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第二十九回道路関係四公団民営化推進委員会議事録

平成14年11月8日(金)14:00〜18:00
道路関係四公団民営化推進委員会室(虎ノ門第10森ビル3階)


○今井委員長 それでは、ただいまから「道路関係四公団民営化推進委員会」の第29回会議を始めます。
 本日は根本副大臣が所用のため御欠席と伺っています。
 それでは、まず事務局から報告事項をお願いいたします。

○坂野事務局長 本日は前回までの経緯を踏まえて、地域分割について事務局から資料を提出しておりますし、また、将来交通予測、及び投資可能額の試算についても、資料を提出いたしております。したがって、そういう点についても御審議をいただくほか、残された論点についても、御審議をお願いしたいと考えております。
 それから、将来交通量予測については、前回までの御審議で、近似値計算をするということで御指示をいただいておりましたので、これについては国土交通省から担当官の御出席もいただいて、御説明をしていただく予定でございます。
 それでは、いつもに従いまして、資料の点検を兼ねて確認をさせていただきます。
 まず、いつものとおり議事次第ほか3枚の1枚紙がございます。それから、先ほど申し上げた国土交通省の説明者の方の役職名が次でございます。その下が、昨日開催いたしました一日委員会in東京についての結果概要を御参考のためにお手元にお配りをしております。これについては改めて御説明を申し上げません。
 その下でございますが、これは既にこれまでも提出をいたしておりますが、記憶を新たにしていただくためのものとして、論点整理資料、資料1と2、これはいつものとおりでございますが、念のためにお配りをしてございます。
 次に資料3でございますが、これは3−1と3−2がございます。これは地域分割についての資料でございまして、後ほど事務局から御説明をさせていただきたいと思っております。
 その下、これもA3横長ですが、将来交通需要推計についての、国土交通省からの説明資料でございます。
 資料4−2と書いてございますが、これは前回までの審議で新たにRateMAXを置き替えてきちんとした計算をし直すについては、第三者にきちんと公平にやってもらう必要があるという猪瀬委員からの御指摘も踏まえて、どういう形でやるかということについて事務局が一応の案を考えましたので、これも後ほど事務局から御説明をさせていただくものでございます。
 資料5は、最大投資可能額の試算でございまして、これも事務局から後ほど御説明を申し上げます。
 資料6は、既に中村委員から提出をされているものでございますけれども、建設中路線の取扱判断基準について、御審議の上で、必要があれば御参照いただくために、念のためにお配りをしているものでございます。
 その下が、各位員から御提出いただいているものでございまして、A4横長、田中委員提出資料。A4縦長、松田委員提出資料。A3横長のカラー刷りで松田委員の提出資料。A4縦長で猪瀬委員提出資料。その下が、これは前回、猪瀬委員からいろいろ国土交通省に対して質問がございましたので、それについての国土交通省の答えでございます。その後、今日最後に追加でお配りしておりますのが、A3縦長で猪瀬委員の要求資料がございます。これも審議の各テーマの中で、各委員から御説明をいただきたいと思います。
 以上でございます。

○今井委員長 それでは、本日の議事に入りますが、今、話がございましたように、まず地域分割について事務局から説明を受ける。
 その次に将来交通量予測。そして、投資可能額について議論していただく。その後、時間が残ると思いますので、重要論点について、できる限り議論を行っていきたいと存じます。
 それでは、まず地域分割につきまして、事務局から説明をお願いします。

○森田参事官 それでは、地域分割について、資料3−1、3−2で御説明をしたいと思います。今日新しくお出しするのは資料3−2でございますが、資料3−1で簡単に前回のおさらいをさせていただきたいと思います。
 資料3−1の1ページ目のところの2)で、会社統合を考える際の視点として、経営の自律性をどのように確保するかという視点。
 それから、競争を通じたコスト意識なり増収意識をいかにつくり出していくという観点。こういう視点からの検討・評価が必要ではないかということを御提案を申し上げました。特にその中でコスト意識であるとか、競争という言葉をキーワードに、議論すべきではないかということであったかと理解をしております。
 それから、前回の議論で資料3−1の6ページに書いてあるのは、そのときに、なおこんな残された課題があるということで幾つか列挙させていただきました。民営化の基本的スキームとの関係、あるいは職員の問題、それから時期の問題など、ほかにもいろいろあるので、いずれせよ今、言ったような視点が重要であるにしても、総合的な検討が必要ではないかということが前回の御説明内容でございます。
 そういったことを踏まえて、資料3−2に行きたいと思います。
 資料3−2では、1)でアプローチの視点を4つ挙げさせていただきました。
 1つは、競争環境を創出をするという視点に立って、JHと本四をどのように考えるかという問題。
 もう一つは、(2)として、東京圏、それから大阪圏において首都公団、阪神公団の業務を基礎としつつも、道路網の再構成を考えるか否かということが2点目の問題であります。
 3点目に、若干具体的な内容でございますが、実際の他機関との調整などを考えると、分割の最小単位を例えば現行のJHの支社程度として、それから都道府県境などはそれなりに前提にした方がいいのではないか、このようなことがあったと理解をしましたので、(3)にまとめさせていただきました。
 もう一つ、(4)として、書かさせていただいておりますが、以下の説明で、特に関係するのは、貸付料という方式を取るのであるならば、その貸付料は定額方式が基本ではないかということを御議論いただいていたと理解をしております。そのときに、交通量変動リスクは会社が負担をするということを御説明しております。以降の議論に関係しますので、改めてここに書かせていただきました。
 以上、(1)から(4)までの論点で、2)以降で具体的に検討のたたき台といったものを御説明させていただきます。
 あえてたたき台として書いてありますので、口調が断定的に書いてあるところがあるかもしれませんが、それは御容赦いただきたいと思います。
 まず、最初の論点として、JHと本四をどのように考えるかということでございます。そこに波線で書かせていただいておりますが、まず理由の方から説明をさせていただきたいと思います。そのために2ページを見ていただきたいと思います。
 これはJHの現在の支社を中心に、収入、管理費、実際に支出しておる管理費、実際に管理しておる延長、右側の方には、管内にどの程度の残事業が残っておるかというものを簡単に指標としてまとめました。
 この表で御説明をいたします。まず、真ん中辺に0.1 ×収入を管理費で割っている欄がありますので、これについて御説明をいたします。
 仮に貸付料方式を取った場合に、定額方式であるということを基本に考えます。例えば関東ですと、8,200 億の収入があるわけですが、交通量が1割減ったときに、820 億の減収になります。しかし、貸付料は定額であるので、定額の貸付料を捻出しようと思うと、管理費の節減で捻出をするしかないのではないかと思いますと、管理費が1,400 億の支出でありますので、そのうちから820 億を捻出しなければいけないということとなるものですから、コスト削減でいくと、6割程度のコスト削減をしなければいけない。
 一方で、例えば北海道を見ていただきますと、収入が472 億しかありませんので、1割収入が減になっても、47億の減収になります。それは管理費との見合いでいくと、23%ということになりますので、2割強の管理費節減をすれば足りるのではないか。このように思ったときに、収支のいい路線を多く抱えている会社ほど、むしろ交通量変動リスクを多く持つのではないか、このように見方ができるのではないかというのが1点でございます。
 もう一つ、投資をどうするかというのは大きな問題でありますけれども、仮に会社の業務量みたいなものを考えたときに、どのようなことがあるかということですけれども、建設という業務は残事業費に比例をするのではないか。
 それから、建設が終わった以降の管理になってくると、今度は延長で業務量が決まってくるのではないか。仮にこのように思ったときに、残事業費のシェアというのは、見ていただきますとわかるとおり、関東が35%、それから中部13%、関西が22%ということで、およそこの3支社でもって7割を占めます。
 一方で、残延長は比較的各支社に均等にばらけておりますので、建設をするという業務と管理をするという業務の中に若干のアンバランスが今のままではあるのではないか。もちろん、建設をするということを前提でお話をしているのではなくて、数字の評価をしているということでありますので、そこのところは是非御理解いただきたいと思います。
 もう一つは、管理費で見ますと、現在の管理費でいくと、一番大きいのが、関東が1,400 億ですが、一番小さいのが四国の136 億ということで、この間に11倍の差があります。
 それから、延長で言うと、同じく四国が一番短うございますけれども、関東の4分の1程度ということで、支出レベルで言えば、10倍を超える差が現在の支社ではある。
 以上のようなことがとりあえず数字的な情報として御説明いたしました。
 そういったことを踏まえて、最初のページに戻っていただくと、(1)に書いたのは、先ほどの交通量変動リスクの話です。会社の数が多ければ多いほどに収支のすごくいい会社と悪い会社とどうしても出てくるのではないか。そういうリスクをできる限り均等にしようと思ったときには、いい路線も悪い路線も、どの会社にも同じようにあるんだとした方が、リスク分担という点では平坦になるのではないかというように思ったというのが(1)の話であります。
 (2)に書いてあるのは、これはごく常識的な内容ですけれども、分割する会社が多ければ多いほど間接部門を中心に、組織が現行より増える。
 (3)は、建設という業務、あるいは管理という業務がアンバランスになる可能性があるということを書かさせていただきました。
 (4)は、現在の支社レベルでいくと、会社の規模に大きな差が出てくるというようなことがあります。このようなことを根拠に、波線に書かれているようなことで、とりあえず1つのたたき台として提案させていただくというのが1ページの話であります。
 2ページにいきまして、東京圏、あるいは大阪圏におけるところの会社の在り方ということでありますけれども、これもまず具体的にイメージを持っていくために、参考資料の方にいきたいと思います。
 5ページの次でありますけれども、参考の1は大阪圏の絵であります。例えば松原というところが右下にあります。松原から西宮市まで行くルートとして、阪神高速のネットを使っていく行き方と、今のJHが管理しておる近畿道を使い、名神高速で西宮に入るルートというのがございますけれども、どうしてもJHの管理する道路が都市の外周部を通っておるので、走行距離としては、約6割増しくらいになるというようなことが、例えば松原−西宮間などで言うと言えるのではないか。こういうネットワーク上の形の問題が1つあるのではないかというのが参考の1。
 参考の2は、JHが管理している道路と、首都高速道路を相互に利用する車がどのくらいいるかというデータでございます。
 まず、参考の2では、首都高速とJHの管理する道路ということで、第三京浜から東関道まで幾つか入れました。それぞれ第三京浜を使っている車のうち、更に続いて首都高に行く車がどのくらいあるかということでございます、大体2割前後かなと思われます。アクアラインと東関道が約半分でございますが、これを除くと、2割前後かなと思われます。東関道は湾岸道路に直結をする道路であります。JHから首都高に入る車は、今のアクアラインと東関道を除くと2割前後かなというデータがございます。
 それから、参考の3では、同じように阪神高速とJHの高速道路の相互の利用台数であります。これも真ん中の表で見ていただいて、阪神高速と高速国道の相互利用台数の推移ということでありますけれども、大体台数的には1日に12万台くらいで推移してきているのかと思われます。阪神高速の交通量が徐々に増えてきておりますので、最新のデータでいくと、阪神を利用している車のうち14%はJHの高速から来ているということであります。これは大阪の例であります。
 続いて参考の4以降で、若干財務面からの検討をしております。
 まず参考の4では、阪神高速道路にJHの高速を組み入れた場合の有利子負債の推移というものを試算をしております。ここで考えましたのは、太い線で塗っておりますところの名神高速。北から西宮新高速、それから南に下がって、近畿道と阪和道、それから関西空港自動車道、この4路線を対象にしました。それぞれそこに書いてある収入とか管理費というのは、13年の実績でございます。この収入と管理費をそのまま阪神高速の償還計画にオンをさせました。その結果どうなったかというのが次のページでありますけれども、夏の集中審議のときに、管理費20%でも、阪神高速は償還が遅れるということを御説明しましたけれども、それが一番上の細い実線であります。今の高速を先ほどの収入、支出、そのまま阪神高速の方に入れ込んだときには、一番下側の線になりまして、平成69年時点で、大体有利子負債の償還が終わるということになります。
 真ん中に点線で入れております。これはどういうことかということを御説明をします。もう一度前のページに戻っていただきたいんですが、例えば奈良から大阪に入ってくる車を考えます。奈良から大阪に来るときに、西名阪自動車道という真ん中にある道路で奈良から大阪に入りますけれども、そのときに松原ジャンクションで経路選択ができます。まっすぐ行けば阪神高速、右に曲がれば近畿道になって、ちょうど真ん中に十字に交わっているところがありますが、これは東大阪というところですけれども、ここから阪神高速に入るというルートがございます。松原でまっすぐ行けば、700 円で都心に入れます。松原でまっすぐに行かないで、一回近畿道で北上をして、東大阪から大阪市内に入るときには、近畿道の料金まず500 円かかって、もう一度東大阪で700 円かかります。したがって、ルートとしては、700 円で行けるルートと1,200 円で行けるルートとあります。こういう道路網の再編成を、例えば利用者の利便、そのときにどのルートを通っても同じような料金負担だというふうに仮にすると、今の近畿道の500 円は取り過ぎになりますので、 近畿道の取り過ぎの分だけ料金体系を見直すんだというふうにしたらどうなるかという話です。
 ごくおおざっぱに言って、近畿道の料金を取らないことの影響が大体2割くらいあるのではないかと思われるので、その2割減収にしたケースを、先ほどの真ん中に点線で入れてあるというのはそういうことであります。
 そういう調整をしないケースよりは、グラフとしては、下向きの傾きの傾向は変わらないという結論でございます。
 同様に、参考の5では、首都高速で取り組んだらどうかという計算をしております。参考の5の図面にありますとおり、首都高速のネットワークに新しく加えたのは、第三京浜以下の横浜にあるJHの一般有料の路線、京葉道、アクアラインの千葉プールの路線、それから、東京外環の路線を入れました。それから、計算では、現在工事中の三郷から市川までの外環も入れ込んであります。そのときに、料金はとりあえず今のままで、そういう見直しをしないで計算をしました。費用構造も基本的に今のままの費用構造をそのまま適用しております。それでどうなるかということでありますけれども、それが次のページにありまして、千葉プールも横浜プールも、いずれも1兆円を超す有利子負債が残っておりますので、それぞれスタートラインがそこにあるように、一番下の菱形の黒から、それぞれ千葉を入れ込めば白抜きの○にジャンプをして、更に外環を取り込むことによって、四角の部分にまでスタートラインがそれぞれ上がります。上がって、それぞれそのような推移になりまして、外環を取り込むと、債務の返済が難しいということになるという結果でございます。
 以上のようなことをとりあえず整理をして、それで2ページに戻っていただきます。
 3)のところですけれども、まず波線で以上、御説明したようなことを総合判断をすると、利用者の利便性であるとか、競争性の確保などを考慮すると、当面は現行の体制でそのまま移行するというのも1つの案ではないか。このようなことがその波線に書かさせていただいております。理由として幾つかあります。
 (1)は、出資団体であるとか、交通の質が例えば違うということがあるので、既存のシステムをそのまま踏襲することにもそれなりの合理性があるのではないかという一般的な評価でございます。
 出資は負担と受益の関係も表す側面もあるので、もう少しこの面からの掘り下げた検討も必要ではないかというふうに思われます。
 それから、(3)では、先ほどお話ししたようなJHと首都高、阪高の相互利用の実態をアからウまで書いておりますが、これは先ほどグラフで御説明したとおりでございます。
 (4)では、先ほどの阪神高速の例を入れましたけれども、JHが管理する道路と、都市高速道路、相互に代替性を持って、皆さんに使っていただくというためには、料金調整が必要ではないかと思われますが、そうしたときには、トータルとしては、どうしても減収になるのは避けられないのではないかと思われます。それでも構わないということは、そういう立場の御意見もあろうかと思いますけれども、そういうことは事実としてあるのではないかということで(4)に書かさせていただきました。
 それから、(5)では、外環を取り込んだときには、債務の返済は困難だということが、先ほどのグラフとしてありましたので、そのことを書かさせていただいております。矢印しに書きましたのは、東京外環の問題があろうかと思います。余り個別路線の話は当委員会の任務ではないということでありますが、改めて書いてありますけれども、外環は1つは、高速道路6路線を結ぶ環状道路だということと、したがって、利用者が必ずしも東京圏の人に限らないのではないかということ。
 それから、西側区間については、まだ計画面での検討が現在なされているということがあるので、やはり今の時点ではもう少し外環をこれからどうするかということを、道路事業全体の中で検討すべき部分が相当にあるのではないかというふうに思われます。そのことを矢印しで付記させていただきました。
 それから、横浜プール、千葉プールは、JHの一般有料の中では極めて大きなシェアを占める道路であるので、それがこのように都市高速と一緒になるケースというのは、相当残されたJHの一般有料が影響を受けますので、一度御議論いただいた内容にも影響が出てくるということもあろうかと思います。
 それから、6点目に書いたのは、以上と全く違う内容ですけれども、大阪、東京はそれなりに道路網が一定程度充実をしておるので、例えばそこにあるように、東大阪から関西国際空港に行くというケースは、明らかに阪神高速を使っていくケースと、近畿道、JHが管理する道路を使っていくルートと二通り考えられます。空連道、JHを使う方がちょっと高いけれども、交通実態を見ると渋滞がなく、大体走れるのではないかと思われます。
 それから、例えば横浜の南に住んでいる人たちが東京に行くときなどは、第三京浜が随分安く利用できますので、途中、環八が入るにしても、3号の渋谷線などというルートもあるのではないか。一方で、当然に首都高の横羽線で都心に入るケースもあります。こういうふうに住んでいるエリアによっては、それなりの競争が働くという側面もあるので、競争が大事だと思う立場に立つと、別会社のままというのも1つ選択としてあるのかということがありましたので、(6)に説明させていただきました。
 以上のようなことが具体的な検討の報告でございます。
 4)では、その他ということで、債務をどのように処理するかということが依然として十分にここで整理し切れておりませんので、そういう課題があるということ。
 それから、大阪圏について、4ページの(3)で特に書きました。これはもう一度参考4の絵を見ていただきたいと思いますけれども、大阪圏のエリアが入っておりますが、この中で右からいくと第二阪奈道路、これは大阪府の公社がつくっている道路であります。
 ちょっと下に行って、堺泉北道路というのがございます。それから、神戸に行くと新神戸トンネルというものがございます。それから、猪瀬委員からも御指摘のある関西空港に行く橋があります。いずれも大阪圏ではそれぞれに重要な役割を占める道路でありますけれども、こういったものが今の検討から全く抜け落ちております。府が管理する公社の道路などはどうするかを検討する視点もあるのではないかということで、4ページの(3)に書かさせていただきました。
 4ページの付記に書いてあるのは、先ほどの外環の位置づけを、改めてまとめさせていただきましたけれども、これは御説明は省略いたします。
 次のページに行って、以上のようなことを踏まえて、1つのたたき台として案をつくらせていただきましたので、それはA3の資料で参考6を見ていただきたいと思います。
 (案1)は、JHを東と西にそれぞれ割る。大体管理延長であるとか、キャッシュフローであるとか、管理費などのバランスが大体取れるように東と西とに割るというのが1つあるのではないかと思われます。
 それから、(案3)というのは、例えばJHを4つに割って、トータルとして、6グループであります。北日本、関東、中日本、西日本、考え方としては、大都市系の特徴を持つ会社として、関東なり中日本、若干大都市とは毛色の違った性格を持つ会社として、例えば北日本と西日本というような議論が一つできるのではないかと思われます。
 参考として、猪瀬委員から御提案のある案、それから現在のJHの支社の体制もこの中に入れさせていただいております。
 例えばこのようなことを念頭に置いて、5ページに戻っていただいて、それぞれに自律性であるとか、競争性であるとかいった事柄を簡単にコメントとして整理をさせていただきました。もちろん、ほかにも4と6の間に、例えば5社という案もあるかもしれないし、同じ4社、6社でも、境界をどこで割るかということでもいろいろな案があろうかと思いますので、必ずしもこういう案だけではないということがあるので、表としては(案2)という欄も入れさせていただいておりますけれども、(案1)(案3)、それぞれに自律性、競争性、こういう観点からの考察を入れさせていただいております。
 (案1)は、できる限り間接部門の増加を抑制しつつ、会社の規模を同じくすることによって、より競争をそこで期待をしようという意図でつくったということです。特に競争性という点ではヤードスティックなど、更に工夫が必要ではないかということ。
 しかし、ネットワークとしては随分大きな延長を持ちますので、例えば広域的なネットワーク関連の事業を新規に取り組むというケースでは有利ではないかという評価もできるのではないかと思われます。
 (3)は、先ほど言ったとおり、大都市系で2社、それ以外で2社ということ。あるいは東京圏と東海・近畿圏の経済圏に配慮して考えた結果であります。これは残事業に若干ばらつきがありますので、そういった点で会社の組織配置、あるいは人員配置等で機動性に劣るという面があるのかなと思われます。より地域に密着した取り組みが可能ではないかというメリットもあろうかと思います。あるいは、会社の数もありますので、ヤードスティック的な競争がよりききやすいのではないかという評価をそこに書かせていただきました。
 概略、用意させていただいた資料は以上でございます。


