT戦略本部で考えていただきたいところだと思っております。
 7ページを御覧いただきたいと思います。その他の13分野につきまして、課題を整理してみました。詳細は省略させていただきますが、来年度以降、本格的に評価をしてまいりたいと思っております。
 8ページを御覧いただきたいと思います。今後の取り組みとして、5項目挙げております。
 先ほど申し上げました全15分野について経年比較による評価を行うことや全体最適の追及、あるいは個人認証基盤など、重要な政策課題への取り組み、さらには評価指標の選定や評価プロセスの確立などについて、検討してまいりたいと考えております。
 戦略本部におかれましては、今回御指摘させていただいた点について、ぜひとも強いリーダーシップで取り組んでいただけるようにお願い申し上げて、私の報告を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

(4)IT新改革戦略 政策パッケージについて

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 どうも、渡辺会長はじめ、専門調査会の皆様の御尽力に感謝を申し上げます。ありがとうございました。
 議論は、最後に一括して行いたいと思いますので、引き続き、次の議題、「IT新改革戦略政策パッケージについて」に移ります。
 この政策パッケージにつきましては、前回の本部において、策定の了承をいただきました後、有識者本部員に、その具体的内容について精力的に御検討いただきました。その後、関係省庁の協力のもと、取りまとめ作業を進めてまいりました。
 まず私から「IT新改革戦略政策パッケージ(案)」を説明申し上げまして、これに続いて、先ほどの評価専門調査会の報告や政策パッケージ(案)を踏まえて、今後のIT戦略の重要分野の一つであります医療等のIT化の推進について、柳澤厚生労働大臣から御説明をいただき、その後、自由討議を行う予定にいたしております。
 なお、この政策パッケージ(案)は、本日御議論いただきました後、本部決定をしたいと思います。
 それでは、資料6と7ですけれども、6の概要の方に基づきまして、説明を申し上げます。
 まず1ページ目を御覧くださいませ。
 この政策パッケージは、構造改革の推進を超えて、社会経済におけるさらなる発展、飛躍を目指して、IT戦略の一層の推進を図るために策定するものでございます。具体的には、「IT新改革戦略」の加速につながり、改革や創造のエンジンとなる政策をIT戦略本部主導で推進するために、今後のIT政策に関する基本的な方向性を取りまとめました。
 2ページ目を御覧ください。この政策パッケージでは、@効率性・生産性向上と新価値の創出、A健全で安心できる社会の実現、B創造的発展基盤の整備、という3つの政策目標を掲げております。こうした目標を達成するための推進方策として、IT化の恩恵が国民に見えるように、国民に身近な分野で取組を強化。そして、全体最適の実現、非IT施策への切り込みなど、IT戦略本部主導で取組を推進。そして、国民や利用者の視点に徹した「見える化」による評価結果を次の政策に十分反映するといった事柄を掲げております。
 3ページ目を御覧ください。「いつでも、どこでも、誰でもITの恩恵を実感でき、真にあらゆる分野における創造的かつ活力ある発展が可能となる社会」の早期実現に向けて、先ほどの3つの政策目標のもとでIT戦略本部が主導して、重点的な取り組みを推進いたします。
 以下、各取り組みを簡潔に説明いたします。
 4ページ目を御覧ください。4ページ目は、飛躍的に簡素で便利、かつ効率的な行政サービスの実現に向けまして、国・地方の枠を超えた電子行政窓口サービスの展開を念頭に置き、さまざまな行政手続をワンストップで簡便に行える第2世代の電子行政サービス基盤の標準モデルを構築することを目指すものでございます。
 5ページ目を御覧ください。ここでは、社会インフラとしての電子タグ、それから電子商取引基盤の整備等を通じまして、企業経営をITによって最適化する企業の割合を世界のトップクラスの水準に引き上げるなど、物づくり、サービスなど、あらゆる産業分野や経済社会全体の生産性の向上を目指すものでございます。
 6ページ目を御覧ください。ここでは、経済成長の主要エンジンでありますICT産業を、成熟した国内市場に偏重した国内志向から飛躍的拡大を続けるグローバル市場を先導していく海外志向に向けまして誘導して、その国際競争力を強化するために、基本戦略の策定実施を図り、競争力強化の実現を目指すものです。
 7ページを御覧ください。健康情報の電子的な活用によりまして、個人自らによる管理・活用や医療機関間での情報連携。根拠に基づいた医療の提供を実現するための国民健康情報基盤を構築することを目指して、健診結果等の健康情報を個人が活用するとともに全国規模で収集・分析する仕組みを構築するものでございます。
 8ページを御覧ください。ここでは、医療機関や保険者等に個別管理されている情報を、希望する国民が自ら入手して管理できる「電子私書箱」を検討し、サービス開始を目指すとともに、この私書箱が生活をサポートする重要なツールとして利活用されることを目指すものでございます。
 9ページを御覧ください。ここでは、ITによって、車両への注意喚起や警報等の情報送信を行う安全運転支援システムを順次実用化しまして、交通事故死傷者数・交通事故件数の削減に資することを目指すものでございます。
 10ページ目を御覧ください。これは、出会い系サイトの被害者となる児童数の抜本的縮小等のための集中対策を実施して、ネット上の違法・有害情報に起因する被害児童数を大幅に縮小することを目指すものでございます。
 11ページ目を御覧ください。ここでは、ワーク・ライフ・バランスや再チャレンジを実現するために、ITを活用した勤務形態の弾力化、多様化を推進しまして、テレワーカーが就業者人口の2割を達成することを目指すものでございます。
 12ページ目を御覧ください。電子行政サービス等の本人認証が必要な場合も含めて、携帯端末により、ペーパーレス、キャッシュレスはもとより、多様なネットワークサービスを飛躍的に安全かつ簡易に利用可能となる世界最先端の次世代モバイル生活基盤の構築を目指すものでございます。
 13ページ目を御覧ください。ここでは、いつでもどこでも誰でも使えるブロードバンドネットワーク基盤の整備を図るとともに、産学官民の協働により、地域生活に密着した分野で先進的な取組モデルを構築しまして、地域の抱える諸課題の解決が図れるようなユビキタス・コミュニティの実現を目指すものでございます。
 14ページ目を御覧ください。ここでは、大学院等での実践教育の強化、それから産業側での構造改革、そして初等中等教育の改革等を総合的・集中的に実施することで、高い収益力・社会的地位によって集まってきた優秀な人材が収益・社会価値をさらに高めていくような「人材育成の好循環メカニズム」の形成を目指すものでございます。
 15ページ目を御覧ください。これは、重点的な取り組みごとの目標実現に向けた工程表をまとめたものでございます。大体何年にこういったことをということで、簡単にまとめてございます。
 16ページ目、最後でございますが、2007年以降の重要なIT政策の重要計画でございます「重点計画−2007」につきましては、政策パッケージの基本的な方向性を十分に踏まえて、選択と集中の原則のもとに策定する予定でございます。
 次回のIT戦略本部で御審議いただいた後に、パブリックコメントを踏まえて、本部決定を行いまして、今後の各省庁の予算要求に反映していただく予定でございます。
 私からの説明は、以上でございます。
 それでは、続きまして、厚生労働大臣からの説明をお願い申し上げます。

