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第三十二回道路関係四公団民営化推進委員会議事録

平成14年11月26日(火)13:10〜17:18
道路関係四公団民営化推進委員会室(虎ノ門第10森ビル3階)


○今井委員長 それでは、ただいまから「道路関係四公団民営化推進委員会」の第32回会議を始めます。
 本日は、根本副大臣は所用のため御欠席。
 それから石原大臣は、20分程度遅れて来られるということのようでございます。
 まず、事務局長から報告をお願いいたします。

○坂野事務局長 本日は、前回申し上げましたように、関連会社、関連公益法人の取り扱いについて御検討をいただいて、その後に残された課題について御論議をいただきたいと思います。
 また、今後の審議スケジュールについても最後の方で御相談をさせていただきたいと思っております。
 それでは、いつものことでございますが、資料の点検を兼ねて資料の紹介をさせていただきます。
 議事次第、配席図、配布資料一覧がございます。
 その下でございますが、資料番号が付いておりませんが「交通需要推計に係る第三者チェックについて」と、これはこの後に事務局から御報告をさせていただくという案件でございます。
 資料1がその下にございますが、これが関連会社、関連公益法人の取り扱いの資料でございまして、既に前回までにお出ししてある資料の再提出でございます。
 資料2は、民間に委託をしております調査の進行状況について事務局から簡単に御報告するための資料でございます。
 その下に、猪瀬委員からの提出資料でA3の表が付いておりますものがございます。
 その下でございますが、資料3、これは事務局でこれまでの審議状況を整理したものでございます。
 その下でございますが、田中委員からの提出資料、松田委員からの提出資料、その下に川本委員からの提出資料がございます。
 資料4と番号を振ってございますが、今後の委員会のスケジュール表を付けてございます。
 その下は、参考資料でございますが、昨日、行革の700 人委員会から御提言が出まして、今井委員長にお届けいただきましたので、それを参考のために提出させていただいております。
 その下が、20日の財政制度審議会の建議の中で、公共事業に関わる部分の抜粋でございます。御参考のためにお目にかけるものでございます。
 その下が、これも20日でございますが、地方の知事の方々の提言が出ておりましたので、これも御参考のためにお届けをするものでございます。
 一番下は、最近受理した要望書等の写しと件名でございます。
 以上でございます。

○今井委員長 それでは、議事に入る前に、ただいま御紹介がありました、交通需要推計の再計算の第三者チェックにつきまして、国土交通省と事務局で検討させていたところでございますが、これについてまず事務局から報告をいたします。

○酒井参事官 それでは、御報告申し上げます。「交通需要推計に係る第三者チェックについて」という本日付の5〜6枚のペーパーでございます。
 11月8日の29回の委員会におきまして、交通需要推計に係る調査について国交省が事務局と共同して適切な第三者にチェックを委託すべきということが決定されました。
 これを受けまして、委託先の選定基準ですとか仕様書について検討いたしておりました。その際、猪瀬委員の方から、特に次のような御提案がありました。
 委託先につきましては、特に第三者的な立場から専門的知識を持って、極めて短時間でチェックしていただく必要があるということから、専門家の先生方にチームを組んでいただいて、直接お願いすることが現実的、かつ効率的であるというようなことでございました。
 具体的には、今から申し上げる3名の先生に対して、猪瀬委員の方からお話をいただきまして、それぞれの先生に内諾をいただきました。
 その3人の先生というのは、森杉寿芳先生。東北大学教授で交通計画の専門家でいらっしゃいます。
 それから、横浜国大の井上徹先生。経営学部でデータ解析、分析の専門家でいらっしゃいます。
 それから、日本経済研究センター首席研究員の植村淳三先生。経済関係、分析全般の専門家でいらっしゃいます。この3人の先生には、既に先週から準備作業に入っていただいております。
 具体的な作業の仕様書は、10ページ以降にございますが、説明は省略させていただきます。
 このような体制で進めていくことについて御了解が得られれば、直ちに正式に作業開始をしていただいて、12月上旬の来週早々には委員会に御報告できるように作業を進めていただき、関係機関の協力を得ながら対応することにしたいと思っております。
 以上でございます。

○今井委員長 ただいまの説明につきましては、御質問、御意見があればどうぞ。

○猪瀬委員 補足させていただきます。この前に国土交通省並びに事務局にしかるべき調査機関に委託するようお願いするということだったんですが、しかるべき調査機関はみんなしり込みしてしまいましたので、仕方がなくいろいろ考えて、調査機関ということではなくて、個人の専門家がコーディネートする形でやっていただくと。個人がというのは、この3人がそれぞれ協力していただいて作業をしていただくと、こういうふうな形でお願いすることになりました。これはまさに現実的かつ効率的であります。やむにやまれずというふうにひとつ付け加えていただきたいと思いますけれども、そういうふうになった次第です。
 3人の先生方に作業をお願いするんですが、3ページの一番最後に、12月5日までに調査結果をとりまとめよと言っているわけで、その前に12月2日に中間報告をと言っているわけで、3人の先生方にかなり厳しい作業日程を組んでもらってお願いしたということであります。
 これも、もっと早く第三者チェックをしようというふうに私の方で提案していたんですが、事務局のせいだけではないんだけれども、とにかくそれがだんだんもたついて遅れてきて、ずれこんでこうなったということでありますから、非常に問題なんですが、とりあえず、この3人の先生方に全力投球していただくということであります。
 以上です。

○今井委員長 ほかに御意見ございませんか。それでは、この件については、こういうことで御了解していただいたということで進めていきたいと思います。
 それでは、本日の議事に入ります。
 本日は、まず、関連会社、関連公益法人に関する事項につきまして、事務局で整理した結果を説明させまして、御議論いただきたいと思います。
 また、関連会社についての民間委託調査の進捗状況についても、併せて事務局から説明させます。
 それでは、説明をお願いいたします。


○水上参事官 そうしましたら、資料1をごらんいただきたいと思います。
 表紙を開けていただきまして、まず、最初の1ページでございますが、この関連企業と言いますのは、関連公益法人、行コスの子会社・関連会社。更には、それ以外の深い関係のある会社も含めてのことを関連企業とここでは書いてございます。
 その関連企業の整理・再編とグループ経営に関する基本的考え方というものを1ページにまとめております。
 1つ目の○でございますが、新会社は、これまで不透明・高コストという批判がございます関連企業問題をとにかく解消いたしまして、コスト削減・収益向上・利用者サービス向上、更には新会社が立ち上がった後、経営ビジョン・戦略を実現するためにグループ経営に取り組むべきではないかというのが基本的な考え方でございます。
 2つ目の○でございますが、そのために2つのアプローチに取り組むべきではないかと。1つ目の矢印で、行コスの子会社・関連会社・関連公益法人にかかわらず、それ以外も含めまして、幅広く関連企業を見直し、必要な部分につきましては、グループ化を検討していく。これによって関連企業の整理・再編を図るというのが1つ目の点でございます。必要な部分をグループ化していくという点でございます。
 その際に、小さな矢印の2つ目に書いてございますが、現在の関連企業を、その業務を前提に考えていくだけではなくて、これまでの委員会での御検討の中にもございましたが、例えばETCを導入することによって、これから人手による料金収受業務というのが大きく変わっていく可能性がございます。そういう業務自体の見直しも行った上で、関連企業の中でグループ化を図っていくというところをしっかり見極めていくというのが1点目でございます。
 2点目の矢印でございますが、このグループ化を行わなかった範囲につきましては、徹底した競争を取り入れていくという点でございます。
 そのために、競争入札等のことはもちろんでございますが、新会社における外部調達の費用削減策ということも徹底して行っていく必要があると。
 矢印が2つ書いてございますのは、グループ化を行っていくということと、それ以外の委託業務については徹底した効率化を図っていくという2点でございます。
 3つ目の○でございますが、そのためのステップとして1、2、3と書いてございます。
 まず、1)では、現在の四公団におきまして、直ちに関連企業に関わる業務執行方法、発注方式、天下り人事などを見直しまして、課題の解消に取り組むと。
 これは、以前に公団ヒアリングでもございましたが、経営改善委員会でも取り上げられている項目でございます。それを直ちに実行していくというのが1点目でございます。
 2点目は、民営化に備えまして、四公団が民営化後に関わるような新たな契約については十分配慮をすること。更にグループ化を行っていく業務、競争性を導入する業務の見極めの基礎的な検討に公団の段階で取り組んでいただくと。
 3点目でございますが、グループ化等の決定は、新会社設立後、新会社が自ら早期に経営ビジョン戦略に基づいて対処方法などを検討して実行していくという3つのステップでございます。
 ※に注が書かれてございますが、現在の公団の段階で、例えば関連企業との出資関係を持っていくためには、公団法を変えなければいけないというような点も留意が必要になっております。
 そのために、3)に書いてございますが、新会社が自ら行ってはどうかという点を記しております。
 最後の○でございますが、このグループ化に関連しましては、ここでは日本道路公団をベースに書いてございますが、そのほかの三公団についても同様の対応の検討が必要であろうと。
 ただし、一番下の※でございますが、本四公団につきましては、特別措置というものがございます。
 これは次のページに書いてございますが、以前、関連事業でも御紹介をいたしましたが、本四公団に関連しましては、橋の供用に伴って転業、転職が必要になるケースが生じておりまして、そのために旅客船事業者、あるいは港運事業者に対しまして、優先的に関連事業を発注しているということがございます。これへの配慮が必要だということを最後に付記しております。

○広畑企画官 続きまして、3ページ以降「■関連公益法人の法的な取扱いに関する基本的な考え方」を説明いたします。
 この説明のきっかけですが、先日のヒアリングでJHの総裁の方から、もし両公益法人を廃止するとすると、法的な取り扱いが問題になるというようなお話がございましたので、事務局において、先例等を当たりましてとりまとめてみたものです。
 最初のポツですが、現状ですので、一度説明申し上げているので簡単に申し上げます。現在の高速道路のSA・PAの建築物の管理運営は、一部公団直営、これは歴史が古いものですが、あるいは、これは道路施設協会を分離したときに、第三セクターを参入させるといったことで、第三セクターが一部入っています。
 こういったものを除いては、ほとんどが2つの財団法人によって管理・運営が行われております。今後、SA・PAの運営については、新会社の関連事業として大きな収益源と見込まれることから、これを取り込むこと、インハウス化するのか、子会社化するのか、分社化するのか等々手法がありますが、これが必要ではないかと考えております。
 その場合に、単に建築物を移転するだけではなくて、関連組織、あるいは人員、ただこの場合では必要最小限ということになると思いますが、あるいはノウハウを含めて、両財団から一括譲渡を受けることが考えられるのではないかということです。
 この2つの財団法人については、調べてみますと、SA・PAの建築物の管理運営、これが一般的には収益事業に当たっているわけですが、これ以外にも交通遺児修学資金援助、身障者割引証印刷等の公益事業を実施しておりますので、もしSA・PAの建築物の管理運営に係る事業を他の主体に譲渡したとしても、財団自身の存続は可能ではないかということを考えております。
 ただ、私どもがこういうふうに決めつけるというわけではありません。こういった取り扱いも可能ではないかということですので、最終的には所管官庁である国土交通省なり、関係するJHなりで適切に処理すべきことではないかと思っております。
 この場合の取り扱いについては、先ほど申し上げました解散ではないので、民法72条の規定によって、財団の解散に伴って国庫に帰属してしまうといったことにはならないということです。
 ただ、当然4つ目のポツですが、仮に新会社でインハウス化を行うに当たって、少し平たい言葉が書いてございますが、国民からいわゆる焼け太りをしたといったような批判を受けることがないように、公団本体において、まず徹底的なスリム化を行うといったことで、国民に対して合理的な説明ができるようにする必要があるのではないかと考えてございます。
 なお書きといたしまして、JHを中心に考えてまいりましたが、それ以外の三公団の財団法人についても同様に処理することが適切ではないかと考えております。
 参考事例といたしまして、鉄道弘済会と、たばこ産業弘済会、JTの関係でございますが、こういった前例がありますので付けてございます。説明は省略いたします。
 以上でございます。

○水上参事官 そうしましたら、資料2を簡単に御紹介をしておきたいと思います。
 資料の2は、この間、関連企業の訪問調査を外部委託した状況でございます。
 スタートは、約千二百社を対象に絞り込みを始めまして、2番の訪問対象として約六百社を委員とも御相談の上で設定をいたしました。
 一番下の5番の回答状況でございますが、六百社のうち、約四百社の調査票を回収しております。
 更に、直近駆け込みのような形で回答がもう少し参っておりますので、最終的に四百強の回収を得たという状況でございます。
 以上でございます。

○今井委員長 ファミリー企業につきましては、猪瀬委員から資料が出ておりますので、説明をお願いします。

○猪瀬委員 私の資料を説明する前に、今、事務局側の資料2の方の調査状況が説明されましたけれども、極めて遅れているというふうに認識しております。
 昨日までに全部回収できるという予定で進めていたはずですが、これだと少し遅れ過ぎていること。
 それから回収した資料の中身をどのように整理していくかという課題が、今、大変なわけですけれども、資料の中身をどういうふうに公開していくかということを、これから考えなければいけないわけですが、それについて今、私の提出資料を少し説明させていただいた上で問題提起をしようと思っています。
 先ほど最初の方の資料1の方で出ました財団法人が2つあるわけですが、これはもともと道路施設協会が形式的に競争原理を取り入れるということで2分割されたわけです。されたけれども、実態は変わらないということでありますが、まず最初にめくってA3の大きい紙がありますけれども、ここで総合計のところが3,600 億円ですけれども、まず、上からノンファミリーのレストラン、ノンファミリーのラーメンと書いてありますね。それから、ノンファミリー:その他飲食、ノンファミリー:ファーストフード、ノンファミリー:ハイウェイショップ、ファミリー企業レストランとなっています。
 上からノンファミリーの項目が4つありますけれども、ハイウェイショップも入れると5つあります。
 まず、ノンファミリーの売上が多いように見えるんですけれども、これは財団法人が料率を取ってお店を出させているという意味であります。ですから、ノンファミリーの売上が非常に多く見えるんだけれども、その下にいきますが、ファミリーのレストランは、ファミリーレストラン、ファミリーレストイン、ファミリーハイウェイショップと、これだけあります。ファミリー財団経営のガソリンスタンド、これが若干あります。
 行コス対象外ファミリーレストランというのも23億円あります。
 ノンファミリーの比重が多いように見えるんだけれども、ガソリンスタンドがあるので、ガソリンスタンドを除くとファミリーの比重は多くなってくるわけです。これは下の表を見ていただくとわかるんですけれども、一番下の右ですけれども、ガソリンスタンドを除くとファミリーの比重が非常に多くなる。ガソリンスタンドは余りファミリーが入っているわけではないんです。
 次のページにめくってください。先にこっちを見た方がわかりやすいので。
 真ん中に営業者名と書いてありますけれども、道路サービス機構とハイウェイ交流センターがずらっと並んでいますけれども、これはレストランを直営しています。
 次のページにめくってください。ハイウェイショップ、道路サービス機構とハイウェイ交流センターがずっと、これも直営している。
 次のページにめくってください。ガソリンスタンドは直営店。つまり、ここで何を言いたいかと言うと、この2つの財団法人が直営店をたくさん持っているということなんです。つまり、大家さんである部分と、自分で直営している部分とあります。ですから、大家さんとしての収入がたくさんあるけれども、直営としての収入もかなりあるということになります。
 ここで問題なのは、今、インハウス化の問題が出ているんだけれども、直営店をどうするかと、つまり直営店は全然競争に入っていないということになるわけで、この直営店の扱いを考えていかなければいけないというふうに思うわけです。
 もう一度最初のA3の方に戻っていただきますが、総合計のところで、SA・PAにおける売上高は3,600 億円であります。これは全国のSA・PAに入っているレストランやハイウェイショップの売上なんですが、売上高は3,600 億円のうち、860 億円はガソリンスタンドの売上げなので、これを除くと2,740 億円になります。
 そのうち、ファミリー企業、これは行コス対象と行コス対象外の実質的なファミリー企業の経営による売上は930 億円ぐらいになります。
 2つの財団法人がSA・PAの直営で得た売上は188 億円だから、ファミリー全体の930 億円のうち2割を占めていることがわかりました。
 これまで、この2つの財団法人に関しては、テナント収入を取る大家さん的な業務ばかりに注目されていましたが、実際には公益法人でありながらSA・PAを直営してかなりの売上を得ている実態があるということです。公益法人ですから、そういう商売を積極的にやってはいけないんですが、自らが直営店としてSA・PAに店を持っていると。
 この2つの財団法人の扱いについては、大家さん的な性格と、テナントの直営店的性格と両者を考慮して、これから決めていかなければいけないので、まだインハウス化をどうするかというのは急がないでいただいて、実態調査の分析を踏まえた上で慎重に判断させていただきたいと。
 とりあえず、施設としては当然民営化会社に移行するわけですけれども、施設の利用権の問題をどう考えるかというのは、少し新しくデータがそろってから、もう一度検討させていただいて報告させていただきたいと思うんですけれども。
 それで、現在の調査の方なんですけれども、これは以前に行政コスト計算書が出ています。そしてこの委員会で再三お願いした結果、道路公団から事務局にかなり詳しいファミリー企業の株主構成というふうなものが渡っています。その上で、調査会社の帝国データバンクに依頼して、新しく調査を重ねているというふうな3段階のプロセスになっています。
 事務局が公団側に要請して、現在のところ出てきているさまざまなファミリー企業のデータは、その都度委員会で発表しましたが、問題なのは、これらの株式会社の株式持ち合いの実態について、民間企業であるから公表できないという建前になっているところなんです。今日はここを解決していきたいというふうに思っています。皆さんに少しお諮りしたいんですけれども、今、帝国データバンクでも調査している個々のファミリー企業の株主構成というものが、調査の依頼の段階で、ある程度非公表のような依頼をしている部分が少しあるようなんですが、それではファミリーの株式持ち合いの実態が公表できないので、事務局はそのところをどういうふうに言ったのかはよくわからないんですが、基本的には、これは個人の名前はともかく、普通の会社名のレベルは全部株式の持ち合いをどのぐらいどこが持っているのかというのが公表されないと意味がないわけですが、その辺はどうなっていますか。

○水上参事官 委託調査につきましては、委託の仕様書を委員会に諮らせていただいた時点でも説明させていただいたと思うんですが、それぞれの調査項目につきまして、回答する会社に公表扱いか、非公表扱いかということを調査項目ごとにお答えいただくという方法を取っております。
 そのときにお聞きする大前提は、そもそもそのデータが、例えば上場企業の財務諸表のように、そもそも公開されている情報につきましては、委員会としても公開扱いをいたしますと。通常公開されていないデータ項目につきましては、回答の会社に公開、非公開の扱いを調査項目と同時に、その項目ごとにお答えいただくという方法を採用しております。
 これは、調査委託の段階で仕様書を御説明した段階で、委員会でも説明させていただいた項目でございます。

○猪瀬委員 株主構成の資料の公開はできるということでいいんですか。

○水上参事官 委託調査につきましては、回答された会社が公開しても構わないというふうにお答えいただいた会社については公開扱いでございます。回答された会社が非公開扱いにしてくださいというふうにされた会社につきましては、通常その会社が公開しているもの以外については非公開扱いということでございます。

○猪瀬委員 それは、もともと調査のときにあえて非公開ということを相手側に求めるというのはおかしいんですよ。
 もう一つお尋ねしますが、公団経由でこちらに回ってきたファミリー企業の株主構成のデータがありますね、これは公開できますね。

○水上参事官 今の点は、公団要求資料で猪瀬委員から四公団に要求した資料の点だと思うんですが、正確ではないんですが、公団ごとに公開扱いで構わないというふうに提供いただいた公団と、全部に確認できていないので、とりあえずは非公開扱いで整理しましたので提出しますという公団と両方あったと思います。

○猪瀬委員 今、幾つかいろいろ手続上の問題がありましたが、あれからいろいろと考えてみまして、これは全部公開しないと、ファミリー企業の調査の分析ができなくて、ファミリー企業そのものの実態が国民に明らかにならないんです。こちらでファミリー企業の株主構成、それぞれ持ち合いの状況を逐一図表化するに当たっては、匿名で図表化できるわけではないので、個人名はともかく、企業名は全部入れさせていただくことにしたいんですが。