○今井委員長 ただいまの説明につきまして、御質問、御意見等がありましたら、どうぞ。

○猪瀬委員 外環は首都高には無理だなというのはよくわかりますけれども、基本的に説明の趣旨は大体わかりましたけれども、中間整理で一部凍結ということを出してあるわけです。その試算の場合に、いつも申し上げているけれども、横浜北線と、関西の大和川線を抜いた試算値も必要ですね。つまり、全部建設を前提にした試算値と、試算値があった方がよろしいかと思います。

○森田参事官 夏の集中審議のときに、阪神高速について、大和川線があるなしのケースを御提示させていただいていると思います。都市高速は、つくる、つくらないという議論と、料金値上げをするかしないかということが、実は相当にリンクした議論を今までさせていただいておりました。大和川線をつくらなかったケースは、今の料金水準で将来にわたって移行する。つくったケースは、あのときに800 円で試算をしたと思いますけれども、そういうことで必ずしもつくらないということが、値上げするということの是非を横に置けば、つくらないということが公団の、あるいは道路事業の収支見通しに、いつもプラス方向にいくかということは、ちょっとJHとは違う側面もあるのではないかと、あのときに御説明しましたので、そのことだけはお話しさせていただきたいと思います。

○猪瀬委員 ただ、右肩に下がって支払いが終わらなければいけないわけですから、それは収入と兼ね合いですけれども、それは漠然とそうおっしゃっているだけですから、根拠は余りないと思います。

○松田委員 事務局の御説明はかなり詳細でよくわかりました。たた、私はちょっと違う考えだと思っているのは、債務を最初から各社に固定的に張り付けるという考え方でこれは出ていますから、かなり業務量が減ったときに、何%合理化をしなければいけないかとか、いろいろ御苦労していますけれども、保有・債務返済機構方式を取れば、機構が債務を一括して持ちます。そして、機構全体としての各社統合した債務が固定として支払額を決める。その内枠の各社のものは、交通量が変動するに従って、3年なり5年なりで収益調整ということを行いますから、ここにお書きのようなことは、余り心配要らないと私は思っております。それが1つです。
 もう一つは、私は一定期間後に新会社が資産を買取るというふうに考えますから、そのときにはどうするかというと、その時点で資産の再評価と、それに見合う債務配分の張り付けを行いますから、その部分もこのお考えとは違ってくる。だから、この考えはよくわかりますよ。だけれども、そういう考え方をすれば、ここに御心配になってるようなものはかなり避けることはできますよということを意見として述べておきたいと思います。
 それから、事務局は私のために5分割案をあけておいてくれたようですから、ちょっとだけ見てください。私の提出資料の横長のものに、5分割をしたらどうなるかというのが出ています。これが絶対いいとかいうことではなくて、いろいろと考えてみたときに、路線別のをまとめて5つくらいにしてみると、どういう結果が出るかというのが横長の地域分割のイメージというものに出ています。これはできるだけ線区別と、猪瀬さんの出した最初の線区別のものと、支社別の今の現状と合わせて考えるとどうなるか。違うところは、上と下で違うのは、北陸支社を県境で県に合わせるという形でやったのと、やらなかったのとの違いであります。
 数字を見ていただければ、一番右側の方の償却前利益率というところを見ていただければ、こういう考え方で大体7割から8割くらいの安定した状況が見られると思います。ですから、債務の処理を別にすれば、かなり同じような形の収益力の会社ができると見ることができると思います。
 それから、2枚目を開いてほしいんですが、最初の1枚目のものは、今までの首都高、阪高というのをそのまま使っているわけであります。この間、申し上げましたように、どうしていいのか、地元に意見を聞いてほしいと言っていますが、首都圏はできるだけ東京の湾岸を束ねる方が将来のためにいいんじゃないかという発想に立つと、仮にこういう形をするとどうなるかというと、同じ5分割でありますが、大首都圏、大阪神圏というふうに考えますと、先ほどの償却前利益率のところが、首都高速のところが68ということで少し苦しくなるのと、今、猪瀬さんが言ったように外環の問題をどうするかというのが非常に大きな問題だと思います。ですから、これから事務局で練っていただくときに、大首都圏にするのか、今のままというよりは、少し拡大した方がいいんじゃないかと思いますけれども、どの程度にするかということをやって、ある程度利益率がそろうような形で考えていただければいいかなと、参考までに1つのイメージとしてお出ししておくわけです。一緒にして、御検討願いたいと思います。
 以上です。

○今井委員長 ほかに御意見ありますか。

○田中委員長代理 松田委員に質問なんですけれども、資料作成に御苦労されたと思うけれども、債務をどうするかというのは、確かに大きな問題なんです。債務を全部、首都も阪神もすべてプールしてしまうという発想ですね。

○松田委員 そうです。

○田中委員長代理 そのときに、今までの国・地方で1対1の出資という経緯をどう考えるか。

○松田委員 新たにつくらなければいけないと思います。

○田中委員長代理 そこの問題を議論しておかないといけないな。

○松田委員 特に猪瀬さんが指摘したように、外環の問題というのは、通常のつくり方ではとてもできないなという感じがあって、これに対して東京、あるいは国の出資比率を高めるということを考えないと、つくるならば、とても普通のルールに合わないんじゃないかという感じが強くしているものですから、今までの比率も含めて考え直すということが必要じゃないかと思います。

○田中委員長代理 松田委員が指摘されたことで非常に重要なことは、債務の扱いの問題と非常に関係するんですが、やはり首都圏の各首長さん、阪神圏の首長さんの意見を聞かないとできない問題だと私は思います。我々が抽象的に議論するだけではまずいところがあるんじゃないですかね。感想ですけれども、基本的に私は収益でこうやって調整していくということは必要だと思います。

○猪瀬委員 松田さんが言われたように、基本的に収益前提ですから、どれだけ稼ぐかということがあって、負債はそれぞれに張り付けていくわけですから、確かに今、田中さんおっしゃられたように、首都高と阪高の場合は出資のあれが違ってくるけれども、出資というのは無利子融資のように思えばいいわけですから、基本的にはキャッシュフローベースで物を考えるわけですから、どのくらい入って、それに対してどのくらいの債務を張り付けるかということで考えていくしかないんです。基本的にはそうでしょう。

○中村委員 分割した方がいいというとき、この委員会では、これこれの理由により分割すべきであるということ、分割するときには、これこれのバランスを考慮の上、決めるべきであるということなど基本的な方針を言えばいいわけで、細かいところはその後、事務的にやってもらうしか手はないんじゃないでしょうかね。

○川本委員 事務的にやっていただく場合でも、私がずっとわからないのは、区分経理の定義なんです。きっと各委員とか事務局とかでそれぞれの意味合いをばらばらに使っておられて、会計用語でもないと私は思うし、その辺を明らかにしていただきたいと思います。事務局の方も書いておられように、内容を詰める必要があると思います。今後詰める話だと思いますので、それだけちょっと申し上げておきます。

○猪瀬委員 私は基本的には勘定項目だと理解しています。先ほど言った新幹線保有機構でも、基本的にはそれぞれの負担能力に応じて債務を張り付けたわけです。もちろん、それぞれのお金の計算はしなきゃいけないということであって、勘定は必要だということです。全部債務は保有・債務返済機構が持っているわけですから。

○松田委員 端的に言えば、今のを補足すると、一番必要なのは、それぞれのところに保有・債務返済機構のままならいいですけれども、資産を分割するときには、資産と同時に債務のナンバーごとに合わせて張り付けなきゃいけません。その張り付けるときに必要だから、例えば出資金がどうするとか、そういうことである程度の経理区分をしておく。そういう言い方でとっておけばいい話であって、おっしゃるように別に区分経理というのは会計用語でもありませんけれども、一応それぞれの部屋ごと、会社ごとに管理をしていくと考えていけばいいと私は思います。

○今井委員長 松田さん、あたなの御経験でお伺いしたいんだけれども、これは保有・債務返済機構を前提にして考えた場合、資本金があるでしょう。その資本金というのは、分割した会社にいくのか、保有・債務返済機構に行くのか、どういう考え方になるんでしょう。

○松田委員 資本金だけはそれぞれの会社に行くんだと思います。資本金というものの性格がはっきりしないんです。補助金と考えるのか、無利子融資と考えるのか、それによってかなり違う。少なくとも普通の意味で、民間会社をつくるときの資本金ではないということだけははっきりしているんですが、無利子融資と考えれば、それは一括して持っていて、処理するというやり方もできます。無利子ですから、そのままほったらかしておくという言い方もできるかと思います。

○今井委員長 それぞれが持つと資本金が非常に巨額になる。そこのところ、大した問題じゃないかもしれませんが。

○松田委員 これは実務としては大きい問題ですよ。これから新会社をどうするかというのはまだ検討していませんから、そのときは避けて通れない問題です。

○今井委員長 それから、キャッシュフローだけを前提にして、その大きさでもって考えたらいいんでしょうか。それぞれの路線に価格があって、例えば一番キャッシュを稼ぐようなところは償却して、これは恐らく民間の経理基準でこれから計算するわけです。そうすると、償却してほとんど資産はないと。その代わりにキャッシュはものすごくあるというようなのはどうやって調整するか。それも全部今までのあれを忘れてやり直すんですかね。

○松田委員 最初の段階は今のままでいいと思いますね。保有・債務返済機構に持っていきますから。ですけれども、あとをやるときには再評価が必要になります。

○今井委員長 再評価でしょうね。

○松田委員 再評価をして、それぞれの価格を一定にしておいて、それに見合った債務、残った債務は張り付けておくという感じだと思います。

○今井委員長 現在価値で評価してね。大体考え方はわかりました。

○猪瀬委員 簿価でやってしまうと、東名などは固定資産税評価額で6,000 億円くらいに対して、売上げは2,300 億円くらいでしょう。すぐ終わってしまう。だから、キャッシュで考えないといけないんじゃないですかね。

○今井委員長 川本さん、その辺はどうお考えですか。

○川本委員 キャッシュで考えると思うんですけれども、30年、50年とかいう話は私は経験がないので、ちょっと勉強させていただければと思います。

○今井委員長 これは今日決定を。

○田中委員長代理 今、保有・債務返済機構を前提にとおっしゃったけれども、これは私が言っている案であっても、資産評価の時期が早いか遅いかの話であって、考え方は同じことだと思うんです。

○松田委員 あなたが言っているものでやれば、最初から再評価をする。

○田中委員長代理 最初から過去の実力から計算しなければいけないというだけの違いだと思います。考えは共通していると思います。

○今井委員長 だから、会社に資産を帰属させる場合には、今の簿価ではなくて。

○田中委員長代理 事前に全部計算する。

○今井委員長 そういうことが必要になる。

○田中委員長代理 考え方は同じであると。

○今井委員長 この問題につきましては、キャッシュフローで考えるということになると、今、公団にお願いしている民間会社のバランスシートということが必ずしも絶対条件ではなくなるわけですが、そういう意味で一体どの段階でこれを実行するのというのが皆さんは、さっき中村委員は、これは今決める必要はないとおっしゃいましたが、松田さんなどはどのようにお考えですか。

○松田委員 中村委員が言ったのは基本ですから、それでいいんですが、やはりイメージというのは、どういうふうに考えるかというのは必要になりますから、大体この5つなり6つなり7つなり、そのくらいの幅で考えればこういうイメージになりますということを、参考として出しておいたらいいと思うんです。そのくらいのことを委員会としては頭に置いておりますと。
 ただし、具体的には、会社ごとの収支が必要になりますから、それは来年の9月になって本当のものが出てきてからどうするのか。それを前提にして道路公団なり国土交通省なりできちっと具体的に考えてもらう。その方向を示せば私はいいんだと思うんです。ただ、道路公団一本のままという人もいるかもしれませんから、我々はそれはだめですよと。やはり幾つかの分割をし、その会社ごとの競争によってサービスをよくし、技術力をアップし、効率的にしていく。これが必要なんですということをきちっと言うことが必要だと思います。

○猪瀬委員 イメージだと、イメージになってしまうから、やはり収益に応じて負債を張り付けることはできるわけですから、基本的には分割した場合のキャッシュフローは明らかになるわけですから、それぞれ40兆を刻んできちっと張り付けると。もちろん、厳密な計算はともかく、張り付けられますから、まず基本はそこまでは見せておかないと、企業会計基準でいずれ数字が出たとしても、それはそれで出す必要は当然あるわけですが、来年の9月に出るのは試算値で、更にもう一年かかるというわけですから、それはそれで出してもらうことはいいことなんだけれども、とりあえず最終答申には、分割というのはこうであるという、ある結論めいたものは必要だと思います。

○今井委員長 猪瀬委員の考え方は、路線別の考え方ですね。

○猪瀬委員 余りこだわっていません。とにかく、分割でイメージを出したんで、もうちょっと事務局のとか松田さんのをいろいろ混ぜて結構でございます。

○田中委員長代理 我が委員会で12月の意見にどこまで分割のことを言うかということなんですが、中村委員がおっしゃったことは、当然基本的なこととして、その先をどこまで書けるか。つまり資産がよくわからないという問題がありますね。そういう前提の中で、しかしながら、首都とか阪高をどうするかということを、ある程度方向を示す必要がある。国鉄の場合などは、臨調は何分割まで一応言ったんです。それはどうしてできたかというと、財務の状況が赤字は赤字なりに、全部資産の状況がわかっていたから、ある程度のことは言えたわけです。今回の場合に、分割の考え方だけを言うのでいいかどうか。基本的に幾つまでというのか。
 それと、我々が12月までにやっておく作業として、首都と阪神について、知事さんなどと一回意見交換をやっておくかどうかという問題があると思うんです。それを言わないで、ただ、分割と言って、首都高、阪高のことは言えないんじゃないか。だから、私たちは非常に忙しい中だけれども、あらかたでも、今、松田さんも大首都高、既存の首都高、猪瀬さんがおっしゃったような話も含めて、忙しい中でも基本方向を出すに当たっては意見を聞いておく必要があるんではないかと私は思いますが、そこの程度までは言っておかないといけないんじゃないかと思っておりますが、いかがでしょうか。