【柳澤厚生労働大臣】
 先ほど来、渡辺会長、それからまた高市大臣から私が所管致します医療関係等につきまして、IT化に向けたいろいろな御説明をいただいております。その関係で、私といたしましても、この自由討議に先立ちまして、一言御発言をお許し賜りたいと、このように思います。
 国民が安全、安心により、よりよいサービスを効率的に受けられる体制を構築するためには、医療・介護等の分野におけるIT化の推進が重要であることは論を待たないと考えております。このため、お手元に資料8をお配りいたしております。
 医療評価委員会の御議論も踏まえまして、今般、「医療・健康・介護・福祉分野の情報化グランドデザイン」というものを策定致しました。1ページの頭のところにそのことが触れて書いてございますけれども、そういうグランドデザインを策定したところでございます。
 このグランドデザインには、今回の政策パッケージにも盛り込まれております健診結果等の健康情報を希望する個人が電子的に活用できるようにする。あるいは統計的、疫学的分析を活用して、医療の標準化に役立てること等、IT化による将来の姿を描いているところでございます。そして、その実現に向けた具体的なアクションプランを示しておるわけでございます。このグランドデザインは、長期的に取り組むべき姿を描いておりまして、すべてがすぐに実現するというわけではございませんけれども、これに基づきまして、段階的に、また着実にIT化を進めていこうと考えております。
 3ページ目に、先ほど高市大臣の方の資料の8ページに示されました電子私書箱の点を中心として、どういうサービス、どういうインフォメーションが行き交うかということの基本的な構図を書かせていただいておりますけれども、こういうことで、年金の方はちょっと私どもの方は、右の端の方に少し小さく書いておりますけれども、いずれにいたしましても、こうした保険のサービス、あるいは年金のサービスを電子私書箱ということを、紫色のところですけれども、収集管理をして、希望する国民がそこから情報を受け取れて、活用できるようにいたしたいと、このように考えておるわけでございますが、もうお気づきのとおり、この情報は、体、健康についての情報と極めて高度な個人情報を扱うということでございますので、万全な個人情報保護対策を講じなければならないことは当然であろうと、このように考えているところでございます。
 それから、また特にIT化推進の柱として、健康ITカードというものを考えておりまして、それは資料の2ページ目に書いてございます。これの導入に向けて検討を行うということを考えております。
 これは、通常の健康保険証のIT化ということでございますか、希望をする個人に対しては、これにICを埋め込んで、情報の活用を順応にできるようにいたしたいと、このように考えております。
 なお、渡辺会長の評価専門調査会からは、BPR、ビジネスプロセス・リエンジニアリングということの徹底方につきまして、御意見をいただいたところでございます。できるだけ御指摘の方向で努力をいたしたいと考えておりますが、中には、影響を勘案して、十分に時間をとって検討をいたさなければならないものもあるというふうに考えておりまして、引き続き厚生労働省としては、これにつきましても鋭意、積極的に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
 以上でございます。

