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第三十四回道路関係四公団民営化推進委員会議事録

平成14年11月30日(土)13:00〜17:10
道路関係四公団民営化推進委員会室(虎ノ門第10森ビル3階)


○今井委員長 それでは、ただいまから「道路関係四公団民営化推進委員会」の第34回会議を始めます。根本副大臣は、所用のため遅れて来られると伺っております。
 まず、事務局から報告事項をお願いします。

○坂野事務局長 本日は、昨日に引き続き懸案の御審議をお願いしたいと存じます。
 お手元に資料を何点が用意してございますので、点検を兼ねて御紹介させていただきます。
 まず初めに、議事次第など3枚ございます。
 その下に資料1−1、1−2、1−3とございますが、これは昨日お諮りしました委託調査の回答に関して公表・非公表の問題があり、調査に際して調査に対する回答そのものを拒否した企業についても明らかにする必要があるのではないかという御指摘がございまして、企業名をそれぞれ一覧にしたものでございます。また、委託調査の調査票について猪瀬委員から、各委員の方にごらん入れるようにという御指示がございましたので、それを用意したものでございます。後ほど簡単に御報告させていただきます。
 資料2、これも昨日の会議で地域分割に関する追加分析を行った際に改良費、防災費等の内訳を提出すべしという猪瀬委員からの御要求がございましたので、提出するものでございます。これも後ほど事務局から御説明を申し上げます。
 次に、資料3は3−1と3−2がございます。3−2が対比表そのものでございます。3−1はその対比表の中の論点をピックアップしたものでございます。これも御審議の過程で事務局から御説明したいと思っております。
 資料4−1、4−2は昨日提出いたしました資料の再提出でございます。
 以上でございます。
 なお、猪瀬委員からファミリー企業関係の資料が今日提出になると思いますが、今、印刷か何かをしていると思います。

○今井委員長 それでは、まず事務局から報告案件といたしましてファミリー企業調査結果の公表問題、データの公表問題、それから高速道路の改良費、防災費、災害復旧費の内訳について一括して説明してください。

○水上参事官 それでは、まず資料1でございます。資料1−1と1−2が今回の調査の回答等についての企業名でございます。
 まず資料1−1は、今回、訪問調査を614社を対象に行いました中で回答の寄せられなかった企業でございます。社数は全体で177社でございます。この中身はそれぞれの理由のもとで回答の寄せられなかったというものでございます。一つ一つの社名は割愛させていただきます。
 次の資料1−2につきましては昨日も御紹介させていただきましたが、調査の回答のあった企業約200社の中で、調査の回答のうち調査時に非公開扱いとされたいという項目については、なお非公開の扱いを希望するという連絡のあった企業でございます。これは昨日の夕方時点まででございまして、全体で29社ございます。
 その次の資料1−3は御参考までに訪問調査の際の調査票で、頭の方に調査項目の説明、それに続けて記入票を付けてございます。
 以上でございます。

○大宅委員 ちょっと質問ですけれども、いいですか。回答が寄せられなかった企業名、意図的というか、すごく積極的にノーと言ってきたのと、要するに無視したのが一緒に入っているわけですか。

○水上参事官 はい、混ざっております。

○猪瀬委員 今の資料1−3の1ページ目、2ページ目、あとめくった後に調査票がありますでしょう。資料1−3の3ページ目、この調査票で横長にいっぱい表みたいになっていますね。横長に3センチか4センチぐらい、横にずっと30センチぐらいになっていますね。そこで色を塗ってある黒いところの横に黒い欄があるでしょう。これは公開か非公開希望「×」と書いてあるでしょう。こんなのは付けなければよかったわけよ。わざわざ公開かとか非公開希望と書けば、そんなものはしらばっくれて付けないで回答を出せと言えばよかったわけで、わざわざ相手が有利になるように質問を付けるバカはどこにいますか。こんなものは本当に。新聞記者もいるけれども、こういうのは普通、新聞記者が取材するときに「言わなくてもいいんですけれども、言ってください」と言ったら、それは言わないに決まっているよね。これは当たり前じゃない。そういうのと同じですよ、これは。
 そういうことで結局、急いでできるだけ精密な調査をしようとしているときにこういうことをやっているのは、本当に今まで役所は情報公開ということを考えるセンスがないまま来ていたということなんだよね。本当にこんなのを付けてしまっているというのがガックリなんだよ。にもかかわらず一生懸命頑張ってやってはくれているわけですけれども、そういうことであります。

○今井委員長 それでは、次のデータをお願いします。

○森田参事官 それでは、続きまして資料2で改良費、防災対策費等の御説明をいたします。
 先日、地域分割の中で道路管理費に代わる概念として、管理費とプラスして改良費などの指標で評価したらどうかという一つの考え方を提示させていただきました。そのときに改良費について御質問いただきましたので、用意したものでございます。最初のページに改良費、防災対策費、災害復旧事業費の概要を入れておりますが、年間2,000億円程度の支出がこういう項目のもとで行われております。
 特にこの中で次のページにおいて、一番大きな内容である高速の改良費の内容を入れました。改良費という中にどういうものがあるかということはこの2枚目で御説明いたしたいと思います。
 真ん中からちょっと下のところに舗装更新というのがございます。ETCの下です。舗装更新に339億円という数字が入っておりますけれども、例えば既存舗装の損傷対策。舗装が古くなって路面がデコボコになってきたとか、亀裂が入るようになってきたといったものをどんどん更新していく費用。あるいは橋梁の継ぎ目部分の伸縮装置の更新とか、こういう既存施設の更新などもこの改良費の中で行われているということがここでおわかりいただけるかと思います。
 簡単でございますが、以上のような内容かと思います。

○猪瀬委員 この改良費はあくまでも管理費と別の改良費ということですか。つまり、一般管理費と別に改良費を立ててあるということですか。

○森田参事官 ええ、管理費とは別の内容です。

○猪瀬委員 そうすると、管理費の中の維持・修繕・補修とはどういう関係になりますか。

○片桐次長 今、猪瀬委員がおっしゃった管理費については道路公団の損益計算書の損金扱いになるもので費用扱いになりますけれども、これは資産扱いです。それは決定的に違います。

○猪瀬委員 資産扱いと費用扱いの違いですけれども、同じようなことをやっているわけですか。

○片桐次長 この改良費は1年間で全部費消されるものではありませんので、当然、資産として残りますから、違ってきます。

○今井委員長 ただ、それは道路公団とほかの公団で処理の仕方が違ったんですか。

○森田参事官 ええ。都市高速などは、このプリントの例えば舗装更新などは維持修繕費の中でやっているわけです。そこは当然、内容が違います。

○今井委員長 ほかに御質問はありますか。

○松田委員 下の方にずっと入っている老朽化した既存施設の更新というのは、普通で言えば修繕費でしょう。修繕費と資本費の合わさる部分がありますね。その部分の合わさった資本費の部分を別に書いたということですか。

○片桐次長 軽微な修繕であれば毎年のコストとして費用の中に入れるんですけれども、ここにあるのは複数年にまたがってその効果が残るという判断をしたものであります。

○松田委員 これは普通の税法によっているんですか。

○片桐次長 道路公団は非課税法人ですから、税務上の区分に拠ってはおりません。

○松田委員 でも、ルールとしては独自のものを勝手につくっているわけ?

○片桐次長 そうではありませんで、これは会計処理ですから、財務会計上の処理とお考えいただければと思います。

○今井委員長 それでは猪瀬委員、ファミリー企業の調査結果はどうなりますか。後からやりますか、今やりますか。

○猪瀬委員 今やります。後はいろいろ大変な議論があると思うので、先にやってしまった方がいいと思います。今ぎりぎり資料が届きますが、説明はできますから、資料は追い追い配付していきます。
 今また事務局ともめているんだよ。だから、公開・非公開の問題で。訪問調査票に公開・非公開とか、変な「○」を付けるのがあるからそういうややこしい話になるので、基本的に僕は公開でいいと思っていますけれどね。
 一つ大事なことは、まず日本道路公団を含めた四公団で1万1,500人います。そして、ファミリー企業は4万5,000人います。つまり、我々は道路四公団改革をやっているわけですが、合わせると5万6,500人。道路公団が9,000人ぐらいで、あとその他、首都高、阪高、本四を足して1万1,500人。丸めた数字で言いますと、ファミリーは4万5,000人、合わせると5万6,500人いる。つまり大事なことは、ファミリー企業というものを含めて我々は5万6,500人の組織を対象にこの問題をやろうとしているという認識を前提に本来、道路関係四公団民営化推進委員会はスタートしなければいけなかったと思うんですが、調査に手間取ったり、いろいろ大変なんです。
 そういうことでその都度その都度ファミリーの問題は提起しましたが、こういうことですね。道路関係四公団が1万人ちょっとの規模で、これが道路公団でしたら、机とか、こういうのは分子の密度が濃いから物体で言えば固体だけれども、液体というのは分子の密度がやや薄いわけで、揺れるわけです。そういう意味で、ファミリー企業というのは一種の液体だと思えばいいわけです。ですから、道路公団は固体であり、ファミリー企業は液体である。分子の構造がちょっと違うだけですが、つまり固いか固くないかだけですが、ボワッと広がった大きな一つの組織であると考えるべきなんです。
 ですから、道路公団は四公団だけがあるのではなくて、その液体の部分の4万5,000人もいる全体と道路公団を合わせて一つの機能を果たしているわけです。例えば道路関係四公団の管理費が6,000億円あるというのは、実はそちらの液体部分にその6,000億円をある意味では渡しているような状態だと考えた方がいいと思います。ですから、そういう認識をまず共有していただきたい。普通の会社の関連企業とか、そういう世界とは違うんです。そこをまず御理解いただきたい。
 今ここに貼りましたけれども、今回回答のあったもの、それから既に事務局に道路四公団を通して回答のあったもの、そして帝国データバンクに頼んでやったもの、うちで独自にやったものを含めて、今こういう表にしてあります。これは貼り付けてこういうふうに大きくしてありますが、こういう形でできていますので後でお配りしますけれども、今刷っています。
 今の黄色いところはJH(道路公団)、これが首都高、これが阪高、これが今回の調査で判明したファミリーだけれども、本当はここに数字があるんですが、これはどうしますか。本当は出してもいいんですよ。そちらの方の事務局で出させるなと言っているみたいだよ。
 そのうち刷ったものが届きますけれども、ここにずっとファミリー企業の名前を書いてあります。ここに出資の割合をずっと書いてあります。出資の割合がここに書いてあって、例えばここに一つのファミリー企業があるとしたら、たくさんのファミリー企業はみんなで株を持ち合っているという形になります。これは筆頭株主、第2位株主、第3位株主、ずっと来て第10位株主と書いてあるわけで、これに対して同じファミリーの仲間が株を持っている。それはほぼ100%に近いものが多いです。
 今度はまた次のファミリー企業は同じように持っている。今度こういうものがここに来ていて、また違うのがこう入って、こうやって持っているという形になっているので、先ほど言いましたように全体で一つの会社みたいなものですよということを申し上げているわけです。それを前提に考えていかないといけないので、我々が普通の常識で考えている世界ではないということです。
 そのためにどういう改革がいいかということは今これからお話ししますが、数値を止めているのは小野君、君だろう。違うのか。そのために出てこないんだろうが。全部出しなさいよ。委員会で配付していいわけだから。

○水上参事官 でしたら、とりあえず委員分だけすぐコピーしてお配りします。

○猪瀬委員 そんなことを考えている時間がもったいないんだよ。
 まず、すぐ委員限りだと言っても、委員は前提で公開したものに決まっているじゃない。もともとそういう条件じゃないですか。時間がもったいないんだよ。本当は後ろにも配っていいと思うけれども、委員限りとかそんなことをやっているから、それで15分も20分も。だって、ほとんど用意できていたんだから。
 つまり僕が公開にこだわるのは、道路公団は「公」だから公開の対象になる。そうすると、ファミリーは「私」だから公開の対象にならない。これが世間の常識だけれども、これを含めて道路公団全体なんですよという考え方から言えば、これは「公」なんですよ。「私」という形を取りながら「公」であるということであれば、筋としては公開されるべきものなんです。ですから、僕は公開していいと思っています。
 今お手元に配られたものをごらんになっていただきたいんですが、左肩に会社の名前をずっと書いてあって、まず一番左上が日本道路公団、それから北海道、東北、関東と下がってきますね。日本道路公団の右の方を見ると、収受、交通、保全、維持、その他、これはやっている業務を書いてあります。
 一番上の北海道ハイウェイメンテナンス株式会社というのは維持・修繕業務が本来業務であり、ここは社員が合計45人、天下り社員が2人、天下りOBが4人、資本金は4,300万円、売上高は17億4,700万円、四公団プラス関連企業からの受注額は16億9,700万円、受注は売上高に対して97%、ほぼ100%に近い。出資割合は59.3%が持ち合いで、ずっと右にいくと北海道道路サービスが30%、北海道機械開発が11%、北海道ハイウェイサービスが9.8%、札幌エンジニアリング何とかが9.8%、あとずっとハイウェイトールシステムが9.3%、伊藤組土建が8.1%、岩手建設も同じく、北海道建設がやや少ない。ずっと来て北洋銀行はファミリーではないですけれども、後ろの方にわずかなのは違うのが載っている。そういうことで、ここはファミリーの持ち合いが59.3%です。
 一々読み上げませんが、2番目は82%、3番目は53%、4番目は80%の株式の持ち合いパーセント。6番目に100%というのが載っています。こういう形でファミリーが株式を持ち合っているということです。
 黄色いのは行コスに載っている会社ですが、少し濃い黄色は今回新しく見つけたというか、行コスに載っていない隠れファミリーということになります。本当はまだいっぱいあるんですが、判明しているのはここまでということです。
 文章の方の資料が出ましたので、読み上げさせていただきたいと思います。

○大宅委員 今、一つ発見したんですけれども、非公開の扱いにしてくれと言ったのが29社ありますね。これをずっと見ていって、わかる人はすぐわかるんだろうけれども、今これを一生懸命突き合わせてやっただけで半分以上が行コスなんですね。そういうのはありですかね。


○猪瀬委員 おかしいです。

○大宅委員 おかしいよね。

○猪瀬委員 だから、事務局が答えなくていいですよなんていう項目をつくるから、そうなってしまうんだよ。信じられないよ。
 とりあえず表を見ていてください。読み上げます。


 猪瀬直樹委員提出資料
    道路公団四公団民営化推進委員会の「ファミリー企業実態調査」の結果報告

■ 調査結果
 帝国データバンクによる「ファミリー企業の実態調査」では、主として、人(公団OBの受入れ状況)と業務(公団からの受注状況)と資本(ファミリー企業同士の株式持合い等)の関係性に着目することによって、道路四公団ファミリー企業の実態を把握するよう努めた。
 今回、帝国データバンクが事前のファックス・アンケート調査(1,158社対象)の結果をふまえて、訪問調査を実施したのは608社である(行政コスト計算書の連結子会社等が136社、行コス対象外企業472社、企業抽出条件については帝国データバンクの報告書を参照されたい)。訪問対象企業608社のうち、調査票を回収できたのは388社で、回答率は63%であった。

■ ファミリー企業の実態
 行政コスト計算書における子会社等の定義では捕捉されなかった企業であっても、公団からの発注割合が50%を超えるものについては、実質的なファミリー企業と認識すべきなのではないかという問題提起が、すでに委員会においてなされており、委員のあいだの認識も共有されたところである。
 すでに行コス対象とされている四公団のファミリー企業と四公団等からの発注割合が50%を超える企業との社員数を合計すると、45,000人以上の規模になることが今回の調査で明らかになった。ただし回答の得られなかった企業も多数あるため、実際の社員数はさらに増えることになる。
 道路四公団本体の職員数は11,500人強である。公団本体を核として、惑星のようにとりまくファミリー企業までもを一体で考えれば、実際に56,500人を超える巨大な道路公団グループが存在しているということになる。公団本体とファミリーの密接な関係性を思えば、まさに両者は一体として認識すべきものである。
 道路四公団の民営化にあたっては、この5万人超の巨大な道路公団グループをどう改革すべきかという視点を持たなければならないだろう。

 今回の実態調査で回答の得られた388社について、2001年度(H13年度)のデータを分析したところ、1719人の四公団OBが310社に天下っていることが判明した。うち182社には役員として733人の四公団OBが天下っている。

