| IT分野の専門家の育成・活用及び職業能力開発
我が国のIT国際競争力を強化するため、教育研究機関の制度改革や専門的なIT人材がその力を発揮するための環境整備を行い、国際的に最先端の研究開発や経営、コンテンツ開発を実践できる創造的な人材を養成し確保するとともに、外国人人材の受入れを促進する。また、積極的なIT職業能力開発やIT関連業務に携わる労働者の更なる能力向上を図る。
ア) 大学・大学院等におけるIT教育の推進(文部科学省)
大学自身による一層の自律的・機動的なマネジメントを可能とし、IT関連の教育研究活動が効果的に実施される環境をつくるため、学部・学科の設置・改廃の弾力化についての検討を行うなど、大学の組織編制の柔軟化を図る。
あわせてIT技術者・研究者の育成に資するため、大学院のIT関連専攻の入学定員増を図る。
i) 2005年度までに、大学・大学院等において、IT分野の人材養成を戦略的に行うことにより、基盤的ソフトウェア等の新興分野の実務者・研究者を約800人養成する。
ii) 学部の学科の設置認可について、2003年までに結論を得るものとされている国立大学の独立行政法人化の検討と並行して検討し、結論を得る。
iii) 2002年度中に、国立大学の大学院のIT関連専攻(修士課程及び博士課程)の入学定員を増加する。
iv) 2005年度までに、専修学校において、企業の第一線で活躍する社会人を対象としたITスペシャリストを養成するための教育プログラムと新産業創出の担い手となる起業家精神を有する人材開発のための起業家育成プログラムの開発を推進し、その成果を逐次各専修学校において実施する。また必要な環境整備を行う。
v) 専門高校8に専門教科「情報」を新設し、システムの設計・管理やマルチメディアなどの情報の各分野に関する知識と技術を身につける教育を、2003年度の入学者から実施する。
イ) 外国人人材の受入れ確保
a) 資格制度の国際標準化(経済産業省)
「アジアITスキル標準化イニシアティブ9」に基づき、IT人材に関するスキル標準の国際的な共通化によるIT人材の技能に関する客観的な評価指標を作成することで、有能な外国人IT人材を活用するためのコストを削減するとともに、アジア域内でのIT人材市場の流動化を促し、産業界がより有能な外国人IT人材の活用が可能になるための基盤を整備する。
i) 2003年度までに、アジア6ヶ国に対して、ノウハウの移転など資格制度創設に必要な支援を実施するとともに、その国際標準化を図るため、既に類似の試験制度を持つ4ヶ国も含め、資格の基盤となるスキル標準について相互認証を行う。
ii) 我が国の情報処理技術者試験をコンピュータ化するのに合わせて、2003年度中を目途に、アジア各国に対してもノウハウの提供、対応する研修や教材の開発など各国の資格制度のコンピュータ化に必要な支援を行う。
iii) 我が国産業界が必要とするIT人材を育成するため、アジア共通スキル標準に沿った必要な研修事業を我が国及びアジア諸国で実施し、2005年度までに我が国企業の採用が可能なレベルのIT人材約2,000人程度育成する。
b) アジアにおけるe-Learningの促進(経済産業省)
2005年度までに、「アジアe-Learningイニシアティブ10」に基づき、アジアe-Learningネットワークを形成し、e-Learning市場形成のためのシステム構築を図るとともに、アジア全体で研修の実施やコンテンツの開発を行い、e-Learningコンテンツに関するアジア発の国際標準の策定・普及を行う。
c) 外国人受入れ関連制度の見直し(法務省)
IT技術者などの専門的、技術的分野の業務に従事する外国人を一層積極的に受け入れていくことにより、我が国における高度な技術や知識を有する人材の確保を図る。
このため、IT技術者に関する上陸の基準について、a)の相互認証等の状況を踏まえ、2001年に実施した制度改正の下で、引き続き外国人IT技術者受入れに係る所要の措置を2002年度中に講ずる。
d) 専門的、技術的分野の外国人労働者の受入れ・定着の促進(厚生労働省)