(5)自由討議

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまから自由討議に移りますが、本日御欠席の中村邦夫本部員、中村維夫本部員から資料11、12のとおり、資料提出がございます。
 それでは、ちょっと時間が押しておりますので、私の方から指名をさせていただきますので、お一人1分から最長2分を目標に御協力をお願いいたします。
 まずは、村井本部員からお願いいたします。

【村井有識者本部員】
 初めて1番手で話をさせていただきますが、今の情報セキュリティ政策会議、それから評価専門調査会というプロセスを経て、この政策パッケージがここまで固まってきたことは、大変心強いことだと思います。
 この政策パッケージは、今、御説明ありましたように、大体2010年を目途にして行う予定ですが、これから重点計画を進めるに当たって、2点だけ私から申し上げたいことがございます。
 1点目は、これは世界最先端のIT国家にするんだぞという気持ちで今までやってきたということです。現在までに、大体はそういうことができてきたのですが、これをさらに推し進めて、世界に貢献したり、アピールしたり、あるいは世界のリーダーシップをとるということをかなり意識して考える必要があると思っています。以前にも申しましたが、そうした中で、今まで地球を取り巻くITのケーブルは、日本列島が大体一番左側に位置していましたが、ようやくロシアとのケーブルにKDDとNTTがつながり、ちょうど地球をネックレスのように光ファイバーで包むことができるようになりました。これによって、日本がある意味でアジアとの入り口としての重要な役割を担うことになり、本当のネットワークを通して世界のリーダーシップをとるということが重要です。科学技術の分野、既にITERの準備などが始まっていますが、新しいエネルギーを作り出すという分野は、もはや情報や、ITなくしては進められません。さらに、航空宇宙開発、新しいメディア、高エネルギー、物流など、様々な場面で「ITの強い日本」「ITが貢献できる日本」という真のリーダーシップを発揮していく状況が整っている時期でもあり、このタイミングはとても大事なことだと思います。そういう国際的な基盤性、これが整った、ということが今私が申し上げたい1点目でございます。
 2点目は、実はIT戦略は当初から、ワールドカップ、それからITSの国際会議、先ほどの自動車です。名古屋で誘致をして、大変大きな国際会議となりました。それから愛知万博、このようなナショナルイベントのときに、ITの力をきちんと世界の人に見てもらおうという趣旨で議論しました。
 それで、ワールドカップの時にも、成田エクスプレス車内での高速インターネットの実現など、いろいろな形で、産学官で力を合わせて取り組みました。先ほどセキュリティの話がありましたが、Y2Kというインシデントを思い出していただくと、2000年のある時点に、コンピューターが壊れる可能性を想定しておりました。あの時は、まだ情報セキュリティ政策会議、情報セキュリティセンターができていませんでしたので、研究者や企業などそれぞれの分野で対応しました。このセキュリティセンターができた今でしたら、セキュリティに対して大変強く、各省庁、各分野を超えた力を発揮できたことだろうと思います。つまり、イベントドリブンのこの戦略の中における利用の仕方というのは大変効果があるだろうと考えます。来年にはサミットがあり、それから、オリンピックが北京でございます。北京ではオリンピック開催に向けて、名古屋でのITS国際会議での成果をはじめとするITS技術を導入する、という報道がもうなされております。
 それから、2011年にはアナログ停波、つまり放送の完全デジタル化が確定しており、これもナショナルイベントだと思います。こうしたことに対し、どのように各分野が力を合わせて取り組んでいくかということは、IT戦略がどのように実を結んでいるかを国民や世界にアピールする大きな機会であり大切な考え方であると思いますので、そのようなイベントを生かすという考えを盛り込んで、重点計画を考えていきたいと思っております。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございます。では、清原本部員、お願いします。

