首相官邸 首相官邸 トップページ
首相官邸 カテゴリーなし
 トップ会議等一覧道路関係四公団民営化推進委員会開催状況 [印刷用(PDF)]


第三十回道路関係四公団民営化推進委員会議事録

平成14年11月12日(火)15:10〜18:20
道路関係四公団民営化推進委員会室(虎ノ門第10森ビル3階)


○今井委員長 それでは、ただいまから「道路関係四公団民営化推進委員会」の第30回会議を始めます。
 本日は、石原大臣と根本副大臣が国会審議のため、御欠席でございます。
 まず、事務局から報告事項をお願いします。

○坂野事務局長 前回の会議で、委員長が御指示をされた資料について、事務局で作成をいたしましたので、それを御説明し、御論議をいただきたいと思います。
 またそれとは別に、関連公益法人、あるいは関連会社に関する事項についても、若干事務局で補足的な資料を作成しておりますので、これについてもその後に時間があれば御説明をし、御論議もいただきたいと考えておるわけでございます。
 それでは、いつものとおり資料の点検を兼ねて紹介をさせていただきたいと思います。
 まず、議事次第など3枚の紙が最初にございます。
 その下でございますが、資料の1−1、1−2。これは、毎回御提出をさせていただいておりますが、論点整理として、どんな検討課題が残っているかということを記憶を新たにしていただくために提出をしておるものでございます。
 次に、資料の2−1、2−2、2−3、2−4、2−5、2−6、この辺が前回の委員会の最後の委員長の御指示に基づいて作成をした資料でございますが、そのうち既にこれまでの会議で提出した資料を再提出しておるものもございます。それは、資料の2の番号でいけば、2−5とか2−6、これは一度ごらんいただいているものを再提出をしておるものでございます。
 次に資料の3。これも事務局で少し試算をしてみたらどうかというお話があったので、試算してみたものでございます。これも後ほど御説明をさせていただきたいと思います。
 次に資料の4。これが先ほど申し上げました、関連公益法人、関連会社の取り扱いに関して事務局が補足的に資料を作成いたしましたので、御説明すべく提出をするものでございます。
 その下に、本日、委員から御提出をいただいておりますものがございます。
 まず、田中委員提出資料。
 次に、表紙が付いておりませんが、松田委員の民営化スキーム。
 それから、川本委員の資料。
 最後でございますが、最近受理した要望書等について写しを御参考までにごらんに入れるものでございます。
 以上でございます。

○今井委員長 それでは、議事に入りたいと思います。
 本日は「主要な検討事項と論点整理」というのがございますけれども、この中で一番大事な問題として集約を行わなければいけないのは、1つは組織の問題でございまして、道路資産を保有するための、保有・債務返済機構を設けるか、設けないかという問題。
 もう一つは、今の高速道路のネットワークにつきましては、料金プールで行われておりますけれども、これを新しく建設するときにどう活用するのかという問題でございまして、この2つの問題につきましては、この前の最後に私が整理を行いまして、そういう問題を置いた上で、まず、国と新会社との契約の問題が残っているので、これを議論することによって、その中で今言った問題等も織り込んで議論しようということにいたしたわけでございます。
 したがいまして、そういう問題につきましては、まず、事務局から用意された資料の説明をしてもらいまして、その後、皆様方ペーパーもお出しになっておられますので、それに基づいて御議論をいただきたいと思います。
 それでは、まず、事務局から説明を願います。

○広畑企画官 それでは、説明させていただきます。
 私どもで作業をいたしておりまして、前提については、今、委員長の方から整理していただきました。料金活用の是非の議論というのは、まだ残っておるとは思いますが、今、委員長が整理されましたように、前回の委員会の議論を踏まえて作業を行ってみたものでございます。
 それでは、資料に基づいて説明を申し上げます。
 最初にA3の大きいものですが、従前使いました資料の2−5というのをお開きいただきたいと思います。
 もう一度議論の整理ですが、今の前提のとおり、既存路線のネットワークの料金収入を活用するとすれば、この3つの方法が考えられるのではないかということで、第23回以来、使わせていただいている資料です。
 前提ですが、A方式として中間整理のスキーム。
 B方式として、新会社の内部留保された利益を活用する方法。
 C方式として、建設後貸付料で返済をするという3つの方式があるのではないかということです。
 前提としては、左側の建設スキームの注にありますように、まず2つの前提がありまして、それぞれ各案とも新会社と国等との厳格な契約によって歯止めをかけること。
 それから既存ネットワークの収益力というのは当然有限である、一定の限界がある、その整理が前回お出しした資料の2−6ということでございます。
 その上で、比較をしております。もうくどくどと申し上げませんが、今回、委員長の御指示に基づき、真ん中のBパターンというものでどういう方式が取れるのかということを考えております。
 前提としては、Bパターンにありますように、新会社は新規路線の資産を保有することとしてはどうかと。それから機構は供用中路線の資産を保有することとしてはどうかということです。
 この場合の問題は、再度繰り返すことになると思いますが、A方式、B方式に比べますと、例えば公租公課ですが、道路資産の償却費の損金算入と、支払い利息の損金算入をする必要があるのではないかと。
 それから、内部留保する既存ネットの道路料金収入の一部は、法人税の対象になるのではないかということです。
 特に、道路資産の償却費については、土地分までは償却できないというのが、今の税法上の取り扱いです。
 こういった前提で、Bパターンを前提にして深掘りしてみたのが、資料が戻りまして恐縮ですが、資料の2−1。
 それを見やすく、2−1が、その1、その2、その3となっておりますので、その一覧性を確保するために、1枚に少し縮小してコピーをとりましたのが、資料の2−1の参考でございます。
 少し議論の整理をもう一度申し上げますと、私どもが今回検討した、その1(機構から資金支出を行わない場合)。資料の2−1でも、資料2−1の参考でも同じですが、こういったことが考えられるのではないかということで、数字は仮置きしてみました。仮に利用者が通行料金を100 支払った場合に、それがどういうふうに使えるのかということで模式図みたいな形で、それぞれ例えば管理費が10とか、内部留保が10とか、貸付料が80機構に行くとか、試算の前提ですので、実際は保有債務返済機構の中で管理費等かかりますけれども、そこが今回は省略しております。80がそのまま返済に回るという形になっております。
 内部留保されました10については、仮称ですが、道路整備準備金として積み立ててはどうかと。その場合に、少し黄色で色付けしておりますが、当然法人税の特例措置を設けないと、右側にありますが、機構から資金支出を行う場合と比べて課税上不利になるのではないかということで、色付けをしております。
 そういった形で、特に実際上の問題は、新規建設費用が仮に20かかるということになりますと、その20をまとめて新会社が自己資金調達をする、金融機関から借りるということになろうかと思いますので、それについては、多分政府保証が必要になるのではないかということで、破線の矢印を付けております。中身については、後ほど詳しく説明いたします。
 資料の2−1の3枚目ですが、これが「(機構から支出を行う場合)」ということで、中間整理のスキームですので、おさらいということでざっとごらんいただければと思います。通行料金が仮に100 入ってきた場合には、新会社が10を留保して、貸付料90を機構に払う。そのうち、新規建設に回る資金支出が仮に10だとすると、10が機構に支払われる。実際上の問題は、これが相殺されて80ということになると思いますけれども、これを機構が受け入れて、その路線が将来料金収入を上げられるであろうという額の10と併せて20で機構が建設をするという前提です。
 あと、資料の2−1のその2というのを付けておりますが、もし、機構からの支出がだめだという場合には、仮に国がやるとしたらどうなるかということで考えてみましたけれども、これについては、まだ詳細が詰め切っておりませんので、詳細な説明は省略させていただきます。例えば、国の方で新規建設の部分についてはPFI方式を取るとすれば、こんなことになるのではないかということです。
 特に、機構に新規建設を義務づけないということが、多分大きな論点になっていると思いますので、そういった場合はこんな手法が取りうるということで、少し頭の整理をしてみました。
 続きまして、資料の2−2です。その場合のB方式のスキームはどうなるかということです。
 今回、このスキームを検討した前提と言いますか、与件といたしましては、委員会の御議論を踏まえまして、一応3つあります。
 1つは、機構からの資金支出ではない方法であるということと、前回中村委員がおっしゃっていたことですが、契約で約束した建設が必ず実行されるというスキームであること、それから、個別路線の採算性について透明性が確保されることと、この3つを前提にスキームをつくっております。
 資料の2−2ですが、やり方としては、1.にありますように、○のところのアンダーラインのとおりですが、新会社が得る料金収入からの内部留保を活用することとして行うのではないかと。
 議論の前提ですが、新規建設を全く行わない場合ということですが、現行は24.6円で、一定の新規建設を想定していますので、この徴収をした場合には、仮に新規建設を行わないこととすると、例えば30年以内で債務返済が完了すると見込まれると思います。
 ただ、一定限度新規建設を行うとした場合には、以下のスキームの(1)として、貸付料の設定において、新規建設に要する費用に充てるべきものとして、あらかじめ新会社が内部留保する額ということを見込んで貸付料を決定するという方式かと思います。
 具体的には(2)にありますように、料金徴収期間を50年とした上で、新規建設を見込んだ貸付料。それから具体的な取り扱いについて定める。その取り扱いについては後ほど説明いたします。
 問題は、先ほど申し上げましたように、機構からの資金支出方法と明らかに違いますのは、新会社の内部留保については、新規建設に充当されますので、利子部分については損金算入できますけれども、元金部分については利益課税されるということですので。法人税の特例措置は設けないと機構からの支出と同じことにはならないのではないかということです。
 政府保証については、先ほどの説明のとおりです。
 2ページ目に、少し漫画を書いてみましたが、考え方としては、例えば数字を入れておりませんが、新規建設に必要な事業費が100 あるといたしますと、その路線の実力と申しますか、将来の料金収入で返せるあてが、例えばこの場合ですと60ぐらいでしょうか、足りない部分については、新会社が内部留保した額ということで、全体の100 の事業費を賄うということです。
 下の図がわかりにくくて恐縮なんですが、貸付料の額の設定は、投資期間と書いてありますが、例えばこれを20年とすると、その20年間は貸付料の額が新会社が内部留保する額の下になります。投資期間が終わりますと、貸付料が本来の額に戻るというようなことを想定しております。
 続きまして、3ページ目ですが、先ほどの条件ということで、新規建設を担保する契約上の措置をどうしたらいいのかということです。
 少し読みますが、新会社の経営判断、あるいは採算性は当然尊重されるべきものであることは言うまでもない。これは委員会の御議論です。高速道路の建設、管理・運営は国民のために行うもの、すなわち国土政策上必要なものですので、このスキームによって新会社に留保される資金が新規建設に活用され、新規建設による高速道路の実施が担保される必要があるのではないか。
 その場合として、1つは新会社の根拠法において、新会社の業務として、高速道路の新規建設をその本来業務の1つとすることを明らかに定める必要があるのではないかと。
 2つ目として、新会社が行う新規建設は、法的基盤、法に基づくということですが、法的基盤を持つ契約に基づき実施されるものとして、この契約によって、以下のように担保することが必要ではないか。
 「(1)契約の手順」といたしまして、後ほど5ページ目でもう一回ごらんいただくこととしまして、ざっと説明しますと、まず、(1)として、国・地方と新会社の間で民営化に当たって、今後建設すべき路線の優先順位の判断基準、これは中村先生の御指示でつくったものですが、あるいは最大投資限度額を踏まえて、各新会社が行うことが予定される新規建設、その事業費の大枠について協議して決定するということです。
 (2)番目として、この大枠を基にして、機構と地域分割されたそれぞれの新会社間で結ばれる、既に供用された路線の貸付契約において、それぞれの新会社の予定する新規建設に要する費用を見込んで貸付料を設定する。あるいは貸付料の支払い期間の設定をするということです。
 新規建設については(3)にありますが、この大枠を基にそれぞれの新会社と国・地方との間で個別路線ごとの建設、建設に伴う費用区分、管理・運営の実施に関する協議を行う。協議が整った場合は国・地方と契約を締結する。この契約に基づいて、新会社は建設費用を支出して建設するということです。
 先ほどの担保措置は後ほども説明いたしますが、この貸付契約、あるいは建設契約は公表してはどうかということです。
 (2)にありますが、通常は(1)の手続で新規建設が実施されることと思いますが、個別路線によっては、実際に建設時期というのは多少ずれてきますので、新会社の経営判断等によって、実際には建設が行われないということも可能性として考えられます。
 その場合には、以下の措置によってその実施を確保する必要があるのではないか。こういうことを行うということをあらかじめ新会社に対しての契約において明らかにしておくべきではないかということです。
 (1)として、国は、予定された新規建設を行わなかった新会社に代わって建設を行う別の新会社を募集する。
 募集に応じた別の新会社に対しては、先ほどと同じ手続を行う。
 建設費を賄うため、貸付料の引き下げ措置を実施するということです。ほかの分割された会社を想定して申し上げております。
 実際に建設を行わなかった会社の問題ですが、上記(2)の貸付料の引き下げ措置によって、機構が負担する分については、先ほど申し上げた新規建設を行わなかった新会社の貸付料を引き上げる。あるいは過去の分も含めて調整するということで賄うということです。
 この際の問題点ですが、まず最初に新規路線に係る資産の帰属をどうするかということです。帰属の在り方によっては、先ほども申し上げましたが、償却については、土地分までは償却できませんので、法人税負担がまず異なることとなる可能性があるのではないか。
 続きまして大きな問題ですが、新会社に内部留保する部分につきましては、実際に課税の繰り延べをしたとしても、益金参入をするときに、それに見合う費用がないと、それが結果的に課税されるということですので、この法人税の負担をどうするかということです。
 この場合、私どもの私案ですが、独占的使用権ですと、土地相当分の償却ができるのではないかということを申し上げております。
 透明性の確保の問題ですが、いろいろ御批判がありますように、プールの余力とかいう表現も従前は使っておりましたが、新会社の内部留保を活用して行われるものですので、この状況と当該個別路線の収入。その路線の実力ということですが、これについて透明性を確保する必要があるのではないかということで、これは当然料金徴収期間にも関わってまいりますので、この料金負担を国民に求めるものでもあるということですので、先ほど申し上げましたように、貸付契約、あるいは建設契約等を公表するということが必要ではないかと思っております。
 これによって、今後新規建設がどういうふうに行われるのか、既存の路線がどういう状況にあるのかということが国民に明らかにされることによって、結果的にその実施が担保されることにもなるのではないかと考えております。
 今、申し上げました手続の流れが5ページです。
 ざっと申し上げますと、まずは一番最初に二重の四角にしておりますが、まず、何でもかんでも建設するというものではなく、今後建設すべき路線の優先順位を判断した上で、整備計画を策定するということです。
 右側にいきまして、新会社Aが建設管理を行わなかった場合に必要となる手続が(3)′−1、(3)′−2となっておりますが、まず、行わなかった新会社Aは、貸付料の引き上げをするとか、貸付契約の見直しをいたします。
 新会社Aに代わって建設管理を行う新会社を募集するということでして、その場合(3)′−3にありますように、この募集に応じた新しい新会社と建設管理に関する契約を締結して、新しい新会社の建設費用はどう賄うか、ということで、イコールで書いておりますが、新会社Aの貸付料の引き上げ相当分と、自己調達。これは当該路線の実力ということですが、これを新しい新会社が借り入れを起こして、実際の建設を行うということです。
 6ページに、その場合どういう条文のイメージなのかということを書いておりますので、ごらんいただければと思います。現在、道路整備特別措置法においては、実際上の条文は、国土交通大臣は、高速自動車国道法第6条の規定にかかわらず、行わせることができると書いてありますので、それを逆に書いてみてはどうかということです。
 7ページ目ですが、先ほど少し申し上げたことで、会社に留保される分をどうするかということを模式図にしてみました。実際の既に供用されている路線の貸付契約について、料金収入から管理費と、それから新規建設に必要な部分、その中でも将来当該建設路線の料金収入ということですが、その路線の実力分を引いた額を貸付料から減らすということを考えてはどうかと。
 こういった前例で、なかなかぴったりするものはないんですが、この右下の例示に書きました特定都市鉄道整備促進特別措置法とか、関西国際空港株式会社法とか、若干の参考になるものがあるのかなということで資料を付けております。
 続きまして、その場合に全体にどういう契約を結ぶのかということで、少し資料が似ているのでわかりにくいんですが、資料の2−3と資料の2−4があります。資料の2−4は、既に一度事前資料配布ということで、9月段階に一度配布させていただいております。中間整理のスキームで行う場合にどんなことを契約しなければいけないのかということです。
 それを今回資料の2−3として、機構から資金支出を行わない場合ということで、若干の変更を加えております。
 大きなところから先に申し上げますと、資料の2−3の1ページにありますが、それぞれ例えば法律レベルで規定した方がいいもの、それから政省令レベルで規定した方がいいもの、個別の契約書レベルで規定した方がいいものと3段階ぐらいあるのかなということで整理しております。
 そういった立法例については、3ページ以下に付けました新幹線鉄道保有機構法とか、あるいは全国新幹線整備法とか、そういったものを参考にしていますので、それは後ほどごらんいただければと思います。
 主なものを申し上げますと、まず、既に供用された路線貸付、これが(1)−1ということです。これについては法律レベルで、まず一番最初のポツですが、機構から新会社へ貸し付けることと、新会社が借り受けることの双方を義務化する。これは、新幹線保有機構法の前例にならってみてはどうかということです。それが独占的使用の中身になるということです。
 貸付料の算定の基本的な考え方も法律に書いてはどうかということで、これは内部留保を活用する案ですので、新会社の新規建設を見込んで設定するということを明らかにする。
 貸付期間の設定の基本的な考え方を明らかにする。例えば、長期安定的な経営が可能になるような期間を設定するというようなことを書いてみてはどうか。
 大規模な災害復旧工事を要する場合の機構と新会社の役割分担も明らかにしておいてはどうかと、これは新幹線整備法なんかを参考にしております。
 それぞれ、それが政省令レベルに降りてまいりまして、例えば貸付対象となる道路施設、あるいは貸付料の年額の具体的な算定方法とか、貸付期間も先ほど申し上げました、長期といってもどういう期間かというのを、例えば50年なら50年とか書いてはどうか。
 個別の契約書レベルに落ちてくるものとしては、先ほどの貸付料のところで、前回お渡しした資料の2−4と大きく異なっておりますのは、ここに新会社の内部留保額を見込むということが変わってくる。
 新会社が新規建設を行わない場合の貸付料の見直し、先ほどの新会社Aが建設を行わなかった場合、どういう見直しを行うかということも書いておいたらどうかということです。
 こういった考え方を、もう一回戻りますと、法律レベルに書いておく、あるいは政省令レベルに書いておくということかと思います。
 従前に大分議論になりました、一定期間経過後の契約内容の見直しについてです。契約そのものの見直しではありません。例えば貸付料とか貸付期間については、(1)、(2)、(3)と書いておりますが、交通量あるいは金利、端的に申し上げますと、新会社がある程度どうしようもない部分、外部的要因と思いますが、こういったものが相当程度変動するだろう。あるいは大規模災害復旧工事みたいなものが必要になるだろう。
 こういったものについては、機構と新会社間で協議の上必要な見直しを行わなければならないと書いてはどうかと思っております。
 これは、くどいようですが、契約そのものの見直しではありません。契約内容の見直しです。法律に例えば一定期間ごとに行うとはっきり書いてはどうかということで立法例も後ほどごらんいただければと思います。
 政省令レベルで、その場合の相当程度変動の基準とか、あるいはその他の事項として必要となるような道路管理費を削減してはどうかとか、関連事業の収支とか、こういったことを書いてはどうかということです。
 1枚おめくりいただきまして、2ページ目ですが、新規建設の場合にどこまで法律、政省令、契約書で書くかということです。例えば基本計画・整備計画の策定については法律レベルで書く。
 新会社は2ポツ目にありますが、高速自動車国道等の新設・改築、料金徴収することができるということを明らかにする。
 建設費用負担に関する事項ということで、先ほど説明いたしました、新会社が積み立てる、これは仮称ですが、道路整備準備金と自己調達で行ってはどうかということです。
 先ほど申し上げました、下から2つ目のポツですが、新規路線に係る資産の帰属をどういうふうに書くかということで、これはまだ仮置きですが、その路線を独占的使用にするのか、あるいは保有にするのか、独占的使用の場合には独占的使用権の設定を書くということです。
 それから、新会社が新規建設を行わなかった場合の取り扱いについても、先ほどの募集等も必要な規定を書いておいてはどうかということです。それが政省令レベルで具体の区間とか、建設費用とか、通行料金の設定方法とかを書きまして、更に個別の契約書レベルで細かく書いてはどうかということです。
 3ページ以下は、その立法例でございますので御参考にと思います。
 5ページ目に、現行の高速自動車国道は、どういう流れで行っているかということを付けておきました。国幹会議と高速自動車国道法と道路整備特別措置法と3つが関係して若干わかりにくいものですから、整理してみましたので後ほどごらんいただければと思います。
 1点だけ申し上げますと、真ん中の高速自動車国道法にありますように、下の第4条で路線指定をいたしまして、当然これは国幹会議の議は経ますけれども、路線名、起終点、重要な経過地を規定いたしまして、更に国幹会議の議を経まして、整備計画を決定して、中身といたしましては、経過市町村、車線数、設計速度、連結位置、これはインターチェンジですけれども、それから工事に要する費用の概算額、その他必要な事項として、現在は日本道路公団ということを定めております。
 実際上の問題として、ここに☆を付けておりますが、実務上は、整備計画を決定する前に環境影響評価、環境アセスメント、あるいは都市計画を行っております。
 6ページに類似制度ということで、新幹線整備法の、例えば営業主体の指名であるとか、整備計画の決定であるとか、鉄道施設の貸付であるとか、新幹線整備法、鉄建公団法の前例を参考にしております。
 先ほど申し上げましたように、営業主体の指名は、指名しようとする法人への協議、同意が必要と法律に書いております。
 営業主体の指名は、建設線の区間ごとに実施可能であることを書いております。
 整備計画の決定に当たっては、法律レベルで、例えばJR東日本の例で、これは北陸新幹線ですが、整備計画の決定については、営業主体の協議あるいは同意が必要であるということと、営業主体からの申し出があり、その申し出が適当と認められるときには整備計画の変更を行うということが書いてあります。
 貸付については、鉄建公団とJR東日本の方で契約を結んでおりまして、貸付料については大臣認可をするとか、こういったことです。
 7ページですが、もう今はなくなった方式ですが、真ん中から下にあります、新幹線保有機構のときの例ということで、新幹線鉄道保有機構法の例を引いております。
 まず「貸付け・借受け主体の特定」については、先ほども説明いたしましたけれども、機構からJRへ貸し付けなければならない。それからJRは機構から借り受けなければならないと義務化しております。
 「貸付料」については、真ん中にありますように、貸付料について大臣認可とか、年額等の算定基準とか、貸付料の年額等の変更、2年ごとの見直し等々が書いてあります。貸付期間についても、法律で定めておいて大臣認可をするということです。
 その他の事項で、大規模災害普及工事を実施する。これは機構が行うけれども、維持管理はJRが行うといったことを書いております。
 8ページ以降は、フランスのコンセッションの規定を付けております。
 10ページでイタリアの例も若干引いております。
 資料の2−4ですが、これについては、説明を省略いたしますが、機構から資金支出を行う場合ということですので、先ほどの新規建設のところで新会社が内部留保するとか、あるいは他の主体を探すといったことが抜けております。基本的にはその部分を除きますと、大体同じような規定になるのかなと思っておりますので、説明は省略します。
 以上です。
 試算の内容について、引き続き説明してもよろしいでしょうか。資料の3を用意しておりますが、一旦ここで切りますか。


