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第ニ十ニ回道路関係四公団民営化推進委員会議事録

平成14年10月4日(金)14:00〜17:30
道路関係四公団民営化推進委員会委員会室(第10森ビル3階)


○今井委員長 それでは、ただいまから「道路関係四公団民営化推進委員会」の第22回会議を始めます。
 まず、このたびの内閣改造に当たりまして、石原大臣が御留任されました。
 また、熊代副大臣がお代わりになりまして、代わりに根本副大臣が御就任されました。石原大臣におかれましては、引き続き、根本副大臣におかれましては、新たに本委員会をよろしく御指導お願いいたします。
 熊代前副大臣におかれましては、大変ありがとうございました。
 それでは、大臣と新旧副大臣から一言ずつごあいさつをちょうだいします。よろしくお願いいたします。

○石原大臣 先生方、引き続きまして、道路公団を始めとします四公団の民営化推進委員会を担当させていただきます。これから、いよいよ佳境に入ってまいりますが、これまでどおり闊達なる御意見を御開陳いただきまして、年末の答申を目がけて積み上げた議論をよろしくお願い申し上げます。

○今井委員長 ありがとうございました。それでは、副大臣、お願いいたします。

○根本副大臣 内閣副大臣として、総理補佐官を拝命いたしました根本匠です。
 私は、この問題、自由民主党の行政改革本部次長として、昨年の石原大臣が中心にまとめられました、整理合理化計画づくり、その後のフォローを、自由民主党の行革本部の次長という立場で担ってまいりました。更に、自由民主党の高速道路在り方委員会の事務局次長としても活動しておりましたので、与党の雰囲気を始め大体の雰囲気はわかっているつもりでありますが、これから石原大臣を支え、石原大臣とともに、この推進委員会の補佐をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○今井委員長 ありがとうございました。それでは、熊代前副大臣、お願いいたします。

○熊代前副大臣 一昨日退任いたしました。自民党は、一斉交替ということで退任をさせていただきました。短い間でございましたけれども、誠にありがとうございました。副大臣そのものは9か月やりまして、今、根本副大臣からもお話がございました、一緒に行革事務局を1年やっておりましたので、1年9か月ぐらい、結構長くやったなという思いでございます。
 副大臣制度そのものは、私自身総務政務次官として、それから議員の理事として創設に深く関わってまいりましたので、天皇陛下の前で辞令をいただくという認証官で、初めてこの場でならせていただきまして、大変感慨深いものがございました。
 欲を言えば、閣外大臣、イギリスの制度ですね。そういうことを最後にいろいろやったんですが、いま一歩というところで、改革半ばということでございますけれども、副大臣を経験させていただきました。しかもこの重要な道路問題を担当させていただきまして、本当にありがとうございました。大臣の御指導の下、また委員の先生方、大変勉強させていただきました。
 この委員会、本当に実のある議論でございまして、一つの案を深く極めようという方々と、できるだけ広い立場から、いろんな案を比較検討して最良の結論をという御意見が対立しているということは、本当に生きたすばらしい委員会であるというふうに思います。暮れに向けまして大変だとは思いますけれども、委員長の御指導の下で日本の国のためにすばらしい案をまとめていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。(拍手)

○今井委員長 ありがとうございました。熊代前副大臣は、ここで御退席になります。ありがとうございました。

○熊代前副大臣 失礼します。ありがとうございました。

(熊代前副大臣退室)

○今井委員長 それでは、事務局長から報告事項があれば、お願いします。

○坂野事務局長 本日は、前回の委員会の決定に従って、建設中路線の取り扱いの問題、また時間があれば一般有料道路の問題、あるいは本四公団の債務処理の問題についても御論議をいただきたいというふうに考えております。
 まず、いつもの資料等の御紹介に入りますが、その前に傍聴をされる方の件について、若干お断わりをさせていただきますが、既に前回あるいは前々回から評論家の櫻井さん、あるいは屋山さんに、委員の方の御紹介を得て、また各委員の御了解を得て傍聴をされておられるということでございますが、今回、田中委員からの御紹介で、行革700 人委員会の事務局をやっておられます、水野清さん、同じく織方弘道さんが傍聴したいということでございますので、既に部屋の中に入っておられますが、御了解をいただきたいと思います。
 次に、本日の議事の予定でございますが、御討議をいただくことと併せて、そのほか1つ予定をしているものがございます。それは、道路局長からのヒアリングを、猪瀬委員からの御要求に基づいて、この会議の終わり30分程度はそのための時間にしてほしいというふうに考えております。道路局長は、4時半前にはこちらの方に来るという予定になっておりますので、あらかじめ御了解をいただきたいというふうに考えております。
 それでは、いつものことでございますが、資料の確認を兼ねて御紹介をさせていただきたいと思います。
 大きなクリップでくくっておりますので、クリップを外して御点検をいただきたいと思います。いつもの議事次第等の1枚紙がございます。また、本日後半国土交通省からのヒアリングで来られる方の名簿等がございますが、その下からが資料でございます。
 討議参考資料1、これは建設中路線の取り扱いに関して、事務局が討議参考資料として作成をしたものでございます。
 討議参考資料2、これは一般有料道路問題の関係の資料、事務局が作成したものでございます。
 討議参考資料3、これは本四公団の債務処理に関して、事務局が作成したものでございます。
 そのほか番号は付いておりませんが、その下に「日本道路公団等の固定資産税に係る資産調査の進捗状況について」という資料がございます。これは、この後簡単に事務局から御報告をさせていただくものでございます。
 その下に、参考資料として「一日委員会in大阪」の結果概要がございます。今井委員長及び田中委員長代理が御出席いただきました。その内容について、結果をとりまとめたものでございます。これも簡単に、後ほど田中委員長代理から一言御報告をいただきたいと思っております。
 その下でございますが、国土交通省が本日この委員会からの照会に対して答えを寄せてきております。これは後半のヒアリングのときに、多分御使用いただくことになると思います。
 その下でございますが、ファミリー企業等に関する実態調査について、委員会にお諮りをして発注をする仕様書、これを私ども事務的に詰めてまいりまして、ほぼ仕様書がまとまりましたので、これは時間があれば最後に簡単に御報告をしたしますが、今後この仕様でいよいよ入札に入りたいと考えているものでございます。
 その下でございますが、「内閣総理大臣談話」でございます。これは、前回の内閣改造に関して、内閣総理大臣が発表されたものを参考のために皆様方にお届けをするものでございます。
 その下でございますが、最近受理した要望書等がございます。いろんな要望書が、大体毎週来ておるわけでございますが、特に今回新たに情報としてお目にかけるものは、一番下の方にございますはがき類でございます。かつては宮崎県在住の方が非常に多うございましたが、最近は大分県在住の個人の方で、既に2,800 通ぐらいのはがきが来ております。その下でございますが、本日委員から御提出をいただいております資料でございまして、田中委員から「田中一昭委員提出資料」と表紙が付いたもの、それから表紙が付いておりませんが、もう一つ「建設に関する資金調達の基本スタンス」の資料が出ております。
 その下でございますが、松田委員から「民営化スキーム(メモ−その2)」というのが出ております。
 今、お配りしたと思いますが、川本委員からも「道路公団固定資産税関連データ試算と債務超過の可能性について」という資料が出ております。
 分厚くクリップでとじたものがございます。これは猪瀬委員から御提出をいただいているものでございまして、これは国土交通省のヒアリングに関連してお出しをいただいているものと承知をいたしております。
 以上でございます。

○今井委員長 それでは、本日の議事に入る前に、9月27日に開催されました「一日委員会in大阪」につきまして、結果の概要を田中委員から御報告いただきたいと存じます。田中委員、お願いいたします。

○田中委員長代理 それでは、私から簡単に御報告いたしたいと思います。
 お手元の資料をごらんください。地元からは、出席者が10人、首長さん並びにいろんな団体の長の方々であります。
 副大臣の熊代先生も御出席いただきました。
 大臣は、たまたま御都合が悪くて出られませんでした。出席者は約七百人でございます。
 まず、冒頭熊代副大臣からごあいさつがございまして、その後今井委員長から委員会発足の経緯とか趣旨、あるいは会議のやり方、公開をしているということ。それから、毎週2回もやりながら、8月末には中間整理をしたこと。その内容について、概略御説明がございました。また、委員会としての基本認識、委員会の役割とその職務の範囲等々についてお話しいただいたわけであります。
 続いて、太田大阪府知事をトップに、10人の方々の御報告がございました。いずれもう少し詳しいペーパーも出るでしょうし、議事録も出るでしょうが、皆さんの提出された資料はこれに付いておりますので、ごらんいただければと思います。
 太田さんのポイントは、1つは都市再生が日本再生になるんだということ。それから、私どもの委員会でいろいろ凍結等の基準をつくるときに、たまたま大和川線等の話がここで議論されたこともあって、それについてのネットワーク効果について力説しておられました。
 なべて首長さんは、太田さん始め全部そうなんですが、我々の委員会の職務の範囲を御存じだと思うんですけれども、共通する点は、とにかく造ると国が決めた道路をそのとおりつくるべきであるという基調がございます。
 もう一つは、採算性だけで判断すべきではないということでございまして、この2点は共通していたということです。
 中でも、言及される方とされない方がありましたが、高速道路を前提に各地域は地域開発を予定し、あるいは着手しておるんだという言い方が大体共通しております。
 また、プール制はなお維持しろという話が何人かからございました。
 関経連の秋山会長は、グランドデザインをつくってやるべきだ、拙速ではいけない、価値観を共有してからやらなければいけないというご主張でした。
 最後の大学の先生の長峯さんは、この方は公共事業のありようについて、学者らしく我々の考え方について、一定の評価をしておられたと理解しております。
 それに対して、大体は委員長からコメントがあり、私からも申し上げておきました。委員長から、私どもの委員会の役割を当然お話になりました。また、阪高については非常に厳しい財務の状況にあり、現在の出資のままではとてももちませんよというようなお話をされました。
 最後に、会場からの意見を聞きましたけれども、時間をオーバーしていたこともありまして、1人の方の質問で終わりました。
 私が閉会のあいさつをいたしまして、その後45分ばかり記者会見を委員長と私で行いました。その内容は、そこに書いてありますが、要するに先ほど申し上げた地元側10人、そのうち9人までが高速道路の必要性を述べたけれども、どう考えるかという御質問がありました。
 また、地方の声をお聞きになったんだけれども、具体的にどういうふうに生かしていくのか。この委員会に対する、首長さんたちの理解は得られているとお考えですかという質問もございました。
 そのほか、細々した御質問がございましたけれども、大体ポイントはそういうことでございます。
 以上です。


○今井委員長 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、日本道路公団の財務内容について、昨日一部の新聞による報道がございましたけれども、公団に我々から指示しております資産調査の進捗状況について、事務局から説明してください。

○藤田参事官 御説明させていただきます。「日本道路公団等の固定資産税に係る資産調査の進捗状況について」という資料をごらんいただきたいと思います。横長のA4、番号の付いてない資料でございます。
 昨日、朝日新聞、日本経済新聞の朝刊に、「5兆円債務超過、民間基準で財務再計算。民営化へ国民負担。」あるいは、「日本道路公団7兆円の債務超過。2001年度決算、民間基準で実質破綻状況。」という報道があったわけでございます。
 これは、私どもといたしましては、誤解に基づく報道であり、大変心外、遺憾でございます。また、先ほど委員長からもございましたように、9月13日の委員会で御披露した固定資産税の課税標準についての資産調査の作業結果でございますけれども、事務局が作業結果、総括表を公団から受け取り、これを吟味する前に情報が漏れたものでございます。極めて遺憾でありまして、昨日事務局から日本道路公団に厳重に抗議したところでございます。
 では、内容を御説明させていただきます。1枚開けていただきまして、最初の「試算作業の留意点」という資料を1枚付けております。
 その後ろ3枚目には「固定資産税の税額の推計に向けた作業」という紙、これは以前9月に御紹介したものでございます。
 その後ろに「固定資産税関連基礎データ」と、道路公団がつくりました資料が載っております。その基礎データの2枚目に、合計の数字、3枚目以降に路線別の数字が載っております。
 戻りまして、1ページ目の「資産作業の留意点」のところを御説明したいと思います。まず、今回の集計は固定資産税の関係の基礎データを算出するために行ったものでございます。ですから、正味の道路資産額を示すものとして、これを基に債務超過か否かを判断することは適当ではないと考えております。と申しますのは、固定資産税の課税標準たる資産と、企業会計における資産は計算方法が異なりまして、今回の資産結果から債務超過と断じることは明らかに間違いであります。もう少し言いますと、固定資産税は税額ですので、方法が1個しかございません。必ずこの方法でやれというふうに書いてあるわけですから、企業会計におきましては、企業において選択が許される幅がございます。それについては、固定資産税の課税標準たる試算の唯一の方法であるその方法でもって、その結果を債務超過と一方的に断じることは問題であると考えます。
 2つ目の◎でございます。今回の試算額は、以下により正味の道路資産額と比較し、かなり過少であると考えます。新聞報道に出ていますのは、道路資産が17兆円と出ております。この17兆円が過少であると私どもが考えます理由が、○の1つ目でございます。
 今回の試算は、定額法でなく定率法により償却しているもの。現実は、法人(企業)が定額法、定率法を選択して償却します。定額法によれば、償却額が相当程度減少し、資産は本試算より増加と書いてあります。
 まず、定額法と定率法の差でございますけれども、固定資産税の計算は定率法でやれと書いてありますので、定率法で出すデータは正しいわけでございます。ただし、企業会計では定額法、定率法がまずあるということ。その差ですが、定額法を取りますと毎年一定額の償却が行われまして、ゆっくりと資産価額が下がっていきます。定率法では、簿価に一定率をかけた金額の償却を行いますので、当初の償却額が大きくなりまして、早いスピードで資産価額が下がっていくわけでございます。
 これを具体的に数字で申しますと、初年度に同じ100 の資産を取得したとしまして、それを定額法と定率法で平均耐用年数を道路は52年で償却していくとしますと、10年目には乖離率が1.25、20年目には1.55、平均して1.50となります。今回の試算結果では、償却資産は約十三兆円、12兆9,610 億円という数字が出ているんですが、もしこれを定額法で償却しますと、乖離率が1.25の場合は3兆2,000 億、1.55の場合は7兆1,000 億資産価額が大きくなります。ですから、定額法、定率法どちらを採用するかというのは企業の判断ですけれども、こういう差異があることを御承知いただきたいと思います。
 2つ目の○、これは既に決まっていることなんですが、今回の試算で市町村等に移管した土地は1兆700 億円と書いてあります。これは既に各委員からも御心配いただいていました市町村にただで渡してしまった土地がかなりあるんではないかということですが、少くとも土地は1兆700 億ございました。ほかにも移管したオーバーブリッジなどがあります。これは、今回の結果に織り込み済みです。ですから、十七兆円なにがしといっていますものは、土地ですとか渡してしまった橋ですとかを全部除いたところですから、これは既に今回の計算で落ちております。これは妥当な計算かどうか検証してみないとわかりませんが、考え方としては妥当であると思います。
 3つ目の○ですが、今回の試算に当たって、建中利息、建設期間中に支払った利息、補償費が、道路資産の取得価額に含まれておりません。企業会計においては、一応含めることが可能という規定がございます。ただし、実務上企業会計として取得価額に入れているかどうかというのは、必ずしもそうでない会社が多いわけなんですが、理論的にはあり得るということでございます。特に補償費は、そういう可能性があると考えております。土地分も含めて、建中利息が4兆円、補償費が1.7 兆円、償却がありますので、これはそのままこの数字を使うわけではございませんが、こういうことが議論になり得るということでございます。
 なお、事務局からの償却資産の建中利息・補償費について、一応数字を出せというふうに言っておったんですが、全部道路公団は誤解して落としておりますので、これは今作業を再度お願いしているところでございます。
 最後の◎でございますけれども、以上いろいろあります。ですから、マイナス5兆なり7兆なりというのが、どのぐらいの数字になるかというのは実際本当に計算してみないとわからないところではあるんですが、ただし借入金で資金調達を行って、50年で料金収入で賄うというものである以上は、現時点である程度のバランスシートが厳しいものにならざるを得ないと考えます。
 もし今バランスシートが非常にいい数字になるということであると、本来設計がおかしいということに、道路料金を取り過ぎということにもなろうかと思います。事業の持続可能性、償還の確実性はキャッシュフローによって判断することができますので、償還が進めばおのずとバランスシートは改善されるというふうに考えられると思います。
 2枚目以降は参考に付けておりますので、参考として見ていただければいいと思いますけれども、2枚目は既に9月に御紹介した資料、こういう作業をお願いしておるというものでございます。
 3枚目以降が「固定資産税関連基礎データ」、その2ページ目が総括表でございまして、償却資産、高速、一有合計で、取得価額が23兆7,125 、減価償却がありまして、償却後簿価が12兆9,610 と、土地取得価額は取得価額そのものですけれども4兆64、合計で16兆9,674 という数字となっております。これは精査する前に出てしまったものですから、事務局としてこれは責任を持ってという数字ではございません。また、ほかの三公団については、まだ作業中でございまして、実際まだ数字は確定しておりません。
 いずれにいたしましても、この辺の数字を見やすくしたり、あるいは処理が間違えているところを直したりいたしまして、あと固定資産税、どういう特例が考えられるか、その点も全部加味して次回御報告する機会には、まとめて御報告したいと考えております。
 以上でございます。