○今井委員長 このファミリー関連企業の問題につきましては、管理費の合理化という非常に大きな問題がありまして、また業務範囲の拡大という大きな問題がありまして、それをやるために、今、猪瀬さんが言われたような調査を行っているわけですが、とりまとめに当たりまして、調査結果が全部盛り込めないと思います。したがいまして、今のお話は、今後新会社になったときに、継続的に非常に必要なことですから、引き続きやることにいたしまして、とりあえず、今直ちに関連企業、管理費等の問題についてどういう点をやったらいいかということを決めたいと思います。

○猪瀬委員 まず、実態が明らかにならないと、そういうことが非常に決めにくくなってしまうということでありまして、したがって持ち合いの実態というものがどういうものであるかということを、この間の調査データに基づいて当方ができるだけ克明に、事務局が協力することを前提に、皆さんにもう一度データを明らかにさせていただこうと思っています。その実態を踏まえて議論しないと議論にならないのではないかと。
 もちろん、時間が迫っているので大至急これをやって、何とか今週中に間に合わせるつもりでいます。
 大事なことなんですが、皆さんにこの委員会として確認をしておきたいのですが、日本道路公団を含めて四公団あって、その下に財団法人があって、その下に株式会社がたくさんあるということです。これこそ亡くなられた石井紘基議員が6年前に追及したことなんですが、この株式会社というのは会計検査院の調査の対象になってきませんでした。なぜならば、民間の株式会社であるという建前を取っている限りは、会計検査院は調査の対象とできないという建前です。
 しかし、これは非常に大事なことなんですが、このもたれ合いのファミリー企業というのは実態としては道路公団と一体のものなんです。つまり、道路公団の仕事を全部やっていて、道路公団の人が約一万人いますが、ファミリー企業全体で三万人以上います。これを含めて四公団一体で道路公団グループというふうに考えるべきなんです。
 したがって、株式会社というのは、一民間法人でありながら、しかし公的性格を帯びている法人であるという理解の下に情報公開が当然行われるべきであるというふうに思うわけで、したがって、現在、事務局に公団から渡されている資料及び帝国データバンクが調査し集めた資料は公開が原則であるということを皆さんの御意見をいただいて、1つの結論にしたいと。その上で、今、委員長がおっしゃられた問題にアプローチしなければいけないというふうに思っています。

○今井委員長 今の公開問題は、さっきもお答えになっているけれども、集めたものを全部公開するということでよろしいんですか。

○猪瀬委員 そうです。

○今井委員長 それだけでよろしいんですか。

○猪瀬委員 はい。

○今井委員長 それは可能ですか。

○水上参事官 それは委託仕様書を委員会に諮らせていただいたときに、確認を取らせていただいた点です。任意の協力であるということと、公開、非公開については対象会社に確認しますという点は、仕様書から抜き出して委員会で確認を取らせていただきましたので、今回の帝国データは、それを前提に対象会社にデータを提供いただきました。
 ですから、今の状況で公開の扱いにはできないというふうに考えております。

○猪瀬委員 任意の調査に決まっているんですよ、だけどこれは委員会が指示した道路公団改革の問題として調査するということですから、ただ単にその辺の会社が調査させてくださいというふうなお話ではないわけですよ。
 非公開もありですというふうな質問項目をあえて積極的に活用するなんていうことは前提ではないですよ。

○松田委員 ちょっとよくわからないんだけれども、最初、非公開でも公開でもいいと言ったのかどうか、そこまで考えていなかったんですけれども、非公開で調査をして、我々にその部分をどうやって示すつもりだったんでしょうね。その分そっくり残るんですか。

○水上参事官 データは、委員会の範囲で活用するという扱いか、一般公表していいかという扱いかを確認しております。

○大宅委員 でも、委員会は公開です。委員会に出してくれるものは、そのまま即日本中に知られて当然です。

○松田委員 だから、どうして委員会が公開なのに、秘密会にしたらいいということですか、それともどういう扱いを頭に置いてやっていたのかというのが1つ。
 もう一つ、仮に最大限非公開を希望しますという企業があったとして、そういう項目があるかもしれませんね。例えば、個人の名前は出さないとか、そういうのは常識かもしれない、しかし個人の名前なんていうのは株主ですからきっと少ないでしょう。だから、会社名を出されたときに、何か信義則違反というのはあるかもしれないけれども、ほかに何か法律上制限があるんですか、マイナスが起こるんですか。

○水上参事官 今回の調査項目の多くは、一般の民間会社が公表していない項目が多く含まれております。
 委員会審議において、できるだけ多くのデータを収集するという目的の下で、通常一般企業が公表していないデータについてもより多く回答をいただきたいという目的で、その回答会社に委員限りというデータで少しでも多く提供いただけるならば、そこにも御回答いただきたいというお願いをしているということでございます。

○松田委員 よくわからないんだけれども、委員会として必要であると言って、ここで議論をする材料にするのには一向に差し支えないわけでしょう。そのことは皆さんもいるんだから、結果としてオープンになったとしてもそれはやむを得ないでしょう。

○猪瀬委員 改めて言いますけれども、行政コスト計算書のファミリー企業というのは、昔にある程度出たわけですね。行政コスト対象企業というのは線引きであったわけですよ、その線引きから逃れたいわゆる隠れファミリーというのがたくさんあることがわかったわけですね。さっきから言っているのは、これが果たして通常の民間企業と言えるのかどうかということなわけです。
 つまり、なぜならばファミリー企業というのは、売上のほとんどを公団の仕事で占めているわけで、さっきのSA・PAの仕事も含めて、全部公団の財産を使って、あるいは我々の道路利用料金を使って生きている人たちですから、そうである以上、このファミリー企業は公性と言うか、株式会社という名前だけれども、我々の利用料金で食っている連中ですから、当然どういうふうなものなのかということは、国民に完全に公開されるべきであるということなんです。
 だから、株式会社だから私企業だからという理由で情報公開を阻むことは認められないわけです。調査のときに、仕様書に事務局がそういう一行をさらっと入れてあるのを皆さん気がつかなくて、私もそういうところが強調されるとは思っていなかったので、それはおかしいわけなんです。
 今まで、行コス対象ファミリー企業の株式持ち合いの実態がいろいろわかってきたわけで、そうしたら道路施設協会が、自分は株を持たないというので、一旦株を持たないようにして見えなくして売ったわけですね。そして売ったら今度はファミリー同士の持ち合いになったという流れがあるので、今回そういうところを調べようというのが趣旨ですから、これは当然我々の利用料金を基にぬくぬく道路事業を独占して、我々に結果的にまずいラーメンを食わしているということも含めて、その実態を我々が知るのは当たり前のことなんです。
 ですから、そもそもそういう項目をあえて何で事務局が入れたのか、それはおかしいんですね。基本的にこれは株式会社という名の公的な法人であるというという理解を委員会で共有したいんですよ、いかがでしょうか。

○川本委員 調査をする段階で非公開にすると答えが増えることが多いので、善意になさったということもあると思うんです。そうすると問題になるのは、多分帝国データバンクと、当該企業会社との契約の効力が法的にどういうふうな解釈ができるのかというところとか、あるいは委員会が利用するならばいいというならば、どういう要件ならばそれが許されるのかとか、その辺の契約関係をもう少し細かく教えていただけたらと思うんですが。

○水上参事官 最初に少し補足的に申し上げますと、今回の調査のスタート時点で、先ほど猪瀬委員からも御指摘がありましたように、行コスの子会社、関連会社以外にも多くの関連している会社があるだろうということで、できるだけ広い範囲から関連のある会社を調べていくというところからスタートしております。
 ですから、先ほども申し上げましたように、スタートの対象会社数は1,200 社近いところです。その中では結果として取引はありますが、それほど密な関係ではないという会社も当然含めて、より広い範囲の会社から調査をスタートしております。
 そういうこともありまして、そういう会社にもできるだけ取引の情報ですとか、株主の情報ですとか、社員の給与という情報を数十項目をお答えいただくという調査でございましたので、その会社の協力を得るために、公開非公開をその会社に確認して集めさせていただいたというのが、この調査の特性でございます。
 公開については、実際には内閣府から帝国データに委託をしたということで、そのときの仕様に公開、非公開は対象会社に個別項目について必ず確認することということを項目に入れてございます。帝国データは、その指示の下で対象会社にその調査を行っておりますので、実際には、今回の委託、発注元、つまり私どもが調査対象会社に対して、公開、非公開を確認をして回答を得たという形になると思います。


○猪瀬委員 趣旨は非常に広く網を張ったら、そういう質問が入ったんだというふうな前段の意味はわかりますよ。ただ問題は25日が納期でしょう、25日が納期なのにまだ訪問調査したりしているのと、それとまず納期なのに私のところに持ってこれないのは、公開非公開のデータの区別をしている作業に手間取っているだけではないですか。くだらないことでこちらに持って来ていないということがあると思うんです。そういうことが、あえて物事を煩瑣にしているだけではないかというふうに、そこに私は腹が立っているわけです。

○水上参事官 まず、先ほどの資料2でごらんいただいた訪問調査600 で、回収が約400 。残りの200 については、回答辞退あるいは回答拒否という明確な意思確認を表わした会社でございます。
 訪問調査は昨日までで終了しております。帝国データから、昨日の夕方時点になりますが、成果物がこちらの方に届いております。ただ、ボリュームが余りにも多いものですから、昨日の時点でメール等でお送りすることができずにおりました。

○猪瀬委員 それは、いつどうするの。

○水上参事官 今日、手元にございますので、必要な委員の方々にはお渡しできるようにしたいと思います。

○今井委員長 猪瀬さん、これをあなたに預けて、非公開というのを前提に調査したのを公開するというのも少し問題だと思いますが、したがって、そういうのをうまく整理して公開するわけにはいきませんか。

○猪瀬委員 余りファミリーではないようなものは除いていくことは、もちろん当然のことだと思います。
 3点提案させていただきたいんですけれども、3点と言うか、3つの意味で言わせていただきますと、1つは特殊法人や公益法人と同等の情報公開を求めるべきファミリー企業を委員会として認定していいんではないかと。つまり、これは一私企業ではなくて、公的性格と言うか、純民間ではないという、ほとんど道路だけで食っているということで、これは公開の対象とすべきであるというのが第1点。
 それから、今、委員長に言われたことに絡んで言いますけれども、その場合、公団からの受注率を例えば50%以上というのを基準にするとか。
 3番目は、それによって認定されたファミリー企業には、特殊法人や公益法人と同等に決算書を含めて調査の対象とされるべきであると、情報公開を求めていいんだということですね。
 だから、まず、1番目は私企業でありながら公的法人であるということを確認をすると。
 2番目は、50%以上だったらそれが基準になるんではないか。
 3番目は、したがって情報公開を求められるというふうにここで決めていただければ、大体その基準に基づいて整理してみたいということであります。
 もう一点、既に公団経由で事務局に来ているデータと帝国データのデータが重複しますから、その場合に公団経由で来ているものは、基本的には公開対象であるというふうに考えていいだろうというふうなことであります。
 とりあえず3点です。よろしいですか。いいですね。

○今井委員長 ここに出して来ているもので50%以上というのは、どのぐらいに当たるんでしょうか。わからないですか。

○水上参事官 今は、わかりません。

○猪瀬委員 売上げの50%以上も公団に依存していたら文句なくファミリーなんですよ。

○今井委員長 50%以上というのは、確かに連結対象になるのも、これは取引ではありませんけれども、ですから50%以上も依存しているのがファミリーだと認定してもいいし、それは道路公団が公的性格だから、そういうことをやってもいいんではないかと思いますが、契約上問題が起こりますか。

○猪瀬委員 さっき言った公団経由で来ているものがいっぱいあるでしょう。あれを主体にして帝国データの情報を混ぜていけば、かなり行けるでしょう。

○水上参事官 公団の方につきましては、公開、非公開、それまで収集した経緯で委員の方にもたしかお伝えしていたかと思います。株主構成のデータです。その点については非公開扱いがもしあったとすれば、公団ともう一回確認をいたします。どういう手続を取れば公開できるのか。

○広畑企画官 法律的な取り扱いだけ先に申し上げますと、情報公開法がございまして、私どもの民営化委員会事務局も行政機関に当たるわけでございますが、不開示情報というのがございまして、だからこそしないんだということを申し上げているんではなくて、事実だけ御説明いたしますと、不開示情報といたしまして、法人、その他の団体に関する情報であって、次に掲げるものということで、行政機関の要請を受けて公にしないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等または個人における通例として公にしないこととされているもの、その他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるものというような不開示情報になってございます。
 あと、特殊法人の情報公開でございますが、先般情報公開法が通ってございまして、その場合の取り扱いにつきましては、今、猪瀬委員から御指摘があったように、当該特殊法人がどういった事務事業を行っているかということで、それぞれがどこまで開示情報にするかということを定めることになっています。
 もう一つメルクマールといたしまして、特殊会社はどうなるのかということがございますが、これにつきましては例えば関空会社は特殊会社でございますが、これの取り扱いについて、ターミナルビルのところについては情報公開の対象にする、しないと大きな議論がございまして、滑走路のところにつきましては公共事業的性格なので、当然情報公開をしなさいといった議論があって、正確には覚えておりませんけれども、特殊会社であっても情報公開をする部分と、しない部分と法律では書き分けておりますので、そういった取り扱いも参考になろうかと思います。
 以上でございます。

○今井委員長 だから今の問題は、まだ特殊法人なわけでして、できるだけ情報公開はすべきだと思うんです。ですから、全部情報公開をしないという約束で集めたのであるかもしれないけれども、猪瀬さんが言われるように、50%以上の取引があるということは、連結で考えたら特殊法人そのものではないかと。
 そういうふうに解釈すると、これは個別の名前を出すことが目的なのか、それともこれだけそういうものが多いから改革すべきということが目的なのか、私は後の方ではないかと思うんですけれども、そういう形でやるべきだと思うので、直ちに個別の名前を公表するというのではなくて、それを活用して今後の関連企業の整理に役立たせるという意味で、猪瀬さんがそれをうまく活用してもらえばと思うんですけれども、どうでしょう。

○猪瀬委員 個別の名前は、整理するときに付随的に必ず出てきてしまうので、あえて積極的に秘匿する必要はないので、付随して個別の名前は出てきますということです。

○今井委員長 それでは、そういうことで名前が出る可能性がありますので、50%以上のようなところについては、そういうことを言ってもらうということにしたらどうでしょうか。

○水上参事官 この辺の扱いにつきましては、事務局でもきっちり整理させていただいて、また委員とも少し詰めさせていただきたいと思います。

○大宅委員 私、1つ覚えがないんだけれども、これは調査対象の企業の判断にゆだねるというのをお諮りしたとおっしゃったけれども、私は覚えはないんですけれども、そんなのありました。

○猪瀬委員 多分、たくさん調べるのに、直接関係ないところもあるかもしれないという言い方の中にあったんだろうと思いますよ。

○田中委員長代理 今の話に関連して、結局委員長が最後におっしゃった話なんですけれども、情報はわんさとあるんと思うんですけれども、これをどういうふうにまとめるか、確かに猪瀬さんがおっしゃるように、みんな関連することであるけれども、委員会としてファミリーの問題をどのように整理するかというのが、実は余り議論されていないんです。だから、それとも関係してくるんだろうと思うんです。
 だから、確かに情報公開法、特殊法人のそれも含めて、いろいろ問題はあると思いますが、そういう企業秘密にかかわることを審議するときには、秘密会議と言うのか、非公開の会議とするということが委員会規則にありますね。非公開の会議で見た上で、それでどうしてもそこまで全部出さないとわからない整理になるのか、あるいはそこまでいかなくても、公の企業名だとか、個人名だとか出さなくても問題が整理される、改革案が出せるということであれば、そういう会議を開いてやっても私はよろしいと思います。開き方があるわけですから。だから、膨大な資料だということで、今日は整理はまだできていないわけでしょう。どういうふうに整理されるのか。およそ調査するときには必ず整理する最終の形も念頭に置きながらやっているのに違いないんですけれども。今の問題はそれとの関係だと思うんです。

○今井委員長 だから、訴えられても困りますからね、よく今までの調査のいきさつを踏まえて、そして我々はさっき猪瀬さんが基準を示された、道路公団と非常に密接な50%以上の取引があるようなところは、やはり道路公団の公開と同時に公開してもいいんではないかと、皆さんの今の大体の御判断だと思うので、そういうところに了解を得て、そしてそれをどういう目的に使うか、場合によっては名前が出るということもあり得ると。

○田中委員長代理 50%というのは、何年か分を取っているわけね。

○今井委員長 それは難しいですね。

○田中委員長代理 ある単年度だけ、たまたま50%と。

○猪瀬委員 田中さん、心配する必要はないです。ずっともたれ合いで来ていますから、急に減ったり、増えたりしていませんから。

○田中委員長代理 やはり、いろいろ考えられる心配をしておかないと。

○猪瀬委員 訴える度胸があったら訴えてみろというんです、そうすればなお明らかになってくるから、そんなことできませんよ。
 基本的には、企業会計原則にのっとってやると、いずれ公団の経理も明らかになってくるわけですけれども、それと同じ大きな枠で考えたら、拡大道路公団ですから、3万人も4万人もいる、全体で道路公団だと理解すべきことなんです。たまたま、ある一部の1万人の部分が道路公団本体であると、残りの3万人の部分も含めての道路公団だという考え方がまずあって、その全体の経理の公開という考え方で、物事を考えるべきですから、ですから、個々の一民間法人の小さな商法の問題ではなくて、監査特例法とか証券取引法の情報公開とか、そういうふうな大きな枠で考えるべきことなんです。
 以上であります。

○今井委員長 この問題は、いろいろな観点からの検討が必要だと思いまして、さっき事務局がいろいろ説明してくれましたが、私はよくわからないんですが、2つの公益法人を中に取り込むのか、あるいは取り込んで別会社化するのかはともかくとして、今のままで置いておくと、資本的にはその収益は新しい新会社に帰属しないということになってしまうわけです。
 したがいまして、それを解散して中に取り込むのか、あるいはさっきの説明のように、公益事業もやっているので、そういうことを残して営業権だけを今の道路公団の方に帰属させた上で民営化するのか、この辺のお考えはどうしたらよろしいですか。

○猪瀬委員 とりあえず、SA・PAの建物等は新会社のものになると思いますが、財団法人をどういうふうに扱うかというのは、調査結果が出るまで少しだけ提案を待たせていただきたいんですけれども、その上で提案してお諮りさせていただきたいと、いろんな案を考えてみますから、いずれにしろ財産は全部新会社に移るわけです。

○田中委員長代理 おっしゃった検討をするというのはわかるんですが、とにかく今日の資料1の1ページに書いてある上の方の2つ目の○はそういうことかもしれないけれども、3つ目の実施のステップとタイミングを次のように考えてはどうかということ、ここで猪瀬さんがおっしゃる実態を調べてというのが、2つの財団についての解散の問題とどう関わってくるかという問題だと思うんです。
 ただ、ここに書いてあるステップというのは、果たしてこうかなという気がしているんです。

○今井委員長 私もさっき申し上げたのは、3枚目のところのを先に申し上げたつもりなんですが「■関連公益法人の法的な取扱いに関する基本的な考え方」をやっておかないと、新会社に帰属しないものですから。

○田中委員長代理 それはいいんです。私は、新会社に帰属させるという点については全く異存はないんですけれども、公団である1〜2年の間にできないかという問題です。これは1ページの話をしているわけです。こういうステップを踏まないで、4ページのところに法律が引いてありますが「解散シタル法人ノ財産ハ定款又ハ寄附行為ヲ以テ指定シタル人ニ帰属ス」ということになって、これは寄附行為だと思うんですが、そのときに寄附行為の改正が必要かどうかということと、直ちに公団に帰属させる場合です。そういう改正の仕方ということは非常に困難であるのかどうなのか。困難ならば、どこに問題があるのか。私はそういうのは国土交通省の所管でありますから、その気になれば幾らでも寄附行為の改正はできるんではないかと思います。まず、公団に帰属させておいて新会社というステップを踏むべきではないかと。
 以前、松田委員の御提案でもそういうお話であったと記憶しておりますが、その延長で検討されるべきだと考えています。