○大宅委員 それこそイメージという意味では、ほとんどあるじゃないですか。首都高、阪高、それは大きくするかどうかは別として、あとは2つにするか3つにするか4つにするかであって、分割するということと、首都高、阪高は別というのは明らかなので、私はその後の細かいところまで、残された短い時間の中で私たちが本当に責任を持って、絶対これだということは言えると私は思えないし、ヒアリングをするというのも、ちょっと難しいような気がしますので、今あるようなイメージみたいな、中村委員がおっしゃった基本コンセプトを全面に出して、例えばこんな感じというもので参考にする程度で私はいいんじゃないかと思います。

○川本委員 今、大宅さんがおっしゃったように、松田さんも大体のイメージとおっしゃいましたけれども、いくつかに分割はするということを決めて、それ以上、非常にディテールまで書き込むというのは無理だと思います。特に私にとって一番気になるのは、すべてが行政コスト計算を前提にした試算なので、企業会計原則のものを一度見てみないと正確な姿はわからないという懸念は必ずある話だと思っています。

○田中委員長代理 お二人の意見に私は反対するわけじゃないけれども、もし、イメージのままだと、まず動かない。いろんな改革でイメージと言って、結局何にもならなかったという例が大改革で幾らでもあるんです。そういう懸念があるんだけれども、幸いなことにか、不幸なことにか知らぬけれども、私たちの委員会、18年3月まで監視の役割があるんですね。監視という機能の中で、ずっとフォローする中で、そういうことをやるということを意見書にきちんと書いておくかどうか。そういう言い方はあると思うんです。ですから、具体的に政府に任せてしまうのではなくて、この方針の下に財務の状況もわかって、私たちは在任期間中はきちんとフォローしてやるんだよということを言うことで担保されるかどうかです。
 いずれにしても、言っておかないと、ずるずると分割が何十年先になるかわからない。特に新聞報道によれば、国交省大臣は会社が増えれば役員が増えるから、役職が増えるからとんでもないと、分割否定の話をしておられるんで、だから、私は言える範囲内でできるだけ具体的に物を言っておく必要があると思うんです。

○猪瀬委員 私も田中さんの意見に賛成です。というのは、これはずっと前ですけれども、加藤寛さんが言っていたけれども、NTTはスタートで分割しなくて失敗したなと。そのイメージというあんな甘いものでは、今、田中さんが言われたように、危惧が大きいので、基本的にはキャッシュフローに見合って、債務を再配分すればいいだけですから、うんと細かい詰めはともかく。5分割なり6分割なりできますと。そして、こういうふうにある程度は計算できますから、ここで決めておかないと、路線が1本あっちへ行ったこっちへ行ったというのはしょうがないので、やはりこれは田中さんが言われたように、ここはきちっとやっておかないと逃げられてしまいます。

○今井委員長 大体御意見がそろったのは、首都高と阪高については、それを一応ベースに置いて、そのままやるのか、あるいはそれを横に付けるのか。阪高の場合は、横に付けた方が収益がよくなるし、首都高の場合は、この事務局の案では横に付けると、外環が高いために収益は悪くなって解が出ないという問題がありますけれども、いずれにしても、首都高と阪高は核として残して、JHを幾つかに分ける。そして、皆さんのこの案でも、本四というのはどこかに吸収されますね、管理会社としてはね。
 それから、もう一つは、これは田中さんも恐らく始めからとお考えになっていないと思うんだけれども、要するにキャッシュフローをベースにしてやらないとうまくいかないんです。だから、要するに、収入から管理費を引いたところが大体率としてイーブンになるような物の考え方をすると。将来資産をそこに付けるときには、もう一回再評価をしてやり直すという基本的な物の考え方で整理をしてもらいたいと思います。そして、幾つに分けるとかいうところまで踏み切るのは早いと思いますので、そういう整理をしてみてくれませんか。考え方としてはよろしいでしょうか。それでは、そういうことでひとつ。
 次の問題に移りたいと思いますが、これは国土交通省は見えているんでしょうか。次は将来交通量予測の近似値計算、それから、投資可能額と一応今はそう言っておきますが、その試算、これは中村委員の御指導をいただいて、国土交通省と事務局が作業をやりました。

(国土交通省道路局関係者入室)

○横田国土交通省道路局高速国道課長 国土交通省でございますけれども、いろいろ御指導を今までいただいたわけでございますけれども、全国の。

○今井委員長 ちょっとお待ちください。中村委員から、始めに一言いただいた方がいいように思います。

○中村委員 将来交通量の推計、いろいろ御指摘ありました点を踏まえて、見直しをしていただきました。その結果について、今日は説明をお願いしたいと思います。

○横田課長 それでは、全国の将来交通需要推計と、高速利用交通量推計の両方出ましたので、経済調査室長から説明させます。


○前川国土交通省道路局道路経済調査室長 道路経済調査室長の前川でございます。では、お手元のヒアリング資料ということで、A3判の資料を用意させていただきました。表紙に1として「全国将来交通需要推計結果」ということでございまして、11月1日に国土交通省から免許保有率と就業率の修正を行うと回答させていただいた修正を行ったものを今回提出をさせていただいております。
 それから、全国の交通需要推計結果に基づきまして、高速道路の将来の利用交通量、これを推計した結果を2番ということでお示しをさせていただいております。では、簡単に御説明申し上げます。
 表紙をめくっていただきまして、1ページ目でございますが、全国の交通需要推計結果でございます。左側にケース番号を打ってあります。修正ケースということで、免許保有率の上限の88%を採用して、就業率も修正をいたしました。それで高位、中位、低位の3ケースを計算をいたしております。
 左から2つ目に免許保有率の設定の欄がございます。88%ということでございます。
 それから、9月24日に猪瀬委員が提案されたケースのうち、この免許保有率を同じ88%を取ったもの。これも参考として計算をさせていただきました。
 一番下でございますが、(参考)ということで、既存ケース、免許保有率の上限95%という、旧の標準ケースでございます。これを参考として数字を掲げさせていただいております。これは後ほど説明をいたしますが、高速道路の利用交通量の推計は、この(2)の旧標準ケースを基にしてやっておりまして、このケースを基に他のケースを近似値計算で求めるというやり方をやっておりますので、参考として掲げさせていただいたところでございます。
 2ページ目は説明を省略させていただきますけれども、免許保有率の修正、それから就業率の修正の内容を簡単に復習を兼ねて書かせていただきました。説明は省略をさせていただきます。
 3ページでございます。ここに高速利用交通量の推計の方法をフロー図でお示しをさせていただいております。このフロー図の全国の将来走行台キロ、これが先ほど表でお示しをいたしました、全国の全体の総交通量ということでございます。
 これから一番下の将来の高速利用交通量の算定まで、このようなステップを踏んで計算をしておるということでございます。
 簡単に申し上げますと、まず全国の将来走行台キロが出ますので、これをブロック別、更にはゾーン別にまず細かく分けていく作業をやっております。最終的にはOD表という形になるんですが、平成11年度に道路交通センサスをやっていまして、現況のOD表をつくっております。OD表のイメージだけ、左にポンチ絵が付いております。Oというのは、あるゾーンの出発地、オリジンのOでございます。それから、目的地がディスティネーションのDということでODとしているものでございますけれども、マトリックスになっておりまして、あるBゾーンからAというゾーンに交通が何台実際に動いているかということをこのようなマトリックスで現況値がございます。この現況値のマトリックス一番右端が発生交通量、あるゾーンから発生する交通量の総計になります。
 一番下の欄、集中交通量と書いてありますが、目的地に来る交通量の総計が集中交通量ということになります。
 まず、このマトリックスの一番へりの部分の発生交通量、集中交通量の将来図を決めようということでございまして、このようなフローで発生・集中交通量の将来値を求めます。その次が将来OD表というところに行くわけでございますが、へりの部分、発生交通量と集中交通量が決まった後で、それに合うようにマトリックスの中身を求めていくことになります。それが分布交通量推計モデルということでございまして、真ん中ほどに複雑な式を書いております。どういうことかと言いますと、発生・集中交通量と経済距離から将来の分布交通量を出すということでございます。わかりやすく言いますと、あるゾーンとあるゾーンの行き来の交通量は、それぞれのゾーンの発生・集中交通量に比例すると。距離に反比例するというのがこれまでのデータからわかっておりますので、そのようなモデルを構築をして、マトリックスの中身を決めていくという計算でございます。
 これで将来のOD表ができ上がりますので、その次に実際に将来の道路のネットワークをコンピュータ上でシミュレーションをいたしまして、配分計算をいたします。そのときに、将来のネットワークを組むわけでございますが、それぞれのネットワークの中に、そのネットワークの延長でありますとか、車線数でありますとか、有料道路なのか無料道路なのか、そういったデータが全部付いているということでございます。
 その配分計算をするに当たりまして、転換率方式というのをやっております。配分計算の右側に書いてございますが、ゾーン間交通量のうち、高速道路に転換する交通量を転換率式による算出するということでございます。
 これはどういうことをやっているかと言いますと、あるゾーンからあるゾーンに行くOD量、交通量がございます。それを一般道路を経由したときの時間と、高速道路を経由したときの時間を足しまして、その時間差と料金で転換率か決まると、これもこれまでのデータから求められている方式でございます。
 そういう転換率を求めまして、ある地点からある地点に行くときに、30%の方が高速道路を使う。残りの70%は一般道路を使っていくというようなことを転換率ということで求めまして、高速道路の利用交通量を出すということでございます。
 こういう形で計算をするわけでございますが、近似値計算の方法についても、右側に書いてございますが、4ページを先にごらんいただければと思います。
 これは将来の高速道路の利用交通量を先ほどの4ケース、それと一番下に参考ケース、この5つのケースについて交通量を算出をいたしております。実際に先ほど御説明させていただいたようなOD表をつくり、配分計算をしというやり方をやったのは、一番下のケース、参考の(2)標準ケースの、しかも2020年度について、あのような配分計算をやって交通量を予測しているわけでございます。例えば全車で言うと、846 億台キロ、乗用車、貨物車別には、このような内訳になっているということでございます。
 この2020年の結果がシミュレーションをやって出ますので、その途中の年次、例えば2010年でありますとか、2020年から2030年、2040年、2050年というのは、全国のマクロの伸び率を基本的には掛け算をして出しておるということでございます。
 それで一番下の(2)の標準ケースの欄の数字が埋まります。それぞれのケース、上にあります4ケース、5ケース、6ケース、8ケースについては、この(2)の標準ケースの値に対して、更にケースごとの全国マクロの交通需要の比率を、これを掛け算をして、それぞれの表の数字を埋めていくということをやっておるということでございます。
 そのような近似値計算のやり方をやりまして、この表ができ上がっているところでございます。
 結果でございますが、(5)の中位ケースの欄を見ていただければと思いますが、(5)の中位ケースの欄の乗用、貨物の合計、全車という数字でございますが、2000年の実績値が684 億台キロでございます。それに対しまして、2010年が776 億台キロということで、13%増という結果でございます。
 それから、2020年度、826 億台キロということで、21%増でございます。それ以降は少しずつ下がっていきますが、これは全国のマクロの交通需要がこのころから下がり始めるということで、高速利用交通量も下がっていくという計算でございます。
 ちなみに2020年の交通量でございますが、全国マクロの数字は、2000年に対して12%増なっております。1ページ目の同じ欄の数字を見ていただきますと、2000年から2020年の伸びが1.12ということで12%増でございます。
 それに対しまして、高速の利用交通量が21%ということで伸びておりますのは、高速道路のネットワークの整備が進むということを仮定をして計算をしております。ちなみに2020年度でありますと、今、整備計画が出ております9,342 キロのネットワークが、2020年度には、でき上がっているという前提の想定をして計算をしたものでございます。2000年が供用延長が約7,000 キロでございますので、それから9,342 キロまで延びたときの交通量がどのくらい見込めるかという計算をしたものでございます。
 説明は以上でございます。

○今井委員長 事務局の方から補足説明ありますか。

○酒井参事官 お手元の資料の4−2をごらんいただきたいと思います。
 ただいま国土交通省の方から御説明がありましたが、将来交通需要推計のうち、特に全国の総走行台キロにつきまして、免許保有率や就業率に関する部分について修正がなされております。前前回、11月1日の委員会でこの総走行台キロの推計部分について、改めて第三社において再計算を実施すべきということとなりました。この議論を踏まえまして、事務局で発注の仕様をいろいろ検討いたしましたので、御報告をいたします。
 内容といたしましては、今回の総走行台キロの推計について、その推計プロセスに大きなミスがないかチェックを行い、推計結果を検証することとしたいと思っております。特に今回問題となった免許保有率に関する部分も含めまして、データの作成段階、モデルの構築、計算段階について検証することとしたいと思います。
 なお、実質的な作業時間としては、1週間程度でできる範囲としたいと思っておりまして、契約手続等を勘案しても、今月末には委員会に御報告できればと思っております。
 こういう内容でよろしければ、事務的に手続を進めたいと考えておりますが、なお発注主体についてでございますが、第三社としてチェックするということから、当事務局で行うべきかと思っておりますが、この点も含めて調査内容について、委員会としての御判断をお願いしたいと思います。

○猪瀬委員 猪瀬委員提出資料というのがありますので見てください。
 1ページ目をめくりまして、今、事務局の方からの資料4−2と同じものを載せてありますけれども、もう時間がないことを前提にお話しするつもりです。
 まず、手書きで入れてあるところですけれども、「原典との照合は行わない」ということではなくて、「事務量と時間的制約を勘案しつつ、可能な限り原典との照合を行う」ということ。
 それから、その下の方にまた手書きで書いてあるんですが、「適切に計算されているか」「適切なアウトプットとなっているか」「適切なアウトプットとなっているか検証する」とあるが、適切な場合の判断するための基本的な判断基準を示していただくということがなければ困るということです。これを前提にしながら、適切な判断基準は何かと。
 発注主体のところは、事務局と国土交通省、今、事務局と言いましたけれども、これは国土交通省の責任においてやるべきだと思います。
 次のページですが、「事務局提案のチェック内容では、国交省が採用したモデル自体が適切かどうか判断できない→事務局は、再チェックの際に参考にするため、モデルやパラメータの妥当性を評価する判断基準を示したうえで、第三者に発注すべきであると考える」ということです。とにかく、適切、適切ということが一杯出てくるので、あいまいでちょっと困るなということです。
 同じ1ページの下の方に「国交省が採用した推計方法自体に妥当性があるかどうかを判断するには、客観的な基準が必要である。
 たとえば、航空局の場合、需要予測をするにあたって『パラメータやモデルの妥当性評価の主な統計的基準』というのを定めている。(添付資料参照)」。これは資料に付いていますので、見ていただきたいんですが、「決定係数は概ね0.8 以上であることが望ましい」と書いてあります。航空局の判断基準です。
 次をめくって、これは前に就業率の決定係数を0.37というふうに国交省がやっていたんで、これだと同じ国土交通省で、空港の場合は0.8 以上だと言っているのに、0.37という、実績と推計の誤差が非常に大きなモデルだということになりますので、この0.37では困りますよということをはっきり申し上げておくんで、もう一度1ページ目の一番下に戻りますが、「たとえば、航空局の場合、需要予測をするにあたって、『パラメータやモデルの妥当性評価の主な統計的基準』というのを定めている」という話ですね。
 「航空局の需要予測では、『重相関係数(=決定係数)が概ね0.8 以上であことが望ましい』などの基準がある。
 決定係数とは、そのモデルの正しさ具合を示す数値。決定係数が1に近いほど、実績値と推計値の誤差が少なく、完璧なモデルだといえる。したがって、せめて0.8 以上はないと妥当モデルとは言えない、と航空局は判断基準を設定しているのである。この判断基準に満たない場合、たとえば決定係数が0.5 や0.3 などだった場合は、そのモデル採用しないと判断する」ということを一応頭に入れておいていただいて、次のページをめくりまして、四角で囲いましたけれども「わざわざ発注側から、『原典との照合は行わない』と決める必要はなく、『事務量と時間的制約を勘案しつつ、可能なかぎり原典との照合を行う』よう第三社に対して発注すべき」。と言っても、そんなに無理しなくてもいいわけで、きちんとこの下に書きました。
 「事務局のつくった『交通需要推計にかかる調査(概要)』には、国交省が入力した基礎的データについて、『原典との照合は行わない』と書いてある。しかし、チェックをするのに原典との照合をまったく行わないというのは常識的に考えられない」と。
 そこで、すごくかいつまんだやり方かあるでしょうと。「国交省は実績データすら改ざんしたという事実もあるので、原典チェックをまったく行わないというのでは、再チェックの意味がない。
 時間的な制約から考えて、すべての原典をチェックするのが非現実的だというのなら、せめてサンプル的に原典チェックすることは必要。
 (例)30年間分のデータを使っていた場合、たとえば最初と真ん中と最後の年のデータくらいは正しいかどうか原典チェックすることは時間的にも可能。
 最終的には、第三者にどことどこをサンプル的に原典チェックしたかを明らかにしてもらえはいいのである。
 わざわざ発注側から、『原典との照合は行わない』と決める必要はなく、『事務量と時間的制約を勘案しつつ、可能なかぎり原典との照合を行う』とすべきところと考える」。
 ということで、基本的な事柄として、2ページの上の就業率を65歳以上とやったときに、決定係数は0.37という低い数字でやっていたんです。免許保有率だけではなくて、こういうのがいっぱい入っていたものだから、ちょっとまずいなということで、データを改ざんされては困るので、今言ったように、ポイント、ポイントだけ見てください。それであればチェックはできます。時間はかかりませんということです。
 それで国土交通省の責任において第三者に依頼してもらいたい。というのは、あれは事務局のやったことですねということでは困りますので、国交省としてちゃんと第三者にやって、確認しましたという形を取っていただきたい。
 以上です。