(OB天下りをベースに考えた場合)
 回答の得られた388社のうち、役職員に四公団OBを受け入れている企業310社のうち、2001年度(H13年度)に四公団等から業務を受注した企業は292社。
 四公団OBの天下り先企業の受注率は94.2%にのぼる。
※ 四公団からの受注とは、道路四公団および関連企業(今回の訪問調査対象企業)からの受注を指す。

(受注をベースに考えた場合)
 また、回答の得られた388社のうち、四公団等からの受注があったのは353社で、なおかつ四公団からのOBを受けている企業は292社であった。
 受注企業の82.7%がOBの天下り先となっている。

 これらのデータから、四公団からのOB受け入れと業務の受注の間には、密接な関係があるという事実が確認された。

(発注割合をベースに考えた場合)
 四公団等からの受注が総売上に占める割合(発注割合)を分析したところ、以下のとおり結果が得られた。
 全部読みませんが、発注割合が100%〜50%のところは187社、うち行コス対象が119社で行コス対象外は68社となって、100%〜50%のところだけずっと下りていくと、OB役職員数が1291人で、平均OB受入数が6.9人とわかります。
 次のページにいきます。
 四公団等からの発注が売上げに占める割合が高ければ高いほど、その企業の公団依存度が高く、公団と濃密な関係にあると言える。
 公団からの受注が売上げの多くを占めれば占めるほど、OBの受入れ人数が増加し、公団とより密接な関係になっている事実があきらかになった。四公団OBの受入先として、これらの企業に優先的に業務を発注しているという実態が明確になった。いわばOBの雇用を維持するためにこれらの企業が存在しているといっても過言ではない。
 今回の調査では、売上げの半分以上を四公団等から受注している行コス対象外の企業として68社の該当企業が判明した。また、30%以上で区切るとその数はさらに17社増加する。比較的情報が明らかにされつつある行コス対象企業の影に隠れて、実質的なファミリー企業が多数存在しているのである。

 次に、ファミリー企業同士の株式持合いの実態、これが今お手元にある黄色の色が付いたペーパーです。先ほど説明しましたけれども、先ほど説明したように持合いの構造がおわかりになると思います。
 読み上げます。

■ ファミリー企業同士の株式持合いの実態
 ファミリー企業同士による株式持合いの実態については、これまでまったく情報が公開されていなかった。今回、民営化推進委員会の資料要求により、データの公開が実現した結果、行コス対象企業の株主構成について、驚くべき実態が明らかになった。
 株主総会における普通決議全てが可能になり、会社の意思を決定することのできる過半数以上(50.1%以上)の株式を行コス対象企業のみで持ち合っている企業は、JHファミリーで63社(行コス企業中70.7%)、首都高ファミリーで2社(行コス企業中12.5%)、阪高ファミリーで21社(行コス企業中70%)である。
 株主総会における特別決議事項まで可能になる3分の2(66.7%)以上の株式を行コス対象企業のみで持ち合っている企業はJHファミリーで49社(行コス企業中55%)、首都高ファミリーで1社(行コス企業中6.2%)、阪高ファミリーで19社(行コス企業中63.3%)であった。
 さらに、行コス対象企業外でありながら、公団との関係が濃密な企業が保有している株式を合計して「実質支配」とみなせる議決権掌握割合を推定すると、ファミリーによる株式持ち合い割合はのきなみ80〜100%に増加する。下記の表のとおり、ファミリー企業(実質的なファミリーを含む)で実質過半数を支配している会社数はJHファミリーで69社(行コスファミリーの77.5%)、首都高ファミリーで14社(行コスファミリーの87.5%)、阪高ファミリーで23社(行コスファミリーの76.6%)にまで達するのである。
 この黄色いやつをめくると首都高、阪高がずっと出てきますから、それはちらちら見ながらいってください。
 特に首都高の行コスファミリーについては行コスで捕捉されない実質的なファミリーが持ち合いに参加しているところに注目すべきである。――ちょっと違う色が付いているところです。網の目みたいなやつは行コスに入ってこないんです――首都高行コスファミリーの場合は、行コスファミリー企業同士での持ち合いだけを見ると、ファミリーで過半数を支配している企業が2社しか存在しないように見えるが、実際には行コス対象外の実質的なファミリーが持ち合っているに過ぎず、それらの保有株式を入れるとほぼ全ファミリーがファミリー企業同士の持ち合いで支配されていることがわかる。利益独占の批判をかわす一種の目くらましであり、より悪質なケースといえる。
 表がありますが、一つだけ読みます。
 JH行コスファミリー89社中、持合株式数過半数以上が63社、3分の2以上持っているところが49社、実質過半数支配が69社。
※ 実質過半数支配とは、「行コス対象企業」および「行コス対象外ではあるが実質的にファミリーとみなせる、公団と濃密な関係にある企業」とで過半数以上の株式を持ち合っている企業。――「隠れファミリー」と呼んだらいいですね。
 このようにファミリー企業は、株式を四公団OBの天下り先であるファミリー相互で持ち合うことで、道路ビジネスを公団から独占的、かつ高コストで受注し、国民の高速道路の通行料金に依存しつづけてきたのである。
 その結果たまった利益をファミリー企業内に留保し、甘い汁を吸いつづけることを可能とする構造をつくりあげた四公団本体とファミリー企業の罪は断じて許されるものではない。ファミリー企業同士なれあいの関係が生まれ、談合や不公正な受発注が慣例的に行われてきた事実は、先ごろ公正取引委員会においても勧告されたところである。
 次に読み上げるんですが、資料として付いている今読み上げている紙の後ろの方に表が付いていますけれども、先にこの表を見ていただきたいと思います。
 「本業以外にSA・PAのテナントの営業も兼業しているJH行コスファミリー一覧」という表ですが、先ほど言った収受、交通、保全、維持というのが仕事なんだけれども、ずっと右の方にハイウェイショップと書いてあります。つまり、サービスエリア・パーキングエリアのお店を適当に分け与えられているというか、その営業権をもらっている。つまり、料金収受なら料金収受をやっていればいいものを、あるいはアスファルトを塗ったりしていればいいものを、サービスエリア・パーキングエリアのいい場所にショップを構えることを優先的に許されてやっている。全部やっているということです。この施設名というところです。この黒く塗ってあるのは事務局が塗りつぶしたんですよ。
 文章に戻ります。

■ ファミリー企業内での業務独占
 行コス対象のファミリー企業は、料金収受、保全点検、維持修繕、交通管理等といった業務を独占的に受注している。その事実は、今回のファミリー企業の実態調査からも十分に確認することができた。
 ところが、行コス対象のファミリー企業は、これらの本来業務のみならず、SA・PAにおけるハイウェイショップ等の経営までもを受注しているのである。
 JH行コス対象企業89社のうち、2001年度(H13年度)には73社(82%)が本業のほかにハイウェイショップ等を兼業しているのである。保全点検や維持修繕の会社がハイウェイショップを営業する不自然さはもちろんのこと、行コス対象企業のうち82%がハイウェイショップ等の経営にあたっているという現状は、財団法人道路サービス機構や財団法人ハイウェイ交流センターがファミリー企業に対して優先的に経営の配分をしているのではないかという疑念を抱かざるを得ない。

■ 期待するファミリー企業の整理・再編
 公団から独占的に高コストで業務を受注し、内部で利益を吸い上げながらOBの受け入れ先として増殖させてきたファミリー企業の実態が明らかになった。
 さらに、行コス対象企業のみならず、行コス対象外の実質的なファミリー企業を含めて、このような公団のゆがんだ構造をつくりあげている背景には、業務関係・資本関係におけるねじれ現象があることが判明した。
 ファミリー企業が「民間企業」であるというタテマエから情報公開を妨げられ、こうしたねじれ現象や公団関係者による利益独占の実態、高コスト体質といった構造的な問題がいままで隠蔽されつづけてきた。そのことによる国民の不利益は計り知れない。
 したがって、ファミリー企業間での株式の持ち合い状態の解消、道路ビジネスを独占し、天下りを多く受け入れることで受注を増やしてきた高コスト体質等は解消されるべきである。
 具体的には、徹底したコスト削減をはかるために、公団は、新会社発足までに管理費の2割削減を確実に達成すること。同時に、現在ファミリー企業で独占されている道路ビジネスを広く市場に開放し、新規参入を呼び込み、競争原理をはたらかせる過程で発注原価をさらに下げていく必要がある。新規参入企業の増加目標も定めるべきであろうし、新規参入を妨げる排他的入札要件を完全に撤廃するよう先の委員会で提案したところである。
 道路四公団が民営化し、新会社が発足した際にこうした従来の道路公団のファミリー企業体制が温存されることは、民間企業である同時に公益性も有していなければならない新会社のあるべき姿として決して許されることではない。
 こうしたファミリー企業の真相が隠されたまま、一方的に国民に強いてきた負担をこれ以上続けてはならない。
 この黄色い表の濃い黄色というか、オレンジ色みたいなものが今回新しく発見され追加したものであり、首都高の場合は緑色のものがベースで、オレンジ色というか、濃い黄色のものが今回新しく発見されたということになります。首都高速の緑色がベースのところに黄色いのが入っているのは、JHのファミリー企業がこちら側にも入っているという意味です。

○田中委員長代理 これは茶色に入るまで全部行コスの対象だと見ていいんですか。

○猪瀬委員 ええ。

○大宅委員 先ほどコメントの後にお願いしようと思っていたんですが、回答が寄せられなかった、つまり拒否した企業の中でどれが行コス企業かというのをわかるようにしていただけませんか。


○田中委員長代理 当然ですね。

○大宅委員 これだけ数があると、目があっちに行ったりこっちに行ったりわからない。

○田中委員長代理 事務局の方でやっているらしいんです。

○大宅委員 当然おわかりのはずだし、やっていただきたいと思います。

○田中委員長代理 その前に、資料1−1の企業でここに挙がっているのは、つまり茶色の前までのものが入っているのがあるかどうかです。それから、資料1−2で入っているのがあるかどうか。言っている意味はわかりますか。

○水上参事官 まず資料1−1については、突き合わせがすぐできなくて即答できません。
 資料1−2につきましては今ざっと確認しましたところ、資料1−2に入っております29社のうち1社以外は委員が今お配りした資料の中に入っている企業でございます。

○猪瀬委員 ファミリーの持ち合いというものを初めてこういうふうに整理して、新しい事実を付け加えながら整理したということがこれまでになかったこの表の意味です。これは大変面白いというか、先ほど言いましたように一種の拡大道路公団のようなものだと理解するには大変わかりやすいつくり方をしたつもりです。
 オレンジのところは行コス対象外でありながら公団からの受注率が売り上げの50%以上を占めているので、ここに入れてあるわけです。30%以上だったら85社ぐらいあります。

○今井委員長 今度の我々の答申にはこれをどういうふうにして使いますか。

○猪瀬委員 これは9割方できている表ですけれども、急いでつくっているので、もう少しいろいろ手を入れなければいけないんですが、基本的にはこういう表を添付するなり何なりした方がいいと思います。
 これはもちろん今発表しているんですけれども、12月6日の最終答申に付けるのであれば、僕はそれまでに事務局が回答拒否企業に対して通告しておくべきだと思います。これは通告でいいと思います。何度も言うけれども、これは公的な組織なんです。株式会社という名前をとっているけれども、公団からの発注割合が50%以上の場合は公的な組織であると認定できる。30%でも本当はそうしたいけれども、50%以上の場合は完全にできるということですから。
 これをこれからどういうふうにしたらいいかということを提案させていただきますけれども、まずこういう認識がほとんど、大臣も石井紘基さんの追悼演説を昨日されましたが、約7年近く前はそういう株式会社があることすら普通は知られていなくて、それを石井紘基代議士が一応どのくらいあるのかと会計検査院に質問したところ、会計検査院がどのくらいあるかすら把握していないというところから始まった話です。「公」でなくて「私」であるから、つまり公的な法人ではなくて株式会社であるから会計検査院の検査の対象ではないというのが基本的な行政の認識であるわけです。しかし、何度も申し上げますけれども、特殊法人の世界を構成している重要な要素であり、これを一体として考えていかなければいけないということです。
 僕もずっと何年も調べてきて、なかなか実態は全部つかみ切れないけれども、基本的にはこういう構造です。道路施設協会という財団法人が2つに分割される前は道路施設協会がほとんど株式を持っていて、持ち合いもあったけれど基本的に持っていたのを、それはまずいんだということにして亀井静香さんが建設大臣のときに2つに分割させた。分割させたときに株式を直接持つのはまずいというので、それぞれ持ち合いにさせた。しかし、その持ち合いの実態については情報公開されなかったということで今回初めてこういうふうにわかるようになってきたということです。

○松田委員 3つほどいいですか。
 猪瀬委員の提出資料、文章の方の後ろにある表の読み方ですが、「○」は副業というのはどういう意味ですか。何が本業なの?例えば一番上の札幌道路エンジニアリング会社というのは点検が主なのかな。どれが本業で、どれが副業か。

○田中委員長代理 保全がどうも。

○猪瀬委員 この場合は保全点検が本業で、維持が副業ということです。

○松田委員 店頭でも一部でも二部でもいいけれども、この中に上場している会社はありますか、ありませんか。

○猪瀬委員 ファミリー企業は上場していません。いわゆる建設業で大きな会社がたまたま道路公団の仕事を受けているということはあるわけですけれども、ファミリー企業で収受、交通、保全、維持、こういう業務をやっているのは、みんなそんなに大きな会社とは言えないので、基本的には上場していません。

○松田委員 売店の売り上げを全部黒で塗ってあるのはどうしてですか。何で秘密なんですか。

○猪瀬委員 これを黒に塗ったのは僕の指示ではないんだよ。黒で塗る必要は何にもないじゃない。

○松田委員 売上高なんていうのは秘密ではないでしょう?総売上高が出ているんだから。

○水上参事官 すぐ確認します。

○猪瀬委員 これはうちで用意したものを、事務局で黒で塗られたんだ、いつの間にか。だから、これは僕の指示ではないよ。

○松田委員 一番聞きたいのは、総売上高のうち副業している、つまり本業に対してハイウェイショップとか何かをやっている関連事業と言うんですかね。そのウエートが一体どのくらいの割合なのかというのを知りたいんです。何なら地区別、あるいはトータルでもいいんです。

○田中委員長代理 それから、先ほど資料1−2と行コス計算対象で1社しかないと言われましたけれども、私が上の方を見ただけでも、(株)アステックは黄色の行コスに入っているし、2つ目の新東ハイウェイ・サービスも非公開を希望しているし、3番目の不二東名も非公開を希望しているし、4番目の名古屋道路エンジニアもそうだし、ラピドもそうだし、一つ飛んで東北道路サービス(株)もそうだし、クエストエンジニアもそうだし、中日本道路サービスも…。

○片桐次長 逆です。

○大宅委員 逆なの。1社だけが。

○田中委員長代理 1社だけか。

○大宅委員 28社が行コス。

○田中委員長代理 ああ、そうなの。わかった。私の誤解。

○大宅委員 だったら、その1社は何ですか。

○田中委員長代理 どこの社ですか。しかし、行コス計算でノーと言っているんだよね。

○大宅委員 行コスの企業でよくノーと言えますね。

○田中委員長代理 そこら辺が信じられない。

○大宅委員 そこがわからない。

○田中委員長代理 つまり、これに挙がってノーと言っている会社がみんな行コスで挙がっているんです。

○猪瀬委員 だから、先ほどの質問票に非公開可とか出すからそうなってしまうわけよ。そんなものを付ける必要は全くないのに、事務局がいつの間にかそんなものを付けていたんだよ。何を考えているのかと思う、調査を依頼するのに。

○田中委員長代理 道路公団がこういう会社の関係資料、財務諸表を保有しているでしょうね。持っているでしょうね。

○片桐次長 持っています。

○田中委員長代理 道路公団が全く知らないということはないですね。その確認ですが。

○片桐次長 行政コスト計算の際にそれは全部見ていますから。

○田中委員長代理 全部持っていますね。

○片桐次長 対象企業については持っています。

○田中委員長代理 対象は持っていますね。そうすると、保有しているものは特殊法人の情報公開法もできているわけで、非開示の条項がありますね。あれに引っかかるところにのみ非公開というのがあるならわかるけれども、そういうことを考えもしないで、ただ希望するかどうかと聞いたということになるんですか。当然、事項によって特殊法人の情報公開法で非開示とすることができるものが書いてありますね。それに引っかかる状況ならわかる。それに関係する条項に抵触する事項であれば。そういうことを考えて先ほどの調査票をつくってあるなら納得いくんだけれども、どうもそうでもなさそうだ。

○坂野事務局長 今、担当者が向こうでそういういろいろな御質問が出ると思って整理に行っています。

○田中委員長代理 情報公開法のどの条項に該当するのか聞きたい感じなんです。

○片桐次長 全部を点検したわけではありませんけれども、行政コスト計算の際に各社から寄せられている情報の中で、この中に入っているものももちろんありますけれども、今回の調査はそれを超えた、かなり広範な調査になっております。例えば株主の名簿は行政コスト計算の際にほとんど配慮していませんけれども、それについては行政コスト計算の際の各情報の収集を超える調査になっているかと思います。

○田中委員長代理 1社というのはわかりましたか。

○水上参事官 今ざっと目でチェックした範囲ですが、A3のカラーのペーパーに載っていない1社というのは、この29社の中では下から8番目の有吉電気工業でございます。
 それから、委員配付のペーパーの文書の方の最後に付いておりますSA・PAテナントの資料につきましては今回の委託調査ではなくて、以前に公団に委員要求資料としてお願いしたものから作成されているものです。

○猪瀬委員 それを作成して、僕はこれを黒く塗れなんていう指示は出していないよ。うちで出したものは黒ではなかったじゃない。何でそちらで勝手に黒にしてしまうわけ?

