首相官邸 首相官邸 トップページ
首相官邸 カテゴリーなし
 トップ会議一覧国と地方の協議の場


「国と地方の協議の場(第4回)」議事要旨



日 時:平成16年10月26日(火) 17:00〜18:30

場 所:官邸2階小ホール

出席者:

<政府>内閣官房長官細 田 博 之
総務大臣麻 生 太 郎
財務大臣谷 垣 禎 一
経済財政政策担当大臣竹 中 平 蔵
農林水産大臣島 村 宜 伸
国土交通大臣北 側 一 雄
環境大臣小 池 百合子

<地方六団体>全国知事会会長梶 原  拓
全国都道府県議会議長会会長代理神 戸 典 臣
全国市長会会長山 出  保
全国市議会議長会会長片 山  尹
全国町村会会長山 本 文 男
全国町村議会議長会会長中 川 圭 一

議事:

1.開 会

2.意見交換
 ○公共事業関係
 ○総論的な事項等

3.閉 会



(内閣官房長官) それでは、ただいまから開会いたします。
 9月14日に関係各大臣及び地方六団体の出席の上で、第1回目の「国と地方の協議の場」を開催して以来、本日は第4回目、テーマごとの会合としては第3回目の会合となります。本日の会合におきましては、更に議論を深めていくという観点から公共事業関係、総論的な事項等をテーマといたし、関係大臣から説明の上、地方団体からの御意見・御質問を伺わせていただきたいと思います。
 三位一体改革の推進については、国民の最も高い関心があると考えておりますので、総理も御発言されていますように、積極的に「国と地方の協議の場」において、各論、具体論を議論していただくようよろしくお願い申し上げます。

(報道関係者退室)

(内閣官房長官) まず農林水産大臣、国土交通大臣、環境大臣から、公共事業関係につきまして、改革案の実現に向けての取り組み等を説明していただきたいと思います。
 それでは、最初に農林水産大臣お願いします。

(農林水産大臣) 農林水産関係の国庫補助負担金改革について、現段階の検討状況を御説明いたします。
 10月19日にこの場で御説明いたしました内容と重複する部分もありますが、改めて基本的な考え方を御説明いたします。
 提出資料の1ページをごらんください。
 前回も御説明いたしましたが、農林水産関係の補助事業は、食料の安定供給、国土・環境保全という、重大かつ広域的な役割を有しております。
 このため農林水産関係の施策の必要性は、施策を実施する地域だけではなく、生産地と消費地、川上と川下の双方の視点に立って判断する必要があります。
 これについては、提出資料の2ページ、3ページに具体的な例を示しておりますが、前回説明いたしましたので、省略いたします。
 次に提出資料の4ページをごらんください。
 そこに地方六団体からの提案のうち、農林水産関係のものを挙げています。農林水産関係補助金には、公共事業と非公共事業とがありますが、非公共事業については、19日に説明いたしましたので、そのページの右の方に本日の協議対象と記されている公共事業を対象に考え方を述べさせていただきます。
 提出資料5ページ、冒頭申し上げたような基本的考え方の下で、地方六団体の提出していただいた案について検討しましたが、多くの問題点を含んでいると言わざるを得ません。・の「経営体育成基盤整備事業」、いわゆる圃場整備ついては、5ページにあるように、これが廃止・移譲されると、全国的な視点から重点的な配分ができなくなり、生産性の高い農地の整備を通じた食料自給率の向上という農政の展開が困難となります。
 また、提出資料の6ページにあるように、圃場整備が廃止・移譲されると、担い手への農地利用集積を進めることができなくなり、担い手の育成を通じた農業構造改革の推進という農政の展開が困難となります。
 ・の「農道整備事業」については、提出資料7ページにあるように、これが廃止・移譲されると、全国的な視点からの重点的な配分ができなくなり、基礎的な条件整備による生産性の向上や、農産物の流通の合理化を通じた食料自給率の向上という農政の展開が困難となります。
 ・の「治山事業」については、提出資料9ページにあるように、山地災害が発生すればその影響は下流域の住民にも及ぶことから、突発的な災害への機動的な対応が必要でありますが、これが廃止・移譲されると、広域的・機動的な対応が困難となります。
 また、提出資料10ページにありますように、「山地災害の復旧に果たす治山事業の役割は重要」でありますが、提出資料11ページ、12ページにありますように、山地災害の発生は年度間や地域間のばらつきが大きく、これが廃止・移譲されると、全国的な視点からの対応が困難となります。
 したがいまして、地方六団体の提案によって農林水産関係の補助金の廃止、税源移譲を行うことはできません。
 また、そもそも建設国債で賄われている公共事業関係補助金は、税源移譲の対象となり得ないのではいなかと考えています。
 提出資料13ページ、地方六団体の提案に意見がある場合の代替案について考え方を説明いたします。
 前回も御説明したように、私としては、まず食料の安定供給、国土・環境の保全は都道府県の領域を超える国の基本的責務であるということにこだわらざるを得ません。
 したがって、農林水産行政については、今後とも国が責任を持って所要の施策の実施を確保する必要があります。
 一方で、農林水産業は地域自然条件等に大きく左右される点をきちんと受け止めなければなりません。
 このため施策の実施に当たっては、地域の実情に即した取り組みが可能となるよう、農林水産関係補助事業について、地域が使いやすく、地域の自主性・裁量性が発揮できる仕組みへ転換していくとします。
 こうした基本的考え方の下、地方六団体の提案に対する代替案も検討しており、具体的には前回も御説明いたしましたように、国として必要な施策の実施を確保しつつ、実施に当たって、省庁連携強化、交付金化により、地方の裁量が拡大するような仕組みの転換を図ることを中心に検討しています。
 皆様方からも、是非とも御理解を賜りたいと存じます。
 以上です。

