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第7回IT戦略本部 議事録




1.日 時:平成13年11月7日(水) 18:00〜19:00

2.場 所:内閣総理大臣官邸大ホール

3.出席者:[別紙]

4.会議の模様

(1) 竹中IT担当大臣から以下のとおり挨拶。

  •  総理は遅れていらっしゃるが、時間であるので、ただいまからIT戦略本部第7回の会合を開催させていただく。かねて11月6日に開催する旨、御連絡をしていたが、総理がASEANプラス3首脳会議等の御出席のため、昨日までブルネイを訪問しておられたので今日ということになり、御迷惑をかけたことをおわび申し上げる。
  •  本日の議題は、実は2か月ぶりの戦略本部であり、たくさんある。第1番目は「e-Japan重点計画」等に掲げられた諸施策の進捗状況の調査及びベンチマーク集の改訂についてである。
  •  第2番目が、IT関連規制改革に関する専門調査会の設置についてである。
  •  第3番目が、情報セキュリティ対策についてである。効率的に議論を進める観点から申し訳ないが、最初に集中的に説明を全部させていただき、後でまとめて御議論をいただく。時間が余りないので、是非効率的な議論をお願い申し上げる。
  •  先立って1点だけ報告申し上げておく。先月末にアジアIT閣僚会合及びビジネス会合のために香港を訪問した。このアジアIT閣僚会合というのは、私が議長を務めさせていただき、ビジネス会合は出井会長にお願いをして、関係者と積極的な意見交換を行い、IT化推進のための制度整備を図る等、共通認識の醸成や技術開発によるフロンティア拡大の重要性について合意形成ができたと考えている。この場をお借りして、出井会長には深く感謝申し上げたいと思う。
  •  まず、議論に先立ち、関係の大臣から御報告をお願いしたいと思っている。最初にIT不況の現状に関する認識と今後の対応策について総務大臣、経済産業大臣からそれぞれ御報告をいただくことになっている。

(2) 片山総務大臣からIT不況の現状に関する認識と今後の対応策について以下のとおり報告。
 「IT不況について」であるが、我が国経済が90年初より低迷している中にあってIT産業はその落ち込みを下支えしてきた。しかしながら、欧米のIT不況の影響などにより、まずハード部門が悪化し、また電気通信業・放送業も比較的堅調であったものが最近にきて悪化傾向である。
 「欧米における通信業の状況」であるが、特にアメリカは電気通信事業者のリストラ・倒産、収益悪化、この要因は競争の激化による通信料金の低廉化、長距離通信需要の低迷であるが、さらに、長距離電気通信事業者の設備投資減というようなことで、電気通信事業者の連邦破産法の適用申請が何社かある。また、電気通信事業者の設備投資の動向であるが、2000年をピークにして漸次減っている。
 ヨーロッパであるが、電気通信事業者の収益悪化、この要因は3G(第3世代携帯電話)ライセンス高騰などであるが、これと設備投資減という状況である。
 「我が国における通信業の状況」であるが、通信業全体は我が国経済が低迷する中にあって比較的堅調に推移してきた。平成13年度第1四半期の売上高は前年度同期に比べて8.8%増である。電気通信業はここ最近にきて固定系の収益が悪化傾向である。DSLやマイライン導入等に伴う通信料金の低廉化などがその要因である。更に、電気通信事業者は地域系及び長距離系ともに固定系の平成13年度業績見込みをいずれも下方修正している。
 我が国の通信料金の低廉化の状況である。かつて10円であったものが、2001年5月1日からは8.5円ないしは8.4円になっている。DSLのサービス料金の値下げ傾向も、Yahoo!BB等の例があるが、そういう大幅な値下げの競争になっており、各社の収益悪化状況も地域系を見るとNTT東日本・西日本の経常利益見込みの下方修正が行われたところであり、東日本は270億円の見込みが20億円に、西日本はマイナス840億円がマイナス1,270億円に修正された。長距離系もNTTコミュニケーションズも前年度比マイナス33.9%、あるいはKDDI、日本テレコムについても修正410億円、あるいは修正75億円というふうに収益が落ちている。
 そういう中での「IT不況の認識及び我が国の課題・取組」である。世界的なIT不況は景気循環における調整過程であり、IT需要はいずれも回復することが見込まれる。そのような中、我が国としてはデフレスパイラルや雇用削減などのマイナス面を抑制しつつ、以下の課題に取り組むことが重要である。1つは国際競争力の向上であり、世界をリードする技術の開発、高付加価値の商品・サービスの開発などが必要である。2つ目は個人、企業及び行政のIT化・IT活用の加速である。米国に比べて我が国は遅れているので、これによる生産性の向上、国際競争力向上等が発揮できていないのでこれを是非やるべきである。個人や企業及び行政すべてのIT化・IT活用の一層の推進が内需拡大や高コスト構造是正にもつながる。
 それから、「民間企業の取組」である。民間企業は「選択」と「集中」により構造改革等を推進しているが、国際競争力のある成長分野・サービスの「選択」及び人員の再配置、システム・エンジニアの充実、設備投資の額や分野の見直し、生産拠点の効率化など、当該分野・サービスへの資金・人材の「集中」が必要である。
 取組として、電気通信事業者は固定系から移動系、音声系からデータ系、メタルから光への戦略転換が不可欠であるため、インターネット関連ビジネスの展開、ブロードバント化を進めるとともにコンテンツ配信ビジネスを展開する。さらに、モバイル事業への注力である。また、放送事業者においてはこれから10年計画で放送デジタル化に向けての投資を行う。電子通信機器メーカー、電子デバイスメーカー、情報システム・ソフトウェア開発メーカーについては、世界をリードできる事業分野においてはモバイル関連、ブロードバンドの「選択」と「集中」を徹底する。ハードウェア販売中心からソフト・サービス事業への注力、国内外企業の提携・買収を行う。
 政府への要望であるが、政府に対する民間企業の要望として特に多かったものは次のとおりである。まず、国際競争に勝てる分野の技術開発、電子政府・電子自治体の早期実現、専門的IT人材の育成支援など情報リテラシー向上策の充実、光ファイバの整備推進、道路・河川等管理用光ファイバの開放、コンテンツ流通促進のための著作権処理ルールの整備など我が国のコンテンツ産業が成長できる環境を整える。公正競争の一層の推進、デジタル放送普及のための支援、その他である。以上のような民間企業の要望にこたえるために政府としては「e-Japan 重点計画」の円滑な実施を図ることが必要であり、総務省としては後ほど御説明をさせていただくが、先般「全国ブロードバンド構想」と「電子政府・電子自治体推進プログラム」を公表したところであり、今後とも関係省庁と連携して積極的に取り組んでいく所存である。