○水上参事官 委員要求資料の時点でJHがこの金額欄については委員限りでお願いいたしますということで。

○猪瀬委員 委員限りも黒じゃないの。何を言っているのよ。委員も黒じゃないの。

○水上参事官 それは大変失礼しました。

○猪瀬委員 一体、何を考えているの。信じられない感覚だよ。僕はあなたに黒く塗れなんていう指示を出していないよ。僕がつくったものなんだから、それは僕の判断だよ。なぜあなたが黒く塗るわけ?

○水上参事官 はい、今すぐ。

○猪瀬委員 ちょっと待ってくださいよ。僕のつくったものに何であなたが僕の判断なしに黒く塗るわけ?

○水上参事官 コピーを用意するに当たって、ほかの方々にも配れるようにということで黒く塗ったわけでございます。

○猪瀬委員 これは僕がつくったものだから、僕の著作権なんですよ。何であなたが黒く塗るんですか。

○水上参事官 委員テーブルには数字の入ったものをすぐ用意いたします。

○猪瀬委員 今、委員限りということはあったけれども、これは何で後ろの新聞記者に出せないの?

○水上参事官 その辺もすぐJHに確認いたします。

○猪瀬委員 僕は前から出すべきだと言っているじゃない。つまり、これらはその辺にある普通の会社ではなくて道路公団の行コスファミリー企業ですから、道路公団と一体であるという認識だと先ほどから言っているんです。つまり、道路公団からほとんど仕事をもらっているわけですから、これは道路公団の一部なんですよ。この施設名で今言ったハイウェイショップ、ずらずらっと全部並んでいるでしょう。各社みんなハイウェイショップをもらっているわけです。ということは、これは普通の会社ではないんですよ。わかりますね。
 僕は最初に言いましたけれども、道路四公団改革というのはファミリー企業全体を含めた改革で、したがって今、売り上げが2兆6,000億円という話を我々がしていて、そこで管理費が6,000億円だと。この処分をどうするかとか、お客さんにどのくらい還元するか、あるいは民営化会社がその6,000億円をどのようにコスト削減して自らの利益とするかということを含めて民営化のコンセプトが話し合われているわけです。ですから、これは道路公団の管理費がここに書いてあると思ったらいいですよ。これはある意味では管理費の内訳なんです。そうでしょう? この道路公団の管理費が6,000億円あって、もしそれを1,000億円なり2,000億円なり削るとしたら、この人たちを削るしかないわけですから、その対象として今これを提出しているわけで、道路公団の管理費の内訳だと思ってくださいよ。
 そう考えれば、これは新聞記者にも配っていいと思いますよ。つまり、この道路公団改革を考えてもらうためには国民により広くこの事実について知っていただくということでなければならない。何で6,000億円も管理費があって、その内訳がどうなっているのかということについて道路公団そのものの財務諸表ではわかりにくいから、行き先はこういうところですよということを情報として国民に理解してもらうために必要だと言っているわけです。ですから、これは委員限りというのが前提にあったとしても全員にお配りすべきものではないか。委員の方々の御意見を伺いたいと思います。

○今井委員長 猪瀬委員に質問なんだけれども、この道路サービス機構とハイウェイ交流センターというのは休憩施設を直営でやっているんですか。

○猪瀬委員 結局、前は道路施設協会1つだったのが2つに分かれて、どちらにしろ1つだったのが2つに分かれただけですから、それがサービスエリア・パーキングエリアの基本的な大家さんです。大家さんというのは大家さんの権利を持っている。つまり、一定のお金を払って権利、占用権を道路公団から譲り渡されているわけで、その大家さんは元が1つだったのがたまたま2つに分かれただけですが、それがこういうファミリー企業に一定の家賃でお店をやらせる。
 それから、民間の普通の会社も家賃を払ったら、あるいは売り上げに対しての料率を払ったら、このテナントになれるわけです。ただ、その料率が非常に高いので、普通の会社が入ってもラーメンが高くなってまずくなる。

○今井委員長 ここにある道路サービス機構、ハイウェイ交流センターがそれぞれの売店経営場所でレストランやハイウェイショップをやっているのは、直営ではなくて貸しているだけですか。

○猪瀬委員 前の委員会でも説明しましたけれども、直営もやっているわけです。

○今井委員長 これは直営のものだけが載っているわけ?

○猪瀬委員 直営でやっているものと、このファミリー企業に大家さんとして貸しているものとを載せています。

○今井委員長 この一番下の2枚の道路サービス機構とハイウェイ交流センターというのは主たる業務が休息施設になっていまして、その場所がずっと書いてあって、レストランやハイウェイショップをやっている。だから、これは直営ですかと聞いているんです。

○猪瀬委員 直営です。

○今井委員長 ほかはみんな専業ではなくて。

○猪瀬委員 6ページ目のことね。

○今井委員長 そう。

○猪瀬委員 道路サービス機構、これは直営店です。だから、この6ページ目の部分は自ら直営しているもの、ハイウェイ交流センターも6ページから7ページにかけて自ら直営しているものを書いているんですが、それまでのページはファミリーに貸しているというか、大家さんになっているものという意味です。だから、貸しているのと直営の2つがあるというパターンです。

○今井委員長 この総売上というのは直営でやっている売り上げなんですか、貸している分も入っているんですか。

○猪瀬委員 これは黒く塗ってしまっているところだから、これではわからない。

○片桐次長 補足します。388億円は恐らく総計であります。
 今、6ページ、7ページで道路サービス機構とハイウェイ交流センターの売店経営場所と列挙してありますのは、テナントがつかなかったのがほとんどであります。ただ、ここで私が断定できない理由もありまして、足柄とか売り上げのかなりいい施設もありますので、すべてがそうとは言えません。例えばここにあるガスステーション、財団法人道路サービス機構で言えば錦秋湖サービスエリアのガスステーション、あるいは7ページのハイウェイ交流センターの花輪SAのガスステーション、これらにつきましては立ち寄り者が非常に少なくて、通常の民間業者が手を挙げなかったというものが多うございます。

○猪瀬委員 それは一部ですよ。

○片桐次長 だから、もちろん全部ではありませんけれど。

○猪瀬委員 この388億円、約400億円と下のハイウェイ交流センターの394億円、約400億円ですが、合わせて800億円がもともと道路施設協会で、半分にしたから400億円と400億円になっている。それから、直営店で片桐次長が今おっしゃったように確かに山の中のガスステーションはお客が来ないから借り手がつかないときもあるけれども、基本的には全部儲かります。だから、直営店で自分たちが持っている。

○片桐次長 したがって、本来であれば総売上額ではなく、本当は各売店の利益を知りたい。僕らもそう思います。そうすれば、外部にどれだけ逃げているのか。逆に言うと、ここで言っているファミリー企業だけではなくて、道路公団のハイウェイ全体のSAすべてのテナントの売上高あるいは利益を把握しておかないと、外部に一体どれだけ逃げているのかがはっきりわかりません。本当はそちらの方が多いと思います。それをもしやっていただければ、恐らく新しい会社の経営者は非常に喜ぶのではないかと思います。

○猪瀬委員 片桐さん、それは自分の会社へ行って取ってくればいいんだよ。

○片桐次長 私は年ですから、無理です。

○猪瀬委員 それは西武とか、何とかレストランという民間のレストランが入っていて、その売り上げが仮に100億円だとして、料率をどのくらい取っているのか。20億円取っているのか、30億円取っているのか、これはわからない。だけれども、これはJHの引き出しに入っていますよ。それは探してきてくださいよ。それはあなたの部署で本当はわかるんじゃないの?そこは自ら出してこないとダメですよね。

○今井委員長 片桐次長、この総売上というのは貸している分も入っているわけ?それとも、ここに書いてあるレストランとか直営をやっている分の売り上げだけが入っているんですか。

○片桐次長 占用料とか、いろいろな事業をやっていますので、それは全部入っております。

○猪瀬委員 基本的には2つ合わせると800億円の売り上げがあって、更に道路公団が本当の大家さんですから、そこに70億円とか80億円払って大家さんの権利を確保しているわけです。だから、総売上の1割以下の権利料で800億円の売り上げを持っているということです。


○今井委員長 だから、この2つについては発足前に解散、営業譲渡をさせようということですね。あと、ファミリー企業については発注方式を変えるということで考えていいんですか。

○猪瀬委員 今それを刷っているところなので出しますけれども、もう少しで上がってきます。何しろ今週の火曜日に全部やっと入って、それから慌てて分析して全部つくっているので、マラソンで走りながら水を飲んでいるみたいな状態でつくっていますので。

○松田委員 幾つか質問があるんですけれども、こういうふうに考えたらいいんですか。  今の表のだけ見れば、民間会社にしたというときには自分でハイウェイショップに発注して売り上げを自分のところに取り入れる、あるいは使用料の一部を取り入れるということは当然できますね。そうしたときに副業でハイウェイ関連事業としてやっているんでしょうけれども、こういうところをやらせることもできるし、あるいは全く別の民間会社にやらせることも契約上はできるんでしょうね。片桐次長、そういう形で収益を上げることはできるんでしょうね。

○片桐次長 会社とすれば最も純収益が上がる方法を考えていくと思いますし、そうだと思います。

○松田委員 この間ちょっと聞いたけれども、今は売り上げ歩合と家賃の両方併用ですか。それとも貸付料、建物、地代、家賃だけが主ですか。

○片桐次長 ほとんど営業料率でやっているはずです。売り上げに対して幾らという形です。

○松田委員 何%と言っていますね。

○田中委員長代理 もしかすると入札してやらせれば、うまく持っていってしまうでしょうね。

○猪瀬委員 2つに分けて考えたいんですが、まず大事なところは収受、交通、保全、維持、その他という普通のファミリーの業務がありますね。SA・PAの方はちょっと置いていただいて、このファミリーの業務は御存知のようにアスファルトを塗ったり、お掃除をしたり、清掃車が走ったり、パトロールの黄色い車が走ったり、料金所でお金を取っているおじさんがいたりということで年間6,000億円の経費がかかっているということですね。そして、その年間6,000億円の経費のうち3,500億円から4,000億円ぐらいがファミリーの売り上げになっていると理解していただくことがまず大事なんですが、後ろの黄色い表にあるような会社が6,000億円の4公団の経費のうち3,500億円から4,000億円食っていますよということですから、ファミリーを圧縮すれば。民営化会社は料金値下げや建設、あと借金の返済で必死になってお金を取られているわけですから、目いっぱいで利益が出ないわけです。したがって、ファミリーはゆるゆるの雑巾ですから、これを絞ることによって利益が出るというインセンティブを民営化会社が持つということが大事なんです。
 では、どうしたらファミリーを絞れるかという問題です。ファミリーをどうやって絞るかというのは、例えば管理費は6,000億円ですけれども、管理費を2割削減しなさいと。あなた方は2割削減することによって利益を出しなさい、それ以外は借金返済と道路料金の値下げ、そして建設に全部いってしまいますよと。だから、あなた方は利益を出したかったら2割カットしてそれを利益としなさいと。でも、6,000億円で2割カットしたら、単純に1,200億円も利益が出ますからね。といっても、6,000億円全体がファミリーの売り上げイコールではないので、ファミリーの売り上げが3,500億円から4,000億円だとすると、道路公団そのものの一般的な管理業務に対しての経費が2,000億円から2,500億円あると考えると、ファミリーの方に3,500億円ぐらいいっているとして、そのファミリーから2割カットさせたら700億円が浮くことになりますね。
 そうすると、ここでファミリーに対しての発注を仮にコスト的に2割削減するというふうに強制的にやる。そうすると、ファミリーは金は持っているけれどもズブズブの体質でいますから、そこで2割削減されるとかなり苦しいけれども、削減することはできます。どういうふうに刺激するかというと、この間申し上げましたように新規参入を制限されていますから、業務の経験者、受注の経験者以外はこういう仕事をやらせてくれないという排他的な入札要件というのがありましたね。この前説明しましたけれども、あの排他的入札要件を廃止すると、普通の会社が道路舗装をやらせてくれとか、保全業務をやらせてくれという新規参入が入ってきます。その場合は競争入札になりますから、競争入札だと実質的には恐らく2割よりもっと低い3割ぐらい低い受注になると思います。そうすると、ファミリーは競争入札にどんどん負けていきます。2割削減しても、まだ負けていきます。そうやってファミリーを滅ぼしていくというか、淘汰させていく以外にないのではないかということになります。
 道路公団側というか、民営化会社側はそういう競争入札、排他的な新規参入要件がなければ民間企業が必死になってどんどん入札してきますから、安いコストで道路を掃除したり、アスファルトを塗ったり、料金のおじさんを雇ったりする会社が入ってくることになります。そうすることによって淘汰していくことが一番現実的ではないかと思います。

○松田委員 民間会社になったときのことを忘れて、今その民間会社をつくる前に道路公団の形でこういうコストダウンを求めるというやり方はどういう仕方をするんですか。そのコストダウンをしろという手がかりがないんですね。あるんですか。

○片桐次長 思い付きません。

○松田委員 だから、民間会社にしない限りは直接的にこうしてくれというやり方はできないということですね。

○猪瀬委員 ただいまより義務付けを始めるわけです。道路公団に対して要請するわけです。もちろん始まってからも続くんですが、民営化会社が始まるまでにファミリーに対する支払いコストを3割下げる。そして、排他的参入要件を撤廃するというふうにして競争を始めさせることによって、民営化会社になったときに民営化会社がそれをどんどん利益としていかれる準備をしていくということだと思います。前にも新規参入の普通の会社が入ってくるときの数値目標を示しましたが、ああいう数値目標に基づいて新規参入の数を増やしていくことが市場原理を働かせるためには一番いいのではないかと思います。

○松田委員 もう一つ、OBのいるところが約80%以上の非常に高い受注高を持っている修繕は先ほどの公取委の勧告を受けて、委員会としても言ったように新規参入の資格をもっと変えるとか緩和するとか、いろいろな措置をすればできるんですか。

○片桐次長 入札ですから、ファミリー企業がどういう方を入れるかによって決まるわけです。官公需ですから入札に関してはかなり厳しい制限がございまして、民間企業ほど自由度はありません。官公需の発注形態ですから、民間企業ほど自由な余地は残っておりません。

○川本委員 それは官公需法が引っかかるということですか。それは大変ですね。

○大宅委員 それは変えられないわけ?

○川本委員 それは規制改革しないといけなくなる。

○大宅委員 あれは経験のある者しかダメだという話でしょう?

