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IT戦略本部(第51回)


日時:平成21年7月6日(月)10:00〜10:41
場所:内閣総理大臣官邸 大会議室


1.開会

2.情報セキュリティ政策会議及びデジタル放送移行完了対策推進会議の報告について

3.「i−Japan戦略2015」(案)について

4.専門調査会の設置について

5.内閣総理大臣挨拶

6.電子黒板デモンストレーション

7.閉会


(配付資料)
資料1−1:世界最先端の情報セキュリティ政策
資料1−2:「地上デジタル放送への移行完了に向けて緊急に取り組むべき課題への対応策」の概要
資料2:「i−Japan戦略2015〜国民主役の「デジタル安心・活力社会」の実現を目指して〜」(概要)(案)
資料3:「i−Japan戦略2015〜国民主役の「デジタル安心・活力社会」の実現を目指して〜」(案)
資料4:評価専門調査会について(案)
資料5:デジタル利活用のための重点点検専門調査会について(案)
資料6:デジタルグローバルビジョン専門調査会について(案)
資料7:有識者本部員からの発言メモ
参考資料1:IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会委員名簿


午前10時00分 開会

○野田内閣府特命担当大臣 皆さん、おはようございます。ただいまから第51回IT戦略本部会合を開催いたします。本日は、お忙しい中お集まりをいただきまして、まことにありがとうございます。
 IT戦略本部におきましても、デジタル技術の利活用を図っていくため、本日は席上のパソコンを活用して議事を進行していきたいと考えておりますので、ご了解願います。
 それでは、本日の議題に入らせていただきます。最初の議題は、情報セキュリティ政策会議とデジタル放送移行完了対策推進会議の最近の進捗につきまして、河村官房長官にご説明をお願いいたします。
○河村官房長官 それでは、情報セキュリティ政策会議についてご報告をさせていただきます。
 去る6月22日に第22回の会合を開催いたしまして、セキュア・ジャパン2009並びに政府関係のサーバ集約化について決定いたしました。全省庁挙げて施策の完遂を期してまいります。
 また、5月末にオバマ大統領がサイバースペース政策レビューを発表いたしました。本レビューで示された事項は、内閣官房並びに情報セキュリティ補佐官を中心に既に実施されているものでありまして、我が国の情報セキュリティ対策は先進的な取組であったこと、これを確信いたしました。
 情報セキュリティ政策会議といたしましては、IT戦略本部との連携をさらに深め、情報セキュリティ対策を我が国の重要政策として位置づけまして、その取組を強化してまいりたいと、このように考えておるところでございます。
 あわせて、地上デジタルもよろしゅうございますか。
○野田内閣府特命担当大臣 お願いします。
○河村官房長官 それでは、続きまして、デジタル放送移行完了対策会議についても報告をさせていただきます。
 去る5月20日に第1回会合を開催いたしました。その中で、政府の経済危機対策の一環といたしまして、エコポイントを活用したデジタルテレビの普及促進、さらに公共施設のデジタル化の前倒し実施など、政府全体として緊急かつ重点的に取り組むべき施策を、地上デジタル放送への移行完了に向けて緊急に取り組むべき課題の対応策といたしまして決定いたしました。
 今後、これらの施策を初めとする政府を挙げた取組を推進し、2011年の地上デジタル放送への完全な移行を期してまいりたいと、このように考えております。
 以上でございます。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございました。
 次の議題に移ります。IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会から、2015年を目指した新たな戦略案の提案がございます。南座長にご説明をお願いします。
○南座長 説明させていただきます。
 このたび、「i−Japan戦略2015」を取りまとめましたのでご報告します。お手元の配布資料3が新戦略の本文ですが、その概要を席上のパソコンの画面の資料に沿ってご説明します。
