公的年金制度の一元化に関する懇談会

公的年金制度の一元化に関する懇談会第1回



時間:平成12年6月21日(水)8時30分〜10時00分

場所:総理府3階特別会議室

  1. 開会
  2. 内閣内政審議室長挨拶
  3. 議事
     (1)議事の公表等について
     (2)年金制度に関する近年の動向について
     (3)各制度における財政再計算結果について
  4. 閉会

1.開会

【吉武審議官】本日は、お忙しいところ、お集まりいただき大変ありがとうございます。「公的年金制度の一元化に関する懇談会」を開会させていただきます。
 私は、内閣審議官の吉武と申します。本日の進行役をしばらく務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 初めに、竹島内閣内政審議室長より一言ご挨拶を申し上げます。

2.内閣内政審議室長挨拶

【竹島内閣内政審議室長】 内閣内政審議室長の竹島と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日は、本当に朝早くからお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 この「公的年金制度の一元化に関する懇談会」、実は5年ぶりに再開させていただくという運びになったわけでございます。
 遡って申し上げますと、平成6年でございますが、公的年金制度の一元化について政府を挙げて検討する必要があるということで関係閣僚会議が設けられ、本日の皆様方のような構成の懇談会を設置するということが決まりました。その後、旧3公社の厚生年金への統合ということをメインにいたしまして、大変熱心な議論がなされ、実現いたしました。そのときに、平成7年でございますが、公的年金の一元化に関する基本的な考え方を懇談会としてお示しいただきまして、それがベースになって平成8年の閣議決定以来、今申し上げましたような公的年金制度の一元化が進んできているということでございます。
 それから、もう一つ、再開の事情としてございますのは、先般、5年に1回の財政再計算が行われたということでございます。各共済年金等につきまして、財政再計算の作業が行われております。加えまして、社会保障制度審議会の方でも別な観点から、それぞれ財政再計算について検証する作業が行われているということでございます。
 3つ目で申し上げますと、農林年金の方から一元化に向けてのご要望も出てきているということもございまして、約5年ぶりでございますけれども、この懇談会を再開することにさせていただいたわけでございます。
 委員の先生方につきましては、引き続きお願いした方々もおられますけれども、大半は、新しいメンバーにお願いしていただいているということでございます。各委員の先生方におかれましては、大変お忙しい中、難しい問題、複雑な問題を含んでおりますけれども、大事な仕事をお引き受けいただきまして、改めて御礼申し上げます。
 本日は、再開の第1回目ということでございますけれども、これから幅広くご議論いただきますようお願いいたします。公的年金制度の更なる一元化に向け、いかなることが必要かということについて、ぜひ精力的にご検討、ご審議を賜れば大変ありがたいと思っております。冒頭に当たりまして、この懇談会のお世話をさせていただく責任者といたしまして、お願い方々ご挨拶申し上げます。よろしくお願いいたします。

委員紹介

【吉武審議官】それでは、議事を進行させていただきます。
 まず、本日ご出席の先生方につきまして、ご紹介申し上げたいと思います。アイウエオ順でご紹介させていただきます。

 岩男壽美子 武蔵工業大学教授でございます。
 岩村正彦 東京大学教授でございます。
 大原義行 全日本自治団体労働組合書記長でございます。
 國岡昭夫 日本私立学校振興・共済事業団理事長でございます。
 神代和俊 放送大学教授でございます。5月26日にこの懇談会の再開が決定されました公的年金制度に関する関係閣僚会議で、神代先生に座長をお願いすることを決定いただいておりますので、座長をお願いいたすことになります。どうぞよろしくお願いします。
 それから、西尾勝 国際基督教大学教授でございます。
 古橋源六郎 国家公務員共済組合連合会理事長でございます。
 丸山建藏 日本国家公務員労働組合総連合会委員長でございます。
 宗岡広太郎 株式会社日立製作所専務取締役でございます。
 村上忠行 日本労働組合総連合会政策グループ長でございます。
 森繁一 地方公務員共済組合連合会理事長でございます。
 山田俊男 全国農業共同組合中央会専務理事でございます。
 吉原健二 財団法人厚生年金事業振興団理事長でございます。
 若杉史夫 日本経営者団体連盟社会保障特別委員会副委員長でございます。
 渡辺俊介 日本経済新聞論説委員でございます。
 なお、本日はご都合によりまして、笹森清日本労働組合総連合会事務局長それから山崎泰彦上智大学教授はご欠席になっております。

 それから、本日の事務方の出席者につきまして、ご紹介申し上げたいと思います。
 先ほどご挨拶いただきました内閣内政審議室の竹島室長でございます。
 厚生省年金局の矢野局長でございます。
 社会保険庁運営部の小島部長でございます。
 大蔵省主計局の藤井次長でございます。
 自治省大臣官房の伊藤審議官でございます。
 文部省大臣官房の本間総務審議官でございます。
 農林水産省経済局の石原局長でございます。
 このほか、席上にはついておりませんが、内政審議室の担当審議官あるいは各省担当課長が出席いたしております。それでは、神代先生、よろしくお願い申し上げます。

座長代理指名

【神代座長】先輩の諸先生多数いらっしゃいます中で、大変僣越でございますけれども、ご指名でございますので、座長を務めさせていただきます。どうぞよろしくご協力をお願いいたします。

 最初に、恐縮ですが、私が所用で欠席せざるを得ないことがあるかもしれませんので、座長代理を私の方からご指名させていただいてよろしいでしょうか。

〔「異議なし」という声あり〕

【神代座長】ご異議がございませんようですので、ご多忙のところ、大変恐縮でございますが、岩男壽美子武蔵工業大学教授にお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。

3.議 事

(1)議事の公表等について

【神代座長】それでは、早速でございますが、本日の議題に入りたいと思います。

 まず、事務方から当懇談会の議事の公表等について、ご説明をお願いいたします。

【吉武審議官】それでは、事務方の方からこの懇談会の会議の公表につきまして、案を提案させていただきたいと思います。

 会議自体といたしましては、非公開の形で開催していただいたらどうかと思っておりますが、議事の内容につきましては、発言をした方々の氏名は出さない形で、議事録を官邸のホームページで公表することでいかがかと考えております。それから、議事録を作成いたします際には、委員の先生方各位にご確認いただきまして、その後、公表という段取りにしたいと考えております。

 会議の資料につきましては、原則といたしまして、プレス等から求めがございますので、提供するということでいかがかと考えております。

 従来の懇談会につきましても、ほぼこの形式で実施いたしました。ただ、少し違っておりますのは、従来は議事要旨を公表するという形で実施しておりましたけれども、さらに議事録という形で公表したらいかがかと考えております。以上でございます。

【神代座長】議事の公表等につきましては、ただいまの事務方の方針でよろしいでしょうか。

〔「異議なし」という声あり〕

【神代座長】それでは、ご異議がございませんでしたので、そのようにさせていただきます。

(2)年金制度に関する最近の動向について

【神代座長】本日は、再開された一元化懇談会の第1回目でございますので、まず前回、当懇談会より報告書を提出いたしました後に、政府において行われました閣議決定や3共済の統合、年金制度改革についての説明と、この会議決定にあります基礎年金番号の実施状況についての説明を事務方からお願いいたします。