○田中委員長代理 官公需法でそんなに規制していますか。中小企業でないとダメだという。

○大宅委員 そっちね。

○片桐次長 とにかく基本的に入札で一番低い札を取った人がそのまま契約になりますから。普通であれば、民間企業であれば、恐らくJRもそうだと聞いていますけれども、ここから更にネゴシエーションが始まって、どこまでだったら切れるのかということをギリギリやっていくはずです。ただ、道路公団の場合は入札ですべておしまいです。

○猪瀬委員 しかも、OBがいるから入札情報が筒抜けだから。

○片桐次長 それは私にはわかりません。

○広畑企画官 混乱しているようなので制度的なことを申し上げますが、官公需法があるというのは今の御指摘のとおり官公需法の対象になっておりますので、JHあるいはほかの三公団も中小企業に対して発注目標を定めて、その目標の中でやっていく。中小企業者に対して発注する。実績のあるなしは、また全然別の話でございます。それは入札参加資格の問題ですので、どこまで施工実績を求めるかということですから、これはまた全然別です。

○猪瀬委員 だから、中小企業がみんな応募するわけですから、その官公需法自体は何も問題ないわけでしょう。つまり、大きな建設はゼネコンがやるけれども、こういうところはファミリーもみんな中小企業ですよ。

○広畑企画官 もう一点、道路公団の間に何ができるかという御質問が先ほどありました。皆さんは嫌われるかもしれませんけれども、特殊法人である間は一般監督権があります。JHが発注主になっておりますので、どういった発注をした方がいいということを主務大臣が一般監督権をもとに指示するということは法的に残っているかと思っております。

○猪瀬委員 それは例えばJHならJHが入札価格の現状水準に対して数値目標で2割下げろというあれはできますよね。

○広畑企画官 一般監督権を根拠にして行うことは法的に可能だと思います。ただ、そこまで物を言うのがいいのかどうかという判断はありますが、法的には可能だと思います。

○猪瀬委員 委員会の意見としては、まずそういうことだと言うのは基本的にいいわけですね。そして、委員会の意見は総裁を更迭しろと言っているんだから。

○大宅委員 いい悪いは別とおっしゃったけれども、悪いというのはどういうことがあるんですか。悪いと私たちに石が飛んでくるとか、そういう意味ですか。

○広畑企画官 舌足らずだったんですけれども、いかにも悪代官みたいなことを思われたら嫌だなというのでいい悪いと言っただけで、法的には可能だということを申し上げたかっただけです。

○田中委員長代理 別の言い方をすれば、監督官庁が所管の特殊法人に対して箸の上げ下げまで余りにもいろいろ言うのはいかがかという意味でしょう?

○猪瀬委員 今の官公需のやつを文書で整理してみてくれないかな。それから、それが命令できるということ。
 今お配りしたのは、この間の松田委員が出したペーパーで空欄になっていたので、その空欄の部分を僕がやらざるを得ないなと思っていたので、やったということで今これを出すわけです。ちょっと長いかもしれないけれども、これは事務局のものもきちんと吸収して仕上げてあります。
 とりあえず読み上げます。


11.ファミリー企業の改革

■ ファミリー企業について
(基本認識)

 ファミリー企業は、私企業というかたちをとりながらも、実態は道路四公団OBの天下り先となって、四公団からの外注業務を独占してきた。公団とファミリー企業が一体となって談合を繰り返し、お互いの便宜をはかっていたことは、先に公正取引委員会が指摘したところである。
 公団本体が巨額の債務を抱え、国民に高額な通行料金と税金の負担を求める一方で、ファミリー企業は道路ビジネスを独占することで、努力をしなくとも利益をあげることができる構造がつくられてきた。国民は、道路公団本体とファミリー企業の両者からの負担を強いられてきたのである。また、ファミリー企業が民間市場を阻害し、道路ビジネスを独占しつづけてきたことが、日本経済に与えてきた不利益ははかり知れない。
 そのうえ、これまでファミリー企業に関する情報は「民間企業」であることを盾に巧妙に隠蔽されており、公団とファミリーの構造的な問題点を捕捉することが非常に困難であった。そのため、国民はそうした現実を知ることすらできないままに、一方的な負担を強いられてきたのである。
 今回の改革で委員会が実施したファミリー企業の実態調査の結果、ファミリー企業同士における株式と業務の不自然なねじれ現象、公団OBを受け入れることによる不公正な取引という事実の一端がようやく明らかになった。
 今回の改革にあたっては、本四公団の債務の一部を1兆円を超える国民の税金で処理し、国民に負担を求めたのであるから、これまで国民の道路料金と道路資産に依存して不当に利益をあげてきたファミリー企業については道路公団本体と一体として認識し、道路公団改革の一環として整理・再編すべきである。
 天下りや不公正な取引を排除しつつ、民営化のメリットをすばやく実感できる改革が国民に求められている。こうした国民の期待に応えるため、ファミリー企業の改革については、平成17年4月の新会社発足までに概ね終えていることが重要である。

(実態調査の結果報告)先ほどと重なりますが、改めて読みます。

 本委員会では、これまで国民に情報公開されておらず十分に捕捉することが困難であった道路四公団のファミリー企業についての実態調査を実施した。その結果、日本道路公団OBが700社に2500人、首都高速道路公団OBが300社に530人、阪神高速道路公団OBが150社に280人、本州四国連絡橋公団OBが90社に150人天下っていることが判明した。これら合計1240社のほぼ全社が四公団と取引関係があり、公団OBの受け入れと公団からの業務受注とが密接に関係していることが明らかになった。
 これに対して、本委員会ではファミリー企業の実態調査を行った(詳細は別紙)。その結果として、以下のような考察を得た。
 四公団等からの受注が売り上げに占める割合が高ければ高いほど、その企業の公団依存度が高く、公団と密接な関係にある。
 公団からの受注が売上に占める比率の高さに比例して、公団OBの受け入れ人数が増加し、公団とより密接な関係になっている。
 これら四公団OBの受け皿企業に優先的に業務を発注しており、業務の必要性というよりもOBの雇用の維持という目的から、これら企業が存在していると考えられる。
 売上に対する四公団等からの受注割合が5割以上を占めている企業には、行政コスト計算書で連結対象とされている「行コスファミリー」以外に68社あることが判明した。受注割合を3割以上とするとさらに17社増加する。比較的情報が明らかにされつつある行コス対象ファミリー企業の陰に隠れて、実質的なファミリー企業が多数存在している。
 ファミリー企業間では、株式を相互に持ち合っている実態が確認された。こうした資本のねじれに加えて、ファミリー企業が受注する業務も複雑に入り組んでおり、この業務と資本のねじれの解消が早急に必要である。
 以上のような基本認識を踏まえたうえで、以下に示す改革方針を提案する。本委員会は新会社発足までの移行期間、ファミリー企業の改革の指導と監視を継続する。――この「本委員会が指導と監視を継続する」というのを最終答申に書き残して、この委員会の権限として残しておきたいということです。

(改革の方針)

 これまで、道路本体事業における維持補修等の管理コストにかかる外注業務に関して外注元と外注先との利益が一致している場合、外注元の利益が外注先の利益よりも優先されるとは限らず、必要以上に高い外注費が支払われ外注先に不当に利益が蓄積される傾向にあることが本委員会の調査等により明らかになった。
 よって、ファミリー企業の改革は、外注先の選定を厳正な競争条件を確保した上で行い、市場競争原理によってファミリー企業の淘汰・再編が図られることを基本とする。

(1)各公団は、高コスト体質の原因であるファミリー企業との不公正な癒着構造をただちに解消する。来年度以降、各公団はOB受け入れを通じて人的つながりの強い企業とは取引関係を極力もたないこととする。

(2)ただし、子会社等への外注およびインハウス化がより合理的であると会社が判断する場合はそれを妨げるものではない。子会社化等を行う場合には、「ファミリー企業」に対する国民の厳しい批判及び特殊法人改革の趣旨、現在の四公団の組織・人員規模のスリム化の必要性を踏まえ、厳正に行う。

(3)新会社は、道路本体事業にかかる原価を最小にすることで通行料金の低減化を図り利用者の利益を守る公益的な使命を担っている。このため道路本体事業にかかる維持補修等の管理コストは徹底した合理化を行い削減することが求められる。外注費を最小限に抑えるためには、新会社は、子会社・関連会社、ファミリー企業ではなく新会社と利益相反する会社に対して外注業務を発注することを基本とする。

(4) 関連事業等
 道路本体事業以外の関連事業や新規事業については新会社が積極的に展開することが望ましい。国は必要な規制緩和等を、新会社発足までの移行期間にただちに実施する。

(5) 関連事業部門の子会社化
 道路本体事業との区分経理を明確に行う観点から、主たる関連事業等は新会社の子会社において行うことが望ましい。このために必要な諸手続きを新会社発足までの移行期間に速やかに実施する。

(6) 関連公益法人の取扱い
 主たる関連事業である道路サービス施設の建設・管理運営を担当する財団法人については、収益事業部門を株式会社化する。財団法人は所有するパーキングエリア等における建物等を現物出資して、財団法人が全株式を所有する子会社を設立する。財団法人は全株式を各公団に寄付し、新会社が発足時にその全株式を承継する。当該財団法人の収益事業部門の子会社化および各公団への全株式の寄付については、民営化までに早期に公団の責任において行う。

(7) 関連事業の収益の取扱い
 関連事業の収益は会社の経営努力で得られたものであり、その利益処分については、新会社の経営判断で行うものであり、貸付料への反映、建設費への義務的な拠出、通行料金の引き下げへの強制などの形で利益処分に国が関与することは会社の自立性を阻害するため、これを禁じる。

13.コスト削減等――ファミリー企業とコスト削減の問題は絡んできますので、一応こちらの項目を読ませていただきます。

(1)管理コストの削減
 新会社は、四公団が平成14年度内に作成する役員退職金の廃止・見直しを含む総額人件費抑制計画を盛り込んだコスト削減計画を踏まえ、自らの経営判断により、人件費を含む一般管理費及び維持管理費について更に踏み込んだコスト削減計画を作成し、公表する。

(2)維持管理に係るコスト削減
 民営化当初に設定する新会社の維持管理に要する費用(人件費等の一般管理費を含む。以下同じ。)は、具体的な業務の必要性に立ち返って徹底的に見直す。現在の四公団の維持管理に要する費用の合計額から概ね3割以上の縮減を目指す。新会社は上記のコスト削減計画に基づき、維持管理に要する費用の更なる削減を行うものとする。

(3)料金収受のオートメーション化
 維持管理費用の大幅削減や多様な料金体系の実現を図るため、料金所のオートメーション化により無人化を早急に進める。ETC化については、車載器が高額であること、その使用に伴う割引等利用者メリットの付与が極めて不十分であることのほか、料金所のETC化も大幅に遅れる等、普及策が不適切であった。ETC化またはより適切な、利用者の立場に立った新たな料金収受システムの構築を図る。

(4)外注業務の取扱い
 新会社の維持・管理業務の外注業務については、具体的な業務の必要性そのものを厳しく見直し、どうしても必要とされる業務のみを選別する。その上で発注を必要とするものについては、遅くとも2003年1月までに競争入札におけるファミリー企業に有利な排他的入札参加条件を撤廃し、競争条件の確保を徹底するとともに、更なるコスト削減を実現する。また、新規参入目標を設定・公表することにより、新規参入を促進する。

(5)管理業務のコスト削減による増益の取扱い
 民営化の時点で見込まれる管理業務のコスト削減を超える新会社によるコスト削減努力は、会社の経営努力により得られた利益であり、料金引下げに強制する制度は採用しない。

(6)規格構造の見直し
 現在建設中及び計画中の路線に係る規格構造は、本委員会において見直しが行われた。今後建設する高速道路の規格構造は、新会社が建設するものはもちろん、その他の主体が建設するものもこの見直しによるべきである。地方に対しては、規格構造の見直し、用地の早期取得等について、責任をもって協力することを求める。

(7)発注・契約方式の見直し
 新会社が新規に建設する高速道路については、発注規模の拡大はもとより、例えばVE、DB、CM等の民間企業の技術力を最大限活用し、コスト縮減を図る契約方式や民間企業から優れた提案を引き出す新たな契約方式など、民間会社だからこそ可能となる方式を導入することにより、コスト縮減の徹底を図る。

15.民営化に向けて直ちに取り組むべき措置(ファミリー関連部分抜粋)

(3) 四公団は、自らの責任においてただちに、ファミリー企業・関連公益法人の整理に着手する。道路サービス施設の建設・管理運営を担当する財団法人については、収益事業部門を株式会社化する。財団法人は所有するパーキングエリア等における建物等を現物出資して、財団法人が全株式を所有する子会社を設立する。財団法人は全株式を各公団に寄付し、新会社が発足時にその全株式を承継する。

(4) 四公団は、現在外注している維持管理業務について、管理実績等の入札参加資格の要件を平成14年度内に撤廃する。また、新規参入の目標を設定・公表し、外注業務についての新規参入を促進する。

(5) 四公団は、維持管理費用の縮減や多様な料金体系の実現を図るため、料金所のETC化などオートメーション化による無人化を早急に進める。四公団は、平成14年度内に作成する総額人件費抑制計画を盛り込んだコスト縮減計画を確実に実施する。

(6) 四公団は、平成14年度内に、上記13.(6)・(7)の規格構造等の見直し、発注・契約方式の見直しに沿った建設コスト(人件費を含む。)の削減計画を作成し、確実に実施する。

――(5)のETC化などというのは「オートメーション化などETCも含む」みたいな形で先ほどのものと重ねて考えてください。ETC化というのはそうメリットがあるとは思っていません。とりあえずオートメーションの一環ということです。
 以上です。

○今井委員長 どうもありがとうございました。
 これが全文この間の松田案の中に入るわけですか。これが全文、松田案で空欄になっていましたファミリー企業のところに入るわけですか。

○猪瀬委員 そうです。


○今井委員長 そういう考え方?

○猪瀬委員 ええ。文章の細かいところはまだ直しますけれども、とりあえず急いでつくったので大体こういう感じということです。詰めはまだこれからやりますが、基本的にこういう感じで当てはめておきたいと思います。

○今井委員長 それでは、時間の関係がございますので、対比表によって本日の議事に入りたいと思います。

○猪瀬委員 5分ぐらい休憩はいかがですか。

○今井委員長 先に説明してから。

○田中委員長代理 休みませんか。今、休んで頭を切り替えて。

○今井委員長 わかりました。では、そうしましょう。

(休 憩)

○今井委員長 それでは再開いたしますが、まず先ほどの特殊法人に対する官公需法の適用等につきまして事務局からお願いします。

○広畑企画官 先ほど口頭で説明したことを関係条文として参考で付けまして、紙で今お配りしておりますので、簡単に説明いたします。
 まず最初の1.特殊法人に対する官公需法の適用についてです。これは現在の条文です。特殊法人に対しては官公需法の適用がありまして、数値目標を定めた上で中小企業者に対して優先的に発注を行わなければならないということが書かれております。条文で申し上げますと、第3条で「国等は、」ということで国等の中身として政令で公団が定められております。念のため申し上げますと、特殊会社で定められている実例はありません。
 2.入札参加資格の見直しに対する法的担保についてですが、これについては先ほど口頭で申し上げましたが、四公団に対して例えば発注実績等の入札参加資格を見直してはどうかということを求めるときの法的な担保は何があるかということです。明示的な規定はありませんが、主務大臣からの一般監督権が考えられるということで、条文で申し上げますと、道路公団であれば第34条第2項「国土交通大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、公団に対して、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。」という規定があります。
 以上です。

○田中委員長代理 せっかくここまでおやりになるなら、「政府は数値目標を定めた上で」とありますから、目標を閣議決定しているはずなんです。最近の閣議決定は何%になっていますか。それを書いておけば、つまり中小企業は何%と閣議決定で当然あるはずなので。

○広畑企画官 政府全体の目標はただいま手元にはないんですが、参考のために国土交通省で申し上げます。物品あるいは役務とか、いろいろありますが、例えば工事で申し上げますと、国土交通省の直轄工事で中小企業者に対する発注比率は平成13年度の実績で50.1%です。例えば直轄工事は全体で2兆8,000億円のうち、中小向けに1兆4,000億円ぐらい発注しているということで50.1%です。

○田中委員長代理 それは実績で、お読みいただいてありがたいんだけれども、政府全体では長年39%だったのを40%にして、その後変わっているか変わっていないか、政府全体を通じて閣議決定しているんです。それで大体40%でしょう?