(内閣官房長官) ありがとうございました。それでは、国土交通大臣おねがいします。

(国土交通大臣) 国土交通大臣の北側でございます。
 冒頭、8月の下旬に地方六団体で補助金改革についてのとりまとめをなされたこと、これは画期的なことでございまして、その御努力は大変なものだったと思います。これをまず敬意を申し上げたいと思います。
 その上で今日は率直に国土交通省といたしましての意見を述べさせていただきたいと思っております。
 お手元の資料1ページ、前半が総論になっておりますが、まず三位一体改革の趣旨は、地方の自主性・裁量性を高めるということ。受益と負担の関係をより身近なところで明確にすること等々、極めて重要な課題だと我々も認識をしております。
 その上で、この三位一体改革というのは、言葉どおり補助金改革、税源移譲、地方交付税改革、これを一体で進める必要があるわけてございまして、論議そのものも、まさしく三位一体で一体的に論議することが必要であると思います。
 2ページ目、これは私が言うことではないのかもしれませんが、建設国債を財源とする公共事業関係国庫補助負担金につきましては、財務大臣の指摘もございますし、過去の実績からも明らかなとおり税源移譲の対象外になっておるところでございます。
 地方交付税についても、これまでの骨太の方針で財源保障機能を縮小し、総額を抑制するといのうが政府の方針でございます。
 このような状況の下、公共事業関係国庫補助負担金の廃止・縮減というのは、市町村、または県によっては、地方団体によっては、事業実施のために必要な財源不足に直結するのではないかというふうに心配をしているところでございます。
 3ページ、特に地方六団体の案というのは、市町村が事業主体となるものを除きまして、都道府県のみが事業主体となるもの対象を限定しております。そのことによりまして、災害防止に関わる河川・砂防等事業、住宅、下水道、地籍調査などの特定の重要分野の事業に集中をしております。
 こうした補助金の廃止によって、これら重要な分野の事業がほとんど行われなくなるおそれが出てくるのではないかという心配をしているところでございます。
 「地方でできることは地方で」という趣旨を踏まえまして、それぞれの事業につきまして、国と地方の役割分担、補助金を廃止することによって事業実施にどういう影響を与えるのか。また三位一体のもともとの趣旨に返って、地方にとって「より使い勝手のよい」補助制度への改革も含めて、国土交通省関係の補助金制度全般の見直しに取り組まさせていただきたいと思っております。
 4ページ、改革の方針でございますが、各事業分野ごとに公共施設の性格、広域性とか重要性に応じた重点化、採択基準の引き上げ等の見直しを推進をしてまいりたいと思います。
 御指摘の河川・砂防等の事業につきましては、六団体の改革案の趣旨を踏まえまして、地方の自主性・裁量性の拡大を含めて改革をしてまいりたいと思っております。
 そして補助金の廃止はしないということではなくて、これまで補助金削減の実績等も踏まえて、補助金の改革をしっかりとさせていただきたいと国土交通省は考えております。5ページ、その際、補助金改革に当たりまして、地方の自主性・裁量性をいかにして高めるのかという観点から、改革に取り組みをさせていただきたいと思っているところでございます。
 下に幾つか例が挙がっておりますが6ページからは各論に入ります。
 「河川・砂防」でございますが、災害の発生状況等に合わせまして、重点的・機動的に配分する財源として、河川・砂防の補助金というのは極めて重要な役割を果たしていると思っております。
 やはり治水、更には砂防というのは国の基本的な役割であると思っておりますが、ただ、地方にできることは地方に委ねるという観点から、小規模な補助金については廃止をする等、制度の見直しを進めていきたい。
 また、制度そのものにつきましても、地方の自主性、裁量性を高める形で新たな制度をつくってまいりたいと思っております。
 その下に具体的に書いておりますが、小さなダム周辺環境整備補助、修繕関係補助等は廃止をしたいと思っております。
 更には、国と地方が連携して、災害防止を推進するために、流域単位で協議会を設置しまして、事業の進め方を調整をしていきたいと思います。
 また、そういう観点から流域ごとに水害、土砂災害対策を総合的に実施するための助成制度を創設をしたいと思っております。
 7ページに「地方六団体の改革案の問題点」について書かしていただいておりますが、2つ目の○、災害復旧は廃止対象外となっております。災害の場合には未然に防止をするということが極めて大事で、災害予防は極めて重要でございます。災害予防と災害復旧とは一体的に考えていく必要があるのではないかと考えております。
 先般も地方の知事の方々から災害予防事業については、補助制度の存続を要望したいというお話もちょうだいをしているところでございます。
 8ページ、住宅につきましては、住宅困窮者のためのセーフティーネット確保というのは今も非常に大事な事業であると考えておりまして、ただ、小規模な補助金は廃止する等、制度の見直しはやってまいります。
 更に制度そのものも市町村が主体となって地域の住宅政策に取り組むことができるような仕組みに見直していきたいと思います。
 下に各論についての具体的な中身が書いてあるとおりでございます。さまざまな住宅についてのニーズがあるわけでございますが、高齢者向け住宅をつくるだとか、家賃補助をつくるだとか、さまざまなニーズがあるわけでございますが、そういう地方地方のニーズはさまざまでございまして、地方の住宅政策を総合的に推進するための助成制度というものをしっかりとつくってまいりたいと考えているところでございます。
 9ページ、その住宅についての問題点が書いてございますが、今も公営住宅の入居需要は非常に高い。更に老朽化が非常に進んでいるという中で、臨時かつ巨額な投資が必要な公営住宅の改築等につきまして、補助金が廃止されると、改善が遅延をするのではないか。老朽化が進行するのではないかという心配をしているところでございます。
 10ページ、下水道でございますが、下水道の普及というのは地域格差が非常にある分野でございます。地域格差があり、また公共用水域の水質の状況も違っているわけでございまして、そういう中で重点的・機動的に配分する財源としては、この補助金は極めて重要であると考えているところでございますが、小規模な補助金は廃止をいたします。そして、地方の自主性・裁量性を最大限に発揮できるように制度改革をしてまいりたい。
 下のところに書いてございますが、2つ目のところに、関係省庁、これは農水省、環境省でございますが、この汚水処理に関わっております3省が連携を取りまして、汚水処理施設の整備を推進する「汚水処理普及対策助成金制度(仮称)」、これは地方の方が使い勝手がいいようにしたいと思いますけれども、そういう形での制度を創設をさせていただきたいと思っているところでございます。
 次のページに幾つかの問題点が書いてございますが、もう飛ばさせていただきまして、12ページ、地籍調査でございますが、地籍調査につきましても、これは都市再生を始め、地籍調査を全国的に進めるということは極めて大事ではございまして、地籍調査費の負担金は重要な役割を果たしていると思います。
 括弧の中で例示が挙がっておりますが、六本木ヒルズは地籍が未整備なために、境界確定に4年も要したということで、これがしっかりしていれば、もっと早く六本木ヒルズができたわけでございます。
 同様に補助金等は廃止をさせていただくとともに、この地籍調査の補助金につきましても自主性・裁量性が発揮できる仕組みを導入してまいりたいと思っているところでございます。
 その他の公共事業関係補助金については、六団体からは挙がっておりませんが、その他の補助金につきましても、国土交通省といたしましては、全般について三位一体改革の趣旨に従って、事業の重点化、採択基準の引き上げ等の見直しをしてまいる予定でございます。
 13ページは飛ばしまして、14ページ、道路特定財源につきましては、暫定税率も含めまして、平成15年度以降5か年間の措置を決定をしているところでございまして、このとおりに実施をさせていただきたいと思っております。
 直轄事業負担金につきまして、これは受益者たる地方公共団体にも一定の負担を認めるものであって、これは合理的な制度であると考えているところでございます。
 以上です。