○今井委員長 そういうことですので、これは改めていつごろ最終が出るんですか。

○藤田参事官 今、再作業をお願いしているのもございますので。

○今井委員長 大体。

○藤田参事官 1週間以上かかると思います。

○今井委員長 それでは、出てから後、正式の資料に基づいて議論したいと思います。

○猪瀬委員 さっき聞こえなかったんですけれども、◎が2つあって、○が3つあって3つ目のところで、道路公団が出してこなかったもののところが聞こえなかったんですけれども。

○藤田参事官 済みません。正確に申しますと、「試算作業の留意点」の次のページですけれども、前回こういう前提で作業をお願いしました。固定資産税ですから、土地は本来実際の時価でやるわけでございます。ですけれども、時価というのは今わからないと言いますか、本当に各路線の時価を全部検証しますととても間に合いませんので、暫定的な近似値といたしまして、土地は取得価額でやってくれというふうに申しました。ですから、土地のところの現在行っている推計作業は、純粋取得価額でお願いするということで、補償費・負担金・建中利息・工事雑費等を除いて出してくれという指示を出したわけです。一方、償却資産は時価ではなくて、実際の取得価額、あるいは取得価額に何かほかの雑費が入るんであれば、その雑費込みでやる必要がありますので、この償却資産の方は補償費とか負担金とか、そういうものを除けという指示してないわけです。ただ、道路公団さんが誤解されまして、両方とも除くで出してきておるので、やや不完全な数字となっておるということでございます。
 ですから、こういうことがなければ、次のページ以降の資料は、日の目を見ずにもう少し直した数字をお出しするべきだったんですが、もう世の中に出ておりますので、あえて参考としてお付けしたわけでございます。

○田中委員長代理 御説明に対する質問なんですが、今の御説明の2枚目と3枚目に、指示された内容の中に、真ん中の方、現在行っている推計作業の中に、補償費・負担金・建中利息・工事雑費等を除くと書いてありますね。誤解したというのは、何を誤解されたということですか。

○藤田参事官 土地の方は除くで正しいんですけれども、土地だけではなくて償却資産の方からも除いてしまっております。
 ですから、土地に付属する諸雑費だけではなくて、償却資産にも諸雑費が付いている可能性があるんですが、そっちも除いて全部落ちてしまっているということでございます。

○田中委員長代理 わかりました。

○川本委員 委員長、今の件で資料を出しましたので見ていただきたいと思います。今回資料が出たことによって、市場関係者の間ではさまざまなクレジットレポートが出され、投資家の間にも昨日は数字がひろく共有されてしまっている段階です。今日の委員会も実況で報道されているので、投資家の方たちはロイターの画面をずっと見てらっしゃると思うんです。ですので、委員会としてもきちんとした数字を解明すべきだということをはっきりさせていただきたいということです。
 特に、今の御説明にもあったのですけれども、どういう点を特に明らかにしていただきたいかということを資料に書いてありますので、少し見ていただければと思います。
 今回の固定資産税関連データの算出のための試算というのは、直接的な目的ではなかったわけですけれども、企業会計原則に使用できる数字が出ているわけで、民営化の検討の上で極めて貴重な情報であると思います。ただ、投資家の方たちも心配してらっしゃるのは、債務超過の疑義がある限りは、やはり民営化のイメージを持つことが難しいということです。昨日の段階で、特に債券市場では懸念が強まったりとか、気配としてじりじり下げたりとか、道路縁故債の売り物が目立ったりしているとのことです。
 融資の審査においても、昨日の段階でコンプライアンスの観点から、査定の変更に関わる問題だからということで重要視しはじめているので、委員会もこの問題を無視して民営化を議論するべきでないということをここで確認させていただきたいと思います。
 特にバランスシート上の情報のみが出されたわけですけれども、28兆あるはずの資産が17兆であったかもしれないということは、これはいつも猪瀬さんがおっしゃっている「視えないシステム」が、会計的に証明されたということだと思います。企業会計ベースでは毎期損失として計上されるべき項目が、計上されていないで、累積損失が実現してしまったとも解釈できます。PL上費用として普通認識されるべき項目が、資産として計上されてきたために、こういう状況が起こったということですので、その辺を明らかにしていただきたいと思います。
 やはり今回の問題で明らかになったことは、行政コスト計算というのは、あるルールに基づいたものですから、その限りにおいては不適正ではもちろんありませんし、ルールを守るという点では公認会計士の方のチェックも受けていますが、そのルールというのが民間企業ベースのものとはすごく違うということです。ですから私が存じ上げているもの、多分企業経営者の方たちが御存じの計算書ともすごく違うものだということが、ここで明らかになったと思います。ですので、今まで黒字だったわけですけれども、本当に黒字なのか、その黒字幅がどのぐらいなのか、場合によっては赤字になる可能性もないのかということをきちんと見てほしい。
 特にキャッシュフローがプラスであることをもって、財務上問題ないという指摘もあるのですが、今回のBSの試算を踏まえて、PLとかキャッシュフローへの影響の有無を確認する必要があると思います。そうしないと、多分四公団の債務を合わせて処理することが本当に可能なのかどうか、数字上チェックできないと思いますので、早急に企業会計原則に則した損益計算、キャッシュフロー試算を行っていただいて、当委員会に報告いただくのでないと、責任ある判断が、私の考え方としてはできないということを危惧いたします。特に、3ページ以降、これは自分で書いたものをタイプしただけなので、もしかしたら会計士の方がごらんになったら間違いがあるかもしれませんけれども、BSのところに載っていたものが、本来であれば右の上でコストとして処理されるべきものがされていないということがあり得ると思いますし、あとキャッシュフローについても影響があると思うんです。そういう点を明らかにしていただきたいと思います。
 今、事務局の方が御説明いただいたことについてですが、2ページに書きました通り、事務局の方の見解も一つの考え方として十分に理解できますけれども、会計上のルールは両論併記の場合もあって、本来は民間企業が状況に応じて選択していくもので、どっちがいいとか悪いという問題ではないということをここに確認したい。定率法で行うか、定額法で行うかという違いだとおっしゃるんですけれども、定率法で行っていることが間違いではないですし、定率法は建物以外では実務では非常に幅広く、もう御案内のとおり採用されている方法ですから、定額法から定率法に変更しただけで債務超過になるという会社の財務内容が、そんなにいいものであるはずはないというのがバランスシートを読める人の考え方ですので、その辺も含め検討いただければと思います。
 特に建中利息の点、2ページ目の3の点なんですけれども、建中利息・補償費は、道路資産の取得価額に含めることが可能と事務局はおっしゃっていて、それはもちろんそうなんですけれども、原則的には含めないことも多い、私はこの点をここに記録をさせていただきたいし、毎期費用処理するべきもので、資産価額に含めている企業は余りないと思います。あくまで容認規定で、やってもいいというだけで、それほど普通ではないと思います。

○今井委員長 おっしゃることは全部よくわかるんですけれども、今これは固定資産税の評価基準のためにやっているものが途中で出てきたということなんで、そういうのがきちっと出てきた段階で、まず固定資産税の議論をして、それからこれがずっと前から何回も頼んでいるんだけれどもすぐ出ないと言っている、民間企業の企業会計に基づいて、14年度決算、あるいはそういうことの資料として使えるのかどうかということをよく議論した上で、今のお話をしたいと思います。
 ですから、川本さんの御指摘のことはよく考慮した上で、道路公団の方に言っておいてください。

○川本委員 よろしくお願いいたします。

○猪瀬委員 関連したことで、川本さんがおっしゃる、固定資産税のデータから債務超過の可能性とおっしゃっているけれども、固定資産のデータから普通は債務超過の問題は出てこないです。
 この固定資産の調査を道路公団に出すように言って、事務局に来て、その事務局に来たものが出たのではなくて、道路公団からこれが出たとしたら、それこそ投資家に対していたずらな不安を与えるだけであって、不十分なデータに基づいて不十分な推測で債務超過というふうな記事が出てくるということであれば、これは責任問題に発展すると思うんです。
 この責任はどこにあるかということですが、一つは道路公団の総裁の責任だと思います。これを不十分な形で、もし意図的にリークしたとするならば。
 もう一点、事務局から出たとしたならば、事務局のだれがこういうものを外に出したのかということの責任も追及されなければいけないと思います。
 これは非常に重要な問題でありまして、本当にいたずらに投資家に不安を与えるならば大問題ですから、こういう途中の資料、しかも固定資産税のデータから債務超過という飛躍は普通絶対あり得ないので、これは今日はっきりさせた方がいいと思います。事務局、どうですか。

○中村委員 この内容の真偽のほど、これを判断できる能力はありませんが。ただ、ああいうふうな形で私どもが全く知らない資料が突如として新聞に出て、そして世論が形成されていくというのは、ここでの我々のフェアーな審議にとって非常に大きなバリアーになるわけで、今後こういうようなことがあっては私どもとしては、この委員の務めを果たせません。その点、よほどしっかり今後への処置をやっていただきたいと思います。

○大宅委員 これが固定資産税の計算のものだけであると幾ら言っても、ああやって出てしまった以上は、もう数字として動き出してしまうわけです。それを、こうこうこうで、こういう話だからこうではないんですと言っても、多分もう生まれてしまった子どもで動き出してしまっていると思うんです。だから、なるべく早くそれはそうではないということをやった方がいいと思います。

○今井委員長 ですから、ちゃんとした数字が出てから議論しましょう。でも、誤報がいろいろ出て、それにこうやって一々時間を使っていたら、正規の議論ができなくなってしまう。

○大宅委員 でも、これすごいプリミティブな問題だと思います。

○猪瀬委員 基本的には誤報なんです。

○大宅委員 誤報なら誤報でいいんですけれども。

○猪瀬委員 あえてリークしたということであれば、大問題なんです。

○大宅委員 これだと民営化なんてできないという話になり得ますね。

○猪瀬委員 誤報によってそういう世論ができるとしたら、リークした人の責任は大きいということです。

○川本委員 テクニカルな問題なんですけれども、固定資産税の問題ではあるんですが、数字的には企業会計原則で知りたい数字と同じなわけです。ですので、委員会の趣旨ともちろん離れてしまったかもしれないけれども、やはり見る人が見ると実態に近づいているというふうに思ってしまえるということは、理解をしておいた方がいいのではないかと思います。

○田中委員長代理 委員長がおっしゃられるように、正確な数字をできるだけ早く事務局の方では出していただきたいと思います。
 それから、私個人的に教えてもらいたいんだけれども、固定資産税というのはそんなに資産と関係なしに決められるものであるかどうかというのは、後で教えてください。こうやって固定資産税を算出するには、ある程度きちんとした資産というものを計算しないとできないはずだと思うんですけれども、全く資産額と関係なく出ているということになれば、それはもう否定すればいいわけでありますから、そこは教えていただきたいと思います。

○猪瀬委員 田中委員、一言だけいいですか。普通一般的な常識として、固定資産の課税対象というのは、本来の税の目的上、トータルの固定資産額より小さくなりますね。

○田中委員長代理 それは当然知っているんだけれども、税金を出すにはそれなりにアバウトでも資産がわからないと出せないはずだと思うんです。

○猪瀬委員 その資産を出すのは、前に請求してあるわけです。我々は本当の資産を把握したいわけですね。これはあくまでも固定資産について要求したものについての、一部途中経過のものが出たということですね。その一部経過のものが出たということで、我々が本来要求しているものと別なものですから、本来要求しているものでないものを前提にして債務超過という話は全然意味が違って来ますから。

○田中委員長代理 そのことは認めた上で、私が求めているのは、固定資産税というのは、全くアバウトであっても資産額を無視して計算できるものであるかどうかということを聞いているんです。

○藤田参事官 済みません。もちろん資産額を基にやるわけでございますが、実際企業会計ベースの作業が間に合わないということなので、さはさりながら前に行政コスト計算書ベースで、相当アバウト、しかも大きな数字を基に、しかもあれは定率法ではなく定額法で計算しておりますので、固定資産税の考え方と違うわけでございます。
 ですから、とりあえず今あるデータを基に、最大限努力して実態に近づけるという作業をしようということでお許しいただいて、事務局が指示してやっているものでございます。ですから、本当に固定資産税を計算する際は、当然総務省できちんと、土地がまずわかりませんので、土地から始めて全部確定させて価額を決めないと、実際の固定資産税はわかりません。けれども、それを待っておるともう大分先のことになってしまいますので。

○田中委員長代理 藤田参事官のおっしゃること、全く私もそう思います。そうであればあるほど、我々が依頼したのはこういうことであって、この計算と指示していることは違うということを報道機関に明示していただかないと、どなたかおっしゃったように一人歩きしてしまうということを恐れます。そのことだけ申し上げておきます。

○猪瀬委員 責任をはっきりした方がいいんじゃないですか。これは大問題ですよ。これは道路公団の責任です。

○松田委員 こういう特殊な作業中のデータが、途中でだれかに抜けるというのはちょっと考えられないんですね。だから、恐らくどこかの段階で意図的に発表したんでしょう。しかも、そうでないとあれだけ詳しい解説ができないはずですね。経緯をきちっと調べてもらってください。これからのこともありますからね。だから、単に抗議したというだけではだめなんで、どういうことなのかわかるかわからないか、これも調べてみないとわからないが、こういう大事な問題というのは誤解を招きますから、きちっと調べてもらった上で、その後の議論にしましょう。

○川本委員 それと同時に、委員会との関係ということもあると思うのですけれども、公団のディスクロージャーの体制の問題だと思いますので、投資家に納得のいく、実態は今回の資料とどう違うのか、どこが違うからどうなのだというところの変化を見せていただかないといけないと思います。お金を出している人たちなので、なかなか納得ができないと思いますので、よろしくお願いいたします。

○今井委員長 ですから、1週間か10日かわかりませんけれども、ちゃんとしたデータが出た段階で、ここできちっと議論するということにしましょう。

○猪瀬委員 ちょっと待ってください。それはそれで正しいですけれども、今後のためには、この問題の責任は明確にしておかないとまずいです。したがって、これは極端に言えば、道路公団の総裁更迭の根拠にもなりますから、これをあえてリークして投資家の不安をあおって、そして税金投入というふうな論理展開をこういう非合法的な形でなさろうとするのであれば、道路公団の総裁更迭の問題ですよ。そんな軽い問題ではないですよ。大変な問題ですよ。
 固定資産の問題というのは、もう既に常識ですけれども、資産イコール固定資産ではないですから、流動資産とか無形固定資産とかいっぱいありますから、資産イコール固定資産でやって、これで債務超過だというふうにやっていたら、これはばかみたいな話ですからね。こういうことをあえて途中でリークして、事務局どういうことですか、責任がわからないです。
 これは事務局でリークしたんですか。それとも道路公団でリークしたんですか。どっちですか。

○坂野事務局長 事務局からリークをした事実はございません。

○猪瀬委員 では、坂野局長がリークしたんではなくて、事務局の中から漏れたということはありませんか。

○坂野事務局長 私が事務局員に、そういうことがあるのかということを聞きましたところ、そういうことはないという返事を事務局員からいただいております。

○猪瀬委員 それはきちんと検証されたんですか。

○坂野事務局長 私が事務局員に、そういう事実があるかということを言い、事務局員が私にないと言っておる以上、私はもう調べる方法もないし、またこれで十分だと思っております。

○猪瀬委員 坂野さんのお立場としてはそうでしょう。しかし、この情報管理についてはどうなっているかということになりますね。この固定資産税のデータについて、事務局でこのデータを持っていたグループというのは限定されますね。


○坂野事務局長 今、後ろで御説明申し上げた藤田参事官のラインのみでございます。

○猪瀬委員 それをほかの事務局員が見るということも可能だということですか。

○坂野事務局長 新聞報道される前の夕方ないし夜に私どもの方にデータが届いたということでございますから、そのラインの人たちが持っている以外に、ほかの人たちが持つということもございませんし、またほかの人たちにそれを見せていろいろ相談をしているということも、まだできていない状態でございました。

○猪瀬委員 そうであれば、道路公団側からのリークが考えられますけれども、一層道路公団側の責任というのは大きいと思います。これは新聞記事が道路公団によるとと書いてありますから、もしそうであれば、本当に藤井総裁の責任を問われるべき問題だというふうに私は認識しています。

○松田委員 今の時点で2つ必要だと思います。川本さんが言っているように、投資家が現実に不安感を持って誤解を招いているという事実を委員会としては、これはそういう趣旨の資料ではないということをはっきり明示して、今の時点でまず否定しておかなければいかぬですね。これをきちっと否定しておいて、投資家の皆さんの不安を解消させないとまずいと思います。
 もう一つは、これからもどんどんこういう事柄が、事務局で作業していただくものが、議論も何も見もしないうちに詳しい、全然違う記事となって表われるということは大変ですから、やはり委員会として公団に対して正式に調査して報告するようにということをきちっとやっておいて、その事実がわかったところできちっとすると。
 だから、最初の投資家に対する当委員会の否定の事柄だけは、事務局で至急つくって、この委員会としてその意見でいいかどうかというのを見て発表しましょうよ。