○広畑企画官 大体そうだと思います。やはり高目に出ていますので、おっしゃるとおりです。物品と工事と役務を全部足したものをおっしゃっていると思いますので。

○田中委員長代理 トータルで40%ですね。

○広畑企画官 はい。国土交通省で申し上げますと50.5%、道路公団で申し上げますと平成13年度は工事が31.0%、全体では42.7%といった実績になっております。

○猪瀬委員 後でまた紙を出してください。

○坂野事務局長 事務局から申し上げますが、猪瀬委員がお配りになった資料の公開の取り扱いについてということでございます。黒塗りで数字を入れた横長のものを委員に最初にお配りして、猪瀬委員からこれを今日直ちにマスコミの方々にお配りしろという御指示があったわけでございます。これは最終的には委員会の御判断によることになるわけでございますが、事務局の意見を申し上げて御判断いただきたい。
 経過は先ほど申し上げましたように日本道路公団から黒塗りにした部分は委員限りの扱いをお願いしたいということで事務局がとりあえず入手し、各委員にお配りしていたものでございます。現在、数日前から猪瀬委員の御指摘も受けて道路公団に対して公開するということで各会社から了解をもらってくださいということで、その作業を道路公団が現在やっているわけでございますが、なお道路公団から了解が取れたという返事が来ていない状況でございます。事務局としては今後なお、道路公団に対してここに載っている企業に公開することについて了解の返事を取ってほしいという努力をしたいと考えているわけでございますが、現時点で了解を取れたという確約がございませんので、できれば数日の余裕を私どもにいただいた上でマスコミの方にお配りさせていただくことが言わば約束を守るという観点からはよろしいのではないかと考えております。
 もう一つ、このカラー版についてもマスコミの方々にお配りすべきではないかという御指摘を受けているわけでございます。これも先ほど申し上げましたように、この中に公表してもらっては困るという回答があった29社のうち28社分が入っております。ただし、ここに載っているデータすべてが非公表扱いというものではない。例えば株主構成などについては大半は既に公団等の資料、あるいは会社自身が明らかにしているものもあると思いますが、その中でごく一部、例えば四公団関連企業からの受注額などについて会社によっては非公表を希望しているという状況があり得ると思っております。これについても各会社に対して、この部分をこういうスタイルで出すけれども、この部分はなお非公表にしなければなりませんかというお問い合わせをして、できれば了解を取る努力したいと考えているわけでございますが、これについても数日の余裕をいただけないかと思っております。
 以上が事務局の意見でございますが、委員会として御判断いただくべきものと私は考えるわけでございます。
 なお補足的に申し上げれば、前回申し上げたように約束して約束を守らなかった場合には、まさかとは思いますが、若干の訴訟リスクあるいは法的リスクを負う可能性がある。
 以上でございます。

○今井委員長 数日というのはいつまでですか。

○坂野事務局長 答申が6日に出る予定を前提にすれば、少なくとも答申が出るまでには了解を取る必要があると私は考えております。

○今井委員長 どうですか。それでいいですか。

○猪瀬委員 では答申より前にということで、その前に僕がうっかり忘れて言ってしまったりすることもあるから、偶然それを拾ったりする人がいるかもしれないということです。

○今井委員長 委員会としては答申前に返答をもらうということにしましょう。
 それでは議事を進めたいと思いますけれども、事務局におきまして昨日言いました意見の対比表をつくらせました。まず、それを説明させました上で本日の議事を進めたいと思います。

○広畑企画官 それでは、資料3−1と3−2、なお参考までに資料4で松田委員の案と事務局の案を再度提出させていただいております。資料3−1と3−2に基づいて説明させていただきます。
 資料3−1から説明いたしますが、2つの案と主要な論点がどういう形になっているかというのを要約して整理したものです。後ほど資料3−2でその箇所をごらんいただきたいと思います。
 1.は道路資産の保有について、新会社は発足後10年を目途に道路資産を買い取ることとするかどうかということで、資料4ではなく、資料3−2の対比表の該当するページで申し上げておりますが、6ページ、8ページといった形で表記してございます。もう一つの論点は、新会社は新規建設に係る道路資産を保有することとするかどうか。もう一つが、新会社の行う維持更新工事等に係る資産は新会社に帰属させることとするかどうか。3つの論点です。
 2.といたしまして新会社の株式上場の取り扱いですが、道路資産買取後の早期上場とするかどうかということです。
 3.といたしまして新規建設の資金支出スキームについてですが、新規建設の具体的な資金支出スキームをどうするかということで、それぞれのページ、それから29ページにありますように資料2に具体的に出ているということです。
 4.といたしまして貸付料の設定方法、元利均等・定額方式と決め切るかどうかということです。
 5.といたしまして通行料金の値下げについて、民営化と同時にその総額1割引き下げを義務付けるかどうかということです。
 6.といたしまして区分経理の取り扱い、四公団ごとの区分経理とするのか、または四公団分を総計して新会社ごとの区分経理とするかということです。
 7.といたしまして地域分割ですが、5社分割と決め切るかどうかということで、プリントのミスでございますが、「※P5ウ」と書いてございますが、「P6ウ」の間違いです。失礼いたしました。
 8.といたしまして一般有料道路の取り扱い、「バイパス型」の一般有料道路は原則として国、地方公共団体等に譲渡することとするかどうかということです。
 備考に書きましたが、それ以外にも一定期間経過後の契約内容の見直し、新会社の経営体制、会計、国との関係等、多くの相違点があります。
 それでは、資料3−2をお開きいただきまして、かいつまんで簡単に説明いたします。対比表の構成ですが、左側の松田委員案の構成のままに掲載してありますので、右側の事務局案がいったり来たりということになっています。事務局案は非常に見にくくなっているということですが、松田委員案の構成をベースに書いているということですので、御了承いただければと思います。
 1枚目は前文、2枚目は事務局案の前文です。この辺についてはそう大きな差はないかと思いますが、変わっているところはアンダーラインで注記しておきました。
 6ページですが、4(1)のイで機構の業務といたしまして「道路資産の所有及び長期債務の返済のみをその業務とする。」というところが違っております。
 ウですが、これは地域分割の関係で違っているということです。
 エは資産の買い取りの問題で違っているということです。
 オは株式の上場の問題ということで違っております。
 7ページですが、(2)の(1)は貸付料の考え方ということで違っております。
 (2)のアの「・」の3つ目は「『バイパス型』の一般有料道路のうち」ということで、先ほど申し上げました一般有料道路の処理について若干異なっております。
 8ページの一番下の税制措置、「当初機構が、買取り後は新会社が所有することとなる道路資産」という表現でございまして、道路資産の買い取り問題が出てまいります。
 10ページの(4)(2)のアは機構の業務ですが、「借換えのみをその業務とする。」ということと「『機構から新会社、国等への新規投資資金の一部の支出』は機構の業務とはしない。」というところが異なっております。
 イについては真ん中のあたりにアンダーラインがありますが、「その場合、維持更新工事等により形成された資産は、新会社に帰属する。」ということで道路資産の買い取りの問題が出てまいります。
 ウは同じように「機構はこれを他目的に流用できないものとする。長期定額の貸付料は、全額債務の元利返済のみに充当する。」ということで、新規建設のスキームと関わってまいります。
 11ページの(3)のイの一般有料道路につきまして右と対比していただきますと、異なってまいります。
 オ「新会社発足後に新規に建設が開始された路線又は区間に係る道路施設については、機構は所有しない。」、道路資産の買い取りの問題とも関わってまいります。
 13ページの(5)貸付料、アとイは表現が違ってまいります。
 ウは本体パラグラフの一番後ろの「買取り時の価額に反映させるものとする。」ということで資産の買い取りの問題が出てまいります。
 ウの下の「*」ですが、「機構は、」ということで区分経理の問題が出てまいります。
 14ページですが、機構の解散のところでア、イ、ウそれぞれ資産の買い取りの問題と上場の問題が出てまいります。
 15ページの(5)(1)、エの国との関係の3つ目の「・」ですが、「新会社は、・・国・地方に対して道路の新規建設・改良を目的とした支出を義務化されない。」ということで建設のスキームと関係してまいります。
 オは機構との関係で貸付料の問題が出てまいります。
 16ページ、(2)のア、会計の中の上から4つ目の「・」で貸付料の問題が出てまいります。
 ウの機構の経営体制ということで2つ目の「・」ですが、「長期定額の貸付料は債務の元利返済のみに充当する。」、エの国との関係で「国・地方にいかなる支出も求められない。」ということで新規建設と関係してまいります。
 17ページは事務局案で御説明しますと、国・地方・機構・会社の関係をまとめて記載しているということでございます。
 18ページですが、5の(1)、(2)は地域分割の数を5と決め切るかどうかということで違ってまいります。
 19ページですが、通行料金について6(1)の3つ目のパラグラフの一番最後の「総額で1割の通行料金引き下げを実現する。」ということで1割を明示するかどうか。
 その下のただし書きですが、「コストカットや関連事業による収益など会社の経営努力で得られた利益は通行料金引き下げ原資には充てない。」、右側の事務局案では「料金引下げに活用する。」ということで違ってまいります。
 21ページの7、今後の道路建設についてということで、ここは大きく異なってまいります。(1)基本認識、(2)今後の道路建設について、23ページまで続きます。これについては右側とお比べいただいて、大分違ってまいります。
 25ページのファミリー企業は先ほど猪瀬委員が御指摘されたところなので、まだ書き切れておりません。
 28ページは改革の推進の手順及び移行時期ということで、(1)(1)の最後の結論の「重点的な予算配分を行う。」というところが違ってまいります。
 29ページにまいりまして(2)(1)、移行までの間に取り組むべき措置の中で通行料金の総額の1割引き下げを明示しているところが違ってまいります。
 一番下の資料2ということです。これは資料を添付してありませんが、昨日御説明いただきました建設の支出スキームが大きく違ってまいります。
 説明は以上です。

○今井委員長 今のようなことでかなりの部分は一致していると思いますが、非常に大きな部分の資料3−1にありますような問題、哲学的な問題も含むこういう問題についての見解が分かれている。ここを整理しないと条文の整理がなかなかできないということになると思います。
 それでは、御議論をお願いしたいと思います。

○田中委員長代理 どういう進め方をされますか。1ページから順番にやっていくんですか、それとも。

○大宅委員 論点の方が。

○今井委員長 これは非常に関連する考え方がありますので、1件1件というよりも、やはり全体を議論しながら最後の結論に達したいと思いますので、どこからでも結構です。

○田中委員長代理 論点からやるとして、道路資産の保有、道路資産を買い取ることとするかどうかということですけれども、私は買い取るべき、しかも発足後10年をメドにと思います。
 議事録をずっと読んでおりますと、8月に委員長御自身もそういう御発言、10年とはおっしゃっていませんけれども、「30年や50年は困る。10年か15年というのは先ほど言っていたけれども」という発言をしておられて、猪瀬委員はそのときに「15年ぐらいで買い取ると思いますけれども」という発言、これは8月の第10回だったと思います。意見がいろいろ変わっていくのはいいと思いますけれども、明確にそういう御発言もあるし、実際に道路資産を買い取ることとするかどうかというのは、そのとき誰も文句を言っていないし、いいのではないかと思うんですけれども、私の意見です。

○今井委員長 私が買い取るという発言をしたかどうか覚えていないんですけれども、これは田中委員も御記憶のように公物か私物かという議論をしまして、一貫して道路からは利益を上げないという議論をしております。私はコンセッション方式の方がいいのではないかという考え方をずっと申し上げてきたつもりでいるんですが、私の考え方はそういうことです。

○大宅委員 前にそう発言をしたかしないかではなくて、いろいろ動いてきたわけですから、今どうするか。委員長は、10年と書いたら小泉総理が立ち行かないとおっしゃるんですよね。

○今井委員長 私は10年と書いたらということよりも、むしろ全体のことを言っているわけでございまして、10年だけにこだわっているわけではないんです。だけれども、10年ということになりますと、つまり保有・返済機構をつくりまして、そこで公租公課の流出をできるだけ避ける工夫をしたわけですけれども、10年たった段階ではまだ50分の10ですから、それがほとんど進んでいないということで、その段階で民間に移してしまうことになりますと全体の中で非常に問題が出るということを言っているわけでございます。
 もう一つは、私は前から申し上げているように、今の高速道路のいきさつができるだけ早くつくるために借金でやったけれども、これは料金で返す。それが終わったら無料にするということで、国全体の道路網の中で7,000キロ、あるいは今後それが少し拡大しますが、そういったものだけを民営化することはなかなか難しいのではないか。フランスもイタリアもコンセッションということでやっている中で、民営化は民間の知恵、ノウハウをいろいろ入れてやらなければいけないけれども、道路を民間のものにすることは鉄道と道路との差があるのではないかという気がするわけです。

○田中委員長代理 私どもは道路一般を公物かどうかという議論をしているのではなくて、四公団が持っている高速道路等を議論にしているんですから、それは分けて考える必要があると思います。同じ議論は繰り返さないようにしますので、結論だけ言っておきます。

○中村委員 私はそのときも言っただろうと思うんですが、私自身は将来において道路の買い取りというのはあってしかるべきだし、あり得ると思っているわけです。ただ、道路は公物であるという考えも大変根強いですし、今ここでどちらだということを必ずしも決めなくても、もう少し先になってそれを検討して決めていけばよろしいでしょうということをそのときは言いました。

○松田委員 ここに書いてあるのが私の考え方ですから、くどくど言いませんけれども、前に何回か高速道路は公物かどうかという議論をしたときに申し上げたのをもう一度思い出していただきたいと思います。
 公物であるかどうかというのは神学的に言われますけれども、皆さんは行政法上の概念を間違っているのであって、公物というのは現状がどうであるかということを言っているだけのことであります。公物だから民営化することができないとか、私有化することができないということとは全く関係ないのでありまして、そういう概念は公物からは一切出てまいりません。したがって、どの国でも資本主義経済の発展は大抵、未開のときは何がしかの形で国有とか国が入って、それから民間会社にしていくという形で発展してきているわけでありまして、その歴史の流れから言っても決して無理ではない。私どもの鉄道もこの間までは公物でした。今は民間会社になりました。委員長のところの鉄も同じであります。ビール会社も同じであります。そういう例は無数にあるわけでありまして、決して異例なことではない。むしろ常識の経済発展の流れであるということをまず第一に認識すべきだと私は思います。
 その上で、高速道路というのは一般国道あるいは県道、一般道路と違って極めて特殊なサービスを提供するわけであります。それはハイスピード、ほかのところとは違って極めて高スピードに対応する安全性が守られている。そういう特殊なものでありますから、その特殊なものに対して特殊なサービスをするものとして民営化することは決しておかしなことではないと前にも主張したし、今もそう思っています。
 もう一つは、代替設備があるわけであります。それを通らなければどうしても行けないというのではなくて、主要国道もあるし、県道もあるし、いろいろな形があって、それが嫌だという人はほかの選択をすればいい。今も例えばトラックは高速道路が高いから一般国道を走るという形になっていますし、これは大宅委員が一時言われましたけれども、学校だって公立学校と私立学校がある。私立学校は値段が高いけれども、特殊なサービスというより、教育を提供する。

○田中委員長代理 教育サービスですね。

○松田委員 教育サービスを提供する。そういうふうになっているわけでありますから、そういう前提でいれば、やはり新会社は道路資産を自分で保有して、それを全体的に活用して効率的で、かつサービスを上げていくことが当然のことであり、むしろやらせるべきことであると思います。
 10年かどうかということはメドというか、目途と書いてありますが、これから収支や何をしてやっていかなければいけないんですけれども、どこかに何年くらいというメドを立てないと、計画というものはずるずると、そのときの情勢でできたりできなかったりするわけでありますから、一番大事なことは道路資産を買い取ることができるという前提をお認めいただきたい。そうすれば、この問題はすべて片づいてしまうと思います。

○中村委員 私は先ほど言うようなことで、新会社はそのときの債務の返済状況や経営状況その他を見た上で買い取るかどうかを決めるという形がいいだろうと思うんです。何も今どちらかと決めなくても、そちらの方向は大いにあり得るということさえ残しておけば十分ではないかと思います。