(内閣官房長官) ありがとうございました。
 それでは、続いて環境大臣お願いします。

(環境大臣) お手元にお配りしております改革についてのペーパーをごらんいただければと思います。
 今回六団体の方からちょうだいいたしております案、2ページに書いてあります。円グラフでございますけれども、これは環境省といたしましては、全体の予算の5割、地方公共団体向けの補助金ということでは9割を占めるということでございます。全体とすれば金額的には誤差の範囲かもしれませんけれども、環境省といたしましては、ほとんどすべてが対象という状況にあるということでございます。
 先ほど来、農水、国交各大臣からもお話がありました汚水処理施設の関連でございますけれども、私ども、今後、最も必要とされる、効率的な浄化槽の分だけが今回補助の廃止対象となっているということ。これはむしろ違うのではないかと、このように思うところでございます。
 いずれにいたしましても、9割方の補助金が対象ということ。それから全体の予算の5割ということになりますと、これは環境行政、もしくは環境省どうあるべきかを問われているのではないかと思います。これはむしろいい機会だととらえさせていただいて、これからの環境行政、脱温暖化社会、そして循環型社会をいかにして構築をしていくのかという大きな二本柱に集中をしていこうと、このように改革を進めていこうと考えているところでございます。
 しかしながら、これは国と地方が一体となって、更にはもっと広く言いますと、アジアとの連携なども含めて、いかにして環境立国を早急に実現するのかということ。このためにはどうあるべきか。そういう観点から案について御説明をさせていただきます。
 3ページ、まず公共事業ですが、そのコンセプトといたしまして、地方ができるものは地方に任せると同時に、国と地方が一体となって推進するべき分野について、ともに前向きに協働して行おうと。そこから補助金改革を行っていこうという考え方でございます。 廃棄物処理施設の整備でございますが、そこに4つの○がございますように、いわゆる3Rにつながらない単純焼却、そして直接埋立は対象から除外をする。
 それから、単独の市町村で完結する施設の整備は地方にお任せをする。ただし、広域的な観点からの循環型社会の形成に必要なものに環境省として重点化を支援していく。
 3つ目の○でございますが、3Rを総合的に推進をしていく。地域で目標を定めてこれを実現するための政策パッケージに掲げる事業を対象とした循環型社会形成推進交付金を創設することによって、私どもの大目標であります循環型社会の構築を進めていきたい。
 そのためにも、国と地方の協議会をつくらせていただいて、構想の段階からともに協働でその施策を推進できるようにしていきたい。このように考えております。
 (2)ですが、自然公園などの整備、これは自然公園法などの法律に基づいての考え方にもございますけれども、この際、国と地方の役割分担を明確にするということで、国立公園については補助金を廃止、そして国の直轄事業として実施をさせていただく。
 国定公園などについては、現行の補助金を交付金化して地方の裁量性を高めることによって、自然を守っていく。
 そして、県立公園等については補助金を廃止させていただいて、地方に委ねると考えております。
 4ページは、廃止、直轄などの数字をまとめさせていただきました。
 5ページでございますが、これが金額的に一番大きい部分でございまして、それぞれ地方自治体で大変御苦労もなさっている部分ではないかと思います。
 廃棄物処理施設の整備でございますけれども、これを公衆衛生などのための域内処理というこれまでの考え方から、より広域的な視点に立った循環型社会の形成へと転換を図る。コンセプトの大きな変更かと思います。
 先ほど申し上げたような点について、図式化、ポンチ絵とさせていただいたところでございます。
 6ページも、先ほど申し上げた点、ちょっと細かく交付金なるものの中身を書かせていただいておりますが、お読みいただければと思います。
 7ページにつきましても、どのようにしてこれまでの形から改革をしていくかということにつきましても、簡単にまとめさせていただきました。
 循環型の社会を形成していくということは、待ったなしの状況になっているわけでございまして、その意味でもしっかりと早急に取り組むことが、この考え方を前に進めることになるのではないかと思います。費用の負担につきましても、先ほどから協働ということを申し上げているわけですが、これまでは補助率4分の1であったものを、国と地方で折半する概ね2分の1程度という形で進めていく方が環境立国を早期につくることができるのではないか。
 それから、私兼任もさせていただいておりますけれども、沖縄、また離島でございますが、これは地理的な状況もございますので、単独市町村の事業も引き続いて支援をさせていただければと。
 浄化槽設備についても同じでございます。
 自然公園の設備につきましては、9ページで、先ほど申し上げた点につきまして、図式化をいたしております。
 10ページはその写真でございます。
 11ページ、非公共事業については、まず補助金改革の対象とすることが適切でないものということで整理をしています。これらは地方六団体の提案の考え方に沿いまして、廃止対象から除外すべきと考えます。
 理由といたしまして、二酸化炭素排出抑制対策でございますけれども、六団体の改革案をおまとめになる際の指針に"地方公共団体の事務として、同化・定着・定型化"とありますが、この事業は始まったばかりでありまして、そのジャンルに入らないのではないか。
 また、すぐれた自然環境を有する地域の買上げなど、特定地域の特別な事情により講じられているものでありますが、これについても問題があると考えているところでございます。
 そのほか、モニタリング、環境監視関係の補助金については、1つの交付金にまとめさせていただき、地方の裁量性を高めて、地域全体といたしましての環境の監視を総合的に見ていきたい、このように考えております。
 いずれにいたしましても、今回のこの機に、むしろ環境行政そのものの在り方を見直すということで、是非とも国・地方と同じ目的に向かって努力を重ねていきたいと思っております。

(内閣官房長官) ありがとうございました。
 御意見、御質問をお受けしたいと思います。その前に地方六団体から資料が提出されておりますが、地方団体の方から御説明がありますでしょうか。

(全国知事会会長) 後で結構です。

(全国町村会会長) 建設国債は税源移譲の対象にならないという、その理由は何でしょうか。それをお聞きしたい。私ども考えるのは、それについての事務権限を地方に移し、相当額の税財源を移譲していただいて、返済をするときに、その税源移譲ではなくて、事業を始めて返済をするときに、国側が負担をしていただければ、税源移譲と同じ措置になると思うんです。だから、一概に建設国債のものは税源移譲の対象外であるという論理はどうも納得がいかないんですが、これについて御説明をいただきたいと思います。
 もう一つは、地籍調査なんですけれども、これも私の町だけでも恐らくは20年、30年くらいかかるんです。というのは、補助金がささやかなんです。ですから、全体のちょっとだけしかできないわけです。ですから、非常に困っているんですが、残しますよというなら、増額して残すということも考えていただくのであればわかりますけれども、その点はいかがなものか、どうかお答え願いたいと思います。
 それから、自然公園の中の国定公園、お言葉では大変優遇をするようなお話でございましたけれども、お言葉だけであって、私のところにも国定公園が1つありますが、私も34年間町長をやっておりますが、いまだに、これはいいや助成をしてもらったというのはありません。全くないことはないですが、それこそいつもささやかです。
 しかも、自然公園法に引っかかって、自由に家を建てたり、道をつくったりできない規制がかかわるわけです。何とかして観光の再開発をしていきたいというと、規制がかかっているからできないんですが、そこら辺りもお考えになって、国立公園の補助金は残していった方がいいということをおっしゃっているのか、その3点、是非ひとつお答えいただきたい。

(内閣官房長官) 財務大臣は、現在国会の委員会に出席中です。谷垣財務大臣の建設国債に関する持論もおありになるので、少し後の方で議論したいと思います。それでは国土交通大臣から説明して下さい。

(国土交通大臣) それでは、建設国債を財源としているから税源移譲の対象とはならないという点につきまして、財務大臣が直接の所管でございますので、財務大臣の方からお話をさせていただきます。
 地籍調査費の負担金の話でございますが、今国費を130 億計上しておりまして、国が半分、県が4分の1、市町村が4分の1という負担割合になっておるところでございまして、おっしゃるとおり、これは一律にやっても仕方なくて、集中的にしっかりやっていかなければいけないわけです。えらい時間をかけてやるんじゃなくて、あるところではできるだけ早くやってしまうということが大切であると考えております。
 それだけに、限られた予算の中でできたところ、今進行中のところ、これから着手するところとばらばらなんです。
 そういう補助金の性格でございますので、仮にこれが廃止をされてしまいますと、既にやってしまったところもあります。進行中のところもあります。これからやらなければいけないところもあります。地域によってさまざまでございますので、これはやはり集中的にやっていくためにも、やはり補助制度として残していく必要があるんじゃないかというふうに我々は考えているんです。予算を増やせというのは、予算が増えるようにしっかり頑張ってまいりたいと思います。

(環境大臣) 国定公園の件でございますけれども、金額的にはわずかの補助金と言われるかもしれません。残念ながら環境立国というにまだ十分な形で資金が確保できていないということから出てくるものではないかと思います。
 いずれにしましても、再開発ができないということなども、環境を保全するためにどうすればいいかを検討した結果、それが規制という形になってくるわけでございます。私どもも総合的な観点から考えて、そして地方の要望も聞きつつ、それぞれ努力をさせていただいていると思います。
 一つひとつの点で御不満等々もあろうかと思いますけれども、今回は国定公園については、より地域の実情などを御存じの皆様方に裁量を増やしてやっていただけるような制度の方がふさわしいと、このように考えています。

(全国町村会会長) 反論すると時間がかかるから、後でまた。

(財務大臣) 委員会がありまして、遅れまして申し訳ありません。 建設国債を財源とする公共投資関係の補助金については、税源移譲は不適当であると私どもは考えておりまして、前に資料等もお出ししておりますが、その理由を繰り返しますと、1つは、公共事業は事業として引き続きスリム化が求められている分野であるということがございます。
 それから、建設国債を財源としているので、移譲すべき税源がないということが2番目。 それも結局、最後は税金でやるんだろうという御議論がございますけれども、建設国債を財源とする公共投資というのは、そこから形成される資産が、要するにその受益が長期にわたるから将来世代も含めた費用負担をするという考え方で建設国債はやっているわけですけれども、仮に地方が事業を行う場合であっても、地域における受益が長期にわたる。地域の将来世代も含めた費用負担とする考え方で建設地方債という財源調達の方法を取るべきではないかというふうに私どもは思っております。
 現に地方においても、起債による財源調達をしているのではないか。私どもの考え方をあらあら申し上げればそういうことでございます。