○川本委員 今の御意見はそうだと思うのですけれども、ただ道路公団というのは、民間基準の決算を全く行っていないというのは、ほかの特殊法人ともすごく違う点です。目論見書にも、債券内容説明書にも、ほかのほとんどの財投機関債発行体は盛り込んでいる、民間基準決算が盛り込まれていない。その状況で民営化を議論するというすごく難しいことをこの委員会はやっていると思いますが、やはり投資家に対するディスクロージャーの在り方が問題で、委員会が今回の手を否定してもやはり投資家のセンチメントに与える影響は計り知れないので、やはりディスクロージャーの態度というのを更に強化していただくようにお願いできればと思います。

○今井委員長 だけど勝手に、この委員会が要求したことではないことを、道路公団が外に出すということは許されないことですから、それは評価しません。ですから、その問題については、当委員会から厳重に道路公団に抗議したいと思います。

○川本委員 松田さんのおっしゃった2点目についてはその通りだと思います。しかし1点目に関連して、特に投資家センチメントに与える影響として、やはり全体としてのディスクロージャーが不十分だということです。
 ですから、委員会で否定の声明文を出して、それで解消されればいいんですけれども、やはり懸念というのが広まってしまうと、なかなかおさまらないので、そこのところのディスクロージャーを強化して対応することを一番目に考えてほしいと思います。

○松田委員 川本さん言っていることはよくわかるけれども、しかしほかの方法ないでしょう。だって、固定資産をはっきり出してくれと要求して、来年の3月では間に合わないで9月でなければだめだと言ったばかりなんだから、ですからそういう状況下で、およその腰だめの税金額を推計するために便法はないかとやっているのを、いかにも来年でないとつかまえられないと言った固定資産がつかまえられたような感じで物事を処理するというのは間違いなんで、そこのところをきちっと投資家にわかってもらう以外に方法はないと思います。

○猪瀬委員 メディアも裏を取らないで書いてはだめなんですよ。リークがあったら、そのまま載せてしまってはだめなんで、やはり当然ながら本当に今は腰だめである程度出すという話だったわけですから、川本さん御存じのように正確なものは来年の9月だと言われているわけですから、それは我々がみんなで要求したわけですから、それとこれを混同して、つまり固定資産税の課税標準額の方から債務超過というふうな話というのは、普通論理的にあり得ないですよ。可能性という言い方はあるかもしれないけれども、可能性という言い方だけであって、それは言っても始まらないことですから、普通の考え方では絶対にあり得ないです。

○今井委員長 ですから、この問題は2つ、さっき松田さんが言われたように、委員会としてこれを誤報であると、要するに否定するということ。
 それから、もう一つは道路公団に対して、厳重に抗議をすると。
 この2つを委員会の名でやってもらいたいと思います。

○猪瀬委員 抗議して、なぜこうなったかの釈明をきちっとしてもらわないと、責任も問いますから。

○今井委員長 それでは、もう年内残された時間ないので、少し効率的に審議しないといけないと思っております。
 本日の議事に入ります。本日は、前回の基本的な認識に関する整理を踏まえまして、個別の検討課題について討議を行いたいということです。事務局から、参考資料が提出されております。まず、内容を説明してもらいたいと思います。
 3つありましたけれども、建設中路線の取り扱い、この問題から入りたいと思います。よろしくお願いいたします。

○酒井参事官 それでは「建設中路線の取扱いについて」御説明申し上げます。
 討議参考資料1でございます。クリップ止めを外してごらんいただきたいと思います。まず、表紙をめくっていただきまして、1ページ目にフローチャートがございます。「建設中路線の取扱いに関する審議の論点と実施プロセスのイメージ」を見たものでございます。紙の上の方に書いてありますもの、大きく3つの柱が論点としてあるのではないかと考えております。
 1つ目、左側の柱でございますが「建設中路線の取扱い基準」、これは前回9月24日にも御議論いただいた資料11でございまして、本日も次のページ以降に用意してございます。この基準に従って、国が優先順位を決めて、会社と協議をし会社で実施する路線、国が直接整備する路線、そういうものを決定していくネタになるものでございます。
 真ん中の柱、これは会社が実施することになった路線について、その資金として既存ネットの料金収入を活用するかどうか、また歯止めをどうするか、そのスキームをどうするか、そういう一連の関連するものでございます。
 3つ目の柱、右側でございます。これは会社が実施しない路線のうち、既に投資した建設仮勘定、特に債務の扱いについてどうするかという整理でございます。
 これらの3つの柱に関しての考え方ですとか、枠組みですとか、基準などについて、この委員会で意見をまとめていただいて、その上で国が、今度は下の方でございますが、具体化ですとか、前提条件の決定などをしていただく。
 その右側でございますが、一方で会社は、独自の自主的な判断に基づいて、交通量ですとか金利などの前提条件を設定したり、整備の優先順位や投資可能額の判断等を行っていただいて、会社と国とがまさに対等な立場で個別路線ごとに協議をしていくと。
 それで協議がまとまれば、会社が主体的に決定をしていただいて契約をする。それで実施をしていく、全体の流れとしてはこういうことになるのではないかと思っております。そういうことができるような枠組みを、いろいろと御検討いただくというふうに思っております。
 まず、その基準につきましては、前回御議論をいただきましたので省略させていただいて、次に新会社が建設する路線に関連しての論点が3つほどあるかと思いますので、それについて御説明を申し上げます。
 論点の1でございますが、「新会社が行う建設に既存ネットの料金収入を活用することについて」という表題が付いてございます。
 (1)、まず検討に当たっての前提でございますが、現行の料金、特に高速道路はキロ当たり24.6円徴収されておりますが、これは現在9,342 キロの残り区間2,300 キロをこれから整備するということを前提として徴収されているということでございます。
 (2)でございますが、当委員会は閣議決定に沿って議論をいただくということになっておりますし、中間報告を委員長から総理に報告された際にも、総理から改めて閣議決定に沿って議論をしてくれという御要請もあったところでありますが、改めてその経緯について御紹介をした部分でございます。
 昨年の閣議決定、特殊法人整理合理化計画を決定するに当たって、ちょうど10月ごろだったと思いますが、一定の条件、償還年数30〜50年、国費投入の有無等、こういう一定の条件を設定した上で、投資の可能額の比較を行っております。
 その結果、国費は投入しない、現行料金を前提とした償還期間は、50年を上限としてその短縮を目指すとの前提条件を決定した上で、新会社が行う建設に関しては、新たな組織により建設する路線は、直近の道路需要、今後の経済情勢を織り込んだ費用対効果分析を徹底して行い、優先順位を決定する。
 それから、その他については、その他の路線の建設、例えば直轄方式による建設は、毎年度の予算編成で決定すると決定されたところでございます。
 その辺の経緯を、総理自ら話されているものがあります。次のページをごらんいただきたいと思います。これは、今年の6月6日、参議院の内閣委員会で吉川春子議員からの質問に対して総理が答えたものでございます。議員の質問ですが、内容としては、昨年10月に総理が国交省に対して高速道路の試算検討を指示した際には、償還期間を30年とおっしゃっていたと。しかし、50年償還になったと。このことによって道路をつくり続けることにしたということになるのではないでしょうかという質問に対して、総理は「私は50年を上限としてと言ったんですよ、道路をつくってくれという声は強いです。全部の今までの計画、それは計画どおりつくるべしという声も強いことは知っております。しかし、30年償還だと今までの計画すべて不可能になる。ある程度コストの削減等も図りながら、必要な道路をつくりたいという声にも配慮して、できるだけ償還期間は短い方がいいけれども、50年を上限としてその範囲内で費用対効果、あるいはコスト削減も考えながら、真に必要な道路はつくる可能性は追及してもいいんではないかと。しかしながら、今後国費は投入しませんよ、民営化を目指しますよという方針ですから、私はそういう形を指示したわけであります。」といふうに答えられております。
 また、同様の趣旨で石原大臣からも何回も、ここにありますような答弁をされております。「整理合理化計画の中で新たな組織が責務を確実に償還して採算性を確保できるようにするために新規投資に一定の歯止めを掛ける観点から、実は償還期限は五十年を上限としてコストの削減で短縮を目指し、年間、昨年度予算で言うならば三千億入っていた国費は投入しないというものを縛りとして掛けさせていただいたわけであります」。
 そのような経緯を踏まえまして、次のページにありますような閣議決定が12月19日に決定されたわけでございます。改めて申し上げるまでもなく、新会社は高速道路の建設をすることが想定されているということの確認でございます。
 始めのページに戻っていただきまして、ただ今の料金水準の下で、国費が投入されないことと決定されておりますし、また将来の交通量の変動リスクなども勘案いたしますと、その投資可能額には一定の限度があり、公団に代わる新会社が担える範囲には、おのずから限度があるというふうに考えられます。参考にありますが、例えば7月30日、当委員会第9回でも示しておりますけれども、交通量の伸びなし、その他こういう条件の下では例えば12.1兆という形で限度があるということが示されております。
 3番でございますが、閣議決定におきましては、既存ネットワークの収益力について一定の限度の下、これを建設に活用するということか想定されております。これを活用するのであれば、閣議決定にある歯止めの下に、透明性を確保しながら、これを有効に活用することとしてはどうか、そうすべきではないかというふうに考えております。
 次に論点の2のペーパーをお願いしたいと思います。
 仮に活用するのであれば、債務の確実な返済と新会社の採算性の確保のため、きちんと建設の歯止めをかける必要があるわけでございます。大きく分けて2つあろうかと思います。
 1つは、(1)に書いてありますものですが、「必要性の乏しい道路を造らない」との考えの下、新会社により建設する路線の優先順位を決定するための考え方を明確にする。これは9月24日21回の討議の参考資料11にありました「継続するか否かの判断」、あるいは「継続して有料道路として行うか否か」、国が会社と協議するための優先順位の判断の基準等々でございます。こういうものでまずは縛りをかけるというのが1つ。
 それから(2)でございますが、閣議決定を受けまして中間整理の中でも「50年を上限としてなるべく早期の債務返済を確実に実施」する、それから「機構が継承する債務総額を増額させない」というふうに整理をされておりますが、その考え方を具体化する必要があるのではないかと、その方法としては3つほど挙げてございます。
 まずA、繰返しになりますが、中間整理で確認した基本条件2つを明確に担保する必要があるのではないか。
 B、特に投資可能額に大きく影響いたします交通量と金利、これにつきましては、長期的に正確に予測することは不可能でありますので、それらの変動に対応した見直しというものを法令ですとか契約等の中で明確に規定し、ルール化する必要があるのではないか。C、新会社の主体的な決定を担保するための手続の考え方を明確にして、具体的な制度化を考える必要があるのではないかというものでございます。
 1つの流れとして参考にお示しをしているのが一番最後のページ、参考2−2、17ページでございますが、「中間整理のスキームのイメージ 会社による新規路線建設について」というものでございます。
 まず、機構から会社への支出可能総額の決定。これは例えば、50年以内で確実に債務を返済する、あるいは債務を増やさないキャッシュフローの範囲内という枠といいますか歯止めの下で、支出可能額というものが算定ができるわけでございます。この総枠が決まった上で、この範囲の中で個別に協議をしていくということになろうかと思います。
 具体的にはまず、点線で書いてございますが、国は、まず、会社に対して個別路線の建設の意向を確認をする。それを受けて、会社の自主的判断により新規路線を建設するか概算で会社が決定をする。
 その上で、国と会社が対等な立場で協議、調整に入るわけでございますが、この段階で国と会社との間で例えば、費用負担、あるいは前提となる交通量の考え方について調整がつかない場合ですとか、その調整結果が適切であるということを確認する必要があれば、例えば、外部のものを活用したような仕組みなども検討する必要があるのかどうか、この辺、必要があればここも検討する必要があります。
 その上で、新規路線建設に関する契約を国と会社が結んで、機構からは会社に自動的あるいは義務的にその必要額を支出をする。
 いずれにしても、会社と機構は同等の関係となるように、制度設計を行う。そして、機構はあくまでも義務的に費用を支出する機関というふうに位置付けることによって、全体の歯止め、それから機構と会社との関係も整理ができるのではないかというふうに思っております。

○猪瀬委員 説明の途中で大変恐縮ですけれども、機構からの支出は、今前提にすべきでないというふうに考えているんですが、中間整理で、機構から支出するというのは、支出するは検討するというふうに一歩下がったわけですね。その後の9月の何回かの委員会で機構からの支出に対する反対意見がたくさん出たときに、基本的には機構から支出するというのは終わりになったはずなんですよ。

○中村委員 私は全くそんな理解していないですよ。

○猪瀬委員 中村さんはそういう御理解がどうか知りませんが、これは前に幾つかのバリエーションを出したときに、2つ私は決まったと、意見集約されたと理解しているんです。1つは国費を投入しないということを改めて確認し、もう一つは機構からの支出はしないということも改めて確認し、あのとき覚えていらっしゃるかどうか知りませんが、ABCからずっとありまして、AとGという両側のものを落としましょうと、こういうことを決めたはずなんですよ。つまりGというのは国費の投入をやるというのはなしにしまょうと、Aというのは機構の支出はなしにしましょうと、AとGは両方ともなしということで治まったはずなんですよ。これで、これは一応この議論は終わったというふうに私は理解しています。いかがですか。

○今井委員長 機構からの支出というのは1つのテクニックであって、新しい会社はどういう手続で優先順位を決めて道路をつくっていくかということは閣議決定で示されているところなんですね。
 それから、現在、全体で20兆円という施工命令が出ていて、それを規格の変更とか、あるいはB/Cとかそういうことを考えて、一部やめるということも含んで再検討するということが中間整理で決まっているわけでして、道路を今までの仕組みの中で全くつくらないということは閣議決定で言われていないわけですね。したがいまして、そのやり方をこれから検討しようということでありますから、いろいろなやり方があるのではないかということであります。
 したがって、支出をしないでやれるやり方があればそれはそれでいいし、うまくいかなければ支出をするということもあるというふうに私は理解しております。

○田中委員長代理 委員長のご理解のとおりだと思います。ならば、私などが提案したずっと端と端を外して私の場合はCとかEだと思いますけれども、そういうものについても同じように事務局は整理してもらわなければいかぬですね。一方的なあるケースだけを書くというのは、非常に問題であると私は思います。
 議論はこれからいろいろあるんでしょうから、申し上げませんが、委員長のおっしゃることはそういう整理だったと思います。

○松田委員 後で、私の資料で私の説明はしますけれども、私は、会社というのは、会社がつくるまでの問題をどうするかというのと、会社ができてからの問題とちゃんと分けて考えるべきだという点であって、会社ができてからの問題は会社の判断に任せるべき、新会社、経営者に任せるべきものなので、その意味では私は猪瀬さんと同じようにAとGは落としたというので、当然だというふうに理解していましたよ。
 後で、これ、何ならすぐ議論に入ってもいいんですよ、資料は見てきていますから、私は、この事務局の資料を見ていて非常に不愉快なのは、自分の思い込みでずっとこれが書かれているような感じがしてならないんですよ。というのは、私どもの意見は全くそしゃくしていない、逆に言えば。後で修正の資料を全部持ってきていますけれども、その意味では、事務局というのは、8番目の委員であるかのごとく錯覚しているのではないというふうに思いますね。

○柴田次長 ちょっと誤解がございますので事務局の方からお答えいたしますが、前回AとGはやらないということで決定されております。
 Aは短期リース型でございます。短期リース型はやらない、Gは国費投入、この2つはやらないということは決定されております。以上でございます。

○猪瀬委員 機構からの支出が入っていたんじゃないですか、Aは。

○柴田次長 機構の支出について書いたものではございません。前回はどういうようなパターンがいいのかと、要するに、AとBがございまして、Aは短期リース型、Bが長期的なリース契約。それで短期はやめましょうと。Bで保有・債務返済機構方式ございますが、AとBは保有機構方式でございますが、Aは短期リース型、Bは長期的な形でやっていこうと。要するに独占使用権的なものを考えていこうと。だから、Aはやめましょうと、G、国費投入もやめましょうと。そこが決定されたことは事実でございます。
 それから、ちょっと誤解もあるようでございますが、委員長から御指摘がございましたように、新会社は閣議決定に基づいて、総理の指示でもございますし、新規投資をしなくちゃいかぬことは事実でございます。それに歯止めをかけなくちゃいかぬことも事実でございます。大臣がおられますから、大臣が一番よく御存じだと思いますが、それで、今のやり方について幾つかの案について提案を、まだ今説明中でございまして、機構方式は事務方としては前回の中間報告を参考に機構方式を基に、議論をもちろん進めております。ただ、幾つかのやり方もあるということにつきましても、引き続き説明をさせていただければと思っております。

○今井委員長 説明してください。

○酒井参事官 今のAとGを落とす部分でございますが、その前提としては、地域分割、それから新規建設、それは考慮していないバージョンで議論をしていただいたというふうに認識しておりまして、新規建設に絡む資金の関係については、御意見としてはいろいろあったかもしれませんけれども、このAからGの表においては、そこは議論の対象外だったというふうに思っております。

○川本委員 それは多分コミュニケーションが違ったと思うんですけれども、前に、資金を還流する水道みたいなものが付いていたのがAだというイメージがあったので、私は猪瀬さんや松田さんと同様にAを落とすということは、資金を還流する矢印をなくすということだと理解していました。