○森田参事官 資料は、資料の3の1枚紙でございます。よろしければ続いて御説明をさせていただきたいと思いますが。

○今井委員長 どうぞ。

○森田参事官 それでは資料の3で、事務局の方で40年元利均等償還のスキームを考えまして、それに基づいて簡単な試算を行いましたので、その御報告をさせていただきたいというふうに思います。
 基本的な考え方を1から3まで入れておりますけれども、まず、貸付料の額の決定は、承継債務の総額を40年元利均等で返すと。機構は、この会社からの低額の貸付料でもって承継債務の返済をするということ。
 (3)に書きましたけれども、このスキームでは、40年間のトータルのキャッシュフローを原資として投資を行うというスキームで計算をしております。
 結果をその下の方に書いておりますけれども、数字は全部計算した結果でございますが、グラフは大体その数字を表現したもので、エクセルのグラフウィザードでつくったものではないので、若干不正確なところはありますが、数字は全部計算結果。
 グラフの形も大体それに似せてつくってあります。そういうふうに見ていただきたいと思います。
 対象としたのは、JHの高速道路でございます。収入の前提となる交通量は新フレームの中位推計。金利は4%。固定資産税は用途非課税ということで計算をしておりません。若干でございますが、法人税は保有機構ではかけませんけれども、会社には課税されておると、このようなことが下の前提でございます。
 14年度末の高速の有利子負債を22兆円ほどだというふうに設定をしました。計算をしますと、40年の元利均等払いで考えると、毎年1兆1,000 億ほどの支払いになるのではないかというふうに計算ができます。
 左側のグラフに書いてありますけれども、22.4兆が元利均等払いでもって40年後には全部返済が終わるということでございます。
 会社の方は、どういうような状況になるかと言うと、大体管理費が6,000 億ほどかかります。それから先ほどの計算でもって貸付料が1.1 兆。
 一方で収入が、中位推計でございますので、ほとんど伸びませんが、若干伸びますので、若干右肩上がりのような曲線になります。
 平成15年のスタートライン、一番左側の線が1.8 兆円ほどの収入、それが40年後には大体2兆円オーダーになるのではないかというふうに推測されます。
 この貸付料と管理費の収入の差をならすと、毎年2,000 億ほどの投資が可能ではないかと、このようなことが計算の結果でございます。
 その辺のところを改めて右側の方に書いております。22兆の有利子負債でスタートとして、毎年1兆1,000 億ほどの貸付料支払い。投資額を全期間で、左側のグラフのように毎年低額で投資をすると、年間2,000 億円ほどの投資になるのではないか。
 なお、意味のある投資ということで、前半の方に集中をすると約五兆円ほどの投資額になるのかなというふうに思われます。
 中間段階の10年経過時点で、なお機構には17兆円ほどの負債が残る。その時点のキャッシュフローが約八千億ほどだと見込まれますけれども、キャッシュフローと債務残高の比率はそこにあるような数字で、いずれも20倍を少し超えるのかなと思われます。
 以上が計算結果でございますけれども、なお簡単に事務局で評価をいたしましたところを述べさせていただきます。
 やはり、50年償還から40年に償還期間を早めますので、結果として投資限度額が大幅に減少するのではないかというのが結果でございます。
 もともと、今の24.6円というのは、一定の投資をするというのが前提で皆さんに負担をしていただいておりますので、仮に投資が大幅に減少する、あるいは投資は実質的にできないということであるならば、償還期間を短縮するのではなく、料金水準の引き下げ等に回すべきだというような議論が出てくるのではないかというふうに思われますので、そのような評価をいたしました。
 仮に必要な道路は投資をするんだということになりますと、このスキームではならせば2,000 億ほどの余裕しかございませんので、そういう新規投資に対するニーズに応えようと思ったときには、合併というような形でもって差分を補うわけでありますが、相当の国費なり地方費が必要となるのではないかというようなことがございます。
 10年経っても、なお17兆ほどのキャッシュが残りますので、仮に買い取りであるとか、あるいは当初に集中投資を行う場合などについては、資金調達について相当の工夫が必要ではないか。例えば、民間会社に対して政府保証等、特別の配慮が必要ではないかと、このようなことが検討の中では出てきておりましたので、それも併せて御紹介をさせていただきます。
 概略以上でございます。

○今井委員長 それでは、この前に機構から支出しないで建設を行う場合のケース。政府との契約の在り方等について、今説明してもらったわけですが、今の説明だけにとらわれないで、ひとつ各委員会から御意見を自由にちょうだいしたいと存じます。
 資料が出ていますので、資料の説明をいただきますか。