(3) 平沼経済産業大臣からIT不況の現状に関する認識と今後の対応策について以下のとおり報告。
 総務大臣と認識を一にしているが、経済産業省から簡単に御説明させていただく。
 まず「IT不況の原因」は、これも本当に釈迦に説法であるが、過度の成長期待の剥落によるパソコン、携帯電話といったハードが中心のものであると我々は認識している。この原因としては、米国の景気後退による米国内の情報通信機器需要の急激な減少、国内のパソコンや通信機器の需要の伸び悩み、そして3番目はこれらを受けた半導体等電子部品の市況の大幅な悪化によるものと認識している。また、これらに加えて我が国のIT企業の収益率が海外と比較して低いことから、今回の半導体等電子部品の市況の悪化の影響を大きく受けたことも原因の一つであると分析される。
 「日本のIT企業の業績悪化」について、これも皆さん方よく御承知だと思うが、10月中に発表された日本のIT企業の中期決算では各社軒並み大幅な赤字を記録している。例えば、資料中の各社が発表した平成13年度通期見通しにおいて純利益の合計は4月時点ではプラス4,720億円だったが、10月時点では約1兆1,000億円の赤字になっている。ここが非常に大きいと思う。我が国企業においてはかかる業績悪化に対応するために、1つは、総務大臣が言われたが、競争力ある分野への「選択と集中」、2つ目は分社化、事業譲渡による非採算部門の事業の統合・縮小、3つ目は配置転換・職種転換、人員削減策、この構造改革を打ち出しているところである。
 このうち、雇用面での措置については、各社はまず可能な限り配置転換、職種転換によって対応しており、希望退職募集を行う際にも退職金の上乗せ等の優遇措置を実施しているところである。各社の人員削減案について新聞紙上等で大きく報じられているが、総合電機大手の人員削減策を見るとその総数は約7万人であり、うち、国内は約4万5,000人である。これは全従業員の5%に当たる数字である。しかし、その過半は定年退職等の自然減によるものである。なお、日本企業のみならず、米国企業においても業績悪化が著しく、各社大幅なリストラ策等を実施しているところである。
 「今後のIT需要の見通し」である。今回のIT不況はハード機器需要への増加への期待が過大であったことによるものであり、IT機器の需要は今後も伸びていくと我々は認識している。具体的には何が伸びるかというと、ネットワークに接続できる情報家電や次世代携帯電話等、新技術により新たな市場が産み出され、それらに用いられるIT機器の需要が増大すると考えている。また、我が国産業のIT化・情報関連投資が遅れているため、我が国産業の国際競争力の強化を図るためには企業がITを利用し、生産性を向上させることが必要であると認識している。かかる観点から、企業のIT投資は引き続き必要であると考えている。
 「政府の政策的対応(必要な施策の方向性)」であるが、経済産業省としてはIT産業全体を活性化させるために我が国内外のIT需要を更に増加させるとともに、各企業の「選択と集中」の実施を支援する等、IT産業の競争力強化を図ることが絶対に必要だと認識している。そのためには、まず人件費等のコスト面から見ても日本国内に立地できる高付加価値産業のための環境整備が必要であり、かかる観点から我が国産業の競争力強化のための施策を検討しているところである。
 また、IT産業の競争力強化及び需要拡大に向け、次世代半導体の技術開発・半導体産業戦略の検討、情報家電の実証実験の実施、コンテンツ流通の円滑化、ソフトウェア・情報システムに係る政府調達制度の見直し、こういった問題に鋭意取り組んでいる。
 更に、未利用光ファイバの利用促進や行政の情報化の推進等、IT需要拡大につながる情報通信分野の規制改革も不可欠であると認識している。
 経済産業省としては、我が国産業の競争力を強化するため、今般「産業競争力戦略会議」を設置することとした。今後もこうした取組を通じてIT産業の活性化のために最大限努力をしてまいりたいと思っている。