 まず、新戦略の名称でございますが、デジタル技術が空気とか水のように抵抗なく受け入れられ、経済社会全体を包摂するという意味でのDigital Inclusionと、デジタル技術・情報により経済社会全体を改革して新しい活力が生まれるという意味のDigital Innovationのそれぞれの頭文字のiにちなんで命名されました。
 数字の2015は、これを実現する目標年を示しております。
 また、将来ビジョンを実現するための視点として、画面に示しております4つの視点をおいております。利用者である国民だれもがデジタル技術の恩恵を実感できるようにと考えて視点を定めました。
 次に、本戦略の柱についてですが、画面に示しているように、大きく3つの柱を掲げております。新戦略の副題としても掲げていますように、国民主役が今回の戦略のポイントですので、この観点からそれぞれの柱の具体的目標を以下簡単にご説明します。
 まず1番目の柱は、三大重点分野というものを特に明確化したことでございます。このうちの最初の電子政府・電子自治体分野では、国民電子私書箱構想を推進することを掲げています。国民電子私書箱とは、国民や企業の一人一人が銀行の口座と同様に、希望すればみずからの行政情報を自分の意思でコントロールできる高度なセキュリティ機能を持った電子空間上の私書箱のことです。国民が安心して便利なワンストップの行政サービスを受けられるよう、平成25年までの整備を目指し、本年度中に基本構想を策定することとしています。
 次の2つ目、医療・健康分野では、地域の医師不足等への対応に加え、いわゆる日本版EHRの実現を掲げました。個人が医療機関等から自分の健康情報を電子的に入手し、それを活用することで医療過誤を減少させ、過去の診断内容に基づいて継続的な医療を受けることができるような社会を目指します。
 3つ目の教育・人材分野では、電子黒板等のデジタル機器を用いた、わかりやすい授業などを実現し、子どもの学習意欲や学力、情報活用能力の向上等を図ることとしております。
 大きな2番目の柱は、産業・地域の活性化及び新産業の育成です。中小企業やサービス産業の生産性の大幅な向上、テレワーク就労人口の倍増、グリーンITや高度道路情報システム、いわゆるITSの推進、クリエイティブな新市場の創出などを目指します。
 そして3番目の柱は、デジタル基盤の整備です。100Mbps超クラスの移動系ブロードバンド基盤の構築に力を入れていくとともに、情報セキュリティ対策の確立や、デジタル基盤技術の開発などを推進することとしております。
 最後になりますが、今後一層の検討を行うべき事項として、画面に示しているとおり、2点を掲げています。
 1点目は、デジタル技術の活用を阻むような規制・制度・慣行等が数多く存在していることから、これらを抜本的に見直す必要があります。そこで、本戦略では、本年中に第1次の「重点点検」を行い、所要の措置を講ずるべきとの提言をしています。本件については、本戦略の検討においても多くの委員からその必要性を指摘する意見がありましたので、それらの意見も踏まえて、今後IT戦略本部の下でしっかりとした議論が行われることを期待しています。
 2点目は、我が国のデジタル関連産業のグローバル化の推進や、アジアワイドの知識経済圏の実現についてです。この点については、今年度末までにデジタルグローバルビジョンを策定すべきとの提言をしております。
 以上ですが、本戦略が迅速、着実に実施されるよう、総理及び関係各大臣の強力なリーダーシップの発揮をお願いして、私の説明は終わらせていただきます。ありがとうございました。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございました。
 次の議題は、専門調査会の設置についてです。先ほどの「i−Japan戦略2015」の中で、今後、新戦略の適切な評価を行っていくこと、デジタル技術の利活用を阻むような規制・制度・慣行等の点検を行っていくこと、デジタルグローバルビジョン、仮ですが、を策定していくことの重要性が指摘されたところであり、これに対応した専門調査会をIT戦略本部の下に設置したいと思います。
 これらの専門調査会の設置要項について、資料4「評価専門調査会について」(案)、資料5「デジタル利活用のための重点点検専門調査会について」(案)、資料6「デジタルグローバルビジョン専門調査会について」(案)、の3つをお配りしております。
 問題がなければ、本議題につきましては案のとおり決定することでよろしいでしょうか。
 それでは、評価専門調査会、デジタル利活用のための重点点検専門調査会、デジタルグローバルビジョン専門調査会の3つの専門調査会を設置させていただきます。