○田中委員長代理 提出資料もいろいろありますけれども、これをやってからおやりになりますか。提出資料も説明してあわせてやりますか。

○松田委員 各委員のものがみんな絡んでいるから。

○田中委員長代理 そうしてやった方が、どうせ全部絡んできますから。

○今井委員長 関連会社だけは後でやりますから、それ以外のところは議論してください。

○田中委員長代理 今の初めの説明に関係しますので、私の追加資料もついでに配っておいてください。担当に言っておいてください。
 委員長、私からやりますか。

○今井委員長 はい。

○田中委員長代理 それでは、私の田中一昭委員提出資料の今日付のペーパーから説明させていただきます。
 1ページめくっていただきますと「○はじめに」と書いておりますが「・改革にとって必要なことは、改革案が簡素でり、かつ、明快であることである」と当たり前のことでありますけれども、非常に重要なことだと思います。
「・委員会の審議も大詰めにきており、主要な論点等について、以下I〜IVまで、改めて、私の考え方を整理しておきたい。」
 「・開かれた委員会であり、個々の委員の意見は尊重されるべきであるが、委員会としての最終意見が審議を尽くし、民主的に決められるのであれば、各委員とも、自説に固執すべきでないことはいうまでもない」ということを冒頭にまず申し上げておきたいと思います。
 2ページ目を開いていただきます。
 まず、ずっと中間整理のときから、基本的に前提とされていた制度も検討することになっておりますが、そのベースとして議論されてきました保有・債務返済機構について、まず言っております。
 「1 企業経営に関する問題」。
 「企業会計原則による規律の欠如」があるのではないか。「会社が資産を持たないため、賄うべき客観的な費用が明らかでない。」
 その結果、「投資や経費節減などが貸付料操作により、機構の主導で実施される。」
 ただ、そこに小さな括弧で書いておりますように、「独占的使用権を減価償却する」と、これは猪瀬委員の案であります、また、「貸付料を長期固定し10年以内に道路資産の買い取りを行う」これは松田委員の意見でありますけれども、そうであればこの問題は解消すると。
 次に◆ですが、「資金調達による規律の欠如」。
 「会社は機構との関係でしか負債を持たず、市場評価にさらされない。」
 その結果、「この会社は、機構への貸付料不払いのほかは、倒産することがない。」
 そこに括弧で書いておりますのは、(9月10日猪瀬委員の提出資料A3〜A5案であれば問題は解消)する。
 次に、「インセンティブの欠如」を挙げておきたいと思います。
 「リースによる他者の負債の返済は、返済によるインセンティブがなく、結果として事業の効率化も生じない。」
 これも括弧を入れておりますが、(機構の解散の明示、貸付料を長期固定し10年以内に道路資産の買い取りを行う。)松田委員の意見でありますけれども、それであれば解消すると。
 一番下の※でありますが、「事務局による委員会提出資料においては、自律した会社であれば、自ら判断できる事項が保有・債務返済機構に対する貸付料の内容として記載されておりまして、結果として機構の関与を深めることになっている」というのが、私の見方であります。
 3ページ目をごらんいただきたいと思います。
 「2 建設に関する問題」です。
 「◆国との対等な関係の構築は困難」と書いております。
 「公的法人である機構が大家である会社は、国と対等な立場に立ちがたい。」
 2つ目に「◆貸付料操作による実質的資金還流」。
 「貸付料を意図的に低く設定し、利益で建設を続行するなどの懸念」がある。これは、貸付料を長期固定する猪瀬委員とか松田委員の考えであればその懸念がない。
 「◆政治の介入」と書いております。
 「機構の設置法案に一条加えるだけで、建設が可能となってしまう懸念がある。」
 「なお、この懸念は、保有・債務返済機構が存続する間、続く」と。
 「3独占的使用権に関する問題」。
 独占的使用権に伴う法改正がいろいろ要るのではないかということです。これは私も門外漢で、詳しくこれをやったことがないので、教えていただければありがたいと思います。
 「現行企業法制は、私有財産制をもとに形づくられているために、会社自らが道路資産を保有しないとすれば、同等な法的効果を発揮させるには、多くの法改正が必要」ではないかと。そこに主要な法律を書いております。
 「市場への周知」でありますが、「また同様に新たな権利を市場が評価するには、時間とコストが必要」ということを言っております。
 4ページ目をごらんいただきたいと思います。
 この前の11月8日に松田委員が提出された資料について、非常に網羅的に書いてあったものですから、確認事項と、次のページの2番目に、私の考えとの比較を書いております。
 確認事項でありますが、「業務について」大規模災害復旧の取り扱いについて、別途検討する主体はだれであろうかと。資産譲渡の態様については、委員会で決めるとされていることと、そっちは明確に書いてあるので、どういうことかなという確認です。
 「資産について」でありますが、資産の譲渡について委員会で別に定めるのは、従前からの公団のやり方、つまり地方等との協議に基づくやり方なんですけれども、それに問題があって見直すということかどうかと。
 建設中の路線について、機構が承継する、新会社が残事業を実施する資産は、新会社が将来において買い取る資産であります。したがって、新会社が建設に係る判断をすべきであると思いますけれども、新会社が発足するまでの間は、これをだれが判断するのかと。現行のシステムの下でやっていくということかどうかです。
 「債務について」であります。
 仮に機構が承継する債務が資産額を超過した場合、どう処理するのか。その際には「国等が適切に処理する」という記述を追加することになるのでしょうかという万が一の場合を言っております。
 5ページ目であります。
 2番目、以下の理由から、松田委員の案と私の主張する債務返済機構方式、または清算機構方式とも呼んできましたけれども、9月24日の討議資料7におけるE方式でありますが、新しい会社に例えばキャッシュフローの10倍の負債を背負わせ残余は清算機構に持たせる。清算機構の負債は50年元利均等で長期固定で新しい各会社が返済すると、端的に言いますとそういう案ですけれども、これには大きな差はないと思われますが、自律、インセンティブの観点から、私は後者が優れると考えております。
 資産を保有しないことが矛盾を生んでいないかというのが1つの問題で、債務残高を元利均等払いをすることをベースに貸付料を支払う場合に、減価償却費のない会社は改良工事費などをどうやって資金捻出するのかと。
 もう一つは、利益で行うなら、その分課税されることになるが、それはそれでよろしいですねという念押しです。
 債務返済機構または清算機構方式との差は極めて小さな差しかないのではないかと。
 そこで10年以内に機構から道路資産を買い取る場合に、買取価格は残債務でしかありません。保有・債務返済機構が債務返済機構より優れると主張する点は、事務局による長期試算では債務完済時期が8年間早いとすることのみであります。10年以内に買い取りとするなら、両スキームにおける買い取り時点での債務残高の差は、8年分よりもよほど小さいものになるのではないかということであります。
 6ページ目をごらんください。
 想定される建設義務づけで、今日の先ほどの話にも関係してきますけれども、これについての問題点。
 これは今日資料をいただく前に書いたものですが、日経新聞9日付けの記事をベースにしております。
 剰余金の扱いは新会社の経営判断事項であります。それについて云々することは、自主性の阻害とかインセンティブの欠如をもたらす恐れがあると。
 建設を行うための貸付料の恣意的な軽減が、新会社及び利用者への過大な負担につながる恐れがある。
 その結果、利用者負担の増大、債務返済の長期化、国民負担のリスクが増大するということになります。
 その次ですが、新会社には法的に担保するといっても、実質的な拒否権がないために、採算を無視した建設スキームが温存される公算が大であると。公団方式と変わらないんではないかというふうに懸念しています。
 国と対等な立場での契約はあり得ないというのが私の判断でありまして、契約と称して建設を強制するスキームとなる恐れがある。
 最後のページであります。
 「IV 保有・債務返済機構(機構)から新会社への支出※について」であります。これは、今日もまた議論が出てくると思いますが、先ほどの説明とも深く関係します。
 機構からの資金支出に関する私の質問(第29回委員会)に対する中村委員の御回答は、初め貸付とおっしゃっていましたが、言い直されまして補助金ということでございました。以下にその問題点を申し上げておきたいと思います。
 1つは、会社が支払う貸付料について、承継債務及び利息を長期固定元利均等で設定することは、会社のインセンティブが発揮されることから、私は賛成です。
 2つ目は、機構から新会社への支出が補助金であれば、その原資は会社が支払う貸付料には含まれず、国費等を充当せざるを得ないのではないか。
 そもそも貸付料は長期固定を前提としておりますから、補助金を出すということは新たな国民負担そのものであり、国費の投入に当たるのではないかということであります。
 発足時における貸付料については、その時点における債務総額を元利均等とし、長期固定、これは松田委員の意見ですが、私もその限りでは賛成なんですけれども、長期固定と考えているのか、現在の債務総額に将来建設分を含めて元利均等と考えるのかと。
 後段の理解であれば、現行の公団方式と全く同様になるのではないかという判断です。
 最後のポツですが、新規建設は、新会社が自主的に調達する資金によるべきであるというのが、私の今までの話の総括です。
 ついでに委員長、ようございますか、今日のものについての意見です。


○今井委員長 どうぞ。

○田中委員長代理 3枚付いていますが、3枚目は参考で中間整理の重要点で今日の議論の関係するところにアンダーラインを引いているだけです。初めの2枚だけであります。
 まず、厳格な契約関係ということは、中間整理でも言っておりますが、今日も広畑さんから御説明がございましたが、「厳格な契約関係が、新会社の自律性や主体的な投資決定の担保となること、その契約が一括した契約事項のように議論されることの問題点」を、まず言いたいと思います。
 「厳格な契約関係の確立」と中間整理でそう言っておりますけれども、イコール自律性の担保というのは正しいかどうかということであります。
 「委員会は、国との対等な立場に関して十分な担保措置を講じるという議論をまだしていない。」これからするんだろうと思うんですが、そこで「厳格な契約は、契約の実行は担保できても、対等な立場で契約できるかどうかとは関係がない。仮に、対等な立場とならなければ、単に国に規制され、拘束されることしか意味しない」のではないかということであります。
 次の◆ですが、国の関与は、厳格な契約環境の下、必要最小限とすると中間整理に書いておるわけでございますけれども、このことの問題点も、今から考えるとあるんではないか。
 「国の関与は、必要最小限に限られるのであって、その内容は、そもそも民間企業との契約により左右されるものではない。」
 「規制は事業法で整理され、民間企業の行政手続を確保した上で国の権限で実施すべきものである。」
 最後の◆ですが、事務局資料の主な契約事項のイメージというのは、今日も御説明がありましたけれども、これは問題ではないか。
 資料は、(1)、(2)、(3)と書いてありますが「(1)機構との貸付に関する契約」「(2)国との建設時の協議」「(3)事業法でなされるべき規制」が、「一体として契約と記載されている」。私の読み方が違っていれば、また御指摘いただければいいんですけれども、「これでは建設事業を行わせるために契約の名の下に、貸付料が操作され債務返済が遅れたり、料金が操作され、既存の利用者に建設費用が転嫁される(プール制による処理)などの懸念があるとともに、会社の自律性も損われる公算大」と。
 次のページのUですけれども、「それぞれの契約、協議、規制は、主体別・内容別に整理した上で、参考とし得る先例にならって、整理すべき」であります。
 先例も今日はいろいろ引いてございましたが、それはそれで考え方でありますけれども、私は次のように考えます。
 まず、「貸付に関する契約」。これは機構でありますけれども、「新幹線保有機構法などを参考に貸付料を長期固定として整理」すべきである。
 2つ目、「新線建設に関する協議」でありますが、これは、「新幹線整備方式を参考に、個々の事業ごとに、国から計画概要を示して、会社の同意の上で計画を策定」すべきではないかと。
 3番目に「規制」であります。これは事業法により規定すべきである。「道路運送法を参考に、料金、安全性基準を中心に必要最小限の規制」とすべきである。
 最後に「V 新線建設に関する協議に関して国との対等な立場を担保する措置」であります。
 「事務局資料にある主な契約事項のイメージのように、それぞれの契約等を利用した、いわば国の脅し」と私は受け止めたんですが、「脅しにより対等な立場を担保できないという事態にならないために、新線建設の協議主体となる官庁と、事業規制を行う官庁は異なる官庁として整理すべきではないか」と。これは、先の話かもしれませんけれども。
 昨夜、資料をいただいて大急ぎで読んで考えたものですから、若干読み違いがあるかもしれませんが、読んでからの私の感想は以上です。

○今井委員長 ありがとうございました。それでは、一応皆さんから御意見を伺いたいと思います。
 松田委員が資料をお出しになっていますね、お願いします。

○松田委員 今の田中さんのにお答えをしてもいいんですが、これは後にします。
 私の「民営化スキーム(メモ−その4)」というのをごらんいただきたいと思います。
 新会社について、私が具体的にどう考えているかということを少しはっきりさせたいと思って、お出しをしたものであります。
 まず、新会社の事業としては、自動車道事業(本来事業)及びこれに附帯する事業としたいと考えています。
 この自動車道事業というのは、道路運送法上の概念であるはずでありまして、これは道路の建設から管理・運営、すべてこの概念で含んでいるというふうに思います。
 したがって、附帯する事業というのは、例えばパーキングエリアの事業というふうに考えていただければと思います。
 その他の事業については、本来事業の遂行に支障のない範囲において、新会社の経営の自由、自主性が発揮できるように、事業範囲をできるだけ広げておくことが必要であろうと思っています。これが事業についての概要的な考え方です。
 (2)は資産であります。
 パーキングエリア等の固定資産を承継すると言っていますが、私のイメージにありますのは、このパーキングエリア等というのは何かと言いますと、休憩施設、パーキングエリア、サービスエリア等、給油所、有料自動車駐車場、トラックターミナル、インターチェンジ、インターチェンジは特に広いスペースを持っていますから、いろいろ活用するためには、インターチェンジを持たせた方がいいんではないかと思います。当然、管理施設とか、研修施設というのも持たせていいんではないか。
 こういうイメージで、私はパーキングエリア等の固定資産を承継するというふうに考えています。
 日本道路公団から関連会社への出資株式については、原則として当該関連会社の事業範囲を所管する新会社が承継をすることになります。ということは、分割を前提にした言い方であります。
 次の○でありますが、現在、日本道路公団の業務に関連して、財団法人の道路サービス機構及び財団法人のハイウェイ交流センターが保有しておりますパーキングエリア等における建物等の資産につきましては、所要の手続を踏んだ上で日本道路公団に移管しということは、この財団が道路公団のうちに財団を解散して、その資産は一旦日本道路公団に所属をするというふうにしておいて、新会社が発足時に新会社が継承するというふうにするのが最もやりやすいのではないかと思います。
 したがって、ここのところはファミリー企業の固定資産、約八十社のものをどうするかと、これが一番明解な方法だというふうに思っています。
 債務としては、承継資産に係る長期債務は承継いたします。
 金融・税制措置というのが(4)であります。
 新会社が円滑に資金調達を行えるように、社債に対する政府保証等の措置を経過的に講ずることが必要ではないかと思っています。
 当初機構の、買い取り後は新会社の資産となる道路施設に係る固定資産税等については、国鉄改革に際して旅客鉄道会社等に適用された特例措置を参考にしつつ、大幅に軽減することが必要だと思います。
 これは、前に藤田さんから税の固定資産税の軽減措置のときに、詳しく国鉄の、例えば十何倍かける十何倍とか、そういうあれが最初の5年間とかありましたから、それを参考にやるべきではないかと思います。
 今後の新規建設についてどうするかということでありますが、次のページの別紙に書いてありますが、「国鉄改革に関する意見」では、今後の旅客鉄道会社における新線建設については、一般の私鉄と同様、旅客鉄道会社の経営者の判断により行うべきもの、つまり経営者の判断というのを重視すべきではないかというふうに考えているわけであります。
 そして、「新会社による今後の新規建設について」というところをごらんいただきたいんですが「1.基本認識」のところで、上3つに中間整理からの抜粋をしてあります。これは思い出していただくためであります。
 まず、中間整理では、必要性の乏しい道路はつくらないと。国民が負う債務をできる限り少なくする。道路関係四公団改革の言わば基本理念とも言えます、この2点を実現するということで、この民営化という方針を決めたものと考えています。
 2つ目は、料金のプール制と財投資金等の借入・償還を前提に新規路線を建設する現行公団方式はもはや限界にきているという認識は、今でも委員各位においても変わってはいないでしょうということであります。
 3つ目は、現在の道路関係四公団の財務状況は、本委員会が行った試算の結果、企業として存立していく上では極めて厳しいということであります。
 次のページにグラフが出ていますから、ちょっと見ていただきたいと思います。
 これは、前に川本さんにお願いをして、委員会として出しました試算と、ほとんど基本は同じだと考えていただいていいかと思います。
 まず、40兆というところからスタートしますが、四公団一体として考えて、新規建設はありません。収入の伸びはありませんと、実際には少しあるかもしれませんが、収入の伸びはありません。
 もう一つは、今の出資金の扱いがどうなるかということがわかっておりません。出資金というのは、全部合わせますと、今で大体4兆3,000 億ぐらいあります。したがって、これを返すべきものに付け加えると、既に40兆に4.3 兆プラスしたことになるということになります。
 そういう前提で、金利4%と5%をごらんいただきますと、ざっと見て5%の方はもう発散してしまって、これはどうにもならない。4%の方は、下がっていきますが、既に49年、50年をはるかに超えてまいります。これをどういうふうにして50年以内に入れるかと言うと、固定資産税の大幅な減免であるとか、これが非常に大きな要素だろうと思っています。
 これをどういうふうにして、ここに入れていくかということを考えますと、最初の川本委員にお願いした試算から見ると同じことでありまして、非常に債務の問題というのは軽視できない非常に深刻な事態なんだということを、もう一回思い出した上で、建設の問題というのを考えてみたいというふうに思うわけであります。
 ○の4つ目をごらんいただきたいと思います。
 甘い交通需要の見通しと建設費の増加等によってふくらんだ約四十兆円(平成13年度末)に及ぶ有利子負債の返済は、新会社による最大限の経営効率化と大幅な租税の軽減措置を前提にしても、なお金利の上にぶれる、つまり金利が上がるようなリスクを考えますと、決して容易なことではないと思います。今のグラフがそれを示しておりますし、現在、道路公団は平均金利3.44でありますが、0.1 %金利が上がりますと、約四百億円増加をいたしますから、1%上がると4,000 億という膨大な金利が付いてくるということを頭に置くべきだと思っております。
 そうした現状の厳しさからすれば、既存路線の通行料金に依存して(機構への返済原資を一部流用して)従来どおり建設を続けようというのは、到底難しいのではないかと思っております。まして、今後の建設予定路線の多くが採算性の点で極めて厳しいものでありますから、それを考えますと、言わばガラス細工のような既存債務の返済スキームに新たな負荷をかけるに等しいことになるのではないかと思っていまして、こういう考え方は取らない方がいいんではないかと思います。
 一番最後の○でありますが、したがって、今後の新規建設及び財源問題につきましては、民営化の目的と意義を踏まえた上で、全く新しい仕組みを構築して、その下で当事者間の負担のルールを決めることが必要だということであります。
 次のページには、今後の新規建設についてと書いてありますが、私は今後の新規建設に関しましては、新会社は採算性の範囲の中で、当該自動車道の建設に参画をすると。その場合、新会社の経営者は当該事業の参画について、自社の経営状況、投資採算性に基づいて判断をする。その判断は自主的に判断をして、そこを制限すべきではないかと思います。
 新会社の採算を超える部分については、その財源は国及び地方公共団体が負担をするということであります。
 私は、ここには書いてありませんが、更に今までのに付け加えて、したがって私は、現に道路の建設が進捗しつつあるのと、地方の要望が非常に強いということも考えまして、新組織ができるまでの間に、できるだけ集中投資をして、その債務を含めて改革のスキームの中で処理をするというやり方ではどうなんだろうかということを提案しているわけであります。
 また、民間会社の経営がよくなるにしたがって、内部留保が出てまいりますから、その内部留保を使って、建設費に採算の範囲で充てるということも結構だろうと思っております。
 以上が、私の新会社のイメージであります。
 続けて、田中さんの私に対しての確認事項としておりますところを少し開いていただきます。
 4ページを開いていただきます。
 業務について、大規模災害復旧の取り扱い別途検討する主体はどこかということでありましたが、これは委員会で決めてもいいんですが、これは国土交通省と道路公団で決めて十分だろうと思います。
 先ほどの事務局の資料にありましたように、新幹線保有機構法の第20条には、大規模災害工事について規定があります。それについて、どういうやり方をするかという具体的なものは、先ほど事務局が書いたようなところにありますから、あれと同じでいいと思います。
 なお、JRの場合には、民間会社になりましてから、災害について各社共通で毎年一定額の保険をかけております。そういうやり方もあり得ると思います。これは民間でないとできませんから、国は責任を無制限に持つということになっていますから、保険は使えない。
 次の資産については、資産の譲渡について委員会に別に定めるというのは、今までのやり方でいいんだと私も思います。ただ、ここで言っているのは、新会社に持っていかない分というのがありますということを言っただけであります。
 3つ目の建設中の路線につきましては、機構が承継する資産は、新会社が将来において買い取る資産であると。したがって、新会社が建設にかかる判断をすべきであると考えるが、新会社が発足するまでの間は、これをだれが判断するのかというのは、これは国交省と公団で決めればいいんではないかと思います。
 それ以上の段階になったときには、国と会社で決めればいいんだろうというふうに思います。
 だから、一旦機構が成立をして、新たにできていく場合のものは、国の所有と会社の所有というものの区分所有になる。その間に機構を絡ませる必要はないんではないか。その方がはっきりするし、これは今までの一有のやり方でも実例があるものであります。
 債務について、仮に機構が承継する債務が資産額を超過した場合というのは、これは私は余り考えなくてもいいと思うんです。保有機構の概念を取れば、少なくとも最初からそのことは問題になりませんし、債務が落ちてきて、資産を譲渡するときには再評価をするわけですから、私はこの問題は、それほど数字的に深く考えたわけではありませんが、大した問題ではないんではないかというふうに思っています。