(4) 片山総務大臣から、10月に公表された「全国ブロードバンド構想」について以下のとおり報告。
 「全国ブロードバンド構想〜「世界最先端のIT国家」の実現に向けて〜」について説明する。
 「高速・超高速ネットワークインフラ整備」の「目標」については、2005年度までに少なくとも3,000万世帯が高速インターネットアクセス網に、1,000万世帯が超高速インターネットアクセス網に常時接続可能な環境を整備する。これは「e-Japan 戦略」に書いた目標であり、これを実現する。それから、地理的要因によるデジタル・ディバイドの発生を防止する。そのために、今総務省で地域イントラネット整備をやっているが、2005年度までに地域公共ネットワークの全国整備を図る。
 スケジュールと官民の役割分担については、加入可能世帯数が2001年度は、DSLは約1,400万世帯に及んでいる。民間事業者による整備が見込まれる分、公的整備が必要な部分、民間事業者による整備が期待されつつも公的関与の検討も要する部分に分けられる。政令指定都市及び県庁所在地では、CATVが公的な整備も入れて約1,200万〜1,300万世帯程度、それから無線が約40万世帯、光ファイバが約400〜450万世帯程度、地域公共ネットワークは先ほど言ったイントラネットであるからそこまで整備がされている。それからその他の市は、やはり政令指定都市や県庁所在地と比べると、かなり遅れている。更にその他の町村になるともう微々たるものであり、条件不利地域は更にそういうことになっている。
 2002年度にそれが進んでいき、特にDSLが概ね全国展開ができるのではなかろうか。ただ、特定の地域については難しい。それから、条件不利地域には、来年度から公的支援を総務省として行いたい。公的支援の対象は今のイントラネット整備、地域公共ネットワークであり、条件不利地域を中心にやるので2002年度には、そこに公的整備が必要な部分が増えるということである。
 2003年度には光ファイバが概ね政令指定都市と県庁所在地までは展開される。その他の市にもかなりいく。1,100万から1,200万世帯程度が整備されるということである。そこで条件不利地域についても、今申し上げたように公的支援等で増えてくる。
 2004年度であるが、DSLは2002年度までに概ね全国展開済みとなる。それから、光ファイバはその他の市もずっと整備が進んでくる。条件不利地域についても地域公共ネットワークの活用で増えてくる。
 2005年度の目標年次になると光ファイバは概ね市までは展開され、地域公共ネットワークの全国整備を進める。したがって、条件不利地域について来年度から4か年計画で整備を進めていこうという計画である。
 次は、「全国ブロードバンド構想」による高速・超高速インターネット加入可能世帯数予測である。それぞれのメディアごとにみると、光ファイバを活用したサービスの可能世帯数の予測としては、2005年度には約4,600から4,800万世帯というと大体全世帯であるが、そこまで伸びていくことが可能である。DSLは、2002年度から概ね全国展開で、ずっとそのような数字で推移する。
 次に、高速・超高速インターネットの実加入世帯数ベースの普及予測であるが、実際の予測をいろいろやってみると、2005年度には光が773万世帯、DSLを追い抜くという予測をしている。
 こうなると高度な公共アプリケーションにより、電子政府・電子自治体では申請・届出は全部オンライン化、電子入札・開札、それから遠隔医療、遠隔介護、バーチャルユニバーシティ、バーチャル美術館・博物館、防災など、いろいろな効用がある。

(5) 片山総務大臣から、10月に公表された「電子政府・電子自治体推進プログラム」について以下のとおり報告。
 「電子政府・電子自治体の推進プログラム」である。霞が関WANにローカルガバメントWAN、すなわち総合行政ネットワークシステムが接続され、すべての公的部門、ガバメント部門がつながるというイメージである。
 次は、電子政府の関係でどういう年度進行になるのかということである。汎用受付等システムは、政府統一仕様の策定を13年度の8月に終えており、14年度までに各府省において整備する。あるいは、電子文書の作成者を確認できる認証基盤については、行政機関側については一部運用開始が6月であり、14年度までに各府省において整備する。申請者側についても、サービスが始まって拡大していく。地方公共団体における公的個人認証サービスも来年の通常国会には法案を出したいと考えている。
 法令の見直しは、申請・届出についてはできれば通則法を制定して原則オンライン化を可能とする新法を提出したい。現在、各省庁と協議中である。
 それから、政府調達手続のオンライン化である。非公共事業関係についての電子入札・開札は一部データベースの運用を開始しており、来年の10月から総務省で始める。全府省では15年度にやっていただく。公共事業関係は大規模なものは既に10月から始めているが、それを拡大して15年度には国土交通省において全面導入である。
 次は、国の手続のオンライン化の実施計画である。各部門で申請・届出等手続のオンライン化を進める。13年度中には397件、全体の4%を行う。来年度は35%、約4,000件であるが、今はまだ調整中であるが実施率50%を目指して前倒しをやろうと考えている。15年度については、中央政府の申請・届出等約1万1,000件について98%までオンライン化しようとしている。
 次は、電子自治体関係である。これは3つのステップを考えている。まず第1ステップでは国・地方を通じる基盤整備の推進を行う。今、言ったように全都道府県、政令指定都市は今年の10月から運用を開始している。ネットワークを整備しているが、国との接続は来年、14年の早い時期にやる。15年度までには全市町村をつなごうということである。それから、住民基本台帳ネットワークは、来年の8月から稼働する。行政側の個人確認や住民票のいろいろな移動が簡易にできるようになるわけであるが、ICカードについては再来年の8月からの導入を考えている。
 それから、第2ステップのインターネット上での本人確認の仕組みづくりについては先ほど申し上げた通り、行政機関側については、全都道府県、政令指定都市は来年の3月から運用開始、全市町村は15年度までに整備する。住民側については、15年中に運用を開始する。
 第3ステップの地方公共団体の電子窓口サービスの推進については、先ほども申し上げたが13年にモデル実験、14年から運用を開始して、15年中に全部やっていく。
 次は、地方公共団体の手続のオンライン化を可能とするための国における制度面の条件整備の計画である。まだ制度的なネックがあるので、国の方でこのネックを解消していく。13年度は55件、全体の1%であるが、来年度は3,055件、59%を行い、15年度には約5,000件、95%についてオンライン化を可能とするための環境整備を行おうということである。
 最後は「人材育成プログラム」である。これは予算とも絡むが、地域社会における専門家養成ということで15年度までに5万人を育成する。地方公共団体の職員を約1万人、民間の企業等の方を約4万人ということであり、これは電子自治体構築のために働いていただくことも考えている。
 それから、地域ITリーダー育成として約1万か所にIT基礎技能住民サポートセンターを置いて、そこに地域ITリーダーを配置する。上の5万人の方もこういうサポートセンターに入ってきていただくことも考えている。昨年度末から本年にかけて住民の基礎技能講習、IT講習を現在約550万人に対してやっているが、大変評判がよい。お金が相当かかるので、これを来年度以降どうするのかということについて、現在検討中であり、このような人材育成プログラムをつくっている。以上が「電子政府・電子自治体推進プログラム」である。