○今井委員長 だから、公団に帰属させる場合の方法として、3ページ目に解散して帰属させるというやり方と、公益事業を除いた営業権だけを譲渡するやり方と両方ありますねと書いてあるように私は読んだんですけれども、どっちでもいいんですが、こういう形で新会社発足前に道路公団に施設の所有権を移してしまうということは必要ではないかと。どっちのやり方がいいかは、田中さんの方が。

○松田委員 基本的には、委員長がおっしゃるとおりだと思います。私もこの間、今のうちに解散してやった方がいいんではないかと申し上げましたけれども、営業譲渡というのがないわけではありませんね。ですから、今のうちに公団に帰属させてしまっておいて、民間会社になったときに自由にできるという形を取っておくというのが、私は正解だろうというふうに思います。
 そこで質問が2つあるですが、1つは、今もそうしているのかもしませんけれども、これからのいろんな企業を使っている契約というのは、1年契約にしておいてほしいんです。恐らく、1年が主体なんだろうと思うけれども、何年契約という長期であると、民間会社になったときに縛られますから、ですから、1年契約でやっていけるような形に契約方式も切り替えておいてほしいと思います。
 もう一つ、ここにキヨスクとJTの例が出ていますけれども、既にいろんな形をして、大体閣議決定で、こういう公益法人は営業のものをやってはいかぬということになって、たしか3年計画か2年計画かでその部分はみんな除外すると、廃止するか、それともほかの所属する会社に買い取らせるとか、いろんなことをやったんです。我が社の弘済会がやっていた営業部分というのは、もうなくなったんです。完全な公益法人にしてしまったと。廃止したものもあるし、我が社JRが買い取ったのもあると。
 ですから、この道路公団だって同じ閣議決定の範囲に入っていて、国の所属ですから弘済会よりはもっと強く計画を持ってやっていると思うので、それをやっていれば今年辺り営業をやっている部分はなくなっているはずだと思うんですけれども、これはどうなっているんですか。
 国はさぼっているんですか、それとも我々にきつく言って、早くやれと言って、強硬に言って、たしか去年までで終わっているんですけれども、これが残っているというのは、国の怠慢ですか。はっきりしてください。

○広畑企画官 少し私どもの説明も悪かったので、少し誤解を招いたかもしれないので、何点か説明します。
 まず1つは、田中委員がおっしゃった関連公益法人の処理を記載の漏れと言いましたけれども、ファミリー企業と私どもは同じように考えてございましたので、今の公団の時代にやるべきであるということは、おっしゃるとおりです。
 先ほど委員長から整理していただいた寄附行為の取り扱いで、具体的にはそれぞれ道路サービス機構なり、寄附行為に書いてございますが、もし営業権の譲渡を行う場合には、基本財産の処分の制限というのが、今かかっておりますが、これは今は国土交通大臣ですけれども、建設大臣の承認を得て、基本財産の一部を処分することができるということがございますので、この寄附行為に基づいて営業譲渡というか、その基本財産の処分をするということは、寄附行為上可能でございます。
 最後の契約法のところは、水上参事官から御説明申し上げますが、今、松田委員がおっしゃっていた、両財団の収益事業ということなんですが、端的に申し上げますと、収益事業というのは税法上の概念でございまして、もともとJHのSA・PAは直営でスタートしたものを財団に行わせるとか、そういった経緯を経ておりまして、そういった観点からSA・PAの事業は道路サービス施設の管理運営事業ということで、この両財団の本体事業ということになってございますので、ここは前からも猪瀬委員が御指摘されているように、収益を上げてはいけないのに収益を上げている事業ということで、非常に変な整理がされておりますので、そういった意味で国がさぼっていたのかと言われると、よくわかりませんが、そういった取り扱いで来ておりますので、鉄道弘済会とは若干意味合いが違っておるということでございます。
 契約の取り扱いについて説明を申し上げます。

○水上参事官 2の財団法人と、テナントとの契約は基本は3年単位でございます。契約の形態としては商品販売業務委任と、売店建物の賃貸借の混合契約という契約形態です。
 実態としましては、この契約形態の場合にはテナント料の滞納ですとか、特別な問題がない場合には自動更新に近い形で行われているということでございますので、今の点については、民営化前までにいろいろな法的な手続の詰めが必要になってくると思います。

○松田委員 公団と財団とは、何年契約になるんですか。

○水上参事官 占用許可という形になります。これは5年単位でございます。

○猪瀬委員 実質永久だったんだよ。

○松田委員 私は、両方とも民営化前に整理しておいてほしいと思います。と言うのは、民間会社になってから自主的に相手を選んで3年にするとか、4年にするのはいいんですけれども、今のものがそのまま継続していくとそれだけ改革が遅れるんです。だからできるだけフリーハンドを持たせておきたいので、1年単位の契約に置き換えておいてほしいというふうに思います。

○猪瀬委員 だから、田中委員や松田委員の提案を全部踏まえて、もう一回再提案させていただきたいんですよ。きちんと踏まえてきますので、さっき言ったように直営店だけで、財団法人なのに188 億円もあるわけです。そういうのをどういうふうに整理していくかということを少し考えさせていただきたいと思います。もう一回データを分析させていただいて。

○今井委員長 時間が限られているものだから、データが出てきて分析していって、来月の半ばになってしまうと、これはどうしようもないので。

○猪瀬委員 今週中に何とかぎりぎり整理させていただきたいと思います。とにかく実質今日で調査が締め切りだったわけですから、これで1日、2日だけでもとりあえず見て全部まとめれば、今、田中委員や松田委員の言われたことを踏まえた言い方ができるのではないかということで、もう少しだけ時間をいただきたいということです。

○田中委員長代理 今の調査に関連して、1点だけ教えてください。200 社拒否しているということなんですが、それは全く取引も大したことはないし、関係が薄いということで正当な理由で拒否しておられるのか、そうではないけれども何らか別途の理由によって、取引は今の50%以上あると思われるのに、別途の理由を挙げて拒否しているのか、そこら辺は今の時点でわかるのか、わからないのか、そういうことはこの調査については非常に重要な問題だと思うんだけれども、その説明はなかったんですが、それはどうなんでしょう。

○水上参事官 無回答、辞退、拒否、これらについては、その理由を向こう側にお答えいただけない場合にはどうしようもないんですが、基本的には確認をしております。集計はしておりませんので、何が多かったかということは、今すぐに申し上げられませんが、実態としては、両方混ざっております。実態として四公団とほとんど関係がないという会社の場合と、関係はあるんだけれども、今回は御協力できないというところと混ざっております。

○猪瀬委員 結果的に、我々がまずいラーメンを食わされるわけですけれども、それはものすごい高い料率で売上にかけてくるわけです、家賃みたいな形だけれども、本当に純家賃でいくのか、売上に引っかけてくるからラーメンが高くなってまずくなるんですけれども、ではどうしたら利用者が得するような形に変革できるのかどうかというのを、もちろん民営化の中での方向性を何か出せるようにしたいなと思っていますので、とりあえず何日か待っていただいて提案させていただきたいと思うんですけれども、とにかくデータを分析しないと始まらないので。

○田中委員長代理 猪瀬さんの今おっしゃったことは、それはそれでお願いしたいと思いますが、私がさっきどうして御質問したかと言いますと、さっきの公開の問題とも関係するんだけれども、真面目に提出をしたところは公開され、はなからそういう機会がたくさんあるのに拒否した場合に、片一方はオープンになり、片一方は出ないというようなことになるわけです。利用の仕方で、猪瀬さんはいろいろお考えになるでしょうから、そこはお任せしたいと思います。そういうことにだれが見てもすぐになるわけで、そういう問題が生じないようなまとめ方でないといけないと思うんです。非常に難しいと思うけれども。
 通常調査する場合は検証する場合が多いので、結論について仮説を立ててやるんだけれども、この場合は実態がよくわからないというところからという非常に難しい調査、だから猪瀬さんも見ないとわからぬとおっしゃっているんでしょうけれども、その難しさはわかりますが、そこら辺は事務局も調査の趣旨を理解しながらまとめてもらいたいと思っています。

○今井委員長 それでは、調査結果は出ているわけで、それを参考にしながら猪瀬さんが案を出してくれるということですから、これは本当にできるだけ早くやらないと間に合いませんので、よろしくお願いします。
 それでは、主要な検討課題に関します審議状況を、まず、事務局から説明をしてもらった上で議論したいと思いますが、事務局どうぞ。

○広畑参事官 それでは、資料3「主要な検討事項の審議状況」。日付が平成14年11月26日になってございます。基本的には、今までごらんいただいた資料をベースにいたしまして、変えた点を少し簡単にかいつまんで申し上げますと「(2)今後の道路建設」続きまして「(4)地域分割」それから「(5)個別課題」の「A本州四国連絡橋公団の債務処理」それから同じく「B一般有料道路の取扱い」。これにつきましては、端的に申し上げますと、意見集約をそのまま書き写しております。
 4ページ目の「Dコスト削減」「E関連事業」については、論点が幾つかございましたが、それは今御議論をいただいておりますので、基本的な方向はまとまっているのかなということで書いてございませんが、修正したところはそういうところでございます。
 以上でございます。

○今井委員長 それでは、これまでの審議状況は以上でございますけれども、今後残された時間は非常に短いので、今後どういうふうに議論を収束していくかという問題はございますが、それぞれの委員が今日資料を提出しておられますので、まず、それぞれの資料を御説明いただいた上で議論に入りたいと思います。

○猪瀬委員 済みません、その前に、今配った検討事項の審議状況で、一番最後の紙ですけれども、ここで意見集約されてもらった後に少し違ったんだとか言って、広畑さん持って来たんだけれども、ここで配ったところで止まっているわけですから、後から急に持ってきて、これになりましたというのがありましたね、あれは少し手続上おかしいので、皆さん後で廊下か何かで急にあわててもらいませんでしたか、ここでもらったものが意見集約ですから、私はあのとき帰りかけてかばんを持って廊下まで行ったら、広畑さんが持ってきて、これが少し変わりましたとか言ったけれども、やはり意見集約されたもので付けてもらわないと。

○今井委員長 内容で違う点があるわけですか。

○猪瀬委員 4のところが、1行減っていたんです。委員会室を出た後に持って来たんです。そのときえっと言って受け取ったけれども、考えてみればここでもらった最終意見集約が意見集約だから、この最後の9番目の紙はおかしい。要するに元の紙にしてちょうだいと言っているんです。

○大宅委員 わかりました。4番のところは、採算性の範囲内において参画可能と書いてあるんです。

○猪瀬委員 そう書いてあったのを1行取ってあれしたんだよ。そのときメディアに配られたのが、中途半端になってしまって、ここのものではないものが配られていったんです。本当のものをもらった人もいるし、だからごちゃごちゃになっていておかしいので、私は今、現状回復してほしいと言っているです。
 今、大宅さんが持っているのでいいんです。

○大宅委員 今日ある分は、対象以外のもので終わっていますね。この間もらった分には、対象以外のものについて採算性の範囲内において参画可能と書いてあるのを私たちはいただいた。

○今井委員長 これは直したんですか。

○坂野事務局長 15日の日は、意見集約の原案を出して、いろいろ御修正の意見をいただいて、それで委員会が終わってしまったんです。それで事務局の作業が少し遅れておりまして、なにしろ職員がそこで聞いた限りで案をつくって、とりあえず皆様方が既にお帰りになり始めた方もいらしたので、いらっしゃる方にとりあえずお渡ししようと飛び込んで来たんですが、その職員がつくったものについて、最初に職員が飛び込んで持ってきたのが、今、大宅さんがおっしゃった下記の対象以外のもので新会社が採算性の範囲内で参画可能とか、そういうふうに書いてあったんですが、これは後ほど委員長にも私ども確認をさせていただいたんですが、括弧の中、前は新会社の参画と書いてあったんですが、新会社の参画というのは義務づけになる、そうではないんだと、新会社は新会社の判断で参画をする、当然判断というのは採算性の判断をするわけですが、そういうことで書き直すべきだということで整理がされたと、その後、事務局職員で確認をしてそうだったので、それなら同じことを両方書くという合意ではなかったんではないかということで、切って最終的なものにしたんですが、何も私ども文言にこだわっているわけではないので、もし事務局職員が最初に飛び込んで持ってきたその文章の方が、皆さんの気持ちに沿うというならば、私どもとしては、それにしていただいても結構ですし、事柄として私どもは変わっているつもりは全くないと思っております。

○猪瀬委員 手続上、私が席に座っているときにもらったのと、廊下に出てもらったのは、意味が違うので。

○坂野事務局長 もうそのときは委員会が終わっていたので、どこにおられようとも委員会は終わっているんです。

○猪瀬委員 まだ、委員は席にいたんですよ、それで紙が来るのを待っていたんです。そこの部分のものが優先されるべきだと思います。


○坂野事務局長 いずれにしても、直せとおっしゃるならば、今直してすぐコピーしてお配りしますが。

○猪瀬委員 そうしてください。

○今井委員長 それでは、田中委員からお願いいたします。

○田中委員長代理 お手元に今日付の提出資料がございます。2つの部分に分けておりまして、1つは第31回会合、今、お話の15日の意見集約、それに関する確認であります。私は、こういうふうに理解しておりますということです。これは次のページまで4点ほど書いております。
 今の15日のペーパーの最初の話ですが、まず「1『債務』及び『長期固定』(1)に関する確認」と書いております。
 債務の長期固定とは、会社が機構に支払う貸付料を貸付期間中、一定額(各年度同額)に固定することを言うということであります。
 次は、また、この場合の固定される額というのは、機構が発足時に四公団から承継する債務を元利均等方式で支払うものに事務手数料を含めたものを言うという理解を私はしております。
 2つ目「『債務』及び『債務を減少させ』(5−@)に関する確認」であります。
 今、1で申し上げたとおり、債務は、機構の発足時に四公団から承継する債務を言い、したがって、当然のことながら、将来の建設にかかる費用を含まない。
 その次ですが「債務を減少させ」とは、機構の債務の総額を減少させることを言うのであるということであります。
 次のページをお開きいただきたいと思います。
 続きであります。「『一定の期限内に削減』(5−@)に関する確認」。これも5−@に関するものであります。
 一定の期限とは、50年以内を言うと。○が2つ付いていますが、これは間違いで○を1つ取っていただきたいと思います。
 その次ですが、削減とは、単に減らすことを意味せず、完全返済を言うと。ということは、債務が完済しないことを前提に、資金余力をつくり、新規建設に回させることではないというふうに理解しております。
 4つ目、新会社の自己資金に関する確認で、これは5−Aに当たるものであります。
 まず、高速道路収入の一部というのは、収入から貸付料を含む費用及び税金を差し引いた残余、すなわち利益の一部を言うと。
 したがいまして、自己資金とは、自己の調達する資金と利益を言うというふうに理解しております。
 次ですが、委員長が先ほどからおっしゃるように、もう残り時間が限られております、したがって、いろいろ新たなことを改めてここで言うことは、なかなか時間的にも制約されておりますので、できるだけそういうことを避けるということを念頭に置いておりますけれども、ここでどうしても引き続き今後検討すべきこととして、次のページにまたがっておりますが、これも4点掲げております。
 1つは、国の規制と所管官庁ですけれども、対等な立場での国・地方に財源による建設事業への参画、自主的な判断を確保するために、事業に関する国の規制と建設に関する協議先を明らかにすることを検討しておく必要があるのではないか。
 2つ目、自己調達資金に関する政府保証の付与であります。財政投融資による公団方式の建設の反省、今後の財政投融資改革の趣旨などを前提に、自己調達資金に関する政府保証の付与の可否を検討しておくべきだと、私は政府保証を付けるべきではないというふうに考えております。
 次のページで続きでございますが、3番目に独占的使用権で自己資金を調達することに関してであります。
 道路資産に対する所有権を持たない会社が、独占使用権のみで資金調達が可能かどうか。可能ということであれば、問題はありませんが、その点の確認、今までも申し上げたことであります。
 最後に4番目、仮に高速道路収入による建設のため、納付金などを課す場合のことを申しております。
 そもそも保有・債務返済機構方式が優れているとされましたのは、貸付料に含まれる土地相当額の損金計上により、債務・返済機構方式、私は清算機構方式と称しておりますが、これに比べて、法人税課税が少なく、早期の債務返済が可能であるという1点にございました。
 したがいまして、高速道路収入から納付金などを設けて外部流出を認めることは、その分だけ早期返済ができなくなり、保有・返済機構方式が前提としました議論の根拠が失われることになるのではないかというふうに考えております。
 今日は、この4つの確認と、できればこういうことを議論しておくべきではないかという意味で、ほかにもいろいろございますけれども、一番私が大事だと思う4点だけを整理いたしました。
 以上です。