○田中委員長代理 ただ、それは民営化の基本的な事項なんですね。だから、はっきりさせておいた方がいいという判断です。皆さんそれぞれの御判断があるので申し上げているんですけれども、今日は余り時間がないから、くどくど理由は言いません。結論だけ申し上げます。

○猪瀬委員 保有機構という発想は新幹線保有機構がヒントになったんですけれども、新幹線保有機構は最終的に買い取ったという事実がある。ただ、何年後に買い取るかどうかは決めていなかったかもしれない。そういう歴史的事実があるということです。

○川本委員 私も繰り返しになるので、債務返済機構は債務を返済するための手段ですから極めて異例な状態であるということで、10年を目途に買い取りというのを目標として明記すべきだという意見は変わっていません。

○今井委員長 やはり一番大きな問題は、債務返済・保有機構というものを考えたときに税の問題、外部流出の問題から入ったんです。その問題は返済期間中ずっと続くわけです。それが早く手前に来ますと結局は公租公課がかかることになりますから、返済と、その後に来る新規建設あるいは料金値下げといったものに非常に大きな影響が出てくるというところが最大の問題だと思うんです。

○松田委員 基本の議論は道路資産を買い取らせるかどうかというところにあります。私はあくまでも、これは買い取らせるべきだという立場を堅持したいと思います。

○中村委員 ただ、その決定は10年先というのではまずいんですか。今このところに書かずに。ここで分かれてしまったのでは訳がわからなくなってしまうから。

○松田委員 いずれにしても、一方で新会社をつくった経営者が買いたいと言わないと決まってこないことは事実です。だから、買い取らせるということと、その発動はもちろん相手方にもありますけれども、経営者が買い取れる状況になった、買い取りたいということがもう一つの原因です。3つ目が、10年くらいをメドにしたらどうかという問題になるわけです。だから、数字の問題をどういう形で入れるかということについてはある程度の余裕があると思います。あるいは入れないと、これははっきりメドが立たないというか、広げるということはあるかと思います。

○川本委員 私は問題を先送りすべきでないと思いますし、今井委員長が今おっしゃったのは固定資産税のことですか。

○今井委員長 土地の償却の問題から来る法人税と固定資産税の両方です。

○松田委員 どういう速度で返していくかということについては、もちろん債務だけの返還を考えれば最後までずっと維持するというのが一番簡単な話です。ただし、もう一方で我々が考えるのは、きちんとした新会社ができるかどうかのバランスですから、当然ある程度まで下がったところで、あとの債務は新会社が責任を持って処理できるだろうということになるわけです。そこでは固定資産税の減免措置をお願いすることになるでしょうけれども、原則は法人税も払うという建前になります。ですから当然、保有機構でいった場合よりは返すスピードが遅くなることは当然であります。それでも会社としてはそのことを前提にして十分経営していける。しかも借金を返していけるという前提に立って、およそ10年くらいのメドでやったらどうですかと申し上げているわけです。

○中村委員 松田委員の言われるようなこともあって、6ページの事務局の案で「最終的には上場を目指す。」、その後「新会社の経営判断を尊重しつつ、将来の検討課題とする。」というのでそれなりの方向は出していると思うんですが。

○松田委員 上場がいつになるかということは今から言えないと思います。これは早期でもいいんですけれども、上場を目指すということだけはきちんとしておけばいいと思います。

○大宅委員 この「将来の検討課題」は絶対ダメだと思いますよ。これはやらないに等しいです。

○中村委員 そうですか。

○大宅委員 役所言葉だと「検討課題」は絶対やりませんよ。

○田中委員長代理 大体の例がそうです。


○松田委員 もう一つは、こう言うと少し際立って苦い経験になりますけれども、JRの場合と今非常に苦しんでいるNTTの場合を拝見すると、最初におよそのことを決めておかないで後でずるずるっといって見直すとか、また新たに組織をどうするというふうにやったから大変苦労しているわけです。JRの場合は苦労するものを最初に決めて、そしておよそのメドを立ててやっていったから曲がりなりにもうまくいきつつあるわけです。曲がりなりにも、と言うと怒られるかもしれないけれども、意図したよりもうまくいっている。そういう基本的な混乱がなくて社員も迷うことなくやれるということを考えると、やはりある程度のものをきちんとしておかないと。政府を信用されることはいいんですけれども、やはり一つのメドを持っていかなければ我々の提案したものが崩れる可能性があるということは言えるのではないかと思います。

○中村委員 私はこうして方向が書いてあって、逆に新会社が、経営判断して保有したくないと言ったらどうするんですかということです。

○松田委員 そんなことはありません。新会社が保有したくないなんていうことはありません。

○中村委員 そうですか。その辺になるとわからないでしょう。だけれども、状況がどう変わってくるかわからないでしょう。すべてが新幹線のときのような話ばかりとは限らない。

○大宅委員 なるべく早く市場というか国民のニーズに合った、国民の方を向いているものをつくるという形の自立した会社のメドができるのを私は望むんです。それがいつになるか、50年というと多分生きていないので、できることなら責任を持ちたいという気がするわけです。

○田中委員長代理 通常こういう閣議決定では、こういう審議会の意見とか答申とか、いろいろ関係したことがたくさんあるんですけれども、将来の検討課題と言ったら大宅委員がおっしゃったとおり99%やらない。そうなっているはずです。今のJTの塩の問題あるいは営団地下鉄の民営化でもそうですが、年限を切って閣議決定していてもやらなかった。こういうのが通常の対応であります。

○中村委員 営団はあと1年ちょっとで。

○田中委員長代理 あれは言い出してから何十年目かになると思います。そのような例は枚挙にいとまがございません。年限をある程度メドにと書いても、まして言わんや将来の検討ではどうしようもないというのが私の体験から基づいた意見です。これは違うんだということなら、それはそれで一つの考え方ですけれども、私は松田案に賛成です。

○中村委員 私は何とか少しでも妥協の道を探ろうとしているつもりです。まだ不確定要素が多いところで決められないと言って2つに分けてしまうよりも。

○田中委員長代理 先生の御主張の御趣旨はわかります。

○猪瀬委員 ちょっと質問したいんだけれども、長期定額・元利均等とした場合に借金が減る。中村委員の前階段はともかく、我々が言っていた元利均等で長期固定、そして10年後とか15年後にどのぐらい借金を返しているんでしょうか。その辺はどうですか。

○片桐次長 金利によります。金利設定によって大きく変わってきます。

○今井委員長 これは後の建設資金支出スキームと関連してくるんですけれども、建設資金を機構から出さないというのは、それに代わるいい仕組みを考えましょうということでやっているわけです。したがいまして、新規建設のところは猪瀬委員がこの前ずっと順番を決めて書いたわけです。だから、あれに書いてあるように道路料金を使って建設するということが入っているわけです。だから、そういうことを全部一緒にして考えた場合に10年というところではほとんど、つまり借入金の大きな減少はない。そういう段階でこれを民間というか、新会社が買い取るということは非常に非現実的だと思うんです。ですから、新会社に経営判断を委ねるとして将来のある時期に決めるというふうにしておかないと、公租公課の問題とか、そういうことがうまく展開できないと私は思って申し上げているわけです。

○猪瀬委員 借入金の返済カーブが少ないとは思っていないけれども、それはともかく趣旨が持っていかれたので、違う意味で言ったんだけれども。

○石原行政改革担当大臣 昨日、私が買い取りに関わる財政上の問題について御質問いたしました。それに対しまして皆さんは、国有財産の所得移転であるから財政上の問題はないという話をされました。
 私はそこで今日その先を詰めたいと思うんですけれども、松田案を読ませていただきますと、買い取り価格は14ページですか、新会社ごとの債務残高を基準にするということです。しかし、国有財産でありますから、管理しているのは理財局です。私が何でこんなことを言っているかというと、買い取り価格は残債務ではないんです。再評価されるわけです。これは猪瀬委員がよく言われていますように東名が7,000億円とか8,000億円の簿価というか、それで収入が2,000〜3,000億円ありますから、3年間で買い取ることができるということですが、その金額での譲渡というのはあり得ないですね。
 あるいは、地方の不採算路線の評価は単純に言ったら再調達価格になる。そうしますと、差額というものが必ず出てきます。簿価と時価の差額と言ったらいいんですか、残債と資産の差額。これを計算しろと言えばやれるのかやれないのか、事務局には指示していませんけれども、単純に考えてかなりの金額になる。そうしますと、スキームからいけば、その分を新会社が借り入れをするということですね。その一方で新会社は政府保証も付けてはいけないし、財投からも借りてはいけない。法人税の負担を負って自分の余力でやると言っているわけです。そもそもそれが本当に現実的なのかといったら、債務残高を増やしていいなら、仮に借りられれば現実なのかもしれませんけれども、それだったら上場を目指すことに非常に時間がかかってしまう。川本委員に試算していただいた10年後の姿としてもキャッシュフローの20倍ですね。仮にそれが15倍だとしても、更に1割の料金を下げると言っておきながら、そんなことをやったら会社は破産ですね。だから、その話は論理的に成り立たないんだと思います。

○猪瀬委員 僕は理解が違うところが一部あるんですけれども、残りの債務を払う。住宅ローンの残債処理みたいな感じになる。その金額がかなり大きいのではないかという心配はあるんですが、再調達価格の場合は中古車を新車で買えみたいな感じになってしまうから、それは意味が違うかもしれないと思うんだけれども、要するに住宅ローンでの残債の処理ですよね。

○石原行政改革担当大臣 ですから、それは理財局に聞いてください。土地は国有財産なんだから、理財局がどう判断するかです。

○猪瀬委員 僕は残債がどのくらいあるかという判断ですけれども、かなりあるかもしれないと思っています。

○松田委員 御理解がちょっと違うのではないかと思います。国有財産であろうとなかろうと、例えば国鉄からJRが引き継ぐというのは債務を移行する。つまり、承継法人として法律上位置付けて、そして資産をそっくり引き継ぎますよと。そのときにどの部分を再評価にするかという問題、資産をふくらませるかという問題が起こりますけれども、特別に買い取り資金をどこかから借りてきて、あるいは貯めておいて買う必要はないんです。それは私どもが国有鉄道からJRに変わったときも同じやり方であります。だから、その心配は理財局に聞かれても構いませんけれども、既に前例がありますから、御心配することはないわけであります。

○石原行政改革担当大臣 松田会長のお話ですが、私は確認してきて話していますので、事務局ちょっと調べてくれないかな。

○松田委員 どうぞ。

○今井委員長 NTTの話が先ほど出ましたけれども、NTTは今、時価で移っているんじゃないですか。

○松田委員 NTTも商売上のもの、どこまで持っているか詳しく知りませんが、例えばうちで言えば駅ビルやホテル、そういうものと業務本体のものを分けて引き継ぐわけです。私どもの方も商売をやっている鉄道業についてはそのまま簿価承継をいたします。しかしながら、事業のものはきちんと再評価して、それに合わせたもので引き継いでいるわけです。ですから、やり方は幾つかに分かれますけれども、承継法人としてつくり、そして債務をその分だけ全部引き継ぐという形でいけば特別な現金が動くことはないわけです。それはJR各社が国鉄から引き継いだやり方であります。

○森田参事官 残債務の減り方についての情報を御報告したいと思います。
 いろいろな計算の方法があるとは思いますけれども、例えば50年で元利均等払いをするという計算にしたときに、15年経過後ですから平成30年の時点で約30兆円が残っているのではないか。スタート時点の2003年の債務を37兆円だとして、それから15年経過後の平成30年時点で50年の元利均等で債務を減らしていくとして、計算では29兆円という数字が出ます。

○川本委員 その意味合いがちょっと。残債務の額だけおっしゃっても余り意味がないと思うんですけれども。

○柴田次長 御質問にお答えしているんです。

○猪瀬委員 僕がお尋ねしたのは、要するに公物であっても所有はできると思うんだけれども、そういう意味で公物であっても公共性が担保されるような形にすれば所有できると思うんです。だから、その場合に返済具合によって経営者が判断できる。今、中村委員は経営者が逆に判断したらどうするんだと言ったけれども、買い取るという判断もできるということがなければ逆に判断もできないわけです。だから、買い取るという判断ができることが担保されるべきだと思うんです。ただ、それはなるべく早期にということだけれども、基本的に経営者が判断することだろうとは思う。

○松田委員 道路資産を買い取るということと、それは経営者の買い取りたいという判断を基本にするという2つをお認めいただくなら、私はこの10年という年限について妥協する余地はあります。本当は年限を置いた方がいいと思っているんですけれども、率直に言って年限を消すことはあり得るかと思います。

○中村委員 同じことを言いますが、こういう排除可能な施設ですから、これは民間になるということがあっても当然おかしくないわけです。ただ、それを今の時点で、その先の条件がわからないのに決めるよりも、もっと先でそちらの方向で検討することにしておいた方がはるかに賢明な、ここでの選択ではないかと思います。

○猪瀬委員 ちょっとニュアンスが違うので。将来その権利が発生するというおっしゃり方だけれども、今、権利があるけれど、その権利を行使するのはまだ将来ですよ。ちょっと意味が違いますよね。何年と言っているわけではないけれども、将来発動できますという、買い取りたくなければ買い取らなくてもいいけれども、買い取りたかったら買い取れる。中村委員の論理と僕の論理は逆なんですけれどね。

○中村委員 だから、この「将来の検討課題とする。」というので十分かと思っているんです。

○松田委員 検討課題ではまずいと思います。

○猪瀬委員 いつ買うかが検討だということです。

○中村委員 それでは、「将来検討する」だ。

○川本委員 思想が全然違うと思っております。10年という数字がポイントではなくて、それが15年ならいいのかという話がありまして、買い取りを前提として答申案を組み立てるのと、そうでないということは全然違います。やはり買い取りを前提とするなら目標の年限もきちんと定めるべきだと思います。キャッシュフローの動きを見ても10年を目途にということで決して不可能ではないので、やはり私はきちんと目標も書くことが必要だと思います。

○今井委員長 だから、それは川本委員の立場で御判断になるとそういうふうに思うんですけれども、立脚点が少し違うものですからね。だから、先ほど言ったように10年では返済が余りまだ進展していないと思うんです。その段階で買い取るということを今言って、そして税金がどんどん増えていくというリスクを避けるためには、どうせ先のことだから、経営者の判断を尊重しつつと書いてあるんですから、それは買い取りの場合も当然入るわけですけれども、「将来の検討課題にする。」と言っておいた方がいろいろな行政上の措置はずっとしやすいのではないかということを言っているわけです。

○田中委員長代理 それは基本的に反対です。先ほど猪瀬委員が物の考え方、川本委員も基本的な物の考え方を言いましたけれども、将来の検討課題にすることで今は判断停止して、買い取るか買い取らないかを将来決めるという話になりますから、買い取るということを前提で考えていただかないと。私は上下一体であっても8年ぐらいの違いであるということからスタートしているわけであります。だから、それは10年と言っていたので10年をメドにしたんですけれども、10年にはこだわらないと言っても、それは実際に10年が15年になるか、20年になるかわかりませんが、発想の原点が買い取るというところにあることにしておかないと、そのこと自体を将来の検討の課題にするということであれば私は反対であります。

○松田委員 それは私も同じです。

○今井委員長 買い取るということをはっきり明示したときの公租公課とか、そういうところはどうなるんですか。

○川本委員 公租公課は固定資産税についてはケリがついていると話だと思います。それはみんな共有された考え方だと思うんですけれど。

○藤田参事官 正確にしないといけないので、説明いたします。

○川本委員 わかりにくいから、紙を配っていただけますか。

○田中委員長代理 固定資産税も違うかどうか。保有機構であるから固定資産税という話ではなかったと思うので、しゃべられるときは事務局は何でもペーパーを用意してください。

○松田委員 川本委員が10年と言うのは、メドを持ちたいというのは私もそう書いたんですから正しいと思いますけれども、はっきり言って妥協するとすれば、買い取りということを前提にするとすれば、例えば新会社の申請があったとき買い取ることができるという表現に直してはいけませんか。

○川本委員 それはこちらの妥協案で、譲っておられないわけだから、なぜこちらが妥協案を出すのか、私はよくわからないんですけれども。

○松田委員 それはそうなんだけれど。

○川本委員 すべての論点についてそうで、ここから入っているので、私が何か。

○田中委員長代理 委員長お一人が変わっておられない。

○猪瀬委員 そうしたら、今井委員長に譲ってもらいましょうよ。

○田中委員長代理 今井委員長は原点が全然変わっていないんですよ。ただ、昔のことを言ったら悪いけれども、8月には違う発言していらっしゃると私が言ったことは一つの事実です。