(6) 重点計画等フォローアップについて、事務局から以下のとおり説明。

【竹中IT担当大臣】現状報告についてあと幾つかある。今年の3月に本部決定した「e-Japan 重点計画」では、毎年春と秋に同計画に掲げられた施策の進捗状況の調査を行うこととされている。この6月に本部決定した「e-Japan 2002プログラム」の進捗状況調査結果、更には「e-Japan 重点計画」に掲載したベンチマーク集の改訂とともに、事務局から簡単に報告をさせる。

【事務局】「e-Japan重点計画」、「e-Japan 2002プログラム」、それぞれの実施状況等について御報告申し上げる。
 まず、「e-Japan重点計画」である。今年の3月に220の項目について何年度までに誰が何をするということを決めていただいたが、このうち103項目が今年度中の実施である。103項目のうち101項目について予定どおりの推進をしているわけである。2項目についても若干の遅れはあるが、大きな方向に沿ってやっているところである。
 実例を1つ2つだけ申し上げる。すべての公立小中高等学校等にインターネットを接続するという件である。これは、2001年3月現在で81%である。2001年度中に100%に持っていく計画であるが、1年前にはまだ57%であったので、かなり進捗はしている。現在、今度の補正予算も含めて実施をして、今年度末には100%に持っていくことを企画をしているところである。
 もう一つだけ例を申し上げる。通関の情報処理、港湾のEDI、または輸出入の許可、乗員の上陸許可等々、いろいろな省にまたがる施策がある。これをそれぞれ加速して、すべて港湾におけるワンストップサービスで対応ができるようにするということで今、鋭意努力をしているところである。これはあくまでも1つ2つの例であるが、それぞれの項目について進捗状況をすべて分析して、遅れることのないように実施していくということでやらせていただいている。
 次に、ベンチマーク集である。「インターネット利用人数」は、97年には1,155万人である。その後、5割増し以上のペースで伸びてきて、2000年には4,700万人という状況である。この3年間で4.1倍になったところである。ただ、これで十分というわけではない。「インターネット普及率の国際比較」では、我が国は現在14位、これだけ伸びているが、実は1年前には13位であり、1つ落ちているわけである。それは例えば香港、シンガポールのように13、14%から一気に5割近くまで上がってきた国があるわけであり、我が国も伸びてはいるが、引き続き努力をしなければいけないという状況かと思う。
 「公立学校のインターネット接続率」は今、申し上げた点であるが、2000年には57%、これが2001年には81%まで進んでいる。これを2002年の3月には100%に持っていくために今、努力をしている。また「公立学校におけるコンピュータを操作できる教員数」、これも2000年の3月は7割弱であるが、今は8割である。これを来年の3月までには100%に持っていくように努力をする。こういった形で施策を講じていきたいと思っているところである。
 最後に「通信料金の国際比較」である。回線の速度等もあり比較をしにくいが、まず回線速度は日本が諸外国よりも高い水準であっても、合計の額を見ていただくと遜色はない。実質的には日本が最も安いといってもいいような状況に進んできている状況を御理解いただきたいと思う。

(7) IT関連規制改革専門調査会について、事務局から以下のとおり説明。

【竹中IT担当大臣】今までの御報告は、「5年以内に世界最先端のIT国家をつくる」という目標を目指して、今まで結構頑張ってやっているという現状の報告であるが、次の議題は更にこれを強化しなければいけない重要なテーマであるIT関連の規制改革に関する専門調査会の設置についてである。前回の会合において、IT関連の規制改革について本部での検討のたたき台となる報告作成のためのワーキンググループの設置について提案をさせていただいた。このワーキンググループについては、政令に基づく専門調査会とすることとして、本日本部決定案をお諮りしたいと思っている。この案について、事務局から説明をさせる。

【事務局】「IT関連の規制改革専門調査会について」である。その趣旨は、IT基本法に基づく政令に基づき、専門調査会を設置させていただくものである。
 専門調査会の委員は、ITに関連する規制改革に関し学識経験を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命するという形で決めさせていただきたいと思っている。よろしく御審議をお願いする。

(8) 情報セキュリティ対策について、事務局から以下のとおり説明。

【竹中IT担当大臣】この討議時間は後で取ることとして、これは最後の議題とさせていただく。情報セキュリティの対策の問題がある。本年9月に米国で発生したテロ事件を契機として、物理的テロ対策と同様、いわゆるサイバーテロへの対策についても国民の関心が集まっているところである。そこで、内閣官房において情報セキュリティ対策を専門に行っている情報セキュリティ対策推進室から取組状況について説明をさせる。