○今井委員長 これは国土交通省ですか、事務局ですか。

○酒井参事官 どちらで発注すべきかについては、委員会で御判断いただければと思いますが、例えば今、御指摘の2点、原典との照合につきましては、まさにおっしゃるとおりにしたいと思います。
 それから、適切な判断についての御指摘についても、やはり客観的な判断が必要ですので、ただ、これは専門的、技術的なことでもありますので、この分野での常識を踏まえて、明確にして、検証をいただくということにしたいと思います。
 あと、発注主体については、委員会の御判断をいただければと思います。

○猪瀬委員 ある意味ではどちらでもいいように思うかもしれないけれども、国交省の責任においてやってもらった方が、責任逃れになってはまずいので、あれは事務局が勝手にやったんだと言われたくないんで、済みませんが、そういうことで。

○横田課長 ただいまの国交省でというお話があったんですけれども、この調査の趣旨ができるだけ客観的にチェックしていただくということですので、委託先の選定とか、そういったことについても、いろいろまた詮索される必要もあるかと思いますので、むしろ客観的な話でございますので、民営化委員会事務局の方で出していただき、我々としてはできるだけ御協力させていただくということでやっていただけるとありがたいなと思っております。

○猪瀬委員 実は私、国内のシンクタンクを大体ばっと聞いてみたけれども、国交省が怖くてだめなんです。みんな仕事をもらっているから。だったら、どうせそうだったら国交省にきちんとやってもらうしかないんです。だめなんです。みんな逃げちゃっている。計量計画研究所ではないところで、国交省の天下りが行っていないところで、国内のどこかに頼んでください。

○前川室長 仮に国土交通省から発注するということであれば、客観性を担保するために、例えば調査要領については事務局で作成していただきたい。それから、委託先も事務局で選定をしていただいて、それを国交省の方に文書で指示をしていただきたい。私どもはそれに基づいて発注をさせていただくということでありますし、委託先との打合せも、私どもは一切打合せをやらずに、打合せは事務局の皆さんでやっていただくということが客観性を担保するために必要ではないかなと思いますが、是非事務局で御検討いただければと思います。

○今井委員長 私は判断能力がないんですけれども、中村先生、いかがですか。

○中村委員 これは信用するしか手はないんじゃないですか。疑い出したら切りがないので。可能な限り早く、可能な限り、経済的に間違いのないチェックをしてくれるとこを探せばいいわけで、いよいよどうしようもなければ外国にでも頼めばいいんでしょうけれども、えらい時間もかかるしね。

○大宅委員 信用してないなら、お前たち勝手にやれよとおっしゃっているんでしょう、今のお答えは。

○前川室長 違います。客観性が疑われているのであれば、事務局で客観的に御指示をいただきたいと。

○大宅委員 普通の日本語に変えると、僕を信用しなかったんだから、客観的なら自分たちで責任を持っておやりなさいとおっしゃっている。

○前川室長 当然事務局がおやりになった結果については、私ども真摯に受け止めたいと思っています。

○川本委員 作業を全部トレースできるように、全部ディスクローズしていただくと、だれかがチェックしていなくても、チェックされるという歯止めがきくのではないかと思います。

○中村委員 この次くる高速の利用交通量を求める考え方の表が出ていますけれども、このOD表に、ABCDとか書いてありますけれども、実はここのところ六千幾らずつあるんでしょう。全国を小さな区域に分けているので、Aから始まってZで終わるわけじゃなくて、六千幾つあって、それのマトリックスだから、大変大規模なものになりまして、大分時間がかかるということです。余り時間をかけてやってもらっても困るので、可能な限り早くというので、1月くらいで終わるようですが、そういうことでやっていただくということです。そんな意味で、今のはまだ近似値計算の段階になっているんです。

○猪瀬委員 だから、近似値計算、本当はしようがないんだけれど、もう時間がないから近似値計算だという話になるんでしょう。

○中村委員 だけれども、ちゃんとしたのでも1か月あれば出るということです。

○猪瀬委員 だから、国土交通省がきちんと指定してくださいよ。とにかく、そうじゃないとみんに逃げちゃいますよ。そちらの命令だったら、みんな、はいと言いますから。

○横田課長 せめて委託先だとか、そういった仕様は是非事務局の方で決めていただければ、それに沿ってやりたいと思います。

○猪瀬委員 だから、どこに頼むかというのは、国土交通省が頼む形を取らないと、みんな逃げちゃいますと言っているでしょう。やれないと言っているんだから、国土交通省が怖くて。だから、それで今、プロセスの公開と、だから、時間をかけないと言っている。ポイント、ポイントをきちんとあれすると。国土交通省できちっとやってください。頼んでくださいよ。

○今井委員長 事務局は、この調査依頼のあれはつくったんですか。

○酒井参事官 はい。これは事務局でチェックをするという前提でつくられています。

○今井委員長 これを使って依頼すればいいんですか、猪瀬さん。

○猪瀬委員 原典との照合をやらなきゃだめですよということで、今、基準を出しましたから、こういうのでチェックするということですから、これは国土交通省の責任でやらないと、あれは事務局が勝手に頼んでやったんだということではなくて、きちっと正規にやってもらいたいということですから、どうしてできないんですか。国土交通省が頼めばいい。

○今井委員長 だから、事務局がつくって、あなたが直したものをベースにして、国土交通省でやってもらうと。

○猪瀬委員 第三者機関に委嘱するということです。国土交通省がきちっと、あなた方にやってくださいと指示を出さないと、日本国内のシンクタンクはみんな逃げてしまいます。

○前川室長 委託先を選定していただければ、責任を持って、その委託先に受けていただくように話をしようとは思いますが選定までは是非事務局で。

○猪瀬委員 選定は事務局でやって、国土交通省が委嘱するということでいいですか。

○田中委員長代理 客観性、客観性と、意固地になっておられるように受け止めたんだけれども、川本さんが言ったように、第三者が検証できれば客観性はわかるわけです。だから、国交省の責任で選んでもらっても私はいいと思いますけれども。そんなに頑張らなくたって、やりますよとおっしゃればいいと思うんだけれども。

○猪瀬委員 第三者機関に頼むということはこの前決まったわけで、しかも、時間を取らないやり方を考えましょうということで、だから、ポイント、ポイントを確認するということだから、途中途中で、変なものが入っていないかどうか見てほしいということです。

○横田課長 今言ったように基本的な枠組みを決めていただけれは、それでやらしていただきます。

○田中委員長代理 せっかく横田さん、前川さんに来ていただいたので、1つだけ教えてください。さっきの話とは別に、3ページに、高速利用交通量推計結果、推計フローというのがあります。こういう考え方というのは、いつからやっていらっしゃいますか。中村先生に聞けばわかる話かもしれませんが。

○中村委員 これは40年くらい前から、世界の標準的なやり方なんです。どこででもこれをやっていて、どの教科書にでも書いてある方法です。

○田中委員長代理 将来のはわかりましたけれども、こういう計算を今までしてこられて、その検証は国土交通省御自身で、過去のものですよ、おやりになっていた。つまり、こうやって推計をずっとしてこられましたね。その検証はどういうルールで、やってこられたか。毎年やっているのか。専門家が入って、検証をしておられるといわれる。世界中こうだと言っても、違わないのかどうなのか。違ったらば。

○中村委員 調査に金も人もいくばかりだから、だけれども、その5か年計画とか、五計のときにいつもやり直すんでしょう。

○横田課長 5年計画ごとに、そういった交通需要なり、現在の交通を見比べて、そこのところを検証しながらチェックして、新しく見直していくということでございます。

○中村委員 これは全国レベルでは国土交通省ですが、それ以外のもっと小さなレベルになりますと、それぞれの市とか地域で同じようなことをやっているんです。合ったかどうかというのは後でチェックしている。


○前川室長 説明を漏らしましたけれども、3ページ目のフローの中に、真ん中からちょっと上に、太い1点鎖線が入っておりまして、この発生・集中交通量までは国土交通省がやっておりますが、それを基にOD表をつくる、配分計算をするというのは、日本道路公団が実施いたしております。説明を漏らしましたので、補足させていただきました。

○田中委員長代理 その結果というのは、中村先生が言われたように、これは世界中、こういうやり方をやっている。それはそれでいいんですけれども、こういう推計をなさって、日本道路公団と作業を分けてやっていらっしゃるんですけれども、その検証は一般の研究者なり何なり、だれでもやりたい人はできるような仕事の仕方になっておりますかということ。私は専門家ではないけれども、こういう問題というのは、第三者が検証できるかどうかが非常に重要だと思っています。

○中村委員 この手の計算方法とか、その結果について論文を書いた人は山ほどいるわけで、そういった意味では、いろんなところで、いろんな形で。

○田中委員長代理 オープンにしているんですか。

○中村委員 ええ。ただ、こういう問題ですから、局地的ないろんな事情が影響することはあるので、そうなると、そこは合わないということは往々にしてあるわけです。これはやむを得ないと思っています。

○横田課長 これらの調査手法というのは、個々の部分については、かなり改善だとか、新しい知見が入ったときに、精度をよくするために、例えば転換率の問題とか、分布交通量の問題ですとか、そういったところを学識経験者の方に入っていただいて、委員会等をつくって、こういうモデルの検証なりということをやってきておりますございます。

○大宅委員 ちょっと伺いたいんですが、アクアラインが一日3万台というのはこういう計算で出てきた結果ですか。

○横田課長 そういうことではございますけれども、アクアラインの場合ですと、たまたま今のバイパスがないというような新しいところでございまして、開発交通量だとか、そういったところを若干、時代の趨勢等を含めて、見誤ったところがあると思っております。

○中村委員 いろんなことがあると思うんですけれども、余り言うとまた、国土交通省寄りだとか言われるからあれだけれども、あえて言われてもいいので、言っておきます。アクアラインの場合は、房総半島側の、これもAとかBとか書いてありますが、それぞれについて、そこに人口動態などが入っているわけで、年寄りの比率が増えるとかいった状況が、これはみんな入っているわけですが、アクアラインのときも、房総側にこれこれのものが立地するとか、そういうことを見込んでやっていた部分が多いわけです。そういう開発というのが経済の停滞もあって、予定のとおり進まなかった。これは料金が高かったということも大いにあると思うんですけれども、そういったいろんな影響によって、大きな差が出てきたと思います。

○猪瀬委員 田中さん、この委員会でこの問題をやったから、初めてこういう結果が明らかになったのですよ。今までは不可能だったんです。

○酒井参事官 委員長、よろしいですか。

○今井委員長 はい。

○酒井参事官 ただいまの発注関係でございますが、整理させていただきますと、国土交通省で責任を持って発注をしていただき、見直しをいただく。ただ、その仕様等については事務局で作成をする。それから、委託先について、直接的に私どもどこどこということは難しいと思われますので、例えば要件等をお示しをして、選定をいただくというような形で、いずれにしても、共同で作業をさせていただくということになろうかと思います。

○猪瀬委員 逃げないようにしてください。

○今井委員長 国交省の方もよろしいですか。では、そういうことでお願いします。
 それでは、続きまして、投資可能額の試算につきまして、事務局から説明をお願いしたいと思いますが、その前に休憩します。

(休 憩)

○今井委員長 それでは、再開します。さっきの投資額資産につきまして、事務局から説明してください。

○森田参事官 それでは、資料の5で投資可能額を報告いたします。前提は幾つかありまして、現行料金水準の前提でございます。収入は、交通量かける現行の料金水準ということで、それぞれ先ほど国交省から説明のありました、新フレームの高位、中位、低位。それと猪瀬委員提示のフレームということで、2つのケースをセットさせていただきました。
 1つは、例えば女性の社会進出の増加ということで就業率が増加するということではなくて、就業率は固定をする。
 高齢者の車需要が高まると言っても、それを高速道路に反映させないで、トレンドモデルの原単位も現況値固定というケースが一つあります。
 ケース2は、更にそのときに免許の保有率も現況値固定というケース。この2ケースをそれぞれ事務局の方でセットさせていただきました。
 金利は、そこにあるように最終的に4%ということでありますけれども、平成14年の調達については、できる限り実績の調達金利を反映させるようにしております。
 あとは前回7月のときに御説明した内容と同じてあります。管理費についても、前回の御議論がありますので、今回は管理費のコスト削減を見込まないで計算をいたしました。その結果そこにありますとおり、それぞれの数値という形で最大投資可能額を求めております。
 以上でございます。

○今井委員長 では、中村委員提出資料、これは計算の。

○中村委員 これはこの前出したんですが、今の投資可能額云々というのとも絡みますし、昨日なんかもそうなんですが、公聴会などで皆さんの御理解がなかなか進んでないということもあって、それをもうちょっとわかりやすい形で示そうとしたのがこの大きな表でございます。○○とか△△自動車道と実際の名前が入っておりませんが、それらの路線の評価を3つの要素でもって示している。事業効率は残事業費というので求めていて、猪瀬さんの今お配りになったものでは、B/Cと進捗率という形になってそれと同様のことが示されております。
 それから、採算性というのでは投資した分に対しての回収見込額の比率、これが100 以下ということは、その単独の路線ではそれだけの赤字であるということを意味しているわけです。その他外部効果というのが、昨日の話にも出ていました、高度医療機関に行きやすくなるといったたぐいの効果であります。
 そういうものを、みんな偏差値という形で同じスケールに直して、順番に並べ上げたのが、対象になっている道路の成績表のリストでございます。この成績表に対して、今の投資可能額というのでどこまで入れたら、どこまでできるかというのがすぐにわかるという形にまとめておきました。
 ただ、個々の路線はここで検討することではないので、名前は入っておりません。以上です。

○今井委員長 それでは、猪瀬さんの方から資料が出ておりますので、猪瀬さんに資料説明をお願いできますか。

○猪瀬委員 中村さんのお話と関係あるんですが、一番下に1、2、3、4と書いて、採算性、進捗率、B/C、外部効果、4番目に中村さんのお考えを入れてあります。それで一番上に戻って、投資可能額というのは、これは事務局が交通需要推計から最大投資可能額というのをお出しになったということですが、これはこれでお出しになるのは自由なんですが、投資可能額というのはあくまでも投資可能額という話でありまして、基本的には1、2、3、4で考えていくべき事柄なんで、少し読み上げますけれども。
 ◇「投資可能額」という考え方は妥当ではない
 「投資可能額」という概念は、そもそも前提に問題がある。償還期間を上限の五十年と設定しており、債務返済後も24.6円/kmの現行料金水準を徴収しつづけることが前提になっている。現行の料金水準は債務返済が完了する時点まで認められるものであり、完済後は実質無料といえる管理費相当額へと大幅に減額されるのが原則である。いかにこの上限五十年を短くするか知恵を絞ることが、この委員会の命題のひとつであるはずなのに、最初から五十年と決めてしまうのでは与えられた課題に反する考え方になってしまう。
 この原則は、閣議決定において明確に規定されている。
 現行料金を前提とする償還期間は、五十年を上限としてコスト引下げ効果などを反映させ、その短縮を目指す。(特殊法人整理合理化計画)
 「投資可能額」という概念そのものが、閣議決定に明示された原則を遵守しない考え方であり、委員会においてとるべき考え方としては妥当性を欠くと思われる。
 ◇必要なのは外見ではなく中身の議論
 委員会で行うべきことは、あとどれだけ投資できるか、という総額の数字ではなく、適切な投資とはなにかという中身についての議論とその結果としての判断基準の策定である。新しくできる分割民営化会社が、新規に投資を行う場合、どのような基準で新規投資を判断したらよいかという基準、優先順位を示すことである。
 新たな組織により建設する路線は、直近の道路需要、今後の経済情勢を織り込んだ費用対効果分析を徹底して行い、優先順位を決定する。(特殊法人整理合理化計画)
 閣議決定に示されているように、優先順位を決定するために必要な基準づくりをすることが委員会の使命なのである。
 国土交通省の使命と当委員会の使命は若干違うということであります。
 優先順位を決定する際の判断基準としては、以下の四点を総合的に勘案するのが望ましいと考える。(猪瀬委員提出資料参照)
 1、採算性
 2、進捗率
 3、B/C(費用対便益分析)
 4、外部効果(医療福祉的観点における効果、ネットワーク効果など)
 ということで、中村さんのお考えもここに入っているというふうに思って提出しました。

○今井委員長 国との関係を今まで議論してないんですけれども、そのとき国土交通省、あるいはもっと別の組織、国幹審のようなところが国の方針として決めますよということで、新しい組織がどう対応するかというときの基準として、さっき猪瀬さんが言われたように、国の基準とこの新しい組織が選ぶ基準とは少し違うかもしれないけれども、そういったような基準を、それは中村委員の前に出ている資料6だと思うんです。この資料6を展開してみると、さっきお配りいただいたようなことになるんです。これは、偏差値だから50を真ん中にして50より上のものは平均値よりいいと、50より下のものは平均値より悪いと考えてよろしいんですか。

○松田委員 先生、偏差値、大学であれば、どこかの科目がマイナスであればだめとなりますね。だから、この表で▽▽自動車道、偏差値40というのは、これはいかなる場合でもつくるべきではないというアドバイスができると考えるんですか。