○田中委員長代理 5ページで意見ですね。

○松田委員 意見ですね。ただ、1つだけ前から言い合いをしているんですが、8年間というのは大変なことでありまして、仮に10年になって、それが3兆とか、4兆とかに減ったとしても、我が社を全力を挙げて経営の最大の課題として、今まで16年かかって、そして2兆1,000 億をよく返したと私は威張っているんですが、それでもそれが必死の限界であって、借金の負担のものすごさは、田中さんは経営者をやったことがないからだと言わざるを得ないかなと思います。これは大変なことです。

○田中委員長代理 御経験からの貴重な意見として承っておきます。

○松田委員 あれさえなければ、私は非常に気楽な人生が送れると思っているぐらい、これは大変なことです。
 以上であります。

○今井委員長 ありがとうございました。その次は川本さん、お願いできますか。

○川本委員 お手元にお配りしております資料に基づいて説明をさせていただきたいと思います。
 申し上げたいことのまず1点目は確認です。前回私は保有・債務返済機構の設立については賛成はできないのでありますけれども、11月8日の段階で松田委員がお出しになった案が確実に実行できれば、私が恐れているところが緩和されるのではないかということを口頭で申し上げていましたので、それをまとめたものでございます。
 2点目の新規建設に関わる新会社、国・地方及び機構の関わり方というのを、私なりに整理をさせていただきました。
 3点目ですけれども、今日、御説明をいただきました事務局資料についてですけれども、私が恐れておりました国の介入というのが、文字の形で見えた気がいたしました。これはいつも松田委員がなさっているやり方ですけれども、昨夜いただきました資料に対してコメントを書かさせていただいています。
 まず、1ページ目をお開きいただきたいと思います。
 繰り返しになりますが、これまで表明してきたとおり、保有・債務返済機構を設立するという案が、私は民営化として最もよいスキームとは思っておりません。ただ、保有・債務返済機構を以下のように債務返済を唯一の業務とする会社として設立し、10年以内の解散を前提とするならば、確実な債務返済と経営効率化のインセンティブを持つ新会社の設立という目的は、ある程度達せられると考えます。また、いずれの場合にも、問題となっております新会社による新規建設は、新会社の経営判断によるべきと思っております。
 確認をさせていただきたかった事項は、真ん中の白い括弧2つで書いてありますけれども、新会社におきましては、自主的判断と責任の下に設備投資を決定すること。
 機構に対して貸付料の支払いを長期定額で行うこと。
 10年以内を目途に資産を買い取るということ。
 また、機構におきましては、新会社からの貸付料徴収による債務返済のみを業務とする特殊会社とすること。
 これは御提案ですけれども、本当に独立行政法人でなければいけないのかというのは、今一度検討する必要があると思っています。
 最長40年が限度と思っておりまして、新会社からの早期返済をなるべく促進すべきだと思います。
 10年以内を目途に資産を新会社に売却、解散すること。
 以上が確認したいことで、これはいずれも松田委員がお出しになりました資料を基につくっております。シェードのところが松田委員がお書きになったところでございます。
 2ページ目をお開きいただきまして、新規建設に関する新会社、国・地方及び機構の関わり方ですけれども、しつこいようですけれども、現在の負債の総額は一世帯当たり約八十二万円、借金方式で行っている限り、その失敗は現在の若年層が将来負担する可能性が非常に強いと思います。
 やはり将来世代に負担を残すということを、私は一番危惧をいたします。
 道路四公団が40兆円という負債を抱えて改革を迫られているということは、借金による建設と通行料金による返済という方式は限界。これは、皆さんで共有化されている概念だと思いますけれども、やはり今後必要な道路は一刻も早く税金によって建設するシステムに移行すべきだと思っております。
 チャートでお示ししてありますけれども、一番左から説明します。第三者機関による監視・国民への情報公開を行って、国・地方が整備計画を練ります。中村先生におつくりいただきました中村基準で投資対効果・採算性などの新基準による再検討、優先順位づけをまずして、税金による建設を新会社に委託するという形を取ります。
 もちろん、真ん中に書いてありますけれども、新会社も合意をすれば国は新会社に建設を依頼することができるというシステムを早期につくっていくべきなのではないかと思っております。
 特に下の矢印で示しましたけれども、現状では、新規建設の計画と新会社への監督とが同じ主体によって行われることになってしまうので、新会社の意思決定の自主性を確保するには、この2つを分ける仕組みも必要と思います。
 3ページ目をお開きいただきまして、以下は、今日は御説明をいただきました事務局資料に対してのコメントです。昨夜に作業いたしましたものですので、もし理解不足のところがございましたら教えていただきたいと思います。
 まず新会社は、機構から資金支出を行わずに、国から支出する場合の1ですけれども、疑問点としては、一番左の吹き出しでコメントを書かせていただいています。
 まず「契約イメージ」と書いていらっしゃいますが、新会社と国・地方及び機構との契約は貸付料と新規契約についての議論だけではなくて、既存路線の運営や資産買い取りに関する契約があるはずで、これは一部だとおっしゃるのかもしれませんけれども、余りにもこの点だけが前面に出ているような気がいたしました。
 左から参りまして、投資対効果、採算性などの新基準による再検討、優先順位づけを行うべきであって、整備計画イコール新規建設とはならないと思います。
 政府保証を資金調達のところに付けるという案については、やはり新会社の自主性を保つ面でマイナスと私は思っております。
 一番問題の内部留保についてですけれども、保有・債務返済機構の設立の趣旨は早期返済であって、新会社の利益は、やはり当初は可能な限り返済に回すように貸付料設定とするとあります。
 「法人税の特例措置」と書いてありますけれども、これに対しては大きな疑問がございまして、もしここで法人税の特例措置をつくれるのであれば、私がずっと議論しておりました上下一体方式に対しても適用が可能でありまして、今、松田委員から御説明いただきました大きな8年というのが、法人税の特例措置によって軽減が可能なわけです。ここで法人税の特例措置が出るということに対して、私は非常に疑問を持ちました。
 4ページ目でございますけれども、これは機構から資金支出を行わず、国から支出する場合ということで、大きなクエスチョンマークを付けさせていただいています。高速の特会のようなものをおつくりになるということで、これは何なのでしょうか、政府内に新たな勘定を設けるのであれば、これは右の上で説明させていただいていますけれども、清算勘定として債務処理を行えば、機構を設立する必要はないと思います。
 私がわかりませんのは、どのような名目で国に資金提供するのかということです。これが不明と思います。税金として支払うのであれば、新会社から直接税金を支払えばいいと思いますし、譲渡とか寄付ということになるのであれば、約四十兆円の債務を抱える機構がそんなことをする余裕は認められないと思います。
 左の下で、債務返済期間を50年分に延長して、その分新規建設資金を捻出するのであれば、私には現状の公団方式との違いがわかりませんし、償還主義プール制による考え方と同じだと思います。
 公募PFI方式を取るということですが、外部の会社に高速道路事業参入を求めるのであれば、これは今後のことかもしれませんけれども、民営化後の新会社の競争環境について議論する必要があると思います。
 高速整備資金が、補助金的性格と書かれておりますけれども、国費投入にならない補助金というのはどういう資金なのかという区別が私にはわかりません。
 なぜ、新会社が他社の新規建設に対する補助金を貸付料として払わなければいけないのかという理由づけも私にとっては非常に理解に苦しむところであります。
 5ページ目でありますけれども、これは機構から資金支出を行う場合でございますので、これは本案には反対ですけれども、一応コメントは書かせていただきました。
 後は同じですが、右のところの資金支出は貸付か補助金で、補助金であれば、やはり国費投入になると思いますし、貸付であれば、事業の健全性に対するチェック機能なしでの資金貸付は新会社の経営の効率性を阻害することになりかねない。
 事業資産を所有する機構からの資金支出は、新会社への建設圧力であって、新会社の自主性は保たれ得ないと思います。
 6ページ以下、事務局が細かく書かれていたので、かなり気になりましたところを書かせていただきました。
 線を引かせていただいていますが、例えば一番左の上の新規建設の有無は、新会社の経営判断事項で当初から見込んで貸付料を設定することはできないと思います。
 貸付期間の設定の基本的考え方、立法例(2)を引いておられ、資産の耐用年数を例の場合には引いていらっしゃるんですけれども、今回は例と違って、承継債務の総額を基に算出すべきだと思いました。
 (1)−2に対しては、基本的に支払いは定額とすべき、委員会で議論になりましたAは既に委員会で却下されたものと理解をしております。
 下にいきますけれども、今回は契約の見直しで、例は2年ごとの改定というふうに書いてあるんですけれども、長期定額で設定をするべきなのではないかというふうに思いました。
 右にいきまして、貸付料は個別の契約書レベルなどで規定することとして、新会社が新規建設を行えない場合の貸付料の見直しに関する事項を入れるべきという事務局の御案ですけれども、貸付料はあくまで既存用路線に対するもので、新規建設は含まないというふうに思います。
 貸し付けられた道路施設の維持管理方法というところですけれども、国の安全規制の遵守を言うべきで、それ以上細目をむやみに規制すべきではないのではないかと思いました。
 あと、災害リスクの分担については議論がされていないので、今後の検討が必要と思いました。
 最後の7ページですけれども、(2)で新規建設、機構からの支出なしでくくっていらっしゃいますけれども、議論の混乱を避けるために新会社の業務のうち、新規建設と管理運営は別々に議論すべきと思いました。
 あとは、例えば新会社の自己調達に対する政府保証とか、道路整備準備金の話については、先ほど申し上げたとおりでありますし、建設工事に関わる手続は計画検査を明白に示して議論する必要があると思っております。
 細かい点でございますけれども、右に気になる点を書きましたので、見ていただければと思います。
 以上です。