【大谷年金課長】内閣審議官それから厚生省の年金課長を兼務しております大谷でございます。よろしくお願いします。

 私の方からは、資料1−1と1−2について説明させていただきたいと思います。

 まず、資料1−1の方でありますが、4ページをお開きいただきますと、これまでの経緯がざっと書いてございます。それをごらんいただきたいと思います。

 昭和59年に、平成7年(昭和70年)を目途として一元化を完了させるという閣議決定がございまして、これに基づき以後の取組みが進められております。昭和60年には公的年金の大きな改革がございましたが、その際に基礎年金という国民共通の制度が導入されまして、その枠組みのもとで、今度は被用者年金制度の給付設計も各共済含めて、基本的には揃えるということが実現されたわけでありますが、その段階では被用者年金の各制度間の費用負担の方に不公平が残ったということで、平成2年度から被用者年金の制度間の費用負担の調整事業が行われました。それ以後、法律等に基づいてこれが運用されてまいったわけでありますけれども、政府としては平成7年を目途とする一元化を完了するという目的のために、公的年金制度に関する閣僚会議を設け、またこの一元化懇談会を設けさせていただいたということで、平成6年2月からご議論をいただいたわけでございます。

 それ以来、全13回にわたりまして、精力的にご議論いただきまして、平成7年7月26日に意見書を取りまとめていただきました。これに基づきまして、以後の歩みがあるわけであります。

 資料1−1の1ページにお戻りいただきたいと思います。こちらでいただきましたご意見に基づきまして、平成8年3月8日に閣議決定をいたしております。ざっと説明申し上げますと、被用者年金制度の再編成につきましては、財政単位の拡大、共通部分についての費用負担の平準化ということで、それを旨にこれから進める。それから、被用者年金制度の再編を進めるに当たりましては、各制度が設けられた目的や果たしている機能、過去の運営努力などについても配慮し、各制度が21世紀に向けて成熟化する段階において、漸進的な対応を進めつつ、統一的な枠組みの形成を目指すという基本方針が書かれております。

 具体的に申しますと、まず2.(1)でありますが、後ほどご説明申し上げますが、JR、JT、NTT、いわゆる3公社の厚生年金への統合を決定するということでございます。これについては、既に法律が改正され、実施に移されたところであります。

 それから、(2)で国家公務員及び地方公務員共済組合については、それぞれの成熟化の状況等に応じて、財政再計算ごとに将来の財政見通し等について分析を行い、公務員制度としてのあり方を踏まえつつ、まず両制度において財政安定化のための措置を検討するという方針でございます。

 それから、(3)でありますが、民間被用者を対象としておる年金制度につきましては、農林漁業団体職員共済組合については構成団体の組織整備の進展が制度基盤に与える影響、また同時に私立学校教職員共済組合につきましては、その成熟化の進展などを踏まえつつ、それぞれの検討を進めるという整理でありました。

 また、次の3と4でありますけれども、まず被用者年金制度の再編成を進めるに当たりましては、社会保障制度審議会年金数理部会に要請いたしまして、制度の安定性、公平性の確保に関し、財政再計算期ごとに検証を行うということでございます。これは、今回の再開の動機の一つとなったところでございます。

 最後に、年金の現業業務につきまして、基礎年金番号の導入など、統一的な処理を推進するということを閣議決定いただいたわけであります。

 3ページにお進みいただきたいと思いますが、その後、3共済の統合についての法案を提出・成立を見たところでありまして、既に平成9年4月から施行されております。

 具体的にはどのような内容であったかと申しますと、旧公共企業体共済は、平成9年4月に厚生年金に統合する。(2)でありますが、統合後の期間に係る給付については、厚生年金全体で財政運営をする。

 それから、これはちょっとややこしくなりますが、統合前の期間についての扱いでありますが、これは次の@、Aのように整理いたしました。@3共済が独立制度として運営していた期間に、給付が既に確定していた部分につきましては、それぞれの共済組合から厚生年金に対して必要な額の積立金を移管する、AJR、JTの共済の給付のうち、物価スライド・再評価といった世代間扶養で賄われている部分については、負担能力及び負担平準化の観点を踏まえながら、被用者年金制度全体で支え合うということで、JR、JTにつきましては、そういう支え合うシステムを設けて、現在、その支え合いのスキームが進行しているわけでございます。これが、これまで統合の中では先例となる形になっておりまして、恐らく今回の議論にもご参考になるものがあると思いますが、どういう移管内容だとか、金額等の問題につきましては、改めてご説明させていただく場があると思いますので、今日はこれくらいでこの説明を省略させていただきます。

 それから、5ページでありますが、これも各共済制度あるいは国家公務員、国民年金、被用者年金、ざっと受給者数であるとか、保険料であるとか概観しておりますが、これにつきましても後ほど説明あるいは次回各共済の運営の方針等について説明がありますので、ここでは説明を省略させていただきます。

 資料1−2にお進みいただきたいわけでありますが、前回と今回の間に、実は大きな変化がございまして、それはこの3月末に年金関係法の制度改正が国会で成立いたしまして、厚生年金、国民年金、それから4共済それぞれ給付負担のスキームが変わったわけであります。これは、各年金制度並びの改正を行っておりますので、厚生年金がこれらを代表してその概観をご説明申し上げたいと思います。

 今回の厚生年金、国民年金制度の改正の基本的な考え方でありますが、1ページ目の頭のところですけれども、少子・高齢化が従来の想定よりも進展し、それから、経済基調が変化して、いわば若い人の負担能力というものに対して従来の見込みより変化が生じている。そういう中で、現行制度をそのまま放置しておれば、将来世代の負担が大きく上昇するということが見込まれましたために、今回の改正としては、世代間・世代内の公平性に配慮して、将来の現役世代の負担を過重にしないということを旨とした改正を行ったところでございます。

 そのために、制度全体にわたりまして見直しを行い、長期的に安定し、信頼される制度を確立ということで、(1)将来の厚生年金保険料につきましては、年収の2割程度に抑えていく。これは労使折半でありますので、本人1割、事業主が1割というものを年収ベースで一つの上限に考え直しまして、(2)給付総額の伸びを調整していこうという考え方に立って、各給付を見直したということでございます。

 それから、(3)基礎年金については、現在、3分の1の国庫負担があるわけでありますが、改正法の附則におきまして、「平成16年までの間に安定した財源を確保し、国庫負担の割合の2分の1への引上げを図るものとする」というのが盛り込まれているところでございます。

 それから、2ページにお進みいただきまして、どういう給付の見直しを行ったかということでありますけれども、大きく分けてIの @からCまでの4本の柱で給付の調整をしたわけでありますが、@は厚生年金の報酬比例部分、これは各共済も報酬比例部分共通でありますが、給付水準を適正化するということで、これは経過措置を講じながら、将来に向けては厚みを5%抑えていくということであります。

 それから、Aですが、年金は現在は物価スライド、賃金スライド、それぞれ行っているわけでありますけれども、今後はいったん裁定を受けた後は、年金については物価スライドのみで対応するということで、裁定後は若い世代の賃金の実質的な上昇は年金には反映しないということで総額の伸びを抑える。

 それから、Bでありますが、厚生年金の報酬比例部分、いわゆる2階部分と称するところでありますけれども、定額部分──1階部分は前回の改正で65歳への引上げが決まったわけでありますが、今回の改正では2階部分につきましてもその1階部分の65歳の達成を見た後、また12年かけて65歳に引き上げていくということで、原則、厚生年金につきまして1階、2階とも65歳からの支給という原則が決まりました。ただし、60歳から受け取りたいという方については、繰上げ支給の老齢厚生年金という仕組みを創設して、早期受給については確保する。

 それから、Cでありますが、60歳台後半の方々について、まだ現職で活躍しておられる方は現役側に回っていただくということで、賃金のある方は保険料をいただく、また賃金と年金合わせて相当収入の多い方については、年金額を若干ご遠慮いただくということになったわけで、この@ABC組み合わせて給付の伸びを抑え、あわせて負担の伸びを年収2割以内に抑えるという改正でございました。