 次に、IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会からの報告につきまして、討議に移りたいと思います。
 なお、本日ご欠席の有識者の方々からも意見を提出いただいております。時間の関係で紹介いたしませんが、資料7にとじてありますので、ご参照いただければと思います。
 まず、有識者本部員の方から順番にご発言をお願いいたします。なお、発言はお一人1分以内でお願い申し上げます。
 それでは、石塚本部員からお願いします。
○石塚本部員 石塚でございます。今回の「i−Japan戦略2015」、副題にも国民主役と掲げられておりまして、これまでの反省の上に立って、人間中心のデジタル技術が普遍的に国民に受け入れられるデジタル社会を目指すという基本的な戦略、評価させていただきたいと思います。
 こういったことを進めるに当たっては、バーチャルによるビジョンの共有化等を考えていただくとよろしいのではないかと思います。IT戦略でございますので、将来ビジョンを国民にわかりやすくするためにバーチャル化というようなことを考えていただくということが今後の進め方の中では必要ではないかなと思います。
 また、ポータル化というようなことで、行政のホームページ等をポータル化することによって、縦割りを国民の中でわかりやすくさせていくというような進め方も必要なのではないかなということで、3点申し上げさせていただきました。
 以上でございます。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございます。
 続きまして、上野本部員、お願いします。
○上野本部員 「i−Japan戦略2015」について、ご提言申し上げたいと思います。IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会の委員といたしまして、産業・地域活性化及び新産業の育成について、ものづくりの現場から建設的な提言をいたしました。
 その中で、方策に示されておりますように、ASP・SaaSの普及は特に重要であります。現在、経済産業省が取り組んでおられます、実際に中小企業の利用が普及するためにさまざまな実務上の課題がございます。22年度の予算においても小規模企業を含めて、全国300万の中小企業が安価に利用できるよう、対応策を講じていただきたいと思います。
 大企業と中小企業取引の受発注における図面や仕様書は、電子商取引、EDIに一体となって進める必要がございます。大企業にとっても、中小企業にとっても、大きなメリットがございます。日本のものづくりの国際競争力を一層高めるために、次世代EDI普及のための対策をお願いいたします。
 以上でございます。
○野田内閣府特命担当大臣 続きまして、大山本部員、お願いします。
○大山本部員 東工大の大山でございます。私の意見は資料7にまとめてありますが、これに加えまして、2点ほど申し上げたいと思います。
 まず、社会保障カードと住基カードの関係について申し上げたいと思います。ご案内のとおり、社会保障カードは平成23年度が目途とされていますが、そのころを考えると住基カードは現在約350万枚ですので、700万枚ぐらいが発行されていると予測されます。スタート時におけるカードの価値を多くの国民に実感していただくためには、この住基カードで社会保障カードのサービスを受けられるようにすべきと思います。そうすれば、カードを発行する手間と費用等のさまざまなものについて、自治体にかかる大きな負担が軽減されるばかりか、700万枚を超える住基カードがスタートアップに使えれば、医療機関側にとっても非常に大きなメリットがあるのではないかなと思うわけであります。
 現状を考えますと、住基カードは希望者であるのに対して、社会保障カードは、国民皆保険をとっている我が国においては健康保険証の代わりとなるということから、基本的には全員が持つことになるかと思います。ただし、一人で2枚持つことは避けるべきと考えると住民にはどちらか、すなわち住基カードか社会保障カードのどちらかをご希望を選んでいただくというのも1案ではないかと考えます。これは以前からシステムの全体最適と言ってきましたが、この件についてもしっかりと考えるべきと思います。
 将来的には、社会保障カードで国民電子私書箱へのアクセスができる仕掛けを考えていくべきと思います。この辺は相互乗り入れになり、府省をまたがる仕事になので苦労も多いとは思いますが、しっかり進めなければならないと思います。