(全国市長会会長) それでは大臣。

(財務大臣) もうちょっと申し上げさせていただけますか。
 去年の公共投資関係の補助負担金の削減についても、税源移譲は行われていないということもございますし、それから地方の投資単独事業については、地財計画上、実際の執行額を大幅に上回る財源手当がなされているわけですから、必要があれば公共投資関係の補助事業を単独事業として執行する余地もあるのではないかというようなことでございます。

(全国市長会会長) だとしたら、赤字国債を大きいのを発行しているわけですけれども、その議論からいったら、経常的な補助金もだめだということでしょうか。

(財務大臣) これは現実問題として、これだけ国債発行に頼っているわけで、将来は税でやるわけですけれども、それを削減した分は国債減額に使っていくということで将来世代の負担を避けていくという考え方に私たちは立ちたいと思っております。

(全国市長会会長) そういう意味で私は国債の議論というのは反対のための議論だなと、率直にそういうことを感じています。
 それと、さきの公営住宅の件でございますが、私は公営住宅というのは、市町村の基礎的な本当の仕事でございますし、弱者の人たちのための住宅でありますので、ここら辺はお任せいただければ、我々地域の実情に応じて建設ができると、私自身はそんなに難しいこととは思っていません。
 それから廃棄物の処理施設でありますが、これこそ市町村の基本の仕事です。これができなかったら私はくびだと思っています。ごみが処理できなかったら。
 そういう意味でこういうものこそ市町村にお任せいただく。事実、今日までは廃棄物の処理事業というのはあるんですが、補助率は4分の1です。しかし、実態の補助の率というのは、即ち実質の交付率が10%台です。こんなことを大臣には御存じいただきたいと思っています。
 今のお話ですと、交付金化というお話がありましたけれども、交付金化も実質は補助金を残すということでございまして、補助金の決定権限を国に残すということですから、私どもにいたしますと、三位一体の改革とは違うと申し上げます。

(全国知事会会長) 毎回申し上げておりますが、ここで議論して決着をつけてという場ではないので、我々の見解を申し上げるということにとどまるわけでございますが、地方でできるものは地方へという骨太の方針に基づいて、政府の御要請もあって我々改革案を提出したということでございます。
 その基本は「地方でできるものは地方へ」。これは今、環境大臣がおっしゃいました改革の方針にも見られますけれども、まず、市町村でできるものは市町村でやる。広域でやらなければいけないものは広域でやる。どうしても国でやらなければいけないものは国でやると。そういう考え方が環境大臣のお話に出ているということは非常に基本的な考え方としては理解できるということでございます。
 これは先進国で共通の民主主義の原理である近接補完の原理、なるべく住民に近いところで責任を持つ。どうしてもそれでできないところは、より広域の団体、あるいは国で責任を持つという原理原則がこのたびの改革で貫かれていくということが基本でございます。
 そういったことを考えまして、各大臣からお話をお聞きしておりまして、国土交通大臣の方から改革案のお話がございました。私は非常にきめこまかに地方の裁量を増やしていくということを御検討いただいたという跡が歴然としておりまして、その点は評価したいんでございますが、先ほど市長会長からお話がございましたように、交付金というのはしょせん補助金であって、総額において毎年財務省の査定を受ける。そして、基準があって、頭を下げてお願いに行かなければいけないと。そういう意味では本質的には変わらない面がありまして、そこに問題があると考えております。
 建設国債論ですが、今の基本原則から申し上げますと、国債が財源かどうかというのは、前にも申し上げたけれども、技術論なんです。本当に地方分権をどう進めるかという観点から考えるべきではないかと思います。
 財務大臣がおっしゃったスリム化のお話も、これは国が決めることではなくて、自治体がスリム化を自主的にどんどんやっていくように誘導すべきだと思います。
 それから、建設事業を全部借金でやっている。本来は一般財源も入れて、現世代の人の負担もなければいけないんです。そういうようなことを抜きにして、建設国債だからという議論は非常に本質論から離れているんじゃないか。
 それから、去年税源移譲抜きでやったと。これは国の方で大きな顔をして言われても、我々からすればけしからぬということでございまして、そのことは悪しき前例であって、財務大臣はよき前例というようなニュアンスでおっしゃいましたけれども、これは我々は断固受けることはできない。そういう悪しき前例であるということを申し上げておきたいと思います。
 国土交通省の関係で、都道府県事業、防災関係ですね。今回、地震やら水害がありまして、災害関係は非常に我々も議論をしまして、重要視してきたところです。災害復旧については当然対象外にしている。問題は災害予防です。これが地域的、あるいは時間的に大きな財政需要を伴うかどうか。平準化した財政需要かどうか。そこが大きなポイントだと思うんです。
 平準化されているものであれば、移譲対象でもいいんじゃないかと思います。これは率直に言って、内部でも議論のあったところです。
 そういう課題もございますけれども、一番の問題点は、先ほどもわずかの補助金でという町村会長のお話がございました。補助率が3分の2とか、それ以上であればいいんですけれども、2分の1とか、それ以下の補助金というのは、責任関係を不明確にしていくわけです。一体、自治体の責任なのか国の責任なのか。よく県管理の河川事業について言われますけれども、現状では国と地方がダブりになっているのはどうしたらいいか。国の直轄事業にするのか。あるいは4分の3とか3分の2の補助にするのか。その辺で責任を明確にしていかないと、一体だれの責任で災害が起きたのか。非常に不明確になってくる。そこのところが補助金行政の一番の問題点、責任があいまいになるということでございます。
 つい最近ドイツへ行ってきまして、ノルトライン・ウェストファーレン州の首相とお話ししてきましたけれども、EUにも同じ問題がありまして、連邦政府の補助がある、州のレベルの補助があるところは、責任が不明確になっているということが大きな問題だということでございまして、そこのところはよく御理解をいただかなければいけないなと思います。
 直轄でできるものは直轄でやられたらいいと。その方が責任が明確である。直轄事業負担金の問題も、資料ございますけれども、余り地元負担が大きいと、その辺の責任問題も不明確になってしまうということでございます。
 それから、農林水産省の関係で申し上げると、今申し上げた近接補完の原理という考え方は大臣には余りなくて、とにかく食料の自給も広域で考えなければいけないということでございますが、果たして今までそうだったかなと。食料の自給の問題であれば、私ども岐阜県では国が余り熱心ではないので、岐阜県民食料確保計画を立てて、いろんな対策を進めているんです。そのとき農林水産省は単独でやるのはけしからぬというお話だったんです。
 しかし、私たちの考え方は、各都道府県で食料自給計画を立ててみたらいい。そうすると、東京都というのはいかにいざというときに大変かというのがわかる。その上で全国的に考えていくという積み上げ的に食料自給も考えるべきだというお話をしてきたんです。 食料自給の問題に限っても、そのために何ができるか。地方にやれることは何かというところからだんだん積み上げていかないと、上下流一体だから国だとか、それはちょっと飛躍があるんじゃないか。
 環境大臣のお話は積み上げ的にお考えになっている点、内容的にはともかく、そういう考え方が基本だと、こんなふうに思います。