 それから、負担につきましては、保険料率は今回経済全般の状況にかんがみまして、国民年金、厚生年金とも元々は引上げ予定が法律にもあったわけでありますけれども、これは据え置き、国庫負担につきましては、先ほど申しましたように、附則で今後安定した財源を確保して引上げを図るということが盛り込まれております。

 それから、「III 個別項目」、これは時間の都合で詳しく説明できませんが、例えば国民年金について、低所得者の方々の間に半額の負担で、3分の2の給付を約束するということで、加入を少しでも促進しようとか、あるいは学生さんの保険料納付についていわゆる出世払い、学校を出て、就職してから10年かけて払うことができるようにするとか、そういった改正等々行ったところでございます。

【植村社会保険庁企画課長】社会保険庁の企画課長の植村でございます。

 引き続きまして、先ほどの資料の1−1の2ページの4番にございました基礎年金番号の導入状況につきましてご説明申し上げたいと思います。

 資料1−3をごらんいただきたいと存じます。

 「基礎年金番号の導入の目的」でございますけれども、従来、各公的年金制度の被保険者、受給権者の管理はそれぞれ別個の体系で行われておったわけでございまして、このために複数の年金制度に加入した経歴をお持ちの方、あるいは複数の年金制度から年金を受給されておられる方、こういった方々の手続あるいは併給調整がうまくいっていないという問題があったわけでございます。

 こうした問題を解消いたしますために、各年金制度で共通の番号を用いまして、この共通の番号でございます「基礎年金番号」で被保険者、受給権者の管理を行うことによりまして、確実な制度の運用と事務の効率化、行政サービスの向上を図るということを目的として導入されたものでございます。

 基礎年金番号は、平成9年1月現在の被保険者、受給権者の方々に番号を付番したわけでございまして、その対象となりました方が1億156万人でございます。その後、亡くなられた方あるいは新たに被保険者になられた方々がおられまして、平成11年3月末、10年度末でございますが、この対象者が1億955万人という状況でございます。

 基礎年金番号の導入によりまして生じました効果、メリットでございますけれども、大きく4点ございまして、第1点は、従来、厚生年金と国民年金の間も統一的な番号体系で管理がなされておりませんでした関係で、例えば、会社をやめられて、自営業を開業されたといったような方につきましても、2号の被保険者資格を喪失して、1号の届出を出さなければならないわけでございますが、この届出を出し忘れておられるような場合、従来ですと未届者になってしまったわけでございますが、基礎年金番号によりまして、2号の喪失情報をもとに未届者を把握して、届出の監視を行うということができるようになったということでございます。

 それから、2点目でございますけれども、複数の年金制度からの受給権をお持ちの方が、本来、併給調整をしなければならない。例えば、共済組合の遺族年金を受給されておられた方がご自身の厚生年金の老齢年金の受給権を持たれるといった場合に、併給調整が必要なのですが、その場合にご本人が届出を行わないと、調整ができずに両方の年金が支給され、それが後からわかって返還をお願いするという事態があったわけでございますが、今回、基礎年金番号を使用しまして、情報交換を行うことによってそういった問題がなくなったということでございます。

 それから、3点目でございますけれども、複数の年金制度に加入されておられた方が受給権の裁定をいたしますときに非常に時間がかかったわけでございますが、こういったことがスムーズに行われるようになったといったような点でございます。

 4点目でございますが、複数の年金制度から年金をもらっておられた方が住所を変わったとか、現況届を提出する場合、それぞれに提出しなければならなかったものが、一つの年金制度に対して届出をすればそれで済むといったようなことになった点でございます。こういったことで制度の円滑な運営あるいは行政サービスの向上が図られているといった状況でございます。

【神代座長】どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの2つのご説明につきまして、何かご意見、ご質問がございましたらどうぞ。

【A委員】資料1−1の5ページで、注書きのところなんですが、国家公務員はいろいろなのに入っていると書いてあるんですが、私学の場合、保険料の中身について何にどれだけ使われているのか。ちょっと聞き及んだら、雇用保険が入っていないという話も聞きますし、内訳について教えていただきたい。
 それから、農林年金は保険料率が高いわけですけれども、これはいろいろなものが入っていると聞いているのですが、どうなっているのかよくわからないものですから。これは後で説明があるんですか。

【吉田文部省福利課長】文部省でございます。私学共済の保険料率の件でございますが、ここに書かれておりますのはいずれも年金に係る保険料率ということでございます。ほかの制度も同一だと思いますが、先ほどおっしゃられた雇用保険の部分はそもそも他の制度を通じまして、含まれていないというふうにお考えいただきたいと思います。

【奥原農林省農協課長】農林省の農協課長でございます。よろしくお願いいたします。
 この農林年金の保険料率でございますが、ここにつきましても基本的に2階部分、それから3階部分の掛金を合わせたものがこの19.49%でございます。この2階部分と3階部分、どのような比率で仕分けるかということにつきましては、これはいろいろな考え方がございますので、またいずれかの機会でこの考え方もきちんと整理した上でお示しすることになるものと思っております。

【A委員】2階部分と3階部分と、あと共済部分が入っていないですか。

【奥原農林省農協課長】共済といいますと?

【A委員】何かほかに共済をやっておられて。

【奥原農林省農協課長】それは入ってございません。これは普通の年金制度の2階と3階部分の掛金でございます。

【A委員】雇用保険部分は?

【奥原農林省農協課長】それは入ってございません。

【A委員】そうですか。

(3)各制度における財政再計算結果について

【神代座長】ございませんようでしたら、続きまして、各制度における財政再計算結果につきまして、ご説明いたします。

【坂本厚生省数理課長】厚生省年金局数理課長の坂本でございます。

 厚生年金と国民年金の平成11年財政再計算のご報告をさせていただきます。お手元の資料2−1に基づきまして、ご報告させていただきます。

 表紙をめくっていただきまして、1ページでございますが、平成11年の財政再計算の前提でございます。まず、将来推計人口でございますが、国立社会保障・人口問題研究所が平成9年1月に作成いたしました日本の将来推計人口における中位推計をもとにしております。

 それから、2番目でございますが、労働力率の見通しでございます。これは、平成10年10月に労働省職業安定局が推計いたしました労働力率の見通しに基づいております。

 3番目に基礎数でございます。これは初期値でございますけれども、平成8年度末の被保険者、年金受給者の統計データに基づいて作成しております。

 4番の基礎率でございます。基礎率のうちの人口学的要素でございますが、これは被保険者数、年金受給者数が今後どのように変化していくかを推計するものでございまして、脱退率とか死亡率とかいったものを含んでおるものでございます。これも平成6年度から平成8年度の実績に基づきまして設定しております。

 それから、5番目、基礎率のうちの経済的要素でございますが、これは賃金上昇率は2.5 %、物価上昇率は1.5 %、運用利回りは4%という前提のもとで作成しております。年金改定率は年当たり2.5 %、ただし平成36年財政再計算期までは2.3 %の年金改定率ということを前提といたしております。

 それから、制度内容でございますけれども、これは改正案に基づくものでございます。 保険料計画の基本的考え方でございますけれども、ここにございますように現在の現役世代と将来の現役世代の負担の公平を図るとともに、積立金の運用収入の活用を通じまして、将来の保険料負担を軽減するとの観点に立ちまして、保険料の段階的な引上げを行うことにしております。