IT分野等の技術者等の専門的、技術的分野の外国人労働者の受入れ・定着の促進を図るため、2002年度中に、外国人の採用及び採用後の雇用管理のノウハウに関する事業主向けマニュアル及び外国人労働者が我が国で働く際の基礎知識や好事例を内容とするパンフレットを作成・配布する。
ウ) IT技術者研修市場の活性化
資格取得に向けた高い意欲の醸成やより高度なIT技能取得者の育成を図るため、IT技能に関する標準の策定や資格制度の拡充を行うなど、IT技術者研修市場の活性化を図る。
i) 2002年度中に高度なIT技術者の育成・活用を図るため、国内外の調査に基づき、IT技能に関する標準を策定し、その普及を図る。なお、その際にはITベンダ・ユーザの代表をはじめ、IT研修事業者、人材派遣事業者等の民間の知見やノウハウを積極的に活用するものとする。(経済産業省)
ii) 2002年度中に情報通信分野の技術者の育成・活用を図るため、電気通信主任技術者資格などの電気通信に関わる資格制度の見直しについて検討を行い、結論を得るとともに、資格取得のための研修事業に対する支援措置を行う。(総務省)
エ) コンテンツ・クリエイターの育成
高度情報通信ネットワーク社会の実現のためには、インフラ、ハード、ソフトのみならず、インターネットを通じて提供されるコンテンツの充実が不可欠である。そこで、世界最高水準のコンテンツを制作できるクリエイターを育成して日本のコンテンツ発信能力を強化するため、制作ツールの開発や制作支援等、優秀かつモラルの高いコンテンツ・クリエイターの育成・活躍のための環境を整備するとともに、ベンチャー企業に対する支援を充実し、コンテンツ・クリエイターが起業しやすい環境を整備する。
i) 2005年度までにデジタルコンテンツの市場規模を1999年度の約2倍にするべく、コンテンツ制作基盤ツールの開発、コンテンツ制作に対する支援、産学協力等を通じたクリエイターの育成等の施策の総合的な推進を行う。(経済産業省)
ii) コンテンツ・クリエイターをはじめとする情報通信技術関連のベンチャー起業育成を支援するため、2003年度までに100件程度のベンチャー助成及びインターネットによる情報提供交流機能の強化を行うとともに、2005年度までに全国で合計50ヶ所のビジネスインキュベータ11の整備を行う。(総務省、経済産業省)
オ) 経営者をサポートする人材の育成(経済産業省)
経営とITの双方に通じ、経営者の立場にたって経営戦略の立案からそれを実現するシステムの構築・導入までを一貫してサポートできる人材(ITコーディネータ)を2005年度までに、約1万人育成し、認定を行う。
カ) IT職業能力開発の推進及びIT技能の向上
多様なIT職業能力開発を実施することにより、急速なIT化の進展に伴う雇用ミスマッチの解消を図るとともに、我が国の雇用の安定・労働生産性の向上を図る。また、情報通信分野やソフトウェア等の専門的・技術的な業務に従事する者の知識及び技術の向上を図る。
i) 2002年度中に、急速なIT化の進展に伴う雇用ミスマッチの解消、高度なIT社会構築をリードする人材育成という観点から、約70万人の離職者及び在職者を対象に、以下のITに係る職業能力開発を推進する。(厚生労働省)
・ 民間教育訓練機関の機能を活用した、離職者を対象としたIT活用能力習得に資する公共職業訓練の実施
・ 自習用端末ソフト等を活用したIT化に対応した自発的な職業能力習得の機会の提供
ii) 2005年度までに、ブロードバンド時代に必要とされる電気通信システムの設計、放送番組の制作等の情報通信分野の専門的な知識または技術を有する人材約1万2,000人に対して、当該専門的知識または技術の向上を図るための研修を図る。(総務省)
iii) 2005年度までに、アプリケーションソフトウェアの開発業務に従事する者約4,000人に対して、その技能の向上を目指したソフトウェアの開発支援を行う。また、そのうち約100人については、次世代のITを担う天才的なプログラマー(スーパークリエイター)として発掘・育成を行う。(経済産業省)
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