○中村委員 そういうふうに皆さん判断されるならそれでもいいでしょう。だけどこれがたとえマイナスであっても、例えばその右の方のその他の外部効果が非常に大きいというなら、これはつくるべきであるという判断もあり得ると思います。

○松田委員 ということは、上からずっと偏差値の高いのから並べてあって、問題なくやれるというものから並べてあるんだけれども、どこから下はやるべきではないというところまでは、これは別の政策判断だということですね。

○中村委員 そうです。それは政策判断でもあるし、例えばコンセッションなんていうときは経営判断も入ってきます。

○大宅委員 これは、1足す2足す3で、普通に3で割っているわけですけれども、どこかを重くするということだってあるわけですね。

○中村委員 そうです。採算性を非常に高く重視するなら、この2のところを倍にするということはあり得ると思います。

○川本委員 中村先生、1つだけ確認させてください。採算性のところで、回収見込額を施設投資額で割っているということは、これが100 でないとペイしていないということですか。

○中村委員 私企業ならそれが必ず100 を超えてないといけない。だけれども、公共事業ではこれは100 を超えているケースももちろんあるわけでしょうが、ないのもたくさんある。

○田中委員長代理 中村先生の資料について教えていただきたいんですが、大体今までの御質問でわかったんだけれども、偏差値は今の採算性のところを見ても100 以下であるということは採算性が取れないということですが、そういう今後の路線全部が採算割れになってはいるんだけれども、その中で平均50点を中心にして偏差値を計算しているという理解ですね。

○中村委員 そうです。

○田中委員長代理 それから、いいものの順番に、偏差値の平均というのが、1足す2足す3を3で割ってありますけれども、この順番で残余の道路を全部やると一番右に14.1兆円かかりますよという表の読み方でいいですね。

○中村委員 そうです。

○猪瀬委員 中村先生の資料に戻るんですが、その前に私が出しているのを一回見てから戻った方がいいかもしれない。

○中村委員 私の資料のところに加えられていませんが、猪瀬さんのに書いてあるB/Cというのをここに書き加えてもいいかもしれません。

○猪瀬委員 それでこれつくったんです。これを見ていただいてから、もう一回中村先生のところに戻って、これはB/Cと進捗率でつくった資料です。だから、中村さんのものはそこにまたいろんな要素が加わって偏差値が構成されていると。だから、いろんな要素が入って偏差値が構成される前の、前に話し合った進捗率とかB/Cだけで出してみるとどんな感じかというのを参考に見ていただきたいんですが、まずここで進捗率ベースは50、30、20、10と取りました。一番最後のページに、これは夏に出しましたけれども、こういう棒グラフが一番最後のページにありますが、この棒グラフに即して進捗率ベースでまず表をつくってあります。
 それから、前に中村先生がお出しになったB/Cについて、B/Cが5以上と4以上の2つのケースについて、4と5とがちょうどこういうふうになっているので、この辺が4と5なんで、ここで1回切ってみたら見えやすいなということでやりました。
 ちょっとめくっていただきますとこういうふうになりますが、進捗率70%以上、50%以上、30%以上、20%以上、10%以上というふうに路線別に順番が出ます。
 次のページで見ていただくと、50以上だけ書いてあるものです。50以上だとこれだけになってしまいますよということです。
 30以上、事業費が出ているんですけれども、50以上だと1兆5,000 億円です。30以上のところは、2兆6,000 億円です。
 次ページ、今度は、20以上、3兆円です。
 次ページ、10以上、これが5兆8,000 億円です。
 次ページ、B/C別が出ます。B/C6以上だと4兆円、B/C5以上だと4兆2,000億円 、B/C4以上だと4兆3,000 億円、B/C3以上だと8兆1,000 億円。
 次ページ、B/C5以上は4兆2,000 億円です。
 次ページ、B/C4以上は4兆3,000 億円ということで、全部路線別に順番も出てしまいます。これだと、事態が深刻になるので、そこで多分な中村さんは、こういうことがあるのではないかと考えて、外部効果とかいろんな要素を入れて偏差値をおつくりなんだと思いますけれども。

○中村委員 それもあるんですが、一方では知事さん始め、いろんな方が言われるようなたぐいの話は、3のところの外部効果で猪瀬さんが言われるように入れています。
 それから、どっちかというと川本さん辺りの御意見の強い、採算性というところは、2のところで入れています。
 1のところは、今、猪瀬さんが言われたことを両方ともこの中に入れているわけです。猪瀬さんにはもちろん理解していただいているんですが、残事業が100 %のときはB/Cそのものなんです。だから、残事業が半分のときは、これで言うとB/Cの倍に数字が上がってくるということで、両方ひっくるめて示しているということです。

○田中委員長代理 (3)のその他外部効果というところはよく問われるんですけれども、昨日も一日委員会で出ていました。医療施設までがどうのこうのと。そこら辺はこれも客観的に計算されているというふうに見ていいんですね。

○中村委員 はい、ここのところが下手すると主観的というか恣意的になったりするので、それでは問題が多いというので、私の資料6の別添の参考資料というところに書いていますが、これをすべてこういう数字でもって表現することにしたというわけで、これは例えば冬に並行道路がだめになるからというのは、年間その並行道路が何時間止まるかというのを指標にするとか、ともかくすべてにわたってそういう指標を使って、数字でもって議論しております。

○松田委員 先生のこれで出した結果と、今までの建設に使っていたB/C、今までもやっていましたね。猪瀬さんのものは今までのものでしょう。あれとはどのぐらい違うんですか、どのぐらいというのがいいのか、ほとんど同じだと考えていいのか、それともかなりばら付きが出てくるのか。

○中村委員 今までのに比べると、まず採算性という観点が非常に強く入っております。この真ん中の2というのがそれです。今までのはB/Cですから、社会的な効果であって、私企業的な評価は全く入っていません。
 もう一つ、3というのが外部効果で、医者に間に合ったというたぐいのもので、これは話としてはこれまでのものでも書いていますけれども、こういうふうに数字としてはなかなか載せにくいので入ってない。だから、それも入れているということで、今までのよりいろんな意味で広げてはいます。
 ただ、さっき大宅さんおっしゃったとおりで、どれに重点を置くのかというのはその人のいろんな立場によって主観的な判断があるわけで、これはそれぞれに重みを付けて考えなければいけない。ここではすべて1というふうにしております。

○今井委員長 この進捗率がほとんど進んでないけれども、非常に必要性があるというのを、昨日どこかの市長かだれかが言っていましたね。ああいったのは、ここではどういう評価になるんですか。

○中村委員 そういうところは、この1.のところももちろん高いところでしょうし、特に3.のところなんかは非常に高いところなんでしょうね。

○今井委員長 1のところは残事業がものすごく大きいでしょう。だから、進捗がゼロだと。

○中村委員 だけど、大変大事なものはもともとB/Cは大きいはずですから、残事業が100 %であって要するに何も手を付けてないところでも、B/Cは大きいということかと思います。

○今井委員長 猪瀬さんのは、採算性というのはB/Cで入っているんですか。

○猪瀬委員 これはB/Cで入れていますけれども、あと進捗率は工事中以上ということです。進捗率が高いということも、一種の採算性ですから、つまりゼロから始めるよりはでき上がりかけているのを早くおしまいにしてしまえば、供用されてお金が入ってくるわけですから、だから進捗率も一種の採算性になりますね。
 それとB/Cは、採算性が基本にありますね。B/Cイコール採算性ではないけれども、採算性を基本にしているということです。

○田中委員長代理 猪瀬さんのペーパーで、私も投資可能額というものについては、猪瀬さんが始めに◇で書いておられるのはもっともなことだと思っております。
 問題は、後の議論になるなら後でしてもいいんですが、特に真ん中辺りからの分「必要なのは外見ではなく中身の議論」、そうだと思います。ところで、閣議決定の読み方にまたなってくるかもしれませんけれども、優先順位を決定するために必要な基準づくりをすると閣議決定に書かれていますが、私たちが基準をつくったときに新しい会社との関係は一体どうなるのか。基準は恐らく政府がつくることになるでしょうが、さっきも少し言及されたけれども、それをこういう基準だから新しい会社にこれでやれという話になる話なのか、あるいはその最大投資可能額というのは、計算してみたという意味はわかりますけれども、それを新しい会社との関係ではどうするのという問題。
 何を言いたいかと言えば、こうやって計算して最大の投資可能額が出てきますと、最大ですから何もそれを守らなければいかぬとかという話ではないんですけれども、これを計算して何するんですかという話です。事務局で計算の趣旨、つまりこれだけ投資が可能ですよということは、何の目的のために計算されたんですか。

○今井委員長 料金収入から。


○田中委員長代理 これは事務局に。

○柴田次長 採算性の確保をうちの委員会で考えてくれと言われておりまして、その中で一番大きなものが今後どれだけ道路をつくっていくのかということだと思います。これまでの国交省道路局の現状の推計では、平成14年度以降9,342km 、20.6兆円が現行の料金収入で50年償還でできますということでございました。そもそもこの委員会が始まるきっかけの1つとしては、そこまでやると道路公団について将来返せなくなるんではないかと、そこについてはやはりメスを入れるべきではないかというのが、1つのきっかけだったと考えております。
 閣議決定に基づき、またこの委員会の趣旨に基づきまして、計量的にまず交通量推計を見直しました。今回、委員会の適切な御指導もあり、これまで道路局が推計していた交通量は今回、相当下がりました。それに基づいて、50年償還、24円60銭の料金を前提にどこまで投資できるのか計算したものが今回提出した投資可能額であり、その結果をみると20.6兆円は無理であり、12兆〜15兆円ぐらいの幅で出てきたということでございます。

○田中委員長代理 可能性を見当をつけてみたということですね。これは全体の我々の基本的なものにも当然関係してくると思います。ありがとうございました。

○松田委員 ただ、これ最大投資可能額と言うけれども、ものすごく幅があるんですね。猪瀬さんのものまで入れると、15兆〜7.5 兆まで半分くらいになってしまう。
 要するに、1つの目途としても、もうちょっと収斂しないと目途にならないんです。1つの計算で、20兆というものに対してどうなのかということはわかるけれども、幅が7.5 〜 15 兆というのは、目標値にもならないし、何もならない、一応の目安にすぎないんですね。

○川本委員 猪瀬さんおっしゃるように投資可能額という考え方自体にはとても違和感を覚えます。事務局がつくってくださった資料5の意味合いとして、一番大きいことは交通量推計をきちんとやり直すと、15兆が7.5 兆円になってしまうというところだというふうに私は理解します。

○中村委員 きちっと見直したらこれになるということではないですよ。

○猪瀬委員 大事なことは、これは50年めいっぱい現行料金をとり続けたらの話なんです。40年になったらもっと数字が小さくなるということです。
 それともう一つは、料金値下げにこの分を回したら、この数字はまた小さくなると、つまりいろんな考え方はあるということで、これはあくまでも全部つくるということを前提にした場合ということなんで、考え方としては本来30年で、私が建設ゼロの場合30年で返せますよという提案をしたら、結局あとで当局、官邸側と国交省がいろいろやったら、50年だったらあと20年分追加すればつくれますよという話になったわけです。そのとき20.6兆という数字が出たわけです。そこを基準にしていますから、20.6という前提がそもそもあるんだということで、その前提は疑がってはいるけれども、とりあえずその前提があって、それで20年をどういうふうに使うかという話です。だから、返済を終えた30年後の20年の使い道で、全部つくった場合はこれだけできますよと、それを値下げに回したり、時間の短縮に回すことも論理的には可能ですよということを言っておかないとと思って。

○大宅委員 これ見たときに思ったんですけれども、法律とか規則とかの上限ということなんですけれども、例えば門限12時としますね、本来なら8時に帰ってみんなと一緒に御飯を食べるのがいいんだけれども、門限12時というと遊びたい人は12時までに帰ってくればいいのねとなるわけです。これが50年を上限としてというのは、なるべくたくさんつくりたいという人にとっては50年なわけです。なくべく少なくていいんではないかという立場に立っている人にとってはそうではないんですね、猪瀬さんがおっしゃったように。そうすると、これが最大投資可能額と出ると、つくりたい側からしたらやったぜ15兆までいけるぜというふうになって動き出すのは怖いという気がします。鉛筆なめれば15兆までオーケーねと、そうではありませんか。

○中村委員 今の24.6円、あの料金をずっと取って、40兆の債務を増やさずに着実に50年以内に返還するとしたときは、ここまでお金は使えますよということを言っているので、お金を使うのが嫌だと言うなら使わなければいいわけです。だからこそ最大と言っているわけです。それから、川本さんが言われた7.5 兆というのがきっちりやったらと言われましたけれども、これはきっちりやったと言うよりも、猪瀬さんの考えに従えばということで、きっちりやったというのは別に猪瀬さんの考えだけとは限らない。私がきっちりやったと言うと、もうちょっと左に行きます。

○猪瀬委員 ただ、RateMax 95%がRateMax 88%になったことは、それは大きな間違いだったということはありますね。

○田中委員長代理 これは施行命令の出ているものを全部やるということではなくて、こういう前提を置いて計算するとここまでしか投資できないということですね。

○今井委員長 川本さん、どうぞ。

○川本委員 前提条件に恣意性があるかどうかではなく、前提条件を変えたらということですね、ということを申し上げたかったんです。

○中村委員 交通量の方をどう見るかによって違ってくるわけです。

○川本委員 ただ、ケース1というところまではRateMAXによって判明しているのではないんですか。

○中村委員 そうです。それはいいです。だから、7.5 兆がちょっと離れているでしょう。これがきっちりやったから7.5 と出ているわけではなくて、猪瀬さんの考えというか、私に言わせれば少々偏見的な予見を持ってすればこれが出るという話です。

○川本委員 でも、今のお話を前提にすると、14.4兆と7.5 兆の間のレンジにあるということですね。

○中村委員 その辺はちょっと判らない。

○森田参事官 資料5の説明だけさせてください。国交省が出した数字の表を見ていただきたいんですが、高位ケース、中位ケース、低位ケースとあって、その下に乗用車、貨物車ということで、猪瀬委員提案ケースのうち免許保有率を修正ケースにしたケースというのがあります。ここまでは一応国交省が出した数字です。これはこの資料5で言うと、高位、中位、低位と、ケース1が国交省が出した走行台キロをベースにやっています。ケース2は、国交省の数字ではなくて、過去に免許保有率も完全に固定にしたらどうかという議論があったので、そのことを思い起こして仮にやったらどういう走行台キロになるかということを事務局でやったものでありまして、今のちゃんとやったらケース2までレンジが広がるということについては、ケース2は明らかに性格が異なります。

○猪瀬委員 私が現況値固定を主張したんです。だから7.5 が出てくるわけです。

○松田委員 でも、想定の前提の置き方で、どんなにまじめにやってもこれぐらい差があるいうことは事実なんでしょう。

○中村委員 そうですね。だから長い期間のときには、それなりに途中途中でチェックしていくシステムを組み込まなければいけないということを意味しているわけです。この金利だって、いろいろ思っているとおりにになるかどうか全くわからない。

○松田委員 だから、私はさっき大宅さんが言ったように、絶対15兆はつくらなければいけないとか、絶対11兆はつくらなければいけないとか、そういうふうに読むことは間違いだということは、そう思いますね。

○猪瀬委員 だから、95%でやっていたらどんな数字が出たかというのは、大変なことなんです。とりあえず、この数字は目安だけれども、この目安はあくまでも投資可能額で考えるんではなくて、先ほど私が提案したような中身で考えていくべきであるということは、これはあくまでも参考資料ですからね。

○田中委員長代理 森田さんに確認なんだけれども、再三しつこいようだけれども、これは全部やるとしてこれだけかかるということではなくて、こういう前提、収入だとか、金利だとか、投資パターン、管理費、償還期間50年以内に償還するという前提を置いた場合に、例えば高位の場合だと15兆円分ができるという意味ですね。つまり9,342 全部の話ではなくて、この金額分は可能であると、閣議決定による条件で読めると。

○今井委員長 私の解釈をさせてもらいたいんですけれども、やはり総理大臣が長の国幹審で9,342 キロで20兆というのが出ているんです。これを放っておくと実施されてしまうわけです。そうすると、50年で多分返せないということになるんでしょう。ですから、この閣議決定があって、20兆という事業コストを規格の見直しとか競争の導入によって引き下げてくれというのがまず第一。
 その次は、現行料金を前提とすれば50年かかるんだけれども、コストの引き下げをやって、そして償還期間の短縮を目指してくれということには、やはり新しく道路をつくるんではなくて、命令の数字が前提にあると思うんです。だからこそ、この間の中間でも規格の見直しとか凍結を含む全面実施を見直してくれということを言ったんで、今あるところから何十%下げられるかという使命は一つ与えられていると思うんです。
 だから、幾らつくれるかつくれないかということではなくて、今あるところからどこまで切れるかというものの考え方、それが1つと。
 もう一つは、今度民営化して新しい機関は採算を重視しなければいけないですから、その機関がつくれるものと、そしてつくれないものは国、今の直轄方式による毎年の予算編成でやるというふうになっているわけなんで、その辺のことを既にあるということを前提にして、それをどれだけ我々の委員会で努力して下げていくかという視点がひとつ重要だと思うんです。
 そうすると、どんなに頑張ったって最大限これしかできませんよという計算は、やはりやっておくのは非常に意味があると。それをやっておかなかったらこの使命に応えることができないという意味に私は理解しております。