○松田委員 では、引っ込めますか。

○田中委員長代理 仮に委員長が変えられたらということですけれども。

○猪瀬委員 委員長はまずどうですか。松田委員は一つの提案ですよね。

○松田委員 そういう提案をしてはダメなんですか。何とか今日のうちにまとめなければいけないでしょう。そういう思いで。

○猪瀬委員 松田委員は優しいから、委員長がお困りだと思っていろいろ言ってあげているんですよ。つまり、どこかでまとめなければいけないでしょう。

○中村委員 だって、不可能な案を書いてもしようがないじゃないですか。

○松田委員 不可能ではないですよ。

○中村委員 川本委員が言われるようなもの、先ほどの大臣の話もありましたように。

○川本委員 不可能ではないと思っているから申し上げているので、それは見解の相違というものだと思います。

○広畑企画官 先ほどの石原大臣から御指摘があった件ですが、再評価かどうかということについては国有財産を取り扱うについて新幹線保有機構のときに再評価を行っているというのは松田委員が先ほどおっしゃったとおりだと思います。ですから、JR3社で時価評価や収益調整をしたと思います。
 鉄道本体の方について資産・債務をそのまま引き継いだということは聞いておりますけれども、それについては大変口幅ったい言い方ですが、正直言って金利まで払えない状況の国鉄の債務処理ということもあったと思いますので、当時ではいろいろな特例措置的な取り扱いをしていたと思います。国有財産法上の規定では先ほど大臣がおっしゃいましたように基本的に行政財産ですので、そもそも処分できないんですけれども、どうしても処分する場合には供用廃止をして時価で評価するというのが当然です。先ほど申し上げました東名であれば収益還元をするとか、地方等不採算路線であれば再調達価格でやるといったことになりますので、当然、残債務との差額は出てくるだろうということは容易に想像がつきますが、残念ながら私どもは確定した試算をまだ持っておりません。

○田中委員長代理 広畑さんが今おっしゃったことは物すごく重要なことなので、紙に書いてください。それから、資産を評価するときに国鉄は赤字だからどうだということは関係ないです。それは清算事業団というのを別につくって、払えないものはそこで処理することになっているんです。でありますから、それを資産の評価のときに云々というのは私の記憶ではありません。念のためにNTTやJTの場合もどういうことだったか教えてください。

○石原行政改革担当大臣 そこのところ、私が理財局に問い合わせたんです。ですから、当委員会としても今回のこういう道路公団のケースとして旧国鉄のようなことが可能なのか可能でないのか、それとも一般の国有財産の資産移転・譲渡と同じようなことなのか。そこがポイントだと思います。

○田中委員長代理 私どもは大臣のおっしゃること、せっかく大臣が私どもの成果あるいは事務局のたゆまぬ努力の成果を御自身でお聞きになったにもかかわらず、非常に申し訳ないと思うんだけれども、また、大臣のおっしゃることを信用しないわけではないんですが、せっかくでありますから、そういうものを本当に理財局の見解としてきっちり出してもらわないとどうしようもないですね。

○猪瀬委員 広畑さんもあれだよね。そういう言い方をしても、それは違うものもあるというふうにまず考えるべきであって、つまり関空だったら、それは公物であっても所有しているという形をとるわけです。成田公団でも結局はこれで民営化して、それで所有ということになるわけですから、それは余り争点ではない。だから、借金を返すのが目的で保有機構にしたわけですから、できるだけ借金を返すインセンティブを持たせる。そういう意味で借金を早く返したら自分のものになるのかなという期待感を持って働いてもらうということですね。
 ただ、あれは先ほど松田委員が言ったように経営者が判断する。その判断する根拠を今与えておくということだと思います。つまり、買えるから頑張るんだよというインセンティブが働く根拠を与えておく。そして、その経営者は借金がここまで来たから、そろそろ買いたいという時期があるはずだということです。

○松田委員 事務局案の一番の根本に流れる欠点は、いわゆる公物論がどうしても神学論争的に頭にこびり付いているんだと思います。だから、書いていることは何となく歯切れが悪くなって、衣の下から鎧が見えるような形になるのであって、道路資産をきちんと買い取らせますよということを前提にしなければ、この議論は詰まらないと思います。それをお認めにならないと言うなら、私は一歩も引くつもりがありません。

○田中委員長代理 事務局のペーパーはそれなりに苦労されたんだろうけれども、とにかくわかりにくい。それから、すべての文言が曖昧で抽象的。3番目に、国の介入につながる文章が非常に多い。それだけは指摘しておきます。

○川本委員 議長、お願いがございます。論点1を今しているわけですけれども、3番からやっていただければと思います。

○今井委員長 私もそう思っていました。ですから、全体をひっくるめて結論を出したい。一つ一つというのは難しいと申し上げているわけです。

○猪瀬委員 今、例えば松田委員がいろいろ提案したりするし、そうしたら川本委員がそんなことは言わなくてもいいよとか言ったけれども、委員長は決める気があるんですか。決めないとしようがないでしょう。

○大宅委員 6人はほぼまとまって、先ほどの時点で書けましたよね。

○田中委員長代理 だから、ないとしか思えないんだけれどな。

○猪瀬委員 今、3番にいかなくても、この1番は決める気があれば決まるんじゃないですか。委員長の御意見というか、皆さんがしている提案を委員長なりに咀嚼して、逆に「これはどうですか」と切り返してきたらどうですか。

○今井委員長 だから、これは全部関係があるから。

○猪瀬委員 中村委員もおっしゃって、みんなおっしゃっていて、委員長が何だかはっきりしないんですよ。

○今井委員長 全然はっきりしないことはありませんよ。私は行政が対応できるような案を考えているつもりです。せっかくここまで詰めてきて成果がこれだけ上がっているのに、行政が対応できないような案を出したら、せっかくの成果が水の泡になってしまう可能性がありますから、私はできるだけそういう観点から詰めているつもりです。ですから、私が考え方を全然変えていないとか、そういうことはありません。今までこれだけの成果が上がってきているわけですから。

○田中委員長代理 その場合に問題は行政が対応できるかどうかという表現をされましたが、行政ではなくて企業として、あるいは一般的な知識に基づく結果として可能かどうかというならわかりますけれども、昨日も大臣が総理におっしゃった3点というのは私もそれなりに理解できますが、大臣が後からおっしゃった行政が対応できないという今の御発言と同じような表現だったんですけれども、行政が対応できないということで言えば、政府が嫌だということは言えない。そういう審議会を称して御用審議会あるいは隠れ蓑と称するんです。あらゆる改革の場合、規制改革を初め3公社の改革でも、国鉄を分割したら東京から福岡まで行けなくなるとか、与野党を問わずみんな反対されました。もちろん所管の省も反対されましたけれども、端的に言えば役所は、できません、そして赤字の会社を分割してなぜ黒字になるのかという話からスタートして「できない」の大合唱でした。だけれども、何とかしなければいけないということからいろいろな知恵が出てくるわけでありまして、行政ができないということでなくて、そういう論理の展開をしていただかないと、行政ができるできないを判断されて、それで答えを出すような話なら私たちの審議会の意味はどこにあるのか、心配であります。

○今井委員長 これも余り言いたくないんだけれども、国鉄をやったときの内閣の状態と今の内閣の状態はまるっきり違うんですよ。国鉄のときには全官庁、全国民が支援しているわけです。

○田中委員長代理 違いますよ。

○今井委員長 今度の場合は小泉内閣の改革の目玉として出していて、そして片やそれをつぶそうという勢力がたくさんある。ですから、行政が対応できなければ実現できないんですよ。だから、そこを僕は言っているんです。

○田中委員長代理 その認識は違いますね。

○松田委員 私もその認識は違うと思うんです。なぜかといいますと、それだったら小泉総理は政策としてこれだけの構造改革ということを打ち出して、第一番にみんなが嫌がる道路四公団改革なんていうのを打ち出さないと思うんです。やはり現状を変えることが将来の国家のためであり、国民のためであるという大きな視点からこの問題を総理は提起されていると思うんです。ですから、今、目の前にある状態だけで法案をつくるのに支障があるかないか、あるいはトラブルがあるかないかという観点から物を考えるのは小さ過ぎる判断ではないかと思います。

○大宅委員 全く逆で、私は行政が勝手なことができないようにするのが私たちの委員会だと思います。分配決定権を持っている行政の力がずっと来たおかげで本当に国民のために生きたお金が使われなかったという認識で、小泉総理の基盤が弱いのはわかっていますけれども、逆に国民の支持があるわけです。ここで国土交通省や道路族におもねったようなものを私たちが出したら、小泉総理は根こそぎアウトになる、国民の支持がなくなると私は思います。

○今井委員長 私は何回も言っていますように、ここまで随分大きな成果が上がってきた。この大きな成果が達成されるためには、我々の提案が閣議決定になって法律になって実行されなければいけないわけです。だから、その段階で実行が担保されるようなことを常に頭に入れてやらないと、道路は今後全くつくらないという案を出して、今の政治情勢の中でそれが通るとお思いになりますか。僕はそういう案は絶対通らないと思うから。

○大宅委員 私たち、全くつくらないと言っています?全然言っていない。

○今井委員長 書いてありますよ、ずっと。

○松田委員 どこにそんなことを書いてあるんですか。

○今井委員長 ですから、私はずっと今までの成果を現実のものとするためには、そこをしっかり考えてやらなければいけないということだけを申し上げているのであって、私は道路族の代表でも何でもないのであって小泉応援団ですから、そこのところは間違えないでください。

○中村委員 6ページはその方向性を出しながら、これで書けませんか。今の6ページの資産の保有のところ。

○松田委員 だんだん疲れて嫌になってきたんですけれども、委員長は一体どう考えているんですか。

○猪瀬委員 委員長の意見は委員長の意見ですが、中村委員の意見もちょっと違うところがあるんだけれども、中村委員の意見があって、またほかの人たちの意見があって、何となく今、買い取りはあった方がいいのではないかという意見が出てきていて、それはそうだけれども、期間についてはまだ多少の余地があるのではないかという話になっただけです。それはそういう意見が出てきている。でも、委員長だけがずっと同じ感じになっている。つまり多数の意見が出てきていて、それを委員長はどこかで勘案して、まあこんなところではないかと僕が言うのも変だけれども、何か言わなければしようがないじゃないですか。

○今井委員長 ですから、道路資産の保有のところは松田委員が保有を前提にしてずっと書いてきたのをそういうふうに直すことによって変えるんですか。今、中村委員が提案されたことによって道路保有を前提にしたスキームが変わるんですか。


○松田委員 道路資産を買い取るということを前提にすれば、別に基本は何も変わらないわけでしょう。

○猪瀬委員 もう少しシンプルで、買い取りの権利があるというだけですよ。

○中村委員 私は今これを決めろなんて何も言っていないですよ。だから、将来それを検討すればよろしいと言っているだけで。

○猪瀬委員 買い取りの権利がある、いつあるかは将来の課題。それはそうでしょう。買い取りの権利があるというシンプルなところさえ確認すれば、割と通過していくんじゃないですか。

○今井委員長 その場合には、6ページ、8ページ、13ページ、14ページとか、たくさん書いてありますけれども、ここは変わるんですか、変わらないんですか。

○松田委員 そこは何も変わりませんよ。

○田中委員長代理 変えるつもりはないんでしょう?

○松田委員 はい。変える必要性がないということです。

○猪瀬委員 買い取るか買い取れるか、本当にそれは経営者の判断だし、借金の返済状況によってわからないわけじゃないですか。だけれども、権利はあるということでいいじゃないですか。そこぐらいわからなければ、皆さんもそういうふうに言っているわけで、それ以上いろいろ更にもっともっと言いたい人もいる。僕も言いたいけれども、ちょっと抑えて言ったら、そのくらいのところはそういう話で、そんな難しい話ではないでしょう。

○中村委員 僕は松田委員のエの案よりも、事務局の2の方がはるかに経営者の自主性を尊重した自由度の多い考えを書いていると思いますけれどね。買い取ると言って本当にそういう事態になるのか、そのときできるのか。

○川本委員 保有については検討課題としてしまうわけですから、これは発想が全然違うんです。

○中村委員 どうして?

○川本委員 だって、新会社が保有できるかどうかということ自体を将来の検討課題としてしまうわけだから、それ自体、買い取るという権利を担保していないわけですから、そこが大きなポイントです。

○田中委員長代理 考え方が基本的に違います。

○中村委員 だって、検討すると言うんだから、その方向で検討するんでしょう。

○川本委員 それは先送りだということです。

○猪瀬委員 中村委員は少し違う意見だけれども、中村委員は非常に柔軟性のある方で、いろいろな。

○中村委員 いやいや、そんな(笑)

○猪瀬委員 そういうことはともかく、委員長は全体の意見を集約していくのがお仕事で、そのうち自分の意見はその中に入ってくるんですけれども、全体である流れがあるときにずっと同じ定点にいて、そうでないと「じゃあ、多数決か」ということになってきてしまいますよね。だけれども、そういうことを委員長は敏感に感じながら、こういうふうにしたらいいかと決めるんじゃないですか。そうなると、だったら我々も「大勢はこうですよ」というふうに迫っていってしまいますよね。だから、委員長も委員の中の一人でありつつ、そして全体の意見を「まあ、こんな感じ」と。中村委員もいるし、川本委員もいるし、だけれども、この辺でやればこうまとまるなというふうにやらないと困ってしまいますよね。だって、それは委員長が困るでしょう。

○今井委員長 ですから、中村委員がおっしゃったことをあれすると、ほかの松田委員の書いてあるところは全部どうなりますかと聞いているわけです。

○松田委員 中村委員の案を取るつもりはありません。

○大宅委員 なぜ中村先生の意見だけを取るんですか。

○松田委員 ですから、私は昨日もその前にも申し上げましたように、小泉総理と言えども法律違反を指示しているわけではないです。総理大臣であろうとも、ここにある政令に従ってやる義務があるわけです。したがって、ここまで議論して、これから何百時間やっても、その立場はお互いにどちらかが下りなければダメという形になってしまうんですから、私はこういうふうに議論が対立したものは規定に基づいてきちんと議事をとり、過半数で決しということにして、そのことを委員会の意見にきちんと反映するという筋の通ったやり方をすることが必要だと思います。そのことを誰も非難しないと思いますよ。だって、人類が全部それをやっているでしょう。国会だってそうじゃないですか。国会だっていろいろな意見があり、多数説があり、少数説がある。しかし、法案ができるときには少数説を書いた法案はないわけです。きちんと多数決で決めるんですから、我々が主張していることは何も無理のないことなんですね。それが行政を支障するとかしないと言うなら、それは法治国家ではないということになるのであって、正々堂々と胸を張っていこうではないですか。だから、決をとってください。これ以上いろいろな議論をしていてもしようがない。

○今井委員長 僕は決をとるやり方はしたくないんですね。

○松田委員 したくないと言っても、まとまらないじゃないですか。

○田中委員長代理 決をとらないで、例えば私が上下一体をずっと主張していたらどうされますか。

○今井委員長 ですから、皆さんの主張はよくわかりましたから、どこをどういうふうに直すかということは後で議論します。

○川本委員 どこをどう直すかとか、まだ直す話の前だと思います。この点は別に総意になったわけでもないし、今後どういう決め方をしていくというのがまず共有化されないと、直す話に入っても私としては困ります。

○猪瀬委員 川本委員がいて、中村委員がいるんですよ。そうしたら、委員長がまとめればいいじゃないですか。

○田中委員長代理 松田委員もいるんだよ。

○猪瀬委員 松田委員はいいところをまとめているんだから。

○田中委員長代理 せっかくまとめてくれたんだから。

○中村委員 やむを得ないところは両論を書くんですね。

○松田委員 それはいけませんよ。

○川本委員 本当に両論を書くんですか。

○中村委員 はい。

○川本委員 じゃあ、組織形態から全部ですか。

○中村委員 そういうふうに分かれたところは。

○松田委員 そうしたら、7人の意見が並ぶだけじゃないですか。

○中村委員 だけれども、みんなこれでいこうというところが圧倒的に多いじゃないですか。昨日もそういう話が出たじゃないですか。猪瀬委員だって、90%は全員合意だというように大きな成果がでているのです。それは委員長がいつも言われることで、それまで殺してしまうんですか。だから、そういうのは生かして、それでもここだけはどうしようもないというところは残念ながら一つの妥協にまで至らなかったということを認めざるを得ない。