【清原有識者本部員】
 このたび、渡辺会長初め、評価専門調査会の皆様が医療と電子行政を重点的に評価していただいたことを反映して、IT新改革戦略の政策パッケージ(案)がまとまりました。御努力いただきました皆様に、本当に心から感謝を申し上げます。特に、そうした両方の報告書(案)について、基礎自治体の立場から3点意見を申し上げたいと思います。
 1点目は、今回の政策パッケージに、国、地方の包括的な電子行政サービスの実現ということが冒頭位置づけられたわけですが、三鷹市の場合、国民健康保険と介護保険の保険者でもあります。ですから、重点課題のもう一つである医療の制度の改革と、それからこの電子行政サービスというのは密接な関係があって基礎自治体でも展開しています。その中で、例えばレセプトの電子化という大きな課題解決に先立ちまして、平成19年度三鷹市はレセプトの画像処理システムの導入などを進めます。こうした基盤整備が19年度にできませんと、20年度の新たな健康診断の保険者としての実施などが円滑には進みません。私が気になりますのは、三鷹市は一生懸命努力いたしますけれども、自治体間で格差が起こってはいけません。評価専門調査会がBPRの改革を踏まえて全国共通で利用可能な標準システムの構築が重要であるということを明確に打ち出してくださったわけで、これが大変重要でございまして、私たちは自治体間の格差なく、どの自治体に住まわっている皆様も同様のサービスが享受できるために、この電子行政は進めていくべきだと思っておりますので、医療と電子行政を融合した取り組みの中で、このパッケージが生かされればよいというふうに思っております。
 2点目は、政府が進めていらっしゃる重点戦略というのがございます。高市大臣はイノベーション担当だけではなくて、少子化担当でもいらっしゃいますし、政府全体として、地球温暖化防止の取り組みについて、全世界にモデル的な展開をしようということで、今一生懸命御努力もされています。そうした中、例えば今回ワーク・ライフ・バランスの実現のためのテレワークの推進ということもパッケージの中で位置づけられたわけですが、少子化対策、子育て支援という観点、あるいは地球温暖化防止の省エネルギーの観点からもテレワークというものは、注目されるべき取り組みだというふうに思います。これは、もう20世紀から重要だと言われながら、なかなか定着しないわけですが、政府の重点戦略とIT戦略本部の戦略と結びつけた成果というものを示していくということが有効ではないかなと思います。
 3点目は、ユビキタスコミュニティということも政策パッケージに含めていただいて大変心強く思います。評価専門調査会が実感指標というのを示していただいたのですが、まさに、国民、市民の皆様からITのよさを実感していただくためには、地域での具体的な取り組みが評価されなければいけません。評価専門調査会で今後評価されるときに、基礎自治体と言いましょうか、自治体の地域のユビキタスコミュニティの中で、どう安全、安心、交通安全、あるいは産業振興等々が前進をして、そのことがどう実感されているかというような観点からも御評価いただければありがたいです。ユビキタスコミュニティというコンセプトは、私は国際的にも注目されるべき可能性を含んでおりますので、実感というところを重視した検証をよろしくお願いしたいと思います。
 以上、3点です。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございます。では、大山本部員、お願いいたします。

【大山有識者本部員】
 東工大の大山でございます。
 時間が余りないようですので、手短にお話ししたいと思います。
 最初に、医療等におけるIT化の推進につきましては、レセプトのオンライン化を初めとして、さまざまな計画が今回出てきています。これは非常に大きな前進であると高く評価するとともに、敬意を表したいと思います。私自身、20年来、医療関係の仕事をやってきましが、この数年の動きは、今までにない非常に迅速な動きができていると感じています。着実な実施を求めたいと思います。この中で、健康の話が主に出ていますが、国民から見ると、社会保障全般についても、さまざまな懸案事項があるとともに非常に関心の高いことが多くあると思います。その意味で、今日柳澤大臣がお出しいただいた紙の最後に、社会保障全般の話がでているので結構なのですが、ここまで広げていただきたいと思います。さらに全体最適という観点から見ると、電子政府、電子自治体、加えて教育分野も含めて、このような仕掛けがさらに進むようお考えいただきたいと思います。というのも、昨年の12月に私がここで提案させていただきました電子私書箱の話が今回政策パッケージの方で重点的な取り組みに取り入れていただいたということもありますが、これはまさしく従来の行政サービスや社会保障のサービスが国民の方を見る、シチズン・オリエンテッドという言い方を時々しますが、そこから今度は、国民視点、すなわち国民を中心にしたシチズン・セントリックの考え方に移っていくものであると思います。国民から見ると、電子行政、社会保障、それから教育分野と、この3つが重要な点になってくるので、ぜひこれらがうまく相互に協力できるような形で進めていただきたいと思います。もちろん私自身も提案させていただきましたので、最後まで、できる限りの努力をさせていただきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございます。上野本部員、お願いいたします。