【事務局】「政府の体制整備」である。IT戦略本部の下に2つ機関を置いているが、1つは情報セキュリティ対策推進会議、これは全省庁の局長で構成されており、対策を検討するということである。もう1つは情報セキュリティ専門調査会、これは民間の有識者で構成されており、民間の御意見を政府の施策に生かしていくための組織である。それから、事務局は内閣官房の中に情報セキュリティ対策推進室がある。これは政策立案を行う際の組織図であり、当然のことであるが、サイバーテロ等の緊急事態が発生した場合には情報セキュリティ対策推進室で情報を収集して、その後、官邸を中心とした危機管理の体制が動き出すことになっている。
 最近の主な事案は、幾つかあるが、南京の大虐殺への抗議とか靖国問題の抗議ということで、政府機関のホームページが攻撃を受けることがある。当然民間の企業でもいろいろな攻撃を受けているが、靖国問題については残念ながら2つの政府機関のホームページが改ざんされている。
 それから、コンピュータのウイルスも多数発生している。大体防いでいるが、残念ながらNIMDAウイルスについては地方の機関も含めて12の政府機関が感染したという状況である。
 更に、「政府の主な施策」であるが、政府が最初に情報セキュリティ対策を総合的に取りまとめたのは去年の1月の「ハッカー対策等の基盤整備に係る行動計画」である。柱が2つあり、1つは政府の情報セキュリティを確保しようということ、もう一つは後で説明するが、重要インフラの防護のためのサイバーテロ対策、この2つ柱がある。
 政府の情報セキュリティ対策については、昨年の7月に「情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」をつくり、今は全省庁でセキュリティポリシーを作成している。セキュリティポリシーとは、コンピュータシステムとか、そこに蓄積された情報をどのように守るかということを体系的にまとめたものである。これを踏まえて先月、「電子政府の情報セキュリティ確保のためのアクションプラン」を作成している。
 重要インフラの防護については、昨年の12月に特別行動計画をつくった。その一番のコアは官民の連絡・連携体制をつくるということであるが、これも今年の10月に策定している。
 それぞれの施策の概要については省略する。

(9) 第153臨時国会で審議予定のIT関連法案の概要、平成14年度予算概算要求の概要等について、竹中大臣から以下のとおり報告。
 実は今日は資料が大変多くあり、ほかにもこの臨時国会で審議予定のIT関連法案の概要と14年度予算概算要求の概要等の資料がある。

(10) IT戦略本部の本部長である総理に対する自由民主党の「e-Japan 重点計画特命委員会」からの緊急提言の申入れについて、竹中大臣から以下のとおり紹介。
 本日本部長である総理に対して自由民主党のe-Japan 重点計画特命委員会から緊急提言の申入れがあった。これは、我々と問題意識を共有できる非常に貴重な提言であるので、是非御覧いただきたいと思う。

(11) 自由討議。

【竹中IT担当大臣】自由討議に移らせていただく。テーマは5つある。最初のIT不況の問題、第2番目のブロードバンド構想、電子政府・自治体の問題、第3番目の「e-Japan 重点計画」の進捗状況の問題、第4番目の規制改革のための専門調査会の問題、そして第5番目に情報セキュリティの問題である。時間は限られているが、御自由に討議いただきたいと思う。

【梶原知事】3つお願いしたいと思う。
 1つはブロードバンド構想に関連するが、国のネットを自治体のネットで使いやすくしていただきたいし、自治体のネットを民間ネットで使えるようにしていただきたい。いろいろ御努力いただいているが、こうしたインフラ整備を前倒しするとIT化が地方でもぐっと進むと思う。
 2番目がIXである。前回の会議でも問題になったが、ニューヨークのテロでインターネットが混乱した。日本の場合、東京に一極集中であるので、やはり非常にもろい構造になっているのではないかと思う。各地域でIXを構築するという話があるので、是非政府もバックアップをしていただきたいと思う。
 3番目は、電子自治体に関連する。今、IT化が自治体でもなされているが、業務改革をしないでただデジタル化するという傾向がある。受注サイドが、発注サイドの御機嫌を損ねないように現状是認のデジタル化をやっている向きがある。これでは後で悔いを残すということになるので、公的支援をする場合には地域公共ネットなどで業務改革をしないと支援しないぞという条件を付けて追い込んでいただきたい。それで、業務改革をするときのノウハウは民間活力でお願いしたらどうか。いわゆるソリューションビジネスを公共分野でも大いに発展させたらどうかと思う。民間ビジネスは相当ソリューションの実績はあるので、これを行政に乗り入れていただいて民間がソリューションビジネスを大きなマーケットにしていただいたらどうか。そうするとうまくいくのではないか。これはIT不況にも関連するが、是非そういう御配慮をお願いしたい。