○今井委員長 ありがとうございました。議論は、後ほどさせていただくことにしまして、次に松田委員お願いします。

○松田委員 今まで、いろいろと主張させていただいたこととかなりダブると思いますが、そのほか各委員からの御意見等の最大公約数というのを入れまして、もう一度考えてみたものでございます。
 まず「1.組織のあり方」についてであります。
 「(1)基本的な考え方」でありまして、少し読ませていただきます。
  国民負担の最小化を図るため、道路関係四公団の長期債務をできる限り早期に返済できる枠組みをつくる必要がある。
 また、民間企業としての自主性を確保し、自己責任原則の下、自らの経営判断に基づき事業経営を行うことができる経営形態とすべきである。
 このため、新たな組織は、次の考え方により構築する。
 ア.新会社各社の収益調整を図り、長期債務の返済をできるだけ早期に実現するため、保有・債務返済機構( 仮称。以下「機構」という。) を設立する。機構は、四公団に係る道路資産(新会社に承継されるものを除く。) 及びそれに対応する長期債務を一括して承継する。新会社は機構から道路資産を借り受け、貸付料を支払う。
 イ.機構は、道路資産の所有及び長期債務の返済をその業務とする。
 ウ.新会社は、パーキングエリア等の資産を承継して発足する。
 エ.新会社は、発足後10 年を目途に、機構の所有する道路資産を買い取る。この時、機構は解散する。
 オ.新会社は、当初国が全株式を保有する特殊会社として発足するが、機構から道路資産を買い取った後は、できるだけ早期に上場を目指す。
 その次のページをお開きいただきます。
 では、新会社のもう少し具体的な内容は何かということであります。
 @ 事業
 ア.新会社は、自動車道事業( *) 及びこれに附帯する事業を行う。
 * 現在道路関係四公団が所有する高速自動車国道等についての運営、管理等、並びに道路建設等をいう。
 これは、自動車道事業というふうにまとめて言ってありますのは、ほかの公団についても同じことであります。
 イ.その他の事業については、自動車道事業の遂行に支障のない範囲に
 おいて、新会社の経営の自由、自主性が発揮し得るよう、事業範囲を
 できるだけ広げることが必要である。
 A 資産
 ア. 新会社は、パーキングエリア等( *) の固定資産を承継する。
 * 「パーキングエリア等」のイメージ
 ・休憩施設( パーキングエリア、サービスエリア等)、給油所等
 ・有料自動車駐車場
 ・トラックターミナル
 ・インターチェンジ等
 ・管理施設( 本社、支社等に係る土地、建物等)
 ・研修施設、社宅・寮等の福利厚生施設
 ・巡回用車両等
 こういうものを頭に置いております。これでよければ御同意を願いたいということであります。
 イ. 日本道路公団から関連会社への出資株式については、原則として当該関連会社の事業範囲を所管する新会社が承継する。
 ウ. 現在、四公団の業務に関連して財団法人( *) が所有しているパーキングエリア等における建物等については、所要の手続きを踏んだ上でそれぞれの公団に移管し、新会社が発足時に承継する。
 これは、先ほどの議論であります。これは道路公団から四公団同じことであります。
 3ページをお開き願います。
 B 債務
 新会社は、承継資産に係る長期債務を承継する。
 C 税制措置
 当初機構が、買取り後は新会社が所有することとなる道路資産に係る固定資産税等については、国鉄改革に際して旅客鉄道会社等に適用された特例措置等を参考にしつつ、大幅に軽減することが必要である。
 @ 基本的な考え方
 新会社の経営に機構が介入することにより、新会社の経営の自主性を阻害し、又は経営責任を不明確なものにすることのないよう、機構の業務等を次の考え方に基づき厳格に法定する。
 A 業務
 ア.機構は、営利を目的とせず、法令で定める一定の貸付料を徴収するとともに、債務の返済、借換えのみをその業務とする。機構による経営介入の排除、新会社の経営の自主性の確立などの観点から、「機構から新会社への新規投資資金の一部の支出」は機構の業務とはしない。
 イ.設備投資の決定についての判断は経営の重要な要素であり、新会社の自主的判断と責任の下に行われるべきものであるので、高速道路等の維持更新工事及び改良工事については関係する新会社が自ら行う。その場合、維持更新工事等により形成された資産は、新会社に帰属する。なお、大規模な災害復旧の取扱いについては、危険分散の必要性も含め、政府において検討の上決定する。
 B 資産
 ア.営業損益で赤字が生じていることが明らかな路線( *) に係る道路施設 については国等に譲渡( * *) し、機構は所有しない。
 この*のところに富津館山と油坂が書いてあります。(平成13年度決算による)と、この2つでありまして、もう一つの橋は既に無料に解放されているということでありますから、現在では2つだけであります。
 なお、譲渡する場合の態様であります。有償・無償の別、あるいは有償の場合は譲渡価格等については、従前の例による。今までのやり方を踏襲していいんではないかと思います。
 イ.新会社発足時に供用されている路線又は区間に係る道路施設は機構が承継する。
 ウ.建設中の路線又は区間に係る道路施設については、新会社が残事業を実施するものを機構は承継し、その他は国等に譲渡する。
 エ.新会社発足後に新規に建設が開始された路線又は区間に係る道路施設については、機構は所有しない。
 オ.パーキングエリア等については新会社が承継し、機構は所有しない。
 カ.機構は、企業会計原則に基づき、資産の減価償却、除却等の会計処理を行う。
 C 債務
 ア.機構は承継資産に係る長期債務を承継する。
 イ.建設仮勘定に係る長期債務については、全て機構が承継する。
 ウ.出資金の取扱いについては、別に検討する。
 前に6つ対応を出しているうちのケース2であります。部分的に国に譲るのであって、今までの建仮は全部機構が承継をいたします。
 それから「ウ.出資金の取扱いについては、別に検討する」。これは、どうするか私も考えがありません。後でまた検討してほしいと思いますが、50年間は持っていますから、50年間放ったらかしておいて、その後に決めるというのもあると思います。
 あるいは、債権放棄をしてもらうというのもあるかもしれません。いずれにしても、別に検討する必要があると思います。
 ア.機構が新会社から徴収する貸付料の総計年額は、承継債務の総額を基に、約40 年間( *) の元利均等返済をベースとして算定する。
 * 返済期間については、新会社発足までの間に、企業会計原則に基づいて今後の収支見通しを作成した上で、50 年を上限とし、その短縮を目指して設定する。
 必ずしも40年といかないかもしれないということであります。
 次の5ページであります。
 イ.新会社各社が負担する貸付料の額( *) は、収支見通しを見極めた上で各社の収益性に著しい格差が生じないよう検討し、長期定額として設定する。
 * 新会社各社が支払う貸付料の額は、アにより算定される貸付料総額を、各社の収益力に基づき按分した額とする。この際、貸付料を算定する基となる債務総額は、各公団由来の債務ではなく、四公団の承継債務の合計額とする。なお、収益力を算出する指標としては、「料金収入− 管理費」が適当である。
 ウ.毎年の貸付料とは別に、新会社が、経営の効率化等によって生じた余裕資金を機構の債務返済に充てることができるような仕組みを検討する必要がある。このため、機構は、債務残高を新会社ごとに管理する( *) こととし、臨時の受入額についても会社別に管理して、買取り時の価額に反映させるものとする。
 * 機構は、新会社ごとに債務残高を管理する「区分経理」を行う。具体的には、発足時に新会社ごとに債務額を定め、徴収した貸付料、臨時の受入額、国等の出資金等を、該当する新会社ごとに計上し、買取り時の価額に反映させる。
 E 金融・税制措置
 ア.借換え資金の円滑な調達を図り、金利変動による債務返済への影響を最小限にするため、債券に対する政府保証等の措置を講ずる。
 イ.債務の返済をできるだけ早期に行わせるため、機構は法人税を負担しない。
 F 機構の解散
 ア.新会社は、経営基盤の確立等株式上場に向けた諸条件が整ったと判断し次第、機構が所有する道路施設を買い取るものとし、その時点で機構は解散する。
 イ.資産の買取りは、10 年を目途にこれを行う。
 6ページをお開き願います。
 ウ. 買取りの具体的条件等はあらかじめ法定する。
 ・買取りの手続き‥ ‥ 新会社の申請により開始される
 ・買取り価額‥ ‥ ‥ ‥ 新会社ごとの債務残高を基準に決定する
 2 . 建設中路線の取扱い
 ア.新会社発足までの間、各公団は、本委員会においてとりまとめた基準による個別路線の優先順位に基づき、重点的な予算配分を行う。
 これは、いわゆる中村先生のおまとめになった基準に基づいて重点的な予算配分を行ってはどうかということであります。
 イ.新会社発足時における建設中の路線又は区間に係る道路施設については、新会社が残事業を実施するものを機構は承継し、その他は国等に譲渡する。建設仮勘定に係る長期債務については、全て機構が承継する。
 ウ.発足後、新会社の経営者は、高速道路等の建設について、その経営状況、投資採算性等に基づき判断をし、自主的に決定する。
 3 . 今後の新規建設について
 ( 1 ) 基本認識
 甘い交通需要の見通しと建設費の増加等によって膨らんだ約4 0 兆円( 平成13 年度末) に及ぶ長期債務の返済は、新会社による最大限の経営効率化と大幅な租税の軽減措置を前提としても、例えば金利の上ぶれリスクなどを考慮すれば決して容易ではない。そうした現状の厳しさからすれば、既存路線の通行料金に依存して( 機構への返済原資を一部流用して) 従来どおり建設を続けようとするのは容認し得ない。
 まして、今後の建設予定路線の多くが採算性の点で極めて厳しいものばかりであることを考えると、それは言わばガラス細工のような既存債務の返済スキームに新たな負荷をかけるに等しく、そうした考え方は採るべきではない。
 したがって、今後の新規建設、とりわけ財源問題については、民営化の目的・意義を踏まえた上で、全く新しい仕組みを構築し、その下で当事者間の負担のルールを定めることが必要である。
 ( 2 ) 新会社による今後の新規建設について
 ア.今後の新規建設に関し、新会社は、公益性にも配慮しつつ、採算性の範囲の中で当該自動車道事業(路線又は区間ごと)に参画する。その場合、新会社は、当該事業への参画について自社の経営状況、投資採算性等に基づき自主的に決定する。
 イの採算を超える部分について、その財源は国及び地方公共団体が負担する。
 ウ.新会社は、国等の委託を受けて建設工事を行うことができる。この場合、新会社は資金負担をしない。
 エ.新会社が行う道路建設等の設備投資資金は、新会社が自ら調達する。その場合、工事により形成された資産は、新会社に帰属する。
 オ.上記ア〜エの内容を担保するため、現行の道路整備特別措置法に基づく施行命令による高速自動車国道建設に代わる新たな制度を、地方公共団体の意見を聴取したうえで政府において早急に検討するものとする。その際、本委員会での審議経過を踏まえ、新たな税制・納付金制度の導入、貸付料の増額等にはよらないこと。また、財投資金の借入れを前提とした道路建設は行わないこと。というのが、私が皆さんに御提案したい事柄でございます。


○今井委員長 ありがとうございました。それでは、引き続き川本委員から出ておりますのでお願いします。

○川本委員 横長の紙をごらんいただきたいと思います。
 めくっていただきまして1ページです。「最終答申に明記すべき論点」として、3点ほど挙げさせていただきました。
 これは、これまで委員会で話し合われた考え方や思想を文字に落とすという作業をさせていただいたものだと考えております。
 3点とは「I.債務返済の方法」「II.国民への説明責任」「III .今後の高速道路建設」についてであります。
 2ページ目をお開きいただきたいと思います。
 まず「I 債務返済の方法」ということで書かせていただきました。「1.債務総額の定義」でございます。
 (1)新会社発足時に道路関係四公団が所有し、保有・債務返済機構が承継する資産に係る長期債務の総額。ただし、本四公団の債務の国によるカット分を除くと定義されると私は思います。
 (2)といたしまして(1)の債務のうち、以下のa〜cの資産は、原則として国・地方まちは他社に移管し、有償移管の場合には、その債務額を(1)より除く。
 aは、国・地方が建設を継続する建設中路線の建設仮勘定資産。
 bは、バイパス型、一般有料道路の道路資産と、同建設仮勘定資産。
 cは、収入−管理費が赤字である路線でございます。
 具体的な債務返済の方法でございますけれども、国民負担の最小化と早期の債務返済を図るために、道路関係四公団の債務総額を一括して、保有・債務返済機構方式で処理するということが決められたと思います。
 (1)早期の債務返済というこの方式の利点を最大限に生かすために、機構は四公団の債務総額を一括して承継する。
 (2)各新会社が返済すべき債務額は、四公団の債務総額を承継道路資産の「料金収入−管理費」の額に応じて按分した該当額。これは、公団依頼の債務ではなくて、首都阪神、本四の各公団の債務も日本道路公団の債務として一括して扱うとします。本四架橋を引き継ぐ新会社は、国・地方からの出資金を計算に入れた額を引き継ぐと思います。
 (3)新会社ごとに返済を負担する債務額は、新会社発足時に上記(2)より確定し、以後変更しない。機構は債務とその返済の新会社ごとの区分経理を実施する。
 (4)本四公団の債務については早期に債務カットを行う。
 (5)新会社は、その承継する資産に応じた(2)の債務の支払いを負担する。
 (6)新会社は、機構に対し40年の元利均等償還をベースとして算定した長期固定金額の貸付料を支払う。
 (7)機構は、新会社からの貸付料収入を債務の元利返済に充当し、毎期確実に期中債務の平均残高を減少させる。末残ではなく、平均残高と記載させていただいております。
 (8)番で(9)というのがミスプリでございますので、消していただきたく存じます。 新会社は、10年後を目途に機構からの資産・債務の引き継ぎを行い、5年を目途にその後上場を目指す。
 (9)資産・債務の引き継ぎを終えた時点で機構は解散する。
 資産・債務の引き継ぎに関しましては、下のアステリスクで資産引き継ぎの方法を書かせていただいています。3つぐらい方法があると思いますけれども、1番目といたしまして「a.その時点の残債務額の引き受けによる買い取り、b.機構の会社分割よる資産の分割、c.資産と対応する負債をそれぞれ機構の簿価で引き継ぐ」という3つでございます。
 cの場合、その時点で資産の方が負債よりも多ければ、機構は新会社に現物出資を行い、負債の方が資産よりも多ければ、差額の債務をカットした後に現物出資を行うことになります。この方法を取れば、企業会計原則にのっとった資産管理を継続して行うことが可能と思います。
 この3点のどれにするかは、今後、決定することだと思っています。
 3番ですけれども、債務返済がとにかく大事ですので「債務返済の進捗の監視」。(1)は新会社、機構は四半期ごとに債務残高を公表する。
 (2)債務返済の進捗の目安として、機構設立時に毎年の債務残高の目標を定め、これを遵守する。特に、民営化から10年度の債務残高の目標を初年度の20〜25%減と定め、これを遵守する。40年から50年の償還ですと、大体のペースの目標を定めます。
 (3)毎年の債務返済の進捗は、監督官庁がこれを監視し、機構が(2)の債務返済目標額を3年間続けて達成し得なかった場合、主務官庁の管理責任者の責任を問うでございます。
 IIですけれども「国民への説明責任」といたしまして、ディスクロージャー、契約などのところで気になることを書かせていただきました。
 (1)会計でございますけれども、2003年9月までに企業会計原則に基づく財務諸表を作成し、中間決算と同時に公表するというのはすでに決められたことでございます。
 (2)情報公開でございますけれども、@新会社は上場企業と同等の情報公開の義務を負う。
 A新会社は四半期ごとに、自社の財務諸表と、該当する機構債務の期中平均残高など主要な財務諸表を公表する。
 (3)新会社の経営体制。
 @民間企業経営者、官庁での管理職経験がない者を新会社発足以前に複数登用。天下りを禁止する。
 A取締役会には民間企業経験者など外部人材を過半数以上含める。また、利用者の立場と債権者・投資家の立場を代表する人員をそれぞれ社外取締役として登用する。
 (4)国との関係
 @国は有料道路の新規建設を担当する局以外で新会社を監督する。
 A新会社上場後は、国は可能な限り早期に株式を全株売却する。
 B新会社は、法人税・固定資産税以外、国・地方に対して道路の新規建設/改良を目的とした支出を義務化されない。
 C新会社は@の監督は料金の上限規制以外、その業務や利益処分について、国から通常の株式会社に対する以上のいかなる規制も受けない
 (5)機構との関係
 @各新会社は、貸付料以外に、機構に事務費を支払う。機構というのは非常に小さな会社であるという理解でございますので、事務費は、機構の人件費・家賃などに充当する実費相当額とし、各新会社が均等按分で負担する。
 A新会社は、余裕資金の有無によって、貸付料の変更や定額以上の支払いを要求されることはない
 2.機構のディスクロージャー・契約など
 (1)会計
 @機構が承継がする資産価額を評価するために、民営化開始時点で各新会社の営業エリアごとに資産台帳を作成し、企業会計原則を遵守し減損会計の手法に基づいた管理を行う
 A機構の道路資産に関する経理業務は、各新会社にアウトソースする
 B機構は年1回監査を受ける義務を負う
 (2)情報公開
 機構は国に対して、四半期ごとに新会社区分ごとの財務状況を報告する義務を負う
 (3)機構の経営体制
 @機構は各新会社から支払われる事務費によって運営される。この事務費は実費相当額とし、機構はこれを他目的に流用することはできないものとする
 A長期定額の貸付料は債務の元利返済のみに充当する
 (4)国との関係
 機構は、債務の返済以外、国・地方に対するいかなる支出も求められない
 「V.今後の道路建設について」、(1)から(5)先日の意見集約を書いております。
 (4)で特に具体的な制度設計は、仕組みは政府において検討とございますけれども、スキーム設計の際は、本委員会の審議経過を踏まえるものとすると書き加えられるのではないかと思いました。
 「(5)新会社の自主的判断による建設」ですけれども、「以下を基本原則として制度設計」すべきと考えます。
 @厳格な歯止め:債務は、総額を減少させつつ、かつ長期固定の定額返済により40年間で完済させる返済スケジュールのもと着実にその期中平均残高を削減するということです。先日、非常に時間がなかったために、言葉の使い方が、ややもするとちょっとわかりにくかったり、会計をなさる方にとっては意味が明快でないようなことがございますので、はっきり書いた方がいいと思っています。
 それから、Aですけれども、これは先日の意見集約として配られた紙に採算性の範囲内においてという言葉がなかったので、今日はそれを入れて来なかったのですが、本来であれば、これはミスプリをしておりまして、利益と書きましたがこれは「税引き後利益」ですので、書き直していただきたいと思います。
 すなわちAのところは、「新会社の自己資本資金による」、「税引き後利益の一部を利用した建設を新会社自身が採算性を基準に判断」と書くべきと思っております。

○田中委員長代理 修正したところをもう一回言ってください。

○川本委員 「新会社の自己資金による。すなわち税引き後利益の一部を利用した建設を新会社自身が採算性を基準に判断」でございます。余り意見集約の文から変わってもいけないと思ったんですけれども、債務の問題はキャッシュフローの問題で損益に影響しないし、利益に関係がないので、論理的に合わないといけないと思います。
 B個別路線の採算性の透明化
 C機構から新会社または国への建設費支出を(納付金、拠出、支払いなどいかなる形でも)行わない
 D新会社が新規建設を行う場合、建設計画や設計には事前に新会社の同意を得るものとして、出資については、契約により定めることとする
 E新会社が国・地方100 %出資の建設を請負う場合、その金額や条件については、その都度契約により定めることとする
 2.「競争環境の導入」でございますけれども、これは中村先生がよくおっしゃっていたことです。
 (1)有料道路事業への民間会社/海外資本の参入を認める
 (2)新会社はその資産を道路事業長期継続を条件に民間会社に売却することができる
 以上でございます。


○中村委員 私もさっき渡したのがあるんですが、できましたか。

○猪瀬委員 一旦休憩にしませんか。

○今井委員長 休憩にした後、お3人の意見を聞いて、それから議論しましょう。

(休 憩)

○今井委員長 それでは、再開したいと思いますが、よろしいでしょうか。

○中村委員 それでは、私、余り細かな、制度のディテールにわたるところまで書く能力もございませんので、基本的な考えだけを述べます。大半は今まで言ったことをもう一回メモに書き直しただけでございますが、簡単に説明させていただきます。
 まず我々のやることの目標ですが、こういうふうに考えているということをもう一回言います。
 豊かで安定的な国民生活に資する改革を実現するために、次に掲げる目標を果たす。
 1.巨額の債務を着実に減らし、50年以内に完済する。
 2.必要とされる道路は明確な順位のもとに建設を進め、早期の完成を図る。
 3.道路利用料金は路線別、時期別に柔軟に設定し、既存道路の有効利用を図る。
 4.高速道路の建設・運営・管理の合理化を図り、効率の向上を実現する。
 この4つのすべてが我々の実現すべき目標であると私は考えていますし、皆さんもそう考えていただいいると信じています。
 上記の目標を達成するための方策として
 1.料金収入からの着実な返済(機構)
 2.最大投資限度の制限の下での料金収入の一部を道路建設のための勘定へ投入(新会社、国)
 勘定と言っていますが、これは新会社であってもいいし、国であってもいい。この前からずっと言ってきましたが、皆さんいつまで固執していても前へ進まないということですので、機構からの投入を一応保留するということで皆さんの意見に従っていますが、保有・債務返済機構へ投入するということもあってしかるべきで、それがベストであるというふうに私は考えています。
 3.勘定からの支出と自己資金調達を用いて会社は自主判断により建設投資(新会社)
 4.3.の方式での新たな事業主体の参入の可能性の確保。
 これは今、川本さんが最後におっしゃっていただいたことでございます。
 5.2.〜4.のスキームの課題が解決できない場合、機構からの資金支出方法が最善
 6.管理費の節減、関連事業の収益を原資としての利用料金の値下げ(新会社)
 7.設計基準の見直し、施行方法の変更、契約方式の改善等による建設費の節減(新会社)
 8.客観的な評価方法に基づいて路線の優先順位の算出とその公表(国)
 9.地域分割による道路会社間の競争性の確保(新会社)
 10.新会社はその所管する各路線についてサービス水準(混雑、安全性、沿道環境、その他)を公表する。
 これは民営化された会社、あるいは規制緩和された交通運輸に関わる会社でいつも問題になることであるわけですが、そこでの混雑とか安全性とか、沿道環境とかは利潤動機でのみ進むと、どうしてもおろそかにされがちである。それは国民全体で監視するシステムをちゃんと確保しておくということでございます。これはアメリカの航空会社などでもやられています。
 11.研究開発及び海外協力事業を集約化して継続(機構or新会社)
 この11番は、今まで一言も出ていないこと、あるいは川本さんがちょっとそれに類することを言われたことがありますが、研究開発はどこでも言われなかった。だけれども、高速道路事業もいろんな意味での新しい研究開発を必要とするし、それの成果というのは出ているわけです。
 皆さん近年高速道路を走っておられて、静かな音になっている、あるいは雨が降っていても路面が濡れていなくて、滑らないことに気づかれたと思います。これは透水性の舗装でそういう研究開発の成果であるわけです。あるいは植栽など、道路沿道にいおいろな樹木を植えていますが、これは名神高速道路のときから道路公団が非常に一生懸命研究をしてきて、適切な木を植えています。日本の道路が世界のどの道路よりもそういうふうに緑が豊富であると言われているわけですが、そういった研究開発もやってきた。お金がかかっているというのもそのとおりですが、そういった研究も、これからどうやってやっていくのか。分割されてしまって、こういう機能が全くなくなったのでは困るということであります。したがって、集約化して行う。
 それから、海外協力事業もそうであります。この辺のところは、鉄道の分割民営化のときのいろんな例が参考になります。その結果うまくいったのもあるし、逆にマイナスになったのも幾つもあるわけです。鉄道の海外協力など、日本の鉄道というのは大変な技術力を持っているし、あるいは経営上の優れたノウハウも持っている。にもかかわらず、これは今まで不思議なくらい海外に移転されていかなかったというのも、これはそういうふうなところに何がしかの理由があるわけです。そんなこともこれから考えなければいけない。
 こういう研究開発とか海外協力事業というのは、どこが担当するのがいいのかわかりません。例えば機構でそんなのを考えるとか、鉄道、電力事業の場合では、売上げじゃないかと思うんですが、それの何%かを出して総合研究所をつくったりもしていますが、そういったことも参考になろうかと思いますが、これを是非考える。
 特に本四公団の技術というのは、これは技術として大変なものである。あれを更に活用していくというというのは大変重要なことであるわけで、国内でそういう機会はほとんどこれから考えられないということになれば、これは世界にもっと生かしていく道も考えるべきだというふうに思うわけです。これをどうするかというのも考える。
 12.一定年数ごとに債務返済、会社収益、建設投資、投資優先順位等を見直し(第三者機関)
 これは何らかの形で外部の機関をつくって考えるべきであろうというふうに考えています。
 ともかく、私が考える基本的なところはこういうふうなところでございます。これのディテールは、ここでも議論していただいて、その結果、事務局で整理していただくしか手はないと思っています。
 以上です。