○中村委員 おっしゃるとおりで、例えばこの中位の13.2兆というものの読み方というのは、13.2兆よりたくさんのものをやったら50年で着実に返すことはできませんよということを言っているわけです。

○今井委員長 だから、この数字をゼロからこんなにつくるのかではなくて、今まで20兆というものが国の一つの方針として決まっているのを、いろいろ規格の見直しとか交通量の直近の道路需要とかを考えながら、どこまで減らしていくか。そういう見方からすると、ここまでは減らせますよということを言っているというふうに理解していいんではないでしょうか。

○田中委員長代理 私はむしろ逆に読んで、こういう50年以内で償還するという条件だと、20.6兆円はとても無理なんで、15.0兆円とか、あるいは猪瀬さんの1ケースで言えば11.4兆円ぐらいまでしかできませんと。

○中村委員 だから、超えてはいけないですよと。だから、これまで減らさざるを得ないですよといっている。

○今井委員長 だから、私はとても20.6兆というのはとてもできないから、ここまでしかできませんよということを言っている。ここが非常に大事なポイントだと思います。

○中村委員 はい。

○猪瀬委員 中村さんの資料6ですけれども、順番に偏差値からだんだん積み上げていって、どこまでいくかというのは、お金の都合で15兆で終わったり、10兆で終わったりする、14兆までいくとは限らないという話ですね。そのために優先順位を付けているわけで、だからこの偏差値をどこで切るかという問題もあるわけです。ここで偏差値49.8で切ってしまったら、これ以下はもうつくれないと。だけどいつかまたつくるチャンスはあるかもしれないということで、とりあえずこういう偏差値をどこかで切るしかないんでしょうね。

○松田委員 これは、今は問題があるから実名が出ていませんけれども、ずらっと    今の2,500 キロを並べて、この計算でやればこういうことですよと、どこで切りますか、どれが納得性がありますかというのを投げかけるというのはやった方がいいんではないですか。

○中村委員 だけど、それはここの場ではないですよ。

○松田委員 ここの場ではなくても、資料としてせっかくつくったら、今までのと違って、こういうふうに新しい方式でやったんだから、これでやれば順番がこうなって、一体落第生でもつくるのと、大宅さんは委員だから国幹審というのにどうなんですかとやったらいいじゃないですか。

○大宅委員 もう辞めました。一回も出なかった。

○松田委員 でも、そういう使い方はあるんじゃないですか。これからの問題もあるから、全体の考え方で。

○中村委員 松田さんのおっしゃったのは、一番下の▽▽のところは採算性がマイナス20なんてどうしようもない、こういうのはもう有料道路にはなじみませんよと、だからどうしてもほかの効果が高いなら直轄でやりなさいということを言っているわけです。

○松田委員 だから、逆にこういうものについては、例えば地方の負担率を30%に上げるとか、いろんなことを考えるデータにはなるんだと思うんです。

○中村委員 ただ、それぞれの地方にはみんなプライバシーがあるわけですから、学生の成績にみんなプライバシーがあるのと同じですから、やはりここで個別に議論する話ではないですね。

○松田委員 ここで議論する話ではないけれども。

○猪瀬委員 こっちは、これにげたを履いているわけです。そのげたの部分は見せないということなんですね。でないとこれは死刑宣告のようになってしまいますから。

○田中委員長代理 中村先生に2つほど質問なんですが、この資料6は非常に高く評価するんですけれども、今までこういうことはやってこられなかったということですか。例えば、日本道路公団が中村先生の計算方式で仕事をしてくれていれば、うまくいっていたのではないでしょうか。

○中村委員 多分私はやっていないだろうと思います。B/Cのところはもちろんやっているんですけれども、片桐さんに教えてもらった方がいいと思いますけれども。

○田中委員長代理 こういうことは当然やられておると理解していいですか。かなり客観的に書いてありますから、やってないとすればどうして今までやってこなかったのか。

○今井委員長 今まで命令だったら。

○田中委員長代理 命令だから、逆にしやすいんです。上から順番にこういう考え方でやれと。新しい組織になると、後から議論になるかもしれませんけれども。自律的な会社になればいろいろ考え方がそこに出てくるわけなんですね。命令すれば別だけど。

○中村委員 ある政治的なプレッシャーとか、あるインタレストグループからの要求に対して抵抗するのに、これは大変強い武器であると思っています。

○田中委員長代理 そこで、それが今まではどうだったかというのが1点、それはわかりました。
 もう一点は、これは松田さんが言いかけられましたけれども、こういう客観的な数字なんですね。さっきのその他外部効果まで1時間以内にちゃんと高度の医療を受けられるところに行くんだと、そういう計算でやっていますから、こういうことこそ情報公開をすれば、つまらない政治力も働かなくなると思うんですけれども、そこら辺は。

○中村委員 出せばいいと思います。一番透明性が高い。ただ、こういうものは人によっては、冷たい、極めてテクノクラート的な指標であり、これでみんなを決めるなんてという批判は必ず出てきますけれども、これやむを得ないと思います。

○田中委員長代理 さっき学生の成績と同一視されましたけれども、ちょっと違うんではないかと思います。学生の成績はまさにプライバシーです。しかしながらこれは各路線をつくるに当たって、情報公開してもいささかも問題は起きない。政治的には起こるかもしれませんけれども。公開すると政治的に働いていることがよくわかっていいではないですか。

○中村委員 だから、これから先の事業化に向けてこういうものを出していった方がいいということは、この委員会として提言したらいいと思います。

○松田委員 これは委員会として提言してもいいことだと思います。そして、この偏差値40%なんていう裏口入学したようなものは、今からでも落とすということをはっきり提言したらいいんではないかと思います。

○中村委員 これはあくまでも偏差値でして、偏差値というのは中の候補の間の相対的な話だから、絶対値ではないのでその辺は注意しないといけないと思います。

○松田委員 もちろんそうです。

○今井委員長 どうぞ。

○猪瀬委員 採算性の問題というのは、中村先生御存じのようにB/Cイコールではないですね。だから、その採算性というのは、これから少しデータ的に知りたいなと思うのは、例えば外環道でも三郷から松戸までの将来の収入予測をどのぐらいにしているのか、コストは2,000 億円かかっていると、では収入がのぐらいなのと。これは新規建設路線の収入がはっきりわからないのでは、採算性というのが本当にわからないから、そこはある程度出してもらわないとだめですね。せっかく交通需要推計を修正したわけですから、細かい路線別、区間別の収支予測の数字がもう出てくるんです。そうであれば、それを事務局に提示してもらいたいと、そうしないと採算性というのは議論しにくいんですね。料金収入が見えてこないですから、それはよろしいですね。要求として申し上げておきますけれども。

○中村委員 それはどうですかね、例えば猪瀬さんだけが見せもらうというのはいいんですかね。少なくとも、公表できるような話ではないでしょう。

○柴田次長 個別路線に関わる、国交省作業中で近似値の計算を出していますね。その基データですので、それ自身どこまで確定しているのが出せるのかという問題はあろうかと思います。

○中村委員 みんなナーバスでしょうから、特に地元なんかは。

○猪瀬委員 最大投資力と書いているんだから、それはある程度各新規路線の収入がある程度わからないと。

○今井委員長 今の交通量の推計は、先ほど、これは近似値計算ということでやったので、必ずしもこれが最終ではありませんし、さっき決めたように新しく国土交通省に出してもらうということになっていますから、それが出てきたら数字が少し違ってくるという理解でよろしいですね。

○中村委員 はい。

○今井委員長 とりあえず私どもとしては、大体今の20兆円というものがどういうふうに落とせるのかという目安としてこれを出してもらったということでありまして、今日のところはこれ以上これが正しいとか、正しくないとか詰めても結論は出ないと思いますので、この問題はいずれ詰めるんですけれども、今日のところはこれで終わりにしてよろしいでしょうか。

○猪瀬委員 これについてまだ少し、でも先ほどのデータは新規路線の採算性は見えないと話がしにくいなという気がします。

○田中委員長代理 回収してもいいし、我々の委員会は個別の路線をどうのこうのという立場にあるわけではないんだけれども、基準を考える場合には、どうしてもある程度具体性がないと考えられないということもありますね。だから、回収されてもいいし、事務局の責任でできるならばお願いしたいと思います。

○今井委員長 外へ出ると政治的にハチの巣をつついたようになるわけでして、猪瀬さんはそれがないと検討できないと言うんだけれども、それはわかるんですけれども、だけどこの委員会の仕事が非常にやりにくくなる要素が出てくる心配を持っているものですから。

○中村委員 私はここでの仕事というのは、こういうふうな方法論的なものを提示して、こういう方法でやった方がいいということを提言するにとどめた方がいいと思います。あとは交通量が出ると、猪瀬さん自分で計算できるではないですか。

○猪瀬委員 民営化会社がどのぐらい建設できるのかというイメージが浮かばないと困るなとは思っているんです。

○田中委員長代理 提案ですけれども、我々ももっと議論しなければいけないことがいっぱいあるわけだし、もうそろそろ11月も上旬ですから、大事な話から議論した方がいいと思います。

○今井委員長 それでは、休憩取らないで続けてよろしいでしょうか。
 私は、あと今日事務局から資料として出ておりますが、残っている問題を少しでも議論したいと思って、例えば資料1と2、これはまだやっていないわけでしてやっていかないといけないんですが、これを検討するに当たって、各委員から恐らくこれに関連した資料が出ていると思いますので、田中委員から。

○大宅委員 済ません。私、今日早引きしなければいけないので、1年前から決まっていた仕事で出なければいけないので、その件に関して私のあれだけ遺言していっていいですか。
 基本的に、早く借金が返せて、介入が防げて、民営のインセンティブが働くという形にしたい、それは多分皆さん同じだろうと思うんですが、資産を持つか持たないか、つまり独占使用権でもって、それが投資家の投資意欲が湧くというのであれば、私は保有機構でOKです。8年の差だけということであれば、保有機構でOKです。
 ただ、世の中、ちまたでさんざん言われているように、上下分離だとほとんどだめみたいな言われ方をされるのが、どっちも腑に落ちていないので、それは多分いろんな介入の恐れがあると、田中さんも長年行政の中にいらして、もう歯止めなんていうのはGかないんだと言われるちょっとなというのがあるんで、そこがどっちにしろ私は説得されればそれでいいんですが。
 ただ、最後のところで保有機構から矢印で戻ってくる。これだけは絶対にノーだと思っています。それだけどうぞ言い置かせてください。申し訳ありません。

○田中委員長代理 大宅さんがおられなければ、集約は次回の冒頭にでもしてもらって。

○今井委員長 それだからと言って、これの議論をやめるわけにいきませんから、今日は詰めるだけ詰めましょう。

○田中委員長代理 わかりました。
 それでは、私のペーパーから御説明します。今日は、実はほかペーパーを説明しようと思っていたんですけれども、中村先生が以前○×を付けられて、また何も意見がないんですかと催促までされたものですから、それについて意見を今日は申し上げて、あとは基本的なことにも関わってきますので、後で議論したいと思います。
 まず、中村委員資料、これは10月29日に提出されたものですけれども、これに対する意見として、まず委員会での議論になかった選択肢が実はいっぱい書いてあるわけです。例えば。

○今井委員長 ちょっと済みません。大宅委員お帰りになる前にごらんいただけないでしょうか。分割の問題について、1件1件大体整理して、これが最終とは言いませんけれども、大体まとまった意見をその都度こういうふうにしていきたいと思っているんですが、ちょっとごらんいただけませんでしょうか。
 ちょっと読んでください。

○柴田次長 地域分割についての意見集約(案)でございます。
 1.首都高速道路公団、阪神高速道路公団は、現行ネットワークをベースとして、それぞれ新組織のあり方を検討する。
 2.日本道路公団は数組織に分割する。
 3.本州四国連絡橋公団は、上記2.のいずれかの分割後の新組織と統合する。
 4.上記2.の分割に際しては、キャッシュフローや収支率等が各組織でできるだけ同様となるように検討する。
 5.将来、親組織が道路資産を取得する場合、その取得額については、資産価額の再評価を行う。
 以上でございます。


○大宅委員 このできるだけ同様というのがちょっと違うかな、余り極端に下がらないぐらいの方が、そこに同じようにしなければいけないというと、無理やり変なことをやることはよくないんではないかという気がします。

○今井委員長 では、できるだけ同様という表現を変えてください。
 今日これを決めたから、後で変更なしということは言いませんから。

○猪瀬委員 ただ、首都高・阪高と、主に日本道路公団の方ですね。だから、これはぴったりにはならないことはたしかですね。規模がとか、キャッシュフローも規模ではありますね。

○今井委員長 規模が妥当かもしれませんね。

○田中委員長代理 キャッシュフローや収支率等が。

○松田委員 特に収支率ですね。

○今井委員長 ここで言う収支率というのは、金利が入らない収支率ですからね。

○松田委員 大体いいんではないですか。

○川本委員 キャッシュフローや収支率等とあえて書く理由があるのかなと思ったのですけれども。

○今井委員長 キャッシュフローや収支率って、どういうふうに使い分けているのかよくわからないんですけれども。

○川本委員 収支率だけなら普通の言い方なのかなとも思うし、あえてここでキャッシュフローを出す意味合いというのは強く求められるんでしょうか。

○田中委員長代理 収支率とだけ言った場合、お役所の収入と支出だけ言われたんではかなわないですね。企業会計上のね、どう表現するんですかね。

○松田委員 キャッシュフローを使うんだけれども、キャッシュフローの金額は大きく違いますね。だから、キャッシュフローや収支率等ができるだけ同様というんでちょっとまずいんで、率が。

○今井委員長 率がね。
 では、キャッシュフローを消しますか。

○猪瀬委員 いや、キャッシュフローは大事です。

○今井委員長 キャッシュフローだけだと、大きさになってしまうんです。

○松田委員 だから、キャッシュフローをベースにしてとか、要するに判断の一つの大きな要素だから。

○猪瀬委員 キャッシュフローをベースにしてだからね。

○松田委員 そういう方がいいんではないですか。

○田中委員長代理 それでは、川本さん、困りますか。

○松田委員 困らないでしょう。

○猪瀬委員 キャッシュフローではいけないんですか、分割に際してはキャッシュフローをベースに負担する債務を割り当てるじゃいけないんですか。

○今井委員長 債務を割り当てないでしょう。

○猪瀬委員 返済する債務を負担力に応じて再配分するんでしょ。

○今井委員長 ベースに検討するならいいんですけれども。

○松田委員 ベースに検討し、収支率等がと言ったらいいんじゃないですか。

○今井委員長 ベースに検討し、収支率等が各組織で極端な差が出ないように検討する。

○松田委員 それでどうですか。

○田中委員長代理 その方がいいですね。

○今井委員長 どうでもいいですけれども、これは最終的な答申のときはもちろんもっと文章を推敲すればいいんですけれども、考え方を大体そろえるという意味でよろしいですか。

○田中委員長代理 キャッシュフローを基本とし、収支率等がとしたらいかがですか。

○猪瀬委員 1番目の現行ネットワークをベースは間違いないんだけれども、少しふくらみがある部分は生かされているんですか。外環はともかく、少しふくらむ部分というのは全然考慮されてないんですか。

○今井委員長 ベースとしてというのが、ベースとして何かを付け加えることもあるという表現に取れないですね。
 ベースにしてはベースにしてだと思うんですけれども、そこから思い切って全然変えてしまうということではないと思うんでけれども。

○松田委員 だから、現在の組織に範囲に限らずに検討するとか何とかという言い方ではないんですか。

○坂野事務局長 委員長は、核とおっしゃったんですか。今を核としてと、核なら外がいっぱいあるということになるわけですけれども。

○猪瀬委員 ネットワークを核としてだね。

○今井委員長 要するに、みんなの考え方ができるだけ的確に表されているようにして、最終答申のときは当然書き換えますから、書き換えるというかもっと推敲しないといけないと思います。

○松田委員 だから、事務局で少し表現を考えてくれればいいです。今のままがっちりとただ単に民営化するということではなくて、場合によってふくらますこともあるんだということを入れて。

○今井委員長 では、大体そういうようなことにして、田中さん、失礼いたしました。

○田中委員長代理 では、修文はもう一回してくれるんですね。
 中村先生のペーパーに対する意見なんですけれども、選択肢を我々は余り議論もしてないし、議論する必要もないということでしなかったんですけれども、それがいっぱい書いてあるものだから、そのために少しわかりにくくなっていると。