 2ページでございますが、これはまず厚生年金の保険料率の将来の見通しを示したグラフとなってございます。

 まず、点線のグラフでございますが、これはもしこの改正を行わなかったといたしましたならば、どのような保険料の見通しになっていたかというものを示したものでございまして、現行の17.35 %の保険料から11年10月に19.5%に引き上げまして、以後、5年ごとに2.5%ずつ引き上げていくという保険料計画をつくりますと、平成37年度におきまして34.5%に引き上げて、収支が均衡するというものでございます。

 そして、改正案に基づきまして保険料の見通しを作成いたしますと、まず国庫負担割合が3分の1の場合でございますけれども、5年間現行の17.35%という保険料率を据え置きました後、16年10月に19.85%に引き上げまして、以降5年に1度2.5 %ずつ保険料を引き上げていくという計画をつくりますと、最終的に平成37年度に保険料率が27.6%ということになりまして、この27.6%で将来的に収支が均衡するという結果になってございます。

 それから、国庫負担割合が2分の1の場合でございますけれども、これは現在の保険料率17.35%を平成16年10月まで据え置きまして、16年10月に18.65%に引き上げました後、5年に1度2.3 %ずつ引き上げてまいりますと、平成32年度以降、25.2%という保険料率で収支が均衡するという見通しになったところでございます。

 3ページでございますが、国庫負担割合が3分の1に据え置かれました場合の収支の見通しを示したものでございます。ここにございますように、保険料率は先ほどもグラフで申し上げましたように、17.35%から平成37年度には27.6%に引き上げるというものでございまして、年度末の積立金は平成12年度末には177.2 兆円であったものが、37年度末には280 兆円、72年度末には393 兆円になる見込みでございます。

 この積立金の支出に対する大きさを示したものが積立度合ということで、一番右の欄に載ってございますが、この積立度合いは平成12年度末の6.1 から徐々に減少してまいりまして、平成37年度には3.8 、平成72年度には2.9 という値になってございます。

 それから、4ページでございますが、国庫負担割合が2分の1のケースでございます。保険料率は、先ほどのグラフにございましたように、17.35%から25.2%に引き上げられるというものでございます。年度末積立金は平成12年度末の177兆円から37年度末には290兆円、72年度末には414兆円という見通しになってございます。積立度合いは6.1から平成37年度には4.0、72年度には3.1と徐々に減少する見込みでございます。

 それから、5ページでございますが、厚生年金の被保険者数、受給者数の見通しということでございます。被保険者数は平成12年度末に3,430万人を見込んでおりますが、徐々に減少いたしまして、平成37年度末には3,100万人、72年度末には2,280万人という見込みになってございます。

 一方、受給者数でございますが、このうちの老齢厚生年金の老齢相当、期間が長く、ある程度の年金をもらえる方の人数の見通しを示したものが老齢相当のAの欄でございますけれども、ここを見ていただきますと、12年度末には870万人から急激に増加いたしまして、37年度末には1,430万人、72年度末には1,140万人になる見通しとなってございます。そして、この老齢相当の被保険者数に対する割合、いわゆる成熟度と呼ばれておりますものは、12年度末には25.2%、37年度末には46%と急激に上がっていく見通しとなってございます。

 次に、6ページでございますが、今度は国民年金の保険料の見通しを示したものでございます。まず、点線はこの法律改正がなかった場合の保険料の見通しでございます。これは、現在の1万3,300円から平成11年度価格で500円ずつの保険料を毎年度引き上げていきまして、最終的には2万6,400円に達するものと見込まれたところでございます。これを法改正いたしますと、まず国庫負担割合が3分の1の場合ですけれども、5年間、1万3,300円を据え置きまして、以降毎年度、平成11年度価格で800 円ずつ引き上げてまいりますと、最終的に2万4,800 円の水準に達しまして、ここで収支が均衡するという見通しになってございます。

 また、国庫負担割合が2分の1の割合でございますけれども、これは5年間現行の1万3,300円を名目額で据え置きまして、いったんこの国庫負担割合を引き上げますときに保険料を3,000円軽減いたしまして、その後、毎年度600円引き上げていくという計画をつくりますと、最終的に1万8,200円の保険料の水準で、収支が均衡するという見通しになってございます。

 それから、7ページは国庫負担割合が3分の1の場合の国民年金の財政見通しでございまして、保険料月額は1万3,300円から37年度の2万4,800円に引き上げていくというものでございます。一番右の欄でございますけれども、積立度合いは3.3 から緩やかに減少いたしまして、平成37年度には2.8 、72年度には2.6 という見通しになってございます。

 それから、8ページは国庫負担割合が2分の1の場合でございます。同様でございますので、省略させていただきます。

 それから、最後に9ページでございますけれども、国民年金の被保険者数、受給者数の将来見通しを示したものでございまして、これは基礎年金ということで、1号、2号、3号全部あわせたものになってございます。被保険者数の見通しといたしましては、6,970万人から少しずつ減ってまいりまして、平成37年度には6,000万人、72年度には4,340万人に達するという見通しでございます。

 一方、老齢基礎年金の受給者数は12年度末には2,080万人と見込んでおりますものが、平成37年度には3,350万人と急激と増加していく見込みでございます。成熟度は29.8%から37年度は55.7%、72年度には66.4%に達するものと見込んでおるところでございます。

【岳野大蔵省共済課長】大蔵省主計局共済課長の岳野でございます。

 国家公務員共済組合の財政再計算結果につきましてご説明申し上げます。

 国家公務員共済組合の平成11年財政再計算結果でございますが、目次をごらんいただきたいと思います。時間の関係で、ポイントを絞って手短に説明するようにというご指示をいただいておりますので、少し駆け足になりますが、資料をめくりながら簡単にご説明させていただきたいと思います。

 全体の構成としまして、1番、再計算の前提につきまして、2番、将来の組合員数について、となっており、その後、3、4、5、6と4つのパターンが並んでおります(3、4、5は財政再計算の3つのケース、6は現行法に基づく試算)。その後、最後に7番まとめということで、これらのケースを簡単にまとめた表で最終的にまとめのご説明をさせていただきたいと思っております。

 1ページをごらんいただきたいと思います。「再計算の前提条件」でございますが、制度内容、改正法案に基づくということでございます。これは現時点では、既にこの3月に成立いたしました年金制度改正法案を指しておるわけでございます。この法案の内容につきましては、先ほど厚生省年金局大谷年金課長から概要のご説明がございました年金制度改正法案に準拠した改正を行っております。あわせて若干独自の工夫もいたしておるわけでございますが、こういった改正法案の内容につきましては、次回以降ご説明をさせていただきたいと思います。

 2番の計算基礎でございますが、基礎数、基礎率につきましては、それぞれ適切な統計なり、サンプル調査によりまして選択いたしております。

 3番の将来の組合員数でございます。ここで(1)(2)(3)と3つのケースの計算を行っております。(1)は組合員数を一定とした場合、(2)が組合員数を対人口比率を一定とした仮定した場合、3番目のケースが組合員数を厚生年金被保険者数比率一定と仮定した場合でございます。この考え方につきましては、後ほどのページでご説明申し上げますが、国共済につきましては従来の財政再計算では組合員数を一定としたケースしか行ってこなかったわけですが、今回3つのケースをやってみたということでございます。

 4番の基礎率、経済的要素でございますが、賃金、物価、運用利回り、年金改定率、これは厚生年金と同じものを使用してございます。

 5番の保険料率でございますが、今回の再計算につきましては据え置きということでございます。その後の保険料の段階的な引上げの考え方でございますが、先ほど厚生省年金局坂本数理課長からご説明がございましたが、厚生年金におかれましては積立金の運用収入の活用を通じて、将来の保険料負担の軽減を図るという基本的考え方に立って段階的な保険料率の幅を設定されたということでございますが、私どもも基本的に同じような考え方で、この階段を設定いたしております。