○猪瀬委員 まだ一巡していないので、ここで質問するのはいけないんですが、一言だけちょっと。
 例の中村さんのいろいろ客観的な建設基準のことなんですけれども、これは評価基準のいろいろな計算式がありますけれども、1巡目と2巡目についての、2巡目のマイナス評価みたいなものを算定式に入れられるのかどうかというのはもう一度検討した方がいいかもしれないと思いまして、申し上げただけですが、2巡目というのは何のことだとおわかりだと思いますけれども、どこか評価の計算式に何か入れた方がいいのかなと思いましたので、今、忘れないうちに言おうと思って申し上げました。

○中村委員 今のでもそれは入っているのです。例えばB/Cももちろんそうです、また外部効果のところでも例えば高度医療施設に行くのが便利になるのとか、そういう項目がありましたけれども、あれは第二東名ができたって、そんなものは大きく変わるものじゃないということで、そういうものに関してはあの評価の中に大きく入っていないというか、成績にはなってこないわけです。こうしたことでは入っているんですが、ただ、2本目に対しての住民の意識などは、そこまでいくとあれの持っている客観性をというところで難しく地域の考え方などが余りにも強く入り過ぎるというので、入れていないことは確かなんです。その辺になりますと、どうしていいのか私はよくわかりません。おっしゃっていることはよくわかります。

○川本委員 今の関連なんですけれども、先日も質問させていただいた点です。第二東名ができた後の第一東名の収入の減というものが、国民経済的に与える影響というのは少なくないと思うんです。そうすると、債務の返済のスケジュールも狂ってきてしまうので、そこはネガティブのポイントとして加えるべきなのではないかと思っております。

○大宅委員 私もちゃんとペーパーというものを出しすればいいのだろうと思うのですが、私はアナログ人間で、超アナログでして、手紙は筆ペンで書くという人間なので、タイプアウトができない。打つだけくらいは接しているんですけれども、私の字は崩し字で特定の人、私ともう一人しか読めないんです。それで前にバンコクからFAXで送ったのがとんでもない誤字になって、意味が全然通じないというペーパーが出てしまいましたので、それにこりてやめました。紙は使わない。省資源型人間として受け問っていただければ結構です。
 私の立場は、国民になるべく早くその明るい方向を示すということだと自分の位置づけをしています。
 もう一度その改革なんですけれども、私たちに与えられた命題というのは、これ以上パイが増えない社会になっている中で、どうやって無駄な投資をしないで生きたお金の使い方ができるかと。最大多数の国民に最大の利益をもたらすか。毎度言うようですが、国民というのは今生きている人だけではなくて、次の世代の国民も国民だということです。これ以上借金で政治的に不透明な決定をして、採算が取れないところに分配をして、結果としての責任も取らないというような道路のつくり続け方は絶対にできないので、これは断ち切らないとだめだということなんですが、ずっとこの委員会の中でヒアリングをしていると、どう考えても、道路局長ははっきり、今までどおりつくり続けたいと明言なさいましたし、公団の総裁とか理事の方たちのヒアリングの応答の仕方などを見ていても、例えば需要予測のときでも、数字がどう考えても自分たちに都合のいいようにしかやってなかったと思うけれども、免許保有率は警察の仕事ですから、私たちのじゃありませんとか、何か縦割りだし、自分の都合のいいようにしか動いていないように見えます。
 ついこの間の四国の談合の話、公取の警告を受けているという中にはあっても、遺憾でありまして、深く受け止めて、その程度の話ではない。今これだけ話題になっているときに、悪かったというか、これは本当に問題だと思っているようには、あの発言からは聞き取れなかった。
 それから、ファミリー企業の調査の話のときにしても、かなり一生懸命我々が言った末に、やっと調査に応じるように、協力するようにというしぶしぶ応じたという形があります。
 これから先このままだとすごく思いやられるので、体質とか意識とか認識というのを根本的に変えていただかなければいけないということを切に思います。
 それから、メディアに出てくる政治側からの声なんですけれども、もちろん、私たちが出しているのは、結構でございますと言うわけがないんで、反対されるのは別に構わないんですけれども、素人に勝手にさせてたまるとか、あの委員会には権限がないとか、元はと言えば政治家がちゃんと決着をつけなきゃいけないことを、当事者でまた変なことをやるかもしれないから第三者機関に任せると、言ってみればしりぬぐいさせられているは私たちの方でして、あなたたちにそんなことを言われる筋はないというのが私の立場です。
 民営化は決まっているわけで、中間のとりまとめのときに、今からでもやれることはやってくださいというお願いをしましたけれども、何か余り見えてきているようには思いません。
 3つだけ申し上げますが、1つは、今の話なんですが、このときは凍結、規格を見直し等を含む再検討を行うと書いてあるんですけれども、優先順位をはっきり決めて、公表すべきだと思います。もちろん、これは政治的には大騒ぎになると思いますが、政治的に大騒ぎになるということ自体、本来、本当は政治家が決めるマターではないはずなのが騒ぎになるというところが問題だということだと思います。
 それから、民間企業の経営者を複数登用する、川本さんのあれにもありましたけれども、天下りは絶対だめで、今のままではとてもじゃないけれども、民営化というのは、なった後にもそこからやおら民営化の意識とか、国民の側、利用者側に立ったという意識にとてもなりそうもないので、今からすぐにでもやっていただきたいので、トップはなるべく早く交替していただいて、民間の本当の経営者ですけれども、ただ、民間の経営者ならいいわけではなくて、ちゃんと実績のある方で、それは別にトップである必要はないと思いますけれども、今、すぐにでも探してやっていただきたいと思います。
 3つ目が、コスト削減、人件費の抑制とか、退職金、その他もろもろというのは、我々の中間のとりまとめには、今年度内にも作成してほしいと書いたはずですが、ちゃんとやってくだすっているんでしょうかというのがあります。
 もう一つ、これはメディアにということでもないんですが、借金をなるべく早く返済すると言いながら、料金を下げるのはどういうこっちゃみたいな意見が出てきましたが、それはいかにも国民の立場というものを考えていないということで、国民になるべく早く最大多数の国民に最大の利益をもたらすということを考えたらば、そんなことを考えるのは当たり前だと私は思っていますので、最終のを出すときに、この辺をもっとはっきりした方がいいかなと思っております。
 以上です。

○今井委員長 ありがとうございます。猪瀬さん。

○猪瀬委員 猪瀬直樹委員提出資料A
 料金値下げについて
 今回の改革は、国民の利益のためのものでなければならない。
 国民が道路公団の民営化を望む背景には、高額な高速道路利用料金が、国民経済における大きな負担となっているという問題がある。とくに物流コストへの負担は甚大で、わが国の経済力を弱めている大きな要因となっている。高速道路の高額な通行料金に対しては長年強い批判が集まっており、国民は料金の値下げを待ち望んできた。
 国民が無制限な建設の抑制を今回の改革に求めるのは、採算性を無視した野放図な建設が高額な利用料金の元凶であり、非効率な建設のあり方を改めることで、料金の値下げがもたらされることを期待しているからである。非効率で無制限な建設を抑制した成果は、料金値下げという目に見える形で達成していくことが不可欠である。
 料金制度のあり方
 高速道路に対しての利害関係者は@国・地方、A新会社および機構(現・道路関係四公団)、B利用者(国民)の三者である。ここで第一優先にすべきなのは、まず利用者(国民)の利益である。料金値下げを伴わない改革では、国民にとっては民営化によってなにが改善されたのか実感として理解されづらいだろう。料金の値下げを決め、国民が長年待ち望んだ願いを実現することが、委員会に課せられた使命の一つである。
 そもそも高速道路は、建設が終了した時点で無料開放されるという前提ではじまった。しかし、採算性を無視して膨大な建設費をかけて次々と高速道路をつくりつづけてきた結果、通行料金は値上げの一途をたどった。また建設費の辻褄合わせのために債務償還計画を三十年から四十年に、四十年から五十年にと繰り返し、引き延ばしてきた事実から、無料開放という国民との約束はじつは空手形であったことがわかってきた。
 無料開放というのは非現実的な空手形だとしても、現行料金の徴収は債務返済が完了するまでという国民との約束は、委員会が策定する具体的な返済計画(別添)にもとづき、今後、民営化会社が債務の減少にともなって段階的に料金を引き下げていき、完済後は管理費相当に下げるという形で実現することが、当然ながら求められる。管理費相当以上の料金を新会社が徴収し続けることは、公共性の高い道路施設を利用して過剰な利益を不当にあげることになるので認められない。なぜなら道路資産と債務を保有する保有・債務返済機構は、その公共性ゆえに公租公課の面で優遇されているからである。
 値下げのあり方
 現在の日本道路公団の場合、9342 キロ(9006 キロまでが正式な認可料金の範囲)を建設今後、新会社は自己資金調達が可能な範囲で自主的判断にもとづき建設に参画していく債務返済が進んでいけば料金は値下げされていくと約束されており、今回の改革ではその値下げ時期がさらに早められると期待されている現行料金が、民営化して債務返済は進んでいっても下がらないままで維持されるとすれば、国民にとってはなんのための民営化だったのかを実感することができないだろう。新会社の健全経営が確立されることは極めて重要であるが、そのために国民負担が求められたり、現行料金が維持されるとすれば、国民にとっての利益に反し民営化の主旨にそぐわない。
 新会社の利益のうち、半分程度は法人税収を通じて間接的に国民に還元されるとしても、まずは、新会社に利益を残すよりも先に国民に直接的に利益を還元すべきである。国民への直接的利益の還元とは、すなわち料金値下げである。
 したがって、新会社は債務返済に支障のない範囲で、必要性に乏しい道路建設を抑制した結果として、民営化と同時に少なくとも一割程度の料金値下げを行う。
 たとえば夜間料金の半額割引や通行台数一万台以下の道路料金の三割値下げ、いわゆる初乗り料金に相当するターミナルチャージの撤廃など、実情に応じた弾力的な値下げ策を講じて、トータルで少なくとも一割程度の料金値下げを実現するような具体案を作成する。
 ターミナルチャージというのは、料金所を出るごとに150 円よけいに払っているということで、例えば東京料金所から青葉インターまで行くのに550 円なんですが、400 円でプラス150 円が付いて、それで550 円になるんです。基本的にそういうふうになっております。だから、長い距離を乗った方が得をするんですけれども、短い距離だと、その150 円の比率が非常に高くなるわけです。こういうターミナルチャージというものがあります。これは撤廃すべきではないかと思います。ちょっと横道にそれましたが、元に戻ります。
 なお、料金値下げは貸付料の減額で対応する。一割値下げをすると、料金弾性値を考慮しない場合およそ二千億円の減収となる。料金を下げたことによる新会社の減収分は、毎年の貸付料から減額することとなる。そうではなく、コストカットや関連事業や新規事業による利益を料金下げの原資に充てるという方法は、民営化会社の利益処分に介入することであり、経営努力へのインセンティブを著しく削ぐことになり、決して認められない。
 一応料金値下げについてはここまでで、これは貸付料と関係してきますので、次に貸付料の話で、これは各委員から出ていますが、一応読みます。
 貸付料
 貸付料の総額と貸付期間
 新会社が機構へ支払う貸付料は、貸付料総額と貸付期間をあらかじめ確定しておかなくてはならない。すなわち、貸付料総額は民営化時点の既存債務総額と同額であり、貸付支払期間は貸付料の支払累計額が総額に達するまでの間である。
 貸付料総額を各分割民営化会社が経営する路線のキャッシュフローに応じて按分し、各会社ごとの貸付料総額および貸付料支払期間が決定する。各社の貸付料の年額と期間は民営化時点で確定した額で長期固定とし、変動させられないようにする。
 それぞれの分割民営化会社のリース債務総額を最初に固定することで、各社に債務の早期返済へのインセンティブが生まれる。なるべく早く返して身軽になるために、経営努力をして生じた利益を早期返済へと充てるという経営判断をくだす可能性もある。
 貸付料の設定方式
 貸付料の設定方式は大きく二種類あるが、いずれも長期固定が原則である。
 @ 収支差額により設定
 A 元利均等により設定
 @収支差額により設定する方式
 民営化と同時に少なくとも一割の料金値下げを行うことを前提に、収支差額を算出することとする。そこで、ここでの収支差額とは、直近五年間の収入実績の平均額から一割除いた額から、支出額の実績の平均額を差し引いた差額とする。この収支差額を貸付料の年額として設定し、長期固定とする。これは、料金一割値下げを実現したうえでの会社における貸付料の最大限度額を意味しており、したがってもっとも早い債務返済が達成される貸付料の設定方式である。
 A元利均等により設定する方式
 あらかじめ四十年なり五十年なりと、返済期間を設定したうえで貸付料の年額が決定される方式。この方式では、収支差額により設定する貸付料よりも年額は低くなり、新会社には料金収入の一部が残ることになる。これは料金収入から発生する余力であるので、料金値下げや建設投資に充てられることになる。料金収入の余力の活用にあたっては、料金1 値下げを建設投資に優先させること原則とするべきである。民営化と同時に少なくとも一割程度の値下げの実施を前提にするべきと考える。そのうえでさらに残余が生じれば、採算性の範囲内で新会社が自主的に建設を行うということも考えられる。
 債務返済を優先し料金値下げを実現していく観点から、@の収支差額方式が望ましいと考える。
 機構側の都合で、関連事業による収益やコストカットによる収益など会社の増益等に応じて貸付料を変動させることは厳しく禁じる必要がある。また、金利変動および交通量変動によって貸付料の変更は行なわないことが原則である。ただし、災害など不測な事態に対しては、別途、特例措置を設けることとする。また、会社側の都合で繰上返済を希望する場合は認められることとする。
 貸付料の年額
 収支差額平成十三年度四公団の収支実績をベースに考えると、有料道路事業における料金収入は二兆六千億円である。これに対して管理費など必要経費(金利を除く)は六千億円であり、収支差額は二兆円となる。
 ただし貸付料の設定にあたっては、料金の値下げ(民営化と同時に少なくとも一割)を前提として考えなくてはならない。この場合、料金収入がおよそ二千億円削減されるので、この減収分を貸付料からマイナスすることになる。料金収入は二兆三千四百億円となり、収支差額(賃貸料年額)は一兆七千四百億円となる。
 収支差額を貸付料として支払うので、経営改善による増益がなければ利益は得られない。しかし、ここでは公団の高コスト体質によって肥大化した年間六千億円という巨額の管理費を前提にしているので、民間企業として一般的な経営効率化を図るだけでも充分に利益は捻出される。今回の改革ではさらに、通常の経営効率化だけではなく、公団に特異な高コスト体質の是正という抜本改革が求められる。これはまさに、ファミリー企業問題の改革によってコスト構造そのもののを改革することであり、収支差額の貸付料という条件が、そうした抜本改革を新会社に促していくインセンティブとなるのである。
 この貸付料設定方式にもとづいた機構の債務返済計画書および会社の経営見通しを作成し、最終答申の附属資料として添付することが望ましいと考える。
 以上、分割のデータが資料が遅れているので、後でまたあれしますが、今お手元にお渡しした、これはうちで集計してみたんですが、これは高速道路の進捗状況から、今後採算性が取れる道路がどのくらいあるかということを一応出してみたんです。この上から3分の1くらいのところに空白の太い線があって、右の方に収支率100 未満の路線という文字を入れてありますが、その右の方に934 あるのは、これは9,340 億円という意味です。したがって、何らかの参考に頭の中に置いておいていただきたいと思うのは、約一兆円はやれば採算は取れる。つまり、それ以下をやると採算は取れないということであります。やるかどうかは、新会社の判断になるわけですが、国と地方が出資したりすることによって、建設できないことはない。ただし、こういう厳しい状況であることは確かであるということであります。


○今井委員長 猪瀬さん、よくわからないんだけれども、金利が入っていたり、入っていなかったりするのはどういうの。

○猪瀬委員 これは事務局の資料を再編成したので、事務局の方で説明してください。事務局のデータに基づいてやってみたんです。

○片桐次長 単純に考えれば、金利がゼロということは、この段階で借金はなくなっているということです。平成37年というのは、相当先の断面ですから。

○猪瀬委員 分割の資料が数字の入れ替え作業をやっているうちに時間が遅れてきましたので、後でまた申し上げさせていただきたいと思います。

○今井委員長 いろんな御意見が出ていると思いますけれども、返済については、大体意見が一致しているんですが、この期間の設定の問題等が料金値下げ、あるいは建設によっていろいろ違ってくると思います。
 それから、料金引下げというのと、返済、あるいは新規建設、この辺のウェートの付け方が皆さん少しずつ違うなと思います。
 それから、資産買取りの時期についての考え方が皆さん少しずつ違うかなと思いますけれども、その辺ちょっと議論していただきたいと思います。

○松田委員 田中さんから出ている確認事項、これはここに書いてあるのはほとんどのこのとおりだと私は思います。ただ、猪瀬さんのにも出ていますけれども、長期固定でやるということは前提にして、2つ方式があります。元利均等の方式と収支差額方式と2つあります。一部負担なんですけれども、私はこれはどちらでもいいと本当は思っているんです。どっちの方式も結論はそう違わないと思います。
 ただ、どちらかというと、元利均等の方がわかりやすいかなという感じはしますけれども、これから債務額を確定して見るときに、赤字が出ては民間会社はまずいんです。そのことを考えると、収支差額であれば赤字というのは出ませんから、そういう形のやり方もあるかなと思いますが、これはどっちでもいいんだと思います。
 あとは、ほとんどここにあるとおりだと思います。

○中村委員 元利均等で50年固定すれば、これは料金からの建設というのは、ほとんどネグリジブルになってしまうんじゃないですか。

○猪瀬委員 私は収支差額の方を設定しましたけれども、元利均等でもいいんですが、元利均等の方が建設はしやすいのではないかと思います。

○松田委員 要するに、一定額を元利で、毎年確定額で割りますね。そうすると、収益が新会社はだんだん増えてきますね。増えていく部分というのは、それを引き当てにして道路をつくるというのもちろんですけれども、料金の値下げというのもありますけれども、そのほかに資金調達ができますから、それを使うということもできますから、元利均等の方がわかりやすいことはわかりやすいし、最初の2、3年を除けば建設資金は楽になります。

○中村委員 30年、40年先になると、それで新規投資の財源はそこから出てくると、これはわかるんですけれども、そんな先になって道路をつくったって、今まで待っていて困っている人たちにはどうしようもないんじゃないですか。それをもっと前倒しにしないことには。

○松田委員 その前でも私は建設資金は十分出てくると思っています。今のように何千億出てくるかということにはならないと思いますけれども、要するに、会社の収益が高まっていくことは、徐々に高まっていくわけですから、それは何というか、建設資金が40年後にならないとできないということにはならない。
 それから、ある程度の資金というのが明確な過程で減っていくということがだれの目にもはっきりするわけですから、その後まるまる浮いていくるという部分を引き当てにして資金調達をするということは十分今の時点でできると思っています。