○今井委員長 資料提出者は先にお願いいたします。猪瀬さん、お願いします。


○猪瀬委員 川本さんの資料も出しておいていただいて、その前に説明を申し上げますけれども、まず、民営化における個別事項の基本原則というのを確認しておきたいと思います。
 「新規建設投資のルール」。
 機構からの支出は行わない。
 新規建設投資を民営化会社が行う場合は、採算性や自己資金調達能力を勘案しながら、独自の経営判断として行うことが基本である。
 民営化会社が単独では新規建設投資を行わないと判断した場合に、国、地方、民営化会社の三者が対等な立場でそれぞれのコミットメントの仕方などを協議し、共同で建設投資を行う方法が考えられる。ただし、この場合に民営化会社は参加不参加を自ら意思決定する権利が保障されている必要があり、建設への参加が強制的に義務づけられてはならない。
 新規投資の決定権を自ら持たず国から義務づけられるとしたら、民間会社とは言えない。
 貸付料を下げて民営化会社に内部留保をつくり、その分で建設を義務づけることは、国の会社への経営介入を意味しており、絶対に行ってはならない。あくまでも、賃貸料の引き下げは料金の値下げに使う場合のみ認められる。
 次に「料金値下げのルール」。
 民営化当初からの一割から二割の料金値下げの実施は、民営化の果実を国民に直接に還元する上で意義が大きく、最終答申に方針を明確に盛り込む必要があると考える。
 その場合、料金値下げは貸付料を減額することで対応すべきである。
 コストカットや関連事業や新規事業による利益を料金値下げの原資に充てるという方法は、民営化会社の利益処分に介入することであり、経営努力へのインセンティブを著しくそぐことになり、決して認められない。
 次のページです。
 「民営化会社のインセンティブについて」。
 民営化会社は道路事業から「利益をあげない」と事務局ペーパーに記載されているが、「まったく利益をあげない」としたら民営化会社と言えない。事務局ペーパーの記載は、公益事業であることをかんがみてのものと思われるが、その場合でも「利益をあげない」ではなく「過剰に利益をあげない」とすべきであろう。
 「貸付料についてのルール」。
 債務総額は確定する。
 民営化に当たり、債務総額は既存路線にかかるおよそ四十兆円に確定する。それぞれの分割民営化会社のリース債務総額を最初に固定することで、各分割民営化会社には債務の早期返済へのインセンティブが生まれる。なるべく早く返して身軽になるために、経営努力をして生じた利益を早期返済へと充てるという経営判断を下す可能性もある。
 各社のリース総額を確定する場合には、各社の経営する路線ごとのキャッシュフローに応じて債務の張り付けを行い、旧公団の勘定による債務区分をベースにはしないものとする。
 40兆円を確定するというのは、松田委員が集中投資をするとおっしゃっていますが、その場合には若干増えるというふうに理解します。民営化までの集中投資について若干増えるでしょう。
 次ですが、貸付料は一定額。長期固定で、定期的見直しは行わない。
 長期固定とすることで、分割民営化会社の経営努力によって生じる増益分は民営化会社の内部留保にできるため、経営努力へのインセンティブが働く。
 機構側の都合で、関連事業による収益やコストカットによる収益など会社の増益等に応じて貸付料を変動させることは厳しく禁じる必要がある。また、金利変動及び交通量変動によって貸付料の変更は行わないことが原則である。
 ただし、災害など不測の事態に対しては、別途、特例措置を設けることとする。
 また、会社側の都合で繰り上げ返済を希望する場合は、認められるようなオプションを検討する必要があると考える。
 川本さんの整理した絵が使えるという意味なんですが、3ページ目ですけれども「法人税の特例措置」というところに丸してありますけれども、私のは法人税の特例措置をやったら今の公団と一緒になってしまうので、これは基本的には当然あり得ないと思っています。
 やはり同じく政府保証というのは、これも公団と同じになってしまいますので、川本さんも消してありますけれども、その点で意見は一致すると思います。
 4ページ目と5ページ目は問題外だということで、川本さんはいろいろ書いてくれたけれども、私は余り興味がないというか、これについては問題外だというふうに理解しております。
 次の6ページ目のところなんですけれども、川本さんの方でいろいろ指摘しているので、指摘していなかったところだけ少し付け加えたいんだけれども、左の欄の一番下の、川本さんが線で消してある一番上のところで、(1)のところで「交通量、金利など外部的要因も相当程度の変動」とあるけれども、これを前提にしたら機構の意味がなくなってしまうということです。
 次に、その真横に(1)とあるんですけれども「(1)の場合における相当程度の変動の基準」というのがどういうものかというのがわかりにくいということです。
 その下に「その他の事項として、道路管理費の削減、関連事業の収支、通行料金の引き下げ等を規定」と言うんだけれども、これは通行料の引き下げというのを管理費の削減分で見るのか、リース料を下げることで対応するのかということが見えないので、これは少しわかりにくいです。
 つまり、管理費の削減ということは、本来なら会社のインセンティブになるわけですから、頑張るぞという気持ちにさせる部分ですから、そこから通行料金の値下げに持っていってしまうと問題があるんではないか。
 川本さんが、線を引っ張って消してあるところで、これも一番大事なところなので強調しますけれども、今の左側の一番下ですけれども「一定期間経過後の見直しの制度化」というので、これはやはり長期固定というのが一番前提ですよということをきちんとしておいた方がいいと思います。これは一番大事なところだと思います。
 一番右の方で、これも川本さんのところと同じですが「一定期間(○年)ごとに行う機構と新会社間の協議の方法」というのは、長期固定という今言ったリース料の見直しということにならない方がいいと思うので、これは削除した方がいいかもしれません。
 一応、このページはほぼ指摘されているのでいいと思います。
 次の7ページで、指摘していないところだけ言いますと、下から5行目に「新会社が新規建設を行う場合の取扱い」というのは、行わない自由もあるから、会社に不利益が生じないような何か担保がなければおかしいのではないかということです。基本的に、会社に拒否権があるかどうかという問題です。付け加えただけです。
 川本さんが細かく指摘していますので、追加したところはごくわずかですが、以上です。
 次に、事務局が出したもので、資料2−2「機構から資金支出を行わない場合の新規建設(機構と新会社の関係)の考え方(イメージ)」ということで、先ほどの機構から支出するというものと、高速道路会計というのはだめだと、最後に1つだけ生き残っているものがそれですが、それについても申し上げたいんですが、1の次の最初の○の部分で、機構から新会社へ資金支出を行わない場合、新会社が新規建設を行うために必要な資金は、将来の料金収入を見込んで新会社が自己調達した資金でと、ここの後で、不足する部分については、新会社が得る料金収入から内部留保を活用することになるのではないかということですが、自己調達した資金と料金収入以外での経営努力による利益のうちから、会社の経営判断として必要と認めた場合にのみ行うことになるというふうに直さないと、歯止めが効かないんではないかということです。
 下の長い長方形の四角の中の(3)で「(2)の新会社の内部留保分については、新規建設に充当されるものであり」というところですが、これは新会社が何に投資するかの判断は、民営化会社が行うのが前提だから、いきなりこういうふうに書かれてしまうと少しまずいのではないか。
 料金も投資も自ら決定できなければ民営化会社と言えないということになりますから、そういうことです。
 3ページで、一応申し上げておきますが、「2.新規建設を担保する契約上の措置」ということですが「新会社の経営判断・採算性は尊重されるべきものであることは言うまでもないが、高速道路の建設、管理・運営は国民のために行うもの、すなわち国土政策上必要なものである。このため、このスキームによって新会社に留保される資金が新規建設に活用され」というのは、先ほど言ったのと同じなんですけれども、内部留保の使途を国が義務づけるのは経営への介入であり、よろしくないというふうに言いたいわけです。
 その後に「新会社による高速道路の新規建設の実施が担保される必要があるのではないか」。これも強制的に義務づけるというふうに受け取られると思います。
 その後、(1)、(2)ですけれども、(2)の「新会社が行う新規建設は法的基盤を持つ契約に基づき」というもので、これも法律で義務化してしまうのは、つくるということを義務化してしまうのはおかしいんです。これはやり方がほかに考えられると思いますが、義務化してしまってはいけないと思います。
 それから「(1)契約の手順」の(1)の「国・地方と各新会社の間で、民営化に当たり、あらかじめ『今後建設すべき路線の優先順位の判断基準』及び『最大投資検討額』」。これは、別の紙で後で少し説明させていただきますけれども、最大投資限度額という概念がよくわからない。前にもこれについては問題提起しました。
 4ページ目の「(2)新会社が予定された新規建設を実施しないこととなる場合の取扱い」。
 先ほど言ったことと少し重なるんですけれども、4行目の「また、その措置を、あらかじめ新会社に対して、貸付契約及び建設契約において明らかにしておくべきではないか」というのが、何かペナルティーがありそうな感じがして変だなと思います。

○田中委員長代理 ちょっと聞こえなかった。

○猪瀬委員 受け取り方としては、ペナルティーがあるような感じになっているんです。
 大きな3の(2)で、先ほどと重なりますが、法人税の特例措置はまずいということであります。
 独占的使用権であれば、対応した償却が可能となるのではないかと。これはそれでいいと思います。ですから、法人税の特例措置は認められない。
 前回出した資料で、非常に誤解を招くような資料がありましたので、もう一度確認したいと思います。
 資料2−6ですけれども、事務局が作成したものです。高速自動車国道の最大投資可能額とこの間書いてあったんですけれども、可能額という言葉はおかしいんではないかと。最大投資限度額というふうに直すべきだと言ったので直りましたが、そもそも交通需要推計から判断して、そして交通需要推計の中でどのぐらいの交通量があるかということは決まったわけですけれども、これについてそこから最大投資限度額というふうな数字が出てくるということについて、私自身は全く関知しておりません。一番下の箱に高位、中位、低位、それから私が提示したフレームでは、ケース1、ケース2と書いてありますが、これは事務局がこの数字をどのような試算で出したのかということが私にはわかりません。
 交通需要の実際の値から導き出すと、私の提示したフレームであれば、金額が非常に少ないと、ここに出ているんですが、この金額自体も最大投資限度額というふうな言葉を使っておりますが、この金額がどのような計算で出たのか、私は関知しておりません。
 ついでに少し申し上げておきますけれども、個別の路線の区間別の収支の資料を出してほしいということをお願いしましたので、それは後でお願いいたします。
 以上です。

○今井委員長 それでは、どちらにしますか、大宅委員にしますか。

○大宅委員 この委員会がマスコミに取り上げられるのは、すごくいいんですけれども、何か面白おかしくであったり、内部が対立しているだとか、変節しただとかというように、割と興味本位に書かれることに対して、私は大変危惧しておりますが、この間途中で退室するときに申し上げたように、なるべく早く借金が返せて、それから政治とか行政の介入が防げて、それで民間のインセンティブが働くと、それは最大多数の国民の利益になるということに関しては、みんな共通の認識のはずなんです。その認識で集まってきていて、それからほかの人のいろんな意見を聞けば、そっちの方がいいかなと考えが変わってきたりするのは当たり前のことでありまして、それが妥協だと言うのか、私は大人の判断、いわゆる常識であろうというふうに思いますし、よりよい案に集約するということが必要だというふうに思います。
 いろんな改革をするのは、それまで得している人がいるからとか、まずいところがあるから改革するのであって、それがどう考えたって100 点満点なんてことはあり得ないわけで、ワンネンドオンリーということもあり得ない。どうしたらよりよいものになるかということをみんなで探っていく作業なんだろうというふうに思います。
 私は、最大多数の国民の利益というふうに考えていますけれども、それはある地域の特定の地域の人ではないという意味だけではなくて、今生きている人だけではなくて、将来生まれるであろう国民も含めて、今、考えなければいけないんだというふうに私は思っています。
 問題は、今ずっと意見が違って論争になっていたのは、共通認識が、これからやって実際的にすごくテクニカルな技術的な部分で、これはこうに違いない、いやそれはだめだという論争なので、一昭さんも、川本さんも、こういう歯止めがかかるならばいいというふうにより現実的になってきたことに関しては、私も実にみんなが大人になりつつあっていいなというふうに思っているんですが、大人じゃないということではないですけれども、でもやった上でじゃないと、これはそういうふうにならないので、みんなもちろん自説を曲げたくないのはわかるんですけれども、今朝日経を見て引っくり返りそうになってしまったんですが、実は昨日届いたものがオフィスに届いたので読めないまま、朝、舗装会社へ行きましたら、新規建設を義務づけるなんて書いてあって、聞いてないよという話でびっくりしてしまったんですが、皆さんがおっしゃっているように新規建設する、しないというのは民営化会社の判断です。
 何やら民間だと建設をしないで勝手に使うというような懸念をお持ちの方もいらっしゃるようなんですけれども、それはちゃんと定款で決めればいいことですし、リース料の余りと、コスト削減とか、ファミリー企業から上がってきたものというもので新規建設をすればいいわけで、それで料金が増えれば、もっと民間のインセンティブが働くと、私は単純にそういうふうに思っています。
 さっき川本さん、それから猪瀬さんもおっしゃった内部留保に法人税の特別処置ですか、それができるなら何も保有機構なんてやらなくてよくて、初めから一体でやればと、法人税を払うのを逃れるためにあの方式ができたので、何でここで出てきてしまって、こんなのが許されるならば、初めからできたじゃないかと、もめることはなかったじゃないかという話になって、これが本当にできるかどうか、いい悪いとかではなくて、私は少し疑問です。
 問題は、何回目かのヒアリングのときに、道路局長が私たちの持っている共通認識、今までのような国の命令で路線を決めて借金でつくる、いわゆる公団方式はもうだめだという共通認識にお立ちですねと言ったら、ぐちゃぐちゃ言う方が妙に明確にノーと言いましたね。つまり、彼らは今までどおりつくりたいと、はっきり表明したわけです。ですから、そこに立ち向かわなければいけないので、そこの根っこのところを忘れると危いのではないかと。
 これはメディアの方にもお願いなんですけれども、余り末端とは言いませんけれども、根っこのところをなるべくみんなにわかるように、メディアというのは本当に媒体なんですから、いかにこのままではだめなのかということを書いていただいた上で、委員の意見の違いは、こうこうこうだという形にしていただけれたら、もう少し国民の理解が増すのではないかなというふうに思っています。
 以上です。