(内閣官房長官) 適宜ご発言下さい。議長の皆さんにもご意見がおありになると思いますが、議論をお願いします。

(農林水産大臣) 今、梶原知事からお話のあった岐阜県の自給率の向上、そういう試みがあることは実は私は個別事例で知らないわけです。それは非常に結構な話で、各県が自主的に御自分のところで自給率を高めるというのは真っ向から賛成ですし、どんな協力でも惜しまない、私はそういう姿勢です。
 問題は、岐阜県の場合には、そう特異な厳しい環境にあるということにはならないように思うんです。たとえて申し上げる沖縄の例を引きますと、台風の常襲地帯でいろんなものを試行錯誤してやってきたけれども、結局、サトウキビに象徴されるように、国際価格より10倍も高いものをあえてつくらざるを得ない。これをだめだと言ったんでは、みんな働くことをやめてしまえということになるわけですから、そういう特殊なところ、沖縄、北海道にしてもそうです。そういうところも実はあるわけですから、我々は今、知事さんのおっしゃったことは大賛成で、それは非常に全国規模で参考になるならば、私は改めて勉強させてほしいし、そのことで自給率が高められるならば、平成22年度は45%にもっていくんですが、これは生産性を高めることもさることながら、やはり国民の食に対する感覚と言いますか、要するに食事の内容を変えてもらわないと上げようがないわけなんです。それらを含めて我々は考えているところですから、大賛成なんで、決して後ろ向きではありませんから、教えてくたさい。歓迎します。
 そういうふうに協力できるは何でもするし、そこに何かの移譲ができる可能性が生まれるから、そこはやぶさかではありません。
 ただ、同じ岐阜県の例を取りますと、平成11年の災害のときなどは、神通川を通じて郡上辺りの災害は、そのまま丸太を転がしたように、富山に流れ込んで大変な事件になりました。この場合に岐阜県独自なものや富山県独自のものでほうっておいて、国が知らぬふりをしていていいのか。これは国家の規模で考えないと、軍配の上げようがないにし、助けようもないという面もあるんだろうと思う。
 おおまかな言い方をすると、まさに国土の保全、自然環境の保護、食料自給率の向上と安定供給。こんなふうに考えていくと、かなり古くさい感覚も多少は維持せざるを得ないという現実があるわけですから、どのようにでも研究し、もっと前向きにやるものならば喜んで受けて立ちますから、その協力はしたいと思います。

(全国知事会会長) 要するに積み上げ方式でお考えいただきたい。地方でできることは地方で、今の岐阜県の災害のお話もありまして、私も発災直後に現地に行きました。それ以降、スリットダムという方式、水だけ通す。土石流木は通さない。これが有効だということで、今回、飛騨地域、大被害があったんですが、スリットダムの有効性がわかりまして、なるべくコストダウンをして、自然景観と調和して、小規模で配置していくという方式を検討するようにしておるんですが、それぞれ地域で創意工夫していくとかなりいいアイデアが出てくるんです。

(農林水産大臣) それは大変な知恵になりすね。

(全国知事会会長) 補助が来るからその方式でやるということは、今まで全国的にそれで随分無駄があったんです。だから任せるものは任せた方がよい。自分の金だと一生懸命節約するんですよ。国からふってくる金だと、使った方が得じゃないかとなる。

(内閣官房長官) 総論的なことも大いに議論すべきということですので、残りの約40分で、その総論部分について議論したいと思います。特に財務大臣、総務大臣からもいろいろご発言いただきながら、総論的な事項等について議論したいと思います。公共事業に関連して、まだご意見がございますか。

(環境大臣) ごみの問題ですけれども、確かにごみ処理というのは地域に極めて近い問題でありますが、一方で残念なことに不法投棄などもこれまで数多く見られてきました。遠いところから廃棄物が運ばれて、不法に捨てられるという問題も起こり、これまでも豊島、青森・岩手など数百億単位で国の方から補助金が出ていくわけです。
 その意味で、これから一般廃棄物と産業廃棄物とを一緒に処理する、リサイクルするとか、対策を総合的に進めていかなければならないという時代にあって、一番効率的なものは何かということで、今日の御提案を申し上げたものです。むしろ前向きに廃棄物施策を進めていくための方策として提案したのであって、お金の多寡とか、そういう問題で私は申し上げているのではないということだけは御承知置きをいただきたいと思います。

(全国知事会会長) 道路特定財源の問題だけお願いしたいんです。
 今、シーリングで、これまでもそうですが、国の道路特定財源がオーバーフローするとか、よそに持っていくとかいう話がよくありましたね。今、国の事業が100 %道路特定財源で、地方団体は県が大体4分の1、市町村が5分の1くらいしか道路特定財源が確保されていないというアンバランスがある。国が100 %道路特定財源、それでオーバーフローするからほかに回せという争いが随分何回も繰り返されておりましたけれども、そういうことを考えると、やはり国と地方の配分を改めなければいけないと思うんですが、一応5か年計画、現在は決まっているところですから、次期5か年計画の際に是非御検討いただきたいということで、道路特定財源というのを課題に上げているということを御理解いただきたいと思います。

(内閣官房長官) それでは、3大臣ありがとうございました。

(国土交通大臣、環境大臣、農林水産大臣退室)

(内閣官房長官) 続きまして、まず総務大臣から次いで財務大臣、経済財政政策担当大臣からそれぞれ総論的な事項についての御発言があります。

(総務大臣) 私の方は、お手元に資料が3つ配布してあると思いますが、これは平成17年度の概算要求のときに公表した数字でありまして、「平成17年度地方財政収支の仮試算」、それと先月の22日の経済財政諮問会議に提出した三位一体の改革の全体像に盛り込むべき交付税率等々、その他基本方針などを紹介させていただいておりますので、あと、財務大臣のものが出ていましたので、それに対する数字等が配ってありますので、これを読んでいただければそれで十分ですので、私の方は特にございません。