○中村委員 それはおっしゃるとおりで、理屈の上で可能なものをすべて並べただけです。

○田中委員長代理 要約してみると、参考の方も入れて選択肢を絞れば以下の6つしかなくて、その他の選択肢は要らないと。
 保有・債務返済方式について言いますと、
 (1)、機構から資金支出せず、会社が独自に資金調達して建設するというのはあり得ます。元の文の(1)−3です。
 (2)、機構から資金支出せず、会社と直轄事業が協力し建設。これは中村先生の表現をそのまま使っております。これは(1)−4に当たるものです。
 (3)、機構から資金支出し、会社が建設する。
 (4)、機構から資金支出し、会社と直轄事業が協力し建設する。これもあるでしょうということで、これは私が(2)−新で入れました。
 それから、清算機構方式、中村ペーパーの「参考」でお書きいただいたと思うんですけれども、
 (1)、機構から資金支出せず、会社が独自に資金調達して建設する。これは上の(1)と同じになります。
 (2)、機構から資金支出せず、会社と直轄事業が協力し建設する。削った理由等は省略します。 こういうふうに6つに整理できるんではないかと。
 そこで、これは私の誤解があれば2ページのところはお許しいただきたいんですけれども、中村先生の資料の中に言う支出というのは、補助金のことなのか貸付のことか明確にされた上でいろいろ教えていただきたいということで、まず補助金だとすると補助金に置き換わる借金が要るわけですから、その返済の目途は一体どういうことになるのか。
 また、国費と地方費の支出はなしとしてありますけれども、そのありようによって○としてあるけれども、それはおかしいんではないかと、これは想像に想像を重ねたものです。
 2)で、もし貸付であれば、以下の項目の説明をしていただきたい。
 1つは、早期整備が可能な理由。今日の最大投資可能額にも関係してきますが、資金支出した場合の方が、高速ネットワークの早期整備が可能となっておるのはなぜでしょうか。新線の収益力が変わらない以上、新会社の主体的な意思決定の下では、会社を今の公団のような政府の言うとおりになるものではなくて、主体性を持つ会社をイメージしますと、機構から資金支出する、しないにかかわらず、借り受けられる限度額は変わらないのではないかというふうに思います。
 (2)の方ですけれども、国・地方費の支出が少なくなる理由なんですが、同様に国・地方費の支出が少なくなるとなっているのはなぜかと、借り受けられる限度額が一定である以上、残余を国費・地方費で補わなければ事業実施できない状況は変わらないんではないかと。
 なお、ほかのことも同じなんで、透明性、効率化のインセンティブも同様の指摘が可能でありますが、省略いたします。
 最後のページでありますけれども、これはこれから議論していただくことになりますけれども、機構から資金支出することには私は反対です。仮に機構からの資金支出が借金であり、建設を強要することにより、将来の負担の下で早期の整備を図り、必要な国費や地方費の支出を抑制するのであれば、現在公団方式と変わらないんではないか。強要しない場合でありますけれども、新線建設に関する会社の主体的な意思決定の下では、資金支出によるメリットではなく、むしろ機構による借金身代わりによる経営責任の所在が不明瞭だとか、早期返済インセンティブの欠如だとか、自主的な経営への介入の懸念などのデメリットが大きいのではないかというのが、これから基本的な議論の整理のときにも必要かもしれませんけれども、これは中村先生がたまたま代表して書いていただいていたので、それに対する意見として申し上げておきました。
 あとで利用していただければいいと思います。

○中村委員 時間があれなので、簡単に言わせていただきます。まず、田中委員、よく見ていただいてありがとうございました。これは私がいろんな方式で、本当にどれがいいのかというのを整理して、それで自分なりに評価してみようということで、私だけの評価では心もとないので見ていただきたいということを言ったわけです。
 1番のところ、私は十何通りに分けて書いていますが、これはほとんど無意味なものも入っています。理屈の上であり得るのを書いているだけで、これはもう田中さんおっしゃるとおりです。
 2番の方は、貸付というところで、早期整備が可能というのは、極めて乏しい財源から出していく国費に頼っていたのでは時間がかかると、それよりもこういうふうな料金を投入する方が当然早くなると。
 その次、国・地方費の支出はなし、これも今、言ったことでございます。
 3番は、どちらかと言う田中さんの主義の話を書いているので、私の主義は主義として、もうちょっと評価ということをしていただければと思います。特にインセンティブの問題というところにあえて○を付けています。会社がつくった方がより効率的なインセンティブが高くなるというのを○にしておりますが、そういったところは私はそういうふうに評価するわけで、これはまた別の評価であれば直していただければいいと思います。
 だけど、そのように変えても、なおかつ機構から資金支出をして会社が建設するというやり方が圧倒的に成績はいいというのが、私の成績表の結果です。
 これはまた少し田中先生にも試算していただきたいと思います。

○田中委員長代理 これはいずれ議論する、根本的な問題ですから。

○今井委員長 それでは、松田委員から資料が出ています。松田委員、お願いします。

○松田委員 それでは、私の「民営化スキーム(メモ−その3)」というのを開いてごらんいただきたいと思います。
 今まで図表とか、口頭でいろいろなことを申し上げてきましたが、これから主な論点、意見を合わせるに当たって、論点ごとに私の主張をもう一回明確にしておきたいと思います。
 なお、抜けてる面もありますから、それはまた御質問等があればそこで補足をさせていただこうと思います。
 まず、各社の収益調整を図り、長期債務の返済をできるだけ早期に実現するため、保有・債務返済機構、これは我々仮称と考えておりますが、設立をすると。
 その保有・債務返済機構の基本的な考え方は、機構が新会社の経営に介入し、新会社の経営責任の明確化や自主性を阻害することのないよう、業務等を厳格に法定する必要があると考えております。
 仕事の中身、業務であります。機構は、営利を目的とせず、法令で定める一定の使用料を徴収するとともに、債務の償還、借り換えを行う。このことに限定をしたいと思います。
 ○の2でございます、設備投資の決定についての判断は、経営の重要な要素であり、新会社の自主的判断と責任の下において行われるべきものであるので、高速道路等の維持更新工事及び改良工事については、関係する新会社が自ら行う。その場合、維持更新工事等により形成された資産は新会社に帰属する。
 なお、大規模な災害復旧の取り扱いについては、危険分散の必要性も含め別に検討の上決定するということであります。
 例えば、私どもの長野新幹線等についても、これは同じことをやっております。
 ○の3つ目、中間整理において検討することとされた、「機構から新会社への新規投資資金の一部の支出」については、機構による経営介入の排除、新会社の経営の自主性の確率などの観点から、機構の業務に加えないということであります。
 ここに書いてないので付け加えておきますが、新規の建設に対して、新会社は何も行わないのかというと、新会社がそこで内部留保、後で言いますように一定のリース料を払いますから、それ以外のものは会社の留保になります。会社の利益から新線建設の財源を出す、あるいは、会社が新規に資金調達をして、必要な道路の建設に投資することは当然あり得ると考えています。
 次のページをごらんください、「資産」、パーキングエリア等については新会社が承継し、機構は保有しない。
 営業損益で赤字が生じていることが明らかな路線にかかわる道路施設については、国等に譲渡し機構は保有しない。なお、譲渡の態様については当委員委において別に定めると。これ油坂とか赤字の3線ぐらいを頭に置いていると考えてください。これはもう連れていかないということであります。
 それから、新会社発足時に供用されている路線、または区間に関わる道路施設は、機構が承継すると。建設中の路線、または区間に係る道路施設については、新会社が残工事を実施するものを機構は承継し、その他は国等に譲渡するということを考えております。
 新会社発足後に新規に建設が開始された路線、または区間に係る道路施設について、機構は保有をしない。
 「債務」であります。機構が承継する資産に係る長期債務を承継する。建設仮勘定に係る長期債務についても、すべて機構が承継するということで、前に示しました6つの案のうちのその2というもので、今までの建仮はとりあえず全部借金が返済の部分に、つまり40兆の中に入れましょうということであります。
 貸付料については、機構が新会社から徴収する貸付料は、承継債務、無利子負債は除いた総額を下にして、およそ40年の元利均等償還をベースとして計算してはどうかというふうに思います。
 なぜかというと、50年ぎりぎりまで持っていくというのは、この閣議決定の趣旨とも違いますし、それから巨大な債務というものは必ず金利とリスクを伴いますから、私は少し早目に返すことを考えた方がいいと思っています。
 新会社各社が負担する貸付料の額は、収支見通しを見極めた上で、各社の収益性に著しい格差が生じないよう検討し、長期定額として設定するということは、先ほど申し上げましたように定額性、全体の分割した各会社の総合の量は一定の定額性として持つべきだと思っています。
 当然3年なり5年なり後に、輸送量等が変わるでありましょうから、その調整は機構が行うことになります。総額が変わることはありません。
 毎年の貸付料とは別に、新会社が経営の効率化等によって生じた余裕資金を機構の債務返済に充てることができるような仕組みを検討する必要がある。この場合、機構は臨時の受入額を会社別に管理し、買取り価格に反映させるものとすると。分割した会社によっては、利益が出てきて繰り上げ償還をしたいというところが出てくるかもしれない。そのときには、後で財産を分与するときのことを考えて、債務と資産を区分しておく必要がありますよということであります。
 最後でございます。「機構の解散」と書いてあります。経営基盤の確立等株式上場に向けた諸条件が整い次第、新会社は機構が保有する道路施設を買い取るものとし、その時点で機構は解散する。私の考えでは、資産の買い取りは10年以内を目途にこれを行う。
 その次には、買い取りの具体的条件等をあらかじめ法定しておいた方がいいと思います。例えば、買い取り手続の中に、新会社の申請によりその手続が開始されるとか、買い取りの価格であるとか、あるいは返済の条件であるとかを書いておいた方がいいんではないかと思います。
 このほかにもいろいろありますけれども、主なところ、今いろいろと意見をまとめなければいけないところについて私の考え方をここで文章ではっきりさせておきたいと思ったものであります。
 以上です。


○今井委員長 ありがとうございました。川本さん、何か御意見ございますか。

○川本委員 田中さん、スキームについての御意見は。

○田中委員長代理 この議論がどうなるかわかりませんけれども、ペーパーを出したのは同じようなことだけれども、中村先生に対する私の意見と松田さんの意見が出たんですから、この松田さんのをベースに議論を進めてもいいし、この中に当然私の議論も入っています。川本さん、何かお持ちなら、先に説明されればいいんじゃないですか。

○川本委員 スキームについてですが、メッセージ的には私は保有機構を設立することが、本当に民営会社をつくるためにはベストなチョイスだと思っていないんです。李下に冠を正さずと言いますか、一番恐れておりますのが、国の介入と新規建設に歯止めがかからないということでございます。そういう危険があるところに機構をつくってしまうと、この恐れを回避するのがなかなか難しいのではないかと思っております。
 今日お配りしております資料は、9月24日にお出ししたプランはどういうものであったかという説明です。そのときに私が申し上げたことと現在本質的に考えが変わっているわけではなく、やはり保有・債務返済機構の創設によって新たに巨大な権限を持ち得る特殊法人創設をすることと同等となってしまって、新規建設に歯止めのかからない危険性を排除できないと思います。民営化の本質的論点である新会社の効率化、インセンティブ、上場の現実的可能性を考えた場合には、新会社が資産を持つ債務返済会社/勘定スキームの方が自然な形態で高く評価されると思っています。
 債務返済スキームにおいて、委員会では税金の投入というのはしないことに決めておりますので、税金の直接的な投入がなくとも、上場益などを考慮した場合、保有・債務返済機構方式と同様のスピードで行う設計は可能なことをお示ししています。
 ただ、この場合は債務返済会社とか勘定に対して、国からの無利子融資を行うということが必要になります。ですので、債務返済会社の債務の金利分の国庫負担が発生してしまうということがあります。
 一方で新会社は、通常の企業と同等の法人税を支払うため、長期的には両者の額がほぼ均衡し、実質的なマイナスは生じません。この委員会では国民負担という言葉を非常に多義に使っているので、国民負担を道路財源からの支出とすれば国民負担にならないとか、そういう解釈もあるので一概には言えないのですが、国庫負担が発生することが前提のスキームになっております。ただ、こういうスキームを組めないことはない。私はやはり保有機構というのをつくるということは、危険なのではないかと思っています。
 国費の投入を行わなくても、無利子融資だけで同様なスキームが組めるということを数字を使いながら表わしているのが2ページ以下でございまして、2ページは前に出したものであります。3ページは簡単に説明をいたしますと、債務返済会社のスキームでは、新会社は債務を一定額債務返済会社に切り離して、国から債務返済会社/勘定への無利子融資とデット・エクイティ・スワップを活用しつつ返済を行う。同時に経営効率化とガバナンスの仕組みづくりを行って自立した経営体制を整え、10年後を目途に上場を目指すというプランが書けます。
 左の縦の矢印を見ていただきますと、まずバイパス型とか一有を国とか地方に売却してしまう。それから要望があれば建設仮勘定も国・地方に売却する。
 出資金の取り崩しをして、2005年に民営化する。
 債務返済会社に対し、勘定でもいいんですけれども、債務を分離します。
 返済会社/勘定の債務の返済をどんどんしていって、10年後を目途に上場していくというプランになります。
 4ページ目は、債務返済はどういうふうに行われるかということで、一番下にございますように利用者からの交通量の料金で79%〜92%が支払われ、これは計算に入れてないんですけれども、投資家からは債務の額を100 としたときに13%ぐらい、あとは国が払うということでスキームが組み立てられます。
 5ページは、キャッシュフロー的に考えたときの試算です。6ページ目は国庫負担と国庫収入を考えても、余り差異はないということがプラン的に言えます。
 私は保有機構というのはすごく怖いものになってしまうのではないかということをポイントとして常々思っておりました。ただ今、松田委員が発表されたものを拝見しましたから、松田委員のスキームのところに、例えば保有・債務返済機構は業務を厳格に法定するでありますとか、あるいは債務の償還、借り換えを行うことに限定する。それから、機構から一部の支出は行わないというポイントを書いておられます。
 もう一つ大きなポイントだなと思いますのは、3ページ目に機構の解散の年限を明示されておられて、10年以内に資産の買い取りを行うと書いておられます。また買い取りの具体的な条件なども定めるとしておられますので、これらの条件を本当にきっちりとやれれば、私が心配していることが防げるのかもしれないと思っております。
 以上です。

○今井委員長 これに関連して、田中委員、何か御発言ありますか。

○田中委員長代理 私が説明し出すと、ばかの一つ覚えみたいなことを言って、また松田さんに笑われるかもわからないけれども、私は今までのいろいろな改革の失敗をたくさん見てきております。そのときに、松田さん自身ここにお書きになっているように、機構のいろいろな業務の限定等をしておられますけれども、しかも松田さん自身政治の介入等々のリスクをとにかく避ける必要があるということを基本的におっしゃる。そういうことは全くそのとおりだと思うんですが、私も保有・債務返済機構の問題については、8月の6・7日の集中審議のときに、委員長と記者会見をさせていただきましたが、そのときの事務局等の御説明なり、私も無知な点もありましたけれども、上下一体の清算機構方式では固定資産税が4,000 億以上かかるということで、しかもそれが独立行政法人であれば、固定資産税が回避できるというふうなお話があって、そこで保有・債務返済機構、そのときは保有・債務返済機構という名称がまだはっきりしていませんでしたけれども、そういうこともあるのかなと思い、皆さんのここでの意見もそうだったからそう言ったのであります。
 しかも、22・23日の集中審議のときにわざわざ改革全体にわたるペーパーを出しまして、その中で保有機構を前提にそのときも書いておりますが、ただ留保条件も付けておりまして、固定資産税の在り方によっては、このスキームは変更あり得べしとそのとき言っていたはずであります。
 そういうことでありましたけれども、だんだん勉強していく間に、どうもこの保有機構の持つ危険性、1つはいずれ法律を改正、あるいは新しい法律をつくらないといけないんですけれども、私どもの意見に基づき法案にいろいろ書いても、法律をつくるのは国会でありますから、何か1条加えることによってぽんと基本が変えられる恐れがある。例えば料金の中から還流させるということについては、私も松田さんと同じように還流させることには反対でありますけれども、さっきの中村先生のペーパーでもそのことを明確に言っておりますが、たとえて言えばそのこと一つ取っても、非常に危険性があるということです。また、今の川本さんのペーパーにもありましたけれども、普通に考えた場合には、新しい組織が資産を持つ、主要な業務の基である道路資産を持つということは、通常の場合当然のことであります。そういうことから事務局の用意した各種スキームのパターン、ABCDEFGとあって、AとGとは削られたんですけれども、パターンのメリット、デメリット、それぞれ特徴が書いてありました。あの中で言えば私の案はEだったと思います。Eというのは、新しい会社、分割会社でもいいんですけれども、分割会社が持てるだけの負債を持って、残余の負債については清算機構、川本さんのペーパーだと債務返済機構に持たせて、機構に持たせた分は松田さんは40年賦とおっしゃっておりましたが、40年でも50年でもいいんですけれども、できるだけ短いに越したことはないですけれども、それは財務の状況とかどうとか、正確に出たときに判断すべき話ですけれども、それを50年賦なら50年賦で各会社が固定費として負担し、自分が背負った負債、これは5倍にするのか10倍にするのか、10倍ぐらいでいいと思いますが、その自分の負債はしっかり減らしていくに越したことはないわけですから減らしていくというスキームです。これについてこの保有機構との違いはどこがあるか。私のパターンで言っても、清算機構、あるいは債務返済機構と言ってもいいんですけれども、そこからも還流させることはできるんです。しかしそれは反対であると言っているわけです。
 だから、どこが基本的に違うかというと、詳細は省略しますけれども、私の案では法人税がかかるため8年ないし10年返済が遅れると。四十数年間で8年ないし10年違うということは、これはネグリジブルとは言いませんけれども、それは有意ではないというふうに理解しますし、それよりも何よりも、やはり資産を持って運営した方がとにかく会社としては主体性、いろんな意味でインセンティブが働くであろうという考えから、実はずっと申し上げてきたわけであります。ただ、その8年の違いが非常に重要なんだよというのは、松田委員や猪瀬委員のお話でありますが、そこのところは判断の問題であります。この保有機構にした場合の問題点は、要するに抽象的に言えば主体性の問題、本当に民営会社として自立するのにいいのかなということと、政治や行政の介入が何と言っても働きやすいというふうな懸念をどうも捨て切れなかったものですから、本日に至るまでいろいろ申し上げてきました。いつまでもそういう議論をしておるというふうに言われるかもわかりませんが、そういう心配があったものですから、私は主張し続けてきたわけです。
 その判断問題、最後まで私一人が保有機構に反対するということなら、それはそれでやむを得ませんけれども、もう一回皆さんの意見を聞いた上で、私も改めて判断をしたいと思います。
 ただ、今までのところそういう趣旨で、やや省略して申し上げましたけれども、保有・債務返済機構というスキームには問題ありと申し上げてきたということを改めて申し上げておきたいと思います。