○今井委員長 それでは、中村委員お願いします。

○中村委員 今の大宅さんのお話は、私は途中まで全く同感でございます。我々は、それぞれ考えはあるんですが、お互い影響を受けて、そしてまた必要なこと、相手の方が正しいと思うことももちろんあるわけで、それに歩み寄っていくのは当然で、これが何も悪いことでも何でもなく、それが本来、委員会のあるべき姿だと思っています。
 後半の方は、私は余り納得しておりません。まず、松田さんの意見からですが、松田さんの頭の中には、当然ですけれども、松田さんが長いこと苦労してやってこられたJRというものがあるわけです。まず、そこが高速道路との間に根本的な違いがあると思います。
 日本の鉄道というのは、概成されているとよく言われます。概成というのは、ほとんどでき上がっているという意味です。だけど、日本の高速道路というのは、まだ7,000 キロである。この間も私のところに来たドイツの人々が話していましたが、ドイツというのは東西が一緒になっても日本よりも面積が少し小さいんですが、そこに既に1万2,000 キロの高速道路があると。しかも、ドイツの高速道路というのは、日本のよりもすべて片側1車線ずつ多いと理解していいと思います。日本の東名に当たるようなところは、片側4車線だし、そうでないところは3車線、地方だって片側2車線は必ずある。それが既に1万2,000 キロある。そこに更に1万8,000キロをつくろうとしているということです。
 したがって、日本では鉄道は概成ですが、高速道路ネットワークは未成熟ということ、これは絶対に鉄道との違いである。だけど、債務が非常に大きいことは、おっしゃるとおりですし、また今まで無駄、非効率等々があったということもおっしゃるとおりであります。
 そのために、私どもはここで債務は着実に返済しなければいけないということは正しい方向ですが、それとともに、未成熟であって、まだ必要な道路は建設しなければいけないということも事実です。中には利用が少ない道路もあるわけで、そういうものは本来投入された資源に見合うべき効果を出してもらうためにも、料金の引き下げもしなければいけないということで、何とかこれらが実現可能な方法はないかというのを探そうとしてこれまで議論してきたわけです。
 そうしたとき、例えばそれを民間会社で建設するのだから義務づけはだめだと、義務づけという言葉はよくないので、それは使いたくない、だけどやりたくなるようなインセンティブを付けるということは必要であるというふうに思います。
 その前に、まず、税金でやればいいじゃないかというのが何人かの意見です。だけど税金でやるということは、もちろん後には借金が残らないわけですが、今の日本の道路事情というのは、何も高速道路だけではなくて、あらゆるところが、大変質的にも量的にも悪いわけです。そういうところの整備もしなければいけないということを考えると、高速道路にそんなに大きな投入をする能力はない。そういうことは最初から無理でしょうということで我々はやってきているわけです。
 そういうふうに考えていきますと、結局、今も大変大きな収入のあるところから、利用料金を投入して新しい道路に使うこと。そして国民の多くに高速道路の便益を行き渡らせるというのは極めて当然の方法で、これを称して道路公団的手法とか言って非難するには全く当たらない、これは極めて時間的に差がある投資行動のときに、すべての産業部門でも何でも取られる通常のやり方であるわけです。それをやっていく。
 ただ、それをやるためにいろんな方法を当たってきたわけで、今日もそうですが、この前も今までの保有・債務機構から投入するというのはよくないという多くの方の意見なので、ほかの方法もまだあり得るというふうに私は考えた。だから私もチェックしたし、皆さんにもこういうふうなことで、やっていただいているわけですが、だけどさっき事務局で考えたような案なんかも、やはりいろんなところで欠点があるということで、最後はまた保有・債務返済機構から投入するというのがベストだということになるわけです。投入が悪いという考えのようですが、道路を料金でつくっていけると私は考えるわけで、これは当然のこと、あそこから投入するのが一番というふうに思っているのです。
 初めのころ新聞なんかに書かれていたのは、ああいうふうな方法というのは、極めて不透明だと、だからまずいんだということであったわけですが、我々が議論していく中で、そういうふうなことであっては困るし、あるいは国や機構とかと新会社の間に上下関係があっては困るということで、いろんな対策を中に盛り込もうとしてきたわけです。
 例えば、長期での金利とか、交通量とかと言うと、だれもそれを決めることは自信がないわけです。猪瀬さんはああいうふうに言われるけれども、猪瀬さんだって、30年先の交通量だって、20年先だってそんなに自信があるわけはないんです。私は全くありません。そういうふうなことを考えると金利だってそうです。だから、高くなることもあるし、低くなることもある。
 そういうことを考えると、例えば5年ごとに見直すような方法をちゃんとつくっていく。そして見直すとか、そういうことでチェックしていくなど、やり方は幾らでもあるわけです。
 新会社に義務づけ、義務づけと言えばまずいんでしょうけれども、だけど民間会社ですから、不採算なものに投資なんてするわけがないわけで、投資しないことが最適戦略であることは間違いないわけです。でも、やはり道路というのは必要だとすれば、そうした民間会社がやりたくなるようなインセンティブを考えてあげればいい。例えば、民間会社が機構との間で契約をして、そこでいろんな合理化努力をするということによって、民間会社がそこででも何がしかの利潤を得る。そしてそれが更に広く公共事業全般に波及していく。そういうことであればこの改革の意味は非常に大きいというふうに思うわけです。
 あるいは、これは今日のものに少し出ていますが、私が強いて付け加えるならば、保有・債務返済機構からの料金の投入を何も新会社というのに限定することはないだろうと。新会社も1つの最有力候補だけれども、それ以外の別会社があってもしかるべきであろうと。それは国内の他産業、あるいは産業資本その他からの参画であってもいいし、あるいはこういう世の中ですから、コフィルートなんていう話がよく出ますけれども、そういうふうな外国資本であっても何もおかしくない。そういうようなことをすることによって、そこに競争もいろんな形でつくり出していくことができるというふうに考えられます。また、競争をすることによって、よく皆さんおっしゃるように、そこにより一層の透明性が出てくる、あるいはいろんなチェックが効くというようなことも出てくる。
 そういうようなことをして、今、一番国民の多くが喜び、先ほど大宅さんが言われたことそのものなんですが、また問題が少ない方法は、保有機構をつくって、そこから料金を投入する方法だと私は思うのです。ただし、そのときに皆さんが心配されるようないろんな問題がある可能性はある。だから、それらは一つひとつつぶしていきましょうと、それをここでやるべきだというふうに思っているのです。
 したがって、私が皆さんと議論してきて、結局また保有機構から投入するのがベストであるという考え方により自信を持ったので、この考え方を今後とも変えるつもりは全くありません。

○大宅委員 せっかくまとまりそうだったのに。

○中村委員 ほかのことで必要なのは幾らでも皆さんと歩み寄りはいたします。

○今井委員長 まとめるつもりでいたんですけれども、かえって議論が大変拡散いたしまして、問題のポイントは、やはり返済をやるために保有機構ということを中間整理で考えたわけですが、その問題について一定の条件があれば認めてもいいという御意見が出てきております。
 もう一つは、新規建設について、保有機構から出すということは、中村委員は一番いい案だとおっしゃっておられます。
 私は、この新規建設をやるか、やらないかという問題については、いろんな人に確認しながらやっているわけですけれども、結局閣議決定あるいは国会における政府の答弁その他から判断しまして、結局このまま新しい建設をしなければ、今の料金を取っていけば30年ちょっとで返せると、それを閣議決定では、現在の料金を前提とする償還期間は50年を上限としてコストの引き下げ効果などを反映させて短縮を目指すとなっておりますので、結局新しい建設はやるということが前提になっていると思うんです。ただし、それは施行命令があと残っているのが2,000 キロありまして、二十コンマ何兆円の施行命令が出ている。それを全部やると返済ができない恐れが多分にあるということですから、ここに書いてあるようにやはり事業コストの見直しということをやっていかなければいけない、これはもう既にかなりやりました。
 あと競争条件の導入ということは、これはファミリー企業の問題とか、そういうものがまだ解決しておりませんので、どの程度競争条件の導入によってコストを引き下げられるかわかりませんけれども、そういうことでこの20兆円というところからいろんな見直しによってどこまで下げられるか。
 それから、この前猪瀬さんが提示された、交通量の予測で、これは見直しは今後するんですけれども、実際の実績の交通量というのは毎年毎年出てきますから、そういうことによって考え方を変更していけばいいと思っているわけです。
 言いたいことは、今の高速道路料金の中には、既供用の返済分と新規建設の分が両方入っているというふうに理解いたしております。
 したがいまして、返済部分はいろいろ工夫して確実にやると、そしてその残ったところで、どういうような建設ができるのかということを前提にして我々の結論を出さないと、これは我々に与えられた使命から逸脱してしまうんではないかと思います。
 さっき猪瀬さんが言われたように、新しくつくるという量について、我々が上限は幾らだとか、これはあくまでも試算ですから、そういうことをこの委員会で決める必要はないんです。それはあくまでも国が高速道路の整備をどうするかということを決めるべきだと思います。
 そして、それを今までは道路公団がつくってきたわけですけれども、新しい組織がまず考えるという立場になると思うんです。今の24.6円/1km、その料金というのはどこでどういうふうに決めたのかわかりませんけれども、一応決まっておりまして、その現行料金を前提として考えろということが言われているわけです。この料金が将来変わってもいいんですけれども、今はそれを前提として考えるということは、償還部分と新規建設部分とが2つに分かれるということになるというふうに私は理解しております。
 したがって、今日はいろんな御意見が出ましたけれども、そこの基本的な部分で意見が一致してないと、新たなスキームができないということになるんだろうと思います。
 これは、いずれこの場で小泉総理なり石原大臣に国会答弁で行われているのと同じことを、この場で言ってもらって、しっかりと行政機関の考え方を確認してもらわないといけないんではないかと思っております。
 私は少なくとも個人的にはそういう確認をずっとしてきましたし、そういうことでこの委員会を進めなければいけないと、かように思っております。
 したがいまして、そういう考え方で最終的なとりまとめの方向に進みたいと思っております。
 時間が大分経ちましたが。


○松田委員 ちょっと1つ、2つ。要するに今、事務局から出ている資料も、道路公団の債務を何年で返して、何年でできるかというのはありますけれども、最初我々が議論したのは40兆全体をどういうふうに返していくか、これが大変厳しいことだというのは、先ほど私も申し上げたし、川本さんもおっしゃっている。そうすると、確かに道路料金の中には、新規建設分と債務返済分が入っているということまではそのとおりだと思います。しかし、その債務返済分というのは非常に大きな部分に私の概念ではふくれ上がっていって、この新規建設分というのは道路公団だけ考えるならいいんですけれども、そうではない限りかなりの分が債務返済の方に回っていると、構成がフィフティーフィフティーなのか知りませが、だけどそう思うんです。そうすれば、今の段階でもって不採算のものをつくらないというのか、あるいはそうではなくてもっと中村案のような形で、順序を持っていってつくるとすれば、ほかの税金の付かない金を使わざるを得ないと、これはどうしたってどこかから金を持って来ないといけないものですから、それは避けて通れないだろうというふうに私にはどうも思えるんです。
 もう一つは、我々が中間整理で言った中で。

○今井委員長 今おっしゃったことが、よくわからないんだけれども。

○松田委員 だから、40兆の債務の返済に充てないといけない部分というのが、かなり大きいんではないかと、そうするとどこまでつくっていくのかわかりませんけれども、道路料金だけでこれからの道路が本当につくれるのかという問題にぶつかるでしょうということが1つです。だから、別のことも考えなければいけないのではないですかというのが1つです。
 もう一つは、中間整理では我々は国交省や何かに対して、施行命令の見直しをやれと言っているわけですね。確かに一生懸命先生が努力されて、2割ぐらいカットするとかはやりましたけれども、施行命令というのは出ているものについての、本当にこの判断を変えなくていいのかということについては御回答いただいてないんです。
 例えば、この中村プランのイメージ、○と△とありますけれども、1〜100 でもいいんですけれども、この方式で全部計算をして、それを出して、本当にこれでいいんですかと、国民の皆さん、国会の800 人の皆さんも全部このままつくれと言うんですかと、全然見直さなくていいんですかということをきちっと突き付けるということも、我々の委員会の提案する役目があるんではないですかと。その上でつくるとなれば、それに対する資金をどうするかということを考えていくということではないんですかということです。

○今井委員長 今おっしゃったことについては、私は全く賛成です。反対はありません。

○猪瀬委員 全然つくらないと言っているわけではないわけだから、何度も言うけれども集中投資を、例えばあと2年間お金が出ていってしまうわけですから、そのお金で進捗率が20%以上のものだったら3兆円ぐらいなわけだから、集中投資であと2年ばらまき型で出ていってしまうよりは、民営化会社が供用路線を増やすためにやった方が収入も増えるわけですよ。そういうことを松田委員も提案されていたわけで、また内部留保ができた時点でまた建設も可能であると、あるいは合併施行方式もいろんな形でできると、フレキシブルにいろいろ考えられるわけですが。
 そこで、私は中村委員がおっしゃっていることもわかるんですが、どうなんですか、機構から支出するというふうにやっていくと、借金は減らないようになっていってしまうと思いますよ。だから、私は中村委員に。

○中村委員 私は、借金返済が最優先だと思っています。

○猪瀬委員 それであれば、中村委員御自身も機構から支出するということではなくて、セカンドベストとしての提案というか、今日は事務局で1つありましたけれども、そこに問題点もいっぱいありましたが、そういう形でおっしゃっていただいた方がいいかと思うんですけれども。

○中村委員 私はセカンドベストではなくて、ベターなものがあるんではないかとずっと思ってきたものですから、それを探して、PFIとかいうのも、事務局の方にこういうことも考えてほしいとお願いしたわけです。それで出てきたのがこれで、どう考えても機構から出す方がベターだと、それにまた舞い戻った結論です。
 私はそんなにがりがりの、ある一定の方式にこだわっているわけではなくて、目的さえ達せられれば、そんな絵の形なんてどうでもいいのです。

○大宅委員 どう考えても機構からの方がいいとおっしゃった、そのどう考えてもの中身をもう少し詳しくお教えいただけませんか。

○中村委員 だから、今日事務局で出していただいたもので見れば、どれを出してきたって、いろいろ問題出てくるではないですか。会社で支出するということになると、内部留保するにしたって、それはとても法人税を免れることはできないとか、そうした類いの問題はたくさんあるではないですか。
 それをこの前○を幾つか付けたり、×を付けたりしたのが、その基なんですが、あれを是非ごらんになっていただければと思います。

○猪瀬委員 法人税の免除はだめでも減価償却費はありますからね。

○今井委員長 機構をつくって機構から支出しないということにしますと、リース料というものを料金を2つに分けて、1つは返済、1つは建設というふうになってくるわけです。その機構に入れるリース料を減らした分が、新しい会社の内部留保になるか、あるいは今日話が出た特別勘定になるのかというようなことに考え方としてはならざるを得ないんです。
 結局リース料の決め方になってくるんだろうと私は思っているんですけれども。

○松田委員 事務局に教えてほしいんだけれども、この事務局で提案をした、今の今井さんのお話のあった内部で法人税は全部ゼロになりますと、免税になりますというようなことというのは、実例があるんですか。
 例えば、ここにいろいろ出ているものは、全部一時内部留保を積み立てていくけれども、後で税金を払うという先送りに過ぎないんです。だから、本当に免税になるんなら、あるいは田中さんが言うように、保有機構をつくらなくてもいいかもしれない。そんなことができるのかと、事務局がそういう提案をする以上、そんな大事なできもしない提案をよくするなと思って見ているんだけれども、できるというならこの際私も意見変えて、田中案に乗るかもしれない。

○田中委員長代理 ありがとうございます。

○藤田参事官 先ほど広畑企画官が説明したのも、免税になって全然税金を払わなくていいという説明はしてないと思います。これは松田委員御指摘になったとおり、法人税の特例措置と言いますのは、事務局でもいろいろ前例を調べて考えましたけれども、一定の内部留保から積み立てをして、それを道路供用後に適切に繰り戻すという、まさに課税の繰り延べでございます。
 その際ですから、各委員から御質問あったことにお答えいたしますけれども、この一定の料金を取って建設をして、それを後で税金に繰り戻すというのは、鉄道にはたくさん例がございまして、例えば大都市近郊の小田急ですとか、そういう特別料金を取ってやっているところもございますし、新幹線にもございます。ですから、これはいい、悪いは別にしまして似たよう前例がある措置でございます。
 一方借金を返すのは当たり前ということになっておりますので、借金を返すための税の特例というのはございません。これはほかに借金を返している法人はたくさんございますので、非常に波及が大きいので無理だと思います。

○松田委員 だから、鉄道で使われているものを一気に資金調達をして投入することが難しいから、ならして法人税は後で同じだけ払いますと、そういうやり方のものなんで、決してこの今のやり方で道路をどうつくっていくかということが適切な方式とは思わないですね。
 まして免税ではない、この書き方というのは一見すると免税のように見えるんですね。それはすばらしいと知らない人は飛び付くけれども、本当にいいなら私も飛び付いてもいいけれども、そんなことあり得ないんです。そんなことがあるなら、日本中の会社が楽になる話なんで、変な経済政策よりいいかもしれない。