(内閣官房長官) それでは、問題提起としてむしろ財務大臣から、資料に基づきまして説明をお願いいたします。

(財務大臣) 私の方は横長の資料「当面の地方財政計画の改革について」ということで出しております。
 これはこの間の諮問会議で御説明したものですが、以前の諮問会議で、私から資料を出しまして、地方に比べて国はより厳しい財政事情にある、また、財源保障機能の問題点があると、それから、投資単独事業の過大な計上とこれによって確保した財源をそちらに転用しているというようなことについてお話し申し上げたわけです。
 それから、10月22日の諮問会議で、更に議論を進めるために、この資料の1ページ目にございますように、当面の具体的な改革として、第1に地財計画の不適切な課題計上、7兆から8兆ございますが、これを18年度までに是正すること。
 第2に、地財計画の適正化を通じて、地方財源不足7.8 兆ございますが、これを解消するなどの地方財政の健全化。
 第3に、交付税に依存しない地方財政を目指すシステム改革。この3つを問題提起をさせいいただいたわけでございます。
 そこで、次の2ページをごらんいただきたいと思いますが、最初の柱は、7兆から8兆に及ぶ地財計画の不適切な過大計上を18年度までに是正・削減するということでありまして、現在の地財計画の歳出はさまざまな過大計上の問題があるというふうに考えております。最大のものは、投資単独事業で、実際の計上額が実際の執行額を6兆円上回っている。 このほか公債費、地方公務員給与、公営企業の繰出金についても過大な計上があるのではないか。
 それから、一般行政経費の単独事業については、これまで具体的内容が必ずしも明らかにならないままに著しく肥大化してきたのではないか、ということを申しているわけであります。
 こういう過大な計画計上については、地財計画を通じて過大な財源保障ということになって、その結果、地方交付税総額の肥大化につながっているのではないか。その問題点は、まず第一に地財計画について、いわゆるアカウンタビリティーを損なって、信頼性を低下させている面があるのではないか。
 補助金とともに交付税が地方の国依存の原因となっているのではないか。
 地方財政の膨脹の結果、国の財政を圧迫をしているということで、速かな是正・削減が必要であるということを書いております。
 それから3ページをごらんください。ここでただいま申し上げた見直しを図にしておりまして、左側の改革前の姿では、過大計上によって地財計画の歳出が拡大している。
 右側の改革後では、過大計上の適正化によって、その分ふくらんだ地方財源不足を縮小できると、これによって過大な財源保障を縮小させ、国依存からの脱却を図ることになるということであります。
 もう1枚めくっていただきますと、上の段、今後新たな不適切な計上を防止する必要がありますが、そのためには、原因となっている地方財政に関する決算統計の開示の遅れを早めることや、給与水準あるいは一般行政経費の内訳など、情報が公表されておらずに、不分明な経費の実態を明らかにして、開示するといった取組みが必要となるであろうと。 ちなみに、地方財政では、14年度決算の結果がまだ公表されていないということがございます。
 それから、次に下の段の注のところでありますが、こういった過大計上により措置された財源は結果として地財計画に標準的水準として計上された額を上回る給与や一般行政経費などに転用されているのではないか。こういう支出については、交付税に頼るのではなくて、課税自主権の発揮等によって、地方団体自らの責任と負担により財源を賄っていただくべきものではないかということであります。
 それで、現に、転用によって計画額以上に支出しているからといって、それをベースに計画額を拡大して、財源保障範囲を拡大することは、これまた地方財政のいたずらな拡大につながっていってしまうのではないか。
 したがって、計画を上回る項目と、下回る項目を一体的に是正するという考え方は問題である。そもそも一般行政経費については、現在の計画計上額についても、経費の具体的内訳を明らかにしていただいて、適切に精査する必要があると考えております。
 それから、注の一番下のポツですが、地財計画の適正化に伴って、歳出面での見直しが必要となってくると思います。ただ、仮に地方の事情から、経過的に財源措置が求められるのであれば、地方団体の自助努力の観点も踏まえまして、地財計画の外で地方債の発行を時限的に認めるということも考えられるのではないかということであります。
 それから次のページに、先般、財務省で行いました一般行政経費の調査結果について添付しております。6ページに書いてありますのでごらんいただければと思っております。 5ページに戻っていただきますと、上の段、第2の柱として、地方財政の健全化も重要だということで、16年度には地方財政の各種指標を改善できたわけですが、17年度にも、地方財政の持続可能性を確保していくという観点から、財源不足額の縮小であるとか、公債発行額や公債依存度の引き下げ、あるいはプライマリーバランスの改善ということを配慮していきたいというふうに考えております。特に交付税特例加算と赤字地方債で補うこととしている財源不足額につきましては、16年度に7.8 兆あったわけですが、先ほど申し上げたような地財計画の適正化を通じて、18年度での解消を目指していきたいと思っております。
 それから下の段でございますが、「交付税に依存しない地方財政を目指すシステム改革」と書いてございますが、ここで不交付団体数の増加や課税自主権の発揮など、地方団体の自立を求めるシステム改革も大事ではないかと、そして、今後とも、新たな地財制度、あるいは地方交付税制度の在り方について検討を続けたいと思っております。
 それから2枚めくっていただきまして、「中期的な交付税総額のセットの問題点」というところで、総務大臣の提出資料にございます中期的に交付税総額をセットすると、単年度保障から脱却するという考え方には幾つか問題点があると思っておりまして、地方財政の自立といった観点から、財源保障機能は見直しが必要とされているわけですが、中期的なビジョンを立てて、交付税総額をセットするという考え方は、財源保障機能の温存であって、不適当ではないかと思っております。
 それから、2番目に、毎年度の国の予算編成と交付税総額決定との関係が切れると、予算編成過程での地財計画歳出へのチェックが甘くなるということが問題ではないかというふうに思います。
 それから、3番目に、単年度の地財計画でも、決算の公表の遅れから、実態とかなりのずれが生じているという問題がございますけれども、この是正がないままに、中期的な計画をつくると、更にそれを助長するのではないかというようなことがございます。
 以上の理由から、むしろ19年度以降における不交付団体数の増加や財源保障機能のさらなる縮小について議論をしていく地財改革ビジョンというものをつくる必要があるのではないかと思っております。
 次のページ、グラフがございますが、ここは、国の途方の財政状況を比較した資料を添付しておりまして、例えば、プライマリーバランスについては国が19兆円の大きな赤字となっている一方で、地方は既に黒字であるということ。
 また、国と地方の財政問題を検討するに当たっては、こういったアンバランスを踏まえて検討することが必要だと思っておりまして、何とぞ御理解をお願いしたいと思っております。
 駆け足でございましたが、以上でございます。

(内閣官房長官) これは財務大臣からの問題提起でございますので、総務大臣から意見を発言いたします。

(総務大臣) この資料を見ていただければわかると思うんですが、そもそも「過大計上」という表現が使ってありますが、これは失礼ですけれども、谷垣大臣と協議して昨年つくらせていただいたものですから、自ら「過大計上」などということを言っていただくのはいかがなものかと、まず、はっきり申し上げて、財務省としてこれは閣議決定したものですから、それを過大計上なんということを決定した我々の方から言うのはいかがなものかと、まず思っております。
 それから、経常的経費と投資的経費のプラス・マイナスというのが見合っているわけですから、投資的経費だけは過大計上という主張はとても受け入れられるところではないと、これはみんな知っているはずだと思いますけれども。
 それから、一体的に是正すべきものなのであって、これは1つだけやってもだめですよという話なんです。給与関係諸経費ということになるんですが、これはラスパイレス指数は今100.1 、100.2 を切るぐらいになってきていますので、ということは、国家公務員以下のところがあるわけで、108 とか107 というところまで幾つかありますので、そういったものが1つ。
 加えて地方の方が学歴が高い、地方の方が平均年齢も高いということも置き換えて計算をしていただかないといかぬところなのであって、過大計上というのはいかがなものかと、これが1点目です。
 2つ目、地方財源不足、7.8 兆円の解消に対する考え方ですが、昨年やりました分で、あれがたしか3兆と思いましたが、そういったときに、マイナス12%でえらく反発を受けたんですが、今、お手元に配布資料の3ページ目に「地方財源不足7.8 兆円を解消すれば、都道府県の一般財源は約660 億円」、1県当たりのことになります。
 ということは、今年は1県あたり約240 億円のマイナスだったんですが、それが、今回は660 になる。17、18で660 になるというので、−12%以上のものをあと2年続けてやれという話で、地方が収まるというふうにはとても私どもからでは想像を超えておりますので、是非その点も、頭に入れておいていただきたいと思っております。
 次に、この資料の一番最後のところの4ページ目に、いわゆる2004のお話をここでやっておりますが、太字で書いてありますので、よく御存じのところだと思いますが、「地域において必要な行政課題に対しては、適切に財源措置を行う。これらにより、地方団体の安定的な財政運営に必要な一般財源の総額を確保する」という前提で今回確保するという前提で今回の税源、いわゆる補助金の削減等々は、この限定があってできているんですから。
 そういった意味では、この前提に立って地方は3兆円をしゃにむにまとめたわけです。昨年の場合は、1兆円まとめてお返しは4,500 億しか出なかったんだから、差額の5,500 億円は出さなかったと、簡単にまるく言った数字はそういうことになるでしょうが。したがって、今回も3兆出したら1兆しか来ないのではないかという地方の不信を払拭しない限りは前に進みません。三すくみですよという話を総理からも発言があって、そして、3兆円の、いわゆる税源移譲というのを先に一歩踏み出したから、話がここまで進んできたのであって、そういった意味では、この話を聞いていると、この前提は全部無視して、国と地方の関係は、信頼関係をぶち壊しておいた上で、私はこれは三位一体改革を進める上で、これはえらい重大な支障を来すものだと私どもはそう思っておりますし、予算編成の実情を無視しておられると思うんです。
 2ページ目に掲げてある資料を見ていただいたらわかると思いますが、地方団体の大幅な財源不足というのをよく言われますが、これはよく見ていただいたらわかりますが、地方の財政の財源不足というのは、これは赤字公債が出ていなかった2年、3年、4年、5年、この辺のときには、財源不足はないんですよ。これが何を意味するかよくおわかりだと思いますが、国の赤字国債発行による財政運営が問題なのであって、あの当時は、国がとにかく景気対策だ何だかんだと言ってしゃにむにいろいろな話を、地方でいろいろ事業をやれということを進めた結果の払いが今来ているわけですから、そういった意味では、私どもから言わせれば、私どもというより地方から言わせればというのが正確な表現なのかもしれませんけれども、赤字国債からの早急な脱却に歩調を合わせて財源調和を図っていくということであって、地方だけというような話は現実的ではない、非常にはっきりしているんだと思いますので、これは正直今の御意見というのは、私どもとしてはとても承服し難いということが書いてあります。
 私の方は以上です。