 また、国民電子私書箱につきましては、民間における利用拡大が不可欠であると思います。そのためには地上デジタル放送、ITS、GIS等における官民連携の例に傚い、政府内の連絡会議に加えて、政府と民間による官民連携あるいは民間利用促進に関する検討の場を設置することが必要であると考えます。ぜひ総理のリーダーシップの下で早く動いていただくことが大切であると思います。
 以上です。
○野田内閣府特命担当大臣 清原本部員、お願いします。
○清原本部員 おはようございます。三鷹市長の清原です。このたび新しい戦略としてまとめられました「i−Japan戦略2015」のi−Japanの"i"というのは、音では日本語の「愛(あい)」にも通じることから、現代社会の暮らしの諸課題をICTの活用によって国民に有効性を実感していただく、そのことを尊重する趣旨から、適切なタイトルであると受け止めています。
 また、副題として、"Towards Digital Inclusion & Innovation"と示されています。この「インクルージョン」という言葉にはさまざまな意味があり、特に「ソーシャル・インクルージョン」という場合には心身に障害を持つ人々も社会の構成員として等しく包みあい、支えあうことで、すべての人々を社会的な孤立や疎外の状況から守って、健康で文化的な生活と社会の実現につなげるという理念として使われています。この意味で、「インクルージョン」という言葉の意義を広くとらえることはICTの役割の多元化を示すことになると思います。
 また、"i"について言いますと、"independent"(インディペンダント)ということも重要だと思います。個人の自立、確立や自治の推進にもつながる概念として新戦略の持つ意味を広げていただければと思います。
 なお、自治体の立場にある者としては、電子自治体化が重点課題とされていることを大変心強く思います。今、地方分権、地域主権ということが言われておりますが、それを支える仕組み(システム)が必要です。私たちの思いを形にしていくためには、電子自治体の取組が停滞している諸条件について、ぜひ規制・制度・慣行を全面的に点検する、そのリーダーシップを本部にお願いしたいと思います。
 なお、1つだけ付け加えます。「デジタルグローバルビジョン(仮称)」の策定が進められるということになりました。経済的な観点だけではなくて、「安全保障」の観点からも、国がどのように「デジタルグローバルビジョン」を掲げ、進めていくかということは大変意味あることだと思います。ぜひ多角的に十分な検討をお願いしたいと思います。
 ありがとうございました。
○野田内閣府特命担当大臣 続きまして、中村本部員、お願いします。
○中村(維)本部員 中村でございます。2点。これから各論でいろいろなご意見がまた出てくるのだろうと思います。ぜひ利用者である国民の目線で、本当に国民が便利になったなと思えるようなものをぜひつくっていきたいと思います。そういった意味でも、政府のイニシアチブというものが大変重要ではないかと思っております。
 2点目は、インフラでございますけれども、固定通信、それから移動通信含めて、さらに高速大容量のインフラをやっていきたいと思っております。研究開発、それから設備投資、またそういった意味での税制面だとか国際標準化の面でぜひぜひ政府のご支援をお願いしたいと思っております。
 以上でございます。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございました。
 村井本部員、お願いします。
○村井本部員 情報化やインターネット化というものは大学から始まったようなところがありまして、キャンパスには学生、職員、教授等色々おりますが、最後まで手を焼いたのは教授会でした。そう思いますと、本日、閣僚の皆さんの集まる会議でPCが使われ、しかも配布書類が全部デジタルメディアになったという歴史的な時なので、本当に心よりお祝い申し上げたいと思います。ここまでくれば日本のIT政策は大丈夫かなという気もするほどです。
 さて、私からは、2点ございます。1点目は、利活用や利活用に関する技術が進んでいくことが今回の戦略に盛り込まれていますが、アナログが停波して、完全デジタル化を迎えるタイミングにあり、行政がここまでITを使うようになった状況の中、今回の戦略で真に重要なことは、落ちこぼれている国民がいてはいけないということです。つまり、国民のカバレッジ100%を実現可能な技術や、いろいろな知見も準備も整った状態になったのだと思います。すべての国民が参加してこその電子政府や電子自治体ですから、ぜひ全国民が参加できるIT環境を考えて今回の戦略を進めていただく必要があります。