 2ページでございます。「保険料の据え置き」でございますが、これは今回の財政再計算におきましては厳しい経済情勢に配慮いたしまして、厚生年金の保険料の据え置きが決まったことを受けまして、国共済としてどうするかということを議論した結果、やむを得ないということで据え置きとさせていただいております。

 3ページをお開きいただきたいと思います。国家公務員共済組合は、ご案内のとおり、国が直接運営しているものではございませんで、国家公務員共済組合連合会という、国とは異なる機関で財政を運営していただいておりますので、財政再計算に当たりましては、先ほど申し上げました諸前提につきましては大蔵省の方から連合会に対して指示をして、再計算を行っていただいております。3ページはその指示文書でございます。

 4ページ、将来の組合員数についてでございます。将来の組合員数につきましては、先ほど申し上げましたように、3つのケースを選んでおります。このような考え方をとりましたことにつきまして、口頭でご説明申し上げます。

 従来の財政再計算では、組合員数を一定としてきたということでございますが、実は昭和40年度の国家公務員共済組合の加入組合員数は111万人でございます。この下の(2)将来の組合員数の見通しのところをごらんいただきますと、足元の現在平成12年度112万2,000人ということで、ほぼ30年以上にわたって総定員法のもとできちんと定員管理がなされておりますことから、実際にも横ばいでまいったわけでございます。

 ただ、少子高齢化の進展あるいは行政機関の職員の定員の削減方針が明らかになっておりますことから、今回の財政再計算では従来どおり将来の組合員数を一定と置くことだけではこれは適切でないと考えられたわけでございますが、後ほどご説明いたしますように、行政機関の職員の定員削減計画だけからは2060年までにわたる長期の見通しを作成することが難しいこと、長期的なベンチマークとしては人口要因が一番妥当であると考えられたことから、ここにございますように、人口要因をベンチマークとしたケースを設定させていただいたわけでございます。

 具体的に見ていただきますと、(2)のところでございますが、組合員数一定のケースはこのとおり横置きでございますが、対人口比率一定の場合には現在112万2,000人の組合員数が2060年(平成72年度)には81万7,000人と約3割弱の減少でございます。次の厚生年金被保険者数比率一定のケースは、平成72年度に76万5,000人と約3割の減少となっておるわけでございます。

 5ページでございますが、行政改革の関係資料の抜粋をご参考までにおつけしてございます。皆様ご案内のとおり、中央省庁等改革基本法あるいは昨年4月の中央省庁等の改革の推進に関する方針におきまして、行政機関職員の定員については10年間で10分の1の削減を行なうあるいは郵政公社の設立、独立行政法人への移行により一層の削減を行なう、更には国家公務員は10年間で25%削減といった目標が掲げられているわけでございますが、6ページをごらんいただきたいと思います。

 これは省庁改革に関する中央省庁等改革推進本部の説明資料でございます。この公務員の定員削減のところにつきましては、下の方をごらんいただきたいわけでございますが、新規採用抑制を含め国家公務員の定員が25%削減ということでございますが、現行各省庁の定員が郵政現業を除いて55万人で、これにプラス郵政現業30万人ということでございます。これを郵政現業につきましては、郵政公社化し、残りの各省庁の定員につきましては、10年で10%以上の計画的削減と独立行政法人化などをあわせまして25%削減ということでございます。

 郵政公社につきましては国家公務員ということでございますし、独立行政法人につきましても共済組合制度が適用されるということ、あるいはここにございますように、行政機関の定員削減計画の対象となっておりますのは、55万人プラス30万人ということでございますが、この中には自衛官ですとか、あるいは国会、裁判所の職員といった方々が入っておらないというようなこともございまして、先ほど申し上げましたように、この行政改革に関する方針からは2060年までの将来の組合員数に直接的にはつながってこないという事情があるわけでございます。

 それでは、次に具体的な再計算の結果のご説明でございますが、先ほど申し上げましたように、この後4つのケースが繰り返し出てまいるわけでございます。比較のために、ケースの3番目、厚生年金被保険者数比率一定のケースのご説明をさせていただきたいと思います。

 17ページをお開きいただきたいと思います。17ページから組合員数を厚生年金被保険者数比率一定と仮定した場合の財政再計算結果をまとめてございます。18ページが組合員数及び年金受給者数などの見通しでございます。組合員数の前提に基づきまして、基礎率を使って年金受給者数をはじき出しているわけでございます。

 19ページをごらんいただきたいと思います。このような前提で計算いたしました結果、今回の再計算の保険料率の最終保険料率がどのようになっていくかということをグラフでお示しております。一番右側の平成37年度のところをごらんいただきたいと思いますが、現行法、これは改正前ということでございます。改正前の法律では最終的に37.8%まで上がると見込まれておりましたが、今回の法律改正によりまして、改正法案では29.8%にとどまるという結果が得られております。なお国庫負担割合を2分の1に引き上げた場合には、さらに2%ポイント減りまして、最終保険料率は27.8%になるということでございます。

 次の20ページ、それから21ページは、国庫負担割合が3分の1、2分の1の場合におきます収入、支出あるいは年度末積立金などの見通しの内容となってございます。

 それでは、まとめて全体をごらんいただきたいと思います。29ページをお開きいただきたいと思います。

 複数のケースを簡単に整理いたしております。29ページからまとめの資料でございますが、30ページ、財政再計算の概要というところをごらんいただきたいと思います。

 今回、私どもが行いました対人口比率一定、厚生年金被保険者数比率一定のケースと厚生年金の財政再計算結果をまとめたものでございます。

 上段には組合員数が書いてございますが、先ほど申し上げましたように、対人口比率一定の場合には、最終的に約3割弱の減少、厚生年金被保険者数一定の場合には3割の減少。これは当然のことながら、一番右側の厚生年金の被保険者数比率と同じような動きをする、3割減ということでございます。

 保険料率につきましては、厚生年金の最終保険料率が27.6%でございますが、国家公務員共済につきましては、一番厳しいといいますか、一番右側の対厚生年金被保険者数一定のケースの場合におきまして29.8%ということで、厚生年金より1割弱高い水準で安定するという見通しが得られているわけでございます。

 先ほど申し上げましたように、一番下の欄に現行法ベースの数字がございますが、37.8%から29.8%に今回の年金制度改正で減少しております。これは厚生年金制度改正におきましても将来の給付を2割抑制し、最終保険料率が2割抑制されている結果になっておりますが、ほぼ横並びの改正を行っております結果、国家公務員共済につきましても、給付費が2割程度抑制され、最終保険料率も37.8%から29.8%と2割程度抑制されているという結果になっておるところでございます。

 31ページは、国庫負担割合2分の1のケースを含めて最終保険料率の比較をまとめたものでございます。なお、32ページから後、政令の関係の資料がついてございますが、今回、財政再計算を行うに当たりまして、平準保険料に準拠した制度から厚生年金と同じ段階保険料方式に制度改正をいたしましたので、参考までに資料をおつけしております。

 なお、その後、リーフレットが何部かついていると思いますが、これは先ほど申し上げました国家公務員共済組合連合会におきまして、財政再計算の作業の過程で組合員向けの広報、情報公開の観点から作成いたしたものでございます。ご参考までにごらんいただければと思います。