(内閣官房長官) これは先般の経済財政諮問会議でも闘わされた議論でございます。その議論の前に、竹中大臣の方から1枚紙の資料が出ておりますので、説明をお願いいたします。

(経済財政政策担当大臣) 今まさに財務大臣と総務大臣からお話がありましたように、こういう議論を真正面から活発にやっております。民間議員からもいろいろな議論をいただいているところでございます。諮問会議の議論の御紹介ということになりますが、1枚紙に書いておりますように、8月24日には、まさに皆さんにおいでをいただきまして、その御説明をいただきました。民間議員から、大変な努力をいただいて取りまとめられた改革案については、真摯に実現に向けて努力する必要があるという御意見をそのときにもいただいているわけでございます。
 その後、引き続き会議を行っておりますが、諮問会議としましては、ここで補助金改革についての議論が進んでいる、そうしたこともにらみながら「国と地方の協議の場」との連絡を密にしながら、交付税改革について是非議論を深めなければいけない。それが全体像につながるというふうな立場で今議論を進めているところでございます。
 そこの際の考え方でありますが、まさに今、両大臣にいただいたような考え方を踏まえて議論しているわけでありますけれども、結論としまして、今の時点で、やはり是非3つのことを進めていかなければいけないというふうに考えております。3つのことというのは、短期、中期、長期。
 短期的には、まず平成17年度の地方財政計画を改革にふさわしいものにしっかりとして作成しなければいけない。それはやはりできることをすぐやらなければいけない面があるだろうと、これは短期でございます。
 中期には、地方財政計画の改善も踏まえた中期の地方財政ビジョンをつくっていくこと、これによって、国の経済財政運営との整合性を図るとともに、地方団体が財政運営の展望、予見可能性が持てるようにしていくこと、この点が大事だと思います。
 そして長期的には、長期の全体像が、長期的に一体どうなっていくのかということをはっきりさせなければいけない。この長期の課題につきましては、10月22日の諮問会議で、麻生大臣の方から、不交付団体を人口比で見て3分の1程度にしていく、これをプライマリーバランスの解消が見込まれる2010年代初頭に実現するような改革ペースという1つの示唆が得られておりますので、そういった課題に応えていくためにはどうしたらいいかということをしっかりと議論しなければいけないと思っております。
 同時に、今、短期、中期、長期を申し上げましたけれども、それぞれについて、4つの問題点をしっかりとバランスして解決していかなければいけないということだと思います。 第1は、地方財政計画とマクロ経済の整合性をしっかりと取ること、まさに国と地方を併せてマクロ経済になるわけでありますから、そこは国全体としてよい方向に財政赤字も減っていくようにしなければいけない、そこは双方が考えなければいけないことだと思います。
 第2に、地方財政計画と実績の乖離を適正化しなければいけないと思います。過大かどうかというのはいろいろな御意見があるかと思いますが、実績と計画は違うことは事実でありますから、これをやはり適正化しなければいけない。
 第3に、交付税のルールを透明化しなければいけない。
 そして第4に、特に、地方団体の立場から見て予見可能性がなければいけない、こういうことに対して、知恵を出していくことが我々の役割だと思いますので、引き続き皆様の御意見も伺いながら、議論を進めたいと思っているところでございます。
 以上です。

(内閣官房長官) 大変な意見の差もありますが、これはむしろ、今日、実は6時半から第1回目の四大臣会合があり、この調整を開始することとしています。
 したがって、地方団体のとりあえずの御感触やそれぞれ知事さんや市長さんの意見もあると思います。この点は確かにあるなとか、ここはやらなければならないといった要素もあると思いますので、どうぞご意見を述べていただきたいと思います。

(全国知事会会長) それでは、お手元に配布資料をお届けしておりまして、右肩に「地方六団体」とございます。この確認的なことも含めて、走って御説明したいと思います。
 我々の改革案提示に当たっての前提条件というのがございますが、去年、我々はだまされたわけですね。だから、だまされちゃいけないので、補助金改革と税源移譲の一体的実施というものを当然ながら確認させていただきたい。
 「(2)確実な税源移譲の担保」ですが、ここに書いてございます。
 2ページにまいりまして、公共事業関連も、建設国債だからというのは改革の除外対象にならないのではないかということでございます。
 「地方交付税による確実な財源措置」、これは骨太の方針にきちっと書いてあるわけですから、そのことをはずれるようなことでは信頼関係が崩壊してしまうということでございます。
 3ページ、施設整備事業、特に市町村でございますが、交付税措置、これも骨太方針に書いてあります。臨時に必要な財政事情については、配慮されなければいけない。
 それから「補助率の切り下げ」、(5)にございますが、補助率を切り下げるというのは、我々は三位一体改革とは関係ないと思っております。
 それから、新たに都道府県に負担を求めるという案もございますが、これも問題外だと思っております。
 「補助金の統合・交付金化」、やはり補助金であることは間違いないと、それによる制約が問題である。
 それから、民間への直接補助にすり替えるという話がありますが、これも問題外のことである。
 4ページに参りまして、やはり地方財政計画です。先ほど竹中大臣からもお話がありましたように、予見可能性がないと、何とも持続的な財政運営はできないわけです。その予見性がないというところが大きな問題なんです。
 それから「国による関与・規制の見直し等」ですね。これも、我々提案しておりますので、早く政府の考え方を示していただきたい。
 それから5ページでございますが、「政府案の取りまとめ」を早くお願いしたいと思っております。その際に、前からおっしゃっておられますように、地方六団体の意見というものを十分反映していただきたいということでございます。
 地方交付税についても同様でございまして、我々としては2期改革で全体が整うと考えております。そこも十分御配慮いただきたい。
 それから、次の6ページでございますが、財務大臣から、7兆ないし8兆の交付税改革のお話が出ました。これは大変ショッキングなことでございまして、六団体、怒る前に驚いておりますが、地方交付税というのはもともと地方の固有財源であるという大前提があるということを御認識いただきたい。急にどさっと削るということでは、基本的な信頼関係を破壊してしまう。骨太の方針も、3にございますように、きちっと書いておりますから、それを守っていただきたい。
 7ページ、財務大臣は無責任だと書いてありますが、六団体も大分感情的になっておりまして、いろいろもっときつい意見があったんですけれども、この程度になっておりますけれども、やはり先ほど不適切な過大計上という話もありましたけれども、やはり一貫性ということを確保してもらいたい。
 それから、こんなつまらぬことに金を出しているという事例をどんどん挙げて世論誘導されておりますけれども、これはいかがなものかと思うんですね。場合によっては共同調査してもいいんですが、それぞれ地域ニーズに応じて工夫してやっておりまして、それは一部確かにいろいろ問題があるでしょう。しかし、それが一事が万事ということではないんですから、誇大にそういうことをPRしていただくのはいかがなものかなと。
 それから8ページに、経済財政諮問会議で提出された資料に基づいて、自治体側がどのような影響を受けるか、8ページの下から2つ目の○、ちなみに、財務大臣の選挙区でございます京都府の例を見ますと、京都府では約820 億円の減、約37%相当でございます。こういうことが現実的にあり得るのかどうか、はなはだ疑問と考えております。
 それで、全国知事会でシミュレーションしたのが、以下表がございます。これを各都道府県で具体的に市町村にどういう意見があるか、早速調べるように、先ほどの会議でも指示したところでございます。
 12ページ以下、このシミュレーションが書いてございますが、去年の削減でも、痛手を被りましたが、その2.7 倍相当を、17、18にわたってなさるわけです。トータル40%減になるわけです。これが現実的に可能かどうか、持続可能性ということを財務大臣おっしゃいましたけれども、これは持続どころか地方財政の崩壊ですよ、自治体財政そのものもさることながら、住民サービスに甚大な影響を与えます。現場の我々シミュレーションはいたしますけれども、もし、強行されるならば、これは、行政ベースの話ではなくて、総選挙をおやりになって、国民に信を問われる、それだけの大きな課題だというふうに思います。我々もそれなりの決意でこれに対して望みたいというふうに思っております。

