場 所:中央合同庁舎5号館9階「厚生労働省省議室」
【神代座長】おはようございます。それでは、ただいまから第9回公的年金制度の一元化に関する懇談会を開催いたします。
委員の皆様には、お忙しい中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
始めに事務方より委員の出欠状況の報告をお願いいたします。
【吉武審議官】本日は委員の御出席の状況につきまして御報告を申し上げます。
本日は、A委員、B委員、C委員、D委員、E委員が所用のため欠席をされておられます。
それから、事務方の方でございますが、1月6日の中央省庁の再編がございまして、それに伴う異動がございましたので、私の方から御紹介を申し上げます。
まず、厚生労働省の辻年金局長でございます。
【厚生労働省辻年金局長】辻でございます。
【吉武審議官】それから厚生労働省の社会保険庁運営部長の冨岡運営部長でございます。
【社会保険庁冨岡運営部長】冨岡でございます。よろしくお願いいたします。
【吉武審議官】それから農林水産省経営局の須賀田経営局長でございます。
【農林水産省須賀田経営局長】須賀田でございます。
【吉武審議官】それから、文部科学省高等教育局の石川私学部長でございます。
【文部科学省石川私学部長】石川でございます。
【吉武審議官】後からちょっと御説明を申し上げますけれども、厚生労働省の年金局の年金課長、内閣参事官を兼ねております大谷が異動いたしまして、榮畑が就任をいたしております。
以上でございます。
【榮畑参事官】榮畑でございます。
【神代座長】それでは、本日の議題に入りたいと思います。本日は前回に続いて農林共済年金の統合条件につきまして御議論をいただきたいと思います。
私から事務方に統合に当たって、農林年金が厚生年金に移換する額に関しまして、整理をお願いしていますので御説明をお願いいたします。どうぞ。
【榮畑参事官】内閣参事官の榮畑でございます。資料に即しまして、御説明させていただきます。
お手元の机の上に、平成14年4月統合の場合の農林年金統合前期間に係る給付の財源で、一枚紙の縦長の前回の第8回に配らせていただいた図の数字を改定させていただいものがあるかと思いますが、それからごらんになっていただければと思っております。
これは、前回12月22日の第8回の懇談会で、平成13年4月統合の場合ということで、農林年金の統合前期間に係る給付の財源につきまして、(1)(2)(3)というふうに数字をお示しして図で示させていただいたところでございますが、その図の形はそのままにいたしまして、数字だけを14年4月に置き換えたものを、ちょっと汚くて恐縮ですけれども、数字を両方一回でごらんになっていただいた方がいいかと思いましたから、2つ書かさせていただいた図を配らせていただいております。
まず、平成14年4月統合の場合の図をごらんになっていただきますと、当然のことながら13年4月から14年4月と1年間遅れたものでございますから、その間に、言わばこの給付現価なり各保険料収入現価なりがふくらんでおります。
例えば、(1)で統合前期間に係る給付現価は7兆7,500 億とふくらんでおるところでございますし、(2)(3)もそれぞれ数字が変わってきたところでございます。
特に前回の12月22日、第8回の会で議論がありました(2)の下の移換金のところが、1兆5,200 億であったのが、1兆6,000 億というふうに変わってきておるところでございます。800 億増えております。
(3)の移換金として拠出時給付確定部分に加え、予定利率変更分も含める場合というのも総額が変わってきており、1兆8,800 億から1兆9,600 億、言わば800 億増えた形になってございます。
これと同じように、(1)の再評価・スライドがない場合の給付現価も1兆9,600 億ということで、それぞれ数字がふくらんで増えたところでございます。
こういうふうに、14年4月で考えますと、基礎となる数字が、こういうふうに変わってくるというところを、まずこの資料で御説明させていただいたところでございます。
この数字を前提といたしまして、「農林年金が統合にあたって厚生年金に移換する額」という3枚つづりの資料をちょっとごらんになっていただければと思います。
それでは1枚をおめくりいただきまして「農林年金が統合にあたって厚生年金に移換する額(平成14年4月統合の場合)」という資料がございます。
先ほどの図とともに、この資料をごらんになっていただければと思いますが、私ども実は前回の12月22日の第8回の一元化懇談会での御議論を踏まえまして、それ以降、関係者の方々、関係団体の方々と何回も御相談、御議論させていただき、この資料の形で整理させていただきました。
その内容としては、「農林年金が統合にあたって厚生年金に移換する額」といたしまして、1兆7,600 億とさせていただきたいと考えております。
その中身でございますが、統合に当たって農林年金から厚生年金に移換していただく額は、積立金から納付されるものと厚生年金に入って来られる農林年金の方々から保険料で納付される、厚生年金の水準を超える保険料で厚生年金に納付、移換していただく額という2つの要素から構成されると整理をさせていただいて、関係者の方々の了解をいただいたところでございます。額にすると前者の積立金から納付される額が1兆6,000 億ということでございますし、後者の厚生年金以上の上乗せ保険料で納付して移換していただく額が1,600 億とし、両方足して総額が1兆7,600 億ということでございます。
