首相官邸 首相官邸 トップページ
首相官邸 カテゴリーなし
 トップ会議等一覧皇室典範に関する有識者会議開催状況


皇室典範に関する有識者会議(第12回)議事要旨


日 時:平成17年9月29日(水)13:00〜15:00
 
場 所:総理大臣官邸 大会議室
 
出席者:
皇室典範に関する有識者会議メンバー
吉川 弘之産業技術総合研究所理事長、元東京大学総長
岩男 壽美子武蔵工業大学教授、慶應義塾大学名誉教授
緒方 貞子国際協力機構理事長
奥田 碩日本経済団体連合会会長
久保 正彰東京大学名誉教授
佐々木 毅前東京大学総長
笹山 晴生東京大学名誉教授
佐藤 幸治近畿大学法科大学院長、京都大学名誉教授
園部 逸夫元最高裁判所判事
古川 貞二郎前内閣官房副長官
◎=座長
政府側
二橋 正弘内閣官房副長官
伏屋 和彦内閣官房副長官補
風岡 典之宮内庁次長
柴田 雅人内閣総務官
千代 幹也内閣審議官
角田 素文内閣審議官
鈴木 武内閣審議官
議事概要
(1)皇位継承順位について意見交換
女性・女系に拡大した場合には、皇位継承によって皇位継承順位が変動するかどうか、親子の逆転についてどう考えるかという点がポイントなのではないか。
女性は妊娠・出産に伴う負担があるという理由で男子を優先すべきとの意見がヒアリング等でも述べられていたが、妊娠や出産は病気ではなく、女性に負担が重いという考え方は今日ではあまり一般的ではない。今の時代と合わないように感じる。
男子でも女子でも、病弱の方であれば公務が難しいということが当然にあり得るが、妊娠・出産はこれとは別。
かつては妊娠・出産の負担は十分に考慮すべき事由であったが、今日の状況では一般的ではない。
出産の前日などは、臨時代行となるが、臨時代行は何も出産の場合だけではない。また、宮中祭祀も代拝が可能。
長子優先か、兄弟姉妹間男子優先かという問題に対し、兄弟姉妹間男子優先とするとすれば、その理由は妊娠や出産ではなく、伝統であろう。
長子優先か、兄弟姉妹間男子優先かという問題に対し、最も予測可能性が高いのは長子優先なのではないか。伝統の観点から兄弟姉妹間男子優先とする場合には、天皇の長子として女子が誕生した場合、その方の立場が安定しないという問題があるが、弟の誕生がない場合には立太子の礼を行う年齢を考慮するなどして、立太子の礼を行ったあとには皇太子の地位が変わらないというようなやり方などにより、対応できない問題ではない。
長子優先か、兄弟姉妹間男子優先かという問題に対し、兄弟姉妹間男子優先は、女子のあとに男子が誕生すれば順位が逆転するという問題があるが、これと関連して、天皇の長子として女子が生まれる場合には、皇太子がなかなか確定せず、制度が安定しないという問題がある。だれが次の天皇かということがなかなか決まらないということをどのように考えるか。
女性・女系に拡大した上で男子優先又は男系男子優先とする場合には、長子優先や兄弟姉妹間男子優先の場合に比べ、皇位が傍系へ移動する可能性が高い。また、傍系継承により、お代替わりによって皇位継承順位が逆転する場合がありうる。さらに、皇位継承順位第1位の方が女子の場合、その後の男子の誕生により、順位が繰り下がる可能性があるので、次の天皇となる方がなかなか定まらない。
女性・女系に拡大した上で男子を優先する場合には、母とその子である男子の間では子が優先されるため、親子の間で皇位継承順位が逆になる。
兄弟姉妹間男子優先とした場合で、長子に女子が生まれた場合、その方の地位を確定させるには、一定の時点で確定させ、その後には男子が生まれても変動させないという方法はありうるが、その時点をどう定めるのか、その方が成人された時点がいいのか、あるいは、その方の母の年齢を考慮するのか、可能性としてはたとえ50歳以上でも出産の可能性はあるのではないか、など、何を基準とするのか非常に難しい問題。
男系男子を維持する場合には、旧皇族やその子孫の方々の復帰等ということになるが、その場合には、その方々の意思を無視するわけにはいかないので、その方々にご了解をいただくことが必要となるが、そうすれば、皇族になるかならないかという点において、当事者の意思が介在することになる。
長子優先と兄弟姉妹間男子優先は、男子優先や男系男子優先に比べて、安定性の面では問題が比較的少ない。長子優先と兄弟姉妹間男子優先では、長子優先の制度には、皇位継承者がなかなか確定しない等の問題はないが、他方、歴史的な制度からは最も遠く離れているという考え方もあるかもしれない。
これまで男性の天皇が大半であったことは事実。皇位継承順位の議論についても、そのことをどう考えるか。国民がどう感じるかという視点は必要ではないか。
直系で、親から子へ継承されることが自然。
天皇の即位によって継承順位が変動しないという意味での安定性があった方がよい。
世襲ということからは、親子の逆転は避けた方がいいのではないか。
男系男子の場合には、旧皇族の復帰や養子等を行うということになるが、養子等の場合には、実際の血縁により継承順位を設定するのか、養親の継承順位によるのか、という問題を決める必要がある。
養親の継承順位による場合には、どの方の養子となるかにより継承順位がかわることになるので、当事者の意思により継承順位が左右されることになる。
単純な皇籍復帰の場合でも、旧皇族やその子孫の方の意思を無視して復帰していただくわけにはいかないので、どうしても当事者の意思が介在してしまい、一義性に欠けることになる。
(2)次回は、10月5日(水)に開催し、皇族の範囲及び関連制度について議論を行うこととなった。