○大宅委員 私もそう思っています。

○柴田次長 前回私が説明して、今、参事官が説明した資料で御審議を賜っております。

○猪瀬委員 いずれにしろ、その前の段階でも、機構から支出するというのは、実質的に終わっている話だと私は理解しています。

○中村委員 そんな理解は私は全くしていません。新しい区間をつくらないということになれば話ははるかに簡単で、何も我々、今までのようにいろいろな案をつくって、それを検討してくる必要はないわけです。だけれども我々はあくまでも閣議決定、すなわち国費を投入しない、50年で収める、そういうふうな非常に厳しいマクロな制約の中で、そして可能な限り建設をしていく。そのためにはどうすればいいのか、そのためにどういうふうな機構を考えなければいけないのかということでずっと検討してきたわけです。それをここへ来てそんなもの今まで決めていないなんて言われると、これは私は全く納得できません。

○猪瀬委員 ちょっと、中村委員は混同していると思うんですが、閣議決定で最低限つくらなければいけないということと、それは民営化会社が自らやることを含めて考えればいいことだし、その前に松田委員が出していましたけれども、長野新幹線方式を含めていろんなやり方がありますよということであって、機構から支出するというのは、その中の1つにすぎなかったんですが、その1つにすぎないことはちょっとやめましょうと、ほかの可能性がいっぱいあるではないかということになったんだというふうに理解しています。

○中村委員 だけど、機構から支出するというのが一番透明性の高い、歯止めが確実にかけられる、そういうふうな案だという理解でやってきたと私は思っております。

○今井委員長 ですから、いろいろなり方があるわけでして、さっきの事務局の説明のように、AとGが採用されないとAというのは新会社が資産を全く持たない形、短期のリースということになっていますから、やり方についてはこれからいろいろ議論していきたいというふうに私は思っております。
 続けてください。

○酒井参事官 では「論点3:既存ネットワークの料金収入の活用スキーム」。既存ネットワークの限られた収益力を建設に活用するとした場合、参考の3、次のページにありますような3つのパターンが考えられます。これは前回も御説明を申し上げたものでございますが、改めて御説明させていただきます。
 左側にあります支出方式Aというのが中間整理案に従ったものとして整理をさせていただきました。これは既存ネットワークの収益力を一旦すべて機構へ集約をし、その一部を機構より建設資金として支出する。機構はあらかじめ定められた方式により個別路線ごとに国・地方と新会社との契約に基づいて所要の資金を支出する。
 そして、新会社は自らの資金調達と機構からの資金支出により、建設を実施する。貸付料はその際、7,000 キロ、既存のネットワークの料金収入により、利益を上げない程度に設定をするということが前提になろうかと思います。
 それから、真ん中の案、Bでございますが、これは既存ネットワークからの料金収入のうち、新規建設に充てる分を利益としてあらかじめ新会社に留保して、全額を資金支出の全部、または一部に充当するという案でございまして、機構は既存債務の返済のみを実施する。新会社は、あらかじめ留保された利益をもって、これは料金収入のうち建設に充てるべき部分をもって建設を実施する。ただし、建設期間等、一定期間は借入による資金調達が必要だと考えます。貸付料は、新規建設投資に充てる利益が残るように設定するということが前提になろうかと思います。
 それから、右側のCの方式でございますが、新会社が全額資金調達をして、完成後、資産と債務を機構へ移管し、機構がこれらを返済するというものでございます。機構は債務返済のみを実施すると、当該路線の料金収入で債務返済が賄えない分は、供用中の路線の貸付料から内部補助をするという形になります。そして、新会社は自ら資金調達を行って建設を実施して、完成後、資産・債務も機構へ移管をするというものでございます。
 評価でございますが、限られた資金でございますので、その使い方については透明性を確保する必要があるのと、それから特に、税等で外部流出が少ない方が効率的、効果的であるということなので、そういう観点で整理をさせていただいております。
 そういう観点で見ますと、Aという方式は、個別路線ごとに既存ネットワークの料金収入からの投入額というのが契約の時点で一個一個明確になるというのが1つ大きな点として挙げられます。
 それから真ん中のBでございますが、この資金の支出の部分について見れば、現行の道路公団方式と同様でございまして、会社の自らの経営判断で投資を行うということでございますが、既存ネットワークの料金収入からの内部留保分、これをどう使うのがという部分が直ちにわからないという点があろうかと思います。
 それからBで、特に税金の部分でございますが、内部留保をいたします既存ネットの料金収入の一部というものが法人税の対象となるので、これはちょっと大きなデメリットではないかと思います、
 それからCでございますが、これは既存ネットワークの収入からの機構内での内部補助というのが不明確ではないかという点と、それから会社が全額資金調達するということになり得るので、その場合には政府保証というのが必須のものというふうになります。この3つのパターンを考えた場合には、Aパターンというのが透明性を確保でき、また有効に活用するという観点から、中間整理案がいいのではないかというふうにまとめたのが論点3でございます。
 それから論点4でございます。

○田中委員長代理 ちょっと待ってください。ここの中間整理案、先ほど猪瀬さんが言ったけれども、ここの貸付料から新会社の方に行くというのは検討事項であって、それならそれがちゃんとわかるように明示して書くべきなので、あたかも中間整理案としてこれが黒線がいっているような書き方というのは非常にミスリードではないかと思いますが。

○中村委員 中間整理案では、それが書いてあったんじゃないですか。

○田中委員長代理 違います。間違いです。

○中村委員 それが出て、二、三の新聞で批判的に書かれて、それで皆さんそういうふうに変わった。

○田中委員長代理 違います。お手元の中間整理案を読んでください。それは中村先生、誤解です。それは、それを含めて検討すると書いてあります。ですから、これについて…。

○中村委員 いろいろな新聞などで批判されてそういうふうに変わっているだけでしょう。


○田中委員長代理 違うんです。

○猪瀬委員 これは中間整理案と書いちゃうと、誤解招きますよ。
 これは1つの案としてあってもいいですけれども、中間整理案と書くべきではないです、これは。

○今井委員長 これはそういう問題よりも、どういう案が一番いいかということで議論しましょう。

○田中委員長代理 そういう意味ならわかるんです。

○中村委員 では、A案と呼びましょう。

○田中委員長代理 ちょっと待ってください。今ここで決める話ではなくて、後で議論しましょうと言っているんでしょう、中村先生。

○中村委員 A案と呼びましょうと。

○酒井参事官 では、論点の4のペーパーをお願いいたします。これは「新会社が建設を継続する路線以外の建設仮勘定の扱い」を整理したものでございます。
 次のページをごらんいただきたいと思います。
 ちょっとわかりずらいかもしれませんが、左上に絵がございます。これは現在建設中の路線を対象にしたイメージ図でございまして、この中の左側、下の方に建仮と書いてありますが、この左側の部分が既に投資をした部分でございます。その右側に残事業というのが出ております。この残事業のうちの点線から上の部分が優先順位が高くて、新会社が有料道路として事業を実施するというものと仮定いたしますと、その下側が新会社が対応しないもの、国等が実施するものということになります。
 それで、建設仮勘定の部分の斜線を引いた部分、これが既に投資はしてあるんだけれども、その路線そのものは会社ではなくて、国が実施するというパターンになるわけで、この部分の債務をどこが負担をするかということが論点として整理をさせていただきました。その右側にある2つのパターンがございます。1つ、Aパターンというのは、斜線の部分、国等が実施をするんだけれども、既に投資した部分は機構、すなわち既存のネットワークの収益を充てるという考え方でございます。
 それから、Bパターンというのは、国等が実施する部分であれば、既に投資した部分を含めて国が負担をしろというものでございます。
 この表の下の方に評価が書いてございまして、斜線があって、会社が整備しない区間の建設仮勘定の負担というのがございます。Aパターンにつきましては、結果として整備されれば、既存ネットとともに高速道路の機能を果たすことになるので、機構、すなわち既存ネットが負担することもできるのではないか。
 それから、Bパターンでございますが、その部分を国等が負担するということになりますと、国・地方の財政状況を考えると、新会社の実施範囲によっては、買取りは困難ではないかというふうに考えます。
 この真ん中に大きな点線があって、右側に書いてありますのは、松田委員が9月10日に提出をされた案を、私どもがこのように解釈をして整理をしたものでございますが。

○猪瀬委員 ちょっと済みません。今、松田委員のところに入る前に。これも「中間整理をベース」というのは取ってください。検討という形で私は提起した責任がありますから、取ってください。これはあくまでも検討であって、そして、その後の議論で決まらないようにしたんですから、これも「中間整理をべース」という言葉を取ってください。
 更に言うならば、機構からの資金支出というのは決定事項ではありませんので念のため申し上げます。

○酒井参事官 わかりました。論点の3のA方式ということにせていただきます。

○松田委員 ついでに私が示したというのはこの表ですよ。何で負担が不可能とか内部留保があるとか、いろいろなこういうのは私はこんなことは全然言っていないよ。

○酒井参事官 それをベースにこちらで考えさせていただきました。

○松田委員 要するに、建仮の、建設中のやり方に大体6パターンぐらい頭に置いてやらなければいけませんねと言っただけであって、それをベースにして事務局が勝手につくったものを松田案なんて言われるのは迷惑だね。後で修正しますよ、私のに出ていますから。だから、事務局がもし私の案だというなら、私に聞きにくればいいんだよ。何も聞きもしないで、勝手に何を推測しているの、非常に不愉快だというのはそこにあるんだね。

○酒井参事官 その部分につきましては、

○松田委員 出ているのは出ているのでいいけれども、後で私は訂正分は持ってきていますから。

○今井委員長 この分は説明を松田さんから直接新しいので聞きましょう。

○酒井参事官 説明としては以上でございます。あとは参考資料を付けてございますが。

○今井委員長 どうしましょうかね。1回休みますか。

○松田委員 休んだ後、私の案を説明させてください。

○今井委員長 先に説明を伺ってからにしますか。

○田中委員長代理 私の方を先にやった方がいいと思うんです。

○今井委員長 では、そうしてください。

○田中委員長代理 それでは、私のペーパーから説明させていただきます。それほど時間はかかりません。まずお開きいただきます。今後の建設に関する議論について、委員会として今考えるべきことは以下の2点であると。
 1つは、新会社発足後、今、参事官の方から御説明のあった建設の基本スキームをどうするかという問題と、もう一つは新会社発足までの建設をどうするか、つまり、幾ら早くと言っても、17年の4月に新しい組織、スキームができる。遅ければ18年の4月。こういうことになりますが、そこまで、15年度、16年度、場合によれば17年度、公団は一体どうするんだという大きな問題があるのであります。私ども凍結あるいは企画の見直しまで言っておるわけですから、そのことをまず念頭に置いていただきたいと思います。
 それから、2ページ目開いていただきたいと思います。
 「新会社発足後の会社による建設の基本スキーム」ということでございます。私は次の5点をここに書いております。
 「機構から資金還流や貸付けはしない」。機構、これは保有・債務返済機構、中間整理で言いました保有・債務返済機構であれ、私のいう清算機構であれ、ここは建設のための機関ではない。
 2つ目のダイヤですが、「国や地方からの借金による建設はしない」。これは公的信用力による過大負債は公団の反省であります。
 3つ目、既存路線からの内部補助は認めない、会社あるいは機構は債務返済に専念する。
 その次「したがって、新会社による今後の建設は、次に限定すべき」である。1つは、資産あるいは使用権、独占的使用権と言ってもようございます。独占的使用権という言葉を使っておりましたから、むしろそちらを使いましょう。独占的使用権を担保とした会社の信用に基づく資金調達である。それから2つ目は、国あるいは地方からの税金拠出、将来の負担とならない支出でございます。
 最後「そうしなければ、委員会として公団方式による建設を見直したことにはならないのではないか」というのが、私の問題意識です。
 最後の3ページ目「新会社発足までの建設」であります。つまり、今の公団体制が続く平成17年4月まで、あるいは遅くとも18年4月まで、その間のことをここで書いております。「原則凍結」と書いております。「新会社発足後は、新会社が主体的に判断する」。
 それから2つ目ですが、極めて限定的に公団が行う措置を議論すべきである、極めて限定的、原則凍結と言っておりますが、限定的にと改めて言っておりますのは、その下に※印で書いておりますように、安全性の問題があります。例えば、道路をつくるために崖を切っておって、それをそのまま放置するわけにいかない、一定の2年間なら2年間もつ間はそれを整備する必要はあるんだろうと思います。
 あるいは、機能を保全しておく、2年後に工事を続行する場合でも、それまで機能を保全しておく必要があろうかと思います。
 それから、地方公共団体等との信頼性の確保のための措置も路線によってはあるかもわかりません。それから、損害賠償回避は専門家にいろいろお聞きして、どういうものについては限定的に認めるべきであるかと、私ら素人が考えただけでもこのぐらいのことは考えられますが、それから、これを仮に限定的にしたとしても、どれぐらいの量になるかというのは、これまた専門家にお聞きしないとわかりません。そこの最後に2つ書いてありますように、そのように限定的に行うとして、どのような路線をどういう基準でやるのか、だれが判断するのかという問題を議論していただきたいと思っております。
 そこで、先ほど来事務局からの話もございましたが、2つ目のペーパーをごらんいただきたいと思います。
 若干の繰り返しもございますけれども、「建設に関する資金調達の基本スタンス」と書いております。次に下に理由を書いておりますが、そこに示しておりますように、「A国、地方、機構による新会社への貸付、B機構の借入への介在、資金還流、C既存路線の内部補助、D政府保証の付与等」、これらのAからDまでの措置は行うべきではないと考えます。
 理由でありますが、事業者の信用力を超えた政府の信用により借入を行い、建設事業を進めてきた結果、債務の返済不能といった将来の国民負担の懸念を生じさせてきた公団の反省に立ち返る必要があるわけでありまして、事業者の信用力と政府の信用力を混同させることになる機構を介在させた一切の借入を行うべきではない、というのが1つ目の理由であります。
 その次、また、このようなスキームを許せば、「機構」が建設続行のための組織であるとあらぬ誤解を受けて、今後の組織形態論についての冷静な議論ができない恐れがあるのではないか。
 3つ目です。改革の順序として、まず過大負債の解消に努めるべきでありまして、9月17日の私のペーパーで既に指摘しましたように、「当面、増加させない」というのではなくて、「債務を減少させる」ことが必要であります。
 最後の黒ポツですが、中間整理において、機構が負債を一括継承することとした趣旨は、税金投入ではなく、料金負担で現在の巨額の債務を返済するための暫定措置であったはずでありまして、プール制による建設続行のためではないということを明らかにしておく必要があります。
 それから、先ほど事務局の方で御説明になった3つの分に対応して私がここに書いておりますが、「参考」でありますけれども、第21回委員会の討議参考資料9、今日もお示しになって、先ほど御説明がございましたが、事務局作成資料でございますけれども、すべてのケースに関して問題があります。私は反対です。そもそも新会社は、自立している組織であるはずでありまして、建設の判断は、新しい会社になれば、自らすればよいので、このような議論は不要であります。新会社は自ら建設のための資金調達をすべきである。そして、A、B、Cと書いて、念のため申し上げますけれども、Aというのはリース料による建設であります。貸し手の信用力で資金調達し、実質的な返済を新会社で行う建設の仕組みは、委員会自身が否定した公団方式での建設の続行にほかならないのではないか。その次の○は、最優先とした既存路線の負債返済が進まず問題の先送りとなる懸念がございます。
 B、真ん中でございます。これは形を変えたリース料による建設でありまして、収益を一度機構に納付してから建設資金に還流させるか、機構を通さず直接建設に投資するかの違いだけであります。基本的にはAと同じでありまして、建設に投資されることで機構の負債返済が先送りになる懸念がございます。
 その下の○ですが、「新規建設投資に充てる利益が残るように」貸付料を設定すること自体が建設ありきの姿勢であるとともに、貸付料の設定を介して投資は事実上強制されるために、採算、チェックは機能しないと思います。
 それから最後のCであります。国の信用による借金での建設ということになるのではないか。プール制そのものであります。新会社は建設期間中の借金保有を行うにすぎない。損益計算の対象となりませんが、国、これは保有・債務返済機構でありますけれども、国の信用力に基づく借金であることには変わりありません。
 それから、新規建設に伴う債務はすべて機構が保有することになりますので、新会社は新規路線の採算に関するモラルが働きにくい。
 一番下であります。新線建設を含めて収支合算するために、建設投資のたびにリース料が見直される可能性があります。新会社の自主性確保が懸念されます。
 最後のページをごらんいただきたいと思います。「建設に関する資金調達について」であります。
 組織形態、これは保有・債務返済機構、清算機構を問わず、今後の建設に関する資金調達は、新会社の信用による資金調達と、国・地方公共団体の拠出金、資産見返り補助金でありますが、これに限定すべきである。そうしますと、確実な民営化に資することになるのではないかと思います。
 会社の信用力が市場で評価されれば、新規建設を借入金をもって行うことができず、建設を促進しようとする場合、会社の自主性、自立性を尊重せざるを得ないことになります。そうすることによってこそ、保有・債務返済機構方式における独占的使用権や投資判断における会社の自主性担保などが、市場評価に耐え得るように、制度設計がなされることになる、というふうに思います。
 独占的使用権という言葉で表現しておりますが、私が言った清算機構の場合でも当然であります。
 以上でございます。