その両者の考え方でございますが、まず前者の積立金から移換納付される額の考え方でございますが、まず平成9年の4月の旧三公社共済の統合のときの考え方に即して考えますと、積立金から納付する額というのは、統合前の加入期間に係る再評価・物価スライドがない場合の給付現価が基礎となります。
最初に御説明しました図をごらんになっていただきますと、言わばこれが(1)の統合前期間に係る給付現価の下に矢印で書いている再評価・物価スライドがない場合の給付現価として1兆9,600 億になります。そして、これが、そのまま(3)の移換金の額にも重なります。これが、言わば基礎数字となります。
ただ、平成9年4月以降の事情変更といたしまして、11年で財政再計算が行われており、これに起因する金利の変更等々の、言わば変動額の負担の帰属をどのようにするかということを考えなければなりません。
すなわち、冒頭の図に戻っていただきますと、(1)の金利変更分3,600億と1兆9,600億との関係をどのようにするかという問題です。これにつきましては、金利の変更分3,600 億は厚生年金に入って来られる農林共済の被保険者の方々の将来の保険料で償却されるべき性格のものであると考え、1兆9,600 億から3,600 億を引いた形で、積立金から納付していただくものとしては1兆6,000 億が妥当と整理し、これを積立金から納付するとさせていただいております。
次に残りの1,600 億の考え方でございますが、3,600 億そのものは農林共済の被保険者の方々の保険料によって償却されることになりますが、これも含めた保険料収入現価、6兆強については、一定の被保険者数の見込みの前提を立てまして、これによりまして算出しているところでございます。
ところが、被保険者数の今後の見込みにつきましては、前提よりも変動するような可能性、危険性がございます。これに対する対応策といたしまして、厚生年金水準以上の保険料の拠出、上乗せをお願いしたい、いわば人数の変動分に対応するリスクとして上乗せ保険料で納付していただきたいと考えております。
また、過去におきまして、農林年金の保険料率自体が厚生年金に比べて低い期間が存在していたという経緯もございます。このようなことから、言わば上乗せ保険料率をいただきまして、1,600 億を移換、納付していただくというような考え方でございます。
そして具体的な上乗せの保険料率については14年4月から16年9月までの2年半が、今の厚年の保険料率の 17.35%と今の農林年金の保険料率19.49 %の差分に相当する2.14%を納付していただく。その後、16年10月以降、20年9月までの4年間、厚生年金保険料に1%足して、すなわち厚生年金保険料が17.35 %とすれば18.35 %として、上乗せで保険料率をお願いをする。それを言わば組み合わせた形で1,600 億としたい。このような考え方で上乗せ保険料率を設定したいと思っておるところでございます。
以上、このように積立金からの納付と上乗せ保険料での納付と両方で、1兆7,600 億の額を移換、納付をしていくというようなことで整理をさせていただいたところでございます。
以上でございます。
【神代座長】どうもありがとうございました。ただいまの説明につきまして、御質問や御意見等ございましたら、どうぞよろしく。
【F委員】数字のことですけれども、14年4月に統合した場合に積立金の総額というのはどのぐらいになりますか。それから13年の4月と比較した場合に、どのぐらいになるのか教えてください。
【厚生労働省坂本数理課長】13年度3月末からほどんど変化がございませんで、約二兆円と推計されるところでございます。
【F委員】変化がない。約二兆円。
【厚生労働省坂本数理課長】はい。
【吉武審議官】私の方から御説明申し上げますが、今回の年金改正で保険料を凍結しております。
一方で成熟が進んで給付は増えておりますので、厚生年金での現状で申し上げますと、保険給付費と保険料収入を比べますと、保険料収入の方が少ないという状態です。ただ、積立金がございますので、積立金の運用収入の一部を充てながら給付に充てる。それで少し積立金が積み上がっているという状況でございますが、相当厳しい状況にきておりまして、このままで推移すれば数年後には、むしろ積立金を取り崩して給付に充てるというような状況に入ってくるという形でございまして、農林年金の場合には厚生年金よりも更に成熟が進んでおりますから、今、申し上げた事情はもっと厳しいです。
これは、実は各共済年金もほぼ同様の状況になっているだろうというふうに考えられます。
【神代座長】よろしいですか。ほかには。
【G委員】農林年金の厚生年金への統合に係る移換金につきましては、前回、この(2)の考え方と(3)の考え方の対立があったわけです。私は(2)の考え方、つまり制度改正後の下がった給付内容を前提にしながら、割引率は旧の5.5 %と新の4.0 %を用いるという考え方は納得できないのであります。
一方、(3)の考え方、つまり制度改正後の給付内容で全期間について新の4.0 %を用いる考え方は基本的には筋の通ったものと考えますが、この考え方の場合には移換額を考えるときに、積立度合、成熟度、割引率の変動水準等を全く考慮しないものであるという問題があります。それで今回の提案された考え方につきましては、これは財政再計算のときに用いた予定利率の変動等を考慮することとしておりまして、私はこれは理解できる内容であると思います。
以上です。