【宮内会長】規制改革専門調査会について申し上げたいと思う。
 今日の会議でこれの設置が決まるという前提で申し上げることになると思うが、考えてみると、夏休み前に竹中大臣から村井教授と私が競争促進の在り方等について宿題として勉強するようにと言われたし、それから以前出井会長と村井教授と私とが竹中大臣からこういう形のワーキンググループのチームをつくるようにと言われて既に2か月以上たっている。そういう意味で非常に動きが遅いのであるが、今日こういう形で出たということで、是非この専門調査会をお作りいただきたいと思う。
 以前そういうことで出井会長、村井教授と私が指名され、内々に勉強会をやってきた。その内容については、「通信の競争促進」、「電波の効率的利用の促進」、「通信と放送の融合」、「インターネット関連の技術戦略の確立」と、4つの分野をあげている。専門調査会ができた場合には、その4つの分野を検討の対象にすることが必要ではないか。これらは重要度から言って、いずれがどうということもないが、特に競争という規制体制という意味では設備サービスの水平分離とか、サービスについての抜本的な規制緩和というような点を含め、この4つの大きな分野をカバーする必要があるのではないかという考えを話し合った。
 それから、検討の進め方については、大変遅れてしまっていることもあるので、次回までにある程度の取りまとめを御報告できるような形にするということであるなら、私案であるが、この11月中に数回、5、6回は開催して集中的に検討する必要があるのではないか。論点整理あるいは関係者のヒアリング等を含めて集中的にやって、ある程度のたたき台をこの本部にお出しするということが今、必要ではないかと思う。

【竹中IT担当大臣】お願いしておきながら決定が遅れて申し訳ない。先月、本来だったらこの会議を開くべきだったが、諸般の事情で開けなかったので、その分是非加速的な議論をお願いしたいと思っている。

【出井会長】冒頭に竹中大臣がおっしゃっていたアジアのITビジネスリーダーの会合は、10月29日のワールド・エコノミック・フォーラムと併設してやった。
 日本、中国、香港、韓国、シンガポール、マレーシア、それからインドの方は政府だけだったが、約24名が参加されて大変活発な会議が行われた。アジアでのブロードバンドエクスチェンジの必要性とか、IPv6に関しても各国とも大変認識が高くて、これは日本またはアジア全体でこういうことを考えていかなければいけないという機運が十分であったと判断する。それで、これはタイムリーな時期に官民の会議が行われたということで大変有効だったと考える。

【村井教授】私も幾つかにまたがってしまうので簡単にする。1つは突拍子もないことに聞こえることも入っている。
 まず1番目はやはり先ほどのセキュリティの問題である。実はこの間の9月11日以降、インターネットの全体の運用のグループの中で、それから米国政府及びFBIを始めとした組織の中とのインターネットコミュニティとの対話というのが大分急激に進んでおり、この後もそのことを専門にやる会議を開く。
 それで、先ほど御説明いただいたセキュリティの準備というのは御説明どおりにいろいろな形で非常に基盤体制が整いつつあると思う。しかしながら、今回のシナリオは全く違うシナリオがあり、Y2Kのときもインターネットコミュニティはインターネットの安定性を相当きちんと考えてきたが、今回のシナリオは相当違う。それで、アメリカ政府が空港を閉鎖した。あれと同じようにインターネットで独立性が保てるのかという問題が1つある。これはとてもあり得ないことで、これは経済が破綻をするので現実的にはあり得ない。でも、技術的にはどうだというような問合せもあった。オペレーターのグループはこれに対応している。でも、そのうちの一つ、アジアの中で今のところそこに関わっているのは日本だけである。そういうことも考えて、幾つかのセキュリティでの今回のシナリオから基づいたレッスンとして、私たちが緊急にやらなければいけないことが幾つかあるのではないかと思う。
 1つは、インターネットの場合はやはり今までの電話や放送のシステムと違い、1か所で全部を集中的に何かのオペレーションでコントロールするということはできないので、これは日常から自律分散的に運用されているので、そこでの個々のセキュリティに対する体力が大変問題になってくるかと思う。そうなってくると、やはりセキュリティに対する人材あるいはリテラシーの向上は大変重要になってくる。
 例えば、私は情報化の教科書にも携わっており、内容もいろいろ練られたものだったが、これは高校生でインターネットやコンピュータを教えるというカリキュラムになっている。その中でセキュリティに関するものはどんどん新しくなってくるので、例えば副読本のような形でそういった教育の中に盛り込んでいく、あるいはその専門家の教育、それから組織の中のインターネットを管理し、守っているような方に対する教育もやはり緊急に体制を進めていく必要があるのではないかという気がする。
 それで、今度は、各組織が自律分散性がある形でセキュリティに関する対策に取り組む場合には、やはりコストがかかるので、この問題を至急検討する必要がある。
 それから、インターネット運用に関する体制の整備についてである。実はアメリカ政府はクリントン政権のときにもテロリズムの対策に努められていたディック・クラーク氏を大統領補佐官に緊急任命し、政府としてのサイバーテロの体制を整えられた。そういったことも含めた非常に新しいシナリオであるから、それに関するインターネット運用に関する体制の整備は先ほど御説明があった中にいわば含まれていたかと思うが、特にこれはきちんと考える機会ではないかと思うので、それもしっかりやった方がいい。それから、最後は技術の問題である。以上が1番目のセキュリティの問題である。
 2番目は少し奇異に聞こえるかもしれないが、実はモビリティとインターネット、ワイヤレスとインターネット、これは日本のお家芸のような雰囲気が出てきている。アメリカは今度は携帯電話の中に911のコールを呼び出すことで、位置がわかるというデバイスを入れなさいというガイドラインを出しており、遂にこれが製品として出てきた。それで、御存じのように今、日本はVICSとかITSの分野で位置情報を知るという空間が非常に整っている。
 それからもう一つだけ言うと、この間の阪神・淡路大震災のときに地殻変動が起こったが、あれを世界で比べようがないぐらい正確にその位置の地面のずれを計測したのは国土地理院である。そういうわけで、我が国にはその位置を知るという空間としてのものすごい先進性があるわけである。この位置というものと、それからあるインターネットで通信につながる移動のオブジェクト、これが結び付いたときにはものすごく新しい情報空間になる期待がある。
 例えば、オランダで95年にウシの首にデバイスを付けてウシの位置を知る。つまり、どこの道をいつ通ってどこの草を食べたか。どんなえさを食べたかということをそれで把握するようなシステムができていた。そういった意味で農林水産関係、それから先ほどの国土地理院のもの、それからGPSという衛星は通信である。そういうわけで、やはりこれはいろいろな省庁にまたがる分野であるが、国土の中での空間であるので情報空間として考えるべきだろうということである。
 それから、3番目は国際戦略である。先ほど申し上げたように、出井さんからもお話があったような研究情報ネットワークの国際化は、いろいろな意味で大変大きな話題である。EUも、それから韓国も乗ってくる話である。IMNETやTransPACということで順調に進んでいる部分もあるが、これを推進することが必要だ。
 4番目は、ワールドカップ2002のときのIT環境は、是非成田空港から始まって、いいIT環境をたくさんのお客さんに見せることを実現するための具体的なステップを踏んで行こう。