○今井委員長 松田委員お願いします。

○松田委員 それでは、続きまして私の方から説明をいたします。「民営化スキーム(メモ−その2)」というのを見てください。
 今まで主張したとおり、私は資産保有・債務返済機構を使うべきであるという立場を取っております。
 その上で、建設中の路線の取り扱いについての基本的な考え方を1ページ目に書いて、後は資料を付けてあります。
 本委員会では、基本としては、新会社発足までの間の取り扱いを定めることとして、その後については、私はどの程度をつくるかどうかということは新会社の経営者が、経営状況、あるいは採算性、あるいは投資をすべきかどうかということについて、普通の民間会社と同じように自主的に設定をすべきであるというふうに考えています。
 私の頭にありますのは、平成17年の4月に新組織を発足させると言っていますから、15年度、16年度をどうするかということが、我々が検討する主たる対象であるというふうに考えております。
 2つ目の○であります。処理すべき長期債務の総額を決定することが、この問題を審議していく上での重要なポイントだと思っています。
 新会社発足までの間の建設中路線の取り扱いを定めることによりまして、発足時の債務残高が推計され、それを上限として機構が承継する債務額、新会社の負担額が決定されるわけであります。あとは返済していくということであります。
 3つ目の○は、国及び道路関係四公団において現在進められている「施行命令の全面執行の凍結・規格の見直しを含む再検討」の結果、これは見直しは行っているようですが、凍結については、まだはっきりしたものが出ていないと思っています。
 新会社発足までの間の債務残高の増加をできる限り抑制することを基本にして、建設中の路線の取り扱いを決めるべきではないかというふうに考えております。それはなぜかと言うと、後の表に出てまいりますが、40兆という金額は、非常に大きな金額であって、ほんの少しの変動があれば、50年以内に返済できなくなる可能性があるからであります。
 4つ目の○でありますが、新会社発足までの間、各公団は、所要の工事を総花的ではなく重点的に行うべきではないかというふうに思っております。
 一番最後の○は、新会社ができ上がってからでありますが、新会社が行う道路建設等の設備投資資金は、もし行うとすれば、新会社が自ら調達をするということになります。新会社の自己資金は非常に限られたものであります。当面は債務の返済にほとんどの利益をリース料としてもっていくわけでありますから、極めて小さいと思われます。所要額の大半は、外部調達に依存することになるため、当面は田中さんの意見と少し違って、社債に関わる政府保証等の措置が必要ではないかというふうに考えています。
 1枚めくって表を見てください。概念図であります。今、14年でありますが、これが17年に新組織が発足するといたしますと、四角の中の建仮というのが、40兆からどこまで増えるのかわかりませんが、少し増える。
 例えば、田中さんがおっしゃったように、保存するだけというふうに考えるのか、あるいは、今大体平均して1兆3,000 億投資していますから、この区間だけは止めないで、それを続けるというふうに考えるのか、それはこれからの考え方だと思いますが、少し増えるだろう。それから、新組織が発足するときには機構方式になりますから、左側の点線の方でいくことになるだろうと思います。
 私の考えは、前から主張しているように、いずれかの時点で新会社が資産を買い取ると同時に機構は廃止するということであります。
 次のページをごらんください。
 これは移行期間中の債務残高、ごらんになればわかるんでありますが、要するに営業中の路線と、建設仮勘定の部分、これを平成15年、16年、17年ともっていくと、先ほど言いましたように、毎年1兆3,000 億ずつ投資をしていくと、上の方のケース1の方になりますから、かなり大きな金額になってくる。平成15年から凍結をすると考えれば、一番下の欄になる。つまり、この間で我々はどういう基準で建設中のものを扱っていくかというのが、我々が今やらなければいけない議論ではないかという問題提起であります。
 その次のページをごらんいただきますと、この下にありますように、収入の伸びなしということで、前の試算のものが書いてありますが、承継債務40兆で、例えば固定資産税があると考えたときには、全然50年では返せない。固定資産税がないとすれば、それでも2034年ぐらいのところです。減免措置というのをどの程度取るかで、これは右側の方へずれるわけでありまして、40兆というだけでも大変な金額であるというのを我々は認識しておくべきなので、それに上積みをすればするほど、返せない方のリスクが多くなってくるということを頭に置いているわけです。
 その次のページをごらんください。さっき3つ出たうちの、真ん中のものを引っ張り出してあります。どうも、これは私の言ったものから類推して書いたんではないかと勝手に考えまして「資金支出のパターン比較」と書いてあります。大体既存ネットの収益力を活用するパターンという題名自体が気に入らないんでありますけれども、左側の方は、今の事務局の案。右側の方は、そうではないと、私の考えをはっきりここに図示したものであります。赤いので書いてありますから、そこが違っているんだというふうに見てください。図面だけで見れば、どういうわけか、事務局の案には国・地方は金を出さないことになっているんでありますが、新会社になった後については、すべて道路は国の財源と県の財源でつくるんでありますから、財源から見れば国・地方、これが財源を調達して建設するわけであります。
 では、新会社はどうかというと、つくる場合には、新会社の欄に資金調達というのが点線で書いてありますが、自分で調達をして採算が合う範囲において、国と一緒になってつくっても構いません。つくるべきです。
 機構は、ただ借金を払うということに徹するべきであるというふうに考えているわけであります。そこのところを明確に意識しておかないと議論は発散をしていくわけであります。
 新会社ができる前に、新規建設を新会社に強制するようなスキームをつくるということは、私は反対であります。やはり経営者が自ら判断をすべきであります。
 それから新会社は、一生懸命努力をして、多少の内部留保を持つと思います。下の真ん中の辺の欄にありますが、私の内部留保というのは、将来の道路資産を買い取るための主として内部留保をためておくということに理解する方がいいんではないかというふうに思っております。
 その次のページに、先ほど松田案と書いてあったんで、これは全部赤線で消してあります。今、言いましたような形のものをやれば、利益を内部留保して、新会社がどんどん建設をするということはあり得ないわけでありまして、要するにその既存ネットの収入を建設仮勘定の債務の返済に充てるんであって、残事業費は、新たに資金調達をする。つまり、「内部留保」は非常に不正確な表現だろうというふうに思っております。
 ですから、この消してあるところをごらんいただければ、私の主張は明確であろうというふうに思います。
 最後にもう一度、松田案と称していますから付けておきましたが、私は建設仮勘定がこれから大切な問題なので、全部やったとすれば、これはあり得ないんですが58兆かかりますと。
 一番下は、今ここで全部国がやればケース6の32兆でとまります。しかし、我々の考えているのは、この真ん中のどこかになるでしょうと。
 主として代表的に見えるのは、ケース2であって、今までの使ってしまった建設仮勘定は借金の返済をするのに一応全部枠の中に入れましょうと。しかし、残りの建設仮勘定の未成工事。これは、これから2年の間でどの程度やるかということを決めましょうということ。
 もう一つの考え方で、私が有力だと思っていますのはケース4であります。これはこれからつくって新会社が引き受けるものについては、もともとの建設仮勘定もその分は引き受けましょう。引き受けないというものは、最初から国に買い取ってもらいなさいと、こういう考え方もあり、これは頭の体操を示したものでありますから、これが松田案でここから想像たくましくして内部留保がどうのなんて、それは小説家でも考えないんではないかと、こう思うんですが猪瀬さん、そういう意味であります。
 最後に、これで私の言っていることは終わりにしますけれども、1つ説明に対する質問があります。建設路線の取り扱い判断基準イメージと書いたのが、今、御説明になった中にありましたね。ステップ1からステップ2とありますけれども、これの主語はだれなんですか、だれが判断をし、だれが基準とするのか、これの主語は何々ですか。これだけ聞いておきたいと思います。

○酒井参事官 委員長よろしいでしょうか。それは国が判断をするというふうに考えております。

○松田委員 国が判断をすると言ったって、新会社と国が対等な契約を結ぶときに、例えば国が勝手にこれをつくると決めて、新会社は引き受けるかどうかというんではなくて、そこのところから国と協議してやらないと、実際の契約はできないんではないですか。

○酒井参事官 少なくとも、現在事業をしているものについて、事業を継続するのか否か。これは国が責任を持って判断すべきものでありますし、他からの支援なく有料道路事業が成り立つかどうか、これも客観的に判断できるものであります。
 ステップ2で、もし可能ということになってくれば、新会社と御相談する対象になり得て、その部分につきましては、新会社が国と対等な立場で協議をして、取る取らないというのは新会社が御判断になるべきものだというふうに思っております。


○松田委員 社会的余剰とか、路線別の話ですから、全国計画をつくるなら別だけれども、路線別に考えたときには、これは社会的な効用があるのか、あるいは収支が償うのかということは、路線別にやるときには、国と会社が一緒になって共通に判断しないとできないんではないですか。それとも国が勝手に決めて、会社はもう要らないというふうに拒否すればいいということですか。

○中村委員 お二人の委員のお話で、御理解に基本的な認識の間違いがあると思います。高速道路というのは、前から何回も出てきていますように社会資本であります。社会資本というのは、採算性だけで議論できるものではなくて、大きな外部効果がある。それがためにこれを必要としているわけで、それを無視して採算性のいい、もうかる高速道路をつくればいいというならば、ビール会社が工場をつくったりするのと全く同じ話で、そういうふうな観点からの議論ばかり皆さんはやっている。

○田中委員長代理 いや、全く違いますよ。

○中村委員 最後まで聞きなさい。

○田中委員長代理 それなら人の話をちゃんと聞いて言ってください。

○中村委員 いや、あなたはそう書いているじゃないですか。そういうふうな事業を新会社だけに任せておいたら、そんなの新会社がやるわけがないのです。これからの高速道路なんていうのは、そんな採算性がいいものはないわけです。ビール会社ならそれでやめればいい、だけど高速道路がないために、大変苦労している人がまだまだ日本にいっぱいいる。

○田中委員長代理 だから、会社にやらせるのがおかしいと言っている。会社の採算に合わないものを会社にやらせるのはおかしいと言っているのであって、高速道路が必要であれば、それを国がやればいいじゃないですか。

○坂野事務局長 恐縮ですが、委員長の議事進行に従って御発言をいただきたいと思います。

○中村委員 機構を通して会社にやらせれば、極めて透明性の高い方法でできるし、また効率が高まると、そういうふうな認識なんです。

○猪瀬委員 ちょっとよろしいですか。

○中村委員 ちょっと待ってください。鉄道は2万キロある。だけど、高速道路は山陰本線に当たるのも奥羽本線に当たるのもないのです。だけど、奥羽地方も山陰地方も宮崎県も山形県もみんなあって日本という国が成り立っているのです。そのときにこっちにはあるからもうあとは要らないということにはならないでしょう。それを新会社に任せておいて勝手に自分で資金を調達してやれなんていっても、やるわけがないでしょう。それでは、日本全体として非常に困るのです。日本は全体として弱っていくのだと、そういうふうな認識なんです。

○猪瀬委員 いいですか、中村さんのおっしゃっていることは、今、別に矛盾していないんです。要するに民営化会社がどこまで可能かという話と、国全体で、例えば国と地方でつくるとか、税金でつくるとか、そういうことを含めていろんなつくり方がありますという話が前提であって、中村さんのお出しになっているB/Cも非常に重要な参考になるデータなんです。それは全然否定していませんから、民営化会社でやれる範囲に限りがありますというだけの話でありまして、無限にやっていることはできませんということです。

○中村委員 建設資金をどこから持ってくるのかと。

○松田委員 もう一つ補足をしておきますと、先生がおっしゃっている、要するに高速道路が足りないか、足りるかという議論をしているんではないんです。道路網をどうつくるかは、これは国が決めることなんです。
 そしてそれについて財源をどうするかというと、民間会社は将来赤字が出てくるものを自分でやったらできないわけですから、それは国と県とで持ち、今度資金を出すルールをつくりなさいと申し上げているわけです。

○中村委員 だけど、既存のところからの利用者の料金というのは、これからもたっぷり入ってくるわけです。それを必要なところにはどんどん投入すればいいわけですから。

○松田委員 それはほとんど借金を払うわけですから。

○中村委員 いや、借金はもちろん返します。借金は返すけれども、借金を返すだけではない。

○今井委員長 要するに、私らは今、閣議決定に基づいて議論されているんです。ですから、全く白紙に新しい会社をつくって、そこがどうするかということではないんです。やはり政治の流れの中で検討しているわけですから、その辺をよく御考慮いただかないと、我々が答申しても、これは全く閣議決定と違うじゃないかということになったら困るんです。ですから、その辺を中心に議論してもらいたいと思います。

○中村委員 我々のアウトプットは、決して改革案をつくることではないんです。実行可能な改革をやってもらうことなんです。そのためには実行可能なものをつくらないと意味がないんです。

○松田委員 だから、実行可能じゃないですか。

○田中委員長代理 その点は、中村先生のおっしゃるとおりです。私たちはそれに対して決して実行不可能なことを議論しているつもりはありません。

○今井委員長 ちょっと10分休憩しましょう。

○猪瀬委員 民営化会社分と、そうではない分を区分けしましょうという話ですから、中村さんのと矛盾していないんですよ。

(休 憩)

○今井委員長 それでは、再開したいと思いますが、大体4時半ごろ道路局長が参りまして、猪瀬さんの質問の今後の交通予測ですが、これは非常に重要なポイントですので、これの説明を聞いて、その点について議論いたしたいと思います。
 それまでの間、あと15分ぐらいですけれども、今お伺いしていて、結局私はずっとこの議論が始まったときからのいきさつを考えますと、やはり閣議決定に基づいてということがずっと言われているわけで、何回も何回も閣議決定という言葉を私は使いますが、道路公団につきましては、まず、国費を投入しないということを言っています。今まで3,000 億使っていたのを14年度から使いませんということを言っておるわけです。
 事業コストというのは、政治の流れとしては、2,000km の20兆円の施行命令が出ているわけですけれども、その事業コストは、規格の見直しとか、競争の導入などによってできるだけ引き下げると。そしてさっき説明がありましたように、30年とか50年とかいろいろ議論があったんでしょうが、償還は現行の料金を前提にして、50年を上限として今のコストの引き下げ等を考慮しながら、短縮を目指すということであります。
 したがいまして、今の2,000km をいろんなことをやってどうやって減らしていくかと。そして、どうやって20兆円というのをどんどん減らしていくかと。それで償還を確実なものにするかという議論でありまして、初めから新しいものは採算性に基づいて全然つくらないというような議論をしますと、これは話としては、我々に与えられた使命と全く違ってしまうと思うんですが、そういうことを踏まえて、ひとつ御議論をお願いしたいと思います。

○大宅委員 さっきから松田さんが、事務局に対して御意見をおっしゃっていますが、委員間の意見が激高したからと言って、事務局が割って入るとか、我々の議論を封じ込めるようなやり方は、私はとても嫌な感じがしますので、やめていただきたいと思います。

○今井委員長 わかりました。どうぞ。

○猪瀬委員 問題は、既に建仮の部分については、進捗率やネットワーク性や、あるいはB/Cやそういうものの基準が考えられるということは、集中審議で既にやってあるわけでありまして、それは後で詰めていけばいいことですが、今回既に意見集約されたものと違ういろんな話が出てきているというところが少しあるので、そこを確認していかないと前に進まないんではないかというふうに思うんです。
 事務局が今回出したものですけれども、中間整理案という形で、機構からの支出というのを出してきているわけですが、これは既に中間整理の段階で「検討」ということに引き下がっているわけですから、それをあたかも前提のように出してきているということと、それに対する別な案を出さないままやっているというのが問題だったんです。
 それで、今日の始まりからの議論で、もう一回確認しますけれども、結局私は2つのゾンビがあると思うんです。ゾンビという言い方をしますけれども、日経新聞のリークの問題は、結局また税金を投入しましょうというものです。国費投入を限りなく少なくするという前提で既に意見集約してきたものなのに、これが、また国費投入というゾンビが出てきているわけです。
 もう一つは、機構からの支出というのも、9月の段階で、これはほぼ収まったはずです。これももう一つのゾンビなんです。だから、国費投入、税金入れろというゾンビ、これは道路公団側のゾンビです。それから機構から支出するというのは国交省側のゾンビです。この2つのゾンビが一回抑えたはずなのに、また吹き上がってきているわけで、そうすると何のための意見集約かということになってきます。
 先ほど柴田次長が、A〜Gのもので、Aは違うと言ったけれども、これは2枚セットになっていたのであって、こちらの方のAに該当という私が出したポイントは機構からの支出があって、これを落としましょうというわけで、そのときに、確かにこちらの方の図では、Aは入っていない。だから、ある意味では、委員の中で、先ほど川本さんもそういうイメージだと思っていたということですが、実際に私もそう思っていましたから、重なったイメージであったと思うので、それは委員一人ひとりの若干の誤解があったかもしれない。
 しかし、そのときに集約されたものというのは、基本的には、片や国費投入を限りなく少なくするという原則をGの方で押し通し、そして機構からの支出というのをなくしていくという方向で、AとGを却下していくと。こういうふうに意見集約されたはずなんです。そして、先ほど中村委員が、これからつくるのがまだあるじゃないかとおっしゃった。それは全然否定していないです。ただ、民営化会社が背負えるものには限りがあるから、それは国の政策としてほかの形で、国と地方でやるなり何なりするということだけであって、中村さんのB/Cを否定しているわけではないです。
 だから、民営化会社は、どこまでできるかということは、かなり厳しい限界があるけれども、一定の進捗率や、ネットワーク性や、採算性や、さまざまなB/Cに基づいて考えるということであって、これはその後の課題です。今、意見集約されるべきものは何かということだけははっきりさせておきたいんです。
 いかがでしょうか。

