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皇室典範に関する有識者会議(第13回)議事要旨


日 時:平成17年10月5日(水)15:00〜17:00
 
場 所:於;官邸大会議室
 
出席者:
皇室典範に関する有識者会議メンバー
吉川 弘之産業技術総合研究所理事長、元東京大学総長
岩男 壽美子武蔵工業大学教授、慶應義塾大学名誉教授
緒方 貞子国際協力機構理事長
奥田 碩日本経済団体連合会会長
久保 正彰東京大学名誉教授
佐々木 毅前東京大学総長
笹山 晴生東京大学名誉教授
佐藤 幸治近畿大学法科大学院長、京都大学名誉教授
園部 逸夫元最高裁判所判事
古川 貞二郎前内閣官房副長官
◎=座長
政府側
細田 博之内閣官房長官
二橋 正弘内閣官房副長官
伏屋 和彦内閣官房副長官補
風岡 典之宮内庁次長
柴田 雅人内閣総務官
角田 素文内閣審議官
鈴木 武内閣審議官
議事概要
(1)皇族の範囲及び関連制度について意見交換
男系男子を維持するにせよ、女性・女系に拡大するにせよ、世数限定制は、制度として明確ではあるが、出生の動向次第で皇位継承者が非常に少なくなるおそれがあり、とてもリスクが高いのではないか。
永世皇族制を前提に皇籍離脱で対応しようとすると、客観的な条件によってその都度考える必要があり、一般的なルールはなかなか決め難いのではないか。
現行制度では、女性皇族は婚姻に伴い皇籍離脱することとなっており、仮に皇位継承資格を女性・女系に拡大した場合でも、女性皇族の中には、皇籍離脱した上で結婚したいという希望を持つケースも出てくるのではないか。
今後仮に皇族女子に皇位継承資格を拡大すれば、皇族の数の調整をどうするかという問題がある。
皇籍離脱に関して、現在、親王と王では要件等が異なるが、仮に女性皇族に皇位継承資格を拡大した場合には、現在の男性皇族と同様、内親王と女王とでは要件等を異にするようにすべきではないか。
女性皇族の方は、これまで、婚姻により皇籍離脱することを前提として成長されてきていることにも留意すべき。
財政的な問題についても考える必要があるのではないか。
意思による皇籍離脱の場合、御本人の意思は最大限重視しなければいけないのではないか。ただし、制度として考える場合にどうかという問題はある。
意思による皇籍離脱の場合でも、皇室会議の議が必要となっており、皇籍離脱を思い留まっていただくことは制度的には可能な仕組みとなっている。
皇籍離脱等については、最終的には皇室会議で決めるという仕組みとなっているが、皇室会議はどのような構成になっているのかとの質問があり、事務局から、皇族2方、衆・参議長及び副議長、内閣総理大臣、宮内庁長官、最高裁判所長官及び判事(1名)の10名が議員であり、内閣総理大臣が議長であること、皇族議員は皇族の互選で決められることとされており、現在は三笠宮崇仁親王殿下及び同妃百合子殿下であることについて説明があった。
世数限定制で、皇位継承資格者の確保という観点から世数を広めにとり、皇籍離脱制度と組み合わせるということも、理論的には考えられるが、実際には、世数を決めた上で皇籍離脱制度を運用することは難しいのではないか。結局は、現行典範制定時に金森国務大臣が答弁しているように、永世皇族制の上で皇籍離脱制度を適正に運用するしかなく、またそれが適切なのではないか。
皇族の範囲については、婚姻により皇族となった方を除いた、皇統に属する皇族の方の人数を何らかの形でメルクマールにしつつ、弾力的に運用することはできないか。
皇位継承ということを考えると、皇族方の数だけではなく、年齢の分布も重要である。同じ人数でも、ご高齢の方が多い場合とご年少の方が多い場合とでは意味が異なり、数を基準とした一般論では判断できないのではないか。
皇籍離脱制度を運用するに当たっては、恣意性は排除されなければならず、明確な基準が考えられればいいと思うが、将来の皇室の構成がどうなるかは予測がつかないことから、明確な基準を作るのもなかなか難しいのではないかと思う。ただ、考えるべき要素がないわけではなく、若い皇族の方の数を目安にすることや、世数の遠い方から離脱するといったことがポイントとなろう。こういったポイントを押さえながら、適正かつ弾力的に運用するということではないか。
皇族の範囲を考えるに当たっては、皇位継承資格者の確保という視点だけでなく、公務を分担したり、親戚同士でお会いになってお話をされる、一緒に何かされる、というような点にも考慮すべき。
皇族の範囲を考えるに当たり、財政負担ということも言われるが、皇族の数があまりに少なくなるようなことが絶対に生じないように、少し範囲を広げて考えるべき。
永世皇族制をとって皇籍離脱制度の運用で規模を調整する以外にないと思うが、その場合でも、ご本人が周囲の方々に相談された上で、その意思で離脱されることになるのであって、実際には、強制的に離脱していただくというわけにはいかないのではないか。
関連制度については、皇位継承資格を皇族女子に拡大する場合には、内親王、女王を、親王、王と同様にする必要がある。
皇族の範囲に関連し、皇室経済について、国民の皇室への期待や皇族としての御活動ということから、皇族の方々の品位やその御活動にふさわしいものであるように留意すべきではないか。
皇位継承資格を女性・女系に拡大した場合、男性の配偶者を得るという非常に現実的な問題があるのではないか。
一般論としては、男性の配偶者を迎えるということは経験のないことであり、難しい問題が生じる可能性がある。ただ、皇室に配偶者を迎えることについては、男性の方でも女性の方でも、いろいろな難しさがあるのではないか。男性の配偶者を迎えることと女性の配偶者を迎えることと、どちらが難しいかなどということは言えないのではないか。
男性の配偶者を迎えることと女性の配偶者を迎えることと、どちらが難しいかなどということは、論じることのできないことのような気がする。
一般の人々でも出会いのチャンスがなくて晩婚化しているのが現実であり、男性、女性にかかわらず、そのような面での工夫や配慮がなされることは必要なのではないか。
皇籍離脱等について、皇室のご意向をどのように考えるべきか、という論点があるのではないか。
典範自体は法律であるから、それについて皇室のご意向をうかがうことはできないが、個々の離脱等については、皇族もメンバーとなっている皇室会議が審議する場としてあるのではないか。
皇族の議員が2人でいいのかという問題についても、これからの議論としてはあり得るとは思うが、今ここで、皇室会議の構成等について議論することは時期尚早なのではないか。いずれにしろ、将来もし議論することになった場合には、皇室会議を設けた趣旨に立ち返って考える必要があるのではないか。
 
(2)男系男子を維持する場合には、現行の永世皇族制を前提とした皇籍離脱制度の運用で皇室の規模を調整する仕組みを改正する必要はないこと、女性天皇、女系天皇を可能とした場合には、関連制度について、内親王・女王を親王・王と同様とするよう改正する必要があることについて、意見が一致した。
 
(3)次回は、10月25日(火)に開催することとし、意見の集約に向けた議論を行うこととなった。