【原自治省福利課長】自治省の福利課長の原でございます。

 自治省が所管しております地方公務員共済組合の平成11年財政再計算につきまして、資料2−3に基づきまして説明いたします。

 時間の都合もあるものですから、はしょった説明になりますけれども、今回11年財政再計算につきましては、法令の規定を受けまして、行政局長通知によってその算定方法を示しております。その算定方法にもとづきまして、今回の再計算では厚生年金、国家公務員共済組合同様に現下の経済状況を考慮しまして、財源率−−この表現は地方公務員共済組合のみの表現でございまして、ほかの制度では「保険料率」と言っておりますが、この財源率を5年間据え置きまして、組合員数を従来どおり一定とするケース、それに加えまして、対人口比率一定で減少する場合、対厚生年金被保険者数比率一定で減少させた場合を加え、3通りの推計を行っております。

 また、保険料を設定するに当たりましては、今まで平準保険料方式をとっておりましたが、今回は国家公務員共済同様に段階保険料方式に改めたところでございます。

 8ページに再計算の前提条件ということで、国共済あるいは厚生年金とほぼ同様でございますが、前提条件をここに記しております。制度の内容につきましては、改正法に基づくということでございますし、また将来の組合員数につきまして、先ほど申し上げましたように、組合員数一定、対人口比率で減少していくと。それから、対厚生年金被保険者数比率一定で減少した場合という3通りを考えております。基礎率は全く同じでございます。

 9ページに、組合員数が実際にどういうふうに減っていくかということでございますけれども、対人口比率一定で減少と考えた場合、2のところでございますが、332 万6,000人が徐々に減っていきまして、平成72年(2060年)には240万8,000人となる。また、対厚生年金被保険者数比率一定で減少した場合には、平成72年(2060年)には220万9,000人になるというような組合員数の見通しを立てた上で計算を行っております。

 10ページ以降は、それぞれの計算結果を示してございますが、私どもの場合、ほかの制度と違いまして、対給料ベースで財源率の計算をしておるということがございます。11ページ以降、実はそういう形で計算したものをつけてございまして、他の年金制度と合わせるという意味で、対標準報酬ベースに換算したもの、これは35ページから50ページにかけてつけております。36ページに、その概要をまとめたものをお示ししております。

 36ページでございますけれども、将来組合員数の見込みということで、これを一定とした場合には、そこに財源率と書いてございますように、現在166.6‰でございますが、それが少しずつ上がっていきまして、一定の場合には最終財源率は228.8‰で大丈夫だということでございます。また、人口比率一定で減少した場合には、最終的には258.4‰という形になります。また、対厚生年金被保険者数比率一定で減少した場合、これが一番組合員数の減が激しいものでございますが、それでも最終財源率は改正法でいきますと266.4‰という形になるということでございます。

 ちなみに、積立金数等の状況につきまして、48ページをお開きいただきたいと思います。実は、厚生年金被保険者数比率一定、これが一番厳しいものでございますから、これで見てみますと、48ページにその右側に財政指標というものを出しております。収支比率につきましては、平成12年は76.9%ということでございますが、これが徐々に上がっていくということで、平成72年には98.2%ということになります。また、積立金比率につきましては、12年6.6倍のところ、大体6倍台を維持しておるわけでございますけれども、平成72年になりますと5.7倍という形になってまいります。

 いずれのケースにおきまして、先ほどご説明申し上げましたように、平成6年再計算時における最終財源率の見込み、このときは対標準報酬で284.8‰でございましたけれども、それも下回りますし、厚生年金の最終保険料率276‰も下回る見込みということでございます。

 また、今ご説明申し上げましたように、一定の積立金を保有して、将来の年金給付に備えることができる見込みというふうに考えておるところでございます。

【吉田文部省福利課長】文部省福利課長の吉田でございます。改めましてよろしくお願いいたします。先ほどに引き続きまして、私学共済について説明いたします。

 時間もございませんので、私の方も簡単にご説明させていただきます。資料2−4、色刷りのリーフレットが私どもの関係しているところになっております。

 私どもの再計算状況等に関しましては、資料の1ページ目をお開きいただきたいと思います。制度内容等につきましては、各制度共通でございますので、省略させていただきます。

 計算基礎につきましては、現行の加入者データに基づきましてはじいております。まず、基礎数につきましては、平成11年3月末における加入者統計、年金受給権者統計をもとに作成しております。基礎率に関しましては、原則として8年から10年までの3年間の加入者統計等を基礎としております。ただ、ここで若干申し上げておきたいのでございますが、私学の特殊性といたしまして、かなり高齢になってからも入ってこられる方がいらっしゃる、大学院を修了して入られる方、あるいは国公立の学校を退職して入ってこられることから、初任年齢を10グループに分けております。また、制度自体が昭和29年に発足いたしまして、まだ十分な成熟に達しておりません。そういう意味で、障害年金発生力、そういったあたりにつきまして十分なデータが整っていない部分がございますので、これらにつきましては他制度のデータも勘案しながら加えているということをご了承ください。

 続きまして、将来の加入者数につきましても、私ども3本立てております。1つは、加入者を一定とした場合、もう1つが先ほどの国家公務員共済や地方公務員共済は対人口比としておりましたが、私どもの方は学校に在学するであろう学齢人口比−−後で若干細かくご説明しますが、その比率一定で減少の場合、最後に対厚生年金被保険者数の比率一定で減少の場合の3本立てております。経済的要素に関します基礎率につきましては、他の制度と同様でございます。

 掛金率につきましての考え方、現行13.3%の掛金率を今回の措え置きにおきまして5年間据え置くということになっておりますので、それに引き続きまして、以後5年おきに引き上げた場合の財政の見通しを作成しています。あわせまして、同じく5年間据え置きまして、平成16年10月に先ほど来ご説明ありますように、国庫負担割合を2分の1に引き上げるというアイデアも出されておりますので、それにした場合の見通しについても作成しております。

 また、引上げ幅に関する基本的な考え方は前回再計算時と同じでございますけれども、まず単年度収支差が赤字にならないこと、経済情勢の急激な変動に対処できるような積立金を常に有していること、5年ごとの引上げ幅に急激な変動がないように配慮すること、この3点をメルクマールとして掛金率を設定しております。

 続きまして、次のページ、「将来の加入者数」について若干細かく説明いたします。

 私学共済の加入者については、財政再計算直近の年度途中の実績を踏まえていること、及び近い将来に加入者の資格喪失年齢を若干引き上げるということがございますので、加入者数一定ということにしましても数字が違っておりますので、ご説明します。

 まず、平成11年度で1,200人増、これは11年度途中の加入者増加実績から推計できるものでございます。その推計のまま13年度末まで移行いたしまして、14年度に加入者資格喪失年齢を65歳から70歳に引き上げるということで、これは現行データからはじき出されます約1万8,000人ほどの増を見込みまして、その14年度末の42万2,540人という数字が以後そのままで推移するとしたものをベースとしております。

 ケースIIの対学齢人口比率一定で減少の場合、これは、平成14年度における学校に通っているであろう年齢、すなわち幼稚園3歳から大学21歳までの各学校種別の在学適齢年齢該当者数に対する各学校種別の加入者数の比率を用いましてそれぞれ学種ごとに積み上げましてこの数字を出しております。これは、当然、将来的には学校におけます教職員の数というのが子どもたちの数に合わせてドラスチックに変化していくであろうということを前提とした数字になっております。ケースVの対厚生年金被保険者数比率一定で減少の場合の計算につきましては、平成14年度末現在の見込み値で、私学共済の加入者数と厚生年金被保険者数の比率が約1.2%となっておりまして、この1.2%の比率を機械的に厚生年金の被保険者数に掛けたものでございます。