【神代座長】どうもありがとうございました。ほかにいかがでございますか。
【H委員】この内容はそれぞれ私どもも関わって調整された結果ですから、私どもは受け入れたいと思います。
ただ受け入れる前提として何点か申し上げたいわけですが、一つは、まだ結論が出ておりませんが、この一元化懇において、公的年金の将来統合に向けた合意が取れるかどうか。合意が取れた場合は私どもとしては受け入れをしたい。その合意が前提であるということを申し上げたいと思います。
もう一つは、今回農林年金について出された数字というのは、数理的に専門家による検証がされていないように伺う部分がありますので、できるだけ早い機会に数理の専門家による検証をお願いをしたいということでございます。
それから、今回それぞれいろいろ大変だったんですけれども、将来に向けて統合する場合に数理専門家によって、どういう形が本当に公平なのかという問題について、今後数理部会がつくられるようでございますから、是非そこであらかじめ御検討をお願いしておきたい。そうしないともう当事者同士がたまらないものですから、将来に向けてきちんと考え方を整理しておく必要があるだろうと思っておりますので、よろしくお願いしたい。
それから、あと1点は農林年金で働く職員の方々の雇用確保についてお願いをしたい。統合されれば、いろんな形で雇用の変化があるかと思いますけれども、雇用を是非確保していただきたい。これは強い要請として申し上げたいと思います。
以上です。
【G委員】今回の移換金についての考え方は、国共済、地共済、私学共済など、今後の一元化の際にも適用できるものではないこと、農林年金限りとすることを確認しておきたいと思います。
それから、今、H委員がおっしゃったことと多少ダブりますが、14年4月に農林年金を厚生年金に統合した場合の統合後の厚生年金の積立度合い、成熟度、最終保険料率がどのようになるのか試算の上、次回の懇談会に示していただきたい。
それから、今回の農林年金統合の考え方について社会保障審議会の、これからできるであろうと思われます年金数理部会で検証してもらう必要があると思います。その結果を、これは大分先になるかもしれませんが、報告をしていただきたい。
更に今後の一元化の際に、適用されるべき公平で公正な移換金等の算定方法については、抜本的な検討を社会保障審議会の新しい年金数理部会で検討していただきたい。
以上です。
【神代座長】何か御発言はありましょうか。よろしいですか。
【H委員】先ほどのお答えをいただきたい。
【神代座長】H委員の第3点の雇用確保の問題について、いかがでしょうか。
【農林水産省須賀田経営局長】大変重要な御指摘だというふうに受け止めております。本日、全中のI委員が御出席でございますけれども、農協系統サイドにおいて自主的に努力していただくということを基本に、我々といたしましても、雇用確保のための環境整備につきまして、できる限りの努力をいたしたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
【神代座長】よろしいですか。ほかにはございませんか。ございませんようですから、質疑については以上といたしまして、前回と本日の御議論で農林共済年金の厚生年金への統合問題につきましては、移換金を始め、後世代の負担分や、統合後の保険料率の取扱い等について、ある程度議論が一致したのではないかと考えております。
次回以降の懇談会では、この農林共済の統合問題と、先日大筋で合意いただきました残る3共済、国共済、地共済、私学共済、この3共済の取り扱いにつきまして、事務方で報告書の素案を作成していただいて、それに基づいて議論を続けることにしてはいかがかと思いますが、よろしゅうございましょうか。
【神代座長】それでは御異議がないようでございますから、そのように取り計らっていただきたいと思います。
それでは、今後の日程につきまして事務方から御説明をお願いいたします。
【吉武審議官】それでは、今、お話しがございましたように、報告書の取りまとめをお願いをするということでございますが、私どもは、ちょっと申し上げますが、できればあと2回程度の御議論でお取りまとめをいただきたいというふうに思っております。法案が予算非関連法案ということになりますが、3月の20日前後に、一応の提出期限がございますので、その日程を考えまして、2月中のそう遅くない時期に、この懇談会のとりまとめをお願いできればというふうに思っております。
それから、事務局の方で座長、それから座長代理とよく御相談を申し上げまして、報告書の素案みたいなものを、これから作成作業に入りたいと思います。本日、先ほど委員の方々から出されました御意見につきましても、その中で座長と御相談をしまして検討してまいりたいというふうに思っております。具体的な日程につきましては、後ほどまた委員の皆さんの2月中の日程を確認をさせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをしたします。
それから、今回の日程に際しまして、日程をお願いをする段階で、なかなか日程が立たないという状況がございまして、何度も何度も委員の皆様にお忙しい中を日程の御確認をさせていただきましたことにつきましては、誠に申し訳ないと思っておりますが、そういう事情があったということで御理解をいただきたいというふうに思います。
以上でございます。
【神代座長】それでは本日は、これで終了させていただきたいと思います。本日はお忙しいところ、どうもありがとうございました。