【上野有識者本部員】
 私は、中小企業を取り巻くITの環境について、少し遅れているということについて、提案してみたいと思っています。
 中小企業のITを促進する上では、電子政府を実現するために、電子納税システムとか、それからホームページを作るとか、こういう国が支援するというのは大変私は重要なことだと思っているわけです。その場合に中小企業がIT化を進める上では、外部の環境とそれから内部で展開している場合の、2つの事例がございますので、外部環境ですと、大手さんが取引の上でIT化を進めて、それでEDIを実行しようということになってまいります。それに引き続くような形で、中小企業がITをどんどん進めていくというようなケースがございます。これは非常に重要なことなんです。
 もう一つは、内部の展開をする上では、事業を効率化、それから高度化するために、社内の管理業務をするわけですけれども、なかなかEDIの活用が十分にいかないという、問題がございます。その場合に、電話やファックス、とかEDIはまじってくる場合がございますので、そうしますと、効率を上げるというところを阻害する要因になってまいりますので、この辺のところをしっかりと支援していかなければいけないと思っています。
 2010年までにEDIを活用する目標設定をしていますので、それを実現するために、中小企業がIT化をうまく好循環していけるような政策を経済産業省さんが今いろいろ検討していただいていますので、それをぜひ内閣官房が司令塔となって推進していきたいと思っております。
 以上でございます。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございます。伊丹本部員、お願いいたします。

【伊丹有識者本部員】
 今回、提案されております政策パッケージ、これまでの議論を踏まえ、着実な取りまとめの上で、さらに重点項目なども入れて、大変結構なことだと思いますが、改めてこれを見てみますと、どうもユーザーサイドに偏り過ぎているかな。利用者の視点ということを強調するということは、大変重要だったことは確かなんですが、それに行き過ぎてしまって、実際にサービスや機器を供給する人たちは、本当に日本にそれだけたくさんいるのかと、こういう政策をやればやるほど外国の企業が得をするということにならんかという心配を実は感じます。
 イノベーションによって日本の経済を活性化しようとするのが安倍内閣の非常に大きな方針だといたしますと、イノベーションの構成主体は日本国内になきゃいけない。その人たちに、こういう政府の政策で、さまざまなICT分野での需要が出てくるということは分かったと。しかし、供給側を後押しする政策が一体化されたものとして出てこないと、これはちょっと具合悪いかなと。
 今回のパッケージの中で、そういうことを感じさせます政策は、例えば電子商取引の基盤の整備だったり、ICT産業の国際競争力の強化だったり、あるいは安全運転の支援システムの整備というような、供給側のイメージがわきやすい政策もございますが、もう少しちょっと視点を変えて、イノベーションのために供給側を日本の側、国内でどうするかという視点を盛り込んだ政策を今後考えていく必要があるのではないか、そう思います。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございます。それでは、渡辺会長、お願いいたします。

【渡辺IT新改革戦略評価専門調査会会長】
 私ども評価専門調査会は、PDCAというのをしっかりと回そうという中で、チェックの部分を主に担当しているわけでありますけれども、アクション、AとP、プランのところは、まさにIT戦略本部のリーダーシップを期待するところ大でございますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 今回の政策パッケージには、私どもの評価専門調査会の報告書の提案させていただいた内容も盛り込まれておりますけれども、ぜひともIT戦略本部主導で取り組みを推進していただいて、解決へのブレークスルーをぜひともお願いをしたいと、こう思っております。
 その際に、大変僣越な言い方ですけれども、大切なことは、実行力とスピードではないかと、こういうふうに思っております。
 先ほど、村井本部員もお話しされましたけれども、例えば道路交通の分野では、08年に特定の地域、あるいは道路において、交通安全運転支援のシステムの大規模な実証実験をやっていただくことになっておりますけれども、このように道路交通に限らず、電子政府とか医療の分野でも実証実験のような形で推進してみたらどうかというふうに思っております。
 そういう中で、政府とか自治体とか大学だとか、企業、住民などが参加をしたモデル地域のようなものを設けて、集中的に人、資金を投入してやってみるということ、それをその成果を全国に展開していくというやり方もあるんではないかというふうに思っておりますので、ぜひ国民が効果を実感できる形にするには、そのような徹底的な取り組みというのも一つの案ではないかというふうに思っておりますので、ぜひ御検討いただければと思っております。
 以上でございます。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございます。最後に、草刈議長、お願いいたします。