○中村委員 そういうふうな形でまた借金をして、会社がやればよろしいと言うのですか。

○松田委員 ただし、1つだけ、先生考えているのと少し違うのかもしれませんが、会社である以上は採算の範囲でやるわけです。だから、採算が合う路線があればいいですが、そうじゃない場合が多いと思いますから、合併方式というか、薄皮方式というか、会社も採算性の範囲で出し、県も出し、国も出しという工事が主体になってくる。そうやらざるを得ないと思います。

○中村委員 50年のスパンで見れば、それだけの建設する資金があるわけですね。

○松田委員 あります。

○中村委員 それを早期に使わずに、その分国民が混雑だとか不便だとか、そういうふうな負担を永年にわたってやっていた方がいいということになりませんか。

○松田委員 民間会社としてやれる範囲というのは、やはり採算性というのはありますから、会社はその範囲はありますけれども、その範囲においては十分な投資資金を最初から確保することは可能だと私は思っています。

○中村委員 会社にそういう投資をする何がしかの枠をはめる。あるいは義務づけする。こんな言い方はだめだと言われますでしょうけれども。そういうことをするなら、これは松田さんのおっしゃることはあり得るんでしょうけれども、ほうっておけば民間会社は当然のことながら、採算性の悪いのはわかり切っているんですから、やるわけないんじゃないですか。それを国民の肉体的、心理的負担で補えというわけにはいかないんじゃないですか。

○松田委員 会社の経営者の判断は、最大限に尊重すべきだというのが民間会社です。ただし、それが全くそっぽの金儲けの方に行くかどうかというのは、一方は株主なんです。株主の意向を受けての会社の経営者です。株主はだれかというと、少なくとも最初の10年というのは国家なんです。川本さんは5年で上場と、これも後で言おうと思っていたんですが、私は5年ではとても無理だと思いますから、買取りも早期にということだと思いますけれども、かなり長期にわたって国家が唯一の株主であるということであれば、その意向というものはどこかで金儲けの事業に投資しようというものに対して、そうじゃないよ、こういうほかの道路建設とか、そういう使い方をしたらどうですかというのは当然株主の意思として出てくる問題だと思います。
 先生ご存じのように、JRをごらんいただいても、完全に国家の意思がきかなくなったのは我が社一社でありまして、ほかはまだ過半数国家が株主ですし、3島と貨物は100 %国家が株主ですから、配当も全部国家に行くわけですから、そういう意味では国家というものの意思を全く無視するというか、1人しかいないんですから、株主総会は非常に楽でありますけれども、それだけ意思というものは色濃く反映させる。そこと経営者の判断、やりとりというものを信ずる以外にないんだと私は思っています。

○中村委員 松田さんが言われるのは、民間会社の判断としては当然のことですし、民間会社の経営者として当然取るべき態度である。これはわかるんです。
 だけれども、大変たくさんの国民に、肉体的、精神的に負担を強いられなければいけない。国民の利益というのはだれが代弁して、その事業をやるんですか。それの仕組みさえできていればそれでいいんです。

○猪瀬委員 松田ペーパーの一番最後のページに、「新会社による今後の新規建設について」というところに、今後の新規建設に間し、新会社は公益性を配慮しつつ、採算性の範囲内でと書いてあります。公益性を配慮しつつというのは私は当然のことだと思います。そういう意味で、こういう公益性を配慮しつつという文言をきちんと入れていくことが大事ではないか。
 例えば、それは東京電力でも公益性を配慮しながら事業を展開しているんだと思います。例えば夏の甲子園の観戦のときにクーラーをつけてテレビをつけて、それで停電になったらいけないというので、一定の発電量を前提として仕事をしているというか、投資をしているわけです。そういう意味で、この道路の会社もいわゆる純粋な民間企業とは違うと思います。そういう意味で公益性を配慮しつつ、採算性の範囲内で仕事をするということは当然あり得るというか、そうであると私は思います。
 それと同時に、民営化会社が40兆円の借金を返さなければいけないという重い責務を負っているという中で、一定の自己調達は、先ほど言った元利均等であればできるわけですから、その中で高速道路をつくることは私は理論的に可能だと思います。
 それ以外にこの間の意見集約のときに申し上げたのは、道路特定財源が一般財源化されず、ダブつくような状況が起きていて、将来一般財源化を目指すと言っても、財務省が暫定税率の問題でなかなか一般財源化の方向に舵を切らないという現状があって、また、国土交通省が独自に道路四公団とは別に高規格道路計画を持っているということを考えれば、そういう高規格道路を含めた高速道路計画というのは、ある程度効率的な方向に集約されていくべきだと考えます。
 したがいまして、この間4番と5番の入れ替えの問題に私がこだわりましたのは、やはり国や地方の財源として国に6,000 億円、地方に2,000 億円高規格道路用の財源があるのであれば、そういう財源を活かしながら、しかも民営化会社が自己調達する資金も全くないわけではなくて、一定程度あるわけです。50年以内をできるだけ短くということでありながら、現状を考えればですね。そういう自己調達能力が未来の収入を担保にしながら社債を発行できるわけですから、そういう中で合理的に高速道路計画というものが進められるのではないか。
 つまり、ばらばらに国や地方で税金でやっている事業や、採算を度外視した道路公団の事業というものを民営化会社が採算性に基づいて参加しつつ、国の政策としてより整合性を持った高速道路計画というものを実施していけば、私は中村委員がおっしゃったような、地方の人々が大変な状況にあるということは改善されるのではないかと考えます。
 むしろ今まで道路公団が道路をつくる、道路をつくると言って空手形を発行してきて、待たせるだけ待たせてやらなかったことが問題ではないかと思っております。

○中村委員 せっかくそれだけの利用料金の上がりがあるわけで、これはそれを払った人たちはもちろん余剰があるから払っているわけで、それを使わないで不便などを強いることはないではないか。それを前倒しにして、使えるようなシステムをちゃんと組み込むならそれはよろしいというのが私の意見なのです。
 だけれども、皆さんの何人かが言われるように、国というのはもともとうそをつくものだとか言われますけれども、そういうこともあるかもしれませんし、私は全くないと言うつもりはありませんが。

○猪瀬委員 交通需要推計のときにうそをつかれましたね。

○中村委員 あれはうそというべきとは私は思っていませんが。ともかくそれはいいとして、国がうそをつくとか何とかいうより、はるかに民間会社は放っておけば良いというものではない。どの会社もそうです。委員長の会社もそうだし、松田さんの会社もそうだし、すべての会社、小さな会社に至るまでみんなそうなんですが、民間会社というのは、利潤動機で動く、これは間違いないことなんです。利潤を生まないような事業というのは絶対にやらない。だから、儲からなくても国民のためにやらなければいけないような公益的な事業である以上、やらなければいけないようなシステムを組み込んでおくというのなら、私は結構だと思うんです。
 そうでなくて、すべて勝手にやれと言えば、これは会社はやらない。そんな例は世の中にいやというほどあるわけです。

○猪瀬委員 だからこそ、公益性を配慮しつつという文言を厳しく入れていくということは大事ではないかと思います。

○中村委員 国といえ、機構といえ、いいかげんなことはできないようにする。そのため、国民みんなにはっきりと示すために、ああいうふうな評価基準をつくり、評価の公表を義務づけようではないかということをやっているので、あれ以上透明はないじゃないですか。
 民営化というのは、内容のかなりの部分をベールに包みます。これは間違いないことなのです。そのベールの中をみんな開けてもらおうじゃないかというのが評価方法なんです。

○猪瀬委員 中村先生の評価方法は私はすごくいいと思います。今まで各政治家が腕力でやってきたことをきちんと客観的な基準でやるということですから、全員が評価していると思います。むしろ先ほど民間会社がどんな悪いことをするかわからないとおっしゃいましたけれども。

○中村委員 悪いこととは言っていない。当然のことで、悪いことではない。

○猪瀬委員 利潤追求を前提にして生きていくと。

○中村委員 儲けるのは当たり前だと。儲けてはいけないということの方が理屈としておかしいと思っています。

○猪瀬委員 それは利潤追求を第一にするということは、民間会社のレゾンデートルでありますけれども、一方で、日本道路公団は国民を犠牲にして道路をつくってきたと思うんです。つまり、利潤追求を第一にするということよりももっとひどかったんじゃないですか。それをやろうとしているわけです。

○中村委員 そういうこともあったでしょうから、だからこの改革をしようというわけです。だからと言って、道路がなくて、不便を被っている人とか、混雑してどうしようもない人たちにこれから、あと何十年も負担を強いることはないでしようというんです。

○猪瀬委員 道路公団は利潤を追求じゃなくて、一体何を追求してきたんでしょうね。つまり、本当に国民経済、国民の利益のために道路をつくってきたんでしょうかね。そうじゃないと思います。

○中村委員 それはおっしゃるとおりで、初期はもちろん、国民の利益で考えていたと思うんですが、長い間にいろんなことになってきたというのが、私はかなりところ猪瀬さんのおっしゃることは正しいと思っています。だからこそ、この改革に私は参加してやろうとしているわけです。

○大宅委員 国民にものすごい負担がかかっていて、不便をしている人たちの声がすごく上がってくれば、いかに民営化企業とは言え、それをどうにかしてつくろうと思うのが普通だと私は思います。儲からないからやらぬと、それだったら日本中にガスだの電気があるはずかない。彼らも公益事業ですね。それだったら、道路をつくる。本当に高速道路が要るのか、今の道路をちょっと広げるくらいでいいのか、高速道路と高速道路の間をつなぐとか。

○中村委員 大宅さん、電気というのは供給の義務があるんですよ。すべてのところ。

○大宅委員 知っています。

○松田委員 道路財源を考えたときに、今までのように道路財源の経費を除いたのをほとんど建設に充てるというやり方と同じ方法を今後の新しい民間会社をつくったときにやれというのはできないと思います。どう考えても、その方法が見つからない。そうすると、やはり1つは採算性のできるだけ悪いところというのは、国と地方の建設資金の提供を仰ぎ、その採算性の範囲で、最大限新しい会社が公益性を配慮してつくっていく。その新しいシステムというやり方を納得しないと、これはできないと思っています。それを法律上、この部分だけは毎年何億入れろという、言ってみれば、借金を返すのは固定低利でありまして、それと同じように薄くても厚くても、何億以上入れろというやり方を義務づけるということは、今の会社法の原則で言えば、絶対にできないと思っています。
 ただし、この会社は相当程度特殊法人であります。特殊会社と言っても特殊法人であります。100 %国の出資に基づく株主は一人であります。したがって、それだけ強い公益性を持っているということは事実でありますから、完全な民間会社とは全く違うということは言える。そこを先生、信ずる以外にないんだと私は思っているんです。
 考えに考えて私も探したんですけれども、ほかに方法がない。

○中村委員 一方ではそういうふうにして、松田さんの言われるように、ぜいたく品であるなら、ずっと先になって買えるようになったときに買えばいいというふうなのでいいんでしょうけれども、そうではなくて、今は非常に困っているわけです。それは早くやってあげた方がいいと。そういうふうなシステムを組み込めばよろしい。それを義務づけで、何が何でもこれでやれということを言うと、それは経営者の自主的な判断を極めて損ねるということはおっしゃるとおりです。
 だから、私がこの前からしつこく言っているのは、別会社があってもいいんではないか。これこれのお金というのを料金の方から準備いたします。これで新しい東日本道路会社がこれこれまでの補助金でならやってもいいというならやればよろしい。
 それよりうちはもっと安くやって、良いのができますよという別の会社があれば、そこがやればいいと思っているのです。
 あれだけ国費でしか道路は作らないというのにこだわってきたドイツでも、アウトバーンにどんどんそういうふうな、これは何と言えばいいんですかね、民間会社、これは銀行もあれば、建設会社もあれば、場合によってはこの前から話が出ているような外国のコフィルートみたいな道路運営の会社もあれば、いろんなところが参画してやろうとしているのです。日本だって、そういうのが幾つかあって、その中で経営者が自主的に判断すればいい。そんなところはうちはいやだと言えばやめればいいわけだし、もっと別の会社が、うちはそれでもやってみるというならやればいい。どこもできなかったら、そのときは本当に必要なら国がやればよろしい。そういうふうな判断基準をこの前からつくってきたと私は理解しています。

○猪瀬委員 ほとんどの路線が収支率が100 未満になってしまうわけですね。そうすると、そういう形で建設参加する場合も、それについての手当がなければ無理なわけですから、したがって、現状の通行料金を採算性の範囲内で供給しつつ、国と地方の財源を使ってやるしかないという、それは今の現状ですね。
 おっしゃることはよくわかるけれども、この収支率100 未満のものがほとんどであるという、つまり採算性が取れないものがこれからほとんどであるということを前提に考えていかなければならないわけで、それで日本道路公団を含めて四公団が40兆円も借金を背負うようになったのは、中村さんがいろいろコスト削減に建設の仕方を全部変えれば4兆円削減できるとか、そういう試算を出していただいたわけですけれども、そういうことすらやられてこなかったわけです。
 とにかく40兆にたまってしまった現状から出発するしかないと思うんです。これ以上、借金を増やしても、これはしようがない。ただ、先ほど言いましたように、解決の方法があるじゃないかと。つまり、民営化会社が建設に参加しないと言っているわけじゃないわけで、採算性の範囲内においては自己調達して参加すると言っているわけですから、私はそんなに大きく矛盾するとは思いません。

○中村委員 私だけ一人で皆さん相手に議論しているのでは。

○松田委員 先生のおっしゃっているのはわかっているんです。

○中村委員 ともかく、大きな借金は返さなければいけないというのはおっしゃるとおりで、返さないと日本全体が大変なことになると。それは猪瀬さんがずっと前から言っておられて、川本さんもいつも言っておられる。それはおっしゃるとおりで、これが最優先だというのはよくわかる。だけれども、それだけだったら、余りいろんなことを考えないで済むのです。返して、なおかつその苦しい中で必要な路線をつくろうという非常に小さな可能性のところを我々は探そうとしている。それをやっているわけでしょう。だから、新規建設の方はもういい、後回しだということだと極めて簡単な話で、こんな委員会で一生懸命考える必要もないような話だと私は思います。そういうものをつぶすだけの権力さえ持っていればそれで十分であって、知恵は要らない。

○猪瀬委員 これは一種のジレンマですからね。そのジレンマの突破口というのはそうたくさんあるわけではないと思うんです。ただ、ここで松田ペーパーでも言っていますが、自己調達は可能であると言っています。私なりに計算してみると、自己調達は可能です。現在のようにはできませんけれどもね。
 ですから、そのところをきちっと考えていけば、健全になるということで考えていただければよろしいんじゃないでしょうか。

○中村委員 例えばこのようなことはどうですか。松田さんの方法だと何年かにわたって残ったお金が出てくる。それで投資をしていけばよろしいということなんだけれども、私の言うのは、そんな先になってできると言っていたんでは困るというわけですから、それなら今投資しているのは1兆近くある。それを毎年減らしていく。例えばそれを25年であるとか、今の半分の年数であるとかで、そこでゼロにしていく。すなわち階段的に何年かにわたって固定的に下げていくということで建設していく。
 その分、先の収入を使って前倒して投資するシステムは入れておかないといけない。それではまずいのですか。未来永くに少しずつつくるというよりはるかにいいと思うんです。皆さんが際限なくつくるということに非常に不安を持たれるようですが、際限なく道路などはつくる必要もないし、それをつくるばかはいませんよ。

○猪瀬委員 議事進行について提案させていただきたいんですけれども、今日は各委員からいろんな意見が出て、なるべくいろんな意見が出たのを集約すべきだと思うんです。そして、中村さんの提起している問題は一番深刻な問題でありまして、一番深刻な問題は、金曜日までにみんながアイデアを出し合って解決するという方向で考えたらいかがでしょうか。そして、それ以外の問題については、できるだけ今日、最終答申に盛り込むような部分での、つまり共有可能な範囲は全部片づけていった方がよろしいのではないかと思います。
 私は中村さんの問題は最大かつ重要な問題なんですから、これは金曜日に皆さんがアイデアを出し合って、決着をつけるような方向で考えて、それ以外のことで、もちろん、それに関わってくることもありますけれども、それ以外のことで共有する部分が多いと思うので、それをできるだけ片づけていった方がよろしいんではないかなと思うんですが。

○大宅委員 今の段階でいいですか。今日、事務局から出ている地方の実情に合った公共事業を進めるとの提言という中に、今までは国の補助なしに事業を行う財源がない地方では時には過大と承知しながらも全国一律の基準に沿った整備を進めてきた。中に、歩道だってそんなに要らないとか、2車線の80キロなんていいと。規格を下げればちゃんと60キロで走れる一般道路のちょっといいのくらいができればいいんだと。見直してくれという提言が来ているわけです。当然採算もよくなりますね。地方の発意が必要で、上から国一律とやってきて、無駄だとわかりながら高いものをつくってきたという。
 さっきから言っているのは、欲しいという人があって、こういうものという話で、それは新会社とネゴしてつくっていくというのが私はいいんじゃないかと思うんです。だから、初めから必ずこういうものをつくらなければいけないところがあるからつくることを義務づけるという話になると、危ないから、本当に今、必要なのは、地域ですね。本当に要るものは地域によって全然違うと思うんです。

○中村委員 だから私はいろんなところの参入を認めて、どこもやらないようなところで新規が、もし本当に高速道路が要るなら、地域や国費でやればよろしいと。そうでなくて、今までの道路を改良すれば、そんなに金をかけるよりいいというなら、それはそれでよろしいと言っているわけで、私はすべての可能性を、しかも経営者の自主的判断というのを最大限に尊重して、そしてまた、国民に対して最も透明性が高くできる方法を言っているつもりなんです。

○川本委員 中村先生にしかられることを承知で申し上げるんですけれども、中村先生のお話を伺っていると、国税とか地方税でつくっていく方が国の政策に合っていて安心だと思うんです。でも、この古いシステムに幾らすがっていても、新しい時代は開けないと思うんです。あえて今日申し上げると、これは世代間闘争でもあって、50年分の利益を前取りにして、現在の段階でつくろうという計画というのは、やはりそれを支えていかなければならない私たち、今、報道陣の方たちはもっと若いからもっと切々と感じていらっしゃると思うんですけれども、高度成長期ならいざ知らず、高齢化社会を迎えていくのに対して、私はそれは支えていけないからこの委員会が開かれているんだと思うんです。
 ですから、将来世代のことを、中村先生はいつも道路のことをおっしゃっていただいて、考えてくだすっているのは本当によくわかるんだけれども、それは私たちや、私たちよりもっと若い人たちというのは支えていけないんじゃないかということをあえてここで申し上げたいと思います。

○中村委員 私は何も私の世代のことを考えているわけではなくて、私の世代は今井委員長だって、田中委員長代理だって、使う前に我々いなくなってしまう可能性の方が強いわけで、そんなもので考えているわけじゃない。私にだって息子もいれば孫もいるし、そういうふうな世代のことを考えるからこそ言っているわけです。

○今井委員長 建設問題は、要するに、料金から多少建設の方に出すか出さないかというところに来ているわけですけれども、全く出さないという人はいないんです。だから、どういう形が考えられるかということではないかと思います。
 だから、これは少し仕組みを考えたらいいと思うんです。
 もう一つは、松田さんがおっしゃった10年で買取るというのは、ちょっと私はどうかなと思うのは、機構をつくったのは、公租公課を避けて、返済を確実にしてという意味があってつくっているわけですから、それを10年でやめてしまうということになると、これは私はちょっとおかしいなと思うんです。だから、そこのところはもう少し弾力的に考えた方がいいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○松田委員 我々のテーマというのは非常に矛盾するテーマが与えられているんです。40兆という膨大な借金は返さなければいけない。それから、せっかくつくって使っていない道路は少し安くしなければいけない。混んでいるところを安くする必要は全然ないわけですけれども、そういう工夫はしなきゃいけない。
 それから、今のように必要以上に非効率のために経費がかかっている。つまり、もっといろいろ利益が出るはずのものが出てないものは出るシステムに変えなればいけない。それが民間会社の問題です。それを何年のバランスでやったらいいかというのが、10年がいいか15年がいいかという話だと思うんです。
 私はやはりできるだけはっきりした形にして、資産を持たせて効率化をどんどんやっていくということと、借金を返すバランスが元利均等で急速に返ってきますから、そのバランスというのが10年くらいだろうと私は思っているわけです。川本さんはもっと早い方がいいと思っておられるかもしれないし、田中さんは最初から前におっしゃっているけれども、それでは余りにも借金の重圧が重過ぎるので、バランスは10年くらいがいいと私は思っているんです。