 2点目は、国際戦略に関してですが、グローバルビジョンとして戦略的に一層の検討を行うべき事項に挙げられることは、大変重要だと思います。1つは、日本のこういった進んだ挑戦が世界に貢献するよう、リーダーシップを持って頑張るように全員が協力して取り組んでいくべきでしょう。
 ここでもう1つ気になる点は、やはり地球全体を見た時に、日本だけが異なるマーケットになっていることです。標準に対して独自の発展ができることは、非常にアドバンテージはあったと思いますが、その中で、今度はいろいろな分野で世界の情報化にきちんと貢献しようと考えてみた時、地球全体のグローバル社会の中での日本の位置づけに関して、国民がきちんと自分たちが進んでいることが分かる必要がある。自分たちは何か世界から外されているのではという心持ちになるようではいけません。
 コンテンツやテレビ、無線の携帯電話の技術といったものは、今回の戦略期間中に大きく変わりますので、ぜひそのあたりを見ながら、本当によい日本の環境が日本のすべての国民に提供できるという社会を目指していくことが大切だと思います。
 以上でございます。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございました。
 渡辺評価専門調査会会長、よろしくお願いします。
○渡辺会長 渡辺から2つ、「i−Japan戦略2015」そのものについてと、それからその評価活動について、ちょっとお話ししたいと思います。
 昨年12月にこの新戦略の策定が決定されて以来、本日に至るまで、南座長を初め、皆様方の精力的なお取組について敬意を表したいと思います。
 この新しい戦略を策定するに当たって、4月にIT戦略本部で私のほうから3つ。1つは、行政における業務改革の取組の強化をしてほしいこと。2つ目、国民視点あるいは利用者視点で成果指標をきちんと設定してフォローすること。3つ目は、推進体制を強化してほしい。この3つをお願いいたしましたけれども。このi−Japan戦略についてはそのことが盛り込まれて、大変うれしく思っております。
 この戦略を実行するに当たってのポイントは、昨年度の評価専門調査会が特別テーマとして取り上げました結婚・妊娠・出産・育児に関する手続のIT化を申し上げましたけれども、この評価をぜひ参考にしていただきまして、行政職員の意識改革を含めた業務改革を徹底してほしいこと。それから、先ほど申し上げました、利用者視点で問題点をしっかりと見える化すること。そして、対応策の立案と果敢な実行が必要であること。3つ目が、国と、それから直接国民に向き合ってサービスを提供している地方自治体がしっかりと連携をとった推進体制を構築してほしいというふうに思っておりますので、ぜひお願いをしたいと思います。
 それから、評価活動につきましては、今回新たに重点点検専門調査会が立ち上がりますけれども、今後戦略の評価を行う上で、この評価専門調査会と重点点検専門調査会が効果的にぜひ連携をとってやっていただきたいこと。そして、PDCAをしっかりと回していただきたいということが大変重要だと思いますので、ぜひスピード感を持ってやっていただきたいと思います。
 以上でございます。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございます。
 最後ですけれども、草刈規制改革会議議長、お願いします。
○草刈議長 規制改革会議議長の草刈でございます。重点点検専門調査会、今後進むわけですけれども、デジタル技術、情報の利活用を阻んでいる規制を抜本的に見直すということは大変重要でありまして、規制改革会議としても連携してしっかり取り組みたいと思います。
 個別に2点だけ申し上げたいと思います。まず、レセプトのオンライン化というやつですが。これはもう「i−Japan戦略2015」で取り上げていただいております。3回にわたる閣議決定どおり、完全オンライン化をぜひ進めるべきだと思います。
 次に、これはお願いでございますが、厚生労働省がことしの6月1日から医薬品のインターネット販売を禁じる省令を施行させております。この規制をこのままにしていいだろうかという大きな疑問を感じています。