○中村委員 民営化会社は採算性ももちろんだけれども、それ以外に猪瀬さんがおっしゃっていただいているように、B/Cを始めとして、いろんな外部効果を勘案したものに従ってやっていくというのはいいのです。
 ただ、そのときの資金はどうするのかということで、これは何らかの資金の手当をしておかないと、採算性が悪ければ会社ですから、たとえ他の効果が大きくてもそんなものをやるわけがないわけです。それをどうするのか。
 私の考えというのは、これはあくまでも現在と将来の国民のため、そのために負担を増やさず、かつ効率的、合理的な投資、それをする方法はどうであるのかということを言っているのであって、これは皆さんによく御理解いただきたい。特定のインタレストグループや何とかのために言っているわけでは全くないのです。これをやらないと将来の国民あるいは地域が非常に困ってしまう。
 現在だって、東京の周辺を始めとして、それをちゃんと仕上げないと将来大変大きな困難に遭う地域もあるわけで、そのためにはどういうふうな方式で必要な投資が可能になるのか、それを言っているのです。

○猪瀬委員 それはあれじゃないですか、既に建仮である程度投資してあるわけですから、その投資した部分は回収できると判断できるような進捗率であれば、民営化会社のファイナンスで可能な部分はかなりありますね、それは後で考えていけばいいんではないですか。つまり、投資とリターンの関係で考えれば、かなりでき上がっているものなんかは早くつくってしまった方が得だという判断も出てきますね。そして進捗率がうんと低いものは、これは少し考えなければ無理ですと、いろんな判断の仕方はあるので、それは8月の集中審議でも、ある程度進捗率や採算性や、もちろんB/Cを含めて検討しましょうと。その場合に、民営化会社がある程度やれる可能性がある部分については、おやりになればいいんではないですか。全然できないなんてことはないでしょう。

○松田委員 3つの原則を認識しましょう。建仮の問題は、これからの議論ということですが、要するに原則的には借金でつくるというのは、もう限界だからやめましょうと。つくらなければいけないものは、国費なり県費なりでつくろうではないですかと言いましたね。だから、会社はあくまでも採算が成り立たないけれども、効用が大きいから赤字を出してもいいというつくり方はできないんです。
 そうであれば、新会社は、自分の採算性で回収できる範囲は出せても、そうではないものは、やはり国の費用なり県の費用なりを投入してもらってつくる以外ないので、それ以外のつくり方をさせたら会社というのはつぶれてしまうわけです。だから、むしろ民間会社に採算性を度外視してつくれという方が間違いだと思います。

○中村委員 借金を増やすようなやり方でやってはいけないということを我々はここで共通理解としているわけで、これは確実に返せるものならば、借金を使っても必要なものはやっていくという立場であるという理解で。

○松田委員 それは、民間会社だから民間会社のトップが判断をすることなので、ほかに押し付けることではないんです。

○中村委員 もちろんそうです。だからこそ、極めて歯止めがきつくて、極めて透明性高くやるような方式を考えている。だから、いろんなチェックをかけて、科学的、合理的な判断の下で、しかもそれをみんなに見ていただいて、これだけ多くの国民が見ている中で、そんないいかげんな決定は絶対にできないです。だから、それを確実にできる方法を今まで提示してきたんです。

○猪瀬委員 例えばですね、前から何度も何度も同じ議論が出ますけれども、長野新幹線の場合は、8,300 億円かかって、年間リース料は175 億とかなり抑えましたね。それで30年間リースで引き受けますと。そういう考え方なんかはある意味では前向きですね。どうですか、そういうのは。

○中村委員 鉄道なんかだって、はっきり言ってどれだけのものが、やってほしいと思われていたのがやられなかったのか。あるいは、どれだけのものが、会社の判断でできたのか、我々には必ずしも明らかではないわけです。今回のは、そういう事情は、その交渉の過程でみんな明らかになっていく。そういった方式をここで考えているわけではないですか。

○川本委員 中村先生、少し意見を言わせていただきたいのですけれども、やはり道路はおっしゃるようにすごく大切なもので、社会資本に違いはない、ただ本当に財務状況が厳しいわけです。郵貯、簡保の保有者のお金に損失を与えないためには、公団方式でこれ以上つくれない、借金をしてはつくれない、借金を減らしていかなければいけないということは合意されたと思います。
 だから、国や地方の税金によってつくるべきで、大切だからこそ、こういう不安定な財務状況でさらに建設を続けるというのは、やはり国民としても安心できないと私は思います。ですから、新会社は、自分の信用によって資金調達した分によって建設を続けるということが適当であります。
 もう一言だけ、ファインナンスの状況は本当に厳しいということを理解していただきたい。そういうことがなければ、中村先生と私が同じテーブルに就くということはなかったと思うんです。そこは御理解いただきたいと思います。

○中村委員 そんなことは百も承知しています。よく承知しているから、こうして議論しているんです。
 いろいろなリスクがあるから、それに対して、いろんな形で途中で協議もやるとか、見直しをするとか、することをここで入れてもらっているんではないですか。借金をしたらいけないなんて言ったら、投資なんて絶対できないですよ。

○田中委員長代理 だから、今日の私のペーパーをごらんになってもわかりますし、松田さんのペーパーもそうなんですが、新しい会社が17年4月なり18年の4月にできれば、その会社がまさに自主的に、国のお抱えのような会社ではなくて、本当に自ら判断できる、主体性のある会社にすれば、中村先生がいろいろおやりになった判断基準で、それぞれの会社はつくると思うんです。主体性のない会社をつくってはいけない。
 しかし、社会資本でありますから、その会社はつくれないけれども、あるいは全額は会社ではもてないけれどもという場合には、今井委員長が再三おっしゃいますように、閣議決定にも直轄事業でやるということが書いてある。要るものは要るんです。いかに採算が合わなくても。だからそれはつくりますという話が閣議決定にも書いてあるんです。だから、その議論を続けてやってもいいですけれども、私はその前に、私たちは直ちにやれと言っていることの中に、凍結とか、規格の見直しを言っているのに、凍結の基準も何も作っていないから、15年度、16年度、場合によれば17年度、この間動かない、あるいは規格の見直しも動かないわけです。一方で年末には我々は最終意見を言わなければいけない。
 そこのところを、つまり公団のままであるときに、15年、16年、17年をどうするかということが重要で、先に基準を議論すべきではないかというのが、今日の私の冒頭の議論なんです。
 猪瀬さんが、冒頭言われた話は、我々の今までの議論で、閣議決定でもそうですし、それから機構からの支出はないという話は、一応今まで合意されたと私は理解しております。いろいろ個人的には意見はありますけれども、多数の意見はそうであったと理解しております。
 ただ、今日の私の問題の提案は、公団であるときに、主計局もこの間来て説明していたじゃないですか。御意見に従ってやりますとは、どういうことかと言うと、我々の権限外ではありますが、新しい法律ができるのはまだ先の話ですから、その公団である間に、私たちは凍結をさせなければいけない。
 だから、松田さんの意見のようにやややさしいものと、私が言っている厳しい案とあるわけですが、答えはその間にあると思うんだけれども、それを議論していただかなければ、公団としても動けないんではないかというのが、今日の私の問題提起です。

○中村委員 例えば、必要性の低いもの、そういうものはともかくやめてもらいたい。そういうことをちゃんと分析的に、客観的に出してゆくというプロセスの大体のベースは、この前ここに出して、委員の方々に大体納得していただいた。それを更に修正を加えディテールをつくっていくかというのを、今やっていただいている段階であるというふうに思います。
 もう一つ、道路そのものの規格を見直すということ、これも昨日か一昨日、私もどこまで進んだのか、どれぐらい可能性があるのかということを聞きました。まだそれを完全なところにまでいくのにもう少し時間がかかるようですが、今、盛んにやってもらっております。
 コスト削減など、そういうふうなことをしっかりやった上で、評価してもらう。高速道路は、24.6円の料金を取っていますが、これは九千何百kmというのをつくるということを前提にして、そういう額を取っている。
 我々としては、そんなものとても全部できないでしょうと考えている。だけれども、二十兆幾らと言っているのをどれだけ減らすことができるか。そしてどれだけ機構の中から手当をしていけるのか、それを詰めていこうという話ではないですか。機構からは全く出さないとかという話とは私は今まで理解していません。

○松田委員 どこの意見が違うのか、まだぴんときていないんですけれども、要するに道路をつくるかどうかということにだれも反対しているんではないんです。

○中村委員 それはよくわかっています。

○松田委員 そうすると、今の公団では借金をして道路をぎりぎりつくり得ない状況にあるということも、この間確認しておりますね。

○中村委員 それもよくわかっています。

○松田委員 そうすると、ほかの財源でつくるとすれば、国か県、ここからつくる以外にないじゃないですか。

○中村委員 ただ、既存の路線からの収入があるじゃないですか。

○松田委員 だから、それはほとんど借金の返済に当てるんであって、更にその上で新会社が建設をするとすれば、自分で資金調達を実施しなさいと指摘しているわけでしょう。

○中村委員 確実に借金は返済すればいいのであって、借金を返済しながら、なおかつ必要なものをつくっていきましょうと。その非常に難しいコンプロマイズのところを探そうとしてきたんではないですか。
 借金を減らす目的だけでやってきたわけではない。閣議の決定というのは、そういうことではないですか。

○松田委員 そうじゃないですよ、私ども閣議決定を無視してなんて言っていませんよ。借金をできるだけ早期に返すということ、それから会社を民営化するということは、実質的に自主的に判断して行動できる民間会社をいかに早くつくるかということでございましょう。したがって、それはできるだけ早く借金を返して、できるだけ早くちゃんとした会社、実態を持った会社をつくらなければいけないというところは、閣議決定の言っているとおりではないですか。

○中村委員 50年以内で借金を確実に返すこと、これは大前提です。その中で、高速道路というのは、まだまだ必要性が高いところが幾つもあるから、そういうところでは、50年で借金を確実に返せるという範囲の中で、どこまでやれるのかというのを出していこうというのが、ここの話じゃないですか。ただ減らすだけの話ではないんですよ。

○松田委員 だから、40兆ということから見て、借金というのは、50年ぎりぎりでないと返らない。さっきグラフを見せたのは、それじゃないですか。そんなに借金が急速に10年ぐらいでぱっとなくなって、あと1兆円ずつ通行料金が出てくるという、そんな状況ではないわけです。それなら最初からぱんと会社をつくってしまえばいいんですから。とてもそれができないから、この機構をつくり、できるだけ早く返す方式を取りましょうと、こう言っているんではないですか。

○猪瀬委員 機構をつくったのは、借金を早く返せるスキームとして考えているわけですから、これは後で試算すればわかることですけれども、中村先生の機構から支出していくという案だと、借金は減りませんよ。これは事務局に試算してもらうとわかるけれども、減らないですよ。

○中村委員 そんなものは計算して図を描いてみればすぐわかりますけれども。

○今井委員長 時間がないんですが、さっき閣議決定のいきさつで、総理の答弁で30年と50年というお話がありましたけれども、これは一応50年を上限として政治の流れとしてはどう考えるかということが閣議決定されているわけで、借金で全然つくらないということが決まっているわけではないということだけ一つ御了解ください。
 それから、今、新しくつくる建仮の路線というので、収支率が100 以下のところはほとんどない。だから、自主的にできるものはほとんどないということで、したがって、自分で資金を集めてできるのは、恐らく全然ないでしょう。そういう現状の中でどう考えるかという問題。
 もう一つは、さっき田中さんがおっしゃった新しい会社ができるまでどうするかと。これは、この前借金は原則として増やしませんというのがありましたね。それと順番として考えられるのは、進捗率とB/Cと、こういう基準がありましたね。これを我々はもう少し議論して、その範囲内で基準をつくって考えると。
 ただ、やるかやらないかというのは、国だと思うんです。ですから、国に対して我々は基準をはっきり示すということだと思うんです。

○田中委員長代理 私が一番懸念するのは、直ちにということを繰り返し言いながら、しかも凍結と言っていても、彼らは我々が基準を示さなければ何もできないわけです。その凍結という意味は、私はできるだけ、猪瀬さんの言葉を借りれば瞬間凍結です。それでいいと思います。私の「瞬間」の理解は、新しい組織がスタートするまでであります。だから、そういう基準を何%という言い方もありましょうけれども、私が今日示したのは、原則凍結なんだけれども、例えば危険性だとか、安全の問題です。それから品質を保持しなければいかぬでしょう。そういうこととか、国の信用もあります。せっかく話が進んでおるのに、途中でやめたというわけにはいかない。
 それから、損害賠償の話を、いつか委員長がおっしゃっていましたね。そういうこともありますから、ここは専門家にもう少しどうしてもやらなければいかぬものはどういうものであるかというものを詳しく研究してもらいたいという気がするんです。

○今井委員長 この問題は尽きませんので、今、道路局が来たようですので。

(国土交通省関係者入室)

○今井委員長 それでは、議論を中断しまして、ただいま国土交通省の佐藤道路局長が見えましたので、ヒアリングを実施したいと思います。
 まず、事務局から、本日のヒアリングの趣旨を説明してください。

○坂野事務局長 猪瀬委員から、道路局が、今後の交通量推計についていろいろ作業中だというヒアリングのときの発言に対して、別途さまざまな条件を設定して作業すべきではないかという提起があり、その後、国土交通省と猪瀬委員との間でいろいろやりとりもあったわけでございますけれども、猪瀬委員の御判断で、やはりきちんと委員会の場でそういうことについてもきちんと議論をし、検証したいというお話がございましたので、道路局長にお越しいただいたものであります。

○今井委員長 どうしますか、先に説明してもらいますか、それとも猪瀬さんから質問しますか。


○猪瀬委員 その問題提起の続きがありますけれども、とりあえず、一応経緯を先に簡単に申し上げてから話を進めたいと思いますけれども、猪瀬委員提出資料とありますけれども、これは分厚いので、全部見ることは不可能だと思いますので、一番上の方に一覧表というか、A3版を付けておきました。
 このA3版をとりあえず見ていただいて、今、国土交通省の道路局と私の間でどういう論争になっているかというのを御理解いただければというふうに思います。
 まず、そもそもの出発点は、6月24日に交通需要推計を国土交通省は発表しました。それは、2006年に人口がピークを迎えるのに、2030年に交通需要がピークになるということで、少なくとも2006年に人口がピークになって、交通需要のピークが2030年というのは、24年も時差がありますので、こういうふうな推計はおかしいのではないかという問題提起から始まっています。
 その後、国土交通省の前道路局長に来ていただきましたが、この流れの中でずっとやりとりがありました。詳しいやりとりは後ろの方にいっぱいありますので、日付を見ながら見ていただければいいんですが、それは省略いたします。
 7月5日の資料6というところを見ていただきたいんですけれども、国土交通省のいろいろなやりとりの中で、太い字で書いてありますが、計算モデルを記載した、交通需要推計検討資料を、この間の6月24日〜7月1日の流れの中で初めて公開していただくことになりました。
 この公開された交通需要推計検討資料の中身について、やはり問題提起をしなければいけないなということで、7月11日の資料8と書いてありますが、前提条件についての質問をいたしました。このときに、女性の労働力率がスウェーデン並みに上昇となるのは、どういう根拠であるかということを聞いています。
 それに対して、7月12日の国交省からの回答資料9では、女性の労働力率がスウェーデン並みに伸びる合理的な根拠は示されませんでした。
 なぜ、こういう話になるかと言うと、2006年に対して、2030年がピークになるというふうな国土交通省側の説明は、基本的に免許保有率がどんどん高まっていくということが前提になっていますので、したがいまして、少子高齢化になると、子どもが少なくなって大人が増えていくので、免許保有率が上がっていくと、免許保有率が上がっていくことによって交通需要は増えていくというふうな論理展開でありました。
 しかし、女性の労働力が、例えば60歳〜64歳までの女性が、20%の免許率であるにもかかわらず、スウェーデン並みに上昇するということを前提にすると70%に伸びていくというふうな形に国交省が述べておるので、ではスウェーデン並みとは何なのかということについて、このときには根拠は示されなかったと思います。
 次に7月25日ですけれども、そういう計算モデルのプログラムについてきちんと出してほしいということで、そのときに計算モデルのプログラムは、財団法人計量計画研究所が著作権を保有しているので公開できないというふうに回答がありました。
 しかし、需要推計の計算モデルのプログラムに著作権があるのはおかしいと、そもそも役所が財団法人に丸投げしているわけですから、税金でやっているわけですので、当然それは公開原則であるというふうに申し上げました。
 次に7月26日のところですが、猪瀬委員の問題提起に対する見解、プログラム著作権が計量計画研究所にある根拠などを質問しました。
 その下の7月29日資料13ですが、計算モデルは7月5日発表の「検討資料」にて公開しており、プログラムとは別物と回答したと、プログラムの提供は約束されたと。
 次に8月9日資料18から下を読んでいきますけれども、計算に必要不可欠なパラメータ(変数)のデータが欠落しているなど、計算モデルにいまだ示されていないものがあるというふうに、私が検討資料について指摘しました。
 そして、8月14日資料19の国交省の回答は、私の指摘どおり、必要なパラメータが記載されておらず公開した計算モデルは不備であったことを国交省として認めるというふうに言われました。
 次に8月14日ですが、私の指摘を受け、未発表のデータを追加した計算モデルを公開するという流れがありました。このときに、そういう御指摘に感謝いたしますと、こういうふうに私は言われていますけれども、ミスを認めたんではなくて、「感謝する」というふうな形でおっしゃられましたが、そういうふうな流れがあります。
 更に、9月6日に、新たに公開された計算モデルにおいて、いまだ未公開データが残っているので、計算モデルが提供されたとは言えないと重ねて、こちらが指摘しました。
 その際に、推計に用いる過去データは、免許保有率では1980年〜1993年で就業者比率では1988年〜1995年とまちまちであるということについて問題であるというふうにも言いました。
 1980年〜1993年までの免許保有率というのを前提にすれば、これは高度経済成長と言うか、バブルの流れの中での数値でありまして、普通常識で考えれば、10年ぐらいの免許保有率のデータを用いる場合には、少なくとも1990年〜2000年のデータを前提にするとか、そういうことであれば意味はわかりますが、なぜ1980年〜1993年にしたのかということは理解できない。
 あるいは、免許保有率は1980年〜1993年とありながら、今度は就業者比率は1988年〜1995年であると。どうしてこれがまちまちの過去データ使われてくるのかということが理解しにくいということであります。
 それから、そういう意味でタイムトレンドを多用するのは問題なので、現況値を用いて需要推計を試算してほしいと依頼しました。
 その下の9月13日資料22、23ですが、国交省モデルでタイムトレンドを用いたところを現況値に固定すると、乗用車の需要推計値は2010年がピークとなり、国交省の推計値の2030年ピークとは20年の開きがあることが、新しい計量計画研究所からの現況値試算ケースとして出てきました。そういうことがここまでです。
 更に、急いで続けますが、9月20日第20回の委員会で、道路局長に、幅を持った高速利用総交通量や、区間別の将来交通量を算定することを要求し、幅を持って出していただくということで了解を得ました。
 その後、9月20日資料24ですが、乗用車については、現況値ベースで見たらどうかというふうに提案しました。
 その提案についての回答が今日来ていますが、それはあくまでも一つの問題提起でありまして、それ自体を云々するわけではありません。いろんなやり方があるけれども、あくまでも問題点をあぶりだすためにやったのです。
 いずれにしろ、9月26日資料25ですが、国交省の回答で、太い文字ですが、高速利用総交通量について幅を持った算定をすることを約束してくれたということですが、その場合に、幅を持ったということは何かということですが、免許保有率などの前提条件については、もっと相談したいということであります。
 9月30日資料26ですが、免許保有率について、現状固定でやるのには問題があるという国交省からのいろいろな意見がありました。ですから、私はそれに余りこだわっていません。あくまでも現況値固定のケースは問題点をあぶりだすためにやったのであり、その結果、免許保有率がそれひとつの要素で10年も需要のピークをのばしていると、つまり、免許保有率が国交省の交通需要推計の非常に大きなキーポイントであるということが判明したのです。そして、何度も申し上げますように、バブル前のデータを使って将来推計を行うのはいかがなものかと、この点については今日できるだけきちんとさせていただきたいと思っております。