○今井委員長 元利均等というのは、こういうことでしょう。

○松田委員 ですから、こういうふうになります。だんだん元金が下がってきます。

○川本委員 債務残高ですか。

○松田委員 はい。債務残高です。

○今井委員長 元利均等というのはこういうことですか。

○松田委員 台形ではありません。

○中村委員 元利均等というのは初めのころ金利の支払いが多くて、元本の返済は少なくて、先へ行くとどんどん増えていくということですね。

○松田委員 そうです。

○猪瀬委員 目標というのがないとなかなか頑張れないでしょう。だから、目標だと思います。それは10年ぴったりになるかどうかは別の問題で、目標を10年として仕事をすればいいんです。


○松田委員 10年というのは1つの目途として、長いようでもあり、短いようでもあり、私はかなり適切なところではないかなというふうに思います。

○中村委員 この場合の8年の差という話はどうなるんですか。あの辺が私にはよくわからない。

○田中委員長代理 私が言うとまたややこしくなるから今まで申し上げなかったんですけれども、また元に戻すような話になってしまうおそれがあります。私は10年と言うなら初めからやればいいと思っています。10年というのは目標、1つの条件設定をしたということであります。それは松田さんの言うことも、そういう考え方でやるなら受け入れてやってみようという話でして、10年が絶対正しいということを言っているわけではありません。

○川本委員 民営化会社が、資産を持つのは自然なことだという、ごくごく普通のことを申し上げております。最初の形は非常に異例な形で、債務残高が非常に多いので最初の何年間は債務を減らすために機構をつくると理解をしています。

○田中委員長代理 ですから、その話になると、今日はもう一回原点から議論してもらわないといけないという話になる。でも、それは曲げて衆寡敵せずということをこの前申し上げたのはそういうことなんで、その上で条件で最良のものをつくりたいと。
 それから、中村先生と対面で座っているものだから、気にしないで聞いてもらいたいんですけれども、1つの考え方では私はあると思います。
 それから、非常な混雑でいろいろ国民が困っている。本当にそういう道路であれば、今まで既につくっておるはずであるし、今のを見ますと、すべて中村委員が計算されたように、皆採算割れしておる道路ばかりで、その劣等生の中での偏差値を書いていただいておるわけであって、それは大宅委員がさっきおっしゃった点とも通じる話なんです。本当に今まで公団がやればただだから、順番を待っていたという声はわかりますが、大都市周辺を除いて本当におっしゃるように、明日にも困るようなつくるべき道路が放置されたままであるのかという点に私は基本的に問題意識を持っております。

○中村委員 私はそういう道路がいっぱいあるとは全然思っていないです。これは私がいわゆる道路を絶対と言う人と考えが違うところだと思うんですけれども。我が国というのは、日本列島の宿命なんですが、優秀というか、えらく目立つのもいるかわり、どうしようもなく地味で劣ったところもあるのです。それを片方だけを便利にすれば良いとすることはできない。これがヨーロッパの国みたいにどれもこれも中くらいの地域が集まっているところとえらい違いで、だから、いいところばかりやって、悪いところをほうっておくというわけにもいかないのです。悪いところというのは、何も地方とは限らないのです。東京の辺りだって大変ひどいところはたくさんあるじゃないですか。

○猪瀬委員 だからこそ、先ほどの客観的基準で何で第二東名を始めたんですかということを私は問いたいわけです。一巡していないのに2巡目を始めたわけでしょう。中村さんのおっしゃることで言えば、それはもっとそういうところへ先に利便性を与えるべきであったと。しかし、第二東名を始めてしまったということですから、そこはやはり矛盾しているんじゃないですか。

○中村委員 猪瀬さんのおっしゃることは、もっともな点だと思うんです。この前、大臣もその点のことをちょっとおっしゃったし、川本さんもおっしゃった。もう一回あの内容の細かいところをさらに当たってみる必要はあると思っているんです。第一東名との影響ということで、そうしたらもうちょっとはっきりしてきて、かなりいいのか悪いのかもっとはっきりしてくると思います。

○松田委員 かなりのところがこれからできる私は、平成17年4月に新しいシステムに変更するんだと提案しているんですが、そう考えれば、それまでの間にかなりのところができてしまうんです。今、着工中のものが。そうすると、あとのものは工事中のものもありますけれども、今のところはまだ土地を買ったとか、用地杭をしたというもので、その部分が少しこういう形でスローダウンしたからと言って、それほど大きな問題が起こるんだろうかという感じがどうしても抜けないんです。

○中村委員 その問題に苦労されてきた松田委員だから人一倍よくわかってもらえると思うんですが、あるところまで建設して、そこでこれに従事してきた人々にもうお前たち必要ないということになると、これは建設に関わってきた人はもちろんのこと、地元であっても、それに関連する業者であっても、えらい影響を受けるわけです。それこそ、セーフティーネットでもちゃんと張っておけるならいいんですけれども、今の世の中ですから、容易に張っておくわけにいかないわけです。国鉄の改革のときというのは、いろんなことをされて、それでも松田さんなどはものすごく苦労されたわけです。それを考えても、私はそれを急に減らすわけにはいかない。
 かつて公共投資基本計画で急に事業を増やしたときも、私は急に増やすのは問題だということを主張しました。経済審議会で議論した場で。大半の人は道路工事というのは自由自在、延びたり縮めたりできるというふうに思っておられる節がある。その影響が今になって大きく効いて来ているんです。あのとき能力以上に借金をしてつくれとやられたものですから。
 それと同じことを逆の形でやっては、これはそれで仕事を失った人たちにとっては大変なことになる。それを言うんです。

○今井委員長 まとめに少し入っていきたいんだけれども、猪瀬さん、あなたの方から資料が出るんですか。議論の上に乗せないと具合が悪い。

○猪瀬委員 話の途中ですが、分割の資料です。計算を何度も何度も繰り返したんで、もう一回事務局で確認したりしていたので、出すのが遅くなってしまいました。
 「猪瀬直樹委員提出資料B」ですが、文書は短いので読み上げます。
 地域分割
 地域分割は今回の改革の成果として明確に提示するべき大テーマのひとつであり、具体的な地域分割案を最終意見のなかにはっきりと示す必要がある。すでに議論が重ねられてきており、地域分割についての基本方針は十一月八日の委員会において意見集約されている。その基本方針に沿って、具体的な分割案をひとつに絞って決定することである。
 なお十一月八日の意見集約に記されているとおり、分割はキャッシュフローから判断することが可能である。全債務は機構において一括で所有され、各路線・区間毎のキャッシュフローに応じてリース債務総額を再配分することになるため、正確な資産価額の把握を待たずしても、地域分割の詳細はキャッシュフローをベースにして決定することができるのである。
 ついては、十一月八日の意見集約を踏まえたうえで、以下のような具体的な分割案を提案したい。
 全国五分割案(詳細は別紙)
 ざっと色が付いているので絵で見ていただきたいんですが、大きく日本を3つに分けて、分割します。それから、首都高、阪高は拡大首都高、拡大阪高として位置づけたいと思います。この前の意見集約にありましたように、首都高、阪高は今の路線を核として周辺の路線を入れていくということになります。
 分割案の文章の方を先に読み上げます。
 1、首都高速道路公団、阪神高速道路公団を拡大した新組織
 自社で管轄する路線のキャッシュフローに応じてリース債務が再配分されるため、営業損益での赤字路線がないことから、どのような分割エリアであっても問題はない。
 ここで拡大した新組織を検討する主旨は、新組織において両公団が背負う既存債務の返済が実現できるという観点を加味した分割案を考えるというところにある。
 この前も拡大阪高のときに、この線をくっ付ければ何とか阪高は生きていけるということを前提に申し上げたと思いますか、拡大首都高もアクアラインのような高い料金のところは下げる必要があるので、横浜プールや千葉プールを合体しなから拡大首都高にしたいということであります。
 それから、2.の方で先ほど大きく3つに分けると言いましたが、「日本道路公団を、東日本会社、西日本会社、中日本会社」、これは全く仮称ですから、とりあえず3つに分けるということで、この3社に分割して、「各社の既存路線の収支率が均衡するように、分割エリアを考える」ということで、一応絵がありますけれども、絵の右の方に、大体キャッシュフローベースで考えて、収入が大体6,000 億〜7,000 億で、拡大首都高は3,500 、阪高は2,500 、首都高は大体今は3,000 弱、阪高は2,000 弱ですので、周りの路線を入れると3,500 とか2,500 くらいになります。
 それから、基本的には道路公団を3つに分ける、拡大首都高、拡大阪高に一部路線が吸収されますが、大きく3つに分けると、大体今言ったように6,000 億円〜7,000 億円くらいのキャッシュフローベースで考えるということで、これは一応収支差額でやっておりますけれども、管理費を引いて、それで返していく。そいうことで、大体そろうようにしていったらいいんじゃないかと思われます。
 分割というのは、やはり地域に主体性を持たせるということと、競争させるということで、当然行うべきであるわけですけれども、NTTの西日本、東日本というのは、ちょっとみっともないのでやめたいんです。それで何とか大きく3つに分けていければ、それぞれ何とか経営的に成り立つのではないかというふうに思うわけであります。
 一応ポイントと書いてありますけれども、大体会社の規模は同じくらいということと、収支率がほぼ均衡しているということで、同じような条件を与えるということです。
 「・東京や大坂の大都市圏の観光需要などについては、方面別の競争などが働くことが期待される。
 ・中日本の債務が軽いことから、再編時点で負担すべき貸付料総額が当該道路にかかる債務を大きく超える」。
 一応基本的には、支社別とか路線別を加味しながら、事務局にも計算を何度もしていただいて、うちの方でも計算をして、大体こんな感じじゃないかなというふうに出してみたわけですけれども、私が一番申し上げたいのは、企業会計基準というのを待っていると、委員会の権限がなくなってしまうので、とにかくキャッシュフローベースで十分に分割ができるので、委員会の権限があるうちに委員会として決定しておくということが必要だと私は思います。
 以上です。

○今井委員長 収支率と書いてあるけれども、これは大きい方が豊かなんですね。要するに、管理費が少なくて、自由になるお金が多いところが。だから、中日本と西日本と随分違うわけですね。

○松田委員 中日本がちょっと出ていて、西日本がちょっと引っ込んでいる。バランスで言うと大体7割くらいというんですから、まあまあバランスはしているんじゃないですか。あとは債務の持たせ方ですから。

○今井委員長 西日本が非常にきついんじゃないですかね。

○猪瀬委員 これは本四を吸収していますからね。ただ、そんなに大きな差ではないと私は理解しています。大体7割基準ということです。

○中村委員 北陸というのは採算は良いのですか。西に入っているから、良いなら西の方がいいけれども、悪いなら中に入れた方がいいだろうと。

○猪瀬委員 それは計算してみて、そういうふうに考える方がいいかもしれません。

○松田委員 いずれにしても、前から私も九州を別にした案を出しましたけれども、それでなくても、この3つでも、5つでもいいんですし、これを基本にしてどうしたらいいか、県境をどうするかとか、少し細かく見てもらわないとわからないでしょうね。これは事務局で至急詰めて、金曜くらいに大体このひな形でいきましょうというのを出してくれるとありがたい。

○中村委員 私はこの案なども非常にあり得る案だと思うんですが、それにしても、こまかいところはここではちょっとわからないので、そういうところは事務局での検討に任せたらどうなんでしょうか。基本的に猪瀬さんの言うておられるような形で幾つに分けるとか、県境を重視するとか、そういうようなことだけ書いておいて。

○猪瀬委員 分割は当局はいやがっているわけですから、このままやらないと、NTTのときみたいにうやむやになってしまいますから、私はこの委員会で決めると。もちろん、多少の線、横へちょっとずらすとか、それはもちろん、考えられるわけですけれども、基本イメージはこれでいくんだと私は決めた方がいいと思います。今日、いきなり配られたわけですから、ただ、この間の議論でずっとこれをやっていまして、松田委員なり私なりがずっと出してきたし、ほかの委員も提案してきましたから、大体そういったものをほぼ吸収した形で、それから事務局とも相談してみました、路線の問題とかね。ですから、今言った北陸の方を入れるとか入れないという微調整は十分にあり得ると思います。
 つまり、そんなに一杯アイデアはないんです。これをやっていけば、だれがやってもこんなものになっていくんです。だから、私がやったということではなくて、皆さんの今までの流れを入れていったらこうなったということです。私も初めは路線別で出していましたからね。それから支社別も考えてみたり、いろいろ組み合わせの問題ですから、そんなに多い組み合わせではなくて、大体落ち着くところに落ち着くんではないかという感じで、これをとりあえず皆さんの今まで出したものを含めて、こんな感じかなとやってみたわけです。

○今井委員長 拡大阪高と拡大首都高は、大体この前も核としてということで意見が一致しましたね。あと複数に割って、大体キャッシュフローに余り差がないようにということも一致しましたね。それが複数というのが、2か3かということなんだけれども、今、猪瀬さんは3だということで出してきているんで、私はそれは決めてもいいと思うんです。ただ、この県境を、ここで決めろと言われても無理だと思います。ですから、東、中、西くらいの3つに分けるということを基本で考えるというまとめ方ならまとまると思いますが、いかがですか。

○猪瀬委員 これは事務局からも意見を言ってほしいです。つまり、大体キャッシュフローベースで考えて、それから支社単位も考慮しながら考えて、つまり幾つも考えられるものじゃないということで、これは事務局もニュートラルに意見を言っていただきたいんですが、つまり、うんと大きな枠の変更というのはそんなにないと見ているんです。路線別に全部収支を出していますからね。区間ごとに。それで集約して、キャッシュフローベースにしてみるとどうなるかということで、もちろん、これはもう一度事務局にもお伺いするつもりです。
 ただ、ある程度の線は決めておかないと、ああ、イメージ図ですねで終わってしまいますから、キャッシュフローまで出しているわけですから、基本的には金が幾ら入って、金が幾ら出ていくということはわかっているわけで、わかっているものはやらないと、これは来年に任したら訳がわからなくなってしまいますよ。
 だから、これを基準にしながら多少のあれはあるけれども、6,800 億円が6,500 億円になるとか、6,300 億円になるということあるかもしれないけれども、この線を1つの基準にして進めないと、前に進まなくなってしまうと思うんです。

○田中委員長代理 猪瀬さんが去年からいろいろアイデアを出しておられて、分け方もおっしゃるようにいろいろあると思います。本日のこれは1つの有力な案だと思っております。
 ただ、分割するときに非常に重要なことは、この前意見集約でキャッシュフローを重視する、できるだけ等しくということがありましたけれども、意見集約したものですから、また、今ごろ言うのはいかがかという議論になるかもわかりませんけれども、私は分割するときの基本は、それぞれの会社のトップから下まで、我が社の道路として自社意識が生ずる範囲内ということが非常に重要なことだと思っています。これは松田さんにも聞いてみたいんですが、例えばJRで言えば、九州などは独立しているけれども、いろいろなアイデアを出して努力していますね。だから、これは1つの有力な案としながらも、本当にそんなに数多く分ける、キャッシュフローが同じになるようにできるということはと念頭に置きながらも、私はできるだけ分け得るものなら分けた方がいいと考えています。いつか7つの案がありましたけれども、猪瀬さんの初めの案は7つくらいでしたね。

○猪瀬委員 6つか7つか、路線別にやりました。いろんなものを出してみました。

○田中委員長代理 例えばJRの場合と基本的に違うのは、これは債務の負わせ方でいろいろ会社がやっていけるかいけないかということが考えられるわけで、一般管理費や債務を持てないような会社をつくってはいけないことは当然なんですが、道路の場合は、意外と債務さえ考えてやれば、北海道だって自立できると思うんです。債務を負わせなければ。九州とかね。四国はこういうアイデアでいいとしても、九州とか北海道などは、どうして私が松田さんに聞いたかというと、今のJRの場合でも、意外とそれぞれの会社が一生懸命頑張るというのは、余り大きくないからというのも要素としてあるんじゃないかなという気もするんです。
 NTTが、さっきも猪瀬さんがおっしゃるように、失敗例で1つあるんですが、余りにも東西ではでか過ぎるという問題があると思うんです。
 いろいろ申し上げましたけれども、これは有力な1つの案ですが、九州などはどうしても西と一緒にした方が一体感が生ずるのか、あるいは独立させた方がいいのか、そこら辺も含めて事務局に、猪瀬さんもさっき言ったように、もう一回、やれるかどうかというのは検討してみていただきたい。

○今井委員長 66と83なんだけれども、75くらいに両方がなるような案はできないんですか。

○猪瀬委員 できます。調整はできます。とりあえず大体の線は出さなければいけないので、ただ、線が一本長いのがあったりするので、それで数が動いてきてしまうんですけれども、これは先ほど中村委員が言われたような北陸を入れるとか、考えればバランスは取れるかもしれません。

○中村委員 猪瀬さんの故郷が2つに分かれているじゃないですか。

○今井委員長 これはこのままというわけにはいかないから、考えてください。

○猪瀬委員 なるべく均衡するようにいたします。

○松田委員 北陸支社をどうするかとうことで、ほとんど調整がつきますね。私も9つの支社別にもやってみたんです。私は5つです。
 これを基準にしてやるということを決めるのは私はいいと思うんです。
 それから、田中さんが言っておられたのは、鉄道の場合とちょっと違うのは、鉄道はオペレーションをやっているわけです。それでお客様の量が大体地域で動くのが90%以上ということで、1つの要素として見たわけですが、道路の場合は、上は勝手に動くわけです。例えばこの考え方で雪国は1つの管理の手法が同じですから、東北と北海道を一緒にやるというのも1つの理屈だと思いますし、そんなに細分化する必要はないかもしれない。しかし、あまりまとめたのでは、管理能力を超えますから、JH3分割、プラス2分割というのが穏当なところかなという感じがします

○田中委員長代理 私は分割の数はこだわりません。

○猪瀬委員 高速道路は速いから、余り分割が小さいと次のところへ移動してしまうんです。

○田中委員長代理 そういうことを考えた上ですが、基本に委員長が言われたように、考え方の基本と、それから3つとか、数はある程度示しておいた方が、単にイメージだというんでは改革は進まないという気はします。

○猪瀬委員 今井委員長が言われたところは、事務局と相談してもう少し詰めてみます。

○中村委員 この分割に関連して御参考までに言わしていただきたいんです。
 会社が分割されると、もちろん、職員も幾つかに分かれてしまう。ところが、鉄道の場合は、この前言ったように大概のところでき上がったところが多いし、もう一つは、鉄道建設公団という特別な組織が別にあった。道路の場合はそういうことはない。そうなりますと、例えば技術者が幾つかに分かれてということはなりますと、大変もったいないことになるわけです。ある会社にはトンネルを掘るのに大変深い技術を持った技術者がいたら、そこでは必要な仕事がなくなったら別のところに行けるという流動性を是非持たせてあげる。これが大変必要ではないかと思うんです。技術に関しては、何か流動性を確保できることも是非このような中で提言しておいていただくことが必要ではないかと思います。

○松田委員 先生がおっしゃったのは、さっき御指摘のあった私どもで言えば鉄道総研ですね。道路もあると思うんです。これはこういう形で収入見合いなら何%という形でみんなで維持していくというやり方をして、そういうところの技術が全般を引っ張るというか、バランスを見るというやり方が、道路も必要だと思います。

○中村委員 ただ、管理、運営、営業、その辺までみんなひっくるめた中でやる技術というのは大変大事だと私は思うものですから、単につくるだけの技術者集団をつくるよりも、会社の中にいながら臨機応変に動けるような体制を取った方が意味があるんだろうと思うのです。

○猪瀬委員 今の分割の件で松田ペーパーの5ページ目の上の方の*のところで、キャッシュフローをベースにしながら、40兆の債務をそれぞれ張り付けていくわけですが、新会社各社が支払う貸付料の額は、貸付総額を各社の収益力に基づいて按分するわけですから、基本的にはこの収支率は管理費で出していますけれども、基本的にはそれぞれの収益に応じて背負う借金の額が決まってくるわけで、それでそれぞれ不公平のないようにして頑張って返してくださいということです。