 この省令改正について行われたパブコメですが、実に97%が反対意見。外出もままならないお年寄り、障害を持った方、山間へき地においてお住まいの方、通信販売が主流の伝統薬や漢方薬利用の方々、この利用者、それから国民は大変困っておられて、当会議には強い憤りの声が寄せられております。インターネット販売は対面販売でないから使ってはならないというこの規制は、今の時代に逆行して、利用者、国民をないがしろにしているのではないかと考えます。安全性というのはしっかり担保した上で、知恵を絞れば、いわゆる対面販売以上に安全性を確保できるスマートレギュレーションが十分可能かと思っております。ぜひこの点を重点点検専門調査会において取り上げていただけるようにお願いをいたしたいと思います。
 以上です。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございました。
 次に、各閣僚から、1分以内に簡潔にご発言をお願いします。
 まず、佐藤総務大臣、お願いします。
○佐藤総務大臣 今般の「i−Japan戦略2015」に関しまして、国民・利用者の視点を掲げるビジョンを打ち出したことは、大変意義のあるものと思います。総務省としても、国民に開けた電子政府・電子自治体の実現や、情報セキュリティ政策の推進など、利用者本位のスマートユビキタスネット社会の実現を目指しており、内閣官房及び関係府省と協力しながら、新戦略の実行に努めてまいります。
 今後検討を行い取り組むこととされましたICTの利活用を阻む規制・制度・慣行の重点点検、デジタルグローバルビジョンの策定についても、総務省として積極的に貢献してまいります。
 次に、先般4月9日でございますけれども、デジタル放送移行完了対策推進会議が設置され、政府として推進体制が整備されたことに感謝申し上げます。米国では6月12日にデジタル放送に完全移行しました。我が国でも完全移行を確実に実現できるよう、各府省を指導する立場にある皆様方には、所管の公共施設のデジタル化対応など、引き続きご協力をお願いいたします。
○野田内閣府特命担当大臣 二階大臣、お願いします。
○二階経済産業大臣 ITで日本をどう変えていくか、そして我が国がIT国家としてどのような情報を世界に発信していくかという、この2点が重要だと思っております。そういう意味で今回最も意義あることは、政府の取組状況の評価に加えて、IT活用を妨げる規制・制度の全面的な見直し、点検と、先ほど清原市長からもお述べになりましたが、デジタルグローバルビジョンの策定、このことを強く打ち出したことは大いに期待されると思います。
 本年4月、政府が取りまとめました未来開拓戦略におきましても、ITによる底力発揮を重要な項目として位置づけております。まさに日本の底力となるよう、規制の重点点検とグローバルビジョンの策定、この2つの新たな取組にしっかり対応できるように協力したいと思います。
 いずれにしましても、先ほど村井教授がおっしゃった、すべての国民の参加、これに尽きると思います。我々もこの面に全力を注いでご協力を申し上げたいと、思っております。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございました。
 甘利大臣、お願いします。
○甘利内閣府特命担当大臣 構造的な危機に直面する我が国経済の成長力を強化することにとって、イノベーションの加速、国際競争力の強化は必須の課題であります。こうした観点から、デジタル技術の発達やブロードバンドの普及に合わせ、ツールとしてのITの利用を想定していない時代、その時代の規制、つまり時代遅れとなっているわけでありますが。規制や制度を大胆に見直していくことが重要であります。先ほど規制改革会議、草刈議長が指摘をされたとおりであります。
 今回実施される規制等の重点点検によりまして、IT時代にふさわしい新たなルールづくりを促進し、イノベーションの発揮や競争力の強化につなげてまいりたいと考えています。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございます。
 塩谷文部大臣、お願いします。
○塩谷文部科学大臣 このたび、2015年の我が国の将来ビジョンを見すえた「i−Japan戦略2015」が策定されることは大変有意義なことであります。文部科学省としましても平成21年度補正予算において、デジタルテレビ、電子黒板、コンピュータ、校内LAN等、学校のICT環境の整備を図るなど、教育・人財分野の取組を推進しているところでございます。
 本戦略では「電子黒板等デジタル機器の教室への普及を進める」ことが盛り込まれております。本日は、この後、電子黒板の実践が行われますが、その普及を進めて、双方向でわかりやすい授業の実現を目指してまいりたいと考えております。あわせて、教員のICT活用指導力向上のための支援を進めてまいりたいと考えております。