○田中委員長代理 今日冒頭に私が申し上げたんですけれども、えらいかたくなに自説に固執しているように、中村先生がちょうど対面に座っておられるので受け取られておるかもしれませんけれども、中村委員が非常に柔軟であると同様に、私も開かれた委員会で、衆寡敵せずということもあるわけでありまして、言わずもがなの点もあるかもしれません。特に今の点なんか私はもう少し何とかなるんではないか、債務をゼロにする必要はないので、だからそのプロセスでいろいろやっていくのに私の案がいいのではないかということで、必ずしも納得しなかったので主張してきておったんですが、それはもう横っちょに置いておきます。
 差し当たりの話として、委員長おっしゃるように閣議決定で現行料金をベースにということは書いてありますけれども、そのことがイコール料金から支出するということにつながるかどうかということは、私はもう少し議論した方がいいんではないかと思っております。
 というのは、この前中村先生がおっしゃったように、今日の私のペーパーでも書いておりますが、保有機構でもなんでもいいんですけれども、長期固定で現債務を仮に決めて、1年にいくらと、そうすると新しい会社にインセンティブが働くことはわかりますね。
 その前提の下に、貸付料で入ったものを保有機構が補助金であげますということになりますと、補助金は貸付ではないから穴があくわけです。つまり政府に返す金に穴があきます。そうするとだれかが払わないといけないわけです。長期固定すればですよ。穴を埋めようとすると国民負担になってしまう。
 それを避けるためにはどうするかというと、例えば10兆円なら10兆円つくりたいと言ったときに、今の40兆に10兆円を加えてそれを割り戻してくるということになれば、それは公団がやっているやり方と同じなんですが、それはそれでよろしいんですねという確認を今日の私のペーパーでも言っておるわけです。それでいいというなら、それもメリットはあるんです。そのところは公団方式と同じだけれども、分割したり、あるいは道路資産を今までよりもうんと規制を緩和して活用するとか、いろいろメリットはあるんで、その部分についてはしかし還流させるという、補助金をやるという話と同じことではないかということを申し上げてきたんです。
 それで、料金のことについてはそういうやり方もありますけれども、これはセカンドベストとして申し上げていますけれども、返すものは返しつつ、もちろん長期固定ですから一定量返します。その後は、当該企業、新しい会社がまさに自主的に経営判断をして、コストを下げたり、あるいは資金調達したりして、道路をつくった方がいいという世論が強い、しかも自分の採算も考えながら、では少しは地方も負担してください、国も幾らか出してください、合併方式でやりましょうとか、長野新幹線方式とか、そういういろいろなやり方も現行料金をベースにしているわけであって、それはそれで政府の慫慂の仕方、あるいは世論がしっかりやってくれということで、会社も公益事業でありますから、そこは何も幾らやれと言わなくてもやっていく。時間が経てば経つほど力も付いてくるんではないか。私は両方とも料金を使うのは当然であるんだけれども、そこを初めから幾らと決めないんだと委員長もおっしゃっていますけれども、ずっと今日お話を伺っていると義務的に建設させるようにどうも聞こえるんです。そうでなければ、それほど余り違わない意見に持っていけるんではないかという気がしているんですけれども、ちょっと言い方が不十分かもしれませんが。

○広畑企画官 2点ありまして、1点目の今、田中委員がおっしゃった、補助金のところですが、私ども今日イメージ図をつくりましたので、資料2−1をお開きいただければと思います。資料2−1のその3で「機構から資金支出を行う場合」と、少なくとも我々はどう考えてつくったかということを説明申し上げますと、私ども中村委員の指導を受けてどうするかということで、もう一度整理した形であります。
 今、まさしく田中委員おっしゃったように、通行料金をどう使うかということで通行料金が100 入ってまいります。当然新会社が管理経費を差っ引きますので、残り90が今のスキームの3でいくと機構に参ります。その貸付料をどう使うかということについては、今まさしく委員長が整理されましたように、それを借金返済に80回す。それから新規建設に10回すとうことを、少なくとも機構からの資金支出を行う場合は想定しております。
 書き方がちょっと正確ではなかったのは、補助金というのは渡し切りの金という意味でして、国から入るという意味では全くありません。ですから、これが無利子貸付になってしまいますと、今度は新会社は返済しなければいけませんので、仮に無利子であったとしても相当な負担になります。少なくとも中村委員の御指導を受けながら、あるいは私どもがつくっているときの補助金というのは、渡し切りの金ということですので、国費は全く考えておりません。
 くどいようですが、先ほど委員長が整理されたように、90を全部を債務返済に回すのか、うち10を新規建設に使っていいのかと、それによって大きく変わってくる問題だと思います。
 もう一つ、税の話が出ましたので、先ほど藤田参事官からも説明申し上げましたが、私どもも簡単にこれができると申し上げているわけではなくて、機構から資金支出する場合と比べて著しく税の減免をしないと差が出てくるということを申し上げているつもりです。先ほど一遍に申し上げてしまったのでわかりにくかったと思いますが、松田委員御指摘のように、繰り延べの問題と、それから益金参入されたときに経費が立つか、立たないかという問題が2つあります。繰り延べの問題については鉄道についてすでに前例はありますが、益金算入されたときに経費が立たないと税金で持って行かれますと、それについては相当難しいことを制度設計しないと、機構から資金支出を行う場合と同じような課税上の効果は現れないんではないかということを申し上げたつもりです。
 念のために申し上げました。

○今井委員長 この返済の方は、皆さん大体定額で固定しろというお話で、金利4%とかということでね。ですから、これは計算すればきちっと出てくると思います。だから料金収入があった中で、返済をきちっと先に決めてしまうわけです。これはもう料金収入の中の最優先事項、そしてあと交通量の変動があったりして料金収入が増えたり減ったりしますけれども、それを10年かそこらか、ある一定期間こういう補助金として使うと、つまりプールされているわけですから、プールというのは料金の中に建設費が入っているわけですから、それをある一定期間使うと。交通量の伸びがなければ、それはうんと減ってくると。
 毎年毎年料金が入ってくるわけですから、私がそれを決める必要はないと言ったのはそういうことで、ある一定期間という期間だけ決めておけば歯止めができるわけです。

○田中委員長代理 その歯止めも、仮に広畑さんの御説明では資金支出が10と書いてあるけれども、毎年積み上げたものが50年以内に返せるのがひとつの歯止めになるということをおっしゃっている。これは確認ですけれども、そういう意味ですね。

○今井委員長 初めに返済の額を決めてしまって、それより料金は余裕があるわけですから、それをある一定期間積み立てておいて、それを優先順位に基づいて新しい会社が引き受ける新規事業に補助金として回すと。どうせ新しい会社というのは、恐らく収支率は40%ぐらいのものしか手がけられないと、今までの供用中のものだって、収支率が100 を超えているのが幹線しかなくて、そのほかのところは全部そこで埋まっているわけですから。
 だから、今、残っているところというのは、多分40とか50とか60ぐらいの収支率しかない、それをある一定期間こちらの方から持ってきて建設をするということを私は申し上げたいんですけれども。

○田中委員長代理 別の言い方をすると、要するに、仮に直ちに民営化会社をつくるとして、その債務総額に資金支出すべき幾らかを上積みして貸付料を計算すると、そういう言い方になりますね。
 と言いますのは、今の図の3で言うと、貸付料90で返すわけです。90のままであればある一定期間、例えば30年で済むわけです。それを80しか実際には財投に返さないわけですから、10にあたる分少ないわけでしょう。10にあたる分少ないけれども、10にあたる分がトータル幾らになるか知りませんけれども、あと20年間でやるということは、結局50年以内に返すという前提で計算すると。ということは、始めから50年で返せる量が、表現がいいかどうか、猪瀬さんがさっき問題にしておられた話です。最大限度額が15兆とか13兆とかありますね。それを織り込んだ貸付料になるという理解になりますね。

○今井委員長 新しい会社は、収支率の範囲内で自分で調達できますね。それは自分で返すんですよ。

○田中委員長代理 もちろん。

○今井委員長 足りない分を補助金で払うと。

○田中委員長代理 渡し切りの金を、幾ら渡し切るか知りませんけれども、いい、悪いはともかくとして、意味をちゃんと理解しておかないと間違いますから、そういう理解ですね。

○中村委員 これは事務局にお願いしたいんですが、この資料2−1のその3の図に、もう一つこれをモディファイしたものとして、右下のところに新会社以外にも新々会社というのも付けいただけませんか。機構からの補助はこれが限度だとしたとき、それより一番安く引き受けるところに出してやってもらえばいいわけです。それで会社の方はできないとなったときに、ここで初めて国費なり何なりでやるということです。それこそこれは経営的に最大の判断だと思うんですけれども、それで判断してもらって、参入してくれるところがあれば参入してもらうと。それでできないもので、それでも必要ならば国でやるしか手がないと、そういうふうにすればいいと私は思います。

○松田委員 今井さんのお話も、中村先生のお話も、ここのところは非常に国というものを良心的に、あるいは善意に解釈して非常に信用されていると。
 例えば、時間が少し経って道路をつくりたいという人は、ここまで返したんだから、債務返済を50年までもっていったんだから、60年でいいじゃないかと、もう少し貸付料を増やせよといって建設の方に回すことは、いとも簡単にできる。しかも、保有機構を握っているのが、もし政府機関であるとすれば、そんなものは簡単なんです。
 だから、私どもはそういう危険も含めて。

○中村委員 そんな危険が心配ならば。

○松田委員 だから、返すだけにしたらいいじゃないですか。

○川本委員 私としては本当にそこが心配で、やはり今井委員長も、中村委員も、国の介入に対してと、債務の返済について非常にオプティミスティックでおられると思うんです。私たちの世代がツケを払うからということを言っているのではなく、やはりもう少し国の介入というものに対して、現実的と言っては少し言葉が悪いかもしれませんけれども、お考えをいただけたらなと。

○中村委員 だからたとえば10年経ったら、これと同じような委員会をつくって、川本さん若いんだから委員長やってそこで判断すればいいんじゃないですか。

○川本委員 でも、10年の間にもう債務は六十何兆になってしまうわけで、そうしたら本当に破綻するということなので。

○松田委員 先ほども5年でもいいから見直して、いずれにしても見直しは必要だと思うんです。ですけれども、30年前からつくっているこの道路も、5年に一遍ずつは確実に見直しをして、それがどんどん増えてこうなったんです。だから、今までの落第生が急に優等生になって、明日から勉強しますと言ったって、私は信用できない。

○中村委員 こんな厳しい試験官がいっぱいいるところで、それがまた5年後に、その中でも一番厳しい人が委員長になってやったら、それはきつい縛りですよ。

○松田委員 もう二度と道路の問題には触れたくないと思っている人が大部分だから、そんなのは無理ですよ。
 ですけれども、そういう善意の考え方がないとは言いませんけれども、しかしできるだけそういうのを避けるということが必要ですから、確かに道路料金も少し疑わしいんですよ。今の24円60銭というのが、最初のものと違って、国がちゃんとその分を持つといって入っていないんですから、この24円が一体どういう性格なのかというのを見る必要はあると思いますけれども、しかし、いずれにしてもその中に新規建設の分が入っているということは、私もそれは否定しない。
 したがって、問題はそれの使い方です。だから、もう一回議論を逆戻りして、危険な方向へ入らないで、やはり保有機構としてぐるぐる回しはやめて、その上でテクニック論として、今、今井さんのおっしゃったどうやってつくるか、それについて少し議論をして決めていくというふうにしてまとめようじゃありませんか。

○今井委員長 私も、決してつくりたいんではないんですよ。だけれども、私どもが与えられた委員会のタスクがそういうことになっているから、それに沿って結論を出しましょうと、そうじゃないと我々の出したものが、今までの政府筋の国会での答弁とか、そういうのと食い違って採用されなくなる恐れがあるということを言っておるわけでして、だから、それはうんと厳しい歯止めをかけたらいいと思うんです。だから、まず返済を優先して、返済を確実にして、なおかつ毎年の料金収入で余裕がある分は、ある一定期間建設に回すということにして、そしてベースにある借入金については、負担する会社が確実に返済するように自主性を持って判断して借りるということにするわけです。
 この前、首都高と阪高とは、それを核にしてか、ベースにしてかは忘れましたが、そういうふうにしようと言ったのは、やはり今までの検討結果で、首都高と阪高については、国と地方の応分の負担がないと新しいところはやっていけないということで、そういう文言がここに入っていると思うんです。
 ですから、首都高と阪高については、やはり組み合わせ方を、これからいろいろ勉強しなければいけませんけれども、あくまでも国と地方が応分の負担をするんだということを前提に考えていきたいと思っているわけです。

○松田委員 そろそろ時間ですから、今のでもって、次回に私はその内部留保があれば十分だと思っているんですが、それだけではと言うんなら、どういう方法があるか考えてみますけれども。

○中村委員 こういうふうな絵は書けませんか、松田さん。

○松田委員 書けない。とりあえずは、ここまで議論してきたんだから、今のセカンドベストをファーストベストに上げて、資金の支出もないという形でその場合に建設をどういうふうにするかを考えましょうよ。

○田中委員長代理 冒頭に言ったのは、私の話だけではなく、皆さんも、中村先生にも曲げていろいろお願いしたいという気持ちも込めて、私ははじめのページに書いたつもりなんですが。

○松田委員 向かい合っているお二人がファーストに上がっていただかなければ。

○田中委員長代理 ファーストがどうとかではなくて、民主主義に基づいて開かれた運営をされておるわけですから、そこはおのずから大宅さんではないけれども、大人になれということでありますからあれですが、いずれにしても、松田さんがさっき保有機構について、いろいろ御心配なさったようなこともあるから、私も非常にそれを懸念してずっと持論を言ってきたわけです。それが保有・債務返済機構方式でどう担保されるかということ。
 それから、いろいろ始めの入り口のところを変えれば、私も松田さんも、あるいは猪瀬さんとも、今日の猪瀬さんのペーパーなんて全く変わらない考えでした。それから川本ペーパーについてのコメントも、私は全く賛成です。
 そうなんですけれども、いろんな懸念が基本のところであると思うので、私は申し上げたわけで、最終案をつくるにしても、何もマスコミをどうのこうのというわけではありません。少しでもベターな案をつくりたいというだけの気持ちなんです。
 ですから、今日、委員長がさっきからずっとおっしゃっている話で、そもそも還流をさせないとして、どういう考え方を取ったら我々の委員会として一番いいかということを考えないといけないと思います。

○今井委員長 わかりました。そういうことで次回にそういう仕組みを事務局でもう少し詰めてもらってよろしいですか。次回は、そういう相談をします。
 もう一つ今日も松田委員からも御示唆がありましたが、今の道路公団の外にあります2法人がありますね、あれを今後中に取り込んだ上で、またアウトソーシングするかどうかは別として、中に取り込んで事業をしないといけないと思いますので、その問題について、今日資料を出してもらったんですけれども、今日は議論できませんので。

○猪瀬委員 急に今日渡されているので、もっと分析してみないとわからないから、次回にさせていただきたいと思います。
 それから、今、調査していますので、この調査結果もまだ明らかになっていないので、いずれにしても急に渡されてもわからないんです。

○今井委員長 だから、私が言っているのは、法人をね。

○猪瀬委員 松田さんの言っていることと、今井さんのおっしゃっているのは、それでいいと思います。

○今井委員長 だから、私が言っているのはその点だけです。

○田中委員長代理 2つの公益法人の扱いについては、今日、松田さんが御説明のときに言及されましたね。あの考え方を基本的にまずやってみるということが、法律的にも、現実問題としても非常に重要だと思っております。つまり、この案を見ましたけれども、これよりかは松田さんがおっしゃったことの方が、事務局が勉強したものがありますけれども、法律的に松田さんがおっしゃったことが可能であれば、その方が一番合理的だと思います。

○猪瀬委員 今日いろいろ出た、先ほど事務局ペーパーで、川本委員なり、私なり少し訂正をいろいろ入れましたね、ああいうのは反映させて、もう一回つくり直してほしいということ。
 それから、先ほどちょっと言いかけたままだったんですけれども、新しい需要推計に基づいた個別路線の収支見通しを出してほしい。
 その場合に、5年前の5か年計画でやったものの基準は何なのかということが、また必要になってくるんだけれども、それは今はこの間の95%で計算を出しているのか、では88%にしてあるのか、95%なら95%で出したという断りをきちんと入れておかないとわからないからね、そこのところをきちんと出してもらうということですね。
 それから、私は今日の意見集約をはっきりしておいた方がいいと思うんですけれども、つまり保有機構から支出するというのは、とりあえずキャンセルした上で、最適の提案があるかどうかということをきちんと次回にやるならやると、そういうふうに意見集約しないと、次に最適な提案が出るのか、また前の話と一緒になってしまったりするから、保有機構は支出するというのを一旦捨てて、その上で、中村さんにとってはセカンドベストかもしれないけれども、あるいは中村さんだけではなくて、皆さんがいろいろ考えるべきだなと思うんですけれども、そういうことでないと前へ進まなくなって、また後に戻ってしまうのはよくない。