【草刈規制改革会議議長】
 規制改革をおあずかりしております草刈でございます。
 当会議は、5月を目途に第一次答申を取りまとめている最中でございますが、その観点から、この政策パッケージに関連して、二、三点お願い、あるいはコメントをさせていただきたいと思います。
 まず、本日の3ページの下の方に、国・地方を含めたシームレスな電子行政の実現を目指すと書いてある部分に関連してでございますが、貿易、それから港湾手続に関する府省共通ポータル、次世代シングルウィンドウと呼ぶそうですが、これを来年の10月に稼働させるということになっております。ただ、府省共通ポータルでは、各省のシステムを接続しただけでは事業者の負担は軽減されません。各省共通の認識を持って、徹底したBPR、すなわち各省縦割りの行政を排して、関連手続時代の徹底な見直し、スリム化、共通化、この辺を実施してシステムを進めていただかないと、本来の目的は達せられないと考えます。そのBPRの観点から当会議としても、いろいろ検討をして勉強をしているところでございます。
 また、これに関連しまして、この省庁共通ポータルに港湾管理者が参加する予定がはっきりしていないと。これだと真のワンストップサービスにはなりません。港湾管理は地方自治体の業務であるというのが理由だと聞いておりますけれども、国・地方を含めたシームレスな電子行政を目指すという観点から言えば、ぜひとも貿易手続と港湾手続、一体的にカバーする、真のワンストップサービスを実現していただきたい。シンガポールといういい事例が、先例がございますので、よろしくお願いしたい。
 もう一つは、医療のIT化でございます。先ほど来、柳澤大臣等々からお話がございますが、当会議の原点に当たります規制緩和委員会が既に平成10年にレセプトの電算化を、そして総合規制改革会議が13年にレセプトのオンライン化の推進をずっと提言しているんですが、さっぱり進みませんで、膠着状態のままでした。この規制改革の積年の思いから、一昨年総理の御発言でブレークスルーして、このIT戦略本部の決定を踏まえて、平成23年、2011年4月以降は完全オンライン化が実現するということが省令で決定されまして、それ以降、23年4月以降はオンライン提出に対応しない医療機関に対しては、診療報酬は支払われないということになっているわけです。しかし、一方で、現時点での医療機関のレセプト電子処理システムの普及率はたったの2割にとどまっていますし、また既に日本医師会などは、骨抜きをねらう動きがあるように聞き及んでございます。規制改革会議としましては、設定したゴールがきちんと担保されるようなロードマップの策定、その促進のための必要な環境整備といった観点から、引き続き取り組んでいきたいと思います。
 このレセプトのオンライン化は、すべての医療改革の入り口だというふうに認識をしておりまして、例えばいわゆるレセプトの保険者による直接審査支払、それから年間約800数十億に及ぶ保険者からの手数料を取っている診療報酬支払基金の見直し、さらには診療報酬の包括払いの基盤整備と。こういうことにもつながっていくわけで、大変大事な問題だと考えております。
 このような点から、問題に取り組んでいきたいと思っております。
 よろしくお願いいたします。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございました。
 それでは、閣僚の皆様におかれましては、お一人1分ということになりますが、先に御発言希望を伺っている方から指名をさせていただきます。
 まず大田大臣、お願いいたします。

【大田内閣府特命担当大臣(経済財政政策)】
 今、経済財政諮問会議では、生産性加速プログラムというのを策定しております。そのときの最も重要なキーワードがITです。今日、松下電器の中村会長が書面で御意見出されているとおりです。
 ITを本格的に活用することで、サービス産業を中心に生産性を加速させること。それから、先ほど来、御意見ありますように、世界最先端の電子政府を構築するということが重要だと考えております。
 IT戦略本部が強いリーダーシップを発揮して、具体策を重点計画に盛り込んでいくことが重要だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございます。それでは、菅大臣、お願いいたします。

【菅総務大臣】
 経済成長分野に特化すれば、ICT産業はその約40%を占めると言われています。日本のICT産業というのは技術力は高いけれども、海外展開は非常に遅れていまして、携帯電話は最たるものであります。しかし、ワンセグでは日本は非常に優れている。そういう意味で、国際競争力を強化するために、産学官協力しての強化プログラムというものを私も積極的に取り組んでいきたいと思います。
 先ほど、村井委員からもお話がありましたけれども、次世代光ブロードバンドネットワークについて、欧州、アメリカ、アジア、この中で、アジア、欧州がまだ非常に遅れており、日本がハブになり得るということですので、これについては、私ども全力で取り組んでいきたいと思っております。
 いずれにしろ、ユビキタスネット社会というのは、国民がわかりやすく利用しやすいものでなければならないと思いますので、各省庁と連携をして頑張っていきたい、こう思います。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございます。甘利大臣、お願いします。

【甘利経済産業大臣】
 経済産業省としては、ものづくりとサービスの双方でITを活用して、経済や産業全体の生産性の向上につなげることが重要と認識をしております。この観点から3つの課題があります。
 まず1点目は、世界に先駆けた経済社会インフラとして、電子タグ、電子商取引基盤の整備を進めること。
 2点目として、ITを活用した経営力の強化や生産性の改革を支援して、テレワークの活用を促進すること。
 3点目として、さまざまな製品やサービスでデジタル化やソフトウエア化が進展する中で、ソフトウエアの効率的な利用を進め、投資効率を高めるための共同化への取り組みやその成果の戦略的な活用を支援することであります。
 以上、3点について、施策展開を具体化してまいる所存であります。また、PDCAのサイクルを回して、成果を検証しながら今後の重点化を図るというアプローチは極めて重要であります。
 報告書を踏まえまして、政策パッケージで重点化をした電子行政と医療への積極的な取り組みが必要不可欠と思います。特に、医療分野につきましては、当省も電子カルテ等の普及に向けて、医療情報の円滑な流通のための標準化や実証事業を進めてまいりたいと思っております。
 なお、ITの利用による生産性の向上、競争力の強化にとって、膨大な情報の中から必要な情報を簡便かつ的確に検索解析する技術の開発展開が重要であります。
 本年度から情報大航海プロジェクト、いわゆるポスト・グーグルでありますが、これを開始し、関係省庁との連携も重要と考えていますことから、参考資料を配付させていただきました。御覧いただければ幸いであります。
 以上です。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございます。溝手大臣、お願いいたします。