 今後とも、本戦略を踏まえて、関係府省と連携しながらICTを活用した教育や人財育成を推進してまいりたいと考えております。
○野田内閣府特命担当大臣 舛添大臣、お願いします。
○舛添厚生労働大臣 現在医療は多くの厳しい課題に直面しておりますけれども、デジタル技術・情報を最大限に活用することで、国民により質の高い医療を提供することが重要であると考えております。
 i−Japan戦略に掲げられた日本版EHRは、患者本人が自己に係る医療、健康情報を活用するというものでありまして、国民にとってメリットが大きいと考えられます。
 i−Japan戦略では2015年までに施策を実施することが求められておりますが、その実現に当たっては、第1に、国民が安心して医療・健康情報を活用できるよう、個人情報保護等の諸課題に十分配慮する必要があること。第2に、現にデータを保有する医療機関の協力が不可欠であり、現場の混乱を招かないよう、彼らの意見を聞きながら慎重に取り組む必要があること。第3に、医療・健康情報を疫学的に活用することで、全国規模の公衆衛生水準の向上に取り組む必要がある等を十分踏まえてまいりたいと思います。
 これらは非常に実現困難な課題でありますが、着実に進めてまいりたいと思いますので、IT戦略本部の皆様方にもご理解いただきたいと思います。
 なお、国民本位のサービスとして、例えば年金ではねんきん定期便アットネットで加入記録、年金見込み額をいつでもインターネットで確認できるサービスや、メールやウェブから連動して効果的に情報提供を行うサービスを早期に実現したいと思っております。こうした取組を順次拡大することで、実感の伴う形で利便性の向上を実現していきたいと考えております。
 以上でございます。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございました。
 冒頭、南座長からご説明いただきました「i−Japan戦略2015」につきまして、巻末第4章として、政府として講ずべき実施・検討体制についての記述を追加したものを資料3としてお配りしております。
 それでは、「i−Japan戦略2015〜国民主役の「デジタル安心・活力社会」の実現を目指して〜」、IT戦略本部において原案のとおり決定することとしてよろしいでしょうか。
(「異議なし」という声あり)
○野田内閣府特命担当大臣 それでは、原案どおり決定させていただきます。
 南座長におかれましては、報告書を取りまとめいただきまして、まことにありがとうございました。
 ここでプレスが入室します。
(プレス入室)
○野田内閣府特命担当大臣 それでは、これより、南座長から、「i−Japan戦略2015」を総理にお渡ししていただきます。
(手交)
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございました。
 時間となりましたので、ここで麻生総理からご発言がございます。
○麻生内閣総理大臣 昨年の12月から中長期的な新しい国家戦略づくりというのを指示させていただいて、約半年ということになろうと思いますが、わずか半年で力強いこの「i−Japan戦略2015」をまとめていただきまして、調査会の南座長初め、関係者の皆様のご尽力に感謝を申し上げます。
 私から次の2点。1つは、国民電子私書箱。これは国民一人一人が安心して便利なワンストップの行政サービスを受けられるというところがみそなんですが、これを1日も早く受けられるようにしてもらいたい。
 2つ目は、医療の情報化、レセプトの廃止等々いろいろありますけれども。この自分の過去の医療データというものを電子的に入手・活用というものを可能にするという意味で、これは過誤の少ない、継続的な医療サービスというものを実現する上で非常に重要なものだと思っているわけです。
 これいろいろ関係大臣、またがるところがいろいろあろうと思いますので、ぜひその点については着実に、かつこれスピード感を持ってやっていただきたいということをお願いしておきます。
 また、デジタル利活用の障害、ブレーキとなっているようなところが規制とか慣行とかいろいろありますので、そういったようなものに関しましては数多く残っておりますので、これを重点点検していただいて、早く成果を出していただきたいということをお願い申し上げておきます。
 私のほうからは以上です。