 将来的な推移につきましては、下の表に書いてございますように、対学齢人口に比例しますと減少割合がかなり大きくなる現象が見られまして、今から60年後には加入者数一定の61.5%、対厚生年金比率にいたしましても65.1%ということでございます。

 今の数字につきましては、若干ビジュアルにおわかりいただくために先ほど申し上げましたリーフレットの15ページ目に緑色の線で、加入者数の推移というものを書いております。あわせてご参考にしていただければと思います。

 続きまして、加入者数・年金者数の見通しでございますけれども、これも先ほどと同じようにケースI、ケースII、ケースIIIごとに出しております。時間の関係もございますので、簡単にかいつまんで申しますと、4ページでご説明いたしますと、退職年金につきましては20年以上と20年未満ということで、先ほどの国共済、地共済でいう退年相当、通年相当がそれぞれ該当しているとお考えください。なお、私学共済の特殊な例でございますけれども、幼稚園の先生等で若年で退職される方が多いという事例がございますために、20年未満のいわば通年相当部分の比率がかなり高いということはご了解いただきたいと思います。

 そういう意味におきまして、20年以上の退年相当の方の成熟度につきましては、平成57年(2045年)の33.3%をピークに、ほぼなだらかに減っていくというふうになっております。これにつきましては、ほかのデータでも同様でございますので、時間がございましたらご参照願いたいと思います。

 時間の関係上、全体のトータルにつきまして、「まとめ」といたしまして19ページ目、これは国庫負担を3分の1とした場合の数字になっております。将来加入者数の見込みに関しましては、平成72年におきまして現在の0.5割増しの数字、対学齢人口比率に対しますとマイナス3割6分、対厚生年金被保険者数比率にしますとマイナス3割2分という形になっておりますが、掛金率につきましてはそれぞれ24.2、28.3、27.8となっております。右側の厚生年金との比率でごらんいただきましてもわかりますとおり、対学齢人口比率の部分で若干上回っておるということでございますが、ほかはほぼ厚生年金と大きく差異はないというところでございます。

 20ページは、先ほど申し上げました各ケースの最終掛金率について、国庫負担3分の1の場合、2分の1の場合というのをまとめて記載しております。

 先ほど申し忘れましたが、A委員からのご質問に若干敷衍させていただきますと、私学共済の方も同じく短期共済事業を営んでおりますが、この短期共済に係ります掛金率はこの中に含まれておりません。それと、いわゆる3階部分は含んだ掛金率となっているということはご承知おきいただきたいと思います。

【奥原農林省農協課長】農林省の農協課長の奥原でございます。資料番号2−5に即しまして、ご説明させていただきます。

 まず1ページをお開きいただきたいと思います。ここは計算の前提条件でございますが、基本的にはほかの共済制度と同じように制度内容としては今回の改正法に基づいておりますし、計算基礎も最新のデータをとっております。

 それから、将来の組合員数、これはちょっと後で詳しく申し上げますが、ほかの共済が3つのパターンでやっておりますが、うちの方は5つのパターンでこの推計をしております。それから、4番目の基礎率、ここは運用利回りも含めまして、すべてほかと同じ前提条件をとって計算しております。5番目の掛金率でございますが、当面5年間据置きということにしておりますが、それ以後、5年ごとに引上げ幅2.9 %、これはほかの共済よりも高い上げ幅になっておりますが、前回の再計算と同様の数字をとっておりまして、5年ごとに2.9 %ずつ上げていくということをベースに計算しております。それで各年度とも給付の金額の大体2年分程度の積立金はあるようにということを目処として計算した結果が、この資料でございます。

 3ページをお開きいただきたいと思います。ここが将来の組合員数の見通しということでございまして、ほかの共済が3パターンでやっているところを農林年金につきましては5パターンでやっております。

 4ページをまず見ていただきたいと思いますが、なぜ5パターンでやっているかということでございますけれども、農協系統につきましては平成9年10月、これは前回の平成8年の閣議決定の翌年ということになりますが、この時点でJAの全国大会で、JAグループの職員を5万人削減するということを決定しております。

 こういうことを前提といたしますと、これから組合員の数が減っていくということをある程度見通さざるを得ませんので、ほかの共済の方は組合員数一定のパターン、それから人口数と連動していくというパターンと厚生年金の加入者連動と3つのパターンでやっておりますが、ここをさらに詳しくいたしまして、5つのパターンで計算しております。

 3ページに戻っていただきますと、上の方に(1)〜(5)まで表頭に書いてございますが、ほかの共済ですと最近の年度末をとりまして、そこで組合員数を一定に置くということでやっておりますが、うちの方はそこのところ、下の注の方を見ていただいた方がわかりやすいと思いますけれども、まず(1)のパターンといたしましては、平成12年度まで直近の組合員数の推移を織り込んで推計する。ある程度減っていって、そこから一定になるという置き方をしております。(2)のパターンにつきましては、5万人の削減計画をきちんと実行して、その後は一定で推移するという形の置き方をしているということでございます。したがって、組合員数一定のパターンをこの2つでさらに詳しくし、かつ減少させるという前提で計算しているということでございます。(3)のパターンは、将来の人口比率に連動するということでございまして、これはほかの共済と同じ計算の仕方をしております。また、連動させたときに人数が増える場合には、そこは頭打ちにするということで、横這いになるように設計しております。(4)が、これも他共済と同じく厚生年金被保険者に連動するというパターンでございますが、うちの方はさらに(5)で、このバリエーションをつくっておりまして、まず5万人減った後で、厚生年金被保険者に連動して減っていくという形のパターンをつくっております。従いまして、うちの方は他の共済よりさらに厳しい条件の設定をして、今回の財政再計算をしたということでございます。

 それから、それぞれのパターンごとの計算方法は他の共済と同じでございますので一番最後のところの総括をごらんいただきたいと思いますが、37ページでございます。

 この5つのパターンをとりまして計算しておりますけれども、そのときにどういうことになっているかということでございます。特に、この保険料率を5年ごとに2.9 %ベースで乗せていって、平準化するところまでいくわけですが、そのときの最終保険料率、下から2つ目でございますけれども、それがどうなるかということでございます。特に5パターンのうち、5万人減少した後、厚生年金被保険者数に連動して推移するというパターンをとりますと、最終保険料率が34.39%という数字になってまいります。3割を超えるということになりますので、これはなかなか厳しいものになってくるという状況でございます。こういうこともございまして、農林年金の方ではできるだけ早く厚生年金と統合したいということを組織として決定して、要請をしているという状況でございます。

 それから、先ほど質問に対してお答えさせていただいた中で、もう少し正確にお話をさせていただきたいと思いますが、資料No1−1の5ページのところの先ほどのご質問で、農林年金の保険料率19.49 %の中身というお話がございまして、先ほど2階部分と3階部分の合計と申し上げましたが、農林年金自身は2階部分と3階部分を運営しております。ですが、基礎年金、つまり1階部分につきましても農林年金で一度徴収いたしまして、それを人頭割という形で基礎年金としてさらに拠出しております。従いまして、ここに計上しております保険料率は1階部分、2階部分、3階部分の掛金すべて合計したものということで、ほかの共済と基本的に同じ考え方でございます。

質問・意見

【神代座長】どうもありがとうございました。ただいまのご説明につきまして、何かご質問、ご意見等がありましたら、どうぞお願いいたします。

【A委員】それぞれ、3階がある場合は3階部分の保険料とか水準というのをぜひお示しいただきたい。あと国民年金関係では、昭和60年に基礎年金をつくったときに、専業主婦の方々が入っておられて、これが全員脱退という形になりますが、そのとき国民年金側に置いてきたトータル金額はどのくらいになっているのか。
 それから、最後の農林年金の説明でございましたが、各基礎年金に対して頭割りでお金を拠出しておりますけれども、国民年金もある意味で収納率がどんどん落ちてきている中で、各拠出金が国民年金側に行っているんだろうと思うんです。それがどのくらいの金額に毎年なっているのか。その辺等について、次回で結構でございますから、データを示していただきたいと思います。