【溝手国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)】
 私の方から国家公安委員会、あるいは警察の立場から御意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 今回の政策パッケージ(案)における重点的な取り組みとして、ネット上の違法、有害情報に起因する被害の抜本的な減少を目指した集中対策であるとか、交通事故の削減に資する世界に先駆けた安全運転支援システムの実現が掲げられましたことは、大変意義深いと思っております。
 警察におきましては、インターネット上の違法有害情報について、インターネット利用者から通報を受けた上で削除依頼等を行うインターネットのホットラインセンターの活用、違法有害情報の接続を制限するフィルタリングソフトの普及のための関係機関等への働きかけ、あるいはサイバー犯罪の現状対策を紹介するサイバーセキュリティ・カレッジの開催等を推進をしております。また、先ほど渡辺会長からございましたインフラ協調による安全運転システムにつきましては、その早期の実用化及び全国展開を進めていくことといたしております。
 警察といたしましては、ITの持つ可能性を最大限に引き出しつつ、今後とも安全と安心という観点から、この取り組みを強力に推進してまいりたいと思っております。
 さらに、もう一点、防災の観点、これも担当でございますが、ぜひさらに盛り込んでいただきたいと、このようにお願い申し上げておきたいと思います。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 ありがとうございました。
 御協力、大変ありがとうございました。ちょっと1分押しなんですが、どうしてもという閣僚の方いらっしゃいましたら、お一人様に限り。よろしゅうございますか。

【柳澤厚生労働大臣】
 1つ、先ほど草刈委員からお話のありましたレセプトオンライン化の完全実施は、これは私が関する限りは絶対完全実施ということでやらせていただきますので、そういうことでまた御鞭撻をお願いしたいと、このように思います。加えまして、診療報酬というか、診療報酬の保険者による直接審査というお話がありましたけれども、これはもう少し御検討をいただければと思います。
 それは、要するに、これは公定価格で既に供給してしまったもの、売ってしまったものについての代金のことでございまして、それを保険者が審査すると、当事者ですね。御商売の当事者、これはもう商品が提供されてから片っ方の人がノーと言われても、なかなか難しいということで、支払基金というものが真ん中に置かれているということもありますので、この点は少し御議論を深めて、我々も幾らでも御説明に当たりますので、そういったことでお願いできればと思います。

【草刈規制改革会議議長】
 今度、またお話に伺いますので、よろしくお願いします。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 よろしゅうございますか。
 それでは、大筋御了解いただいたと理解をしているんですが、この案を「IT新改革戦略政策パッケージ」として、本部決定をしたいと思いますが、よろしゅうございますか。
 ありがとうございました。
 それでは、御提言ありましたとおり、スピード感を持って進めるための体制構築も頑張ってまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 皆様には、本当にこれまで活発に御議論いただきまして、そして、またこうやって政策パッケージを取りまとめることができました。深く感謝申し上げます。
 ありがとうございました。
 今後、5月下旬を目途に開催予定の次回本部におきまして、「重点計画-2007」の案を御議論いただきます。引き続き、皆様の御協力をお願いしたいと思います。

(6)黒川情報セキュリティ政策会議構成員によるデモンストレーション 〜誰でも簡単情報活用〜

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 それでは、マスコミに入っていただいて。それでは、プレスを入室させます。
 本日は、デモをまたしていただくんですけれども、情報セキュリティ政策会議、2月より新たに御参画いただきました富士通の黒川構成員においでいただいております。
 「誰でも簡単情報活用」として、電子ペーパーや新たな情報コードについて、本日は御紹介をいただきたいと思います。
 黒川構成員、お願いいたします。

(報道陣入室)

【黒川情報セキュリティ政策会議構成員】
このたび、情報セキュリティ政策会議の有識者委員に任命されました富士通の黒川でございます。よろしくお願い申し上げます。
 本日は、誰でも簡単にできる新しい情報活用のデモンストレーションを御覧いただきたいと思います。
 インターネットのブロードバンド化に伴いまして、もっと簡単に情報を手に入れたいという方が増えております。本日、御紹介しますカラー電子ペーパーとファインピクチャーコードは情報を簡単に手に入れる新しい手段でございます。これより、デモを交え、御紹介いたします。
 最初にカラー電子ペーパーを御紹介いたします。
 カラー電子ペーパーとは、紙の特徴を生かしたディスプレイでございます。御覧のとおり、フィルム状の素材を使用していますので、極めて薄く曲げることもできます。また、これは電源が切れても表示内容が消えません。本日は試作段階のものを皆様の机の上に置かせていただいております。
 利用する場としては、電車の中吊り広告などが考えられます。御覧のように、張り替える手間なしに、朝であれば朝食の広告、そして通過する駅ごとの情報、女性専用車両には、女性向けの広告など、簡単に内容を切り替えることができます。
 本日、携帯型のカラー電子ペーパーも御用意しました。現在、表示している新聞を無線で写楽に切り替えます。カラー電子ペーパーは、無線や携帯電話によりまして、書き替えることができますので、例えば緊急災害時は直ちに避難場所の表示に切り替えることができます。