【鈴木社長】アメリカは非常に実態的な世界の現実のトラヒックを把握しているが、改めてあのような状況ができると、彼らの把握力と日本のとは全く違うということが1点である。それをどうすればいいかということをここで論じないが、アメリカは非常に対応が早い。
 もう1つは、先週初めて日本から出るトラヒックの方が日本が持ってくるトラヒックより多くなった。私どもインターネットの仕事を始めて10年になるが、初めて日本のウェブに来る、あるいは日本のコンテンツを見にくる方が、日本が海外、アメリカなどのコンテンツを取りに行くよりも大きくなったというので、歴史的に大きな変化がある。1つは、それは中国からのトラヒックの急増と韓国のブロードバンドによるトラヒックの日本へのアクセスの急増である。一方で、アジア地域では、国際バックボーンの価格が高い事でネットワークのハブの競争があってなかなか整合性のあるトラヒックのスキームができない。セキュリティで言えばアジアのトラヒックが非常に多くなるということは、先程、情報セキュリティに関し最近発生した事例の紹介があったが、これらの多くはアジアからのアタックであり、アジアからの攻撃であるということを考えると、今後ますます大規模なトラヒックによる日本に対するアタックがあるだろう。技術的にはそう大したアタックではないが、世界的な量で言うと、中国を始めとして非常に大きな量のアタックがある。それに対して各通信業者がどういった対策をきちんとやっているかいうと、かなりお寒いのではないかということである。
 そのようなセキュリティに対してコストがかかるが、日本の場合、インターネットについても低価格ということが余りにも前面に出過ぎて、その辺りがおろそかになっている。結果として、非常に荒らされやすい環境が日々増大してきているのではないか。例えば韓国から日本へ来るトラヒックは今、数百メガという単位で日々日本に来ている。中国はどんなにバックボーンを増やしてもトラヒックがパケットロスが出るくらいにいっぱいになる。つまり、過去私たちが経験しているアタックとは違う総量のアタックが今後出てくるだろうということで、インターネットというのはなかなか難しいものである。それに対してどういう対策を講じるかということを専門家だけではなく、国として真剣に考えていかなければいけないと考えている。

【宮津社長】これも専門調査会の関連でテーマの話があったが、世間的にいろいろ言われるので、ピンポイント的ではあるが、NTTの経営の形態について、これがどういう影響を与え、また、この議論がどういうふうになるのかというような観点から2点だけ申し上げる。
 大幅な料金値下げをしてから、東西会社は非常に具合が悪くなり、構造改革というか、人員流動を今まさに大々的にやろうとしている。これは小泉内閣が言われている構造改革のNTT版みたいなものなのでどうしてもやりたい、やらなければいけない。したがって、それに支障になるようなところは十分配慮した議論をやっていただきたいというのが1つである。
 それから、長い目で見て、まだ、この世界は今後どういうふうになっていくかというのは世界的にも定説が何もないところであり、だからこそ勉強しようとしていると思うが、とにかく国がNTTの経営形態自体について規制しなければならないという前提で議論されるのはやめていただきたい。内容としてどうなるかという議論はなさるだろうが、その点はNTT自身でもわからないところがあるものの、自分で考えてこの時代の変化に即応していかなければならないと思っている。まさに自分の責任でやらなければいけない時代ではないかと思っているので、そういう意味で是非そういう考え方を生かしてもらうような御検討をお願いしたい。よろしくお願いする。

【秋草社長】冒頭に経済産業大臣あるいは総務大臣からお話があったIT不況の問題であるが、当事者として若干コメントしたいと思う。
 各社とも構造改革には非常に取り組んでおり、多方面に御迷惑もかけている。ただ、人件費が安いということだけで中国等に移転してしまう、要するに、製造業を投げてしまうということについては、非常に危惧を感じている。日本は製造業、ものづくりということをギブアップさせてはいけない。何が何でも知恵の限りを尽くしてやるべきだと思っており、それについては我々はもっと努力したいと思っている。
 もう一点、サイバーテロであるが、必ずこれは起こり得ると思っている。私どもはサイバーテロの問題は経営課題としても最大の課題であり、そのくらいの優先度を上げるべき問題だと思っているのでよろしくお願いする。

【尾身国務大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策担当)】この規制改革の専門調査会は大変大事だと思っており、私も意見がある。これに全部参加をするわけにはいかないので、内閣府科学技術政策担当の事務局の者を傍聴させてほしいという申入れをしたら、これはリミテッドメンバーでやるから傍聴まかりならぬという話が事務局からあったようだ。これも変な話だと思うし、12月に突然結果が出てくるというのも少し困るので、私どもとしてはずっと議論はフォローしたいと思うので、そのような手配をお願いする。