【大谷年金課長】後段の国民年金の関係のご質問についてお答え申し上げたいと思います。

 非常に複雑な説明になるんですけれども、昭和60年の改正のときに、任意加入の妻に係ります積立金というものがありまして、それを運用収入を含めてどう扱うことになるかという取扱いでありますが、そのときの制度改正の方針として、任意加入していた妻に係る国民年金積立金に相当する額というのは、基礎年金の積立金にするということで、基礎年金の勘定にその金を置きまして、各被用者の以後の負担軽減に使うと整理されたところであります。

 その金額を現時点でざっと申し上げますと、1兆3,000億が基礎年金の積立ての中に入っておるというところでございます。

 それから、昭和60年に被用者年金と国民年金を一緒にしまして、共通の1階部分をつくり、それによって、例えば従来の国民年金グループの1号被保険者の中に未納とか未加入が出て、その方々が保険料を納めなかったことによって被用者の方が負担が増えた、これはどのくらいになるかというご質問でございますが、粗々計算しますと、単年度で0.3 兆円程度が被用者の方の負担になっておるという実態でございます。

【A委員】今の単年度というのは何年ですか?

【大谷年金課長】これは平成7年の計算でございます。

【A委員】それは直近の数字ですか?

【大谷年金課長】ちょっと細かいところにつきましては、また最新の数字を申し上げます。

【岳野大蔵省共済課長】大蔵省の共済課長でございます。
 今、A委員から、職域部分がある制度については職域部分に係る保険料率を示してもらいたいというご要請がございました。職域部分がございます国共済、地共済、私学共済、農林共済、それぞれ4制度があるわけでございますが、きょうの資料ではその部分はお持ちしてございませんけれども、職域部分についての情報公開という要請は私ども認識しておりまして、現在、社会保障制度審議会年金数理部会でこの財政再計算結果の検証作業を行っていただいておりますが、その過程で職域部分についての情報もお出ししておりまして、現在、数理部会の方でおまとめいただいているところでございます。レポートの中でご指摘があろうと思っております。

【神代座長】よろしいですか。他にはいかがでしょう。
 それでは、ご質問がございませんでしたら、質疑はここまでとさせていただきます。
 今後の進め方ですけれども、月に1回程度の開催を目安といたしまして、精力的なご議論をお願いいたしたいと存じます。次回の開催は7月中を目途に日程調整をさせていただきたいと存じます。
 次回の懇談会では、各共済制度でも財政再計算が行われたことを踏まえまして、平成8年の閣議決定以後、各共済において一元化に向け、どのように議論がなされてきたかについてご報告をお願いいたします。
 また、現在、社会保障制度審議会の年金数理部会において、各制度の財政検証が行われているところですが、次回までに検証結果がまとまっていれば、会議の場でご報告いただきたいと思いますので、事務方におきましては調整方をよろしくお願い申し上げます。
 それでは、特にご意見等ございますか。

【B委員】今後の進め方ですが、次回の関係はよくわかりました。全体的に、今後どう進めていくのかということなんですが、年金と医療、福祉、介護等の統合的な検討という国民的な合意をしっかりつくっていくということは非常に大事でございまして、現在、総理のもとに「社会保障構造の在り方について考える有識者会議」、こういったものも設置されながら実は議論されているわけなんです。
 そういった議論の方向と、この年金問題も大きく絡むわけでございまして、ある意味ではそういったことの議論の動向等も見極めながらこれに対応する必要があるだろうと考えられるわけです。
 従いまして、今回、再開されたという意義について最初にご説明ありましたけれども、そういった意味では当面する課題にしっかり絞って、議論していくということが必要ではないかと思っておりまして、ぜひそういった意味でのご配慮をお願いしたいと思います。

【C委員】今のご意見と関連するかと思いますけれども、私自身は今回初めてこの懇談会に参加したわけでございますが、再開した懇談会は、先ほどのご説明がございましたように、平成8年3月に行われました公的年金制度の再編成に関する閣議決定に基づいて、その内容に沿った今後の進め方に係る関係者の合意形成の場であると認識しております。
 従いまして、各委員の合意を前提とすること、閣議決定の趣旨の方向性に沿って論議を進めることをお願いします。

【D委員】前回の懇談会の基本的な考え方が継承されていると思いますけれども、再開されたこの懇談会におきましても被用者年金制度の一元化のあるべき具体的な全体像とそのタイムスケジュールについて合意を図ることが重要だと思います。
 したがって、単独での制度運営が厳しくなった共済年金を統合するというような個別的な議論ではなくて、先ほど申し上げましたように、全体像についてのタイムスケジュールを議論するべきだと思います。

【E委員】今、B委員、C委員、D委員から相対立するようなご意見が出ております。正直申し上げて、平成8年の閣議決定があって、それ以降、大幅な情勢の変更というのがそうたくさんないだろうと思います。従って、前回の閣議決定で決められておりますことを粛々と各所管官庁でやってもらうというのが当面必要なことではないかと思いますので、その辺はご理解いただければと思います。

【A委員】私は、情勢変化が相当あったと思います。8年以降は、我々被用者年金側は今回の改正で2割給付が削減されました。平成8年のときはそれは予定されていなかったですね。それは相当大きな変更でございますし、その後、平成8年想定時よりも少子高齢化が一層進展しているとか、それからさらには介護保険料制度が入ったとか、いろいろ変化が出てきております。我々としては、老後生活は年金と医療と介護、この三大要素をトータルで見据えて年金問題を考えないと、老後生活は成り立たないと思っております。その意味で懇談会の論議をする必要があると私も思っております。

【F委員】実は農林漁業団体職員共済組合についてでありますが、平成7年の一元化の議論の際になぜ統合を決断しなかったのかという議論がある中でありますが、その点についてはまた議論になりましたときにご説明申し上げたいと思っているわけでございます。
 全く見通しが悪いということはこういうことなのかと思うところでありますが、今、A委員からもありましたが、平成7年のウルグアイ・ラウンドの合意とかその他もろもろありまして、その後、輸入農産物がふえる、一方で農業生産額が極端に減るという大きな変化がありました。先ほど農林水産省からも報告しましたが、5万人削減という方向を打ち出して、全く苦しい話でありますが、そういう方向で進めているところであります。
 農林漁業団体としまして構造的な変化が実はあるわけでありまして、そういう部分をぜひおくみ取りいただいて、ご議論を願ったらというふうに考えるところであります。

【G委員】直接今回のテーマには関係ないことかもしれませんけれども、民間企業の経営に携わっている人間として一言だけ私どもの気持ちを申し上げたいと思います。
 今回のテーマについてはもちろん真剣に議論するということで参加させていただきますけれども、民間企業の持っている年金の問題、いろいろ多うございまして、そういうことに関連しまして、経団連あるいは日経連を通じて問題提起をさせていただいているわけでございます。今日多くのご関係の方がいらっしゃいますので、この懇談会の議論と並行して、私どもが提起している問題についても鋭意検討が促進されるようにお願い申し上げたいと思います。

4.閉 会

【神代座長】ほかによろしいですか。それでは、ご意見が以上で尽きたかと思いますので、本日の会議はこれをもって終了させていただきます。
 本日はお忙しいところ、どうも早朝からありがとうございました。

─了─