(カラー電子ペーパーの画像が無線で「新聞」から「浮世絵」に切り替わる。)

 将来的には、本日の会議資料のような書類もカラー電子ペーパーに置き換えることができるだろうと考えております。
 続いて、ファインピクチャーコードについて御紹介いたします。
 ファインピクチャーコードとは、目に見えないバーコードでございます。画像に埋め込んでもデザインを傷つけませんので、ファインピクチャーコードと呼んでおります。御覧いただいている右側の写真に、ファインピクチャーコードが埋め込まれております。この右側の画像を携帯電話のカメラなどで読み取りますと、情報センターの情報に簡単にアクセスできます。
 1つの例としまして、岐阜市様の利用例をお話しいたします。岐阜市様では、地域活性化パンフレットにファインピクチャーコードを使っております。織田信長の絵を読み取りますと信長が、松尾芭蕉の絵では芭蕉が、携帯電話で施設や歴史の説明をしてくれます。
 また、総理のお膝元の山口県では、地域のタウン情報紙にもファインピクチャーコードが使われております。
 本日は、名刺での使い方を御紹介いたします。
 これから、実際に携帯電話で私の名刺を撮影してみます。左のスクリーンには携帯電話の画面が移っております。
 この写真を撮りますと、情報センターの私のサイトに自動的にアクセスして、内容が携帯電話に送信されてきます。それでは、お手元に実物をお持ちいたしますので、御覧ください。
(携帯電話で黒川社長の名刺の顔写真を撮影すると、写真に埋め込まれたコードが携帯電話で読み取られ、黒川社長の自己紹介の動画が携帯電話の画面上で流れる。)

 ぜひお手元に実物お持ちしますので、御覧ください。
 デモは以上でございます。
 誰もが簡単に楽しみながら情報を活用できる技術やサービスを今後も提供してまいります。
 御静聴、ありがとうございました。
(拍手)


(7)内閣総理大臣挨拶

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 どうもありがとうございました。
 それでは、予定の時間を参りましたので、ここで安倍総理より御発言いただきたいと思います。

【安倍内閣総理大臣】
 本日、御報告をお伺いしておりまして、構造改革を進めていく上においては、ITは最強のツールであるという思いをさらに強くした次第でございまして、行政の改革を進めていく、コスト削減をしていく、あるいは効率化を図っていく、国民の利便性を高めていく上においてもそうですし、また経済において成長力を高めて、競争力を高めていく上においても、極めて大変重要であると、このように認識をいたした次第でございますが、まだまだ遅れている取り組み、取り組みの弱い点も多々あるという御指摘もいただいたわけでございます。渡辺会長を初め、評価専門調査会の委員の皆様には、感謝申し上げたいと、このように思います。
 各大臣におきましては、評価専門調査会の提言を踏まえていただきまして、政策パッケージの具体化と推進に指導力をぜひとも発揮をしていただきたいと、このように思います。
 国民の目に見える成果を的確に生み出していくためには、縦割りを排して、政府一丸となって取り組んでいく必要があると思います。
 例えば、年金定期便を電子私書箱に送れば、国民は加入状況など、自分の年金情報を簡単に把握することができるわけであります。さらに、健康情報を電子化して、1枚のITカードを使って、みずからの情報にアクセスできれば、どの病院に行っても、継続的に治療を受けることもできるわけでございまして、国民の健康管理も進むのではないかと、このように思います。社会保障のIT化をぜひ一体的に進めていただきたいと、このように思います。
 また、仕事と生活の調和を可能にするテレワークについては、民間でも導入が進んでまいりましたが、国家公務員についても自ら率先して取り組んでいく必要があると、このように思います。各府省が連携をして取り組む具体的な推進策のパッケージについて、5月中を目途にしっかりと取りまとめ、早急に実施を図っていただきたいと思います。
 IT戦略を的確に推進できるように、引き続き皆様方の御協力をよろしくお願いいたします。

【高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 どうもありがとうございました。

(報道陣退室)

(8)閉会

高市内閣府特命担当大臣(イノベーション)】
 以上で、本日のIT戦略本部を閉会したいと思います。
 なお、本日の会議につきましては、この後、内閣官房の事務方からブリーフを行うことといたしております。
 本日はどうもありがとうございました。お疲れさまでございました。