○今井委員長 という経緯を踏まえて御説明ください。

○佐藤国土交通省道路局長 道路局長の佐藤でございます。よろしいでしょうか。
 今、猪瀬先生から、今までのいろいろな経緯を御説明ございました。大筋でおっしゃっるとおりだと思っております。私どももできるだけ資料の提出という問題については、可能な限り、誠心誠意対応させていただくということで、今までも、これからも考えておりますし、御指摘がありましたように、私どもが見落としていたデータというものもございまして、それにつきまして、御指摘いただいて感謝しております。
 今のお話で、私どもの御説明に入りたいと思いますが、特に今日は免許の保有率の推計など、個々の御議論で先ほどお話がありましたような点について、私どもの御説明をさせていただきたいと思います。
 9月20日の御議論の中では、猪瀬先生から、幅を持ったと言いますか、猪瀬先生御提案のケースといった形で参考資料を出していただいたわけでございます。
 私どもは、標準ケースと、高位ケース、低位ケースのある幅を持って考えておりますということで、そこのデータ等を今日も念のために持って来たところであります。
 保有率等をどういうふうに考えるか、あるいは前提条件等についてどんなふうに考えるか、いろんな考え方はあるとは思いますということで、その辺につきましては、計算を猪瀬先生の御指摘の計算をするとすれば、その取り扱いについて、あるいはなかなか元のデータに戻ると大変時間がかかるものですから、概算的なはじき方も含めて御相談させていただきながら詰めてまいりたいと、そんなふうに申し上げたところでございます。
 それ以来、9月30日に、猪瀬先生のところとも、いろいろ打ち合わせをさせていただいたと、こういう経緯もありますので、それを踏まえて、とりあえず用意いたしました資料について担当から御説明を申し上げさせていただきます。

○前川国土交通省道路経済調整室長 それでは担当しております、道路経済調整室長の前川でございます。よろしくお願いいたします。
 お手元にA3版でヒアリング資料というのがいっているかと思います。これに沿って説明をさせていただきます。
 内容は、まず1番といたしまして、今までどういうケースをやってきたのかと、8ケースやってきたというのが1番でございます。
 2番といたしまして、国土交通省の標準ケースというものと、猪瀬委員御提案のケースとの前提条件等が何が違うかというのをわかりやすく比較したものでございます。
 3番といたしまして、特に論点になっております免許保有率の推計のところについての詳細な資料でございます。
 4番といたしまして、高齢者の自動車交通特性が、実績データでどうなっているかということを簡単にまとめさせていただいたものでございます。早速中身に入らせていただきます。
 まず、表紙をめくっていただきまして1ページでございます。
 いっぱいケースが並んでおりますが、推計ケース別の将来交通需要推計ということで、一番左端を見ていただきますと、私どもが幅と考えておりますA〜C、標準ケースがBでございます。そのほかに、感度分析のケースということでHまでが、これまで7月18日の第6回の委員会で事務局から説明があったものでございまして、この推計結果については8月中に8ケースまではすべて提出済みでございます。
 その下に、平成14年9月24日猪瀬委員提案ケースということでございまして、前々回の委員会でも議論があったところでございますが、乗用車については、さまざまな原単位を現況値固定をするケース。
 貨物車については、現況値固定ではなくて、国土交通省の標準ケースと同じケースというようなケースでございます。
 ちなみに、一番下に交通量一定ということで、伸びなしケースの場合が比較できるように参考までに入れております。
 表の中身でございますが、前提条件モデルということで、GDP、人口、それからいろんな原単位のモデルの大まかな整理。一番右側に数字が載っておりますが、将来交通需要推計結果ということで、全車、乗用、貨物を2010年と2030年について数字を挙げております。
 一応、この標準ケースBを1とした場合に、それぞれのケースがどのぐらいの割合になっているかというのを比率で出させていただいております。
 したがいまして、猪瀬委員提案ケースIは、標準ケースに比べますと、2030年でございますが、全車0.8 の2割減という数字でございます。
 一番下の交通量の見直しのケースが、0.87でございますので、伸びなしよりも更に7%ぐらい減というような数字が算出されましたということでございます。これが、今のケースの全体でございます。
 2ページ目をお開きいただければと思いますが、話をわかりやすくするために、先ほどの9のケースのうち、国土交通省の標準ケースと、猪瀬委員が前々回御提案されましたケースと、どこがどう違うかということをまとめさせていただきました。
 いろんな前提条件といたしまして、人口、GDP等があります。標準ケースと、猪瀬委員提案ケースの違いのところを見ていただければと思いますが、人口は同じでございます。GDPも同じでございます。就業率は、国土交通省がトレンドモデルを使っているのに対しまして、猪瀬委員提案ケースは現況値固定ということでございます。
 この違いのところにつきまして、一番右の欄でございますが、現況値固定の問題点ということで、私どもはトレンドモデルを使うべきだという根拠を数字として示させていただいております。
 このような形で、それぞれの数字のデータの取り扱いが異なっているということでございます。
 大きな免許保有率でございますが、私どものトレンドに対しまして、現況値固定ということで、これは3ページの方にまた詳しく載ってまいります。
 それから、乗用車保有台数でございますが、免許保有率を固定することによりまして、乗用車の保有台数、これは免許保有者の関数になっておりますので、人口に比例して乗用車の保有台数は相当減少するということになりまして、それがいろんな計算に波及してくるということでございます。
 以下、詳しい説明は省略をさせていただきます。
 3ページで、免許保有率の論点を少し詳しく説明をさせていただきたいと思っております。
 どういうことをやっているかということで、国土交通省の推計モデル、3ページの左側でございますが、まず、免許保有率が最も高い年齢というのが、大体25歳〜29歳、要は新規取得の層でございます。この年齢層の免許保有率というのは、過去のトレンドを見ますと、だんだん上昇して100 %に近づいております。これを成長率曲線を用いてモデルとして推計いたしました。
 ただ、100 %になってしまうのは、まずかろうということで、95%を上限として抑えております。天井を設けておるということでございます。
 その次の段階でございますが、25歳〜29歳の免許保有率が出まして、それを例えば25歳〜29歳の方、このグラフを少し見ていただきたいんですが、青い線が2つ入っております。青い線の下の方が現況の免許保有率、青い線の上の方が、10年後の免許保有率というふうにごらんになっていただきたいと思います。
 まず、25歳〜29歳は10年後に若干免許保有率が上がると。それから例えば今の25歳〜29歳は10年後には35歳〜39歳であるわけでございますので、それはそのまま横にスライドするというようなことで、30歳〜60歳までは、25歳〜29歳のときに取得した免許保有率がそのまま年齢が移るごとにスライドしていくということをモデルとして考えてやったところでございます。
 なぜ、そういうモデルにしたかということで、右上の方に表がございます。
 これは、1980年〜2000年までの実績のデータでございますが、例えば、男性、女性別に分かれております。
 例えば、男性の25歳〜29歳の免許保有率は、1980年の89%が、2000年は97%までになっています。
 女性の場合は、1980年に25歳〜29歳で52%の方が免許を保有していたんですが、2000年には88%となっております。ですから、まずこういうものを成長率曲線で予測したということでございます。
 それから、同じ年代に着目して追っていきますと、四角で囲んで色を着色した部分でございますが、例えば、男性の50歳〜54歳、1980年は72%ですが、5年ごとに変化を見ていきますと、大体60歳代まではほとんど免許を手放さないという傾向が明瞭に見て取れる。大体70を超えたぐらいから免許を手放していく。
 女性も同様でございまして、女性の50歳〜54歳の15%から60代まで14%ぐらいで、ほぼ同水準でいっています。
 こういった実績を踏まえまして、先ほどのようなモデルをつくりまして、免許保有率を推計させていただいたということでございます。
 3ページの右下でございますが、これは厚生白書から取った数字でございますが、例えば、これはわかりやすいと思って引用させていただきましたが、2030年の高齢者というのは、第1次ベビーブーム以降の世代がほとんどになります。第1次ベビーブーム以降の人たちというのは、実際にモータリゼーションの急激な進展を経験した世代でございまして、現在の高齢者とは異なる行動パターンなり、ものの考え方なり、生活様式を持っているんではないかということでございます。
 そういう状況を踏まえまして、4ページでございますが、猪瀬委員御指摘の免許保有率を現況値に固定する場合の問題点ということを少し分析させていただきました。
 猪瀬委員の御提案でいきますと、例えば男性の表がございますが、どこでもいいんですが、50歳〜54歳のところで、現在の50代の免許保有率が70%、50年後の50代の方の免許保有率も70%ということで、年代別の免許保有率は一定という前提条件でございます。
 そういたしますと、先ほど言いましたような、世代の塊の特性、現在の高齢者と、将来の高齢者は、世代として異なる世代になっているというような特性を全く考慮できないということになるのではないかと。
 それから、大幅な免許の未更新を想定するということで、例えば、現在25歳〜29歳の方は90%ですが、30年後に55歳のときに63%まで落ちるということになります。
 女性の方は、もっと顕著でございますが、現在の25歳の86%の免許保有率が、30年後には30%まで落ちる。逆に言えば、残りの56%の方は、30年後までに免許を手放すということになりまして、ここは少し非現実的な想定になるのではないかなという心配をしておるところでございます。
 それから、先ほど猪瀬委員からも免許保有率の推計につきまして、古いデータでやっているということで、4ページの右側でございますが、それはおっしゃるとおりでございまして、私ども最新のデータでモデルを構築したかったわけなんですが、残念ながら1993年までのデータしか入手できませんでした。
 それで、1980年〜1993年の古いデータによってモデルをつくらざるを得ませんでした。ただし、そのモデルによって、現況がちゃんと再現できているかどうかという確認をさせていただきました。
 下に表がございます。1980年〜1993年の25歳〜29歳男女合計の数字でございます。実績値の免許保有率がございます。それによりましてモデルをつくって、そのモデルによる推計値が右側の欄でございます。それを実績と比較いたしますと、1%程度の違いでございまして、現況が再現できているというチェックをいたしましたので、一応古いデータによるモデルでございますけれども、何とか使えるんではないかということで使わせていただいているということでございます。
 免許保有率については、以上でございます。
 最後でございますが、5ページをお開きいただければと思います。
 これは、平成11年度の道路交通センサスの起終点調査ということでございまして、5年に一遍やっている調査の最新の調査のものでございます。
 これまでの議論でも、高齢者はたとえ自動車を運転しても、近くのスーパーに行くだけで、そんなに遠出はしないんではないかとか、高速道路は余り利用しないんではないかというような御指摘がなされたと記憶しております。その辺を実績のデータでどうなっているかというのをまとめさせていただいたものでございます。
 まず、高齢者の自動車利用距離が左のページでございます。グラフがございますが、数字が表でありますので、下の表を見ていただければと思います。
 平日の、例えば65歳未満と65歳以上で、利用距離というのは、自動車の利用距離でございます。例えば、郊外のスーパーに行くような交通というのは、大体利用距離で言うと、2kmとか5kmぐらいのレンジだと思いますが、そこで見ますと、全トリップのうち、そういう短いトリップの割合、猪瀬委員の御指摘のように、若い人に比べると高齢者は若干パーセントが多うございます。65歳未満が30%に対して33.4%というような状況です。
 ただ、一方で非常に長トリップの交通で、50km以上のところを見ていただきますと、50km以上というのは、多分観光とかレジャーとか、いろんなことで出かけるんだと思いますが、割合的には少ないんですが、65歳未満の方の割合、例えば50km以上で1%に対して1.3 %。逆に高齢者の方が割合としては長距離のドライブは多いということが見れるかと思います。
 最後に右側でございますが、そういったドライブをするに当たって、高速道路を利用するかしないかというのを、高齢者と非高齢者を比較したものでございます。
 短いトリップ、短い距離の場合は、当然高速道路を利用しませんので、50km以上ぐらいのところで見ていただければと思いますが、例えば平日も休日もそうでございますが、50km以上〜70kmのところで見ますと、非高齢者18.5、高齢者14.3ということで、おっしゃっいますように、高齢者の方が非高齢者に比べますと、若干高速道路を利用する割合が少ないのかなと。率で言うと8割ぐらいの率でございます。これは100km 以上でも似たような率でございまして、若い人に比べると高速道路を利用する割合は8割程度かもしれないんですが、使わないということではなくて、モデル上は2割イコールだという判断をさせていただいております。
 一応、このデータは、現在利用したくても高速道路がない地域の方々のデータも入っておりますので、高速道路が整備されれば、この利用率も当然上がってくるというふうに思っております。
 大変簡単ですが、資料の方は以上でございます。

○猪瀬委員 最後の表ですが、70km以上の2割違うというのは、かなり違いますね。
 問題を提起した趣旨は、あえて固定値を出したのは、やはり推計のいろんな根拠について疑わしいものがあるから出したわけでありまして、今日の10月4日にお出しになったこれは皆さんのお手元にいっていると思うんですが、9月30日付で国土交通省に対する質問事項の回答は別添1のとおりと。これは国土交通省の10月4日のものです。
 これについて幾つか問題を指摘させていただきたいんですが、先ほどの別添の2を出していただいて、最後の方にくっついています。
 10月2日付、「合理的なモデルにより再計算を」に対する回答というものですけれども、免許保有率最大値は、現実のデータからの推計ではなく、恣意的に設定されているというふうに思って問題提起をしているわけですが、それについての回答なんですけれども、四角に囲ってあるところが少し難しそうに見えるんですが、この四角に囲っているところで、25歳〜29歳というふうに書いてあるところですけれども、ここで難しい計算式がありますが、その難しい計算式の下の方に、レートマックス、免許保有率最大値設定、男性、女性とも0.95としたとあるんです。つまり、95%という数字をマックスとして置いているということです。この数字が妥当であるかどうかということが非常に重要な問題です。
 回答の2行目ですが、年齢階層別免許保有率の最も高い階層である25歳〜29歳については、成長率曲線によりパラメータを推定しており、その中で免許保有率最大値を設定しているというふうに書いてあります。
 この免許保有率最大値を設定しているということです。これは設定をしてしまったら、これは初めから恣意的に設定ということになってしまいますので、ここが一番問題だと思います。ここは本来なら現実のデータから推計しなければならない。
 つまり、そもそも25歳〜29歳というのは、最も免許保有率が高い層であります。その高い層を前提として、しかも最大値をほとんど100 に近いんですが95と設定すると。この設定したところによってすべての年代のデータが動いていくということになります。
 先ほどの25歳〜29歳の男女平均という図がありましたが、お年寄りの場合はどうなのかということが、ここから推計されるのであれば、そのデータも出してほしいんですが、別添2の3ページ目を開いてください。
 先ほど言いましたけれども、バブル前のデータから、今の時代の傾向を見るのはいかがなものかということでありますが、この表ですけれども、先ほどこの表で非常に妥当性があるというふうにおっしゃっているわけですが、回答のところを読みますと、25歳から29歳の免許保有率を推計する成長率曲線モデルのパラメーター推定に用いたデータ期間は、1980年から1993年であるが、構築されたモデルを用いて2000年の免許保有率を推計すると、ほぼ実績値と同様であり、近年においても十分に再現性は確保されていると言えるとおっしゃるんですが、ならば、当方の要求どおり最新のデータによって国交省のモデルを用いて推計していほしいと。80年から93年間でのデータしか、先ほどないとおっしゃいましたけれども、ないというのはよくわかりませんが、この表は25歳から29歳の男女の平均の免許保有率でありますけれども、高齢者の女性の場合には、この表つくれますか。それがないと、これは一番実績値と推計値が近いと予想されるものをここに置いているわけでありまして、近年においても十分に再現性が確保されているとは、この表だけならそう見えますが、当然ですね。25歳〜29歳の男女平均でいくと。