○田中委員長代理 どうしようもないところというのは実は上下一体、入り口のところにどうしようもない問題があるんです。

○中村委員 だから、もし必要ならそういうふうに書いてね。

○田中委員長代理 ちなみに、私は用意しています。

○松田委員 常に先祖帰りだな。

○今井委員長 私はまとめる気がないということはありませんから。今の1の問題、それから2の問題で皆さんの御意見はよくわかりましたから、3、4の問題をやりましょうよ。

○猪瀬委員 1回1回決めていかないとダメですよ。

○今井委員長 これは関連があるんですよ。

○大宅委員 火曜日しかなくて、いつやるんですか。

○今井委員長 だから、今やりましょうよ。

○猪瀬委員 それこそ田中委員が上下一体で下りたり、いろいろなことをやってみんなが近づいてきているのに、委員長だけがいつも定点にいるんだよね。

○今井委員長 そんなことはないですよ。僕はまとめる気でやっているんですから。ただ、全体に関連があるから申し上げているわけなので。では、ここでちょっと休憩しましょう。

○猪瀬委員 ある程度の線は出るんですよ。それから細かいところを修正していけばいいので。
 あえてもう一回言いますけれども、やはり8月6日に委員長は「ある程度ずっと返済が進んで、買い取れるようになったときには、この新しい組織が買い取ればいいじゃないですか。それでこそ初めて民営化ができる。だから、それが10年か15年かというのはさっき言っていたけれども、30年や50年は困る」と。そうしたら、僕が「15年ぐらいで買い取れると思いますけど」と。それはわからないということですけれども、いずれにしろ委員長自身が「買い取れるようになったときには買い取ればいいじゃないですか」とはっきりおっしゃっているわけです。それはいつ買い取れるかわからないけれども、買い取れるとおっしゃっているんですよ。それで皆さんの御意見が少しずつ違うのは当然ですから、全体の意見をある程度最大公約数的に見極めて集約するのが議長の仕事というか、そういうこと。今までも余り偏った形ではないようにまとまっていっているじゃないですか。これで委員長自身が前にそうおっしゃっていることも皆さんが記憶しているから、そういう流れがだんだん出てきたこともまた事実なので。だから、細部にわたってはいろいろあるけれども、松田委員がいろいろ提案したり、委員長が御決断しやすいような言い方をしたと思いますけれどね。

○今井委員長 わかりましたよ。あなたの御意見はよくわかりましたけれども、残っている問題がありますから、ここで休憩をとらせてください。

(休 憩)

○今井委員長 中断いたしましたけれども、再開いたしたいと思います。
 今、道路資産の保有の問題で先ほど税のお話をしまして、税の紙を出せと言われたので紙を配ってあると思いますが、まずこれを事務局の方で言ってください。

○藤田参事官 かいつまんで簡単に御説明いたします。「機構から会社に(10年後に)資産移転する問題点(税務面)」という1枚紙でございます。
 固定資産税については御指摘のとおりでございますけれども、整理させていただきました。2つございます。非課税の可能性と、もう一つは大幅な軽減の可能性を分けて書いてございます。
 非課税につきましては、民間会社が道路を保有するのであれば永続的な収益事業としての資産となり、公共財産として無料開放されないことになりますので、非課税の可能性が消えるのではないかと思います。確かに事業の主体によって、資産の主体によって固定資産税の課税非課税が決定されるわけではないのですが、収益事業かどうかという大きな要素に関わっておりますので、こういうことになろうかと思います。
 参考でございますけれども、大幅な軽減の方はどうかということです。国鉄改革に際してとられた特例措置等を参考にした大幅な軽減ということで、松田委員の案にも書かれてございますけれども、どういう措置をとり得るかは税制改正事項でございます。ただ、いずれにせよ改革の際の特例措置はJRの前例では10年で切れることになっておりまして、その後は税負担が増えることになります。なお、三島JR、JR貨物は厳しい経営状況から10年経過後も法律改正を二度にわたり行いまして、それぞれ5年間延長されております。
 法人税につきましては既に議論されておりますけれども、要するに土地相当分の償却ということがメリットでございましたが、それが10年で途切れますので、税負担が増えるということでございます。
 注でございます。機構が存在する間は土地も含めた道路利用権を耐用年数、たまたま約50年ということですが、それに従って減価償却できますけれども、買い取り後は土地以外の償却資産のみを減価償却していくことになります。これが税負担が増えるということの意味でございます。
 なお、承継債務の返済は利子を除き損金に算入されません。ですから、返済額を増加させて返済のペースを早めても、その増加分だけ税負担が軽減されるわけではなくて、それを承知で払うということになるわけでございます。
 以上でございます。

○松田委員 私どもの考え方というのは、これを前提にしています。したがって、新会社が非課税になるとか、そんなことは考えていない。ただ、減免措置はお願いするという立場であります。
 もう一つ言わせていただきます。休憩中いろいろ考えましたけれども、先ほどこの10年という年数について別の知恵を出してもいいと言いましたが、その部分は訂正いたします。私の意見は元に戻します。

○今井委員長 私がなぜこんなことを言うかというと、もう一つ、3の建設資金スキームが解決していない。それと、貸付料の設定方法が解決していない。ですから、その考え方をここでもう一回詰めたいと思います。

○松田委員 何で道路資産の買い取り問題をそっぽにして、ほかにいくんですか。

○猪瀬委員 1個1個詰めていけばいいじゃないですか。全体を詰めるわけにはいかない。一つ一つ詰めていって、余裕を残して詰めていけばいいじゃないですか。

○今井委員長 今申し上げたように財源問題と非常に大きく関連します。ですから、財源問題の考え方を詰めたいと言っているわけです。

○松田委員 財源問題と買い取り問題は関連しません。要するに、これは思想の問題です。

○猪瀬委員 買い取りを明記するという権利の問題を言っただけで、財源の問題ではないし、何年と言っていないんだから、何でここが意見集約できないんですか。

○今井委員長 ですから、僕は道路資産を買い取ることができないということを言っているわけではないんです。ですから、道路資産を買い取るという問題は先へいって決めようと言っていたわけで、それはなぜかというと、税の問題があるからと言ったわけです。だから、税の問題というのは建設資金スキームと賃貸料に関連してくるわけですから、そこでこの問題をあわせて今議論しましょうと言っているわけです。

○猪瀬委員 これは済んでいますよ。だって、国鉄からJRにしても特例の問題も余り変わっていないわけですから、固定資産税は基本的に変わっていない。2分の1掛ける3分の1で6分の1とか、それは前からずっとそういう特例があって、その特例を前に説明されているわけです。これは自治省というか、固定資産税課の通達レベルの話ですよ。

○今井委員長 紙で出してくれと言うから出しただけですよ。

○猪瀬委員 だから、そんな大した意味はないし、国鉄がJRになっても特例は基本的に変わっていないので、なぜ法律によってつくられたこの委員会が自治省の通達レベルの話に拘束されなければいけないんですか。そんな話ではないでしょう。
 決められるものを決めていかなければ何も決まりませんよ。そして、委員長は責任があるんです。国民がこの結論を待っているんですよ。そして、我々は総理から委託されたわけですけれども、我々7人は国民に責任があるんですよ。一つ一つ決めていくのが委員長の仕事で、委員長の意見ばかり言っていたら決まらないということはみんなわかっていて、少しずつ皆さんが歩み寄ろうとしてやってきたわけで、委員長だけが歩み寄らなければ話は決まりませんよ。1個ずつ確認して行かないと、3番とか4番にはいけません。ある程度の線を決めながら進んでいって、最後にまた詰めていけばいいでしょう。

○今井委員長 だから、これは逐条でやりますかと言っているわけです。そうしたら、変えないと言うわけでしょう。

○松田委員 もちろん変えません。
 もう一度言います。先ほど10年目とか、10年を目途としてというのをほかの表現にしてもいいようなことを提案しましたけれども、それは取り消します。元々の原案に戻ります。

○今井委員長 わかりました。皆さんの意見がそうなら、それを前提にして次へいきましょうよ。

○松田委員 何で次へいくんですか。何が前提なんですか。みんなの意見というのは合っていないじゃないですか。それとも、皆さんの意見をこれでいいですと聞いていただけますか。

○今井委員長 僕は多数決で決めるということはやりたくないと言っているわけですよ。

○松田委員 なぜですか。

○猪瀬委員 こういうことは持ち出したくないけれども、この委員会の法律に付いている政令のところで多数決と書いてあるんですよ。これはいろいろな委員会にも付いていますけれども、そういう伝家の宝刀は抜かないでやってきたのが今までの普通の審議会ですよ。しかし、そうおっしゃるなら、ここでは抜くかもしれませんよ。だって、そのとおりに読めば多数決したものがこの委員会の意見になると書いてあるんですよ。それを我々が遠慮していると、委員長はずっと同じままですから。

○今井委員長 私は全部これをやって、そして決めていこうと言っているわけなので、決めないとか自分の主張だけで固執しているということはないんですよ。

○松田委員 全部やってもやらなくても、問題点はここに絞られてきて、右にするか左にするかというときになって、次の問題、次の問題と持っていっても意味がないじゃありませんか。これは時間を随分かけてこの議論をし、お互いに意見を言い合って、もう言う意見なんかないくらいのところに来ているわけですね。だから、どちらにするか決める時期に来ている。
 委員長、私は委員として正式に多数決、1条2項「委員会の議事は委員で会議に出席した者の過半数で決し、可否同数のときは委員長の決するところによる」という条文を適用して事を決することを提案いたします。委員長の御見解を承りたい。

○今井委員長 これは前に大臣もおっしゃったように、総理は7人の意見を全部まとめてこいとおっしゃっているんですよ。

○猪瀬委員 委員長以外はまとまっているじゃないですか。

○今井委員長 僕は多数決で全部やっていくんだったら、これはまとまらないと思います。ですから、一つ一つやらないで全部スキームをやってからやりましょうよ。

○松田委員 今、私は多数決でやっていただきたいということを委員として提案したわけです。委員長は拒否されますか。

○今井委員長 私はまだ一つ一つを多数決でやる時期ではないと思っています。

○猪瀬委員 ちょっと聞きたいけれども、今まで「皆さん、大体こうですね」と言って1人2人違う、例えば田中委員が違っても全体がこうだからというので田中委員が下りたり、そういうふうに意見集約してきたじゃないですか。意見集約というのはそういうことで、僕だって本四の税金は反対だと言ったじゃないですか。反対だと言ったけれども、皆さんがそうなら従いますと。みんなそうやって、やってきたじゃないですか。そうでしょう。

○大宅委員 実際に手を挙げて数えたりはしないけれども、多数決で決めてきたんでしょう。

○猪瀬委員 そうやって、やってきたんですよ。いつも委員長は、皆さんのお考えは何々でよろしいですねと言って1点1点を意見集約してここまで進んできたわけで、そのときに田中委員が自発的に下りたり、僕が自発的に下りたり、そうやって、やってきたわけですよ。だって、それが実質多数決だったわけですよ。そうやって下りてきたわけで、今井委員長もそうやって進めてきたわけですよ。自分で下りる番になったときだけ下りないわけでしょう。それはおかしいでしょう。

○今井委員長 そんなことはないですよ。一つ一つ多数決をやっていくというのには全体の構成がありますから。

○松田委員 今まで議事がここまで混乱し、どん詰まりになって、なお一番重要な問題が右か左で決まらないというのは、委員長が今までの間、今日と同じ議事次第で先送り先送りということをやってきた結果なんです。そのとき苦しくても議論して決めていけば、それが一つずつ重なって結論というものが出たはずです。だから、私は委員長の今までも含めて今の議事の進め方には非常に不満であり、反対であります。
 したがって、委員長は委員の互選によって決まっていますから、私は委員長の交代を求めます。委員長不信任の動議を出します。あるいは動議が嫌なら、各委員に対し委員長の交代を求めることで決をとることをお願いいたします。
 委員長交代の動議ですから、委員長代理が議事をとってください。

○田中委員長代理 ちょっと待ってください。それは委員長がまず発言されてからでしょう。

○中村委員 せっかくここまで。

○松田委員 黙って。委員長が発言していません。

○今井委員長 僕はいろいろなことを考えてやってきたつもりですけれども、私の議事進行に対して不信任があるなら、どうぞ交代してください。

○石原行政改革担当大臣 皆さん方の審議を昨日から聞いていて、私はどうも変だなという気がしていました。
 今日の新聞を見たら案の定、「出身母体を持ち出し、泥仕合」「鉄屋、鉄道屋、怒号飛び交う、紛糾」「慎重派と推進派全面戦争」「机たたいて激怒、中傷、亀裂拡大」。冷静な議論が行われているとは思えません。一回休憩にしていただきたいと思います。

○松田委員 ちょっと待ってください。
 石原大臣、誠に失礼なことを申し上げますが、私は今、委員長の交代の提言をしたわけであります。それに対し委員長からお答えがあり、そして石原大臣は失礼ながら委員ではございません。したがって、委員長自体のことでありますから、委員長がお決めになるのはあれでしょうから、委員長代理にその次の議事をとっていただきます。

○根本副大臣 私も委員ではありませんが、大臣がおっしゃったように一時休議を求めます。

○松田委員 何ですか。

○根本副大臣 一時休議してください。

○松田委員 副大臣はますます関係のないことです。

○根本副大臣 大臣が申し入れているわけですから、私はそれを要求いたします。我々もこの委員会を担当している責任があります。

○松田委員 議事運営については委員で決めます。委員長は委員の互選ということになっております。

○石原行政改革担当大臣 わかりました。私は事務局を所掌している大臣ですから、事務局は皆様方と今後一切交わらず、七人の侍が身内で切り合って血を流したと総理に報告させていただきたいと思う事態になると思いますが、それでも議事を強硬にお進めになるのであるならば、どうぞお進めください。我々は責任が持てない。そんな中傷、誹謗、ましてや委員長解任。7人で共同してやってくれという総理に任命された委員がそのようなことを言っているのであるならば、何を言わんやでございます。

○松田委員 何もそんな脅迫めいたことをこの委員会で大臣が発言する必要はありません。

○中村委員 松田委員、ここまでみんなで一生懸命まとめようとしてきているのを、最後の最後、ここでつぶしていいんですか。

○松田委員 まとまらないじゃないですか。

○中村委員 委員長は一生懸命まとめようとして今までやってこられたじゃないですか。どうしてそんなことがわからないんですか。死に物狂いでやってきておられるじゃないですか。私は松田委員の御意見に全部反対です。

○田中委員長代理 委員長、話の勢いでこんなふうになったことは非常に残念に思いますが、やはり委員長はここまで努力されてきたのだから、投げないでやっていただくのが筋ではありませんか。

○今井委員長 僕は投げるつもりはなくて、だから順番を。私、議事進行はやっているつもりですから、全部をあれして本当に問題点を絞りに絞っていこうという努力をしているんですけれども、「一つ一つ多数決で決議をとれ。それが反対なら、お前は辞めろ」と言うから「私はそれに従います」と申し上げたわけです。

○石原行政改革担当大臣 何度も申しますが、冷静な議論が行われていないところで決まったものを政府が尊重できるわけないじゃないですか。ですから、休憩してくださいとお願いしているんです。

○田中委員長代理 私が発言するのもおかしいんですが、委員長のお考えは再三述べられて、しかも皆さんがそうでない進め方を希望している。その進め方についても対立しているわけであります。私も委員長代理の役割を果たしてこなかった。それは別の意味で、正当な議論が行われ、落ちがないように私の経験も生かしながら進めるということを前提にずっと一生懸命やってきたつもりであります。
 話がこういうふうになるというのはやはり大変な事態でありますので、石原大臣がおっしゃるとおり、いったん休憩して進め方を、それこそ委員会規則にありますように非公開で議論してもらいたいと思います。非公開でやりたいと思います。皆さん、いかがでしょうか。

(「賛成」と声あり)

(休憩のまま散会)