○今井委員長 だから、その場合は、保有機構というものを前提にして、そしてそこから補助金を出すという以外の建設の形を考えると、こういうことでいいですね。

○田中委員長代理 その点は、私と川本さんだけが抵抗勢力だったわけですから、その考え方はなかなか捨て切れませんけれども、しかし、この先ずっと議論していって最後にやっぱり具合が悪いという話がもしあれば、それは別として、皆さんが2対5で賛成されるのに、私が反対すると、しかもセカンドベストとしても反対する。ということまでは考えてはおりません。

○川本委員 抵抗勢力とか言われてしまうと、すごく困るんですけれども、私は今でも保有・債務返済機構を設立をするのが最もいいスキームとは思っていません。多数派の意見に従うということなので、その点は明らかにしておきたいと思います。

○今井委員長 ほかの方が抵抗勢力なんだろうと思いますよ。

○田中委員長代理 そう言っていただければわかりますけれども、ただ、あくまでもこういう審議会の議論というのは、今日だれがおっしゃったか記憶がありませんが、大宅先生がおっしゃったんですね、初めに言っていた議論の過程で、あるいは勉強の過程でだんだん変わってくるわけでありまして、ベストはなかなかつくれないとしても、しかしベストは初めから主張はしなければいけないけれども、しかし、それぞれ皆さんがベストを言いながらベターになっていくんだろうという気はします。
 だから、そうやりながら、またやっぱりそうかという問題があると思いますけれども、しかし、これほど議論してきた上で、そういう委員長の御判断ならば、それはそれで私は異存はありません。

○大宅委員 委員長、1つ質問があるんですけれども。

○今井委員長 どうぞ。


○大宅委員 政治的ないろんな配慮をしないと、採用されない可能性があるみたいなことをおっしゃったので、大変それが気かがりなんですが、私は一切高速道路はつくらぬみたいな話以外でも、政治的に我々の努力が無になる可能性というのは多々あるんですか。

○今井委員長 そうではなくて、私はあくまで閣議決定に基づいて、私らはこの仕事をしていまして、総理から何回も閣議決定に基づいてやってくれと言われていますし、国会答弁でも30年を50年にしたということを言っているから、新しいものを全くつくらないという結論でスタートすると、これは採用されないと、こういうことを申し上げているんです。

○大宅委員 それは我々の中には全然ないでしょう。それ以外にも何かあるのか。

○今井委員長 いや、あくまでもこれに沿って、ここから逸脱していなければいいわけです。そういうことです。

○猪瀬委員 私は、とにかく行きつ戻りつしながらいろいろやってきたと思うんですけれども、やはり意見集約して、この間の分割のお話もある程度紙にしましたけれども、私は田中さんや、中村さんの大人のセンスで、ある程度皆さんまとまってきているわけですから、保有機構方式ということが(1)で、2番目に保有機構では建設費を支出しないと、これは(2)で、この2行をつくってくださいよ。@とAは不可分じゃないと。

○今井委員長 いや、もう一つあるんです。別のやり方で建設をする仕組みを考えると、この3つなんです。3つじゃないと中村さんは捨てられないと思います。

○中村委員 そうです。

○今井委員長 それで、事務局の方にお聞きしたいんだけれども、一体24.6円/kmの中で、既供用路線分と新規の分とがどういうふうになっているかということはあるんですか、ないんですか。

○柴田次長 ありますね。

○片桐次長 料金改定の際に、2つのファクターがありまして、1つは既存のプールを拡大することに伴う必要額。
 もう一つは、既存の計画に若干の差異が生じる。つまり、予定した以上の建設費がかかったとか、あるいは交通量について計画が狂ったとかというのは、大きく2つのファクターがあり、それが渾然となって、新たな料金のケースがあります。しかも、従前は平均コスト比率、つまりコストがある一定率を超えたら国費でもって補充するという前提でやっていましたので、非常に安定的だという想定の下で料金を設定していました。
 ただ、今回それがなくなっています。

○今井委員長 わかりました。それでは、要するに2,000 キロとか、20兆円ということをまず忘れて、返済に回すお金というのは、計算すれば簡単に出てくるわけですから、金利は変動の一定条件を置かなければいけません。それは簡単に出てくるわけですから、それで仮に50年でやって、それ以上これぐらいあるという計算はできるわけでしょう。

○片桐次長 今の交通量を前提にして、その年間収入をはかりまして、年間の走るのがわかりますから、それを50倍する。その時点で、既存債務返済に当たるものがどのぐらいあるかというのは、ロジカルには出てまいります。

○今井委員長 それは、交通量の変動によって、将来非常に変わってくるかもしれないから、交通量の変動がある分を返済ではなくて、毎年毎年やっていくわけですから、毎年毎年収入があるわけですから、そういうふうにやれば、返済が遅れてしまって、建設に回るという心配はないんではないですか。そういう仕組みを私は考えてもらいたいと。精一杯全部使うというわけではないんですけれども、そういう仕組みを考えてもらいたい。仕組みの問題を検討するということで、よろしいですか。
 猪瀬さんは、料金値下げのことをおっしゃった、私も料金値下げは一刻も早くしたいんです。したいんだけれども、それは新しい会社の努力によってやっていくことにしたいというふうに思うんです。
 そうじゃないと、この間の本四の意見集約についても、今まだ財務省でものすごくもめているらしいんだけれども、要するに片方で料金下げておいて、どうして国費入れるのかとなってしまうんです。それが役所の理屈なんです。

○猪瀬委員 あれは財務省がおかしいですけれども、それはいいです。
 ただ、私は国民のための改革ということで、道路利用者だけではなくて、国民経済的な観点から考えて、料金が2割は無理かもしれないけれども、1割でも下がるということは、大変国民に元気をもたらすと言うか、改革というのはこういうことなんだなと、民営化というのはこういうことなんだなと思う一つのきっかけになると思います。
 ですから、24.6円とおっしゃっていますが、25円ですね。25円のうち幾らかを値下げに回す、幾らかを建設に回すということだと思うんですけれども、基本的には返済に回すのが圧倒的大部分であって、ただ返済に回すということが第一前提で、次に値下げ、次に建設と、順番としてですが、それは中村委員、にが笑いしていらっしゃいますけれども、そういうことが大事なんです。

○大宅委員 それは賛成です。

○田中委員長代理 さっきも委員長に確認しましたように、今、40兆返すという話と、もちろん9,342 をつくる前提で、24.6円かけるキロメートルですか、それと150 円が料金のベースになっているということなんですが、さっきどなたか答えられたように、要するに40兆をベースにしてはいけないですね。これから新しくつくりたいと、建設したいと、50年以内に償還すると、30年ではなく50年にしたと、この20年間にどれほど建設をするのかという話を、その金額を債務総額にプラスして、それを長期固定するという考え方になりますねという御主張があり、私が賛成するかどうかは別で、建設の考え方はそういうことになりますねと、その中から渡し切りの補助をするというのが今日の御説明だったんですね。

○今井委員長 そこのところは、これからもう少し議論しないとね。

○田中委員長代理 ただ、資金を回さないというのは賛成なんだけれども、長期固定のベースになるもとの債務総額は何なのかということ。
 閣議決定による現行料金を基本にすると、24.6円には当然建設分を含んでおりますけれども、建設を幾らを目途につくりなさいということまで含んでいるのか。そうではなくて、それは新しい会社が自助努力なり何なりしまして、それも新しい会社の料金で成り立っているわけですから、その中で松田さんが言うような、固定的に払うものは払って、あとは会社のコスト削減にしろ何にしろ、利益を出して、それを建設に回すような仕組みを、法律でつくるわけですから、委員長がいつもおっしゃるように、たくさんもうける会社ではないということを前提にした規制の仕方というのは、あるんではないかと思うんですけれども。だから両方とも料金を使う。

○川本委員 スキームを考える上で、今、田中先生がおっしゃったように、何年をベースにというのはすごく大事なことで、松田委員がお出しになった案で歯止めがかかると私が少し思ったのは、最長40年というのを限度にしているからです。そこの点をやはり確認させていただきたいと思いますし、それと一緒に猪瀬さんがおっしゃったように、私は料金の値下げを実現していくことを含め、新規建設の分を計算するなら何年をベースに考えているのかはっきりさせないといけないと思います。

○今井委員長 料金値下げは、新しい会社が5,000 億ぐらいの管理費があるわけですから、この管理費をいろいろ努力して削減したり、今、外の法人になっているようなところを吸収して、そして関連事業をいろいろやって、そこで利益を上げるなり、そういう形になると相当大きな利益が出ますでしょう。出資者は国ですから、国に配当するよりも、料金値下げで還元していくという考え方が取れると思うんです。それは、この民営化をやった非常に大きな効果だというふうに世の中から評価されると思うんです。

○川本委員 それはそうだと思うんですけれども、今、普通に返せば30年で返るものを50年に延ばすというところに、やはり大きな議論があるわけです。余り安易に50年をベースに、そこで建設できるものが幾らかみたいな計算をするには、私はもう少し議論が必要だと思います。

○今井委員長 今のままでいくと余剰資金が必ずあるわけですから、建設の分が料金の中に入っているわけですから、必ず出るんです。

○猪瀬委員 これは30年で返せるという建前で、あと20年分が建設だということになっているわけですけれども、それは必ずしも建設だということになっていないので、今、川本さんがおっしゃったように、50年を40年に減らすと、できるだけ短くするということが当然仕組まれているし、今言った10年なり20年なり増えた分は、建設だけではなくて、今言った値下げに回すためのお金として考えるということも、本来だったら十分に考えられているわけです。
 ですから、20年分を全部建設に持っていってしまったらしょうがないわけで、残りの20年分のうち、できるだけ20年を10年に圧縮するというインセンティブを持ちつつ、そうしたら10年だったら5年分値下げ、5年分は建設とか、そういうふうに考えるべきであって、値下げということをきちんとどこかに組み込んだ残りの20年でなければおかしいわけです。

○柴田次長 数字の話ですから、少し整理をして私の方からお答えさせていただきますが、JHの高速道路料金の24円60銭には建設費が前取りされております。それは今、御議論がありますように、建設しなければ30年程度で返せるというのは、事実のとおりでございます。
 ただし、それ以外の公団、首都高、阪高、本四につきましては建設費は入っていません。だから、今の料金で一生懸命頑張っても50年かかるというものです。それを10年縮めるということになれば、大変な金額が必要になってまいります。
 もう一つは、JHの高速だけを取ってみましても、先ほどから委員長がおっしゃっていますように、30年ではゼロだから50年と20年に延ばしたと、10年を縮めるということになると単純に計算しますと、この前に出しました投資可能額十数兆円が半分になるということでございます。
 だから、50年を40年にと10年縮めることは大変大きな話になるんではないかと思います。

○猪瀬委員 だって閣議決定では、50年を上限としてと、できるだけ短縮を目指すと言っているわけで、例として40年というのを挙げているわけだから、別にそれが45年か39年かはわかりませんよ。ただ、50年めいっぱいで考えてしまうと、できるだけ短縮を目指すと言っていることは、そこはここでおざなりになるので確認した方がいいと思うんです。

○松田委員 30年で返るというのは、道路公団だけを計算するからでしょう。例えば、首都高や何かのものは、国や何かの出資を増やしたとしても、今ある借金をそれで全部カバーすることはできないわけでしょう。したがって、その分も含めて返さなければいけないということになると、やはり相当期間はかかってくると思います。
 そして、そんなに単純にいろんなものに使える財源が山ほど浮き出してくるなんて、私には思えない。だから、それは後で経営が少し潤沢になってくれば、内部留保が増えますけれども、最初の部分の計算というのは、かなりきついんではないかという感じはしています。だから、そこの数字をもう一回きちんと、せっかく川本さんに頼んだんだから、あれでもう一回引いてもらってもいいし、どのぐらいになるかというのを見なければ、返すお金がどのくらいになるか出てきませんから、そこをどうするのかということです。

○片桐次長 松田さんに少し確認したいんですけれども、四公団の総債務、総有利子負債をすべて40年で元利均等で返すという前提でしょうか。

○松田委員 だから、返すとすれば、先ほど出したようにかなり難しいわけですから、かなり固定資産税をいじくるとか、いろんなことをやらなかったらはまりませんということを私は何回も言っているわけです。

○片桐次長 厳密な計算は、また後でせざるを得ないと思いますけれども。

○松田委員 後でと言っていないで、もう計算しないと間に合わない。

○片桐次長 例えば、40兆を金利4%で40年で元利均等償還しますと、約二兆円ぐらいになると思っています。
 そうしますと、現在の四公団の総キャッシュフロー、つまり料金収入から管理費を除いた分で多分カバーできないんではないかという事態が考えられます。

○松田委員 だからできなかったら、これは建設もヘチマもないんでありまして、まず返すんだから、その部分が減ってくるんです。

○今井委員長 だから、40年だと無理だと言っているわけで。

○松田委員 何年ならいいんですか。

○今井委員長 10年違えば二十何兆違いますよ。

○田中委員長代理 それが今日森田さんが計算してくれた話だね。

○今井委員長 それは単純ですよ、収入かける10年で計算すればいいんですから。
 それでは、猪瀬さんがさっき集約しろとおっしゃったんですが、さっきの3点でよろしいですね。3点をベースにして、いい方法を考えてもらうということで。

○川本委員 条件付きです。

○田中委員長代理 それは私も言おうと思った。

○川本委員 私が仕方なく容認しているのは最初に申し上げた条件付きでの保有・債務返済機構ですので、そこのところは私は譲れません。

○田中委員長代理 私は、今日冒頭に私個人ではないけれども「○はじめに」のところに書いてあるとおりでありまして、こういう会議ですから、まとめなければいけないというのはわかりますが、ただ、いろいろ議論していって、やはりコアの問題にかかるとどうも初めのところが引っかかっているからだなということを、いまだに思っていますので、セカンドベストと言ってきましたけれども、本当に条件を付けて、本当に条件が実行できるのかという辺りは、もう少し検証しながら議論していきたいと思っております。
 しかし、今日委員長が集約されたことについては、それはそれで結構です。

○今井委員長 前に進まなくなってしまうんですよ。ですから一定の前提を置いて検討をずっと進めていって、最後に賛成できなければ賛成できないとおっしゃっていただくのは、これはしょうがないかもしれませんが、今から賛成できないと言ってやっていくと進まなくなってしまう。そこはひとつ御理解いただきたいと思いますけれども。
 よろしいでしょうか。
 それでは、次回の問題ですが、ちょっと読んでみてくれる、ちょっと回して見てください。これは集約と言ったら、皆さんこれで納得していないとおっしゃるだろうと思いますけれども、一応こういうことで検討を進めると。
 要するに、これからいろんなことをやるんですけれども、まず債務返済機構方式というのを前提にしてものを考えてみましょうということ。
 2番目は、保有・債務返済機構から新規建設に関わる資金支出は行わないということで考えてみましょうということ。
 しかし、新規建設は行うということですから、新規建設を行うために、債務返済機構からの資金支出に代わる適当な手段を検討するということです。
 今日話し合ったのは、その3点だと私は思っております。決めつけているわけではないんです。
 それで次回に、新しい手段を検討したいと思います。よろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○今井委員長 では、どうもありがとうございました。