○今井委員長 さっき大宅さんがお立ちになるときに、保有機構をつくるということはしようがないけれども、そこから資金の還流だけは絶対反対だと言って立たれましたね。松田さんの御意見も、川本さんの御意見も、そこから資金の還流は反対だという御意見なんですが、川本さんはまた別な御意見がありますけれども、そこのところは中村委員はそっちがベストだとおっしゃるわけでありますが、どうでしょうか。

○中村委員 私はそう思っています。機構から還流すると、それが無制限になるとか、不透明になるとかいう意見でそうおっしゃっているようですけれども、そういうふうなことを避けるためにも、さっき説明したような評価の仕方を提案しているわけです。だから、決して不透明にも、無制限にもならないと思っています。
 逆にそうしない方が、不透明になる、あるいは全く不必要なものがつくられたりするということで、国民的な損失はそっちの方が大きいと思っています。

○今井委員長 さっきの議論で、組織論で分割ということが1つありまして、分割するときにはできるだけキャッシュフローというか、収支率というか、そこをイーブンに考えていこうということは、その中で従来既に供用中のものと新しくつくるものとを一緒にして、1つの会社の中で、要するに償却済みの工場からの利益で新しく工場をつくるという考え方があるわけです。
 そういうことで、松田さんが言われたのは、機構からは出さないけれども、新しい組織の中にある程度の収入マイナス管理費以上のものを留保して、それでつくるという考え方でしょうか。

○松田委員 一言で言えばおっしゃるとおりで、結構だと思います。
 なぜかというと、定額で40兆という借金を返していくわけです。その定額自体は変動しないわけですから、これからの収入努力とか合理化努力とかいろんなことをやれば、内部留保はどんどん増えていくわけです。ですから、必要なものはその資金から出すことができますし、場合によってはそれを引き当てにして会社が資金調達をすることも十分にできるわけですから、したがって会社がそういう必要なものを出して、私はこれから色濃く何兆のものができるかというよりも、かなり必要なものはたくさんあるでしょうから、それは不採算なものも多いでしょうから、国なり県なりとその会社からも資金調達でもってつくっていくということをすれば、順番は先生がおっしゃったようなものできちっとつくればいいわけでして、これから必要な道路というのは着実に建設することができると思っているんです。
 ですから、今まで皆さんがおっしゃっているように、非常に強い機構からの還流に対する危機感、それを持っている以上それを使わないことで、是非御同意を願いたいと思います。

○田中委員長代理 今の御説明の限りで、ちょっと教えてください。委員長の質問もそうだったと思うんですが、リース料を新しい会社の方に若干留保するのか。一般管理費と修繕費を除いた分は基本的には全部返させるという考え方もありますけれども、若干建設費分を留保するというお考えなのか。もし留保するというお考えであれば、それは委員長がおっしゃるように通行料の中から、つまり保有機構から還流するのと同じ議論にならないかというのはいかがですか。

○松田委員 先ほど約四十年でと申し上げましたのは、40年で返すとすれば、それに合わせた定額を決めればいいわけです。もちろん総額40兆なのか、私がこの間申し上げたように、あと2〜3年今のとおりつくって四十何兆になるか知りませんけれども、それで返せるものをきちっとすれば、それ以外はすべて会社が使える利益になると。ファミリー企業の問題をやりましても、合理化をやりましても、あるいは40年ぐらいで返せるようになったら、そのあと10年間ありますから、それの引き当てということもありますけれども、いろんな形で資金調達は容易になります。
 したがって、事実上はこれから取る道路料金の一部の会社に残留する分、と同時に新しい資金調達の分と合せて必要な道路建設に回すことは十分にできると私どもは思っているんです。
 ですから、先生がしきりにそこから出さないという懸念はないと思っているんです。逆に何年間というんではなてく、民間会社がある限りつくれるわけですから、必要な道路が出てくればずっとできてくると思います。

○中村委員 松田さんがおっしゃるような方法で、国民的に本当に必要なものが着実に整備されていくことができるなら、私はこの絵の形には全くこだわりません。松田さんのやり方で結構です。

○今井委員長 まだ国との契約の問題を、新しい会社の形態が決まらないものですから、今まで一回も議論してないんですけれども、国とこの新しい会社というのはかなり詳細な契約を結ばないといけないと思うんです。そのときに、建設を強要されるというと問題ありますけれども、一定の額を留保する以上は必要な路線の建設の義務があるということまではのめるんでしょうか。

○松田委員 義務があるというふうに書き込むことができるかどうかというのは、それは難しいと思います。ですけれども、上場に至るまでは、かなりの時間がかかる、つまり40兆という巨額なものをある程度落としていかないといけないわけですから、私どものところでも、16年かかってやっと我が社がフリーになっただけで、ほかの会社はまだ全然国が持っているわけですから、そういう形で完全に国が株主であると、国だけが株主であるという状態が続くわけですから、したがって必要な道路に投入するというのは会社の定款にきちっと書き、その指導があれば、不必要なもの、全然だめなものは嫌だというでしょうけれども、それはだれでも同じなんで、必要なものについてはきちっと建設費を出していくことは可能だと思っています。

○田中委員長代理 今のお話はそれでわかりますけれども、さっき私が聞いたのは、要するに、40兆円、42〜43兆になるのか知りませんが、それを40年賦で割り付けていくと。ですから、それは毎年払えばいいわけで、その会社が努力して、猪瀬さんがいつもおっしゃるようにコスト削減したりして留保されたものは、今、委員長がおっしゃったように国としても道路をつくってもらいたいところはいっぱいあるわけですから、自ら建設できるものはし、至らない分は中村先生の6割はもうかるけれども、4割はマイナスになるという、賦課方式でやろう、直轄事業費を4割入れようというふうにして入れるという話の方が非常によくわかるんです。
 その言い方が、貸付料を若干甘く見て、それで建設のためにそれを留保するんだという話に受け取られると、それは還流するのと混同される議論になるんではないかと心配したものですから。そうではなくて割り付けた後は貸付料というよりは、もう固定的に返していく金であると、だからあとは会社の自主性に任せるという理解でいいでしょうか。

○松田委員 よろしいです。だから、田中さんのおっしゃっているものも。

○今井委員長 そこのところを、全く自主性に任せるというと、中村先生はノーだと思うんですけれども、どうなんでしょうか。

○中村委員 それは大変不安に思います。社会資本の整備を採算性だけ重視の民間会社でやったら、そんなものは会社の最適行動としてはやらないことがベストに決まっていますから。そこを義務づけというとしかられるかもしませんが、何がしかの担保するものはつくっておかないといけない。それがもしできるなら私はどこから出そうが構わないと思っています。

○今井委員長 そこのところの非常に大事なポイントは、道路料金が非常に高いんですけれども、これは借入金の返済と金利があるから高いんでありまして、これは今のままでいいというわけにはいかないと。したがって私は道路でもうけるんではないねといつも言っているわけですけれども、全然もうけないということはなくてもいいんですけれども、管理費程度のものにして、やはり道路以外の工夫で利益を出す会社なんだというふうには皆さん確認できないんでしょうか。そうしませんと、私は公物であるか私物であるかをこだわるつもりはございませんけれども、そういう神学論争をやるつもりはございませんけれども、しかし道路でどんどんもうける会社はつくってはいけないと思うんです。そこのところはいかがなんでしょうか。

○田中委員長代理 今の委員長のどんどんもうけるとか、もうける会社でないという限りにおいて私は賛成なんです。ただ、適正な利益を上げるという表現でないといけない。利益を上げないという会社ではよくない。

○今井委員長 だから、全く普通の民間会社とは違うと。

○田中委員長代理 公益事業ですから、その点はよろしいです。

○今井委員長 だから、私のベーシックな考え方は、コンセッション・アグリーメントが一番いいと思うんです。しかし、ではそれで上場してないかというと、上場していますし、利益も上げていますし、そういう会社であるべきだと。だから、完全な最後まで私物ではないという。

○松田委員 私物・公物論争は別にして、私物というのは日本語としてもよくないですね。プライバタイゼーションは私物化ではありませんから、私有化とか何かですけれども、要するに今まででもJRだけではなくて、NTTであろうと何であろうと、国が100 %の株を持っている、あるいはそれほど心配であれば最後に国が何%持つかということを法律で決めるのは、JTもNTTもそうですし、国鉄は国民に見放されたから全部お前が勝手にしろと言われたのもあるんですけれども、ただそうであれば、例えば特別に社員の給料にどんと積むとか、配当をほかの民間会社のように30%やるとか、そんなことはあり得ないわけです。その指導というのはある程度各官庁とも内閣府を通じてきちっと指導しているわけですから、ですからそこには留保が出てくる。それを今の国との契約でもいいんです。
 コンセッションというのは、言葉に一つフランスやイタリアの定義がありますから、国との契約と言った方がいいかもしれませんが、そういうものできちっと書き込めばいいわけでありまして、 御心配のようにやたらだぶだぶのお金を使って、給料を上げて配当を増やしてなんていうことは絶対あり得ないと思います。しかもそういうものをやっている企業は、今までの中では絶対ないわけですから。

○田中委員長代理 それは契約の問題ではなてく、非常に公共性の強い、公益性の高い事業です。だぶだぶともうけるような会社ではないと思います。であれば、当然そこに当初は会社法になるかもわかりませんし、業法をつくるかどっちかですけれども、その中できちんと法律で料金に対する必要な規制は、やはり政府が方法はとにかくとしてやるということは当然だと理解します。

○松田委員 委員長、もし御同意いただけるなら、そういう方向でこれからのものをきちっとみんなでつくり上げていきましょうと。そういうことで、機構からなくてもちゃんとつくれるという方向と、田中さんには申し訳ないけれども、大して違わないわけですから。

○田中委員長代理 違いますよ。

○松田委員 保有機構のあれで御同意いただくというのを2つお決めいただくと、先へ向かって行くと思っているんですが、是非ひとつ。

○猪瀬委員 これはどんどんもうかるというんではなくて、田中さんが言われた適正な利益を追求するのは構わないと思います。それは当然だと思います。それで松田さんの言われたことで、私はある程度まとめた方がいいと思います。

○川本委員 ただ、建設する義務があることになるというのは、私はとても心配です。中村先生が御心配があるのと、反対に私は道路が1センチできるたびに借金が増えて返せなくなるということがすごく心配なんです、今後国と地方の財源でつくっていくというシステムにもう一刻も早く移行していくということが筋だと思っています。

○中村委員 それで会社はいいかもしれませんけれども、その分を、国民は肉体的・心理的・精神的な負担であったり、経済的な負担であったり、いろんな形で負担するわけで、その負担を早く減らすことが私は大事であるというふうに思っているわけです。

○川本委員 会社がいいということではないと私は思っていて、これは本当に何度も繰り返しになりますけれども、郵貯と簡保のお金をバックにしているからということなんですね。

○中村委員 だから、この範囲を超えたら危険ですよという危険ラインをさっき計算していただいているわけです。それを守っている限りにおいては、そういう心配は要らないと思います。

○松田委員 ですから、定額でもって四十何兆になるのを何年できっと返せるというものをきちっと決めるわけですから、今の借金はどんどん減っていくわけですから、まずはその心配は極めて少なくなるだろうと思います。

○田中委員長代理 その点については、私が提案している基本的なスキームは、全く同じですから異論ありません。

○川本委員 そうしましたら、借金を増やさないという表現ではなく、借金を減らしていくという表現にしない限り、私の心配は収まらないと思います。

○猪瀬委員 還流しないということはいいわけですから。

○田中委員長代理 還流しないとした場合で1つの問題は、本当に核心的な問題を今やっているんですけれども、せっかく最大の投資可能額を出された、あれは「可能」ということでいいんですけれども、それが「限度額」になることだと思います。枠がはまっていていいという話かもしれませんけれども、料金を還流させるというときに、方法は今の公団に対する命令のように命令をするのか、もう一つはコンセッションということでそれを担保できるのか。やはり一方が金を持っている場合、持っている方が会社に対してつくりなさいと言ったら、公団方式と変わらない。また、契約やコンセッション方式をとるとしても、自主性が会社にあると言ったって、借りる方と貸す方の力の差異というのは、法律で何を書こうと歴然とした力の違いがあって、問題ではないかという懸念があります。

○猪瀬委員 定額でやるから、それが十分に抑止力になるでしょう。定額で返すというのがぴしっとあれば、建設の抑止力になると思います。

○田中委員長代理 返すのはいいんです。私は還流する話を言っているんです。

○松田委員 だから、田中さんの言っているのもよくわかるんですが、例えばそういう保有機構をつくって還流するということをやっても、その組織というのはどうしても国がこれからの計画を決めるわけでしょう。そして一番近いところに位置するわけですから、行政の関与というものをできるだけ中立的にしておくと、そのためにも私は還流はさせない方がいいと思っているんです。

○田中委員長代理 その点では私も同感です。私はもう一歩進めて、保有機構自体がそういう危険性を持っているということですけれども、しかし私と川本さんだけがそう言っていてもしょうがないかもしれないけれども、それは大宅さんがいらっしゃるときにやるのか、大宅さんからも御発言があったから、委員長の御判断ですけれども。

○今井委員長 それでは、皆さんの大多数の御意見は、結論は出しませんから勝手に推測させていただくと、やはり返済財源等を最大限に確保するために、田中さんお言葉で言えばセカンドベストとして、保有機構と、そして新しい会社、これは分割した会社をつくると。運営、建設、維持・補修、関連事業もやる、そういう会社をつくると。
 ただし、保有機構というのに、建設資金を拠出させるということは、これは大部分の人が反対だということなんで、しかし私はさっき申し上げましたように、この二千何百キロ、そして20兆というものが既に存在していて、それをできるだけ減らすというのが我々の役目でありますから、建設費ゼロというところからスタートできないんです。したがいまして、やはり建設する仕組みはきちっとつくっておかなければいけない。そうすると、それは国との契約の在り方になると思うんです。ですから、今言ったような勝手に推測させていただいたようなことを前提にして、国との契約の在り方というのはまだ一回も議論してないんですけれども、次回そこをさせていただきます。よろしいですか。

○田中委員長代理 併せて議論するということですね。結構です。

○今井委員長 結論は出していませんから、大体私の推測で。

○田中委員長代理 スキームの話と、還流させないからどうするかという話ですね。

○今井委員長 はい。国との契約の在り方です。
 では、一応そういう整理をさせていただいて、次回まだ一回もやってないんでけれども、国との契約をどういうふうにするかということを、今私が言ったような前提をベースにして考えてください。次回まで時間が余りありませんけれども。それをやると、ほとんどのことに触れたことになります。あと結論はそう難しくないと思います。よろしいでしょうか。

○坂野事務局長 わかりました。

○今井委員長 それで、とにかく1時〜6時までの5時間、今日は2時からでもこれだけくだびれてしまったわけなんで、多少時間的には融通性を持たせてもらいたいと思います。 次回は、一応決まっているんでしょうけれども、また連絡の上多少の変更ありということにさせていただけませんか。

○中村委員 松田さん、民営会社のところの中を書いて是非見せてください。

○松田委員 はい。

○田中委員長代理 委員長、そういう今日の整理でいいと思います。私も今しゃべった話を、大体わかっていますけれども、今日の中村先生のペーパーに対しても勝手な理解でやっているわけですから、一応メモをしてきて皆さんの御判断を仰ぐということにしたいと思います。

○中村委員 さっきのは補助金です。料金から入ったのから出す。

○今井委員長 補助金ですか。やはり貸付ではないと思います。

○田中委員長代理 それは後で。

○坂野事務局長 済みません。今お配りをしましたが、地域分割の原則で多少文章を直しました。今日はもう時間がありませんので、これをお持ち帰りいただいて、もし直す必要があるならまた直していただくということで、これは一応仮置きということで皆様方に今日お持ち帰りいただければと思います。
 今、委員長がお話しになりましたけれども、次回は午後1時から開催をいたします。議論の状況によって今の委員長のお話により、若干開催時間の融通性を持ちたいというお話がございましたが、これについてもまた委員長と御相談の上で、必要があればまたいろいろ御相談させていただきたいと思います。

○松田委員 およそ3時間ぐらいにしましょう。集中力が切れてきて、私ももう老人ですから、高齢者の域に入っていますから。

○猪瀬委員 坂野さん、1つだけお願いなんだけれども、ここに書いてある投資可能額がありますね。これと中村さんの大きな紙と、それから「『投資可能額』について」というのを私が出しましたが、これは3つセットにしておいていただきたい。でないと事務局が作成した投資可能額の紙が1人で歩いていってしまうんです。ですから、私の投資可能額についてというのと、中村さんの資料と資料5というのは、最終的な整理としてはセットに付けていただけませんでしょうか。

○今井委員長 よろしいんではないですか。今日はそういうことを決めたわけではありませんから。

○猪瀬委員 そうじゃないと、事務局の1枚紙だけどんどん走っていってしまうから。

○坂野事務局長 わかりました。これからあちこち要求があれば、こういうふうにホチキスでとじて皆様方におわたしをするようにいたします。

○今井委員長 それでは、もう事務局ありませんね。

○坂野事務局長 はい。

○今井委員長 では、これは今日は閉会したいと思います。お疲れ様でございました。