○今井委員長 収益というのも難しいんです。リース料で払うというんだけれども、これは資産の実態と関係のないリース料ですから、これは非常に難しいんです。

○猪瀬委員 これは余り固定資産税評価額と結び付けない方がいいと思うので。

○松田委員 キャッシュフローで見ているから、委員長、そう違わないと思います。

○猪瀬委員 確実に入る収入を前提にして。

○今井委員長 利益という表現で、要するに、収入、キャッシュだという。

○猪瀬委員 余り固定資産評価額で見てしまうと、東名高速は固定資産税評価額で6,000 億円ですけれども、キャッシュフローが2,300 億円あるわけですから、そうすると、東名は2年半で買えてしまうわけです。そういうふうには考えないということですから、あくまでもキャッシュフローベースで考えていって、それでこれだけの収入があると。一定の収入は確実に取れるわけですから、それを前提にして、債務を張り付けるのは一番合理的な考え方だと私は思います。

○今井委員長 それとさっき松田さん、私が問題提起した10年というのは、ちょっと問題があるような気がするんです。それは断定的に言わない方がいいと思います。

○猪瀬委員 川本ペーパーでも目途と書いてある。

○川本委員 目標がないといけないと思います。それでなくても歯止めがきかないことが非常に心配で、それを条件に多数派の意見である債務返済機構の案に従うことも致し方ないと意見を述べさせていただいておりますので、10年を目途にというのは私としてはやはり非常に大事なことだと思います。

○今井委員長 それはわかりますけれども、いろんな考え方があるから、断定的に言わない方がいいと言っているわけです。断定的に10年になったら買取ると言わない方がいいと言っているんです。

○石原大臣 私もその点非常に気になっていまして、そういう数字を入れるのであるならば、是非税務当局の話も聞いていただきたいと思います。その上で判断をしていただきたいと思います。

○今井委員長 返済期間の問題に非常に絡んでくると思いますから、それはひとつ断定的に言わない、目途というのはいいかもしれないけれども、断定的には言わない方がいいかもしれないです。

○川本委員 済みません。「断定的に言わない」ではなくて、私は目標の数字は入れることが必要だと思います。

○今井委員長 ですから、あなたの意見はあなたの意見で入れます。入れますけれども、断定的には我々の委員会としては入れない方がいいだろうと思います。
 それから、リース料なんですけれども、長期固定というふうにこの間意見集約したんですね。私はそういうふうに思っているんですが、皆さんの意見は違うんですか。長期固定ということで。

○猪瀬委員 長期固定ですよね。

○今井委員長 それでいいんでしょう。いろんな意見が、猪瀬さんのも2つあるしね。

○猪瀬委員 基本的に長期固定で、ただ2種類あると言っただけで、私は別に長期固定であればどっちでもいいと思っています。だから、皆さんの意見が多ければ。

○今井委員長 長期固定というのは、リース料が固定しているという意味でしょう。

○猪瀬委員 そうです。

○田中委員長代理 長期固定等分でしょう。

○中村委員 私は何年か刻みの、その長期であるという理解ですが。


○田中委員長代理 だからこそ私が今日確認したんですけれども、私は長期固定で各年定額であるというふうに理解しておるということです。

○松田委員 そうしない、これが変動するとおかしくなりますからね。

○田中委員長代理 インセンティブの話が消えてしまうんですね。

○今井委員長 さっき長期固定ではなくて、元利均等とかいろんな意見が出たものですから、それで言っているわけです。

○田中委員長代理 ですから、私は長期固定、元利均等という考えでこの間賛成しましたということを申し上げております。

○猪瀬委員 私は、必ずしも元利均等は正しいとは思わないけれども、とりあえず長期固定で皆さんが元利均等が正しいと思えば従いますけれども。

○川本委員 リース料が固定で動かないということですね。それでその方向に元利均等と収支差額という2つの方法ということですね。

○中村委員 変えていかざるを得ないんではないですか。

○今井委員長 だけど、リース料は固定しておかないと、返せなくなってしまう。それが変動すると困りますから。

○松田委員 それは変動しないんです。中は場合によっては変動するかもしれないけれども、総額は変動しないんです。返す額は。

○田中委員長代理 松田さんの言う総額は変動しないのは、それはそれでいいんだけれども、毎年変わるということですか。

○松田委員 変わらない。

○田中委員長代理 変わらないんでしょう。

○松田委員 だから、そういう意味でわかりやすいのは元利均等なんですね。
 これは長期固定の中に2つ方式があると言ったから混乱するんであって、元利均等というのを頭に置いていただけば間違いありません。

○中村委員 図でも書いてもらわないと、よくわかりませんね。

○猪瀬委員 収支差額の方も絵を書いていただいて、それで大勢が元利均等であればそれに従います。

○今井委員長 それからもう一つ、猪瀬さんのペーパーの料金の引き下げなんですけれども、私は料金の引き下げそのものは賛成なんですけれども、始めから1割とか数字を書き込むということは難しいと思うんですが、いかがですかね。
 料金の引き下げというのはやらないといけないとは思いますが。

○猪瀬委員 民営化委員会に期待されている、一番大きな事柄ではないかというふうに思っているんです。一番大きな事柄はいっぱいあるけれども、とりあえずこの料金引き下げというのは、利用者がああ改革があったんだなと、今、改革されたんだなというふうに思う一番のところだと思うんです。
 それから、理論的に説明いたしましたけれども、未来の建設に対して我々が払っているものがあるわけです。1キロ25円のうち5円払っているわけで、そしてただになる、ただになると言ってだまされてきたわけですから、それは。やはり中村さんそういうことじゃないですか、ただになる、ただになると言って、それが30年、40年、50年になって、確かに実際には建設が必要だったという流れはあるんですけれども。

○松田委員 先生がだましてきたわけではないけれども。

○猪瀬委員 そういう事実がありますねと言っただけで、だからこれははっきり1割、計算でもできるから1割と言ったんで、ただ一律1割ではなくて、例えばアクアラインを半額にするとか、本四は半額にするということである程度決まりましたけれども、そういう意味で夜間の料金を安くするとか、そういうことを含めてトータルで1割という意味でありまして、先ほど中村先生が地方の人が高速道路がなくて大変だとおっしゃるんだけれども、地方にようやく高速道路ができても、零細業者のトラックなんかが高い高速道路料金を払えないわけですね。ですから、そういう人たちに夜間走ったら3割下げますよとか、そういうインセンティブがある。
 もう一つ大事なことは、弾性値という言葉が前から出てきましたけれども、それは四国の橋が6,000 円が3,000 円になったら、収入は3,000 円分ではなくて4,000 円か5,000 円分になるわけです。下げた分車が多くなりますから、夜間一般道を走っていた人たちが、夜間高速に乗って走れば、それはそれで収入が増えますから、下げるといって収入が1割下がるんではなくて、収入は弾性値というものがあるから、5%ぐらい下がるだけかもしれないというふうな理解で考えていくべきではないかというふうに思います。

○中村委員 猪瀬さんはもちろんのこと、委員長だってものすごく料金を下げたいと思うし、私も下げてほしいと思います。私は今度車買い換えるので中を掃除したら、もう通行料領収書がこんなにたくさん出てきて、随分払ったなという実感を持っています。だからそれを下げてほしいのは山々です。
 だけど、これは一律いくらか下げるというのは大変問題が多い、もっと下げた方がいいところもあるし、それから下げなくても十分余剰があるユーザーが多いところはそのままでいいわけです。したがって今の猪瀬さんの話にもありましたように、路線によっても違うし、時間帯とか、あるいは季節、特にETCがもっと普及できれば時間帯なんていうことでもできるでしょうし、いろんなことで変えられる。だから、ここは別に1割とか、どこが何割とか言う必要はなくて、料金は柔軟に変えていくと、そういうことは民営化だからできるんだということで、私は十分だと思います。

○猪瀬委員 空手形にしたくないんです。だから、結局そういうふうに言いながら下がってないじゃないかと、首都高だって700 円から800 円になってしまうではないかと、そういうふうなことにならないようにしたいので、首都高はとりあえず現状を維持するだけでも大変だと思いますが、800 円にならないようにするというのが実質値下げだと思いますよ。それでトータルで1割というのは、今おっしゃったように、本当に田舎の方の道で一般国道と並行して走っている高速道路なんか乗らないわけです。これは下げれば乗りますから、せっかくつくったものを大事に利用していただくというのは、むしろ中村先生がおっしゃりたいことだと思いますから、そうするとやはりどこかで1割というのをはっきり線を付けておいて、トータルで1割になるということは約束した方がいいと思います。でないと、弾力的に何たらかんたらで柔軟にとか言っているうちに話が消えてしまいますから、私はここで民営化委員会の意見としては1割というふうにわかりやすい数字をきちっと出すべきであると思います。

○今井委員長 1割下げるというのは、それは国民大歓迎ですけれども、しかし1割を冒頭から下げるということになりますと、非常に問題が出てくると私は思います。ですから、できるだけ今言ったように柔軟に対応して、そして輸送コストを下げることは努力しなければいけないと思いますけれども、始めからまだいろんなことがわからないときに1割というのをぶつけるのは問題あると思います。

○中村委員 それともう一つ、交通量というのは大変センシティブなものでして、大渋滞であったり、すいすい走るとかと大きく違っても、交通量の差というのはせいぜい1割ちょっとしかないのです。だから、それで混んでいるところもどこも同じように安くしたら、今まで使わなかった車まで乗ってきたら、これは今まで以上に混んでしまって、高速道路として機能を発揮しなくなって、結果的にはユーザーは決して得にはならないということがあるのです。
 こういうふうな言い方は、決して一般の素人の人に歓迎される言い方ではないんですけれども、極めて専門的に見る限りはそういうふうなことなんです。
 だから、場合によっては混むときは上げるべきところもあるというくらいに私なんかは思っているんです。それの方が施設、資源の有効利用になる。例えば、盆暮ではあんな長いこと混んで、高速道路として機能していない。ああいうところはもっと料金を上げて交通量を平準化した方がいいと思っているんです。これはなかなか国民的な納得は得られぬくいでしょう。政治的にも非常に難しいと思いますけれども。ともかくどれもみんな下げるばかりがいいこととは言えないということです。

○猪瀬委員 この2ページ目に書きましたけれども、今おっしゃったような、夜間半額とか通行台数1万台以下は3割下げとかね。
 それから、先ほど今井委員長が数字はどうのこうのとおっしゃったけれども、それは11月15日の提出資料に一応2割値下げケース、1割値下げケースとか、いろいろ試算を出してありますから、これをもう一回事務局で更に精査して試算を出してもらってもいいですけれども、そのとき2割下げだってあったわけですから、それを引っ込めて1割値下げで私は遠慮している方なんでありまして、それでもちゃんと返済できるんです。ですから、そういうことも考えていけばいいと思います。

○今井委員長 あなたのあれは、道路公団のいろんな今のずぶずぶの体質を改善してというものの中から値下げは出さないという前提になったりしているから、やはりこれは問題あるんです。我々に与えられた命題からいくと、ちょっと問題があるんです。
 ですから、私は値下げそのものには全く反対しませんけれども、始めから額を固定するということを言うということは問題があると思っています。
 それから、もう一つは首都高でETCの問題を議論して、この間大臣からもETCがなければ値上げしないというあれなんですけれども、さっき関連会社と管理費の問題で、あなたが書くということで詰めなかったんでけれども、ETCとかああいう管理費の合理化の問題は是非触れたいと思うんです。これはいろいろ今後のひとつの方向ですから、是非触れたいと思います。

○猪瀬委員 何でETCがうまくいかなかったかという反省の文章を先につくってもらった方がいいですね。森田さんなんかETCやりたくて困っているんだろうけれども、何でうまくいかなかったかよく考えた方がいいですよ。だってこれは国民負担なんですから、そこのところをもうちょっと考えて、機械式でいろんな選択肢を与えるということをしながら、なおかつETCの機械の料金はなぜあんな高いのかということも、ちゃんと分析した上で出してくれないと、ただETC、ETCとかけ声出したって、それは普及するわけではありませんよ。

○松田委員 しかし、今、ETCを取り替えるわけにもいかぬでしょう。私に言わせれば、ETCなんて古めかしい、10年前ぐらいのシステム使うからいけないんで、今、考えればもっと単純なものができるんですね。だけど、今あれだけ普及してしまったら、どこかで取り替えることはあっても、まず普及するのが先でしょう。

○大宅委員 この間来たパンフレットだと、まだ2.8 %ですね。

○松田委員 まだ2.8 %ですか。

○大村委員 でも10年近くかかっているんですね。

○猪瀬委員 だからやり方がどこかおかしいんですよ。

○大宅委員 だけど日本のはよその国のと比べて、よその国が失敗しているのは全部改良していいシステムだと書いてありましたよ。

○松田委員 だけど、委員長おっしゃっているように、合理化のものをもう一回詰めろというのはいいと思いますよ。

○今井委員長 だから、猪瀬さん書いたとおり、そこにそういうことも入れてもらいたいと。

○田中委員長代理 要するに、機械化をして人手を取らないようにすればいいということです。

○大宅委員 遅いから遅れたものになってしまうわけですね。Suicaだったらもっと早くできるわけでしょう。

○田中委員長代理 委員長がさっきおっしゃったことは、こういうふうに、賛成するかしないかではないですよ。10年という問題と、それから長期固定ということにこだわられた意味を、私はこういうふうに理解しておりますけれども、つまり40年なり50年なり、その総額は長期固定すると、しかし当初20年なら20年間は同じように高く取って、しかる後に返済額を増やしていくと、だからこそ10年と言ってしまうと、向こう20年ぐらい長期に投資して、総額は変わないんですよ、そういう意味でおっしゃっておるんでしょうか。これはもう一回皆さんで議論しないといけないと思うんです。

○今井委員長 これはこの前の意見集約です。債務は総額を減少させつつ、かつ一定期限内に削減して、ただし第1項目に優先順位は40兆円を確実な返済をするというのが長期固定でありますから、それを前提にしてここに債務総額を減少させつつと、これは歯止めの方です。

○田中委員長代理 そこで認識が今、2つあるということなんですね。つまり長期固定、毎年定額で返していくという考え方と、おっしゃるように台形になるようにする方と、そこの考え方が違うということがはっきりわかりましたので、ちょっと考えさせてもらいます。私は反対ですけれども。

○今井委員長 この前の意見集約は、私はそういうふうに理解しています。

○田中委員長代理 意見集約に理解が違うから、今日確認という意味で申し上げたし、松田委員のペーパーに基本的には賛成です。セカンドベストとしては非常によくできている。それは私が条件付きで賛成したことは一応書いてあるので、返済の仕方を長期固定で、元利均等で毎年定額にするという考え方も取り入れてありますので、今日委員長が指摘されたように、そのほか若干の違いはそれぞれあるけれども、今までの意見集約を基にしながら、事務局がお書きになるのかわからないけれども、委員の中でも松田さんもここまでやってこられたなら、ただき台を書いていただいた方が、もう時間的な問題からもいいんではないかという気がします。

○今井委員長 それでは、今後のスケジュールの問題について、事務局の考え方を述べてください。

○坂野事務局長 お手元の資料4というのがございます。スケジュール表をごらんいただきたいと思います。本日が11月26日ということでございます。これまでの委員会の御論議で、火曜日、金曜日の定例日ということでございまして、29日、12月に入って3日、6日、更に10日、13日ということになるわけでございますが、このスケジュールに加えて30日を予備日とするということで既に御了解をいただいておるわけでございます。
 もう一つ申し上げれば、12月6日までは各委員の方々全員御出席をいただけるということでお話を伺っておるわけでございますけれども、6日以降の定例日で各委員の出席の状況を現在伺っておりますところ、12月の10日では出席可能な委員は5名、12月13日は出席可能な委員は4名ということになります。したがって、全員がそろうのは、12月6日までということになるわけです。なお、参考のまでに申し上げれば、全員がそろうのはずっと10日、13日を越えますと、12月20日までは全員がそろう日がない状況に現在なっております。
 したがって、事務局の希望としては、全員の委員が御出席いただく期間の中で意見をおまとめいただくことが一番ありがたいという感じを持っておるわけでございますが、皆様方の御協議に委ねたいというふうに考えております。

○松田委員 委員長、もう時間がないのと、私だけが体力切れなのか、かなり疲れてきたのと、もうそろそろまとめたいと思いますから、勝手ですけれども、今度のときに今の各委員の意見で、最大公約数でまとめてみます。そしてその上で、先生との意見が違うということで、大分ティピカルになりますから、それから表現では、委員長言ったようにこれはきついぞとか、もうちょっと柔らかくというのを通しで見た方がいいと思いますから、一回書いてみますから。

○今井委員長 ただ、今おっしゃっているのは、建設問題だと思うんですけれども。

○松田委員 いや建設だけではなくて全部一回書いてみて。

○今井委員長 今まで、ずっと議論してきた流れと、それから意見集約してきた流れがありますから、私は松田さんにお手伝いいただいて、事務局に。それから、さっきの総論のところとか、あるいはファミリー企業のところを猪瀬さんに書いていただくとか、そういう形で、結局最後は事務局にやらせますので、私も十分監修しますから、そういうことで次回たたき台を始めから出して、そのたたき台に基づいて金曜日と土曜日の2日間で大体の骨子をまとめると。そうしませんと、あと修文とか残りますからね。12月6日はもう出したいと思うんです。

○松田委員 そうです。だから、30日を使わせていただいて、この29、30で激論してもいいからひとつまとめましょう。どこまで妥協できるか。

○今井委員長 そうしましょう。

○田中委員長代理 委員長がおっしゃったスケジュールに賛成です。そうせざるを得ないでしょう。ただ、この際相当事務局も努力してくれたんですけれども、お役所のペーパーを文章にするのは、ある面当然かもわかりませんが、通常の審議会とかなり違って、それぞれの会議で相当今までも書いておりますので、委員もコミットしてそれぞれ、事務局にお手伝いしてもらいながらね。
 それから、意見が分かれるところは明確に、A意見、B意見というふうに本文の中に書いておいていただいた方が、ここで分かれるよと、そういうふうなまとめ方をしていただきたいと思います。

○今井委員長 それは最終まとめですか。

○田中委員長代理 最終ではなくて、途中の話です。最終的には、どっちか採らないといかぬでしょうけれども。

○今井委員長 そういうところも1、2か所出るかもしれないけれども、できるだけ最終的にはまとめたいと思います。

○猪瀬委員 松田さんが最大公約数と言っているんですから、それでやっていった方がいいですよ。

○川本委員 手続的には、今日も意見を出させていただきましたけれども、追加分を松田委員のところにお届けすればいいわけですね。

○松田委員 はい。

○田中委員長代理 それでいいんじゃないですか。

○松田委員 それで書かせていただいて、それを事務局にも見てもらいますから、最大意見の公約数で書きます。

○今井委員長 いろいろ意見のあるところ。

○中村委員 松田さん頑張っていただけるのはありがたいけれども、これはやはり道路の仕事を鉄道屋さんが書くと、またいろいろ言われるでしょうから、事務局でやってもらった方がいいんじゃないですか。

○川本委員 でも作家もいらっしゃるし。

○猪瀬委員 ちゃんとフォローします。たたき台ですから、多少意見の違いを併記しながら、最大公約数でまとめていくということだと思います。

○今井委員長 松田さんにお手伝いしてもらいながら、事務局でまとめるということにします。

○松田委員 それでいいです。

○中村委員 それから、30日は何時から何時というのを教えていただけるとありがたいですが。

○猪瀬委員 同じじゃないですか、早く終わる分にはいいと思いますけれども、始まるのは1時だと思います。

○坂野事務局長 30日は1時から6時という、いつものコースでございます。

○猪瀬委員 最後までいかなくても終わればいいわけですね。

○坂野事務局長 おっしゃるとおりです。

○中村委員 では6時半の鉄道の切符予約して大丈夫ですね。

○今井委員長 そういうことですが、大臣から何かございますか。

○石原大臣 今日総理のところに呼ばれまして、総理の方から大変皆様方に御苦労をかけているが、11月中には意見を集約して、委員長がおっしゃられたように、12月の上旬の早いときに持ってきていただければ、大変ありがたいというお話がございました。

○今井委員長 それでは、そういうことで金曜日1時からお願いいたします。どうもありがとうございました。