【竹中IT担当大臣】わかった。これは基本的にはたたき台をつくる作業であるので、その過程で先ほどの宮津社長の話にもあったように、オープンディスカッションでヒアリングの機会をつくるとか、そのような配慮は是非させていただきたいと思う。

【奥山副会長】いずれヒアリングの機会を設けていただけると思うので、その際に申し上げるが、専門調査会での検討の中で今日、水平分離のものが通信の競争促進となっているが、3番目にあるように通信と放送の融合でもあるので、放送における水平分離の問題等についても御検討いただくことが必要ではないかと思う。
 それと同時に、放送及び電波に関する問題は規制緩和にも非常に関連し、あるいはNHKの受信料は、今、国会が直接料金を決定する、残っている唯一の公共公益料金であるので、そういった問題等についても私自身が解を持っているわけではないが、大きな問題だと思うので、御指摘を申し上げたいと思う。

(12) IT関連規制改革に関する専門調査会の設置について、本部決定。

【竹中IT担当大臣】IT関連の規制改革に関する専門調査会の設置について、「IT関連規制改革専門調査会について(案)」のとおり本部決定してよろしいか。〔異議なし〕
 ありがとうございました。私としては、専門調査会の委員としてIT戦略本部から出井本部員、村井本部員、総合規制改革会議から宮内議長のほか、神田秀樹委員、鈴木良男委員、米澤明憲委員にお願いしたいと考えているが、もちろんほかにも委員を希望される本部員の方がいらっしゃったら事務局までお申出をいただきたいと思う。この規制改革はIT革命の推進を更に加速する上で大変重要なものであるので、本年末のたたき台策定のために是非活発な議論、かつ御要望があったようなオープンな議論をお願いしたいと思う。

【松下内閣府副大臣】今般、この本部にIT関連規制改革専門調査会が設置され、ITに関する規制改革を検討・推進していただくこととなった。私が担当の副大臣をしている総合規制改革会議においても、IT関連分野以外の分野について年内に会議の意見を取りまとめるべく、現在精力的に審議を進めているところである。今後ともこの調査会に協力して構造改革の重要分野である規制改革を一層進めてまいりたい。

(13) 小泉内閣総理大臣から以下のとおり挨拶。

  • 昨日ASEANから会議が終わって帰ってきたのですが、おしなべてASEAN諸国もIT革命は非常に関心が高いです。
  • 今日はお疲れ様でした。この「e-Japan 重点計画」、「e-Japan 2002プログラム」を進めてきているわけですが、今日のフォローアップをこのように着実に進捗しているということは皆さんの御尽力の賜物であり厚く御礼申し上げます。
  • 今日また自民党から、今後のIT政策の推進方策について提言を受けました。これは政府関係とも打ち合わせてかなり具体的に関係省庁にわたっておりますので、この提言を踏まえて電子政府の実現、規制改革を一層進めていきたいと思います。
  • 森内閣から目標に掲げている「5年以内にIT世界最先端国家になる」という目標に向かって、これからも皆さんの一層の御尽力をお願いしたいと思います。
  • 今日はありがとうございました。

(14) 竹中IT担当大臣から以下のとおり閉会の辞。

  • 今日の出井本部員のIPv6の話であるとか、セキュリティ関連の話であるとか、今後更に強化しなければいけない部門があるかと思っている。今日の議論を踏まえて、次回更に議論を深めていきたいと思う。
  • 次回については、12月上旬から中旬の開催を目途に事務局においてスケジュール調整を行わせる。
  • なお、本日の会合終了後に私の方から記者会見を行いたいと思う。

(別紙)

第7回IT戦略本部メンバー一覧
 小泉 純一郎内閣総理大臣
竹中 平蔵情報通信技術(IT)担当大臣・経済財政政策担当大臣
(欠)福田 康夫内閣官房長官・男女共同参画担当大臣
片山 虎之助総務大臣
平沼 赳夫経済産業大臣
森山 眞弓法務大臣
(欠)田中 真紀子外務大臣
(欠)塩川 正十郎財務大臣
(※中野清財務大臣政務官 代理出席)
(欠)遠山 敦子文部科学大臣
(※池坊保子文部科学大臣政務官 代理出席)
坂口  力厚生労働大臣
武部  勤農林水産大臣
(欠)扇  千景国土交通大臣
(※佐藤静雄国土交通副大臣代理出席)
(欠)川口 順子環境大臣
(※風間昶環境副大臣 代理出席)
村井  仁国家公安委員会委員長・防災担当大臣
中谷  元防衛庁長官
尾身 幸次沖縄及び北方対策・科学技術政策担当大臣
柳澤 伯夫金融担当大臣
(欠)石原 伸晃行政改革・規制改革担当大臣
(※松下忠洋内閣府副大臣 代理出席)

 秋草 直之富士通株式会社社長
出井 伸之ソニー株式会社会長兼CEO
奥山 雄材ケーディーディーアイ株式会社副会長
梶原  拓岐阜県知事
岸  暁株式会社東京三菱銀行会長
鈴木 幸一株式会社インターネットイニシアティブ社長
(欠)松永 真理エディター
宮津 純一郎日本電信電話株式会社社長
村井  純慶應義塾大学環境情報学部教授

上記の他、以下が出席。
 安倍晋三内閣官房副長官(政務、衆)
上野公成内閣官房副長官(政務、参)
古川貞二郎 内閣官房副長官(事務)
(欠)根來泰周公正取引委員会委員長
宮内義彦総合規制改革会議議長