○野田内閣府特命担当大臣 ありがとうございました。
 ここで総理はご退席されます。
 それでは、本日のデモンストレーションに移りたいと思います。本日は、放送大学の中川教授にお越しいただき、先ほど塩谷大臣からお話がございました電子黒板を活用した新たな教育方法、これについて皆様方にご紹介をしていただきます。では、よろしくお願いします。
○中川教授 放送大学の中川と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 先ほどお話にありましたように、よりわかりやすい授業を実現するための電子黒板についてのデモンストレーションを行いたいと思います。
 まず、一見こういうメディアの機器とほど遠い国語ですが、教科書に準拠したデジタル教材を使ってご説明したいと思います。
 ご存じのように、従来の国語の教科書のあるポイントについて大写しにして、今皆さんに見ていただいておりますように、教室でも子どもたちが顔を上げて集中しながら、ある言葉について学習をするという場面に使います。例えば、1つの言葉について、このようにマーキングをすることができます。この「そのために」という言葉について。それから、違う画面で例えば同じ言葉、「そのために」というのが出てきたときにもう一度引いて、色を変えたりしながらそれらの違いについて視覚的にも理解をするというようなことができます。
 それから、場面によっては朗読機能も入っていますので、……(音声)……理想的な読み方について実際に提示したり。これは「自動車比べ」という小学校1年生の説明文教材ですが、ある自動車の、これはクレーン車ですね。つくりや働きについて、特に注目をさせたいところは、このように拡大提示をしながら、クレーン車の足、このように支えたものがついているよというようなものについて、さらに先生のほうでここのところをちょっと見てねとマーキングをしたりというようなことで、子どもたちに情報の共有化や焦点化を図ることができます。
 それから、今ごらんいただいていますように、従来パソコン等で使っていましたキーボードやマウスを使わなくても、教室で先生が指を使ったりペンを使ったりしながら、書き込んだり、操作をしたりすることができます。
 電子黒板ですので、実際に手書きもすることができます。すみませんが、河村官房長官に実演をお願いしたいのですが。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 理科の授業を想定します。「日食」と書いていただけますでしょうか。皆既日食の日食ですね。
 はい、どうもありがとうございました。お戻りください。すみません、お手数かけました。
 このように、実際に手書きで書いていただいたものを、場合によっては活字体に直しながら表示をするというようなことも可能になります。
 それから、例えばインターネットと教室の電子黒板がつながっていますと、この日食というキーワードで、インターネットにつないで、その情報を呼び出すということもできます。ですので、必要な情報を必要に応じて教師のほうで子どもたちに理解をさせるというようなことも、教室で可能になります。
 それから、小学校で外国語活動がこれから始まります。文部科学省はこういう教員が授業で使える「英語ノート」という紙でできた教材のテキストと、それからデジタル版と両方を全国の学校に配布をしております。例えば「日曜日」から「土曜日」までの言葉を楽しく覚えるために、歌を歌いながら覚えるというようなものが教材として入っていますので、ちょっと音楽をかけてみます。……(歌)……このようにいろいろな教材が入っていて、ゲームだとか歌だとかを楽しく覚えることができます。
 いずれにしましても、今先行して入っている学校や先生方にはこの電子黒板というのは大変評判で、もっとたくさんの台数を入れてくれということをたくさん言われています。ぜひ皆さんのご理解と、それからご支援をいただきながら、これからまた、このような学校の教育機器を充実させていっていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。(拍手)
(プレス退室)
○野田内閣府特命担当大臣 以上でデモンストレーションは終了させていただきます。
 電子黒板といってもピンとこない方が多かったので、百聞は一見にしかずということできょうは中川先生にお願いをしたところでございます。
 以上で、本日のIT戦略本部を閉会したいと存じます。
 本日は皆さんどうもありがとうございました。
午前10時41分 閉会