(内閣官房長官) どうぞ。

(全国町村会会長) 一言だけ。私たちが申し上げようと思ったところは、今、麻生大臣からお話しをしていただきましたので、それらを省略させていただきます。
 ただ、災害が今年は多くて、台風と地震です。こんなことを言うと笑うかもしれませんが、昔の軍隊の一個連隊が全滅したのと一緒ですよ。おわかりになりますか。一個連隊というのは3,000 の兵隊で編成しているのを一個連隊と言います。私は行っておりましたからそれを知っています。それが全滅する。これは大変なことなんですよ、そうやっておってですよ。ところが災害で今年それだけの人たちの犠牲がある。
 最終的にこれを片づけるのは国ではないんですよ。地方自治体なんですよ。そこの関係する市町村なんです。勿論県も入ります。しかし、最後に片づけていき、そして、皆さんたちの後の安心をして生活ができるようにするのは市町村なんです。
 それにもかかわらず、今、大臣がおっしゃったような、地方交付税を何か大臣が、国が持っているような言い方をする。地方交付税というのは、我々地方独自の固有の財源であると思っています。それぞれの国税五税から、その割合に応じて交付税というのを制定しているわけですから、これは、地方に始めから固有している財源なんですね。それを何かもて遊ぶようなことで言われると、非常に残念でなりません。
 なぜ、そういうことを私が申し上げるかというと、さっきのお話はまさにそのとおり。たとえば7兆円の、いわゆる過大計上をしているのではないかという意味です。それは確かに、部分的にいけばそういうのがあるかもしれませが、しかし、トータルでいけば、逆ですよ。結果としては逆になっているわけです。だから、そういうのは、こういうところに出してお話をするものではないのではないでしょうか。
 だから、お前らはうまく仕事をやっていないから、これからはどんどんそういうものは圧縮していくよという言い方です。
 ということは、すなわち、地方財政計画そのものを認めていないということになるわけです。それをもっと悪く言うと、地方を認めない、地方を認知しない、地方自治体というのはどうでもいいという言い方になると私は思うんです。だから、もしこのまま大臣がおっしゃるようなことで、地方交付税等を扱えば、私はもう国と地方との信頼関係はこれで崩れると思います。
 もう一つは、補助金と交付金と地方交付税は別のものなんですよ。異質のものです。交付税というのは、私たちが、さっき申し上げるように独自に持っているものなんです。私たちのものなんです。ところが、補助金とか交付金というのは、これは国がこういう事業をやるなら差し上げましょう。補助しましょう、援助しましょうと言って出している金なんですね。交付税と質が全然違うんですよ。それを同じように考えて、そして、そういう処理をしていこうという考え方は、私は本来の本質からはずれていると思います。
 だから、大臣、地方を崩さないでください。あんなふうに言われると、何のために日本で生きているかわからなくなりました。

(全国知事会会長) 配布資料の15ページ「国と地方の歳出の伸びの比較」です。これは前にもお話ししましたけれども、16年度、地方は1.8 %減、国は1.9 %増。これは内容的には、社会保障関係が多いんですけれども、国の増を地方の減で賄っているという結果になっております。
 16ページ「国と地方の一般歳出の伸び」です。どんどん地方は圧縮している数字が歴然としているということでございます。17ページも同様でございます。

(全国市長会会長) それでは、私が18ページ。
 平成13年度は、小泉内閣が誕生した年です。それから今日までの一般歳出の国と地方の比較をしてあります。地方の方が7.4 減じていますし、国は2.1 であります。
 19ページ、国家公務員と地方公務員の数を比較してございますが、平成6年と15年と対比をして、国は6.3 の減、地方は7.6 の減、よく地方は課税自主権を行使しろということを簡単におっしゃいますけれども、それでは、市町村、都道府県に税目は全部法定されています。超過課税のことについてもちゃんと法律で決めていて、それでは自由にそういう課税自主権の行使ができるかといったらなかなか限界があると率直に申します。
 同時に、私は国会議員の皆さん方が、このことを簡単におっしゃいますけれども、租税法律主義というものは原則としてあるわけですね。租税法律主義というものは、国会ができた基本なのであって、そうすると、国会そのものを否定するようなことを簡単におっしゃる、このことについては非常に疑問に思っています。
 よくここに来て、地方のお金はでたらめだということを流布されていますけれども、私は我慢ができません。
 よく、個人の住宅にお金を出しておるとか、おっしゃるわけですけれども、国土交通省にもそういう補助金がありますし、合併浄化槽にも環境省は補助を出しています。それに圃場整備等も究極には、やはり個人財産に助成をしておるわけであります。
 今、日本の地方都市で、山間地は本当に荒れていまして、林業の後継者もいないわけです。私は行く行くは、日本の国土全部が国有地になると思っています。それぐらいに荒れています。
 そうすると、どうやって材木を使わせて、そして林も守っていくかということを議論するわけで、私たちはやはり条例をつくって審議会をつくって、その材木を使うようにしようよということを言ってやっているわけです。
 それが、個人財産に助成をしている、けしからぬ金だと、こういう言い方をされる。ああいう言い方を流布されるということについては、私たちは本当に我慢できません。やはり、ここのところの財政は、国も大変だということはわかるし、地方も大変なんだと。お互いに努力しようやという言い方が私は政治の場であってしかるべき。地方が悪いんだという言い方はやめ、国も地方も一緒に頑張ろうという言い方が、政治家の発言であるべきだと、そう思っています。

(内閣官房長官) ありがとうございました。いよいよいろいろな議論が始まるわけであり、また財務省も財務大臣もいろいろ考えられて、何とか合理化をしなければならぬ面もあるというような問題提起であろうかと思います。いずれにしても、財政的に言うと、お互いに国、地方ともに財政難であり、このままではいけない。
 したがって、この三位一体改革というのは、国家としての財政をどうすべきかという基本論があって、財政難ではあるが、公共事業だとか、社会保障だとか、そういう意味では、国民は非常にいい制度の下で幸福な状態である面もあるわけです。しかし、それだけではもたないということで、今日は皮切りで、これから知事会との会合や四大臣会合もやり、何しろ1月で結論を出していかなければいけません。
 今まで十分皆様方の御議論、御意見もいただいてまいりましたので、しばらくは、この議論を巡って、関係大臣間でもよく調整をし、あるいは政治的にもいろいろな関係者と調整をしていかなければならないと思います。今後の日程等については、まだ、今の段階でお知らせするといったことにはなりませんけれども、是非、皆さんの今日の熱烈な御意見もよく考えながら、一緒になって地方も含めた国全体の財政のために、また頑張って検討してまいりたいと思います。
 非常に難しい問題であることは、皆様方だれよりも御承知のとおりでありますので、今日のところは、一応以上とさせていただきます。今日の様子は山崎副長官からプレスリリースということにします。余りこんな分析が出てきてけしからぬということばかりおっしゃらないようお願いします。これは問題提起でございますから。そして、これはまず1つの皮切りであって、それでいろいろまた議論をするという始まりでございます。そのような御寛容なる態度を維持して、継続していただきたいと思います。
 総務大臣からもいろいろな議論がございましたが、政府の意見として申し上げているというよりは、各省、いろいろな意見も見方もそれぞれあるということです。そういうふうに是非お考えいただきたいと思います。

(全国知事会会長) 去年だまされたという実績があるんですよ。悪しき前例。さっき長官がおっしゃった一緒になってというそのお言葉を重く受け止めていきたいと思います。

(内閣官房長官) どうもありがとうございました。