○中村委員 猪瀬さん、細かいところに入っているときに申し訳ないのですが、私は猪瀬さんがこういうふうな将来の長期予測に対して大変関心を持っていただいて、いろいろ指摘していただいたこと、それがこういう予測をする人に対してモラル、規律、あるいは緊張感を高めているというのは大変意味があったと思っているんです。そういった意味で評価はするんです。ただ、予測というのは、将来の特定の期待でもってやってはまずいわけで、逆にそういうふうなことをやってきたのが今の問題をつくっているというふうに思うのです。この場合は可能な限り実績でもって予測を出している。ある方向への期待を持ってそれを動かすべきではないと思っているんです。
 この予測は、実は道路分科会の基本政策部会というところの議論のときにこれを使ったんですが、私はたまたまそれの座長をやっていたんですが、非常に細かいところには関与したわけではないのすが、全体として言えば、今までのものに比べてはかるに慎重にやられていると思っています。だからこそ、今までと全く違う結果を出している。猪瀬さんは30年でと言われたけれでも、30年ごろと書いてありますけれども、30年ごろで下向きというふうな今までとは全く違う結果をこの中から出しているんです。これは何の予見もなしに、本当に丹念にデータを積み上げてきて、そして今のように年代ごとにコーホート分析をやって出してきたというので、これの結果は、よほど大きな事件などがあれば別ですけれども、これは信用してもらって、間違いないと私は思っています。
 それよりももっと検討するなら、高速道路の料金の弾性値とか、そういったことを問題にされた方がずっと意味を持ってくるように思うんです。

○猪瀬委員 おっしゃることはよくわかりますが、2030年まで交通需要が伸び続けるということを前提に国交省がこういうデータ発表した場合には、高速道路需要と言うか、高速道路はこれからもっとつくりますよということになってきますので、もちろん、必要な高速道路はつくっていいんですが、そういう基本になるものとして、基本になるデータが検証不可能であれば大問題なわけであります。
 したがって、3ページ目の一番下ですけれども、回答の一番下の最後の行ですが、最新のデータでの再現性が確保されておりというけれども、これは根拠が示されていないんです。
 したがって、先ほど0.95という値もレートマックス、0.95になっていますが、αとβが変動していますが、レートマックス0.95というのは推計によって出されたのではなく恣意的に設定された固定値です。この値の根拠がなければどうやってその値が導き出されたかということはわからないでしょう。統計はそういうところに不備があってはならないんです。

○佐藤道路局長 猪瀬先生の御指摘は、私どもから出させていただきましたヒアリング資料の3ページの免許保有率の推計の論点の右側のページの、図の成長力曲線のイメージとしてありますが、この成長率曲線のイメージにおいて、通常ですと、漸近させる範囲は1.0 を目掛けて漸近させるんですが、この場合には、1ではなくて、0.95ということでショックアブソーバーを入れて、多少のデータの信頼性を補足すると言いますか、1.0 でないというところに私ども自身は意味があるかなと思っているんです。

○猪瀬委員 0.95というのはそうなると直感だよ。私は直感で言えば0.9 だと思っているからね。本来なら推計して求めないといけない。そうすると、違ってくるじゃないですか。

○前川調査室長 全国の最新のデータは1993年までしか集められめなかったんですが、約半数の県の最新のデータは、平成12年度辺りを集めております。東京都も入っておりますが、それによりますと、現時点で既に免許保有率の平均は弾性で93%、女性で91%なんです。これは全国平均ではありません。集めれた半分だけのデータです。
 したがいまして、95という数字は決して大き過ぎる値ではないと思っています。

○猪瀬委員 それは91と93でしょう。

○前川調査室長 それは年齢が伸びた結果として93と91になっております。0.95がいいのか、0.94がいいのかと言われると、おっしゃるように、そこの根拠はございません。そういう意味ではきめの問題だと。

○猪瀬委員 25歳から29歳を全部前提にしていますね。25歳から29歳を全部前提にしていいのかどうかという問題はあります。結局、25歳から29歳を前提にして引っ張ってくるわけですね。

○前川調査室長 それは先ほどモデルの説明をさせていただいたときに、25歳から29歳で免許を取得、大体30歳くらいまでに取る人は取ってしまう。その取った人たちか何歳になったら手離すかというのを見ていくと、大体60代までは手離さないという傾向がはっきりしているものですから、そういうスライド型のコーホートをスライドさせていくような、そういう予測をさせていただいた、そういうモデルにさせていただいたということでございます。

○大宅委員 1つ素朴な疑問なんですが、何も分析も必要のない、免許証を持っているか持っていないかという単純な統計がどうして93年までしかないんですか。財団法人というのは、それを仕事としている組織があるわけですね。どうしてそんな単純なことが10年も前のデータで今、ここで論じなきゃいけないんでしょう。

○前川調査室長 9月30日の猪瀬事務所の打合わせとのときにも十分説明させていただいたんですが、全国一本の交通統計、私どもが欲しいのは、性別、年齢別、免許の種類別。例えば免許も普通免許とか二輪免許とか大型免許とかいっぱいございますので、その3つの区別が全部そろったデータが欲しかったんですが、残念ながら全国の交通統計にはその3つそろったデータがございませんので、しようがなしに都道府県ごとのデータをかき集めたということでございます。
 都道府県ごとのデータも、残念ながら1993年までしか、47都道府県全部そろえられなかったと。半数くらいの都道府県については最新のデータはございます。先ほど申し上げましたのは、半数くらいの集められた都道府県のデータで平均93とか91ということを申し上げたところでございます。

○大宅委員 今までも交通需要がどうなるかというときに、読まなきゃいけないとしたら、免許の保有率が必要であるという認識があれば、そんなものは瞬時に手に入るという形になっていてしかるべきだと思うんですけれども、そういうことは必要となさってなかったということですか。

○前川調査室長 残念ながら、免許保有は国土交通行政ではありませんで、警察行政でございまして、私どもが幾ら求めても警察行政の方で必要がないと思えば、そういう集計はやっていないということかもしれません。

○大宅委員 それはなしで推計はやってこられたということですね。

○猪瀬委員 今の大宅さんのはするどい質問だと思います。免許保有率、イコール交通需要の増加と免許率の増加と、これが直線的なことはおかしいということ。そうであれば、就業者比率というのを組み合わせるということでありますが、その場合の就業者比率のデータも88年から95年のデータなんです。なんでこんなに違うデータと違うデータを組み合わせて行くのか、ここがどうしてもわかりにくい。

○前川調査室長 委員、御指摘のように、最新のデータで議論するというのは基本中の基本だと思っています。モデルを構築する段階で手に入ることができました最新のデータを使っております。それが調査期間が3年置きだったり5年置きだったりするものもございますし、毎年のデータが入手できるものもございます。そういったいろんなデータの統計上の制約によりまして、そういうふうにまちまちになっているということで御理解いただきたいと思います。
 そこの問題については、先ほどからの猪瀬委員のおまとめになられましたこれまでの経緯の中でもたびたび御指摘いただいていまして、その都度誠心誠意丁寧に回答させていただいているところでございます。

○今井委員長 これは将来料金収入がどうなるのか。それによってきちっと考えせるかどうかという基準でしょう。

○猪瀬委員 全体の国土計画の問題で、交通需要を2030年にピークにしますと、従来ならば5か年計画というのがあって、その5か年計画が6回できるわけですから、6回できるときも、総事業費がこれによって決まってきますから、そういう中で高速道路の位置づけも決まってきます。国家百年の大計と言いますけれども、その根本にある数字が違っていたというか、根拠が危ういものであれば、それはこれから高速道路をどのくらいつくるかわかりませんが、大変関係が出てくるわけでありまして、無理やり需要をつくって、そして、統計的に需要があると設定した場合には、大変な問題が起こるというふうに私は心配しているんで、何度も申し上げているわけです。
 先ほどから民間会社がとうやってこれからファイナンスするかとかいろんな問題があります。そのときにどのくらいつくるか、進捗率とかネットワーク制とか採算性とかいろんな問題がありましたけれとも、そこに最終的に行き着くんですが、その前にきちんとこの問題を処理しておかないと、これから多分、国土交通省としては、その需要推計を予算に反映させるために正式に発表なされるわけですね。

○中村委員 何度も言いますけれども、この分析は将来に対しての予見、偏見なしに今までの実績として取れているデータ、これが直近のが余りないようですが、それを使って、今、できる限りの方法で求められていると言っていいかと思います。
 この前も私言ったことがあるのですが、私自身は道路交通というのはどんどん減らすべきだと思っているのです。環境問題その他からして。だけれとも、当分の間はこういうふうに伸びていく。この分析の中身はともかくとして、道路交通で日本よりも先進国であり、人口の伸びも必ずしも伸びていくばかりではないことが多いヨーロッパの諸国でも、すべての国において交通量は伸びているのです。だから、マクロに見たとき国全体の高速道路も一般道路もひっくるめて幾ら走るかという話というのは、私はこれで問題はないと思っています。

○猪瀬委員 時間もないことだから、申し上げておきますが、バブル期のデータに基づいて将来推計をしたら大きな誤りが起きるだろうということだけは御理解いただいて、そして、誤った、過大な需要予測を、これが需要を発表するときに、過大な予測でやらないでいただきたいということを申し上げておきます。

○今井委員長 それでは、これは結論的には、猪瀬さん、どこに、何を使うんですか。

○猪瀬委員 国土交通省としては、需要予測をいつ、どういうふうに発表される予定なんですか。

○佐藤道路局長 できるだけ早くと思っておりまして、この委員会においてのいろんな御議論の中でも、トータルの交通量、それから高速自動車国道を使うであろう全体の交通量、それに基づく収入、収支の見通し、あるいは個別路線区間ごとに費用対便益がいかがなものか、こういう議論にも前提として使うということになるわけでございますから、今、作業は大体進めてきておりまして、できるだけ早く、まとまり次第、御報告させていただければと思っております。

○猪瀬委員 私があえて現況値固定ケースを言ったのは1つの問題提起でありまして、その右肩上がりの時代の前提条件で、これから推計値を出すといけないので、そこのところはわかっていただきたいんで、よろしいですね。

○佐藤道路局長 わかりました。

○今井委員長 それでは、この問題はこれまでとしまして、今日は時間をもうオーバーしましたが、次回の問題以降につきまして、事務局から。

○猪瀬委員 この委員会と別に、少し詰めが出てきたときにもう一度話し合うことがあると思いますので、よろしくお願いします。

○今井委員長 どうもありがとうございます。

(国土交通省退室)

○今井委員長 では、後は事務局お願いします。

○坂野事務局長 次回は本日の続きをお願いすることでよろしゅうございますね。あとは、今日御説明の機会がございませんでしたが、一般有料、本四の債務の処理の問題もできれば討議に入っていただければありがたいと考えております。次回は10月8日、2時からここで開催をさせていただきたいと思っております。
 なお、今日は冒頭に今井委員長が整理をされました報道に関する県で、1つは誤報であるということが明確にこの委員会としてするということ。
 もう一つは、公団に対して情報管理について問題があるということから、調査をして、その状況をまた委員会に報告をしてほしいということでございましたので、よろしければ委員長に御指名をいただいて、委員長名で公団総裁に出したいと思いますが、それでよろしゅうございますでしょうか。

○川本委員 それについてちょっと意見を言わせていただきたいのですけれども、誤報であると判断するだけの客観的な材料がないと思います。市場関係者は数字を分析していますが、委員会の議論は、今の財務状況や公団が抱えるリスクをきちんと市場関係者を納得させられるだけのレベルにもないし、証拠もありません。逆に誤報であるというような決め付けた言い方をすると、私は役所の隠蔽体質と言うと失礼ですけれども、そういうような疑いを生じるような危険もあるので、言い方については気を付けていただきたいと思います。あれだけ数字が出てしまっているわけですから、誤報といってもお役所の方が考えるようには市場の関係者には納得がいくようなものではないと思います。

○今井委員長 委員会が要求した資料を、事務局も通さないで、勝手に発表するということは許し難いことなんですよ。その内容については、我々、全く関知しておりますから、これは誤報であると言わざるを得ない。

○川本委員 でも、その言い方と誤報というのは違うのではないかと思います。

○猪瀬委員 川本さん、誤報なんです。裏付けの取れないものは誤報なんです。今、いみじくもおっしゃったように、客観的にきちんと整理されていないものとおっしゃいましたね。それは誤報なんです。

○川本委員 判断する材料がないものに対して、私は誤報であるという言い方は。

○今井委員長 もうちょっと経てば出てくるんですよ。固定資産税。

○川本委員 それは財務状況の把握に努めるとか、努めて今後きちんとしたものを出すとか、そういう言い方でないと、市場関係者というのは、非常に疑い深いものなので、誤報だとかいう、断定した言い方は非常によくないと思います。

○今井委員長 だけれでも、委員会としては全く預かり知らぬことですから、これはしようがないですよ。

○川本委員 そういうふうにおっしゃるのはいいと思います。ただ、報道が誤報だと言えるだけの、そこまでの客観的な根拠を私は委員会が持ち得ないと思うんです。

○猪瀬委員 裏付けを取ってなきゃ誤報ですよ。

○松田委員 要するに、委員会としては全くタッチしていないし、価値判断もしていない。議論もしていないんだから、価値判断もしていない。言ってみれば、どこかで盗まれたデータと同じで、そのデータについての信頼感があるかどうかの判断はできないということでしょう。

○川本委員 そういう表現であれば、私が申し上げていることと違いません。

○松田委員 私は問題だと思うのは、これは書いた新聞記者に聞いても言わないだろうけれども、2つの紙面を見ると同じトーンで書いてあるんです。というのは、どこかが解釈を統一して発表したとしか思えないんです。ああいうふうに2社が同じトーンで書くということは。その後、後追いでまたどこかが書いていましたね。だから、同じ解釈で、しかもこういう作業途中のものをあれだけの解釈でやるというのは、だれかが予見を持ってそういうふうに発表したということ以外ないんです。だから、それはきちっと調べてもらえばいいんだけれども、少なくともあの記事の内容についても、データについても、当委員会としては全く責任が持てませんということはきちっと言わなければならない。

○川本委員 そういう言い方であれば全然問題ないと思います。記事を断定したりとか、そういう判断が入るということを、私は非常に危惧をいたしますので、その点をここで述べさせていただいています。来週もたくさんの起債があるらしいですし、逆に市場の人たちに疑いを与えるような表現を私は委員会が取るべきではないと思っています。真実がわかっていないので、私がもしここの委員会に座っていないで、市場の中にいたら、やはり疑義を感じると思います。

○松田委員 川本さんの言うとおり、一般の投資家から、委員会が資料を隠蔽したとか、あるいは困り果てて間違ったことをしたとかいうふう思われることが困るんで、きちっとしたそこの経緯を書いて、そして発表した方がいいと思います。委員会はそれに対して全く価値判断を示していないんだから。

○坂野事務局長 今の点について、発表とおっしゃったんですが、今の議論はすべて公開でございますから、当然このままなっておると御理解いただきたい。
 それから、私が申し上げたのは、公団総裁に対して、委員長から調査をしろ、答えを出せということを申し入れることについて委員長に御一任いただけるかということをお諮りしたということでございます。

(「いいんじゃないですか」と声あり)

○今井委員長 よろしいですか。
 それでは、次回は今日の続きと、一般道路の問題と、本四の問題、これは予算に関係してくれあれがありますので、少し早目に結論が出るか出ないかわかりませんが、議論をしておかないといけないと思っておりますので、よろしくお願いします。

○田中委員長代理 委員長、繰り返しますが、15年度、16年度、公団としてどうするかという問題は議論しておく必要があります。

○今井委員長 それは次回やります。

○田中委員長代理 お願いします。

○今井委員長 本日はどうもありがとうございました。